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おうちで何故かCFeカードリーダー紛失のためSanDiskのリーダーを買った

先週、松島基地航空祭から帰ってきて、写真データを取り込もうとPCの上にいつも置いてあるCFexpressカードリーダーを探したのですが…ない…
え、あんな大きなもの、なくなるわけないよなぁとPC周りをあちこち探し、物の整理もしつつ周辺のあちこちを探したのですが見つからず。
仕方なくカメラから直接取り込んだのですが、カメラ直結だとカメラのバッテリも消費するし、カメラは使えないし何かと不便なので、週末大捜索しても見つからなかったので、結局買いました。

SanDisk CFexpress Type-Bカードリーダー SDDR-F451-GNGEN 

USB3.1 Gen2の安いやつです。安いのとは言っても、チャイナの無名ブランド品は怖いので、有名メーカーで安かったSanDiskのリーダーです。
CFexpressも新しい4.0のカードであれば、それに対応したリーダーのほうが取り込みは速いのですが、まだカメラもカードもCFe4.0に対応するものは持っていないので底まで過剰性能なものは必要なし、使っているカードもPROGRADEだけでもなく、PROGRADEの高いカードリーダーも必要ないな~ってことでSanDiskです。

今回は楽天スーパーセール中で海外リテール版が安かったので、楽天で購入しています。

まだCFカード時代、SanDiskと言えばベンチマークとなるくらいの代表的なメモリカードメーカーでしたが、最近はカメラ用といえばPROGRADEとかNextrageが躍進して、SanDiskはやや影が薄いですね。CFexpress VS CFastで、あまり普及せず収束に向かっているCFast陣営だったというのもあるかもしれませんね。その後CFexpressのほうがカメラ用として普及したので、カードも出していますが、影が薄い印象は否めないですね。なのでリーダーも安いのかしら?

なくなっていたヘッドフォン見つかる

妻に貸していたヘッドフォン、SONYのMDR-1ABT、返したよと言われて見つからなかったのが、今回のカードリーダー大捜索で見つかりました。子供用品の棚に入っていた。
妻に聞いたら、前からそこにあると。えええ、あのヘッドフォンどこって聞いたときに、返したよって言われたのに…

とりあえず充電して普通に使えました。Bluetoothのヘッドフォン、なかなか音質良いのなくって。ノイズキャンセリングいらないので、こういうタイプもう出ないんだろうな。

SONY MDR-1ABT見つかった♪

あのELECOMから自転車用スマホホルダーが出ているので買ってみた

仕事が忙しく、先日の松島基地航空祭の写真は手を付けられていません。でもずっとブログ更新しないのも何なので。ってことで最近買ったものを紹介。

クロスバイク、日々の通勤移動や撮影地の足として重宝していますが、撮影地のナビや普段の走行記録用として、スマホホルダーを買ってみました。

最近、楽天で無名ブランドのQi無線充電器を買ったら充電うまく行かず大失敗! やっぱり安心と実績のANKERとかにしておけばよかった!、ということでやっぱり安心なのはちゃんとブランド名の入った商品です。
なんとあのELECOMブランドでスマホホルダーあるんですね。中華の無名ブランドのものと大きく値段も変わらないなら、日本のブランドのものを買いますね。

そっけない箱に入って届きました。そう、どうせポイする箱なんかにかけを掛ける必要はないんですよね。このあたりの割り切りが、やっと日本のメーカーにも出来るようになってきました。一方逆に中華ブランドは箱にやたら金をかけるようになりましたが、リセールが期待できるような商品ならともかく、こういう商品で箱に凝る必要は全く無いですからね。

KhodaaBloomのRAIL DISK EX LIMITEDのハンドルに取り付けました。
ハンドル取付部はがっしりしていて、ホールド性は良いですね。ただ、新品時は自転車の振動で初期緩みが発生します。これは材料特性上仕方がないので、購入後すぐは何度か増し締めをしっかり行ってください。1週間もすると馴染んできて緩みは発生しなくなりました。これはあらゆるネジもので発生する現象なので、増し締めは大切です。

スマホホルダー部は画面の大きな6.78型ディスプレイのZenfone 11 Ultraにケースを付けた状態で更に大きくなっていますが、かなり大きなスマホでもしっかりとホルダー部が広がり、バネも強めなのでしっかり固定できます。赤いレバーを倒すことでホルダー機構を固定できます。走行中の振動でスマホが外れて落下という事故も、これだけ剛性があれば多分大丈夫でしょう。

あと、自転車のハンドル以外にももちろん合うサイズの太さのものには固定できるので、例えば机にもしっかりと固定できます。
値段もそう高くないので、自転車や机、あるいは三脚のパイプなどにしっかりと固定したい方におすすめです。

国産ブランドはやっぱりしっかりした製品づくりで安心です。

Windows環境のDavinci Resolveを使ってHDR動画をYoutubeにアップする方法

Nikon Z9がNikon独自のRAW動画形式のN-RAW動画に対応してから、何度かN-RAWで撮影し、ここ最近は基本Z9もZ8も、動画撮影はN-RAWで動画画質は「標準」で、4.1KのSDRで撮影しています。
色々なやり方があると思いますが、自分なりに試行錯誤して、やっと4K HDR動画をYoutubeにアップできるに至りました。
やり方のWebや動画はたくさん出ていますが、どれも肝心なところが端折られたり(出来る人にとって当たり前のことは説明がなかったりします)、部分的な説明はあっても、撮ってから編集、出力しアップするまでの体系的なワークフローが載っているページはなかなかなく、Chat GTPやCopilotといったAIで質問したりしながら、やっと正解を見つけました。

