【小原】コアップ・ガラナ りんご果汁10%

コアップ・ガラナと言えば、北海道を代表する清涼飲料で、北海道で流通するコアップガラナは、主に函館の隣町七飯町の(株)小原が製造しています。

リンク先にあるように、実はコアップ・ガラナは「日本コアップ(株)」が商標権を持ち、国内の複数の清涼飲料水メーカーで販売されています。有名所では、ホッピービバレッジも扱っているようですね。

が、やはりコアップガラナといえば、北海道のイメージが強いですね。そんな地元函館に帰省した際に買ってきたコアップ・ガラナ。

2種類のコアップ・ガラナ

左は復刻版ボトルとして流通するコアップ・ガラナで、一般のペットボトルより量は少ないです。このガラス瓶は比較的よく見かけるのですが、右のボトルは見たことがなく、よく見ると「りんご果汁10%」と書かれています。普通のコアップ・ガラナには果汁は入っていません。

七飯町の(株)小原は、今どき珍しくHPを持っていないため、紹介ページをリンクします。が、ここにも果汁入りのコアップ・ガラナは掲載されていません。
全くもってこの果汁入りの販売経緯は謎ですが、独自のコアップ・ガラナを何種類も展開しているだけあり、また七飯町は北海道で始めてリンゴ栽培を始めた土地というのも関係しているのかもしれませんね。

りんご果汁以外はいつものガラナ

いつものガラナに10%のリンゴ果汁が入っているだけっぽい気もしますが、色はやや薄めです。
飲んでみました。ガラナの独特な味わいは薄まって、リンゴ果汁による酸味と甘味が増している感じですね。これぞガラナ!という独特の薬味感は減って、飲みやすさに降っている感じです。
これはこれで悪くないですね。こういうものだと思えば、違和感なく飲めますね。
妻は炭酸キツー、ということでしたが、元々炭酸に弱いので。炭酸の強さは普通のコアップ・ガラナと同じくらいかなと思います。
この果汁入りは函館限定とあり、流通は少ないと思いますので、函館以外で見かけたら、とりあえず買っときましょう(笑

【清水清三郎商店】作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸

久しぶりに行った酒屋、Yamaroが大好きな「作 ZAKU」がいつもより多めに揃っている! 店主曰く、10月より値上がりするとのことなので、その前に多く仕入れたそうで、その仕入れももう10月まではないとのこと。
ということで、少し奮発してみました。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸

三重県の日本酒といえば私の一押し、清水清三郎商店ですが、今回は少々お高めですが、作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸を購入しました。
悔いの残らないよう?、一升瓶です。

何度も書いていますが、作 ZAKUシリーズは味の安定性を求めるため、火入れ酒を原則としていますが、火入れでありながら、生酒のようなフレッシュな味を追求しています。
雅乃智(みやびのとも)は、作 ZAKUシリーズの中でもバランスの取れた甘みと酸味、苦味、味の膨らみが特徴ですが、さらに「中取り」は、醪を搾る過程の最初の「荒走り」と、絞りの最後部分である「責め」の部分を取り除いた、中間の最もクリアな部分のみを瓶詰めしたものです。
もちろん、それらを混合した通常の雅乃智も美味しいのですが、中取りはどうでしょう?

【清水清三郎商店】作 ZAKU 雅乃智 中取り 純米大吟醸

酒米は定番の山田錦、精米歩合50%の純米大吟醸、アルコール度数は16%と一般的です。その他の情報はありません。
火入れ酒なので常温保存は可能ですが、酒屋の店主曰く、火入れだけどフレッシュなお酒ゆえ、できれば冷蔵保存がおすすめとのことです。

わずかに黄色みがかっているがクリアに近い

冷酒でいただきました。上立ち香は爽やかな吟醸香、それも上質な香りです。

口に含むと、甘みをことさら強調しないけど、ふわり洋梨のような上質な甘味と酸味、そしてごく僅かに苦味、そしてほどよく辛さもでます。
そのすべてが押し付けがましくなく上質、これは日本酒好きでも酒は飲むけど日本酒にこだわりはない人向けにも合いますね。
上質な味なので、贈答品にも良さそうです。

