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【萬乗醸造】醸し人九平次 La Maison 山田錦

醸し人九平次(かもしびとくへいじ)、「櫂入れを辞めた」と連想してしまう酒蔵です。そんな酒蔵のお酒が何故か、酒屋でなく埼玉県内のヤオコーで買えてしまうという、ヤオコーの仕入れを行っている中の人に酒好きがいるに違いない、と思う今日このごろ。
ヤオコーは日本酒もそうですが、ワインやウイスキーも充実していますからね。

そんなヤオコーで買ってきた醸し人九平次のLa Maison(ラ・メゾン)、前回買ったLa Maisonは2年前で、酒米は雄町でしたが、今回はタイトルの通り、山田錦に変わっています。

【萬乗醸造】醸し人九平次 La Maison 山田錦

ラベルも雄町の時の紫からピンクへ。La Maisonはフランス語で「家」の意味で、コロナ禍で家飲みしようというコンセプトで作られたブランド、スーパーで売られているのも、気軽に宅飲みを、ということでしょうね。

【萬乗醸造】醸し人九平次 La Maison 山田錦

スペックは山田錦を使っていることと、アルコール度数15度、ということ以外は非公開となっています。
1回火入れのお酒ですが、要冷蔵となっています。

透明に近い淡い黄色、口開けはほんのりガス感あり

実は要冷蔵ですが、手違いで常温で3日置かれていました。開戦時は結構ガスっぽく、ポンと栓が開きました。
上立ち香はわりと芳醇な果物に感じたのは、常温保存で熟成させてしまったからかな?
注ぐと少しプチプチシュワシュワなガス感。口に含むと、ほんのりガス感とともに、案外あっさりとした口当たり。酸味のバランスが良く、なめらかなマスカット系の味わいです。そこまで複雑系ではなく、スーッと浸透する感覚は、前回飲んだ雄町のLa Maisonに共通するのかな? スーパーに置くお酒として、万人に飲みやすさを追求しているように思います。
あとから少しどっしり感と苦味も来ますが、総じて飲みやすさとバランスが追求されています。

落ち着きのある味わいで、食中酒に良いですね。

【萬乗醸造】醸し人九平次 La Maison

醸し人九平次で日本酒界では有名な萬乗醸造。COVID-19でお店で飲むというのがまだ難しい情勢、家飲みのためのお酒、だそうです。La Maisonは仏語で家、ということで、まさに家飲みようということです。

【萬乗醸造】醸し人九平次 La Maison

この前の甲子林檎の写真は、D3400にキットレンズのAF-P 18-55mmで撮っていますが、今回はD850にMicro 60mm、やっぱりボケ方が違いますね。

それはさておき、蔵元のコメントには…

雄町特有のボタニカルな香りに加え、ハッサクのような和の実が大ぶりな柑橘を連想する香り。味わいも香りと同じように和の柑橘を口にしたような旨味・酸味・苦味をを連想します。特徴的なのは旨味のアタック、そして心地よい苦さ。味わいのバランスが整っており、穏やかかつ、落ち着いた印象を受けます。気軽にゆっくりと楽しんで頂けたら幸いです

だそうですが、開栓初日のYamaroが飲んだ最初の印象は

「うん、水だねこれは」

これは決して味がないと言っているのではありません。もう、スーッと入っていくんですよ、水を飲むかのように。
通常、日本酒でもなんでも、アルコール類は酒を飲んでいる感覚、つまりアルコールそのものを明確に感じるものです。が、La Maisonはそういう、アルコールを飲んでいるぞ、という感じではなく、水のごとくスーッと入ってくるのです。この感覚は、めったにあるものではないです。

そして、ハッサクかと言うと…そこまでの酸味は感じませんね

いや、美味いんですよ。食事の味は邪魔しないし、酸味も甘みも辛さも、レベルの高い次元で調和して、辛いだ甘いだなんて単純に表せないですね。なので、「水」と言う表現にしかなりません。

面白いことに気付きまして、チーズと一緒に食べたところ、酒がぐっと甘みと旨味が増しました。ワインでもなかなかない感覚です。

【萬乗醸造】醸し人九平次 La Maison

酒米は雄町、精米歩合は非公開ですが、とあるサイトには50%とあり、確かにそのくらいのスッキリさではあります。

COVID-19が落ち着くまでの限定酒となりますが、これ、低城主にしてもらえないかなぁと思うくらい、久しぶりに気に入ったお酒です。今回は買ってきてもらいましたが、自分で手に入れるのは難しそうです。

醸し人九平次は、以前別誂(べつあつらえ)も結構好きだったんですよね。こことの相性が良いのかな。
また飲みたいなぁ。

【萬乗醸造】醸し人九平次 うすにごり

こちらは、買ってきてもらったお酒(もちろんお金は払いましたよw)

名古屋の萬乗醸造の「醸し人九平次(かもしびとくへいじ) うすにごり」です。

【萬乗醸造】醸し人九平次 うすにごり

うすにごり系にハズレ無し、というのが率直な感想ですが、薄濁によくある爽やかな甘さ…というよりは、まず日本酒らしい辛さがあります。とは言え、辛口かというと、そこまでではありませんが、プチプチ感があるのに、その後どっしりと辛さが出て、爽やかな甘味や酸味とともに引いていく、そんなお酒です。

【萬乗醸造】醸し人九平次 うすにごり

開栓3日目になると、さらに辛味が増してきましたが、そこはまだ残る微発泡感により、フィレッシュさもキープ。

辛口シャンパンといった具合ですが(シャンパンほど炭酸感は強くないですが)、甘さ控えめで、微発泡ながらもどっしりさを味わえるというのは、案外日本酒では少ないかもしれません。

今回は、酒好きの同僚に買ってきてもらいましたが、こういうのを近所で買えたらいいのになぁ、と思いますね。贅沢な悩みです。