ということで、ここでは備忘録として、N-RAW動画に対応したNikon Zシリーズのカメラで撮影したN-RAWをHDR形式でYoutubeにアップロードするまでの工程を書いておきます。
なお、当方の所有するカメラはNikon Z9とZ8ですが、N-RAWに対応する機種(Z6IIIやZ5IIなど)であれば、同じフローで出来ると思いますので、参考になれば幸いです。
動画編集はN-RAWに対応できるソフトが現時点(2025年8月執筆時点)Davinci Resolveのみなので(2025年内にAdobe Premiere Proが対応予定)、これをを使用します。
フリー版と有償版STUDIOがあり、私は最近有償版にアップグレードしましたが、無償版でも基本的には可能なはずです。
ただ、N-RAW動画を撮っていくと、ノイズリダクションなどは有償版STUDIOでないと使用できないため、感度が上がるような場面では有償版をおすすめします。

N-RAWで撮影する

ますカメラをN-RAWに設定します。私は以下の通りに設定しています。

  • 動画記録ファイル形式:N-RAW 12-bit(NEV)形式 SDR
  • 画像サイズ/フレームレート:4.1K [FX] (41288X2322) 60p
  • 動画の画質(N-RAW):標準(NORM)
  • オーバーサンプリングの拡張:ON

ここは最終的な出力のさせ方で変わってくると思います。

まずN-RAWはN-LogではなくSDRで撮影しています。
なぜかと言うと、最初からN-Logにしてしまうと、ISO感度はLo 0.3~Lo 2.0、およびISO 800~25600の間での設定となります。Loではハイライト情報が減少、ISO 800~25600では感度が高いため、日中晴れの環境だとシャッタースピードが上がりすぎてしまいます。また、感度があるのでノイズの面で不利です。画面も眠い表示になります(ビューアシストで通常の表示のようにすることは可能)。
N-RAWで撮ってしまえば、後でDavinci Resolve内でN-Logに変換することが容易なので、あえてN-RAW撮影時にN-Logは私は使いません。
もちろんこれは動画素人の個人的見解に過ぎませんので…

撮影サイズは、最終が4K出力であれば4.1Kが良いかと。4Kフォーマットより少し解像度があるため、編集時の電子的なぶれ補正やスームアップに多少余裕がありますね。
Z6IIIとかであれば6Kで撮るのもよいでしょう。

動画の画質は、私の使い方では標準(NORM)で十分でした。高画質にすると、倍近いビットレートとファイル容量となります。
4K60p 10bit H.265で約340Mbps、N-RAWの4.1K60p 標準で約880Mbpsなので、H.265比でおおよそ2.5倍のデータ量ではあるもの、グレーディング前提ならN-RAWは有効な手段と言えます。

オーバーサンプリングの拡張は、より高解像度のセンサから4.1Kへダウンコンバートするので、解像感の点で有利です。基本ONで問題ないでしょう。

Davinci Resolveのプロジェクト設定

ではDavinci Resolveで編集しますが、まずは設定から。

カラーマネージメントの設定

ここではカラーサイエンスをあえて「DaVinci YRGB Color Managed」ではなく、デフォルトの「DaVinci YRGB」を使用します。
あれれ、「DaVinci YRGB Color Managed」でないとHDR動画を作れないのでは? と思うかもしれません。
でもタイムラインカラースペースを「Rec.2020 (Scene)」、出力カラースペースをRec.2100 HLGとすれば問題ないことがわかりました。

カラーサイエンスはあえてデフォルトの「DaVinci YRGB」のまま、カラースペ^スのみ設定する

なぜ「DaVinci YRGB Color Managed」でHDR設定を使わないかと言うと、どうもバグなのか設定の仕方が悪いのか、字幕テキストが白に設定しているのにグレーがかってしまうからです。

「DaVinci YRGB Color Managed」でHDRに設定すると下の字幕がグレーに

「DaVinci YRGB」であれば、字幕などのテキストの白が白として表示されます。
恐らく10bit表示だと、白のRGB:255が、10bit階調の255/1024となってしまっているのではないかと思います。

「DaVinci YRGB」だと白い字幕は白として表示される

なので気持ち悪いですが、プロジェクト設定は上の画像のとおりです。
なお、HDR動画は大きく分けて2つの方式があり、PQ方式とHLG方式があります。前者のほうがよりHDRの効果がわかりやすいのですが、HDR非対応ディスプレイの場合、後者のほうがガンマカーブが変動するため互換性を高めることが出来るため、私はHLGを選択しています。
もっともYoutubeにアップする場合は、SDR環境ではYoutube側が自動的にRec.709に変換するため、どちらの方式でも問題ないようです。

なお、同じカラーマネージメントの設定内にあるHDR 10+などは使用しません。
また、その他の項目も、HDRで出力するという目的においては特に設定は必要ありません。カメラRAWもカラータブから行うため、プロジェクト設定では特に行いません。

【カラータブ】カメラRAW設定

さてまずはN-RAW動画データをメディアタブから取り込んでおきます。
次にエディットタブで動画データをタイムラインにコピーします。1つ取り込んだら、カラータブに移動します。