温度が上がると、甘みの膨らみが増してきます。少し温度が上がったほうが、バランスが良いなと感じました。
とにかくフレッシュさもありながら、上質さも兼ね備えていて、これこそ高級なお酒、という味わいです。値段も少し高めですが、べらぼうに高価ではありません。
特別な時にぜひ飲みたいお酒ですね。

8月最後の週末 息子と足立区生物園に行ってきた

あまり天気の良くなかった日曜日、娘は友だちと遊びにいってしいまい、妻は仕事。
ということで、幼児を連れて行けそうなところを探していってきたのが、足立区生物園

大人でも300円、幼児は無料という安価な入場料で、水目の生き物だけでも区立としてはかなり展示は多く、楽しめました。
チンアナゴ、ちゃんと人を認識していいるようで、顔を出したり引っ込めたり。

昆虫も多く展示されていて、そして大温室もあって、蝶も飼育されていて、間近で見ることができて感動しました。

写真は、LUMIX GX7MK3にSUMMILUX 15mmでスナップ的に撮っているので、遠方の動物の写真は撮っていませんが、動物も少数ながら飼育されています。

面白いのは、採取した蝶のさなぎを仕分けして飼育している現場も、こうして公開していて、職員に質問することも出来るようです。

手前の息子さんは気にしないでくださいw

研究室みたいで面白いです。展示方法を工夫されていて面白かったです。

生物園は元渕江公園内にあり、一般の公園として遊具や釣り池、スポーツコートもあり、広くはないけど中身は充実した公園でした。足立区やるな! また子供を連れてこようと思います。

14年前に行った広島

今から14年前の2008年8月末、仕事で海外出張に行きまくった結果、マイルがたくさん溜まったので、一度行ってみたいと思っていた広島に、マイルを使って1泊2日で行った時の写真。

当時はまだ独身で、仕事の都合上、土日休みではなく平日休みだったので、空いている平日に行くことができました。
栃木に住んでいたので、電車で東京羽田まで移動。そこから飛行機だったので、朝早くでて、広島に到着したのは昼手前でした。
JALに乗りましたが、当時まだ新しかったB777-200、現在JALでは全て退役してしまいました。写真の機体もすでに退役済みです。飛行機から見えた富士山が印象的でした。

関東圏の学生だと、修学旅行で広島に行く機会があるようですが、北海道出身なYamaroは、修学旅行でも西側は京都止まりだったので、それより西に行くのも初めてでした。
広島空港は、広島市街地から結構離れていて、バスで1時間近くかかったような。お昼を食べて、広島と言えばここでしょう、まずは原爆ドームへ。

初めての広島は、市電が走っていて、なにか地元函館に通じるものを感じましたが、函館以上にずっと都会で、原爆ドーム周辺も思った以上に観光地だったことに驚きましたね。

平和記念資料館や慰霊碑も見ましたが、写真は殆ど撮っていなかったりします。色々思うところもあったんだろうな。

この時代はまだデジタル一眼レフNikon D300を買って1年、4GBのメモリーカードは、フィルムよりはさんざん撮れるものの、JPGでも数百枚程度です。今のように残量を気にせず、何でもかんでも撮れるわけではなく、厳選しつつ撮影したので、思ったより写真が少なかったり。ましてRAWではめったに撮れなかったですね。
掲載写真もほとんどJPG撮って出しです。

駅近くで食べたお好み焼き、夜ホテル近くの居酒屋に行ったのも、記憶でなんとなく残っていますが、写真では残っていなかったりします。
もう一度、広島は行ってみたいです。できれば2泊3日はしたいですね。

