「カメラ・レンズ関連」カテゴリーアーカイブ

オーバーホール後の設定が微妙に変わっていたD850

昨年末、Nikon D850をオーバーホールに出して、年末中に戻ってきて、今年に入って最初の撮影となった陸上自衛隊習志野演習場での降下訓練始め。
その最初の1枚目のショット。

実はこれ、カスタム設定でRAWで撮れる設定にしていたはずなのに、JPGでしか撮れていなかった…orz

もともとオーバーホールのような大掛かりな改修では、カメラの設定がリセットされることもあるため、予めカメラの設定はカードの保存していたのですが、戻ってきたカメラは設定が残っていたので、そのまま撮影に挑みました。途中でアレ?何でJPGだけ?と思って設定を見てみたら、RAWで撮るカスタム設定なのにJPGのみとなっていまして。慌てて設定し直して事なきを得たのですが、ちゃんと事前に確認しないとだめですね~。
修理から戻ってきたら、一見設定が残っているように見えても、必ず細かいところまで設定確認しましょう

降下訓練始めでは、Z 9はZ 24-200mmを装着し、望遠をD850 + AF-S 200-500mmで今回撮ったのですが、D850、Z 9よりはバッファが少ないので、連写ではバッファ詰まりが気になるけど、撮った時の気持ちよさは格段に良いのですよね。バッファ詰まりをほぼ気にしなくて良いZ 9で本当は望遠側を撮りたいのですが、Z 24-200mmはFマウント機で使えないので、どうしてもこのような組み合わせになってしまいます。
ということで、早くZ 6IIIか7IIIが出ないかな~。24-200mmと組合せてZ 9のサブ機になるカメラ、欲しいですね。CESでは何も発表なかったけど、CP+では期待したいですよ。

AstrHori 18mm F8 FULL-FLAME Ultra wide angle TS Lens (Shift)

注文したのは昨年12月半ばでしたが、届いたのは今年に入ってからでした。

ぐるぐる巻の梱包が届いたのは年が明けてから

中身はこれです。

AstrHori 18mm F8 FULL-FLAME Ultra wide angle TS Lens (Shift)

チャイナレンズです。Nikon Zマウント用(Lマウント・Eマウント・RFマウント用もあり)初めて購入しました。初回特典3千円引きで¥16,199(現在は通常価格の¥19,199)でした。

お値段の割には、大層な箱に入っていて、レンズ外装も金属です。質感は悪くありません。この値段で出来てしまうのがチャイナパワーです。
もちろんお値段がお値段だけに、CPUのないマニュアルレンズです。
18mmの超広角単焦点、さすがにf値はF8と暗いです。

そしてなんといってもこのレンズ、シフトレンズなのです。

シフトレンズの場合、通常はシフト量の微調整のために回転式のノブがついているのですが、このレンズに関してはノブはなく、単純にスライドさせるだけです。
それにしても前玉も後玉もずいぶん小さいですね。

Nikon Z 9に問題なく装着できました

マウントの工作精度も悪くないですね。問題なくNikon Z 9に装着できました。さて実写…と行きたいところですが、時間切れです。週末にでも撮ってみたいと思います。
ところでこのレンズの最大の特徴、シフト機構ですが、これが少々問題がありまして…。このあたりは既にカメクラ界のSNSネタとして話題にはなっていましたが、それも後日記載します。

Nikon D850オーバーホール完了!

