「書籍」カテゴリーアーカイブ

最近、図書館通いしております

学生の頃は、図書館が好きで、学校や街の図書館、よく利用していました。それが、インターネットの導入で次第に行かなくなり、社会人になって忙しくなって更に行かなくなってしまいました。

が、娘が本が好きで、買うだけでは飽き足らず、2週間に1回は、10冊の本を借りてきてあっという間に読み終えてしまう。
最初、娘は妻と行っていたのですが、最近は自分と一緒に行くように。
娘は自分の図書館カードを持っているのですが、ある日忘れてしまい、自分がカードを代わりに作ったことで、本を借りる習慣がここ数ヶ月ででてきました。

最近借りた書籍とCD

図書館、雑誌は最新号は閲覧のみですが、過去のものは借りられるのですね。ここ最近、また「航空ファン」を借りて読むように。元々「世界の艦船」を購読しているので、「航空ファン」は気になったもののみ買うようにして、購入費用を抑えているので、借りられるのは本当に便利です。

あと、写真集なんかも借りられるのですね。
どうしても1回2週間の借用期間だと、本を読破するのはなかなか難しいのですが、写真集なら文章が多くないので、サラサラっと見れますし、ちょっと古い写真集なんかに興味がありますし。やっぱり写真集だけは、電子書籍ではなく紙で見たいというのもありますしね。

今回は廃墟系の写真集を。小林伸一郎氏の「廃墟遊戯」は、23年前の初版となり、撮影された写真は80年代から90年代となります。すでに四半世紀以上前の写真となり、今は見られない廃墟風景や、現存する廃墟の過去の姿が見られて、興味深いです。ネット写真では伝わりにくい質感は、やっぱり紙の書籍なんですよね。
廃墟の場合、時間が経過してより荒廃が進む場合がほとんどですが、中には再建されて現役になる場所、遺産として保存されるものもあります。
例えば群馬県碓氷にある旧丸山変電所は、現在は重要文化財として保存されてきれいな状態になっていますが、90年代までは屋根は落ちて骨組みだけの状態の、文字通りの廃墟の姿でした。こうしたその当時の写真が見られるのも、ちょっと古い写真集の醍醐味ですね。

CDも、私が行く図書館では数は少ないものの、あります。大抵は古いものばかりで、ラインナップはいまいちなのですが、レナード・バーンスタイン指揮の60~70年代のマーラーの交響曲集のリマスタリング盤が、SACDハイブリッド盤で置いてあったので、ここのところずっと借りています。やはり新しい販売の盤は音質が良いのでね。


書籍も音楽も、サブスクで見たり聞いたり出来る時代になりました。でも、サブスクだと、消費するような見方や聞き方になってしまうことも多々あります。
緊急事態宣言下で、またお家にいる機会も増えてきたので、こんなときだからこそ、じっくり本を読んだり音楽を聞いたりするのも良いですね。

「AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争」庭田杏珠 × 渡邉英徳

『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』 庭田杏珠 × 渡邉英徳 /「記憶の解凍」プロジェクト(光文社)

予約して購入した1冊です。

きっかけは、Twitterでたまたま見かけた、モノクロ写真をAIでカラー化するという、東京大学大学院教授、渡邉英徳氏のプロジェクトでした。

AI自体は、昔からその名称はありましたが、ここ数年前から、ディープラーニングなどの機械学習により、膨大なデータから正しいと”思われる”情報を引き出す、という使い方が身近になってきています。
私も、この春からRaspberryPiとPythonによるAI学習、というのを勉強していましたが(最近できていない…)、昔と比べると、機械学習のハードルは下がってきて、AIがより現実的なものになりつつある気がします。

AIでモノクロ写真をカラー化する、そのプロジェクトの成果が、書籍となり7月に販売されました。

渡邊氏のTwitterには、現在も、モノクロ写真をAIでカラー化した写真が定期的に掲載されていますので、興味のある方はご確認いただくとして、AIも万能ではなく、やはり人の手が必要、と言うことがよく分かる書籍でした。

