ニコンプラザ新宿のNikon Z 8の先行体験会に行ってきた

5月26日(金)発売のNikon Z 8の先行体験会があるということで、予約してニコンプラザ新宿に行ってきました。
こういうのに気軽に行けるのは、東京住みの特権ですが、住んでしまうと案外都心方面っていかないんですよね私の場合。

2年ぶりの新宿エルタワーへ

先行体験会は予約制。なおZ 8発売日の5月26日以降は、予約無しで触ることが出来るようです。

日曜日はサービスセンターやその他の展示は定休日となるため元々やっていなくて、先行体験会のためだけに開いているようです。
本当はNIKKOR Z 600mm f/4 Sも試したかったんだけどね。

待ち時間の間に試したZ 30が良かった

NikonのZシリーズで最もコンパクトなZ 30。EVFを省いたカメラで、発売当初に電気屋で見た時はあまりピンとこなかったけど、こうしてLUMIX GX7MK3を並べると、ほとんど同じサイズ! もちろん、マイクロフォーサーズのGX7MK3のほうがレンズはコンパクトになりますが、以外にもボディサイズはZ 30とGX7MK3、グリップの厚みの違いはあれど、センササイズほどの大きな差はないんですね。

PanasonicはGX7シリーズを辞めてしまったので、今後このシリーズが復活しなければ、Z 30はその後継としても良いのかなと思いました。
SmallRigのグリップも使いやすいですね
実はこの後触ったZ 8より、Z 30のほうが楽しかったのはナイショです(笑

Nikon Z 8を試す

順番が来たので、試しました。

Nikon Z 8
最初に装着されていたのはZ 24-200mm

一見してわかるのは、1996年のフィルムのF5以来伝統だった、左肩にあるドライブモードダイヤルがなくなり、ボタン+コマンドダイヤルに変更されたこと、左肩の出っ張りがなくなりました。Z 9ではダイヤルとボタンと両方使えたので、今後はこのタイプになるのでしょうね。
また左肩の四葉のボタンは、Z 9でフラッシュモードボタンだった部分がWB(ホワイトバランス)になっています。

レンズマウント横のファンクションボタンは、Z 9の3つから、他のミドルクラスと同様2つになっています。
シンクロターミナルがなくなりました。
それ以外は、基本的にZ 9を踏襲しています。したがって、Z 9ユーザーなら特に迷わず操作撮影できます。
グリップは握りやすく、縦グリがなくてもしっくりきます。望遠レンズとの組み合わせは、Z 100-400とZ 400/4.5が用意されていましたが、重量感のあるZ 100-400でも違和感なく構えられました。ただ、やっぱり望遠主体なら、Z 9のほうがバランスは良さそうです。

飛行機モードは、なにせ背景が黒い幕の部分にブルーインパルスのT-4の模型がぶら下がっているだけだったので、これで試せと言われても(笑
羽田空港辺りで撮影会をやったほうが良いんじゃないかな?

ファインダや使い勝手はZ 9と同じで、これならZ 9との組み合わせでも違和感ないですし、もちろんファースト機としても十分な性能です。

以下、対応してくれたニコンの方とのやり取りです

Q.飛行機モードは旅客機だけじゃなくて戦闘機も対応するか?
A.戦闘機にも対応します

Q.飛行機モードはZ 9に搭載する予定はあるか?
A.今のところ予定はないけど、やろうと思えば対応はできるのではないか

注:対応できるか、対応するか、わかっているのは開発部門と思うので、広報的に発表されたこと以外は答えられないと思われる

Q.バッファはZ 9と同じ?
A.Z 9のほうが多い
注:スペック上は連続撮影コマ数で大きな差はないし、実際のところZ 8でも十分確保されている

Q.連写する場合SDカードだとバッファ開放が遅い?
A.はい、連写ではXQDかCFexpressをおすすめします。あくまで汎用性を考えてのSDカードスロット搭載です。

Q.要望ですが、DXモードにクロップした際の表示がZ 9と同じで右上に小さく表示されるだけで分かりづらい。Z 9でも何度もDXのまま撮ってしまうことがあったので、動画撮影で赤枠が表示されるように、DXクロップ時にも枠が表示されるようにして欲しい
A.要望として伝えておきます

逆にニコンの方からこんな質問をされました。
中の人.もしD500のミラーレス版が出たら欲しいですか?
Yamaro.いや、フルサイズのほうがクロップも出来るし汎用性高いのでいらないですね。
ただ、この質問は答えが分かれるでしょうね。APS-Cセンサなら価格を下げられますから。ただ、Zマウントはフルサイズセンサの性能を余すところなく使えるマウントなので、あの大きなマウントにAPS-Cは、なんだかもったいないのですよね。

