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【写研埼玉工場】解体動向(20/10/14)

もう建物はほぼ解体済みでネタがないと思っていた、写研埼玉工場の解体状況ですが…

入口が開いていた。といっても、もう見えるのは瓦礫と土砂の山だけですが。

ところで、ふと思い立って、別の場所から撮れないか探した所、あっさりと良い場所を見つけました。

写研埼玉工場 厚生棟裏手

通りを挟んで解体未着手の厚生棟、その裏手は上り坂となっていて、笹目通りへのアプローチになっています。

厚生棟の横辺りから、埼玉工場の様子、フェンス越しに確認できました。なんだ、もう少し早く気づけば、メインビル最後の解体は見えたのかもね。

現在は、瓦礫をトラックに積んで搬出の作業をしているようです。撤去がある程度完了したら、最後に守衛所も解体されることでしょう。

さて、毎週確認してきた写研埼玉工場解体の確認ですが、今後仕事の関係で、朝確認をすることが難しくなってきそうです。
せめて、外構と看板の撤去までは見守りたいところです。

【写研】土地建物の現状

写研埼玉工場、メインビル、第2工場ともすっかり建物は解体され、解体瓦礫を撤去する作業が続いています。また、第2工場は地下もあるため、地下部分の解体は引き続き続いているようでしたが、残念ながら、この場所からは確認が難しいです。

せっかく写研埼玉工場の解体を追ってきましたので、ここでは付け焼き刃的記事になってしまいそうですが、調べられる限りで、写研に関連する建物の現状をまとめてみました。

一部は過去の記事と重複しますが、ここでまとめてみたいと思います。

株式会社 写研本社

株式会社「写研」の本社は、2020年10月執筆現在、東京都豊島区南大塚2丁目26−13にあります。

現在はメインの通りは中規模ビル街となっている南大塚の通りですが、1972年(昭和47年)に新築された現写研本社ビル、当時は周辺もまだ一般住宅も多かったようです。また、この本社ビル新築時に、社名を従来の「株式会社写真植字機研究所」から「株式会社写研」の改称したとのことです。
これ以前の本社は、豊島区巣鴨に存在していました。

ちなみに、写研は現在に至るもHPを持たない会社(2019年ドメインのみ取得)として知られています。

写研トライアルセンター

写研本社のすぐ近くに存在する「写研トライアルセンター」。ストリートビューでは、2009年時点のデータからありますが、その当時は自販機が設置してあり、鎖も卸されていて、掃除をされている方の写真も写っています。が、2018年以降は自販機も撤去され、鎖も卸された状態です。現在は使用されていないと思われます。

トライアルセンター、という名称から、写植機のデモ機を置いていたのか、あるいは写植オペレーターの育成を行っていたのか、情報がないため、ご存じの方がいらっしゃいましたら、コメントに書き込んでいただければと思います。

写研埼玉工場

写研の記事を書くきっかけとなった、埼玉県和光市に存在した工場です。
1963年(昭和38年)、本社近隣にあった工場が手狭になったとのことで、埼玉県和光市に移転し第1工場を建設、その2年後の1970年(昭和40年)には、より大きな第2工場を建築、更に第2工場は1970年(昭和45年)を増築したとのことです。

当ブログでも

写研埼玉工場跡地はスーパーマーケット「ヤオコー」になるらしい

この埼玉工場後は、開発行為等計画標識に書かれているように、スーパーマーケットの「ヤオコー」に生まれ変わるようです。

写研埼玉工場 厚生棟

メインビルの通りを挟んだ向かいにある厚生棟は、2020年10月現在、解体着手されていません。2階が更衣室、3,4階が社員食堂として使用されていたようです。
現在この建物の所有者は、とある方が登記簿を確認し、2019年11月時点で、同じ和光市内のとある企業の所有となっています。情報提供ありがとうございます。

2020年10月時点では、写研埼玉工場解体業者の駐車場として、1階部分は使われているようです。

写研新倉分室(写研メディア研究所)