モノクロ写真は、明暗のみの情報しかないため、そこにRGB三原色のどの色がどの程度分布しているかはわかりません。しかし、モノクロ写真が成立するのは、人間がある程度脳内で、多分こんな色だったのだろう、という補完ができる、という側面もあるのではないかと思います。
【記憶の解凍】とはまさにそこで、例えば人間の肌の色とか、草木の色のように、ある程度特定しやすいものがある一方、花の色、煙の色などは状況で変わるため、AIの着色判断が正しいかを裏付けるには、まさに「その写真が撮影された現場に居た人の記憶」が不可欠です。
この写真集も、単純にAIが色付けしたものを載せたのではなく、当時の情報を知る人、あるいは撮影された被写体の人物に確認して、色の補正を行っているとのこと。
原爆投下時のきのこ雲の色も、当初AIは白と判断したものの、映画「この世界の片隅に」の片渕須直監督の指摘や資料などをもとに、最終的にはオレンジに着色した、というエピーソードも、書籍内で紹介されています。

基本的に文章は少なく、写真集という感じです。文庫本なので、写真サイズが小さいのが残念ですが、大きな写真にしたら値段も3,4倍してしまいますから、難しいところです。

【記憶の解凍】プロジェクト自体は、現役東大生の庭田杏珠氏が立ち上げたとのことで、まだお若い(2001年生まれ!)のに、高校生の頃にこの活動を始めたとは! 素晴らしいですね。

写真は、古い記憶を蘇らせるきっかけにもなります。今撮った写真も、10年20年後に観ると、当時の記憶が蘇ります。その写真がモノクロだったとしてもです。そこに色が付けば、さらに記憶が生き生きと蘇るのではと思います。(モノクロ写真そのものを否定しているわけではないので念の為、私もたまに撮りますし)

というわけで、この書籍、是非ご覧になっていただければと思います。
カラー化されるだけで、遠い昔のように感じた写真が、つい最近の出来事のように迫ってきます。確かにそこに人が居て、生活していたのです。


火柱の人 土門拳

都築政昭 「火柱の人 土門拳」

最近、子供ら図書館に行くようになりまして。今年小学生になった娘、本を読むのが好きで、隔週で図書館通いするようになりました。うん、エライエライ。

元々自分も読書は嫌いではなく、学生のことは毎週図書館に通っていました。インターネット回線を引くまでは(笑
そう、20世紀末、インターネットをやるようになってから、ぐんと読書機会が減ってしまいました…。

社会人になってからも、ゆっくり本を読むより、出かけるとかネットするほうがメインとなりましたね。スカパーに入って映画見たりとか。

でも、久しぶりに図書館に行くと、あれもこれも読みたいな、という気持ちが強くなります。これは、例え電子書籍が充実したとして、サブスク配信があったとしても、やっぱり目に飛び込んでくる情報量の多さは、実体を伴う書店や図書館とは比較にならないですね。

ってことで、例えばサブスク配信があったとしても、そもそも目に止めないかも知れない本、図書館だと読もうって気になります。無料で(税金ですけどね)本が読めるのですから、使わない手はないわけです。

ってことで本題。最近、巨匠写真家の1人、土門拳の本ばかり借りて読んでいます。なかなか読む時間がとれなくって。いやはや、常人には出来ないですわ。時代背景を考慮しても。

自分の写真は、「記録して残すこと」が主体であって、「リアリズム写真」だの「絶対非演出の絶対スナップ」といったことは意識していないけど、よく対比される木村伊兵衛より個人的には好き。木村伊兵衛が感性と技能の天才だとしたら、土門拳は感性と綿密さの両立、1つの被写体をとことんまで突き詰めるというのが共感するところですね。

こういう本を読むと、自分の撮影の意識付けになるかな、と思って最近読んでる次第。漫然と写真撮っていることが多いのでね。
たまには読書いいですよ。読書の秋ですし。

残念ながら、この本は絶版書。古本でどうぞ。
図書館、絶版の古い所蔵も読める、というのは魅力の1つでしょう。サブスクの時代、電子書籍だと、配信終了すればそれでおしまい。将来に渡ってその電子書籍が残らないわけです。デジタル化は劣化しない一方、簡単に消えてもしまいます。写真と同じ。難しい問題ですね。