「日本酒」カテゴリーアーカイブ

【豊乃鶴酒造】大多喜城 桃色にごり酒

先週千葉に行った際に、BBQ用のお肉の調達と同時に買ったお酒です。

【豊乃鶴酒造】大多喜城 桃色にごり酒

桃色というと、当ブログでは群馬の「流輝 桃色無ろ過」をよく紹介していましたが、こちらのお酒も赤色酵母を使用したお酒となります。

「大多喜城」というブランドのお酒を買うのは初めてです。あまり米どころのイメージがない千葉ですが、実はこうした小さな酒蔵はかなり多くあります。ほとんどが地産地消で、あまり県外に出回らないようです。なので地元で買うしかなく、こうして旅先で買うのもまた一期一会ということです。

赤色酵母は、仕込みによって発色が変わる不安定なものですが、色合いと酸味が、桃やイチゴを思わせる風味となることもあり、近年少しずつ増えてきているように思います。
アルコール度数は10度と抑えめにして、軽めのテイストで飲みやすさを追求しているようです。
その他、日本酒度や酒米銘柄は非公開です。

濁り成分多めで、イチゴミルクのような風合い

冷やしていただきました。上立ち香は仄かで、ことさら主張しないタイプ。
口に含むと、思ったよりもさっぱりとしています。甘みも大きくは主張せず、イチゴのようなさっぱりとした酸味が基調となっています。
濁りによる苦味、やや粗さも感じさせるけど、後味はさっぱりとしていて引きずらないですね。
個人的に、この手のお酒であれば、もう少し甘さを立たせても良いかな、とは思うけど、これはこれでしつこすぎず飲みやすいお酒ではあります。

またお出かけしたら、ご当地でお酒を仕入れたいですね。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 恵乃智 中取り 純米吟醸

10月より値上げする清水清三郎商店の作(ZAKU)シリーズ。9月最後の購入と言うことで、今回は恵乃智の中取りです。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 恵乃智 中取り 純米吟醸

一升瓶で購入。恵乃智を飲むのは久しぶりですが、その中でも、中取りです。

ラベルにも書かれているように、中取りは、酒を搾る過程における、最初の部分「荒走り」と最後に圧力をかけて搾る「責め」を含まないお酒です。通常これらをブレンドするところ、あえてブレンドせずその中間のみを瓶詰めしたお酒です。

酒米は非公開、精米歩合60%、その他の情報は非公開です。作 ZAKUシリーズは味を安定させるために、近年人気の火入れしない生酒ではない火入れ酒ですが、生鮭のようなフレッシュな味わいを楽しめます。
ここまでは基本情報、恵乃智の中取りは初めて飲みます。さてどんな感じかな?

ほんのり淡黄色

火入れ酒ではありますが、冷蔵庫保管を推奨。もちろん常温でも問題ありませんが、ある程度長期保管するなら冷蔵がおすすめとのことです。

上立ち香は華やかな吟醸香。雅乃智の中取りよりもより吟醸香が強めです。
口に含むと、甘い!けど芳醇な膨らみや酸味とともに、後から苦味と適度に辛さも来ます。洋梨のような芳醇な甘みが持ち味ですが、甘すぎず余韻を残しつつ引いていきます。

広く万人に飲んでほしいというコンセプトのもと、決して複雑すぎない、個性的すぎないお酒ですが、高い次元でバランスが取れたお酒です。
やっぱり作はハズレ無しですね。安心して飲めます。そして贈答用にもピッタリのお酒ですね。

【宮尾酒造】〆張鶴 純 純米吟醸酒

今回は自分で買ったのではなく、妻が頂いてきたお酒です。

【宮尾酒造】〆張鶴 純 純米吟醸酒

米どころ新潟のお酒ですが、初めて飲む銘柄です。日本酒は本当にたくさんの酒蔵がありますが、多くは地産地消で、まだまだ知らない酒は多いですね。

「〆張鶴(しめはりつる)」は、名前は聞いたことがあるような気がしますが、自分のよく行く酒屋では見かけたことはないです。埼玉の有名酒店、マツザキには置いているみたいだから、間違いはないお酒と思います。
こういう出会いもまた、日本酒の一つの楽しみですかね。
宮尾酒造は、文政2年(1819年)創業の老舗酒蔵です。さすが新潟ですね。

酒米は五百万石、精米歩合50%と大吟醸レベルまで削っています。アルコール度数はほんのすこし低い15%。日本酒度+3。さて如何に?