埼玉工場と同じ、埼玉県の和光市にかつて存在した新倉分室。別名、写研メディア研究所とも言われていたようです。

1986年(昭和61年)に建造、メディア研究所では、大学との委託研究など進めていたようで、自由なテーマで1年間に1つ論文を書くという制度もあったようです。
ストリートビューでは2015年の写真も出てきますが、もうその時点では使われている形跡はありませんでした。
ここが何時まで使わてていたかはわかりませんが、恐らく今世紀に入ってからは、写研の業績が悪化して社員数も激減したため、使われなくなったのではないかと想像します。そして、2020年に入って解体されたようです。

旧写研メディア研究所(新倉分室)跡地

2020年9月時点では、写真のような空き地になっていますが、周辺は住宅地であることから、いずれはここも住宅地になると思われます。

写研川越工場

写研川越工場は、1982年(昭和57年)に埼玉県川越市芳野台2丁目8−70にかつて存在していました。手動写植(後期のPAVOとSPICAモデル)の生産を行っていたとされています。

現在は解体され、2019年1月に、物流倉庫「SOSiLA川越」となっています。

2007年時点で、川越工場の従業員はわずか10名だったそうで、その人数では、建物の管理とか、ちょっとした保守部品の生産程度しかできなかったと思われます。最盛期は400人超えだったそうです。それを考えると、2010年代の初頭には、ほぼ工場として機能していなかったと推察します。

ストリートビューを見ると、解体前の2017年の時点では、草が刈り取られ、植樹も消えていること、内部にトラックが入っている様子が伺えることから、この時点で解体は決まっていたと思われます

SOSiLA川越建造時の記事には、

今回の「SOSiLA川越」の開発はその商社としての総合力を物語っている。「この土地は写研さんの遊休地だったのですが、鶴ヶ島の土地とこの芳野台の土地の両方を1社で引き受けてくれるのなら、売却しますということでした。

https://www.lnews.jp/2019/02/l0201301.html

との記述があり、住友商事が一手に2つの土地の買収と開発事業を手掛けたようです。

写研 鶴ヶ島にあった土地

上の記事にあった「鶴ヶ島の土地」ですが、とある方からメッセージを頂き、ここだったのではないか? という情報を頂きました。
ただし、情報を裏付けるものは未確認につき、本当にここだったかは不明です。

その場所は、現在、ケーズデンキ鶴ヶ島店となっています。この場所は、長いこと空き地となっていましたが、2017年12月に、ケーズデンキ鶴ヶ島店となりました。

国土地理委員の航空写真でも、1979~83年では空き地となっていますが、草が生えていないことから、運動場として使われていたのではないか? ということでした。

国土地理院地図より 1979-1983年の航空写真

※国土地理院地図がHTMLで上手く表示できていないようなので、画像貼り付けにしました。

この場所については、現時点で確証が取れておりませんので、情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、コメントに記載お願いいたします。
ところでWikiPediaには、最近この鶴ヶ島の土地に関する記述が追加されましたが、住友商事に売却されたのが「2018年」とは、先の記事のどこにも書いていません。WikiPediaなので、話半分に見たほうがいいかなとは思います。

写研一宮研修センター

千葉県長生郡一宮町船頭給2480にある、写研一宮研修センター。かつては社内研修で使用されていたようです。

ストリートビューでは2014年3月のデータのみでしたが、この時点では車が停まっており、管理はされている状態でした。

しかし2020年8月の、とある方のツイートで写真が公開されていましたが、雑草が生えた状態で、しばらく管理されていない状態となっていました。

写研五日市レクリエーションセンター

名称の情報を頂いたものの、未確認地点です。この名称のみで検索すると、NAVITIMEのHPにのみ情報がありました。東京都あきる野市網代430番地です。
それをGoogleマップで確認したのが、上の地図で、2020年10月現在はGoogleマップでは安達国際合資会社とされていますが、この会社自体は八王子にあり、この場所については記載されていません。
また、この住所を検索すると、2020年1月法人登録検索のHPに、株式会社龍辰(ろうしん)という会社が登録されているようでした。ただ、この会社も登記されたのみで実態は不明です。

