「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」タグアーカイブ

木更津駐屯地 創立56周年記念行事「第50回 木更津航空祭」に行ってきた (その1)

忙しくて更新できていませんでしたが、先日土曜日、木更津へ行ってきました。

天候は「雨」。この日の天気予報は早朝から雨が降り始め、お昼以降強くなる、とのことで、行くかどうかかなり迷いましたが、妻から「行かない後悔するなら行ってきたら」の有り難い一声で、しっかり雨天装備も持参し行ってきました。

午前5時半の木更津飛行場

早めに着いて偵察活動(笑)。午前6時頃から雨が降り始めましたが、腹をくくって駐車場へ移動。幸いにも、午前7時過ぎに一旦雨は止み、時々小雨が降る天気ながら、何とか持ちこたえた感じです。

そして予定時間に無事入場。お、新型汎用ヘリのUH-2も来ていますね。

残念ながら、荒天ということで外来機は米軍のMV-22オスプレイを始め、警察や消防、民間機などが飛来せず、やや寂しい展示となってしまいましたが、飛行展示も編隊の経過飛行以外は実施されたのが幸いでした。

オスプレイは飛ばないの?? 新しい格納庫が遠方に出来ていますね。いえいえ飛びますよ。遠方でスタンバイしていました。
陸上自衛隊のV-22オスプレイ17機は、木更津駐屯地への配備は2025年7月までの暫定配備で、その後は佐賀空港に移動する予定のため、この規模の陸自オスプレイを木更津で見られるのは今回が最後、と思っています。
が、ここには重整備を担当するスバルが拠点を構えていて、定期整備は米軍のオスプレイを含め木更津で行う予定となっていて、全く見られなくなるわけではないものの、木更津航空祭でこの規模で見られるのは今回が最後になるはずなんですよね。

そのオスプレイが動き始めました。そして、今後退役が決まっているOH-1「オメガ」に、去年はいなかったUH-60JAの姿も。
そういえば、2013年度の調達を最後に、陸上自衛隊ではUH-60JAは新規調達されておらず、そろそろ初期の期待は30年近くになり、今後の動向が注目されます。
まさか新型とは言えUH-2で補うのは、ちょっとパワー不足な感じはしますが。

今回はあまりオスプレイ飛ばないなぁ。それでも、荒天で飛行展示中止とならなかったのは良かった。雨は時々小雨が降る程度、一応カメラは濡れないよう防水カバー、対策は万全で挑みました。

やっぱりここの主役はCH-47JAなんですね~。今年は去年はなかったヘリボーンによる車両や普通科(歩兵)の展開の展示も。オスプレイもその速度を活かした展開が本来の使い方ですからね。

撮影場所、ミスったかなと思ったけど、ここはここで良かったかな。天気はどんよりでしたが、幸いこの時点では時々小雨が降る程度、来てよかった。そして去年割と航空祭や駐屯地祭で荒天だったこともあり、それなりに装備をしっかりしていたのも良かったです。望遠レンズのレインカバーはめったに使わないけど、ここでは役に立ったし、カメラバッグもレインカバーがあるので助かりました。
割とゴミ袋を被せたり、なにも対策していない人も多かったのですが、防滴対応のカメラレンズでも、長時間ではトラブル発生の確率が上がるので、対策をするに越したことはないですね。

