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LrCで古いCOOLPIX 5400のRAW画像を再現像してみた1

重い腰を上げてAdobe Photoshop Lightroom Classicを本格導入してみましたが、やりたかったのが、古いカメラで撮ったRAWデータの再現像です。

Nikon COOLPIX 5400 (E5400)

元々AFもなかなか合わない、撮影レスポンスも良いとはいえないカメラでしたが(その当時の水準でも少し遅かった)、Firmware Ver1.4でRAW撮影ができるようになったものの、当時のCFカードの書き込み速度とカメラ自体の遅さもあって、1枚撮ると10秒以上待たされるカメラだったので、ここぞというときにRAWで撮っていました。
今の感覚からすると信じられないですが、この時代のカメラのRAW撮影は、フィルムカメラで撮るよりレスポンスが悪くて遅いし、今のように何千枚も撮れるわけではない、せいぜいフィルム2,3本程度でCFカードが埋まってしまう、そんな時代でした。
RAW現像もまだ一般的ではなく、現像ソフトもNikon Captureという有料ソフト、まだ一般人でRAW現像するなんてのは、あまりなかったかと思います。まだデジタルカメラは、ソフトもハードも未成熟な時代でした。

ピクチャーコントロール以前のカメラのRAW現像

Nikon純正のRAW現像ソフトは、有料のNikon Capture、Capture NX、Capture NX2、無料となったCapture NX-Dを経て、現在はビュワーソフトと統合されたNX Studioとなっていますが、ピクチャーコントロールが採用される以前のカメラ、特にRAW撮影可能となった初期のCOOLPIXは、ピクチャーコントロール対応機と比較して調整項目は少ないのです。

COOLPIX 5400のRAWデータの調整項目は少ない

ピクチャーコントロールは選べず、元々のカメラに付いていた3段階の輪郭強調や階調補正、色の濃さや色合い、ホワイトバランスと露出補正、ノイズリダクションとトーンカーブしか選べません。ただ、カラーコントロールポイントは使えますし(これはRAWでなくJPGやTIFF、他社カメラの画像でも使用可能)、RAWデータでなくても調整可能な項目は一通り調整可能です。
なので決して自由度が低いわけではないのですが、調整しづらいのは確かです。

これがLightroom Classicであれば、特に制約なく調整可能です。
プリセットカラーも最新機種と同様に適用できますし、何ならAIによるスーパー解像度やノイズ軽減も使用可能です。
特に、510万画素しか無いCOOLPIX 5400にとっては、きちんとブレなく撮っていれば、AIによるスーパー解像度はかなり有効でした。もっとも、基本感度が何とISO50!、最大でもISO400!しかないCOOLPIX 5400で、手ブレ補正機構もない中、手持ちでブレなくきれいに撮れるのは、晴天下でないと難しかったわけですが…。

フィルムで言えば、ISO50はVelvia 50(昔は素のVelvia)ですからね。

2005年から2007年にかけてRAWで撮影した写真です。

RAWで撮ることは、リバーサルフィルムで撮るより難しかったCOOLPIX 5400ですが、20年近く時を経て蘇りました。
Web掲載程度なら何ら遜色ないクオリティです。
特に純正のNX Studioと違うのは、ハイライトの表現の仕方です。白飛びしやすかったのはカメラの特性と思って諦めていましたが、Lightroomで現像すると、案外階調が残っていることがわかりました。こうしたハイライトのピーキーな部分は、Lightroomのほうが上手ですね。NX Studioだと手動調整で色々いじらないと難しいのが、あっさり自動調整でできて、あとは自分の好みに調整すれば良いので、断然楽ですね。

Lightroom ClassicとNX Studioの比較

下の画像は、左がLightroom Classic、右がNX Studioで現像したものです。
少しLrCのほうが色が濃くなってしまいましたが、空や山肌の階調がよく出ています。

←Lightroom Classic NX Studio→

NX Studioが悪いわけではないのですが、ワークフローは断然Lightroom Classicのほうが楽ですね、古いカメラのRAWに関しては。

Lightroomのスーパー解像度で古いデジカメのRAWを高解像度化してみた

Adobe Photoshop Lightroom Classicといえば、定番のRAW現像ソフトで、最も多くのユーザーが使用している現像ソフトです。
ただ、長年Nikonの純正RAW現像ソフトを使ってきたためか、どうもLightroomなどの現像ソフトが生成する「カタログファイル」のように、ソフト側のカタログに画像ファイルを登録しないと表示できない、というシステムが嫌いでした。
フォルダの位置を変えたりすると、いちいち登録しなければならないし、カタログファイル生成にものすごく時間がかかるし、とにかく嫌いでした。
なので、Lightroomも何度かお試しでインストールしては、やっぱ性に合わないなとアンインストールの繰り返し。