国土地理院地図より 1974-1978年の航空写真

国土地理院の地図では、1974~78年の写真時点でこの建物は存在しますが、リクリエーション施設として何だったのかは不明ですし、確証もない感じです。

情報ご存知でしたら、コメントに記載して下さい。

写研屋久島研修センター

自然豊かな島として知られる屋久島にも、かつて写研の研修センターがあったようです。鹿児島県熊毛郡屋久島町小島161−1です。
ストリートビューでは、車道から遠いため、屋根だけが確認できる状態です。
この場所は、写真も検索しましたが、建物全体の画像はなく、衛星写真のみです。


以上が、私が調べた、あるいは情報を頂いた、写研関連の建物とその現状です。すでに本社以外機能していない、あるいは解体、売却されており、写研自体も存続が危ぶまれている状況の中、現存する建物が今後どうなるのか、気になるところです。

【写研埼玉工場】解体動向(20/10/5)

前回の撮影から1週間。

【写研埼玉工場】解体動向(20/10/5)

ついに、写研埼玉工場の建物が消えました。

メインビル、第2工場ともに、跡形もなくなりました。正確に言うと、写真は撮れなかったけど、工事車両出入り口から、1階の壁のごく一部は見えましたが、ほぼ解体完了です。見ての通り防音壁は全て撤去済みで、瓦礫の山のみの状態に。
この瓦礫を撤去したら、外構の解体も始まるのでしょうね。

まだ解体されていない守衛所

埼玉工場で唯一手つかずで残っている守衛所。メインビルと門の間にあるため、メインビルの瓦礫撤去が終わってからの解体となるのでしょう。小さいので半日もあれば撤去できそうです。

写研埼玉工場のインターホン

外構は手つかずなので、まだこうしたインターホンも残されています。当然、押しても誰も出てきません(出てきたら怖い)。

そんなこんなで、建物の解体は一通り完了し、この辺りでは周辺のマンションと同じくらい高かったビルがなくなり、向こうまで見えるようになりました。
時間が出来たら、他の写研の建物もどうなっているか、まとめたいと思います。

【写研埼玉工場】解体動向(20/9/28)

写研埼玉工場(20/9/28)

3ヶ月半に渡って撮影した写研埼玉工場解体も、そろそろ終りが近づいてきました。台風の影響など雨がちで先週は撮影できず、週明けの昨日朝と、夜、見てきました。

ご覧の通り、メインビルも第2工場も、1階の壁を残してほとんど解体されました。この10日間に、第2工場はあっという間に解体されてしまった感じですね。

あれだけ大きかったメインビルも、もはや1階部分と2階のごく一部の壁のみとなりました。跡が瓦礫を撤去しつつ、残りの壁を解体するのでしょう。

ということで、ほとんど解体されてしまいましたので、写真的にはこれ以上は難しいかなとは思っています。
ただ、交差点から見える写研の看板が撤去されるまでは、ちょくちょく確認はしたいと思います。


仕事帰り、少し寄ってみました。もう下から見える部分はほぼ解体されてしまいました。

左上の写真は、メインビルが解体されて、通りを挟んだ奥に厚生棟が見える状態です。
右上は、メインビルの防音壁。防音壁自体も、ビルの解体が進んで撤去されて、高さが低くなりました。

解体されていない厚生棟

今や、手つかずなのは、メインビル手前の守衛所と、この厚生棟のみとなりました。

厚生棟は、1階の駐車場が、解体業者の駐車場となっています。建物自体は全く手がつけられていません。

ところで、この厚生棟も、すでに持ち主は写研ではなくなっています。とある方より情報をいただき、登記簿を確認させていただきました。同じ和光市内の、ここからそう遠くない場所にある、とある企業が保有しているようです。昨年11月に売却されたそうです。
その企業がこの場所をどうするかは不明です。少なくとも、現時点では手つかずの状態ではあります。

NASを入れ替えたので、HDDも10TBを導入してみた

先日、NASをNETGEARのReadyNAS214に入れ替えしましたが、HDD(WD Red 4TB x4)もそろそろ数年経過して老朽化しリプレースの時期だったので、Amazonのタイムセールでお安くなっていた、NAS用HDDのWD Redシリーズ、WD101EFAXを2台購入しました。

今は結構な価格ですが、タイムセールで¥22,800円でした。タイムセールバンザイです。2台買うとこの価格差も大きいですから。
本当は4ベイのNASなので4台買いたいところですが、さすがに懐が…。次のタイムセールに期待です。なので今回は2台のみ交換で、10TB x2と4TB x2の構成になります。

NAS用HDDは、最近は東芝やSeagateからも発売されていますが、WDのほうが安かったもので。
ロットによってはNAS用なのにクラッシュ報告も多いRedシリーズですが、さて今回の10TBはどうかな?