続く…


大切な望遠レンズを壊さないように。防塵防滴仕様でも過信は禁物ですよ。

RED監修のN-Log用LUTを試してみた & H.265とAV1コーデックの比較も

先日Nikonより、Nikonの一部の一眼カメラで採用されている動画用のN-Log収録用に、RED社監修のLUTが公開されました。

対応機種は Z6III、Zf、 Z9、Z8、Z7II、Z6II、D780、Z7、Z6 です。

  • Technical LUT(1 種類)
    従来、機種ごとに提供していた N-Log に対応した LUT を 1 ファイルに纏め、RED 社のカラーサイエンスに則った動画に最適な色味に変更しました。Technical LUT は、N-Log のカラースペースから一般的な視聴に適した Rec.709 規格に変換することができます。
  • Creative LUT(4種類)
    RED 社が提供する LUT の色味を N-Log で再現できるようにした 33 点の LUT です。
    ▹ FILM BIAS
    伝統的な「フィルムらしさ」を追求した LUT。自然なスキントーンと黄金に輝くハイライトが特徴で、どのようなシーンもシネマティックに演出します。
    ▹ FILM BIAS BLEACH BYPASS
    フィルム処理技術の一つであるブリーチバイパス(銀残し)を再現。コントラストが高く彩度が低いのが特徴です。映像をよりドラマチックにし、リアリティを強調します。
    ▹ FILM BIAS OFFSET
    暖かみのある色調とスプリットトーンで、ヴィンテージフィルムのようなルックを再現。芸術的なシーンや風景撮影に最適で、映像をよりスタイリッシュかつエレガントなものにします。
    ▹ ACHROMIC
    低コントラストのモノクロで、被写体のテクスチャや形状を強調します。ディテールに焦点を当てつつ、柔らかくクラシックなルックで芸術的な表現が可能です。

https://downloadcenter.nikonimglib.com/ja/download/sw/258.html

Davinci Resolve 19にLUTを適用する

フリー版でも高度な編集作業が可能なDavinci Resolve 19に、RED社監修のLUTをインストールします。Windowsは以下の通りです。
Davinci Resolveを起動し、カラーからLUTsを開き、LUTsを右クリックすると「ファイルロケーションを開く」が表示されるので、クリックします。

ファイルロケーションを開くで、LUTのファイルフォルダが開きます

フォルダが開くので、Nikonフォルダを開き、そこにダウンロードしたLUTファイルをコピーします

Nikonフォルダ内に5つのRED監修LUTファイル(.cube)をコピー

従来の機種別ファイルとは別に、機種共通のRED監修LUT5種類が使えるようになります。
あとは、N-Logで撮影した動画ファイルのノードに、適用したいLUTを選択します。

シリアルノードを追加して、そこにLUTを適用

さほど難しくないので、簡単にLUTによる画作りが楽しめますね。

4種類のCreative LUTの比較

早速N-Logで収録した動画に適用してみました。

この映像がCreative LUTに適しているかどうかは別として、雰囲気は感じていただけるかと思います。

今回はYoutube用にAV1コーデックを使ってみた

いつもはH.265で書き出ししているのですが、今回はグラボをAV1のハードウェアエンコーディングに対応できるAMD Radeon RX 7800XTに改装したので、AV1で書き出しを行いました。

フォーマットをMP4に設定いするとAV1コーデックが選択可能になる

H.265は最近のここ数年の動画対応機の多くが採用しているコーデックですが、高額なライセンス料が必要とされるH.265に対し、ロイヤリティフリーライセンスのAV1は、今後普及が期待されているコーデックです。H.265に対し、3割程度ファイル量を減らせるともされています。

実際に、今回Davinci Resolve 19でAV1とH.265でそれぞれ書き出し、処理速度とファイルサイズの比較をしてみました。

これはAV1の圧勝ですね。今回、N-RAWの動画を使用し、更にデータがHDDだったため、読み出し速度がやや遅い状況でしたが、それでも6分弱だったAV1に対し、H.265は7分超で確かにAV1のハードウェアエンコーディングの効果が出ています。Radeon RX 7800 XTはAV1対応ハードウェアエンコーダーを2基搭載しているので、これが効いているのでしょうね。
ゲームはしないけど動画編集をたまにやる自分にとっては、今回Radeon RX 7800 XTの選択は正しかったかもしれませんね。

ファイルサイズも比較しました。

上がH.264、下がAV1で、大差はないが、9%程度AV1のほうがファイルが小さい

H.265(上のファイル)に対し、AV1では約9%ファイルが小さくなりました。1割に満たないので大きな差はないものの、AV1の優位性はあるようです。
ただ、H.265はビットレートの設定など細かく詰められるのに対して、AV1はDavinci Resolveでは細かい設定はないので、これについては今後検証する必要はありそうです。