左下にあるカメラのマークをクリックすると、「カメラRAW」が表示されます。
ここではデコード品質は「フル解像度」、デコードに使用は「クリップ」ホワイトバランスは後で調整できるのでとりあえず「撮影時の設定」カラースペースを「Rec.2020」ガンマを「Nikon N-Log」に設定します。
こうすることで、撮影時にN-RAWのSDRで撮っていても、N-Logで撮ったかのような眠い画像が出てくるはずです。

カメラRAWを上記のように設定
こんな感じでコントラストの薄い眠い画像が出ればとりあえずOK

ではここから同じカラータブ内にあるノードの設定に移ります。

【カラータブ】ノードの設定

右上のノードとfxエフェクトをクリックすると、以下のようなのノード(左)とエフェクトのライブラリが現れます。ライブラリから、ResolveFXカラーのカラースペース変換をドラッグし、左のノードにドロップします。

右のResolveFXカラーから「カラースペース変換」をドラッグし、左のノードにドロップする

するとカラースペース変換の設定項目が表示されるので、下の画像のように設定します。

  • 入力カラースペース:Rec.2020
  • 入力ガンマ:Nikon N-Log
  • 出力カラースペース:DaVinci Wide Gamut
  • 出力ガンマ:DaVinci Intermediate

このやり方はNikonのN-RAWカラーグレーディング術から、映像クリエイター正垣琢磨さんの設定を参考にしました。こうすることで、より広いカラースペースで作業できるようです。

なお、ノードは任意の名前をつけることが可能です。ノードを右クリックすると、ノードラベルが出てくるのでクリックすることで、任意のラベル名を付けられます。ここではCST IN(カラースペース変換入力)としました。

ノードはノードラベル名前を表示できる

次にシリアルノードを追加します

シリアルノードは好きなだけ追加可能

次のノードはLUTを割り当てたり、各種カラーグレーディングを行います。なおノードはいくつか作って、項目ごとに個別に調整することもできます。
とりあえず私はまず1個シリアルノードを作ってさらにもう1個シリアルノードを追加します。この末尾のシリアルノード(名前はCST OUTとしておきました)にも、ResolveFXカラーのカラースペース変換をドロップします。

  • 入力カラースペース:DaVinci Wide Gamut
  • 入力ガンマ:DaVinci Intermediate
  • 出力カラースペース:Rec.2020
  • 出力ガンマ:Rec.2100 HLG

これがミソで、一番最初のシリアルノードで拡張したカラースペースを、最終的な出力としてRec.2020に、出力ガンマをRec.2100 HLGとすることで、この画像はRec.2020のカラースペースを持つHDR HLGとして出力できます。
このやり方は、先のNikonのN-RAWカラーグレーディングのページを参考にしています。主力カラースペースとガンマをRec.709にしておけば、HDRではなくSDRの動画として出力もできますし、出力ガンマをRec.2100 ST2084にすれば、PQ方式のHDR動画として出力もできます。

あれ、カラースペースはRec.2020なのに、なんで出力ガンマはRec.2100なのかと思うかもしれませんが、Rec.2100はHDR動画の規格名で、カラースペースはRec.2020を使用しています。このあたりが、元々プロの映像制作者向けなので、一般には分かりづらいですね。

このカラースペース変換のCST INはノードの一番最初に、間のノードは各々が自由に設定を割り当て、一番最後のノードにCST OUTを置くというのがポイントとなります。

カメラRAWやLUTを使って画像を整えていく

これだけだと、まだ画像は眠い表示のままです。

ノードはひとまず整えたが、このままでは眠いままの画像

ここからN-Logに変換した画像を整えていきます。
ただ、Nikonから提供されているLUTは、RED監修のものも含めカラースペースがRec.709用のみなので、カラースペースがRec.2020のHDR動画用には使用できません。
このため私はカメラRAWの調整項目で調整してみました。なお、調整する際は、CST OUTのノードを選択したうえで調整すると、最終出力される画像のヒストグラムやスコープを見ることが出来るので、必ず先に選択しておきましょう。

N-Logは白飛び、黒つぶれしないようなガンマカーブとなっているため、基本的には露出やコントラストを上げつつ、シャドウやハイライトを調整、ホワイトバランスを調整します。リフトは少しだけ下げておいくとメリハリが出てきます。

スチル写真を現像する後違い、動画は動くので状況がコロコロ変わります。プログレスバーを動かして、動画の変化でシャドウやハイライトが潰れすぎないかも確認します。
基本的にはヒストグラム上でハイライトとシャドウいっぱいまで画像を追い込まないことですね。ヒストグラムの左右がスカスカになっているくらいがちょうどよく、細かく見るのはスコープですね。

複数のカットに同じ設定をコピーする

さて、ここまでの作業を複数のカットに適用するのは面倒ですね。カット1つ1つ追い込むにしろ、この作業を何十ものカットがあったとしたら、日が暮れてしまいます(というかこれを書いていて日が暮れましたw)。
上の画像では5つのN-RAWのカットがありますが、1つ目のカットで適用したノードやカメラRAWの設定を他の残りの4つに適用します。