とは言え、そろそろ慣れていかないとな~と思って、やっと重い腰を上げてサブスクリプションを導入しました。いわゆるAdobe課金です。
ただ、無料のNikonのRAW現像ソフト、NX Studioも処理が重たいという以外は非常に良く出来たソフトで、特に部分的に画像を補正できるコントロールポイントが、プラグインなどに課金無しで無料で使えるのが良いのと、インターフェイスも直感的で、無料ソフトとしてはよく出来ていますし、今後も併用するとして、今回Lightroomが良いなと思ったのは、古いカメラのRAW現像は、明らかにNX Studioより良く出来ていると思った点でしょうか。

例えば、2003年発売と、今から20年前の上級コンパクトデジカメ、Nikon COOLPIX 5400は、510万画素のカメラで、今となってはスマホ以下の画素数しかありませんが、FW Ver1.4でRAW撮影機能がサポートされました。最も使っていた当時はまともなRAW現像ソフトを持っておらず(その時代のNikonの純正RAW現像ソフト、Nikon Captureは当時有料ソフトでした)、RAW撮影のメリットがあまり見いだせていませんでした。

しかし20年を経た今、現代のソフトでその真価を活かすことが出来ました。まずはNikon純正のNX Studioで現像してみました。調整を加えています。
ちょうど18年前に撮影した足尾銅山精錬所です。今ではこの精錬所の建物は取り壊されています。

Nikon COOLPIX5400 NX StudioでRAW現像

次にAdobe Photoshop Lightroom Classicで現像したものです。なお、ここではスーパー解像度を使用したものを、Web用に縮小して掲載しています。

Adobe Lightroom Classic 2023のスーパー解像度
Nikon COOLPIX5400 Adobe Lightroom ClassicでRAW現像
画像比較 左がNX Studio 右がLightroom Classic

まず色合いが格段に良いです。COOLPIX 5400は古いので、所詮画質は…と思っていましたが、Lightroomのほうが明らかにディテールが出ていますし、色味も良いですね。ただLightroomは彩度を上げていないけど、少々彩度が高めですね。
例えば飽和していると思った空のハイライトが、Lightroomではだいぶ自然に出ています。また暗部の階調を持ち上げた結果、ややシャドーが浮いてしまったNX Studioの現像と違い、Lightroomは自然なトーンになっています。ちなみにスーパー解像度を適用する前段階でも、Lightroomのほうが解像感がありました。シャープネスがやや強めとも言えますが。
車は当時乗っていたアコード ユーロR(CL7)です。

NX Studio
Adobe Photoshop Lightroom Classic (スーパー解像度)

これだけディテールに差が出ています。
スーパー解像度は、最近の高画素のカメラで撮ったものより、こうした昔の低画素のカメラで撮ったもののほうが威力を発揮しているように思います。

15年前の今日取得した国際運転免許証

まだ20代だった若い頃、長期のアメリカ出張で現地で運転が必要、ということで取得した国際運転免許証。あれからもうそんなに経ったのか、という感じです。

国際運転免許証は住んでいる都道府県の公安委員会が発行

当時、仕事で海外出張が増える、特にアメリカは自力移動手段は車しかないため、会社で国際運転免許証を取得させられました。
といっても、運転免許証自体を持っていれば、あとは都道府県の公安委員会(運転免許試験センターなどに入っている)に手続きすれば、簡単に発行できます。
上のような紙っぺらなんですけどね。今でもそうなのかな?
ジュネーブ条約を締結している国で有効です。この紙っぺらとともに、通常の日本の運転免許証も携行する必要があります。

当時は栃木県に住んでいたので、鹿沼の運転免許試験センターで取得しました。なお、有効期限は1年と短いため、長期間に渡る海外渡航の場合は注意が必要です。

実際にアメリカで運転しましたが、最初は必ずやる「ウインカーとワイパーレバーを間違える」は5回くらいやったかな(笑

アメリカ出張で乗ったUSアコード、外観は当時の日本でのインスパイアだけど、内装は日本のアコードと同じデザイン(なお日本のアコードより質感は低い)

実際に海外で運転したのは、アメリカ、オーストラリア、新婚旅行で行ったハワイ程度でしたが、良い思い出です。
今となっては海外出張の機会はなくなって、パスポートも期限切れてしまいました。