購入から5年を経過し、ちょうどファインダの有機EL表示の7セグが一部不点灯という不具合もあり、Nikon D850のオーバーホールを今月18日に申し込み発送しました。

Webでの見積もりでは5万5千円強、そして納期は1月20日予定とほぼ1ヶ月かかるとのことで、年明けの撮影には使えないなぁとは思っていましたが…

なんと! 仕事納めの28日、仕事を終えて帰りにスマホを見たところ、クロネコヤマトからのLINEで発送通知を受け取りました。
代金も、オーバーホールとファインダの有機ELパネル交換も入れたら6万円近いかな?と思っていましたが、3万8千円強でした。思ったより安く済みましたね。

翌日29日午前にはD850が帰ってきました

翌日、クロネコヤマトの着払いでD850が戻ってきました。Nikonの場合、修理品の配送引取は着払いで現金払いのみしか対応していません。他社も似たような感じみたいですが、せめてクレジットカード払いに対応してくれればと思います。金額は決して安くないですからね。

きれいになって戻ってきました

バッテリグリップはキタムラの5年保証が切れる前にシャッターボタン不具合により無償修理されたので、今回はオーバーホールには出さず、ボディのみでしたが、スッキリきれいになって戻ってきましたね。

オーバーホールは出すべき、気付かない不具合も修理されていた

フィルムカメラはオーバーホールに出したことがありますが、入れ替えサイクルが早いデジタルではこれが初めてのオーバーホールでした。
結果的には、たくさんシャッターを切ったカメラはオーバーホールに出したほうが良いな、と思いました。
修理明細は以下の通りでした。

Nikon D850オーバーホールの修理明細

まずオーバーホールの基本内容、AE(自動露出)、AF(オートフォーカス)、AWB(自動ホワイトバランス)の精度、電池接点と表示パネル点検調整、記録再生画像の点検調整、撮像部(イメージセンサ)・ファインダー部点検清掃、各茶道部点検清掃調整とあり、これらが基本的なオーバーホール内容のようです。
その上で、ユーザーの指摘箇所(今回はファインダ内の有機ELパネルの7セグ表示の一部不点灯)の修理、及び点検で確認された不具合箇所の修理となります。

驚いたのが、自分が認識していない不具合があったことです。

AF精度不具合のため、AFセンサー部組を交換いたしました。
接眼ブロック部割れのため、接眼ブロック部組を交換いたしました。
メモリーカード蓋ゴム破れのため、メモリーカード蓋部組を交換いたしました。
シュー座部摩耗のため、ホットシューモールド部組を交換いたしました。
端子カバー摩耗のため、端子カバー部(ヘッドホン・マイク・USB・HDMI)を交換いたしました。

特にAF精度については、交換となったことに驚いています。自分ではわからない不具合があったのでしょうね。
ゴム類は安価なので、全て交換はありがたいです。特にグリップ部のゴムは汚れて消耗します。作業上ゴムカバーの下にネジがあるので、外して必ず交換となる部品ですが、この部品がディスコンになると、汚れたりベタついても交換不能となるので、交換できるうちにオーバーホールに出すのが正解ですね。
シャッター関連は、メカシャッターが11万ショットなので、今回は特に部品交換はなかったようです。もしもっとシャッターを切っていたなら、シャッターユニットも交換でしょうね

見積金額は、予想修理箇所が多かった場合を想定しているようで、概ね、見積より安くなることが多いようです。
これだけ修理してこの金額であれば、下手に中古の代替機に手を出すよりも、オーバーホールに出したほうが良いですね。

既に修理受付可能な機種一覧に載っていないD810ですが、生産完了から実際にはまだ数年も経過していないため、オーバーホールは対応可能かもしれず、そのうち修理センターに確認してみたいと思います。このあたり、メールやウェブフォームで受け付けていないのは非常に不便です。今どき、電話かFAXはないでしょ…

FEELWORLD T7 PLUS フィールドモニタをNikon Z 9で使ってみた

HDMIケーブルが無くて(モニタ付属のHDMIケーブルは片側がHDMIミニのため)、接続できていなかったフィールドモニタですが、注文したHDMIケーブルが届いたのでやっとテストできます。

FEELWORLD T7 PLUSをNikon Z 9に取り付け

Youtubeを見ながら踊る子供たちの動画を撮ってみました。やはりカメラ内蔵の3インチと違って、7インチモニタともなるとピントも見やすくてよいですね。
機能的な部分はまた後日紹介するとして、色味も細かく設定できて、全体の使い勝手は問題なさそうです。若干信号入力されてから表示されるまで遅いかな?

