【川村酒造店】酉与右衛門 特別純米 無濾過生原酒

新ブログになってから初めてのご紹介。関東ではあまり出回っていない、岩手のお酒、酉与右衛門(よえもん)。”酉与”はラベルでは1文字となっていますが、

 青山の燗酒がうまい某居酒屋で出会い、そしてそれが、割と近場、何なら以前は通勤ルート上にあった酒屋で買えたという、何という灯台下暗し!

【川村酒造店】与右衛門 特別純米 無濾過生原酒

出会ったときに燗酒で飲んだというのもあり、また以前購入したのも辛口で燗酒にぴったりという感じだったので、今回の酉与右衛門もそうなのか?と思いつつ、購入したお店のコメントには、プチプチ系で冷酒向きとあり、ホントかよ!?と思いつつ購入したのがこちら。

瓶も濃い目のガラスが主流の与右衛門に於いて、薄い青で夏酒っぽい爽やかさを主張。
酒米は岩手県産「吟ぎんが」、精米歩合50%と大吟醸に近い位に、かなり削っています。協会系7号酵母で日本酒度+7と、ここ最近飲んだ中では辛口。

香りはさっぱり系で主張せず、口に含むと、まずフレッシュなプチプチとしたガス感はありますが、甘さはほとんど無く、口当たりは昔ながらの日本酒らしい辛さが。でも、プチプチ感のおかげで、後味はさっぱりとしていて、辛口系によくあるどっしりさより、割と軽快な飲み口です。とはいえ、辛いことに違いはなく、今主流となっている甘くて香りが華やかな日本酒とは一線を画しています。

【川村酒造店】酉与右衛門 特別純米 無濾過生原酒

酉与右衛門は、今流行りの華やかな日本酒とは一線を画すお酒ですが、その中も嫌な雑味やアルコール臭さとは無縁で、そこはきちんと現代の技術も使っているお酒です。食中酒として、食事の味を邪魔しない味付けは、どの酉与右衛門にも共通しています

最近流行りの日本酒へのアンチテーゼとして、こういうお酒はあってもいいし、むしろそうであってこそ、日本酒は進化するのかなと思います。

初心者には少しとっつきにくいかもしれませんが、華やかな日本酒から入った人も、こういうのもあるんだな、と気に留めていただければと思います。個人的に、これを置いている酒屋や居酒屋は、ちょっと通な店って思っています。