オーストラリアは日本と同じ左側通行の右ハンドルなので、運転感覚は日本と同じだったので、また海外で運転するならオーストラリアかな~。

【2007年6月の晴海埠頭】 パキスタン海軍補給艦と駆逐艦

懐かし掘り出し写真。15年前に晴海埠頭に寄港した、パキスタン海軍のプールスター級補給艦「モーウィン(MOAWIN)」(満載排水量:16,800t)、その奥にはタクリ級駆逐艦「バブール(BABUR)」(満載排水量:3,700t)です。
奥にはホストシップとして、海上自衛隊の護衛艦「むらさめ」の姿も見えます。

COOLPIX 5400で撮影。今見ると色が…。まあ時代が時代なので仕方ないか。

手前の補給艦「モーウィン」は、元オランダ海軍の「プルースター」で、1994年にPakistan海軍が取得した中古艦です。2019年に退役しているようです。
奥にチラッとしか見えない駆逐艦「バブール」は、元英21型フリゲイト「アマゾン」で、やはり1993年に取得した中古艦です。こちらも2014年には退役しているようです。

この撮影後に、クルマに戻ろうとしていると、パキスタン海軍の駆逐艦の乗員とやらに声をかけられ、新宿に行きたいがどう行けばいいか尋ねられ、結局最寄り駅まで来るまで送ってあげましたが、その後のニュースで、何人かの乗員が艦に戻ってこなかった…なんてオチがありましたが、まさかその中の1人だったのかな?
その当時のブログはこちら

この晴海埠頭も、2022年2月には旅客ターミナルとしての役目を終え、解体となります。様々な海外艦艇を受け入れた埠頭、何度も行ったけど、その最後にはついに行けずじまいでした。

15年前に手に入れた OLYMPUS PEN EE-3

今から15年前に、ハードオフのジャンクから、わずか100円で手に入れたOLYMPUS PEN EE-3、ハーフ判のカメラです。

ハーフ判とはなにか?

一般的な35mmフィルムを使うカメラですが、1コマのサイズを通常のカメラの半分とすることで、通常の倍のシャッターを切ることが可能です。例えば36枚撮りのフィルムであれば、その倍の72コマの撮影が可能です。
デジタルカメラ普及以前、写真を撮るということは、フィルムを消費するわけですから、今のデジタルのように無尽蔵に撮ることは不可能でした。撮れば撮るほどフィルムを消費しますし、現像代もかかります。
ハーフ判であれば、通常の半分のフィルム面積で撮るので、画質は低下しますが、倍量撮影できます。
レンズからシャッターを経てフィルムへ露光させるための開口部は、通常のカメラと違い、面積を半分とするために縦長になっています。
このため、通常通りカメラを構えると、ファインダも縦長になっています。ちょうど今のスマホで撮るような感覚ですね。もちろんカメラを立てに構えることで、横長に撮ることも可能です。

ハーフ判は、フィルムカメラが庶民にも普及し始めた70年代には盛んに作られ、特にOLYMPUSのPENシリーズは、ハーフ判カメラの代表格でしたが、80年代に入ると、PENシリーズでは1981年のPEN EFを最後に製造されなくなりました。
これはフィルムや現像代の価格低下が背景にあるのでしょう。

PEN EE-3

OLYMPUS PEN EE-3は1973年発売、その後PEN EF登場後も販売され続け、1986年まで販売されていた、販売期間の長いカメラです。
セレン受光素子をレンズ周辺に搭載し、ここで露出を計測します。電池不要で、シャッタースピードは光量に応じて1/30秒または1/250秒に自動設定されます。
レンズはD.Zuiko 28mm F3.5、3群4枚のシンプルな構成で、ハーフ判PENシリーズでも比較的流通量が多く、今でも手に入りやすいカメラです。
シャッター押すだけ、手巻き式で構造もシンプル、とても操作が簡単なカメラです。

15年前はジャンク投げ売り100円だったこのカメラ、今では数千円以上の値が付き、中には1万円超えなんてのもザラのようです。
かくいう私も、手に入れて何回か使いましたが、36枚どりフィルムを入れると、いつまでもフィルムが終わらない病にかかって、なかなか現像に出せない、3ヶ月前にフィルム入れてまだ終わらない…というのが逆に苦痛になってしまい、手放してしまいました。まだフィルムがメインだった時代、デジタルもメモリカード容量がそんなになかった時代、今のように1回の撮影で何百何千枚も撮るなんてのは、あり得なかった時代ですから、72枚撮ることは、そうそうなかったわけで。
写りは、ハーフ判なのでそれなりでしたが、使いやすいのは確かです。