淡い黄色だけどほとんど透明

冷やした状態で。上立ち香は透き通った吟醸香。きれいな香りです。
口に含むと…おや、さっぱりしています。水です。きれいなお酒の代表格みたいな透き通った滑らかな味わい。甘みがまず出て、その後ちょっと辛さと苦味はあるけど、どれも押し付けがましくない、お淑やかで上品な口当たりです。いわゆる淡麗なお酒、なのですが、味わいはじわじわと押し寄せるタイプで、決して淡麗すぎて何も残らない…というタイプでもありません。
スーッと引きの良い後味で、これぞ純米吟醸酒というお酒ですね。温度が少し上がると、米の甘みに膨らみが出てきます。

これは日本酒好きにはたまらないでしょう。贈答用にピッタリ、あ、贈答されたので、これを提供した人は相当な通ですね。

【金の井酒造】綿屋 川口納豆 ひやおろし 特別純米酒

ちょっと変わったラベルの日本酒の1つ。前から気になっていた「川口納豆」ラベルの日本酒、ひやおろしが売っていましたので、買ってみました。
もう「ひやおろし」の時期ですか。日本酒のひやおろしが出回るようになると、秋が来ているなぁとしみじみ感じてしまいます。

【金の井酒造】綿屋 川口納豆 ひやおろし 特別純米酒

納豆のお酒!? いえいえ、ちゃんとお米だけでで作った日本酒です。
「川口納豆」のラベルの由来は、このお酒を仕込んでいる、宮城県栗原市の「金の井酒造」の近所に「川口納豆」があり、そこで栽培した酒米の美山錦を100%使用しているということで、川口納豆のラベルをそのまま日本酒に採用しているようです。

ちなみに日本酒の仕込みで欠かせない酵母菌は納豆菌に対して弱いため、酒蔵で働く人たちは、仕込み期間中は納豆を食べることは厳禁としている酒蔵もあります。
もっとも、現在の納豆製造では、自然の納豆菌よりは繁殖力が弱いものを使っていることと、日本酒の酒蔵も衛生環境が良くなったことなど、様々な要因変化で、昔ほど納豆厳禁としていないようですが。

そんな納豆と日本酒との関係を知っていると、日本酒のラベルに「納豆」と入っていることは面白いな~となるわけです。

【金の井酒造】綿屋 川口納豆 ひやおろし 特別純米酒

日本酒ですから、もちろん納豆は一切入っておりません(笑) あくまで川口納豆の水田で育てた酒米「美山錦」を使用したお酒です。
精米歩合は55%と結構削っていますね。
ひやおろしですから、春に搾ったお酒を1回火入れして貯蔵し、2回目の火入れは行わずに出荷しています。加水なしの原酒で、アルコール度数は17%と平均的です。
酵母は「宮城酵母」です。日本酒度+5で辛口とされていますが、これは飲んでみないとわかりません。

透明に近い淡黄色のお酒

今回は冷やしていただきました。上立ち香はあまり強くはない吟醸香。
おお、確かに辛口のお酒ではあるので、口あたりとしてまず辛さが出ますが、ほぼ同時に米の膨らみのある甘みも押し寄せます。同時に程よく酸味もあり、これらはほぼ同着ゴール(笑)です。
雑味感はほとんどなく、とても綺麗に辛さと甘さと酸味が強すぎず弱すぎず、同時に訪れた後、サーッと引いていきます。味わい深いのに、キレが良く、ほうほう、こういうひやおろしもあるのか、と。
ひやおろしのお酒、熟成が進んで甘みが少なく、落ち着いたどっしりしたお酒が多い印象でしたが、甘味と酸味が絶妙に出ている川口納豆、これは面白いお酒です。
今回は冷やして飲みましたが、今度はぬる燗で飲んでみようと思います。

【日本盛】生原酒 純米大吟醸

4本セットで買ってみた日本盛の生原酒シリーズも、これがラスト1本です。

【日本盛】生原酒 純米大吟醸

純米大吟醸、シリーズで最も高価、といっても一般的な純米大吟醸としては安価ですけどね。200mlの1合ちょっとの飲みきりサイズ。
窒素ガス充填により、生酒でありながら常温保存可能です。