HDD入れ替えは、ReadyNAS稼働中のままでOKで、古いのを抜いて、新しいHDDを差し込むだけです。

但し注意していただきたいのは、入れ替えは1台ずつということ。
4ベイのNASで、4台のHDDでRAID5を構築している場合、入れ替えは1台ずつ行い、RAIDの再構築が完了してからもう1台の入れ替えを行うことです。

RAID5の場合、複数のHDDのうち、1台のみのクラッシュに対して復旧可能です。HDDの入れ替えも、やっていることはHDDのクラッシュに対する復元作業となるため、復元作業途中でもう1台も取り外ししてしまうと、環境構築失敗となって、データも飛んでしまうのでご注意を。

ちなみにRAID6であれば、4台中2台のクラッシュまで対応できますが、その分データ復旧に使うパリティ領域でHDDを専有するため、全体として使える容量が減ってしまいます。この辺りは各々の考え方次第ですかね。

ちなみに、ReadyNAS214で、4TBから10TBにHDD交換し環境再構築にかかった時間は、1台当たりおよそ1日。旧ReadyNAS104では3日くらいかかったので、やはりCPUやメモリの増強に対する進化はありますね。

【写研埼玉工場】解体動向(20/9/18)

シリーズ写研埼玉工場解体。だんだん建物が見える範囲が少なくなってきました。

写研埼玉工場(20/9/18)

このシリーズも、後1ヶ月撮れるかどうか、といったところですかね。
ちなみに看板が曲がって見えますが、カメラが傾いただけです…。

第2工場は、メインビルより小さいからか、あるいは建物自体が古いからか、解体ペースはかなり早いですね。すでに、壁面を残すのみとなっていて、5階部分は完全になくなり、4階部分も後少し、といったところです。

もうメインビルは3階部分も解体が進んで、もはや目隠し越しに見るのは困難ですね。


さて、夜も来てみました。

メインビルは3階部分もほぼ解体済みのように見えます。
そして第2工場も、ほぼ壁面のみが残る状態、4階部分の壁面がかろうじて一部ある状態です。
M4/3では高感度が苦しいので、D3400で撮影していますが、それでもISO25600では、結構画質は苦しいですね。
三脚撮影したいところですが、さすがにそこまでは…ねぇ。

【写研埼玉工場とメディア研究所跡】解体動向(20/9/15)

今回、タイトルに少し変化がありますが、先日買った「写真植字機技術史 技術者たちの挑戦」(三省堂書店)のp43に書かれている、写研メディア研究所が(埼玉県)和光市新倉に1986年建設、とあり、これが一体どの辺りなのか、Twitterで聞いてみたところ、メールを頂きまして、正確な場所がわかりました。いやはや、皆様の情報に感謝感謝です!

Googleストリートビューでは、2019年9月時点では、株式会社写研「新倉分室」として建物があることが確認されました。
ただ、頂いた情報では、解体されたとのことでしたので、この1年で解体されたのでしょう。解体された現状はどうなっているのか知りたくて、行ってみました。
周辺はアップダウンの激しい地形で、住宅地のど真ん中にありました。

旧写研メディア研究所(新倉分室)跡地

なるほど、きれいに解体されて、跡形もなくなっていました。
住宅地にあるため、恐らくここもそのうち分譲されて、家かアパートが建つことでしょう。

メディア研究所では、大学との委託研究など進めていたようで、自由なテーマで1年間に1つ論文を書くという制度もあったようです。
ストリートビューでは2015年の写真も出てきますが、もうその時点では使われている形跡はありませんでした。
ここが何時まで使わてていたかはわかりませんが、恐らく今世紀に入ってからは、写研の業績が悪化してきているため、使われなくなったのではないかと想像します。
研究開発ができなくなれば、当然それは最先端の写植機にも技術反映できなくなります。
1980年代はバブル期で、写研の売上も良かった時期でしょうから、こうした研究所が独立して作られたのでしょう。写研以外にも、バブル期に建てられて、今使われていない建物、結構あるのではないかな?