画像を右クリックするとメニューが現れるので「スチルを保存」をクリックします。

プレビュー画像を右クリックし、「スチルの保存」をクリックする

すると、右上のギャラリーに画像が表示されます。なお、画像が表示されない場合は「ギャラリー」をクリックすると表示されるはずです。

次に、まだ何も設定していないカットを選択します。ここでは、カット01のノードやカメラRAWの設定を、カット02~05に反映させてみましょう。

ここでは01で設定したノードやカメラRAWの設定を02~05のカットにコピーする

まずはカット02~05を選択します。

次に先程のギャラリーの画像を右クリックすると、「グレードを適用」が表示されるので、クリックします。

すると、選択したカット全てにノードやカメラRAWの設定が反映されます。暗かったカットのサムネイルが明るくなったのがわかりますね

ちゃんと別のカットにも反映されています

後はそれぞれのカットを細かく整えていけばOKですね。

デリバーでHDR動画を出力する

さて、動画編集そのもののやり方はここでは割愛します。タイトルや字幕を入れたり、エフェクトを加えたりなどの編集を終え、最終的に出力します。
この設定が肝心です。
YoutubeではHDRの動画は幅広い形式が扱えますが、推奨されている動画形式は

  • VP9 プロファイル 2
  • AV1
  • HEVC/H.265

とのことです。もちろん他の形式でもアップできます。一般的にはH.265が良いと思いますが、うちの環境ではグラフィックボードがAMD RADEON RX 7800Xで、AV1コーデックのほうが書き出しが早いため、そちらを使用します。

デリバータブをクリックし、カスタム書き出しをクリック、まずはフォーマットをMP4、コーデックをAV1とします。種類はうちの環境ではAMDしか選べませんが、GeForce系だと自動とかNVIDIAとかになっているかなと思います。ネットワークの最適化は「ネットワークでダウンロードが完了する前に再生できるようにするようエンコードのやり方を変えている」だそうで、一般的にはチェック入れる必要はないようです。

MP4のAV1コーデックがAMD RADEONの最近のGPUだと書き出しが高速です

なお、H.265の場合は以下のような設定になります。

解像度やフレームレートはプロジェクト設定のマスター設定で設定されたもので問題ありません。ここでは4K60pで出力するため、以下ようにタイムラインの設定のままで問題ありません。ちなみに…60pですが実際には59.64フレーム/秒となっているのは、テレビの歴史に由来するものです。
また、最初にDavinci ResolveにN-RAW動画を読み込ませた時点で、4.1k60pで撮ったN-RAWは59.94フレーム/秒に設定するか聞かれるかと思いますが、そのままで問題ありません。

そしてここが肝心なところですが、プロファイルのところを「メイン10」に設定しましょう

プロファイルは「メイン10」に

メイン10とすることで、10bitで動画出力できます。これが重要で、書いていないページの多いこと! 必ず設定してください。

詳細設定は、カラースペースタグやガンマタグは、予めプロジェクト設定で定義してあるので、ここでは「プロジェクトと同じ」で問題ありませんが、改めてカラースペースを「Rec.2020」、ガンマタグ「Rec.2100 HLG」「Rec.2100 ST2084」に設定しても問題ありません。
最高品質に…の2つは、とりあえずチェックしておきます。しなくてもあまり差は感じないですが。

あとはレンダーキューに入れてレンダリングします。

書き出したデータをMediaInfoでチェックする

Youtubeは動画データのビット深度が10bit以上、カラースペースがRec.2020で、HLGかPQのタグが付いていることがHDR動画の条件としています。
ただ実際に書き出したデータ、Windowsのエクスプローラーのプロパティではわからないので、ここではMediaInfoというソフトを使用します。

これをインストールし、このソフトに出来上がった動画ファイルをドラックアンドドロップします。表示は好みに応じてですが、個人的にはツリー表示が見やすかったです。
書き出したデータはこのように表示されました。

以下の項目を確認します。

  • ビット深度:10ビット(bit)であること(基本AV1やH.265コーデックでは最大10bitですが、ここが8bitになっていたら、レンダリング時にプロファイル10を指定したか確認しましょう)
  • 原色:BT.2020であること(カラースペースがRec.2020と同義で、HDRの条件の1つです)
  • 転送特性:HLGであること(これがHDRのタグで、HLG形式であることを示します。PQ形式ならPQと表示されます)
  • マトリックス係数:BT.2020 non-constantになっていること(non-constantとは luminance、つまり輝度を定義していませんということで、これは一般的な環境ではモニタ輝度がそれぞれ異なるため)

ここが1つでも違う場合は、Davinci Resolveのデリバーから設定を再確認してみてください。プロジェクト設定のカラーマネジメント設定も再度確認してみてください。

YoutubeにHDR動画をアップしてもすぐには反映されない

さてMediaInfoで問題ないことを確認したら、後はYoutubeにアップロードするだけです。
が、ここからが盲点で、あまり言及しているページがなかったのですが、YoutubeにHDR動画をアップしても、すぐにはHDRになりません。
今回作った動画も、Youtubeにアップロードし、4Kまでの動画処理が完了してから、半日以上経過し、やっとHDR表示になりました。
なので、HDRにならないなと思っても、半日から1日程度待ってみましょう。

HDRと表示されるまで半1以上かかった

もちろん、表示するにはPCならHDR対応ディスプレイが必要で、かつシステムの設定のディスプレイでHDRをONにしておく必要があります。

HDRをONにしないとYoutube動画もHDR表示にならない

HDR(HLG形式)のYoutube動画を右クリック→詳細統計情報を出すと、このようにColorの項目にarbis-std-b67 (HLG) / bt2020と表示されます。HDR環境ではないと、自動的にRec.709カラースペースとなり、bt709の表示になります。