とまあ15分で確認できるのはこの程度でしたが、やり取りや要望を伝えられて満足しました。
発売日が待ち遠しいですね。

【五十嵐酒造】天覧山 純米酒

当ブログでは割とよく登場する五十嵐酒造のお酒。ですが、これまで直汲み原酒の「五十嵐」ブランドのお酒をよく買っていて、昔からある「天覧山」ブランドのお酒を買ったことがなかったのです。何せフレッシュな生酒ブームで、昔ながらのお酒よりも売れるのでね。
でも、昔からあるブランドも大切にしたいし、何しろ「五十嵐」のベースになるお酒そのものだから、ぜひ定常商品も味わいたいのに、案外置いていなかったりします。特約店のみ販売の五十嵐のほうがよく見かける!?
が、こちらはGWに行ったOH!飯能で売っていたので、買ってきました。

【五十嵐酒造】天覧山 純米酒

「天覧山」のベーシック。すごいのは、四合瓶(720ml)で税込み¥1,200という安さ! 一般に、純米酒の四合瓶は¥1,500前後が多いのですが、この値段は魅力です。HPには、

酒造好適米の持つ旨味、香りを十分に引き出した軽快で滑らかな口当たりが特徴の純米酒です。料理との相性も幅広く、特に素材の味を生かした 軽い味付けの料理に良く合います。まろやかな口当たりを活かす為に冷や~ぬる燗でお楽しみ下さい。

https://www.tenranzan.jp/SHOP/369.html

とあるように、冷や(常温)からぬる燗がオススメのようです。

【五十嵐酒造】天覧山 純米酒

情報は少なめ。純米であること、精米歩合65%であること。良いではないですか、先入観を持っちゃいけないのです(笑
もちろん冷やで頂きます。

ああ、安心する昔ながらの日本酒の色

上立ち香は、生酛系のような酸味と米の旨味を予感する感触。口に含むと、まさに生酛系の酸味、カラメルの甘み、アタックはそこそこあるけど、わりと余韻はすっと引いていくタイプで、この手の古典的な味わいの日本酒なのに、引きが良いって面白い。古典的な味わいなのに、後味が洗練されている。

「天覧山」の初代久蔵は、新潟県中頸城郡の出身で杜氏として青梅の「澤乃井」小沢酒造につとめていましたが、独立して飯能の地で酒造りを始めました。

https://www.snw.co.jp/~iga_s/about/

ああ、確かに、この味は澤乃井に通じるものがありますね。澤乃井も生酛系の日本酒が得意な酒造です。
この旨味は確かに燗にしてもうまいやつ、いや、むしろちょっと温めるとより引き立つでしょう。良い酒ですよ。これは普段飲みに置いておきたいお酒です。

数年使ってボロボロのカメラストラップをETSUMIに交換した

先代のPanasonic LIMIX GX7MK2からの使い回しのストラップ、多分6年近く使ってますね。表面がボロボロになってしまいました。

LUMIX GX7シリーズに似合う細身のストラップがもうボロボロ

本当はお店で選びたいけど、都堺に住みながら都心に出るのが好きではなく、結局通販に頼りました。


そういや今までのストラップもETSUMIだったかな?
そう高価なものでもないですが、ヘタに高いストラップより使いやすかったりしますから。

真っ黒じゃないのがいいなと思って、デニムにしてみました。質感はまぁまぁかな。値段なりでしょう。紐をまとめたり長さ調整する部分が安っぽいプラスチック感むき出しで、そこだけが残念ですが(ここは黒でも良かったかも)、太さも太すぎずちょうどよいし、しなやかさもちょうどよいです。
いつものように「ニコン巻き」で取り付け。
ストラップは適度にクタったほうが使いやすいので、後は馴染んでくればよいですね。

Nikon Z 8、予想以上にZ 9寄りだったが、明確な違いもあるかな

2023年5月10日21時、Nikonより新機種のZ 8が発表されました。

Nikon Z 8

噂になっていたZ 9ベースで小型化した機種、という情報は正しく、Z 9から一部機能は削られるのではと予想されていましたが、蓋を開けてみると、機能的には動画もスチルもほぼ同等(動画の連続撮影時間がZ 9より若干短い程度)である上に、スチルは新たにHEIFに対応、飛行機専用の被写体検出が追加されています。