2日目は呉に行きました。その写真はまた。

【日本盛】日本盛 生原酒 大吟醸

アウトドアでも飲める日本酒がコンセプトの、日本盛の生原酒シリーズ3本目です。

【日本盛】日本盛 生原酒 大吟醸

最近珍しい、純米”ではない”大吟醸酒。
大吟醸と名乗れるお酒は、精米歩合50%以下、そして純米ではない醸造アルコール添加のお酒となっています。近年は、精米技術も上がったため、大吟醸酒の流通も増えていますが、純米酒が好まれる傾向にあるため、醸造アルコールを添加した、非純米の大吟醸は珍しくなってきている気がします。
アルコール添加の場合、一般に吟醸香を高めるために添加されることが多いです。
「芳醇な香りの辛口」とボトルに書かれているだけあり、アルコール添加することで吟醸香を豊かにするとともに、辛さも出すというのが目的でしょう。

【日本盛】日本盛 生原酒 大吟醸

窒素ガス充填により、非加熱生酒ながら常温保存可能。
冷やしてお飲みくださいとありましたが、仕事の残業で22時帰りだったので、冷やす時間もなく、常温でいただきました。

割と黄色みがかっています

酒造の意図通り、上立ち香は華やかな吟醸香。ちょっと甘ったるいくらいに香りが立ちますね。
口に含むと、うん、日本酒度+4とは思えないくらい、膨らみのある甘さです。常温でこれだけ甘いので、恐らく冷やして飲んだな方がバランスのよい甘さになるはず。常温ではやや過剰な甘さを感じました。

アル添によりアルコール度数高めの18度以上。通常のアル添酒は、加水してバランスを整えますが、原酒とあるように加水はしていないため、アルコール度数を高めることで、結果的には後味に辛さを出しています。ただ、甘みのほうが勝つために、辛さは程よいバランスです。

これは冷やしていただくのがベストバランスですが、常温でも芳醇な甘みと香りを楽しめるので、このあたりはお好みでしょう。
量販酒のため深い味わいはないものの、わかりやすい味付けで、アウトドアでの濃いめの味の料理とともに楽しめそうなお酒です。

【夏休みのこぼれ写真から】クロップして見る「ナッチャンWorld」

まもなく函館フェリー埠頭に到着するフェリーから、フェリー埠頭を撮影した写真。

函館フェリー埠頭に停泊中の「ナッチャンWorld」が見える

先日もご紹介した高速フェリー「ナッチャンWorld」は、津軽海峡フェリーの手を離れ、高速マリン・トランスポート社のPFI(Private Finance Initiative)事業船舶となってからも、母港を函館港としているため、基本的に運行されていない場合は函館にいるようですね。

写真はNIKKOR Z 24-200mmの望遠端200mmで撮ったため、風景の中のナッチャンWorldと言った感じです。
さてこのレンズ、高倍率ズームながら、これまでの一眼レフ用とは異次元の、高い解像力を持っています。クロップしてみましょう。

クロップしても2458×1566(約385万画素)あって、ちゃんと解像している

双胴型ウェーブピアーサー型の特徴ある船体は、正面から見るとより一層その特徴がよくわかります。水面に接する部分を極力減らすことで造波抵抗を減らし、高速高校に寄与しています。その代わり、船体の大きさに対して積載量は減るという欠点もあり、津軽海峡フェリー時代も運賃は在来船より高く設定されていました。

これだけクロップしても、ちゃんと解像しているのがすごいです。絞りはf8で、絞り開放からわずかに絞っているだけです。隣に停泊している船が、津軽海峡フェリー「ブルードルフィン」であることもわかります。
これが一眼レフ用の高倍率ズームだと、もう少しモヤッとした描写になっていました。高倍率ズームでこれだけかっちり解像すれば満足です。本当にすごいレンズですよ。一眼レフ時代の標準ズーム以上の解像力ですから。
動画を撮ることを前提で買ったレンズですが、背景を大きくぼかすことを考えなければ、スチルでも十分実用なレンズです。

この写真はISO800ですが、Z 9は少しノイズが出ますね。この辺りは、高速走査出来る積層裏面照射型CMOSセンサの欠点が見えてしまいますね。

【夏休みのこぼれ写真から】函館山を海側から見ると洞窟が見えた

フェリーで青森から函館に移動中、函館山が見えてきたので、撮影してみました。

函館山を海側から見る

函館山は、観光客や函館市民にとっても馴染み深いもので、陸繋島となっている函館の象徴ですが、我々が親しんでいるのは、主に函館市街地側から見た函館山で、その反対の海側からは、船からでないと見ることができないので、案外あまり良く知らなかったりします。
写真のGPSデータによれば、この辺りから撮っています。

GPSデータではここから撮っている
中央に洞窟?