HDRに非対応のディスプレイ、あるいは対応していてもWindows側でHDR表示にしていない場合は4K再生はできてもHDRと表示されません。

HDR対応でない場合はHDRにはならない

また最近のスマホであれば、ミドルクラス以上のモデルならHDR表示に対応している物が多いので、自動でHDR表示になるかと思います。

いかがでしたでしょうか? Nikon Z9/Z8やZ6III、Z5IIではN-RAW動画が撮れるので、ぜひこれを活用して、HDR動画をYoutubeにアップしてみては?
もちろん、H.265の10bit HLGでも撮れるので、これを編集するのが手っ取り早いのですが、せっかくのN-RAW、是非活用してみてください。
スチルでRAW現像をやってきた方なら、割とすっと入れるかと思います。


DaVinci Resolve Studio、単品で買うと5万円近い高価なソフトですが、DaVinci Resolve Speed Editorを買うとDaVinci Resolve Studioアクティベーションキーが付属します。
6万円強ですが、時々安売りすることもあるので要チェックです。
なおあまりに安いものはライセンスキーが付属しないものもあるのでご注意を。

再生ハードルが高すぎる!Ultra HD Bru-rayをPCで再生するのは困難

この春、PioneerがついにBlu-rayドライブの生産を終了してしまい、最後なのでと買ったドライブ。

せっかくなので、4Kビデオを再生できるUltra HD Blu-ray対応ドライブがほしいと思って買いました。
そして先月のAmazon プライムデーでお安くなっていたので、初めてのUltra HD Blu-rayソフトを買ってみました。

押井守監督の映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の続編となる「INNOCENCE(イノセンス)」のUltra HD Blu-rayリマスターです。

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この映画は学生の頃映画館で見て、あまりの映像の凄さに度肝を抜かれた作品です。アニメなのにこんなに立体感が出せるなんて!
ただ、内容は小難しいセリフも含め一般ウケはしないもので、興行収入も当時は振るわなかったようです。
どちらかと言うとこの作品は押井守が描きたかった映像美を凝縮したもので、ストーリーやセリフには伏線の張り方が弱くて分かりづらい部分も多いです。

後に脚本付きのDVD特別版を購入しましたが、あれからもう四半世紀、世の中HDどころか4Kの時代です。この当時の作品は4Kの解像度で作られているはずはなく、あくまでもリマスターではあるけど、元々の映像がすごいので、それを余す所なく描けていると期待しました。

が、その目論見はあっさりと崩されました

Ultra HD Blu-rayのPCでの再生はとてつもなく制約があるのでした。

えっ、Ultra HD Blu-rayドライブと4Kディスプレイだけじゃだめなん?

まさかソフトを立ち上げるまで、そんな制約があるなんて気づきませんでした。

なーに? Intel SGX ランタイムて?

Intel SGX ランタイムってなんだよ? とりあえずインストールをポチッと押すと…

対応していない

なんだよそれ~。BIOSで無効? ってことでBIOS(UEFI)を見てみましたがそんな項目はありません。
ここで初めてChatGTPに質問してみました。
すると2番目の項目でもううちの環境ではアウトでした。

Intelの第7~10世代Core iシリーズが必要

何と!CPUにIntelの第7~10世代Core iシリーズが必要だそうです。SGXランタイムが使えるのがどうやらこの世代だけらしい。Intelでも第11世代以降のCore iシリーズは非対応。
こんなに再生ハードルが高いなんて、Ultra HD Blu-rayを普及させたくないとしか思えない仕様です。
ウチのPCはもう数年前のAMD Ryzen 9 5900Xです。intelですらないので、そもそもお呼びでなかったのです。こんなことはドライブ買うときに全く気にしなかったですね。
つまり、対応CPUだったとしても、現在買い替えると再生不可能になってしまいます。

ChatGTPの結論としては以下の通りでした。

もはや再生出来る環境を新規構築するのは不可能

こりゃ普及しないわけです。Youtubeだって簡単に4K再生できるのに…。

ちなみに再生ソフトの大手のCyberLinkから、Ultra HD Blu-ray AdvisorというソフトがPioneerからのリンクでダウンロードできます。試してみました。

まずIntel SGXテクノロジーは前述の通り、Intelの極限られた世代のCPUとマザーボードしか対応しないですね。また外付けGPUも基本的にNGになるようで、「高度な保護オーディオ/ビデオ パス」も撥ねられました。
intelのオンボードビデオじゃないと基本難しいようです。外付けGPUが全くだめというわけではないようですが、ハードルが高いのは言うまでもなく。
2017年のPC Watchの記事でも、その再生ハードルの高さが垣間見えました。

結局、うちのPCでUltra HD Blu-ray再生はできないため、同梱されていたBlu-ray版のディスクで視聴しました。

DVDでは何回観たっけなぁ。とりあえずBlu-rayでも解像度はDVDより遥かに良いです。

流石にアニメ絵のシーンは少し古さは感じますね

4Kディスプレイだと、少し絵の解像感に物足りなさを感じさせる部分はあるものの、CG部分はさすがとしか言いようがないですね。

もはやまともに再生するにはUltra HD Blu-ray対応のレコーダーを買うくらいしか方法はなく、レコーダー自体がオワコンになりつつある今、どうしたものかと思案中。
とはいえレコーダーも手持ちの東芝の名機RD-X10はもう14年ものですからね。未だ使っていますが、当時の2TB HDD、いまでもレコーダーが2TB HDDとか存在するので、色んな意味で驚きです。

レコーダーもオワコンにならないうちに買っておきたいとは思いますが…んー

ヴェルニー公園で米駆逐艦マイケル・モンスーアや体験航海の護衛艦あさぎりの出入港を動画撮影した

先月2025年7月20日、横須賀のヴェルニー公園で米ミサイル駆逐艦「マイケル・モンスーア」や体験航海を行う護衛艦「あさぎり」と特務艇「はしだて」を撮影してきましたが、動画でも撮っています。