ところで、以前、通常2回火入れとするところを1回火入れとした場合も生酒とする酒蔵もある、と書いたような気もしますが、日本盛のこの生原酒シリーズについては、しっかりと火入れ工程を行っていないことが、以前720mlで限定販売された際のPR記事に書かれていました

ちゃんと生酒です。「かつては蔵元など限られた環境でしか…」とありますが、これは冷蔵輸送が一般的ではなかった時代の話で、今は全国のスーパーマーケットでも生酒が買えるようになりました。(もちろん冷蔵販売しているお店に限られますが)

【日本盛】生原酒 純米大吟醸

日本盛の場合、常温保存を可能としたところが画期的ということです。
窒素ガス充填とは言え、酵母は生きているわけですが、オリジナル酵母を使っているとのことで、これは協会系ではなく自社製酵母ということなのでしょうか?

スペックとしては、アルコール度数16%以上17%未満、精米歩合50%の大吟醸、日本酒度は-7とこれだけ見ると辛口に感じますが、日本盛のサイトには濃醇&芳醇と書かれています。さて実際はどうかな?

ほんのり黄色みがかった酒です

上立ち香は吟醸香、りんご系のやや強めな芳醇な香りです。シリーズで最も高価なだけあり、わかりやすい吟醸香を目指しているのでしょうね。
カプロン酸エチルの数値が一般的な純米大吟醸酒より高いとしています。

冷やした状態でいただきました。お、なんとわかりやすい芳醇な膨らみのある甘みでしょう。日本酒度-7とは思えない甘みを感じます。日本酒度は実際に感じる甘い辛いとリンクはしないのですよね。ただ、大吟醸とは言え、少し雑味感もあります。これは恐らく使用米のコスト的な問題でしょう。甘さの後に適度に辛さもやってきますが、余韻は割と長めです。

量販酒での純米大吟醸のわかりやすい味を目指した感じですね。総じてコスパは高いです。冷やして飲める環境さえあれば、アウトドアで飲めるお酒というコンセプトにピッタリ合致すると思います。

さてアルミボトルの日本盛生原酒シリーズ、4種類飲みましたが、個人的なベストは、最も安価な「本醸造酒」ですね。こちらは辛さと甘さのバランスが良く、コスパは断然高いです。今回飲んだ純米大吟醸酒は、確かに値段を考えると香りも高く、かなり良い(シリーズでは2番手かな)のですが、量販ではない酒蔵の日本酒を普段飲む身としては、ここまでするならもっと他にも良い酒はあるのかな、という気持ちもあります。とは言え、ちゃんと飲めるお酒に仕上がっているので、量販メーカーもあなどれないな、と思った次第です。

【高千代酒造】たかちよ 59 Takachiyo CHAPTER X AI-IPPON 純米吟醸 無調整生原酒

これは自宅ではなく、とある小さな蕎麦屋で頼んだお酒です。
所要まで少し時間があったので、久しぶりに行ったお店です。コロナ前が最後だから、3年ぶりくらいかしら?

【高千代酒造】たかちよ 59 Takachiyo CHAPTER X AI-IPPON 純米吟醸 無調整生原酒

たかちよはジューシー系な日本酒の鉄板ですね。

酒米に「愛山」を22.5%、「一本〆」を77.5%使用。一本〆は、酒米ではおなじみの「五百万石」と「豊盃」を交配した品種だそうです。
これを扁平精米することで、余分な部分のみをきれいに削っています。
酵母は、これ使えばジューシになると言われているとか言われてないとか? 協会1801号です。

【高千代酒造】たかちよ 59 Takachiyo CHAPTER X AI-IPPON 純米吟醸 無調整生原酒

上立ち香は、南国系の果実を思わせる濃厚な甘みを感じます。これは口にしても同じで、まずトロピカルな膨らみのある甘味と酸味が広がった後、余韻はスーッと綺麗に引いていきます。トロピカル系なジューシーな日本酒でありながら、後味はスッキリと引いていくため、飲み飽きないですね。
いやぁ、さすがたかちよです。ジューシーさとキレの良さが素晴らしいです。キレの良さには、ごく僅かにからみも伴っているので、これがいつまでも甘い感じを口に残さないので、飲み飽きないわけです。

少し温度が上がるに連れて、甘みの膨らみは増しますが、キレの良さは変わらず。
素晴らしいお酒でした。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸

久しぶりに行った酒屋、Yamaroが大好きな「作 ZAKU」がいつもより多めに揃っている! 店主曰く、10月より値上がりするとのことなので、その前に多く仕入れたそうで、その仕入れももう10月まではないとのこと。
ということで、少し奮発してみました。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸

三重県の日本酒といえば私の一押し、清水清三郎商店ですが、今回は少々お高めですが、作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸を購入しました。
悔いの残らないよう?、一升瓶です。

何度も書いていますが、作 ZAKUシリーズは味の安定性を求めるため、火入れ酒を原則としていますが、火入れでありながら、生酒のようなフレッシュな味を追求しています。
雅乃智(みやびのとも)は、作 ZAKUシリーズの中でもバランスの取れた甘みと酸味、苦味、味の膨らみが特徴ですが、さらに「中取り」は、醪を搾る過程の最初の「荒走り」と、絞りの最後部分である「責め」の部分を取り除いた、中間の最もクリアな部分のみを瓶詰めしたものです。
もちろん、それらを混合した通常の雅乃智も美味しいのですが、中取りはどうでしょう?

【清水清三郎商店】作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸

酒米は定番の山田錦、精米歩合50%の純米大吟醸、アルコール度数は16%と一般的です。その他の情報はありません。
火入れ酒なので常温保存は可能ですが、酒屋の店主曰く、火入れだけどフレッシュなお酒ゆえ、できれば冷蔵保存がおすすめとのことです。

わずかに黄色みがかっているがクリアに近い

冷酒でいただきました。上立ち香は爽やかな吟醸香、それも上質な香りです。

口に含むと、甘みをことさら強調しないけど、ふわり洋梨のような上質な甘味と酸味、そしてごく僅かに苦味、そしてほどよく辛さもでます。
そのすべてが押し付けがましくなく上質、これは日本酒好きでも酒は飲むけど日本酒にこだわりはない人向けにも合いますね。
上質な味なので、贈答品にも良さそうです。

温度が上がると、甘みの膨らみが増してきます。少し温度が上がったほうが、バランスが良いなと感じました。
とにかくフレッシュさもありながら、上質さも兼ね備えていて、これこそ高級なお酒、という味わいです。値段も少し高めですが、べらぼうに高価ではありません。
特別な時にぜひ飲みたいお酒ですね。

【日本盛】日本盛 生原酒 大吟醸

アウトドアでも飲める日本酒がコンセプトの、日本盛の生原酒シリーズ3本目です。

【日本盛】日本盛 生原酒 大吟醸

最近珍しい、純米”ではない”大吟醸酒。
大吟醸と名乗れるお酒は、精米歩合50%以下、そして純米ではない醸造アルコール添加のお酒となっています。近年は、精米技術も上がったため、大吟醸酒の流通も増えていますが、純米酒が好まれる傾向にあるため、醸造アルコールを添加した、非純米の大吟醸は珍しくなってきている気がします。
アルコール添加の場合、一般に吟醸香を高めるために添加されることが多いです。
「芳醇な香りの辛口」とボトルに書かれているだけあり、アルコール添加することで吟醸香を豊かにするとともに、辛さも出すというのが目的でしょう。

【日本盛】日本盛 生原酒 大吟醸

窒素ガス充填により、非加熱生酒ながら常温保存可能。
冷やしてお飲みくださいとありましたが、仕事の残業で22時帰りだったので、冷やす時間もなく、常温でいただきました。

割と黄色みがかっています

酒造の意図通り、上立ち香は華やかな吟醸香。ちょっと甘ったるいくらいに香りが立ちますね。
口に含むと、うん、日本酒度+4とは思えないくらい、膨らみのある甘さです。常温でこれだけ甘いので、恐らく冷やして飲んだな方がバランスのよい甘さになるはず。常温ではやや過剰な甘さを感じました。

アル添によりアルコール度数高めの18度以上。通常のアル添酒は、加水してバランスを整えますが、原酒とあるように加水はしていないため、アルコール度数を高めることで、結果的には後味に辛さを出しています。ただ、甘みのほうが勝つために、辛さは程よいバランスです。

これは冷やしていただくのがベストバランスですが、常温でも芳醇な甘みと香りを楽しめるので、このあたりはお好みでしょう。
量販酒のため深い味わいはないものの、わかりやすい味付けで、アウトドアでの濃いめの味の料理とともに楽しめそうなお酒です。