その昔、フィルムのフラッグシップ機Nikon F5に対し、F100が後から登場してF5ジュニアと呼ばれましたが(Nikonもそういうキャッチコピーを使っていた)、Z 8もまさにZ 9ジュニアですね。しかし、メカシャッターのコストの面とバッテリの電圧の違いから、F5とF100では連写速度に差がありましたが、そういった成約も一切なく、連写速度やバッファもZ 9と同等です。
Z 9と明確に異なる部分は、バッテリがEN-EL18dより小型でZ 7やZ 6シリーズや一眼レフのミドルクラスなどでも使われているEN-EL15cに、CFexpress TypeBスロットは1基で、もう1基がSD UHS-IIであること、GPSを内蔵しない、LAN端子を装備しない(その代わりに通信専用のUSB TypeCポートが追加)、シンクロターミナルがないことでしょう。
とは言え、多くのユーザーにとっては、Z 8で十分と言えますね。

機能を共通化することで開発コストを下げている

上級機のZ 9に忖度して、ファームウェアで機能を削ることは簡単にできたはずです。
しかし、画像処理エンジンやイメージセンサが共通していること、特にメカシャッターレスにより、グレード別でメカシャッターので耐久性や連写速度が変わるといった要素もないため、スペックも共通化出来るということでしょう。
むしろできるだけ共通化したほうが、電装品やファームウェアの開発コストを抑えることも出来ます。
SONYやCanonのように潤沢な開発リソースがあるわけではないNikonにとっては、多才なラインナップを展開するより、共通化のほうがメリットが高いのでしょう。

Z 9と同様にZ 8もメカシャッターレスとしたことで、メカシャッターの耐久性や連写速度などのヒエラルキーはもはやなく、いわゆるプロ機、と呼ばれていたかつての一眼レフのフラッグシップ機とその下の機種、といった時代と違って、今やプロだから絶対にフラッグシップ機でなければ、という時代でもなくなりました。
いっぱしの素人よりも低グレードの機種で稼いでいるプロ写真家はたくさんいます。報道やスポーツの最前線だけがプロ写真家の世界というわけでもないですからね。
必要十分な性能があれば、上位機である必要がない、コストにシビアなプロだからこそ、その用途の応じた機種を選んでいるのです。
なので、実質ダブルスロットがいらない環境(CFeとSDでは明確な速度差が存在するため)、バッテリ持ちが大きな影響を与えない環境下の撮影であれば、Z 8で十分でしょう。

そんなわけで、出し惜しみなく仕立てたZ 8、ボディの一部に炭素繊維強化プラスチックを採用するなどしているものの、基本はZ 9ベースゆえに、Z 7 /Z 6シリーズよりは大きいのですが、これは仕方ないでしょうね。
それでもZ 9から比較してコンパクトな筐体、かつ熱対策も考慮すると、このくらいが妥当なのかなと思います。

Z 9との機能共通化は、今後も順当にFWアップデートを重ねることで、両機種とも成熟していくはずですです。
新機種ならではのサプライズは正直少ないでしょう(Z 9はフラッグシップ機に初めてのメカシャッターレスというサプライズがあった)けど、Z 9のサブ機としても、Fマウントからの乗り換えにも最適な機種と言えるのではないかと。

◆D850よりは高いけれど

Nikonユーザーは結構保守的で、今もD850辺りをメインとしているユーザーも多いでしょう。実際のところD850ユーザーで、Z 7IIを触った身としては、画質以外の多くの点でD850に追いつけていないと言わざるを得ないです。
もちろん風景やスナップなどを撮るのであれば、Z 7IIで十分、画質はD850やZ 9と比べても一皮剝けた感じで、個人的にはスチルではNikonトップクラスの画質と思っています。
が、Z 7IIは(Z 6以下の機種もそうですが)、動態を撮るとまるでダメでした。また操作性もD850と比べると今一歩、どちらかというとD750寄りでしょうか。
D850は、D5譲りの151点AFの良さは、ミラーレスよりもAFエリアが狭い位で、エリア内の補足力は非常によく、戦闘機の撮影も何ら問題なくこなせます。
同じことをZ 7IIで行うのは難しかったけど、Z 8ならZ 9譲りの被写体検出があり、しかもブラックアウトフリーのEVFは、一度使うと一眼レフのミラーアップによる像の一瞬の消失が煩わしく感じます。
いや、ミラーレスであっても多くはメカシャッターによる像のフリーズやブラックアウト、あるいは像は表示されるけど疑似表示となるので、Z 9の快適なリアルタイムファインダーがZ 8にも搭載されているのは朗報です。
こうしたメリットが享受できることから、D850の後継としても十分でしょう。値段がアップしてしまいましたが、それに見合うものはあります。

ただ1点だけ、暗所AFがどれだけ改善されているかがZ 8の懸念されるところです。
Z 9はスペックこそ立派でも、実際はスターライトビューを使っても、D850ならスパっとAFが合う暗い場面で、AFが遅くなる挙句にピントが合わない(合焦しない)事象が多発します。
これが改善されていないと、D850からすべての面で良くなっている、とはいいがたいのも確かです。