第2工場の解体も進み、中央部は通り側の壁面まで解体が進んでいます。メインビルと比較して、1965年(昭和40年)建造の建物は、やはり古さを感じさせますね。

メインビルも、すでに上層階は解体済みで、いよいよ平地からの写真撮影は難しくなってきました。建物の横から、足場を外された非常階段部分が見えています。もう2週間もしたら、ほとんど解体が終わってしまうのではないかな?

定期撮影できる期間も、あと僅かかもしれませんね。

2本の高倍率ズーム AF-S 18-200mm II型とTamron 18-270mmを比較してみた2

前回の記事では、遠景を試したので、今回は近接撮影してみました。

高倍率ズームの歴史は、近接撮影との戦いの歴史でもあったりします。

71D
AF 28-200mm F/3.8-5.6 Aspherical (Model 71D)


AF一眼レフ用の高倍率ズームとして、世界で初めて28-200mmを達成したのは1992年発売のTamronのModel 71Dでしたが、このレンズは最短撮影距離が、何と2.1m!、最大撮影倍率はわずか0.1倍で、標準ズームの望遠を伸ばしたというよりは、望遠ズームの広角側を広げたというイメージでした。遠景撮影だけなら何とかなりますが、スナップには使いづらかったでしょう。

【製品画像】AI AF Zoom Nikkor 28~200mm F3.5~5.6D(IF)
AI AF Zoom Nikkor 28~200mm F3.5~5.6D(IF)

その後、Nikonも同様のレンズを出しましたが、初代はやはり最短撮影距離2m(28mmマクロ設定時0.85m)と、これ1本で全てをこなすには、最短撮影距離は物足りない感じでした。
MF時代にも、NikonではAI Zoom Nikkor 35~200mm F3.5~4.5Sなど、高倍率ズームはあったのですが、やはり最短撮影距離は長く、特定の焦点距離でのみ、マクロモードでそれなりの近接撮影が可能、といった具合でした。

しかし21世紀になって、高倍率ズームレンズは急速に進化し、最短撮影距離は0.5m程度(フルサイズ/APS-C用)まで向上し、ほとんどの撮影をこなせるようになりました。

とは言え、高倍率ではない標準ズームは、更に最短撮影距離を短く、撮影倍率を大きく出来ているのも事実ですが。

まずはスナップで多く使うであろう焦点距離50mm、どちらも最短撮影距離で両者を比べてみました。

50mmでの最短撮影距離比較

両者、露出の違いはあれど、画質や撮影倍率、インターナルフォーカス式レンズで発生する最短撮影距離付近の焦点距離の目減りなどは、ほとんど差がない感じです。

個人的には、画質は僅かですがTamronのほうがボケ味、解像力、コントラストで良いように感じました。

それでは、今度は望遠端の最短撮影距離を見てみましょう。

望遠端での最短撮影距離比較

Tamronが270mm、Nikonが200mmなので、単純に比較はできないものの、Tamronが270mmでの最短撮影距離0.49m、最大撮影倍率約0.26倍なのに対し、Nikonは最短撮影距離0.5m、最大撮影倍率0.22倍なので、寄れるという面では、写真の比較でも明らかにTamronです。
が、大差はないとも言えます。

また、Tamronは、開放から解像力が高く、f11まで絞ると収差もほとんどなく、コントラストもよいです。
対して、Nikonは開放では解像力が甘く、さらにf11では後ピン気味になっています。

ただし、AF速度に関してはNikonが圧勝で、無限遠から最短撮影距離まではほぼ1秒以内にAFが合焦するのに対し、TamronのAFはかなり遅く、無限遠からだと合焦に2,3秒かかりました。また、時にAFが全く合わなくなることもありました。これは、望遠端の開放f値がf6.3と少し暗いのも影響しているでしょう。

ちなみに、標準ズームではどうか?
代表例として、AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRの望遠端55mmの最短撮影距離を載せます。