せっかくLUTも充実してきているので、N-Logも積極的に使っていこうかな、と思います。
Studio版のDavinci Resolveも…いつか欲しいな

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【函館】山上大神宮

夏休みのこぼれ写真から。妻と函館山にある坂を巡っていて見つけた神社です。

山上大神宮

山上大神宮(やまのうえだいじんぐう)は、何と始まりが1368~1375年からという、北海道開拓以前からある歴史の長い由緒ある神社だそうです。
これ、自分が知らなかったように、地元の人でも知っている人はなかなかいないのではと思います。
何度か場所を移動し、現在の場所に建てられたのが1902年、現在の社殿は「昭和5年(1930年)6月に改築が始まり、同7年(1932年)3月に竣功」とあり、戦前からの歴史の長い社殿なんですね。

1932年に完成した社殿

知る人ぞ知る場所なのか、ちょくちょく人は参拝に来ていました。正月時期はそれなりに賑わうのかもしれませんが、駐車場があるわけでもなく、急な坂の上にあるので、一般観光客は来づらい場所だと思います。それが返ってよいのかもしれませんが。

函館山にあるので、函館湾もよく見えますね。
ありきたりの観光スポットに飽きた方、神社巡りがお好きな方、ぜひ訪れてみてください。

ナッチャンWorld 2024年8月の状況

既に夏休み中のブログに掲載していますが、改めてメインPCで再現像の上、一部写真追加して掲載します。

ナッチャンWorldは2008年5月に当時の東日本フェリーが青函航路(青森ー函館間)に導入したウェーブピアサー型高速フェリーです。
しかし、高速フェリーの常で、燃費の悪さとそれに伴う採算性の悪さから、定期航路としては半年程度で運行を終え、東日本フェリーは海運会社のリベラに吸収合併され、新たにスタートした津軽海峡フェリーでは、季節限定で運行していました。私も姉妹船のナッチャンRera含め、2回程度は乗船しましたね。

2024年8月、函館西埠頭に停泊する「ナッチャンWorld」が見える

2012年まで不定期運行後は係船されていて、防衛省に売却されるという噂もありましたが、結局2016年にPFI法に基づいて設立された特別目的会社「高速マリン・トランスポート」が保有することになりました。自衛隊の輸送も可能になった一方、民間にも貸出可能な船となって現在に至っています。
ただ、高速マリン・トランスポート社が防衛省と輸送契約を結んでいるのは2025年10月までと、あと1年強しかなく、その後の本船の動向が気になるところです。

近くで拝見しましたが、所有者が変わっても、高速フェリーとして就航した2008年から外観塗装は変わっていません。
おおよそ自衛隊の輸送に使用する船には見えないですね。米海軍も同様の高速船を所有していますが、軍艦と同様のグレー塗装です。

今見ても斬新な形状の船体は、ウェーブピアサー型と呼ばれる双胴船の一種で、船底の中央は空洞になっています

東日本フェリー~津軽海峡フェリー時代と違うのは、船尾に大型のタラップが追加され、専用桟橋を使わずとも車両の搭載が可能になったことです。
フェリー時代は、青森と函館のフェリー埠頭に、この高速フェリー専用のドイツ製の桟橋がありましたが、航路撤退と共に桟橋は撤去されています。
このため、現在はどの埠頭でも使用できるように大型タラップが設けられています。

船体の塗装はややヤレが見られますね。それでも就航当時の小学生が書いたオリジナルの絵柄を残しているのが良いですね。

2008年就航で、今年で16年目の船体、民間フェリーはおおよそ20年程度で売船されることが多いのですが、ナッチャンWorldはいつまで使われるのでしょうね?