ただ、もうFマウントは開発が凍結されており、レンズもラインアップをどんどん減らしていることからも、この先新機種が出る可能性は極めて低いのと、Zマウントレンズが一眼レフ用と比較して、どれも素晴らしい画質で、レンズもだいぶ充実してきたので、そろそろ移行を考えてもよいでしょうね。

明確なZ 9とZ 8の違い

Z 8はZ 9を凝縮したようなカメラですが、Z 9との明確な違いがあります。

1.バッテリの違いによる撮影時間の違い

ミドルクラスの機種に多く使われているバッテリ、EN-EL15cを採用するZ 8は、撮影枚数はパワーセーブOFFでファインダ撮影時、Z 9の700コマに対して330コマと、ほぼ半分です。連続撮影で5310コマのZ 9に対し、Z 8は2280コマです。1回の撮影枚数が多い場合、Z 8ではバッテリ交換頻度が多くなります。

Z 9のバッテリEN-EL18d10.8V 3,300mAhで、元々EL18シリーズは一眼レフのフラッグシップ用でした。一眼レフの場合、連写でメカシャッターとミラーを高速で駆動させるためには、バッテリ電圧も高いほうが、消費電力が大きい際の電圧低下に対する余裕があります。
Z 8はミドルクラスの一眼レフやミラーレスに採用されるEN-EL15cで、7.2V 2,280mAhと、電圧や容量はEN-EL18系より低くなっています。
よくぞこのバッテリで、Z 9と同等のスペックを引き出せたと思います。基板の改良で、消費電力をより抑えていると思われます。メカ可動部がほぼなくなった(センサ保護用シャッターはあるけれど)大きく効いてきているのでしょう。
ただし、バッテリが小さい分、バッテリの持ちもZ 9と比較して半分程度になっています。
別売りのパワーバッテリーパックMB-N12(通称縦グリ)にはバッテリが2個入りますが、この縦グリを装着すると、ボディサイズはより大きくなり重くなります。
そうなると、Z 9と値段も重さも、あまり変わらなくなってしまいます。

Z 8用パワーバッテリーパックMB-N12

個人的に、パワーバッテリーパックを使うくらいなら、Z 9を導入したほうが良いと思います。
Z 8は、パワーバッテリーパックがなくても、実用上のバッテリの持ちはそれほど悪くはないと思われ、予備のバッテリもEN-EN18系よりはるかに安価なので、2,3個の予備を持っていれば、まず心配ないですし、PD給電も出来るので、容量の大きなPD給電対応のモバイルバッテリを併用するという手もあります。
パワーバッテリパックも、だんだん必要とされなくなる時代になってきているかもしれません。

ただ、Z 9を持っていなくて、普段はZ 8単体でコンパクトに使いたいけど、たくさん撮影するシチュエーションも時々あるよ、という人であれば、検討して良いかもしれません。


ちなみに、執筆時点(23/5/12)で、値上前Z 9の最安値が¥628,650(マップカメラ)、Z 8が¥539,550で、MB-N12が¥47,520となっているようなので、差額はわずか4万円強です。MB-N12はバッテリ2個入るので、1個予備を買うと6千円弱なので、差額は3万5千円程度しかありません。Z 9近々7万円強の値上がりの対象となるため、この差は広がりますが、それでも10万円程度です。さあどう考えますか?

2.CFexpressカードとSD UHS-IIとの書込み速度差が大きい

CFexpress Type BのダブルスロットであるZ 9に対して、CFeとSD UHS-IIのダブルスロットのZ 8。高速連写可能なZ 8では、SDカード側が圧倒的に書き込み速度が遅いため、RAW同時記録どころか、SDカード側をJPGに設定しても足を引っ張る可能性が高いです。
また、動画でも4Kや8KのRAWは、SDカードでは足を引っ張るため、使い方次第では、Z 8はシングルスロット+αとなり、ここが明確にZ 9との違いでしょう。

Z 9であれば両スロットにバックアップで同時書き込み、あるいはRAWとJPGで分けて書き込み、片側の容量を使い切ったらもう片側に書き込む順次書き込みも出来、同じ種類のカードであればバッファが詰まることはそうそうありません。
CFexpressカードは、モノによりますが、ProGradeのCOBALT 325GBの最低継続書き込み速度は1,300MB/秒と非常に高速です。同社のGOLD 512GBでも最低継続書き込み速度は旧タイプが400MB/秒、新タイプでは850MB/秒です。

Z 8の片側のSD UHS-IIスロットは、UHS-IIの理論上の最大読み書き速度は312MB/秒です。しかし、あくまで理論値であり、実際はもう少し遅いです。
書き込みは早いものでも299MB/s程度で、しかもそれは最高値です。実際はそれより遅くなります。