だら~っと長回ししたのをかいつまんでいますが、それでも27分もあるので、ながら観でどうぞ。

色域情報、何かバグっているかなぁ。環境によって色が濃く見える場合は、色域がズレているかもしれません。本当はHDRでアップしようと思ってBT.2020に設定したけど、どうもうまく行かなくって。動画関係は本当に難しいと言うか、あまりに色々な方式が乱立しすぎていますからね。
書き出した動画はうちの環境では正常に見えるのですが、Youtubeにアップしたものは全画面にすると色域が変わってしまいますね。

【追記】HDR版アップしました

色がおかしい件は、やはり色々設定に不備があったようです。こちらで記事にしています。

今度はHDR版再生可能です。再アップロードしたものがこちらになります。

UGREEN NASync SSDキャッシュドライブ破損でHDDが読めない事態、の解決編

UGREENのNASync DXP4800 Plusの読み出しキャッシュドライブのSSDが破損し、HDD自体が読めなくなってしまった件の解決編です。

UGREENのサポートにログを送付して解析結果を待つこと1週間、一向に連絡が来ません。
しびれを切らして「こちらの件の回答はまだいただけないでしょうか?」と連絡したところ、すぐに返答が来ました。

だそうです。

SSDキャッシュの削除が必要


サポートから来た連絡には、SSDのキャッシュを先に削除してくださいとのことです。

実はこの作業、もう自分で実施していました。というのも、すでにSSDは破損し認識できない状態にも関わらず、何故かSSDキャッシュとしては存在していることになっていて、なのに読み込みができないため、以上表示となっていました。

ストレージマネージャーの”ストレージ管理”から、”ストレージプールとスペース”のストレージプール1の右側の・・・をクリックすると「SSDキャッシュ管理」が表示されるので、クリックして開きます。
※以下の画像はSSD交換後のものです。

ストレージプールから「SSDキャッシュ管理」をクリック (画像は復旧後のものです)

すると、”操作”の下に「削除」が表示されるので、クリックします。

操作の下の「削除」をクリック

なお、削除には少し時間がかかります。

代替のSSDが必要です

この操作をしても、それだけでは残念ながらHDDは読み出せません。キャッシュドライブが無くなったのに、依然としてキャッシュ破損状態です。
実は、既に代替のSSDを購入していました。

サポートからのメールの一文に「SSDを復旧して、NASは復旧するか」があったように、実はこの復活の鍵はSSDの存在でした。
SSDの復旧と言っても、クラッシュしてしまったSSDを復旧させることは困難ですから、新しいSSDを取り付けてとの理解です。

そこで新しいSSDを取り付けました。
なんと、ただ取り付けただけでストレージプールが復活しました。HDDを初期化せずに済みました。

SSDをただ取り付けただけでストレージプールが復活

ちなみにその時点でSSDは本当に取り付けしただけで、キャッシュの割当すらしていません。

SSDはその後キャッシュドライブとして割当しました。

SSDキャッシュが破損しただけでHDDが読めなくなることに苦言を呈しました

UGREENのサポートには、SSDの取り付けでストレージプールが復活したこととともに、キャッシュドライブが破損しただけでHDD全体のストレージプールが読めなくなったことについて苦言を呈しました。本来キャッシュドライブは読み出し速度の改善をするものであり、本来のストレージデータに影響を及ぼすものではないからです。

これについても、すぐにUGREENのサポートから返答をいただきました。

やはりキャッシュ用のSSDが破損しただけでストレージプールが読み取れなくなるのはあってはならないこと、と認識していただけたようです。
今後改善されることに期待です。

やっぱり初物にはリスクがつきもの

UGREENのNASyncシリーズは、日本では2025年より展開していますが、中国やアメリカでは1年早く2024年辺りから展開しているようです。
NASは既に一般的に出回って20年近く経つものですが、新規参入組のUGREENにとってはまだまだ熟れていない商品であると思います。

今回は無事復旧出来ましたが、恐らく老舗メーカーのQNAPやSynologyといったメーカーであればこんな事は起きなかったであろうと想像します。
NAS自体は歴史がそれなりにあるとは言え、UGREENにとっては歴史の浅いもので、リスクが付きまとうのは仕方ないですね。

こうした点も踏まえて、NASの選定は行わなければならないなと改めて思いました。
ただ、サポートからの復旧手順連絡が遅かったこと以外、割とサポートのレスポンスは早く、このあたりは中国の最近の製品づくりの底力を感じました。
言語の違いも、今は翻訳ソフトの精度が大幅に向上したのも大きいですね。

今度もこうした何かがあったら、ブログに書きたいと思います。

EIZO ColorEdge CS2740修理から戻ってきました

電源不調で修理に出していたPCディスプレイ、EIZO ColorEdge CS2740が修理から戻ってきました。

PCの電源を入れると待機状態から復帰せず、電源のLEDランプが橙4回白1回の点滅をして表示されない状態になってしまっていたColorEdge。
主電源を切って入れ直すと表示できますが、明らかにこれはおかしいので修理に出すことに。
2020年12月に購入、メーカー5年保証があり、かつColorEdgeは修理中代替機を貸し出してくれるため、非常にありがたいですね。
高いだけあります。