少し望遠で撮っていると、中央に洞窟らしき穴が見えました。
後で調べると、これは穴間洞窟という名称でした。

ここは、大昔は近くまで行けたのですが、落石の危険性が高いことなどから、現在は立入禁止となっています。
写真をクロップすると、かつては人が行けたことが分かる、この洞窟の穴をまたぐ橋があったことがわかります。

よく見ると階段と吊り橋の跡が確認できる

うわぁ、近くで見てみたいな。
でも写真で分かる通り、周辺は断崖絶壁で危険です。近くをドローンで撮影したYoutube画像がありました。

これはボートで行くしかなさそうですね。行ってみたい、中を見てみたいです!

【夏休みのこぼれ写真から】青函フェリー「はやぶさ」

船が好きです。車も飛行機も好きですが、船も好きなんですよね。
ってことで、この夏休みは函館-青森航路にお世話になりました。振り返れば、子供の頃は青函連絡船がまだ現役だったので、夏休みや冬休み、両親の実家が青森でしたので、よく函館から青森へ、青函連絡船に乗っていました。
昭和63年3月13日に廃止となった青函連絡船、昭和も遠くなりにけり、ですが、現在もトラック輸送を中心に、青函航路には根強い需要があります。
青函連絡船は、船に直接貨物列車を搬入し輸送する鉄道連絡船だったため、青函トンネル開通と同時に役割を終えましたが、トラック輸送や、青函トンネルを通る鉄道より旅客運賃が安いことから、旅客需要もそれなりにあります。

さて、今回の旅、と言うか殆どのフェリー移動は、津軽海峡フェリー(旧東日本フェリー)を使っていますが、青函航路にはもう1社、青函フェリーが存在します。
もともと青函フェリーは、創業当時は旅客営業を行わない、トラック輸送など貨物輸送専門のフェリーでしたが、2000年より旅客輸送も開始しています。
ただ、元々が貨物輸送中心だったため、旅客輸送も行っている旧東日本フェリー・現津軽海峡フェリーと比較すると、船自体が小さく、また旅客定員も多くはなく、設備の広さや快適性、接客対応は今一歩でした。その代わり、運賃は津軽海峡フェリーよりも若干割安となっています。
そんなことから、独身時代はよく青函フェリーを使っていました。

青函フェリーも旅客輸送を始めてから20年経過し、新造船への入れ替えのタイミングで旅客スペースも改善を行っています。
写真の「はやぶさ」(2,949総トン)は2014年就航の、執筆時点でもっとも新しい船で、青函フェリーでは初めてステートルーム(個室)を設定しています。

津軽海峡フェリーの船体と比較すると小さく(今回の帰省で乗ったブルールミナスは8,828総トン)、やや垢抜けないデザインではあるものの、設備はこれまでの青函フェリーのものよりも良くなっているようです。
いずれ乗ってみたいなと思っています。

サイドスラスター動作中の気泡が見える

回頭中の「はやぶさ」。船体前方にあるサイドスラスターと呼ばれる、船首を横方向に回頭させるためのスクリューを搭載しています。
青函航路のフェリーは、狭い港内でタグボートを使わずに自力で接岸、出港するために、こうした装備があります。
もっともかつての青函連絡船だと、サイドスタスターを使ってもあまりに狭い函館駅前の岸壁への着岸には、タグボートも併用していました。

「暗車注意」とありますが、「暗車」とはスクリュープロペラの日本語のことで、この表示の真下にスクリューの羽があるため注意せよ、という表示です。

ちなみに、回頭せず船首のからも車両の積み下ろしは可能ですが、通常は船尾側のドアからの搬出入を行うようですね。

船尾のランプウェイと桟橋をドッキングして搬出入を行う

ところで津軽海峡フェリーの車両待ちの中には、こうしたナンバー無しの車や、仮ナンバーの車もちらほら。

ナンバーのない130クラウンも乗船待ち

懐かしの130系クラウン、V8 4.0Lの上級グレードロイヤルサルーンGですね。何年も放置されていたっぽく、かなり汚れていますが、自走は可能なのでしょうね。
ヒョコッとリアが上がっているのは、この世代のクラウンでよく見かける、エアサスの不具合かしら?
こうした車両は、中古車として移送のために待っているのかな?