既に先行でZ 8を手にしたユーザーの中には、RAW+JPGでCFe側を高効率RAWに設定した場合、SD UHS-II側のPG画質がBASICであっても書き込みが追い付かないようです。

となると、連写を多用、かつバックアップが必須と考えている人はZ 9を選択したほうが良いでしょう。
Z 8はあくまでシングルスロット+α位に考えたほうが良いかもしれません。
実はXQDレベルの書き込み速度しかないD850ですら、XQD(CFe)+SDで連写すると、バッファ開放がかなり遅いくなります。
XQですら、SD UHS-IIの倍近い書き込み速度なので、より速いCFexpressとの速度差はかなり気になるはずです。

3.GPSの有無

これは人によっては全くいらないし、スマホのSnapBridge経由でGPS情報を取得できるので、必須ではないですが、後で写真を見返したときに、これどこで撮ったっけ?というのがGPSデータが有ればすぐわかるので、個人的にZ 9のボディにGPSを内蔵しているのはありがたいのです。

2015年の観艦式で護衛艦「きりしま」に乗艦した際の写真にGPSデータを付けていたので、その航跡がわかります

スマホのSnapBridge経由のGPSは、消費電力の関係か、一定時間ごとのデータ取得のため、短時間のうちの移動量が多いと、実際の位置とのズレが大きくなります。
ここは内蔵のGPSよりどうしても精度が落ちます。
ところで、Z 8は10ピンターミナルがあるので、ここに従来からあるGPSユニットを付けてみて、データが取得できるかは試してみたいと思います。

4.シンクロターミナルの有無

Z 8には搭載されていません。これも人によりけりですが、スタジオによっては有線のシンクロケーブルしか使えないことろもあるようなので、無いと不便という人もいるでしょう。
ちなみにNikonもZシリーズでは、シンクロターミナルを搭載するのはZ 9のみです。一眼レフではミドルクラス以上に当たり前のようについていたシンクロターミナルも、段々と搭載機種を減らしていますね。
ただ、最近はリモートコマンダーで無線で使うというのが一般的になっているので、あまり重要で無くなってきているのも確かです。
どうしてもZ 8でシンクロターミナルが欲しければ、ホットシューアダプターAS-15を使えば解決します。


ということで、Z 8はZ 9と細かく見ていくと違いもあるものの、かなりZ 9に近い性能を持って小型化した機種です。
値段の近いCanon EOS R5はもっと小型軽量ですが、バッファも小さく、電子シャッターの幕速も遅く、動画撮影は熱との戦いです。3年前のR5にやっとZ 8が追いついたという口の悪い意見もありますが、差はもちろんありますね。まあCanonはR5IIでそこを超えてくる可能性は大いにあるでしょうけど。

そんなわけで、今年はZ 8と、Z f?なのかなNikonは。Z 6IIIも年内という噂もちらほら見かけます。でも噂は噂なので、必要なら買う、ということで。おそらくZ 8もしばらくは品薄でしょうし、Z 9も値上前の駆け込み需要は大きそうです。

【やまね酒造】やまねのみのり

GWが明けて一気に仕事が忙しくなってしまった今日此の頃ですが、先日GW休み中に購入したお酒です。

埼玉県飯能市のやまね酒造の若林社長が「OH!!!~発酵、健康、食の魔法!!!~」に出店しているということで、買ってきました。天覧山と能仁寺だけに行ったわけではないのです(笑

【やまね酒造】やまねのみのり

醸造家でもあり生物研究家でもある多才な若林福成氏が2019年(令和元年)に創業したやまね酒造。妻がここのどぶろくを気に入っていまして、よく購入していました。
今は、この「やまねのみのり」や甘酒を一般販売し、どぶろくは民泊のみでの提供となっているとのことでした。製造量が少ないだけに、両方を一般販売するのは難しいのでしょうね。

【やまね酒造】やまねのみのり

日本酒に近い製法ですが、日本酒(清酒)ではなくその他の醸造酒という分類。現在、日本では清酒を造る酒蔵免許の新規取得が難しいため、発芽玄米を原材料に加えているのでしょうね。
清酒、すなわち日本酒を作るための免許は年間6万リットルの最低製造量、または海外輸出限定であれば最低製造量は問わないようですが、こうしたハードルの高さは、もう少しなんとかなって欲しいところです。
新政酒造で修行した若林氏の作る正規の日本酒、いつか飲めると良いのですが。

アルコール度数は10度と低めです。度数は仕込みによって変動するそうです。要冷蔵とあるように生酒です。
また新政で修行した若林氏だけあり?新政No.6など新政のお酒でも使われている、協会6号酵母を使用、木桶で仕込んで袋吊りでゆっくりと搾った無濾過のお酒です。
少量生産のため現在は300mlの瓶のみの販売です。