函館帰省2日目 海水浴に行ったり観光したり

帰省2日目。翌日以降、台風による天候悪化があるため、今回は2日目で外で楽しめることを満喫しました。

まずは海水浴。函館で実家の近くといえば七重浜海水浴場です。
函館は周辺が海に囲まれた陸繋島なので、海へのアクセスは簡単です。

上の娘は小さい頃に来たことがあるけど、息子は海水浴は実質初めてでした。
でもゴーグル持ってきたので、潜れて一番満喫していたな~。娘はもう髪を海水につけたくないみたいなので、腰まで浸かる程度でしたが。

ここは駐車場も無料で、駐車場が埋まるほど混まず、とても快適ですね。昔は北海道は寒くて海水浴なんて…って感じでしたが、今や北海道の海水浴場は適温ですね。

最後はスイカで〆でした

スイカも食べて実に夏らしいな。

子どもたちは海水浴で疲れてしまったので、午後は妻と函館山周辺を観光。
函館山の坂のうち、観光客に人気の「八幡坂」以外を一通り見てきました。これだと駐車禁止となっていない所に車をちょっと停めて楽しめるんですよね。

最後の写真の坂の遠方に「ナッチャンWorld」が停泊していたので、近くまで見に行ってきました。

東日本フェリー(現在法人が消滅)時代に青函航路の投入されるも、わずか1年に満たず定期運行から外され、現在の津軽海峡フェリーに移管されたあと、紆余曲折を経て現在は防衛省が設立した民間会社が自衛隊の輸送目的で所有しています。2025年までは、実質的に自衛隊の輸送船ですね。
船体の塗装は東日本フェリーで就役した当時のままで、当時公募で小学生が書いたデザインが採用されています。

函館は海上自衛隊の掃海部隊があるので、掃海艇や掃海艦が並ぶバースに留められているようですね。
フェリー時代にはなかった大型のタラップが船尾に搭載されています。

定番の金森倉庫周辺も散策。晴れていてよかった!


妻は映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星」にまつわる場所を散策したかったようで。自分は観ていませんが、結局定番の観光スポットを舞台としているみたいですね。
天気が持ってよかったです。

函館帰省1日目

今回の実家函館帰省は仕事終わりの金曜日の夜出発というなかなかの強行軍で挑みました。

いつもは栃木の妻の実家に行ってからの、函館に向けた車での自走(フェリー含む)でしたが、今回は諸事情に寄り東京から直接青森まで自走して、そこからフェリーに乗るという行程、走行距離は700km超です。

花輪にて休憩

1度給油をした以外、5時間ほぼぶっ続けで運転、これは事前に30分だけ仮眠したのが良かったかなと。妻に運転交代してもらってまた仮眠しつつ、青森に早朝到着。
朝食は青森魚菜センターにてのっけ丼でした。

牡蠣も頂いちゃいました!
車の場合は向かいの駐車場が1時間200円でおすすめです。

お昼のフェリーまで時間があるので、三内丸山遺跡にも行ってきました。

暑かったので、早々に屋内展示に避難しましたが、充実していて良かったです。今度はもう少しゆっくり見たいな。

お昼のフェリーで函館に移動です。昼食、事前に買っておけばよかったな~。この時期は混んでいて、フェリー埠頭の売店の食べ物は品切れ、事前に何処かで購入をおすすめします。

実家に到着して、夜は花火しました。

長い1日だったな~。疲れたけど、楽しめたので良し!

ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024 その3 SH-60Kのデモと帰投

午前中UH-60Jのラストフライトを見たので、あとはのんびりと。


腹ごしらえにお弁当を買ってきました。時間もあるのでゆっくり並びながら、撮った写真の選定(レーディング割当)を。この辺りはNikon Z 9以降とても楽になりました。プレビューが速いのも良いですね。