最短撮影距離0.25m、最大撮影倍率0.38倍で、かなり寄れるレンズであることがわかります。寄れるだけではなく、撮影倍率が高いので、ここまで被写体に迫れます。
画質で見ると、このレンズは最短撮影距離では、収差がやや多めで、ふわっとした描写です。

これだけ見るとTamronは優秀、だが…

遠景と最短撮影距離、2つのアプローチで、TamronとNikonの高倍率ズーム2本のレンズを比較してみました。

今比較だけで見ると、Tamronはかなり検討しているかと思います。実際、ちゃんと撮れた場合、画質に大きな不満はありません。

が、この「ちゃんと撮れた」という歩留まりの面で行くと、Nikonに軍配が上がります。
というのも、Tamron、AFがかなり曲者で、AFが遅く、AF-Cではかなり厳しい結果となります。これは、例えば動き回る子供を撮る場合には致命的です。

Tamronの場合、VCのシャッター半押し直後の不安定さで、かえって被写体がブレてしまうという現象も発生しました。基本、私はシャッター一気押しはしません。が、とっさに撮りたいときは、一期押しせざるを得ない場合もあります。そんな時、一瞬画面がガコッと揺れてしまうことのあるTamronでは、歩留まりが下がってしまいます。

光学的に優秀なのはTamronかもしれません。が、トータルでミていくと、すべての面で安定し、無難にそつなくこなすNikonに軍配が上がります。Tamronは、私の個体の問題ですが、買って直後にレンズエラーが発生するという事象もあり、これが撮影中に発生すると、シャッターが切れなくなります。画質だけの問題ではないのです。

安定性、信頼性だと純正に軍配

結局、こういう結論に達します。200mmか270mmかの差は大きいです。さらに望遠端300mmや400mmなんてレンズも存在しますが、大きく重くなるので、200mmは妥協点、ただもう少しあると嬉しいな、というTamronの270mmは、中途半端だけど使いやすいですね。
そして、ちゃんと撮れている限り、画質もTamronは遜色ないし、むしろ良い部分もあります。

反面、やっぱりVCの初動の不安定さによる微ブレ多発、AFの遅さと精度の不安定さによる歩留まりの悪さは、写真を撮る上では致命的だったりします。これらは、シャッター半押しからしっかりワンテンポ置く、AFポイントを手動設定し、中央で合わせることで解決できます。
ただ、ワンテンポ置く、というのはシャッターチャンスを逃しやすいのですよね。
Tamronが評価が二分されているのも、こういった「癖」をうまく理解して付き合えるかどうかな気もします。

ということで、Tamronはドナドナかな…。いやこのレンズ、光学系はそのままで、AFとVCを改良してくれたら、と思うんですよね。




それにしても、純正も11年前のモデルだからか、発売当初よりずいぶん安くなりましたね。
そろそろ、AF-Pでリニューアルしてほしいレンズです。Zマウントとの絡みもあるから、難しいかな?

2本の高倍率ズーム AF-S 18-200mm II型とTamron 18-270mmを比較してみた1

ここに2本のレンズがあります。

Tamron 18-270mm F/3.5-6.3 DiII VC PZD (B008TSN) とAF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II

Nikon D300がメインだった頃、DXレンズはもう買わない、なんて宣言していた気がしますが、嫁さんのD3400導入後、DXフォーマットを少し見直していて、これはこれで良いね、と思い始めている今日この頃。

やっぱり軽いカメラって軽快なんですよね。家族を連れている時、カメラ以外の荷物も多いですから。
もちろん、もっと軽いM4/3も良いのですが、M4/3の高倍率ズームは、写りはややコンデジに近いきらいがあります。いや、コンデジよりは断然良いのですが、操作性など含めてですね。小さすぎても操作性が損なわれます。あと、やっぱりM4/3の小さいセンサは、写真をメインとすると、少々不満があるのも事実でして。

ということで、D3400と便利ズームという組合せも、画質と操作性と利便性の両立で良いかなと思った次第。

レンズが2本ある理由は、先に買ったTamron、使い込んでいくうちにある不満が出たからです。

AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR IIは、ヤフオクで動作未確認が安く出ていたので、博打で購入したものですが、結果的には殆ど使用感のないレンズで、動作も問題ありませんでした。

Tamron 18-270mm、AFが不安定では?