薄にごりでやや黄色のお酒

まずは冷えた状態で。上立ち香は…仄かに米らしい甘みを感じます。口に含むと、思ったよりもあっさり。アタック弱めです。押し付けがましくない甘みと苦味がさっと口に広がります。アルコール度数10度だけに、口当たりがまろやかですね。

ところが温度が上がると、ぐっと甘みと旨口が増しました。冷えた状態だと、少しあっさりかな、と思っていましたが、木桶らしい酸味や苦味などの複雑な旨さがより広がってきます。ということで、温度で結構印象が変わりますね。

何せ300mlなので、すぐになくなってしまう(笑
また飯能に行ったら買ってこないとね。

AF-S 70-200mm VRIIと2倍テレコンをZ 9を使って撮ってみた

レンズの焦点距離を拡大するテレコンバーター(Canonだとエクステンダーと呼ぶ)、マスターレンズの中心部分を拡大して撮影するため、どうしてもマスターレンズの粗が出ます。
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRIIは、10年以上前に購入して以来、これとテレコンを組み合わせて戦闘機を撮っていました。
Nikon D300の1200万画素の時代は良かったのですが、D800にしてからは、焦点距離の不足と周辺解像力の不足を感じ、その後登場したSIGMAの150-600mm Sportsに戦闘機撮影は切り替えました。

が、SIGMAの150-600mmは大きく、またその後買い替えたAF-S 200-500mmは、普段使いには少々大きめです。
手軽に400mmまでの望遠撮影を楽しむには、NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sは良いレンズですが、値段が気軽ではない(笑

ということで、最近はおてがる撮影には表題の組合わせで撮影していますが、ボディがミラーレスのZ 9になってピントが良くなったからか、案外良い組み合わせになっています。

ホントはNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 Sが欲しいけどね… AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRII + TC-20EIII

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 Sから数えると、既に2世代前となるAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRIIですが、さすがこのクラスのレンズ、少々古くても描写は悪くないです。

午後3時~6時の羽田へのアプローチを行う旅客機。荒川彩湖公園からだと、外回りの機体がちょうど真正面から来てターンするところが見えます。
上の写真の左上はノートリミング、ほか3枚はDXクロップした上でさらにトリミングしています。
ちゃんと機体後部の機種名やレジ番号も見えます。ピントの精度が良いから? 一眼レフと組合せるより解像している気がします。
望遠ともなると、レンズだけでなく、被写体までの空気のゆらぎ(陽炎)も影響してくるので、評価が難しいところ。天候が大きく左右します。また、被写体の距離も影響します。テレコンを使うとマスターレンズの特性がより拡大されるため、被写体までの距離の美味しい部分塗装でない部分が大きく影響します。
もちろん、テレコンを使わないネイティブな望遠レンズのほうが、あらゆる面で有利なのは間違いないけど、こうしてお気軽に撮る分には十分と判断できます。

背景がある場合は、どうしてもボケ味は、テレコンを使うと悪くなりますね。
AF-S 70-200mm VRIIは、ややボケ味がうるさいので、テレコンを使うとよりその感じは強調されます。個人的には、これの前に使っていたAF-S 80-200mm f/2.8Dのほうがボケ味は好みでした。
白鷺は、かなりトリミングしているので、解像力的にやや苦しいかな、という感じですが、そこそこピントは来ていますね。
このレンズは、現状まだ修理ができるので、まだしばらくは現役で使いたいと思います。

【山梨銘醸】七賢スパークリング 山ノ霞 瓶内二次発酵

正月に山梨撮影ツアーで買ってきたお酒もこれが最後、七賢のスパークリングです。

【山梨銘醸】七賢スパークリング 山ノ霞 瓶内二次発酵

瓶の形状はまるでスパークリングワインです。山梨は日本屈指のワイン生産地なので、こうした瓶の調達も容易でしょうね。
瓶内二次発酵とあるように、瓶内で酵母が発酵して糖分が二酸化炭素とアルコールに変わり、その二酸化炭素が溶け込んでスパークリングとなっています。

日本酒でも、プチプチとした発泡感を味わえるものはありますが、ここまでスパークリングを味わえるお酒はなかなかありません。
日本酒では、宝酒造の澪(Mio)が有名ですが、アルコール度数は5%と低めに設定しているのに対して、こちらは11%と一般に日本酒よりは低いものの、澪より高めです。

【山梨銘醸】七賢スパークリング 山ノ霞 瓶内二次発酵

サントリーのウイスキー醸造所など、様々な飲料の工場が山梨の北杜市やその周辺に存在するのは、富士山系の豊富な水源があるから。
良いウイスキーもワインも日本酒も、山梨にはあるのです。では開栓。