買ってその年(2007年)に手放しましたが、その当時でもオークションで3千円台が付いたと記憶しています。

【栃木】佐野レジャーランド(ヘルスセンター佐波の湯) 2007年1月撮影

現在は解体されて存在しない(現在では太陽光パネルが設置されているようです)、かつて栃木県は佐野市に存在した、佐野レジャーランド(ヘルスセンター佐波の湯)です。
映画「バトルロワイヤル」の撮影でも使用された場所です。

今から15年前の、2007年1月に撮影。この当時は、サバゲーのフィールドだったらしいのですが、いつまで運営されていたかは不明です。
当時の機材は、Nikon COOLPIX5400とF90Xs。過去にも何度か掲載しましたが、古いCOOLPIX5400、どうやらデフォルトの輪郭強調が強めだったようで、現在のモニタで見ると、不自然にエッジが立って見えます。
RAWで撮影したものは、この輪郭強調をNX Studioで「弱」または「切」に設定するだけで、精細さが出てきます。500万画素のデジカメの写真は、今や4Kモニタではドットバイドット表示できるのですね。

また当時のメイン撮影はフィルムでしたので、フィルムの写真も今後アップしてみたいと思います。

今から14年前のNikon D300のキムタク

2007年11月23日に、Nikon D300が発売になるわけですが、その直前にもらったカタログ。
たぶん今でも保管してある、ハズ。

Nikon D300のカタログ「頂点の極み」

ちょうどNikonの一眼レフのD2XやD2Xs、D200が、出してもCanonの周回遅れみたいな感じになって中、D3/D300を出して挽回を図った。

D3もすごかったけど、D300もDXフォーマットで秒8コマ連写可能、それまでのフラッグシップのD2Xsすら超えるスペックだった。
ちょうど今のNikonにも当てはまりますよね。ミラーレスのZマウント機、どれも後出しなのに周回遅れ、そこに現れたZ 9。ただZ 9のDX版は今の所発表されていませんし、噂も聞きませんが、Z 9のDX版、Z 90?があってもよいのかなと思います。

しかしD300のカタログ、キムタクを採用して、相当金をかけたんだろうな~。この当時はキムタクのCMもありましたしね。デジタルカメラが飛ぶように売れた頃です。
今考えたら、この頃がフィルムからデジタルへの大転換期だったわけで、それが一巡し、スマホが当たり前になった今、レンズ交換式のカメラは、かつてのようにニッチな市場に戻っただけなんですよね。

ところで、このカタログを貰った直後に有人の結婚式があり、たまたまNikonの中の人と同席しまして、その方曰く「社長はキムタク嫌いなんですよ」だって(笑
今となっては時効かな?

【茨城】クリスタルウエディング 湖畔荘

ネタがない時の、今から〇〇年前に撮った写真シリーズ(笑

今回は、今から15年前、2006年9月23日に茨城で撮影した写真です。
当時、ぷらっとドライブしながら写真を撮ることが好きでした(自由時間は減ったけど、今もかな?)。
そんな中見つけたのが、結婚式場の廃墟。

クリスタルウエディング 湖畔荘

今見ると画質とホワイトバランスがイマイチなのは、撮影に使っていたNikon COOLPIX 5400の限界ということで。
クリスタルウエディング 湖畔荘だそうです。「KOHANSO」とここだけローマ字なのが何とも…
外観は、シャッターがあって、なんだか結婚式場というよりは、一般の会社っぽい印象です。
庭木は剪定されているので、この撮影当時、廃墟化してからはまだそれほど年月は経過していなかったのかもしれません。

そのお隣には古びた日本家屋が

隣には屋根の瓦が落ちかかっている日本家屋が。よく見ると、結婚式場の建物と渡り廊下でつながっているようです。あるサイトでは、こちらは別館とされていました。和装の結婚式はこちらで行っていたのかもしれませんんね。

写真はこれだけ。当時はデジタルカメラといえども、無尽蔵に撮れる感じではなかったですね。それでもフィルム2本分くらいは撮れるので、たくさん撮れるという印象でしたけど。
まだフィルムがメインだった時代ですし、COOLPIX 5400もAFも遅ければ、撮った後のデータ書き込みも遅くて、パシャパシャ撮れる現代のデジカメとは別物でした。レスポンスだけなら、当時のデジタル一眼レフは別として、コンパクトデジカメは、まだ遊牧的なカメラと言う感じでした。
そんな時代からしたら、1000枚なんてあっという間に撮れてしまう現代はすごいですね。