5月末に修理を依頼し、先に代替機が届きました。修理する

ホント、5年保証はよいです。もっとも壊れなければいいのですが。
修理に出して2週間、修理完了で戻ってきました。

コントラスト問題なし。モアレはカメラとディスプレイの画素によるもの

修理解析報告書を見ると、「ご指摘の症状を確認しました」「メインユニットの故障によるものでした」とありメインユニット交換後に、画像検査、機能検査、絶縁耐力試験、接地回路抵抗試験、機構検査、打診試験、エージング常温4時間とあり、部品交換しましたハイおしまい、ではないのが流石です。
ちゃんと絶縁耐力試験、接地回路の抵抗試験をやっているのも素晴らしいです。
保証期間内なので無償修理でした。

4年半、使用時間は5379時間だそうです。EIZOのモニタは5年または稼働時間3万時間以内が保証対象とPC Watchの記事内にも書かれているように、一般的はホームユースの使い方で1日7時間使ったとして、3万時間に到達するのは12年後です。
ということで、このモニタもあと7年程度は使うことになるでしょう。液晶パネルは去年交換、そして今回メインユニットも交換したので実質新品(笑)、まだまだ長く使えそうです。

UGREEN NASyncの洗礼? SSDキャッシュドライブ破損でHDDが読めない事態に

UGREENのNASync DXP4800 Plusを導入してまだ2ヶ月経っていませんが、早速新参NASの洗礼を受けています。

キャッシュドライブのSSDがクラッシュ

NASync DXP4800 PlusはHDD4ベイに、M.2 SSDを最大2枚取り付け可能で、我が家ではとりあえず余っていたSSD1枚をキャッシュドライブとして使用していました。
が、ある日突然NAS自体のデータが全く読めなくなり、ストレージマネージャーを開いてみると…

なんと!「SSDキャッシュ1破損です!」と表示されています。早急に対処してください、だそうです。HDD自体は4台とも正常の表示です。

「ストレージ領域がマウントされていない」との表示

RAID5で構成している4つのHDDのストレージプールは正常との表示ですが、ストレージスペース1に警告と出ていて、「ストレージ領域がマウントされていない」と表示されています。
とりあえずSSDのクラッシュは明らかです。ということでキャッシュのSSDをストレージスペースから削除してみます。ストレージプール1の右側の「・・・」をクリックします。

SSDキャッシュ管理を開く

すると上のようなメニューが出てくるので、「SSDキャッシュ管理」をクリックします。

SSDキャッシュ管理でSSDのは損と表示されているので削除をクリックしてみたが…

ここで「操作」の下の「削除」をクリックしてみました。

上のような表示が出るのでOKをクリックしました。が…

「SSDキャッシュが破損しています」と表示されて振り出しに。うむむ、にっちもさっちも行かない。
HDDがクラッシュしたのなら、RAID5なのでHDDを交換すれば回復するし、4台のうち1台破損状態ではデータは守られます。なのにNASycnはSSDキャッシュが破損しただけでHDDすら見えない状態に。これではRAID5を組んでいる意味はないし、SSDのほうが破損リスクが高いのだから、もしこんなことがまた発生するなら却ってSSDキャッシュを作ることのほうがリスクになってしまいますね。読み出し専用のキャッシュドライブなのに。

メーカーサポートに確認中です

にっちもさっちも行かないので、NASのUGREENアカウントページからユーザーサポートに問い合わせしました。

テクニカルサポートに問い合わせ

対処方法について問い合わせ中。ログを送ってくれとのことなので、ログを送付し確認してもらっているところです。

システムの診断情報を作成して送付しました


サポートは文章のニュアンスから、どうも中国のUGREENで翻訳ソフトを使っているようです。これに限らないですが、NASのOS自体、中国語から直訳での翻訳したような文章がチラホラ見受けられます。
とにかくこの事象が解決できることを願いつつ、やはり新参者のNASはこういうところが洗練されていないなぁと思いました。
ログの作成もよくわからず、サポートに確認して作成しましたが、「ワンクリックで作成」をクリックすると、唐突にPCのフォルダ画面だけ出てきてファイル名も空白、そのまま「フォルダーの選択」をクリックしたらそこにログが生成されましたが、これじゃ何をやっているのかが全くわかりませんね。ここはサポートに改善を要求しました。

NAS事業をやめてしまったNETGEARのReadyNASは、こんなことなかったもんなぁ。メニューも違和感なかったですし、HDDのクラッシュなど重大警告はメール飛ばしてくれたし。
UGREENのNASyncはそういうところのインターフェイスの詰めが甘いですね。


【追記】解決編アップしました

新機種が出て一世代前になったASUS Zenfone 11 UltlaのカメラのRAW撮影を考察する

ASUSからZenfone 12 Ultlaが登場しました。私の使っているZenfone 11 Ultraも1世代前の機種になりましたね。とは言え、まだ更に1つ前のZenfone 10も販売中で、もうしばらくは併売されると思います。
12になって、eSIMやWiFi7対応、AIの機能がより進化したのがトピックですが、買い替えるほどのものでもないので、息子がスマホを持つようになったらところてん式に家庭内で入れ替えが発生するタイミングで考えるかなといったところです。

さて1世代前になってしまったZenfone 11 Ultraも併売なので、改めてZenfoneのカメラでのRAW撮影を考察します。
先日行ってきた入間基地のランウェイウォーク、広角はスマホで撮りまして、RAWでも撮ってみました。