コルクやコルク留もスパークリングワインそのもの

スパークリングワインと同様、よく冷やして慎重に開栓。もちろんワイングラスでいただきました。

うすにごりのシュワシュワなお酒

上立ち香は、不思議なことにワインのようなブドウ系の酸味を感じます。口に含むと、まずは爽やかな甘味と酸味が広がりますが、ここはブドウ系の味ではなく、ちゃんと日本酒らしい米のほのかな優しい甘みです。その後、わりとドッシリ感を味わえます。決して軽すぎるテイストではなく、適度な重厚感もあります。
最初の口あたりはかろやかなのに、その後しっかりとドッシリ感が来るけど、決して重すぎないですね。爽快感→重厚感を味わえます。これは面白い!

ということで、山梨に出向いた際にはまた買いたいお酒です。いや~、若かりし頃山梨に住んでいた時は、この酒蔵まで30分で行けたのに、全く興味がなかったのが痛いです。
あの頃に戻って、もっと早く日本酒の楽しみを知っていれば!

天覧山と能仁寺に行ってきた

主目的は、ここでお酒を買いたかったのですが、ついでに観光したり写真を撮ったり、ということで埼玉県飯能市へ行ってきました。

あんまりこういう奇特な組合わせで撮る人は居ないだろうな Nikon Z 9 + AI AF Nikkor 20mm f/2.8D

バルサム切れが発生して曇ってしまったレンズを、修理が効くうちにと全交換したAI AF Nikkor 20mm f/2.8Dを、FTZ IIを介してNikon Z 9に組合せました。
せっかくのコンパクトな20mmも、FTZ IIをつなげるとサイズが大きくなってしまいますね。
そして、こんな撮影ならZ 9でなくていいんですよね。もっと小型のボディで良いです。でも、どうせ2台めを買うなら…となってしまうのです。

それはともかく、ここではAI AF Nikkor 20mm f/2.8Dと、もう1本のお気に入り、NIKKOR Z 40mm f/2で撮影しました。
40mmは、この値段とは思えない写りをします。Sシリーズほど完璧な描写ではないけど、この2本に共通するのは、なんだか「ホッとする」描写なんですよね。完璧ではないからこそ、レンズの美味しい所を使って撮る楽しさがある気がします。

天覧山

この名前はなぜか酒の名前で知ってるんですよね。五十嵐酒造のお酒。五十嵐酒造はここ埼玉県飯能市の酒蔵なんです。当ブログでも、五十嵐酒造の「五十嵐」は何度か紹介していますが、ここの酒造の昔からのブランドは「天覧山」なんです。
ってのは登ってから気づきました(笑

十六羅漢像のある場所はかなりの急斜面。よく作ったものです。

能仁寺

なかなか立派なお寺ですね。
下の写真の1枚目だけ40mm、他は全て20mmで撮影です。

本命の?お酒も買いまして、それはまた後日紹介ですね。

入園料無料だからってわけではないけど上野動物園へ行ってきた

ええ、行こうと思った日がたまたま入園料無料だったってだけなんですが。

サイって大きいね

あえて混んでいるであろうGWに行くこともないのですが、夏は暑くていられないし、この時期が案外ちょうどよい気温だったりもします。

すんなり入園するなら池之端門から

今回は、混むであろう上野駅からの正面入り口を避けて、池之端門から入場しました。

東京メトロ千代田線の根津駅から、徒歩で6,7分で行けます。今回は無料だったこともあり、門は開放状態で、特に並ばず入ることが出来ました。もちろん園内は混雑していますが、入場で並ばなくてよいのはストレスフリーですね。

池之端門からだと、小獣館や爬虫類館など不忍池側からの見学となりますが、ザ・動物園を最初から楽しむなら、やはり正面から入ったほうが良いですかね。でもたまには池之端門から入って楽しむのも良いですね。

混んでいましたが、最近はカメラ片手に動物を撮る人も多い。ただ、一部、ずーっと同じ場所を占拠するカメラマンもいました。子どもたちのために空けてあげましょうよ。
もしくは混んでいない平日に、って思いますけどね。

前回来た時はまだ稼働していたモノレール、老朽化により2019年11月から運休しています。既に3年半運休していますが、車両更新するにも設備等含めてお金がかかるため、現時点で動きもないことから、モノレールが再開することは難しそうですね。営業距離がたったの300mという日本で最も短いモノレールでしたが、確かに300mだと…並ぶ時間を含めて、トータルで歩くほうが早いという…。エスカレーターみたいなものの設置も、客の数の多さを考えると難しいかな?

結局1度も乗ったことがなかったですね。

1日歩いてクタクタですが、たまには電車で出かけるのも良いかな。

PC-Nikkor 28mm F3.5をZ 9で使ってみた、快適!