ということで、夏休みこぼれ写真でした。

Medical-NIKKOR 120mm F4(IF)を入手した

一度使ってみたかったレンズです。

Medical-NIKKOR 120mmF4(IF)は、その名称の通り、医療用、医学用の記録撮影のためのレンズとして開発されたレンズです。
おもに外科手術や、口腔内の記録撮影の為、リング状のスピードライトを内蔵させたレンズです。現在でこそ、チャイナレンズで見かけたりもしますし、マクロリングライトが一般的ですが、1960年代にはまだ一般的ではありませんでした。
最初に販売されたのは、1962年のMedical-NIKKOR Auto 200mm F5.6で、焦点距離200mmと割と望遠マクロでした。何度かのマイナーチェンジ後、1981年12月に、焦点距離120mmの本レンズが発売されました。

Medical-NIKKOR 120mm F4(IF)

120mmという焦点距離、Macro-Nikkorなど非Fマウントのレンズを除くと、単焦点のFマウントではこのレンズのみのとなっています。元々一般向けレンズではなかったからか、Nikonの現行のデジタル一眼レフやミラーレスの中級機以上の非CPUレンズ装着時に設定できる焦点距離に、120mmは存在しません。105mmの次は135mmとなっています。
しかし、何故かズームレンズでは、24-120mmというのがFマウントからZマウントに至るまで存在しているので、120mmという一見中途半端な焦点距離には、Nikonは何かしらの考えがあるのでしょうね。

なお本レンズは、AC UNITのLA-2と専用コード、および取扱説明書が付属していましたが、残念ながら2倍までの撮影を可能とするアタッチメントレンズと、DC UNIT LD-2、3ピンシンクロコードSC-22は付属していません。SC-22以外は今後入手してみたいと思います。

絞りリングはなし

特殊用途レンズ故に、使い方や使い勝手は特殊です。
まず本レンズに絞り機構はなく、常に絞り開放となります。開放f値はf4ですが、これは最長撮影距離1.6m時(撮影倍率1/11倍)の場合で、撮影倍率が上がるほどf値も暗くなります。アタッチメントレンズなしの状態では、最短撮影距離0.35mで最大撮影倍率1倍、この時のf値はf32となります。
これは記録撮影のためのレンズですから、できるだけピントの合う範囲は広いほうがよく(被写界深度が深い)、明るさよりも優先事項だからと思います。
そして内蔵するスピードライトを発光させることが前提のレンズのため、暗いf値、何よりフィルムカメラの時代のレンズですから、デジタルのように簡単に感度を変えられないフィルムでも問題なく撮影できるようになっています。
また、f値は撮影倍率(フォーカス位置)、すなわち被写体までの距離で決まるため、内臓のスピードライトはレンズ側でフィルムのASA/ISO感度(デジタルカメラのISO感度)を設定すれば、自動でGN(ガイドナンバー)も決定され、適正露出で発光が可能となっています。
フィルムでは現像するまで結果がわからないため、こうした機構は撮影難易度を下げる有効なものでした。

フォーカスリング、というよりは撮影倍率を決定するためのリングは、クリックストップ付きです。これは、GNの設定にも影響するため、あえてクリックストップが付いており、微妙なピント合わせは、被写体またはカメラを前後させることで決めるようです。