隊内の喫茶「無番地」で購入した唐揚げ弁当、海苔が「ロクマル!」

海苔がロクマルなんです。手が出ますね

午後はいつものSH-60Kのフライトデモを観覧。

今回は1機のみ、時間も短め。救難のロクマルが今回主役だったので、哨戒機のK型は脇役だったかな? いつもの洗浄シャワーを見てフライトイベントは終了でした。

客が少なくなって来たのを見計らって、ラストフライトを終えたUH-60Jを見学。


コックピットの計器は古いだけに、CRTとアナログ計器が主体です。陸自のUH-60JAや空自のUH-60Jとほぼ同じ仕様となっているようです。原型機のシコルスキーUH-60AやSH-60Bといった米軍の機体を踏襲しているようですね。
同じ海自のロクマルでも哨戒機のSH-60Kは、2000年代初頭からの機体ですがグラスコックピット化され、アナログ計器はほぼなくなりディスプレイ主体となっているのと対照的です。UH-60J/JA型は2010年代前半までの機体は計器類は古い仕様のままとなっているようです。
哨戒機のSH-60Kは、日本の独自改良が多く、ローター形状からコックピット、キャビン拡張に対潜システムと、米軍機とは違った発展をしているのに対し、救難や輸送主体のUH-60Jは、機体は大きく変更を加えてないのでしょうね。
陸自のUH-60JAはこの10年調達予算が付いておらず、今後後継機をどうするかが不透明な状況です。
空自のUH-60Jは、順調に機体入替を行っているようで、現在生産されている機体は、非公式にUH-60JIIと呼ばれる近代改修型になっているようです。そのうちこの近代化仕様のコックピットを見てSH-60KやLと比較してみたいですね。

そして帰投。
今回はロクマル主体となったため、その他のゲスト機は少なめでした。

相変わらず暴れっぷりを披露して帰投する空自UH-60J。いいねぇ~

OH-1は今回はあまり目立たぬ存在でしたが、最後は素晴らしい機動を見せてくれました。この軽快にループ上昇できる機体も、後数年で退役の予定、後継機はないと思うと、技術の継承ができずにもったいないですね。不祥事がなければ…エンジン不具合がなければ…UH-2に繋げられたかもしれないのに。
見られるのは今のうちですよ。

そして最後は滑らかに上がっていく陸自のUH-60JA。

いやそれにしても暑かった。
息子のサッカー用の小型クーラーボックスにペットボトルとパックのアクエリアスを凍らせて持って行って正解でした。命の水でしたね。

持っていってよかったミニクーラーボックス

ついでに日焼け止めも頻繁に塗り直していました。去年はだいぶ日焼けしてしまったので、今回はやけど状態にならずに済みました。日焼けにが弱いもので。
事前の準備が役に立ちました。7月の撮影、もう対策無しじゃいられないですね。

お疲れ様でした。


夏の撮影に冷たいものは必須ですね。1人にちょうどよい小型クーラーボックス↓

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ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024 その2 救難ヘリコプターUH-60J 2機のラストフライトと除籍式

ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024の目玉イベントとして前面に押し出されていたのが、海自の救難ヘリコプターUH-60J 2機のラストフライトと除籍式でした。

陸海空3自衛隊が所有するUH-60J(陸自はJA型)のうち、海自と空自のJ型は救難ヘリコプターとして運用されています。
このうち海自では1990年代から2000年代初頭にかけて19機を導入しましたが、救難ヘリコプターは空自に一本化するという中期防衛力整備計画に基づき、機体更新をせず徐々に数を減らしています。
ただ、一本化という方針だったのが、なぜか第21航空隊硫黄島航空分遣隊の機体に関しては、UH-60JからSH-60Kの対戦機材を外した救難仕様(元の哨戒機仕様に戻すことも可能)に更新する事となりました。つまり硫黄島のみ救難ヘリは海自が引き続き運用することになります。これは中期防衛力整備計画が廃止され、新たに防衛力整備計画が策定された中で決められたのかは不明です。
今回、立山航空基地に来たUH-60J 2機は、このSH-60K救難仕様との入れ替えで除籍するため、花道として今回のイベントの目玉となりました。
海自のUH-60Jは元々機体数が少なく、あまりお目にかかれるチャンスがなかっただけに、このオレンジ色の機体が飛ぶ姿を見られる最後のチャンスです。
このイベントもあって、じゃあ全てのタイプのロクマルシリーズを集結させようとなったそうです。

ここからは動画です。
エンジンスタートからローター回転、タキシングからの上昇までを動画で撮ってみました。※着陸~エンジン停止まで一括で編集しちゃいました

この白とオレンジ色の派手な機体は、途中で洋上迷彩になった空自のUH-60Jと違い、運用当初から変わらない目立つ色です。
コンバットレスキューに指向した空自に対し、最後まで平時の救難重視の目立つ色にこだわった海自、とも言えそうです。