ズバリ、Tamron 18-270mmを使ってみて出てきたのは、このAFです。
過去記事では、手ブレ補正機構VCの初期動作の不満を指摘しましたが、AFも少し不安定です。というのも、三脚にカメラを据えての定点撮影テストで、同じ遠景の被写体を撮っていても、フォーカスリングの位置が毎回ずれる、というのがありまして。

テストでは、どちらのレンズも、MFでデフォーカスさせて、AFを動作させて撮影(フォーカスポイントは中央)しましたが、Tamronは遠景にも関わらず、毎回少しフォーカスリングの位置が変わるんですよね…

Tamronは、ピントが大幅にズレてしまうと、その後MFである程度近いピントに持っていかないと、AFがいつまでも合焦しない、という事象も発生しました。この辺り、AFは速くはないけど、スパッと合焦してくれる純正のAF-S 18-200mmの方に、安定性の軍配が上がります。

Tamronは、PZD(ピエゾ素子を使用した定在波型超音波モーター)を搭載していますが、AF時にフォーカスリングが動くタイプで、フォーカスリングの回転角も、最短から無限遠までは30°程度しか動かないタイプです。この手のタイプは、シビアなフォーカス動作が苦手な印象があります。フルタイムMFも出来ません。

対してNIKKORは、リング型超音波モーターを採用していると思われ、AF時にフォーカスリングは回転せず、フルタイムMFが可能となっています。MF時は、フォーカスリング自体は90°で最短から無限遠まで動かせますが、フォーカス指針的にはもう少し回転角は狭い印象です。MF操作しやすいように、メカ的に減速させている感じですかね。
AFは速くはないけど、スーッと合う印象で、迷うこともあまりないです。精度については問題ないですね。

100/105mmでの比較(遠景)

マンションのベランダからの遠景テスト、焦点距離100/105mmからの掲載としたのは、広角側だと周辺が映り込みすぎて、撮影地点がピンポイントで特定できてしまうので、100mmからの掲載とさせていただきます。

絞り開放から、f11までを掲載しています。f16以上は回折の影響もあって使うこともないので、テストしていません。また、撮影はJPGの撮って出しで、Web掲載用に解像度は落としています。

なお、ズームリングを微調整しても、Tamronは100mmとなりますが、NIKKORは105mmとExifでは記録されます。この辺りはExifのへの表示させ方の、メーカーの考え方の違いでしょうか。

NIKKORのほうが開放は明るいですね。大きな差は両者でないですが、Tamronのほうが僅かに周辺の解像力は高い印象です。反面、電子歪補正が効かないTamronは、糸巻き歪が発生している印象です。サードのレンズを使う場合、こうした歪補正が効かない、ということも頭に入れておいたほうが良いかも知れません。

200mmでの比較(遠景)

この手のレンズで使用頻度が高い望遠側の比較です。

中心部はどちらも開放では少し甘く、f11まで絞ると解像力は高くなる印象です。一方、周辺は、建物の解像力はTamronがわずかに高い印象です。そしてやはりTamronは歪補正が効かない分、糸巻き歪が出ている感じです。

Tamronのみ270mm(遠景)

Tamron、NIKKORより軽量で少しコンパクトにも関わらず、270mmまで使えるのはありがたいです。比較すれば、200mmより270mmまで撮れたほうが、撮影範囲もぐんと広がります。
さすがに周辺は、絞ってもやや解像感が無くなるものの、中心部は高倍率ズームと考えると、解像力はなかなか良いです。


こうして三脚に据えての固定被写体の遠景撮影では、どちらも大きな不満はなく、TamronもAFがしっかり合えば、NIKKORより高倍率なのに、むしろ僅かに解像力が高く、良い結果が得られます。

しかし、こうした高倍率便利ズームは、スナップなど様々なシチュエーションで使われることが想定され、そういった撮影で、TamronはAFの精度とVCの初期揺れによる歩留まりが、実際の撮影では影響している感じです。

次回は、近接撮影を比較してみたいと思います。