レンズとカメラボディは、シンクロコードでつなぐことで、シャッターを押すとリングスピードライトが発光する仕組みです。

AC UNIT LA-2は残念ながら動作せず

さてレンズ側には別途電源供給が必要ですが、残念ながら、付属してきたAC UNIT-LA2は動作しませんでした。

AC UNIT LA-2は動作せず

元々動作未確認ということで期待していませんでしたが、やっぱりダメ。パイロットランプはいつまでも点灯せず。これが動作しないと、レンズ側のスピードライトは発光しません。恐らくチャージのためのコンデンサあたりが容量抜けしてしまっているのでしょう。
本レンズのS/Nは180945でした。このレンズは180***からS/Nが始まっているのと、付属してきた説明書が81.10の版であることから、80年代初頭の、本レンズ発売当初の個体であると推定します。古いので動かなくて当然です。
ちなみに本レンズ、1998年までと案外長く発売されていたようで、それなりに中古でも流通個体は多いですが、その多くが電源ユニットや専用コードなしだったりします。今回は動作しないものの、コード類や説明書付き、レンズもカビなどの問題はないものが1万円程度でしたので、これは掘り出し物だったと思っています。
とあるサイトによれば、最後期のS/Nは203***で、約2万3千本製造されたらしい(根拠はありませんので念のため)ので、それなりに流通はしているということになります。

LA-2はいずれ分解して、コンデンサ交換など修理可能か確認してみるとして、乾電池を使うDC UNIT LD-2を入手してみたいと思います。90年代まで売られていたので、この年代の部品なら、まだ希望はあります。

素のレンズで撮影してみた

内蔵スピードライトは使えずとも、マクロ専用レンズとしては使えます。120mmという焦点距離も、実はワーキングディスタンスを取りつつ撮影するのに、最適な焦点距離なんですね。とくに外科手術では、あまり被写体にカメラを近づけられないですしね。
撮影倍率が大きくなるほど暗くなるレンズのため、今回は外部スピードライトに頼ってみました。

モアレが出ているのは仕方ないですが1/2倍ともなると、液晶ディスプレイのドットがしっかり写っているのがわかります。
マニュアルレンズなので、当然歪み補正は入りませんが、線がピッタリ出ていて、ほぼ湾曲が見当たりません。120mmという中望遠なのもありますが、素晴らしい結果です。

1倍での撮影

1倍ではf32と暗くなるため、一眼レフではピント合わせが難しいですが、D810のファインダでなんとかピントの山を見つけて撮影。
500円玉をやや斜めにして撮りましたが、素晴らしい解像力です。もう少し低い撮影倍率より解像力は落ちるものの、これがフィルムであればフィルムの解像力を超えているかなと思えます。D810の3625万画素で少し回折の影響があるかな、と言った程度です。

こういう撮影ではマクロ撮影スタンドが欲しくなります

接写スタンドがほしいな~。ベローズ撮影でも、あると便利なんですよね。

これも外部スピードライトを使いましたが、ISO感度を調整すれば、適正露出を探せるので、露出については(ライティング自体は別として)デジタルならそれほどハードルは高くなさそうです。
今度はもう少し立体感のある被写体を撮ってみたいと思います。


ところで、RED BOOK NIKKORのHPで、なかむら小児歯科の中村先生のMedical-NIKKORが紹介されています。
また、なかむら小児歯科のHPにて、ご自身も紹介されています。

実は本レンズを手に入れたのは、この冬に口唇顎裂2回目の手術予定の、息子の歯茎の撮影をしようと思っていたから。なので、なんとしても内蔵スピードライトで撮ってみたいのです。
スピードライトを復活させたいな。

彩湖自然学習センターに行ってきた

夏休みももうすぐ終わりです。ここのところ遠出ばかりだったので、近場でちょこっと遊ぶ程度に。天気も良くないですし。
彩湖自然学習センター、子どもたちがもっと小さい頃はよく連れて行ったものですが、久しぶりに来てみました。
ゆる~く楽しむにはちょうどよいかな。

あ、割と楽しめてますね。
コロナ禍で展示も以前と変わっていますね。顕微鏡など、触れられるものは撤去されていました。

下の写真も、以前は標本や本が置かれていましたが、今は折り紙コーナーに。

それでも子どもたちは楽しんでいたので、よかったよかった。