なお、クリスタルウエディング 湖畔荘は、2020年に解体されたとのことです。
Googleストリートビューには、2018年時点の写真が上がっています。

斜め上空からの写真では、まだ建物が見えますが、引き気味で見た最新の写真では、建物が解体されているのが分かります。
2006年にはまだ剪定されていてきれいだった庭木も、2018年にはぼうぼうに伸び放題となっています。外壁も劣化が進んでいますね。



クリスタルウエディング湖畔荘、名前のとおり湖畔にあり、霞ヶ浦から東にある北浦沿いにありました。
当時乗っていたアコードユーロRの写真を撮っていました。まだノーマル車高だった時代、やっぱり少しタイヤハウスが空き気味ですよね。この後、無限のサスキットで、ぐっと見た目の良い車高に落としました。
また乗りたいな。5zigenのマフラーにBBSのホイールもお気に入りでした。

Nikon COOLPIX5400のオートホワイトバランス、今見ると酷いな

COOLPIX 5400の撮って出しの空。オートホワイトバランス、駄目ですね。黄色いNikonのAWBそのものです。この後買ったFujifilm FinePix F200EXRは逆に真っ青なAWBでした。まともになったのは更に後のCOOLPIX P7000からかな。
ということで、15年前の蔵出し写真でした。

Nikonのもう一つのRAW画像 NRWとは?

Nikonのデジタルカメラ、一眼と一部のコンパクトカメラでは、一般的なJPG画像の他に、RAW(生データ)画像の形式として、Nikon独自のNEF形式、またはNRW系形式が採用されています。

このうち、一眼レフとミラーレス一眼(ZシリーズとNikon 1シリーズ)は、例外なく前者のNEF形式が採用されています。
また、コンパクトカメラのCOOLPIXシリーズのうち、COOLPIX A, COOLPIX 8800, COOLPIX 8700, COOLPIX 8400, COOLPIX 5700, COOLPIX 5400,COOLPIX 5000についても、RAW画像の形式はNEF形式となっています。
ちなみに、かつてのNikonのフィルムスキャナ、COOLSCAN用のNikon ScanもNEF形式で保存が可能でした。

私も以前使っていたCOOLPIX 5400でも、Firmware 1.4でRAW画像で撮影ができるようになりました。ただ、あの当時、ただでさえ撮影レスポンスが悪かったCOOLPIX 5400、RAWで撮ろうものなら、1枚撮って記録するのに10秒はかかっていたのと、当時のメモリーカードはせいぜい256MB(GBではないですよ!)なので、デーッタを食うRAWで撮ることはめったになかったですけど。

Nikon COOLPIX5400のRAW画像はNEF形式(Firmware 1.4で搭載)NX Studioで現像 かつての足尾銅山精錬所(2005年11月)

COOLPIX 5400はNEF形式ですが、RAW現像で調整できる項目は限られます。
現行のNX Studioで開くと、ピクチャーコントロール採用以前のカメラなので(当時の一眼レフでも未対応)、色の濃さや【輪郭強調などは大雑把にしか調整できません。アクティブDライティングも搭載していないので、RAWでも調整項目はブラックアウトします。

ただし、露出やコントラストなどは微調整できますし、D-ライティングHSはカメラに依存せず調整可能、カラーコントロールポイントも設定できるので、全く調整できないわけではなく、割と調整できるな、と言う感じです。ただ、ダイナミックレンジも狭いので、暗部を上げると画像が破綻しやすいのも事実です。

COOLPIX 5400のNEF形式は、NX Studioでは設定できる項目が限られるが、全く使い物にならないわけではない

数少ないNRW形式のカメラは?