【箱館醸蔵】郷宝 GOHHOU 特別純米 彗星

今回函館に帰省して楽しみにしていたのがこのお酒の購入でした。

【箱館醸蔵】郷宝 GOHHOU 特別純米 彗星

郷宝(GOHHOU)ブランドのこのお酒は、2021年4月に、北海道函館市の隣町である亀田郡七飯町に誕生した酒蔵です。
今では日本全国が米どころですが、広い北海道でも函館を中心とした道南地区では、1986年(昭和61年)にとある酒蔵が廃業して以降、酒蔵が存在しませんでした。
しかし2021年4月に、函館の酒屋の女将と、國稀酒造出身の杜氏らが中心となって立ち上げたのが「箱館醸蔵」です。

2021年は帰省を予定してたのですが、断念せざるを得なくなりました。2022年、ついに購入することができました。
酒蔵店舗は土日のみの営業だったので、道の駅なないろ・ななえにて購入しました。

【箱館醸蔵】郷宝 GOHHOU 特別純米 彗星

「道南テロワール」をテーマとしているとのことで、道南産の米と米麹、水、人で醸す酒です。
酒米に彗星を使用、ここ最近北海道産の酒米として、よく使われるようになってきました。
これを精米歩合55%と吟醸レベルまで削っています。

ほんのり淡黄色

要冷蔵ですから、冷やした状態でいただきます。
上立ち香は強く主張せず、爽やかな吟醸香です。口に含むと、お、さっぱりしていますね。スーッと体に浸透する感覚。
しかしその中にしっかりと込めの甘味と旨味、後から酸味と辛さが心地よいバランスです。そしてスーッと引いていきます。口当たりは抜群です。そしてキレが良いですね。なかなかのお酒ですよこれは。

まだ出来たての酒蔵ですから、これからどんどん改良を重ねていくと思います。なかなか関東では手に入れづらいと思うので、来年また帰省できたら、買いに行きたいですね。

【梅津酒造】冨玲(ふれい) 生酛仕込 純米酒 玉栄80 H28BY

酒ブログへようこそ(笑 いや酒ブログじゃないよ。書きたいことを書きたい時に、がコンセプトで長年やっております。

ということで、量販酒の合間に、こだわりのお酒もちゃんと飲んでいます。最近は、古酒系のお酒も結構大好きです。冷蔵保存しなければならない生酒もそれはそれで良いのですけどね。

【梅津酒造】冨玲(ふれい) 生酛仕込 純米酒 玉栄80 H28BY

応援之酒、フレー!フレー!こと冨玲(ふれい) 、関東では珍しい鳥取県のお酒で、生酛仕込の純米酒です。
酒米に玉栄を精米歩合80%とあまり削らず使用、H28BYということで、2016年に醸造したものを熟成させています。6年経過したので、古酒と言って差し支えないでしょうね。
アルコール度数は14%とやや低めです。日本酒度が+16で辛口、酸度も2.4と酸味も多め、生酛造りですから、蔵付き天然酵母と乳酸菌を取り入れたお酒です。

【梅津酒造】冨玲(ふれい) 生酛仕込 純米酒 玉栄80 H28BY

お燗でお召し上がりください。はい、そうします。が、まずは常温、いわゆる「ひや」でいただきます。「ひや」は冷酒ではないですよ。
昔は冷蔵庫がなかったので、常温の状態が「ひや」、それ以外は燗にして飲むのが日本酒でした。

では開栓します。

濃厚な飴色

琥珀色というか、飴色ですね。これは、ザ・古酒ですね。

まず常温で。上立ち香は生酛造りらしく、酸味があり古酒らしい甘みがありそうな香り。口に含むと、いや~古酒だ。凝縮された旨味と酸味。辛さはそれほど強くないけど、やや古びた酸味が強いかな?

ということで、おすすめの燗で飲んでみます。俄然、甘みが出てきました。温度が上がるほど甘みは感じやすくなりますが、その状態でベストバランスです。
酸味と甘味が調和します。米の甘みが膨らみますね、それでいて酸味は変わらずあります。さっぱり系ではなく、旨味が次第に膨らんで押し寄せるタイプです。ですがしつこすぎないです。
なるほど、これぞ生酛造りのお酒です。好きですよ。

食後にじっくりと味わいたいお酒です。