Zマウント用のシフトレンズ、以前AstrHori 18mm F8 FULL-FLAME Ultra wide angle TS Lens (Shift)を購入したもの…

上の記事の通り、実質APS-Cフォーマット(DXフォーマット)のカメラでないと、シフトレンズとして機能せず、持っていても仕方ないので早々に売却してしまいました。
薄いレンズと言う特徴は大きいものの、それ以上のものではなく…
それに考えてみたら、自分にはPC-Nikkor 28mm F3.5があるではないか!

Nikon Z 9 + FTZ II + PC-Nikkor 28mm F3.5

そう、このレンズであれば、蹴られる心配なし! 絞りもある! ダイヤルによるシフト量微調整可能。そりゃ値段が違いますもの。安物中華レンズと一緒にしてはいけません。
堂々とした佇まいは、Z 9との組合せでも違和感なし。というか、フルサイズまでカバーするシフトレンズって、そりゃぁこのサイズになりますよ。
いつかネイティブなZマウントのシフトレンズも出してくださいね、ニコンさん。

実は一眼レフよりミラーレスのほうが使いやすい、古いPC-Nikkorレンズ

シフトレンズはちょっと特殊です。古いシフトレンズであるPC-Nikkor 28mm F3.5は、絞り機構はマニュアルです。
一眼レフにおいて、自動絞りのないレンズは、ファインダで構図確認しピントを合わせる、という過程は絞りが開放でないと、絞り込んだ場合はファインダが暗くなってしまいます。
このため、最新のPC NIKKOR(PC-E NIKKOR)は電磁絞りを搭載しており、カメラボディからの機械伝達によらず、撮影前は絞り開放、撮影時に自動絞り込みとなります。
これまでのプリセット絞りより大幅に撮影が楽になりました。

が、これは一眼レフの話。ミラーレスのNikon Zシリーズであれば、電磁絞り以前のプリセット絞りのPC-Nikkorも快適に撮影可能です。
というのも、ミラーレスの場合は、EVFならファインダの明るさは感度を上げることで調整可能、絞ったから暗くなることもないのです。
ですから、こうしたプリセット絞りでも、最初から設定したい絞りに絞り込んでも、被写体が明るいままなので、構図確認が容易です。

しかもピント合わせも、画面を簡単に拡大出来るので、ピント合わせも容易です。ピーキングでも出来ますが、細かいピント合わせはピーキングより拡大表示のほうが正確です。
個人的には、Z 9ではMFレンズ用のカスタム設定で、AF ONボタンで100%拡大を割り当てています。これを押すだけで一発で拡大、もう一度押すと元に戻ります。これでMFも快適なのです。

最大シフトの場合はf16まで絞り込んだほうが良い

上の写真は最大限シフトして撮影。鉄塔の上の方はやや解像力が落ちていますが、f16まで絞れば許容範囲。絞り込んだ際の回折による全体の解像力低下は、Zシリーズのカメラは回折補正を備えているのと、このレンズ自体の特性か、f16まで絞り込んでも回折による影響はほぼ感じません。なので、絞り込むのが正解かもしれません。
これだけの描写力なので、レンズ自体の実力はかなり高いと言えます。

ハレ切りは必要

残念ながら、純正のレンズフードHN-9は持っていなくて、しかももう販売終了。そして中古ではプレミア価格となっています。このフードに8千円以上払えないわ…。
なので現状フードなし。ただフードがあってとしても、逆光ではそれなりにフレアが発生します。

さすがに古いレンズ、最新のナノクリスタルコートのPC NIKKORのように、逆光でも高コントラスト、とはならず。
ただ上の写真だと、フレアも味になっている気はします。手でハレ切りすると、これだけコントラストが向上します。
それにしても、接写性能も良いですねこのレンズ。

28mmマニュアルレンズとしても逸品

ということで、このPC Nikkor 28mm F3.5、シフトすることが前提なのでイメージサークルが大きく、シフトしなければレンズの中心部の美味しい所を使えます。
その解像力は、Nikon Z 9のような(あるいはZ 7シリーズ、D850)4500万画素クラスのカメラでも余裕があります。

欠点を挙げると、やや色調が寒色系で、色温度設定が少々デジタルでは難しいことかな? 
面白いのは、上の写真の太陽が入っている写真は、フレアもゴーストもあまり出ていないのですよね。

ということで、普通の28mmレンズとして使ってもよし、もちろんシフトしてよし(水準器が出る機種ならなお使いやすい!)、こうしたレンズはぜひZマウントでも継続してほしいですね。特に広角は、Zマウントの恩恵が大きいはずです。もっとコンパクトなPCレンズが作れることでしょう。