Zenfone 11 UltraのRAW撮影、一見白飛び?色が薄い

まずこの1枚。

左がRAWデータの撮って出し、右が同時生成されるJPG撮って出し、いずれもWeb用に解像度は落としています。
RAWの方は白飛びしている用に見えるのと、色が薄いです。そしてJPGの方は雲の部分に階調は出ていますが、ホワイトバランスが緑寄り、シャープネス若干強めです。
どちらもそのままだとイマイチですね。

PhotoshopのCamera RAWで自分の好みに現像してみました。

どうでしょう、割とよくなりましたね。JPG撮って出しがこれくらいで出てくれたら文句ないのですが、なぜかRAW+JPGで撮ると、どちらも撮って出しがいまいちという…。
スライダーで比較してみるとこんな感じです。

左がJPG撮って出し、右がRAWを調整して出力した画像

こんなに違うのか、となります。RAWデータは割と懐が深く、白飛びしていると思った雲の部分に階調は残っているんですよね。JPG撮って出しで階調が出ていますし。デフォルトだとレタッチ向きにしているんでしょうか?

もう1枚別の写真を見てみましょう。

RAWのホワイトバランスは悪くないですが、やはり色は薄めですし、雲の部分は階調が出ていないように見えるのは先の画像と同じ傾向。JPG撮って出しはやっぱり青みが強いのと、階調が一見出ているように見える雲の部分もいきなり白飛びが発生していたします。

ではRAWを調整してみましょう。

ここまで良くなりました。小さなスマホのセンサでNikon Z9などを超える画素数の50Mピクセルなわけですが、意外にもクロップするとそれなりに解像度は出ていることがわかります。一昔前の50MPのスマホセンサ&レンズよりは確実に良くなっていますね。

ということで、JPG[撮って出しがもう少し良くなれば、Zenfone 11 Ultraのカメラもなかなか悪くないとは思います。
なぜか、RAW+JPGだとどちらもいまいちなんですよね。

JPG(8MP)だけならこんな感じ

普段はJPGの8MPの設定にしていますが、何故かこれだと色とか階調も悪くないのです。

若干青っぽいのはやはりこのカメラのクセなんでしょうね。とは言え順光なら悪くないですね。シャープネスは若干強めですが、SNSにアップする程度ならこの方がむしろ良いでしょう。

このカメラは普段はJPGのみで撮るほうが良さそうですね。そろそろHEIFにも対応してほしいですけど。


北米モデルだけど結局最後のPioneerドライブを手に入れた BDR-XD08UMB-S

Pioneerが長年製造してきた光学ドライブの製造を終了させたというアナウンスが入ったのが2025年4月、すでに国内市場在庫はなく、あっても価格高騰してしまったBDドライブですが…海外に目を向けると、円安とは言えアメリカ流通品なら日本モデルより送料が入ってもむしろ安いくらいなので、買ってしまいました。

Pioneer BDR-XD08UMB-Sです。BDR-XD08MB-Sの北米市場モデルです。中身は日本向けと同じでしょう。リージョンコードは新品時は未設定なので、DVD再生も問題ありません。付属ソフトが英語版ですが、ソフトは持っているので使わないですし、多分ダウンロードしてインストールは日本語版も可能なんじゃないかなとは思っていますが、そこは試していないのでなんともです。

表面押し上げが加水分解しそうなラバーコーティングなのが不安ですが…

昔のDiscmanを彷彿とさせる上がパカッと開くクラムシェルデザイン

この前買ったIO DATAのは一般的はフロントローディングですが、今回はカパッと上が開く、昔のポータブルCDぷれーやーのDiscmanなどを彷彿とさせる、といっても20代以下の人にはピンとこないですよね。
↓こういう感じのです。これは最強だったSONY Diskman D-Z555、当時5万円近い値段はポータブルでは高額な部類で、グライコ搭載というのがすごかった。

ここまでではないにしろ、PioneerのドライブなのでPureRead4+といった音楽ディスク読み取り能力の高さを謳っています。

音楽CDのデータを忠実に読み取る「PureRead」 こういうこだわりのものがどんどん無くなっていくんですね

傷に強い読み取りが可能だそうです。CDは登場当時半永久に持つと言われていましたが80年代は製造技術が安定していないものもあり、レーベル面の傷に弱く、傷から湿気が入ってアルミ層が腐食して聴けなくなるというのもチラホラ聞かれる話です。90年代以降の製造だと、こうした品質不良も少なくなりましたが、レーベル面の傷は実は信号面側より深刻だったりします。

手持ちのものでは1枚だけ、レーベル面に傷が入ってそこからアルミ層が腐食してしまったものがあります。時間が経つに連れ腐食が進行してしまうのですよね。
サブスクがないとか、再販などされていないCDは、データバックアップしておいたほうが良いかもですね。

Pioneerと言えばハニカム構造

80年代以降のPioneerってハニカム構造が大好きなんです。オーディオ機器のシャシーなどにこぞって採用していましたが、まさか21世紀も四半世紀過ぎた今もそれにお目にかかれるとは。

申し訳程度ですが、Pioneerのアイデンティティのハニカム構造を思わせるデザイン。泣かせますねぇ。大切に使いたいと思います。
もっとも、音楽CDを買う機会って本当に減ってしまいましたね。とはいえ音楽関係は最近はBD販売も多いので、それなりには活躍するでしょう。


Amazonで買えますが、実は向こうのオークションサイトなどで買って輸送費考えてもそっちのほうがちょっと安いかも。日本国内では保証を受けられないので注意が必要ですが、ものは国内モデルと同じです。