この後はスチル撮影。救難展示を披露しました。

編隊で戻った2機は着陸後、所定位置に戻り、エンジンを停止、最後のフライトを終えました。もう二度とエンジンがかかることはない、空に上がる事もないのです。
大勢の命を救った機体は、今観衆に見守られ、その役目を終えました。

そして、この日がパイロットとしてラストフライトだった有川3等海佐、スピーチの後は後輩からのサプライズで花束贈呈がありました。
機体と共にパイロットとしての仕事を終えるのは感慨深いですね。

これにて、海自の救難ヘリUH-60Jは、最終号機の残り1機のみとなっていて、これも今年度中には除籍される見通しです。

ラストフライトを終えたUH-60Jはこのあと見学もしましたが、その写真はまた。

ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024に行ってきた その1 「3世代のSHを眺める」

先週末の撮影が立て込んで編集が進んでいませんが、千葉県は海上自衛隊館山航空基地で行われたヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024に行ってきました。

いつものように百里基地からUH-60J (08-4591)が飛来

入場は何段階化に分けて、徐々に入口に近づく感じでしたが、その待ち時間、上の写真の場所に確かに去年まであった展示機が全て撤去されていることが確認できました。
ここにはかつて、SH-60JやHSS-2B、南極観測船で使われたS-61Aなどが展示されていましたが、今年の3月に全て撤去・解体されてしまいました。
特に希少なS-61Aの解体は残念ですね。

去年まであった入口の展示機はすべて撤去されていました

館山航空基地のヘリコプターフェスティバルは、都心からやや遠いためか、航空祭などと比べると混まないので、個人的にはゆっくり見られる穴場的なお祭りなんです。
ガチで並ばなくても、ほぼ最前列の2列目からちゃんと見えるので。

ただこの時期の暑さは堪えますね。今回は熱中症対策で息子がサッカーで使っている小型のクーラーボックスを持ち込みましたが、これは正解でしたね。
こんな暑さなので行こうか迷ったのですが、今回は「ロクマル」まつり、なんと3自衛隊の全タイプのロクマル(H-60シリーズ)が集結するということと、海上自衛隊の救難ヘリUH-60Jのラストフライトがあるためにやってきました。

哨戒ヘリSH-60J/K/Lの3世代が展示される

これはもう二度とないことかもしれませんね。海上自衛隊の哨戒ヘリは、対潜水艦や水上艦を見つけ出す、攻撃を行う、救難などの任務を主体としたヘリコプターです。
1991年に部隊配備が開始された最初のSH-60Jは、ベースとなったのは米シコルスキーのH-60シリーズのうち、対潜型のSH-60Bシーホークをベースとし、対潜機材の一部は国産のものが搭載されています。
103機生産されたSH-60Jの2024年3月末時点での現役機は、令和6年度の防衛白書によるとわずか7機、それでもより新しいSH-60Kも退役が始まっていることを考えると、古いほうがまだ7機残っているのは不思議に思うかもしれません。
これは多数製造されたSH-60Jが、予算の関係で後継機のK型で全て更新できなかために、一部機体は機体寿命延命措置により5年程度の寿命を延ばしているからだそうです。
初期のK型は寿命延長されていないため、先にK型が退役するという流れになったようです。

基本的には米軍のSH-60Bベースですが、元々吊り下げ式ソナーを搭載しないB型に、SH-60Fオーシャンホークに搭載されているソナーを一部国産部品を使用して登載すると言った部分は、海自向けJ型の特徴です。米軍のSH-60Bと60Fの両方の機能を持たせたため、機体内部はかなり狭く、移動も大変とのこと。
前任のHSS-2Bがかなり大型で、内部も立って歩けるくらい広かったことを考えると、この狭さは移住性が悪く致命的ですね。
部品とか大丈夫なのかなと質問したら、退役した機体から使えるものを取り外して使えるので、むしろ最近まで作っていたK型のより在庫も豊富とのことでした。
K型は今一番数が多く、まだ退