RAW画像に対応する多くのNikonのカメラがNEF形式を採用しますが、ごく一部のカメラのみ、NRW形式ということなる形式を採用しています。
NRW形式を採用したカメラは、以下の機種です。

COOLPIX A1000、COOLPIX P1000、COOLPIX P950、COOLPIX B700、COOLPIX P7800、COOLPIX P7700、COOLPIX P7100、COOLPIX P7000、COOLPIX P6000、COOLPIX P340、COOLPIX P330

このうち、執筆時点(2021年9月)で現行機種なのはP1000P950の2機種です。
最初に採用されたのが、P6000で、なぜNEFではなく、別形式のNRWなのかは不明です。

私がかつて持っていた、P7000もNRW形式でした。

COOLPIX P7000でRAW(NWR撮影した画像)NX Studioで現像

なんとなく、NEF形式よりは設定項目が少ない簡易RAW画像、と言うイメージのNRW形式ですが、COOLPIX P7000の場合、むしろかつてのCOOLPIX 5400より設定できる項目は多いです。

最新のピクチャーコントロールと明瞭度以外選択可能

ただし、最新のピクチャーコントロールは適用できず、あくまでカメラ互換のピクチャーコントロールのみとなります。カスタムのピクチャーコントロールは適用可能ですが、最新のピクチャーコントロールにある「フラット」やクリエイティブピクチャーコントロールは適用できません。
それ以外は、アクティブDライティングなど、NEF形式の一眼とほぼ遜色なく現像可能です。
そういうちょっと至らない部分が、簡易RAW画像たるNRW形式なのかもしれません。

あえてNEFとNRW形式を分けた意図は?

結局の所、NRW形式を採用した理由はよくわからないですね。実は、他社も複数の形式があり、CanonはCR2/CR3形式、SONYはARW/SR2/SRF形式があり、やはり機種や世代で形式が変わっているようです。
形式を変えることで、RAW現像側の処理の仕方を変えているのかもしれませんね。

それでいうと、マイノリティなNikonのNRW形式も、そういう事情があるのかもしれませんね。画層ファイルのサイズが小さいのかと思いきや、上のP7000のNRW形式のデータ量は1枚で15MBもあります。10Mピクセルとしては、特段小さくはないですね。不思議です。

それと比べると、フィルムスキャナソフトののNikon Scan時代から、現在に至るまで、多くのRAW画像でNEF形式を採用しているのは、ある意味懐が深いRAW画像形式なのでしょうね。

さらばジャパニーズファントム!

航空自衛隊百里基地の公式Twitterより、最後のF-4EJファントムIIの飛行隊だった第301飛行隊が、三沢基地所属の第3航空団に移動したこと、F-4EJ改ファントムIIの運用を終了したことが発表されました。

個人的には、今月頭に最後のファントム撮影を終えました。
301SQのファントムの最後には立ち会えませんでしたが、これで正式に、戦闘機部隊としては、現役で飛ぶ日本のファントムの運用が終了したことになります。

残りの現役ファントムは、飛行開発実験団所属の4機となりますが、戦闘機部隊のファントムが全て運用した現在、こちらも今年度内には退役となるのでしょうね。

F-4EJ (17-8301) 2019年10月撮影

301号機は、1971年に導入されたF-4EJファントムの初号機で、302号機とともにアメリカのマクダネル・ダグラス(当時:現ボーイング)で製造された機体で、それ以降はライセンス国産となっています。

製造から約半世紀、2020年現在も現役で飛ぶ、戦闘機としては我が国最古の機体です。途中多くの機体は改修されて、レーダーなどが改装され、HUD(ヘッドアップディスプレイ)が搭載されるなどしましたが、301号機は、導入当時のままの姿です。よく半世紀も維持できるものだなと感心します。

個人的に初めてファントムを生で見たのは、1998年の航空自衛隊千歳基地の航空祭でした。

既に、北海道では、戦闘機部隊は全てF-15J/DJに切り替わっていて、ファントムは百里基地の偵察部隊の501SQ、F-1からF-2配備までのつなぎとして、8SQに所属していた三沢のファントムが展示されていました。確か、展示のみで、飛行はなかったですね。

当時のフィルム、上にアップしたように、変色が始まっています。フィルムシートからはみ出て空気に接するフィルムは、変色が激しいようです。

F-4EJ改 (37-8308)

こちらは1999年の千歳基地航空祭より。やはりファントムはゲスト機なので、飛行展示はなし。後ろにT-33Aが見えますが、これも、これが最後の航空祭となってしまいましたね。

2006年 入間基地航空祭で展示される8SQのF-4EJ改 (57-3854)

就職、転職を経て、2006年、初めて入間基地航空祭に行ったときに見た、やっぱり8SQのファントム。8SQのファントムに、何故か縁がありました。洋上迷彩になっていますね。

飛んでいるファントムを撮れたのは、2008年に入って、初めて百里基地で撮影をしたときでした。

RF-4EJ (77-6392)

懐かしいですね。
ファントムをもっとたくさん撮るようになったのは、2010年代に入ってからですね。