モニタの音声出力は0にしておきましょう

このFEELWORLD T7 PLUSはスピーカーも内蔵しているので、再生時の音声も出せますが、これは普段不要どころか、マイクが拾った音がスピーカーから発せられるので、ハウリングが発生してしまいます。
最初に接続して電源を入れたら、ものすごい異音が発生してびっくりしました。

F970互換バッテリでは長時間使用可能みたい

今回NP-F970の互換バッテリを買って取り付けました。

モニタ中央のバッテリがF970の互換バッテリ

NP-F970はSONYのハンディカム用のバッテリですが、映像業界では普及率が高いバッテリ故に、互換バッテリが数多く存在し、このようなSONY以外の映像関連製品にも多数採用されています。バッテリの使いまわしが出来て楽ってことなんですね。
F970は、純正品は6300mAhですが、今回買った互換品は8800mAhと更に大容量化されています。中華バッテリなので、この数値通りかはわからないけど、実際使ってみた限り、フル充電から30分程度モニタを表示させても、まだ残量は80%と表示されます。(ちなみにモニタの残量表示は20%刻みとかなり荒いです)

まだ長時間使った実績はないけど、1時間以上の撮影にも良さそうです。
ただ、かなり大きく重いバッテリなので、長時間撮影する予定がなければ、もう少し容量の小さいF770辺りでも良さそうです。

追記:バッテリは、上記のF970互換品(8800mAh)で6時間以上持ちました。通常こんなに長時間撮影することはないですから、これ1本あればほぼ1日撮れますし、実際はF770やF570辺りのバッテリ容量で十分かもしれません。

LUTの適用も可能

ベクトルスコープなど色々表示も可能ですが、まずはLUT(ルックアップテーブル)のインストールを。
LUTは通常、カラーグレーディングのために必要です。例えば、Nikonのカメラの場合はN-logで撮影できますが、N-logで撮影中のモニタ表示は、コントラストのが浅く見づらいものになります。
LUTをモニタに適用することで、正しいガンマカーブとコントラストで表示可能となります。

LUT用のcube形式ファイルはUSBメモリからモニタに転送可能

モニタに付属のUSBケーブル(TypeA入力)を使い、USBメモリにLUT用の.cubeファイルをコピーします。
後はモニタ側のメニューから、Lut Importを選択すると、.cubeファイルを自動でコピーしてくれます。LUTは最大30個保存できるようです。

通常のSDR録画時は必要ありませんが、Logで撮影する際にLUTをモニタに適用できるのは便利ですね。


後は屋外でどの程度見やすくなったか、試さないとですね。
また、付属の取説も英語版のみなので、主な機能も後日紹介したいと思います。

動画の人!? フィールドモニタを導入してみた

Nikon Z 9を手に入れてからというもの、動画をかなり撮るようになりまして。ただやっぱりそうなると、屋内はともかく、屋外撮影ではモニタが見づらい、となるわけです。
子供の行事も、まだまだ小学生のうちは撮る機会も多いと思い、フィールドモニタを導入してみることにしました。

FEELWORLD T7 PLUSとNP-F970互換バッテリ

FEELWORLD?中華企業です。しかし最近は安価で良いもの、と言うのはすっかり中華のお家芸ですね~。放送用モニタも販売しているようです。
その昔はSONYのHR Trinitronの業務用モニタを集めていたこともありましたが、今はこういうチャイナモニタも海外では使われているのかな?

こちらは7インチのIPS液晶、Rec.709色域対応、4K入力(表示解像度はFHD)と、LUTの適用可能、フォーカスピーキング、ベクトルスコープや波形表示も可能です。
素人が使うには十分すぎるでしょう。
4K入力対応なものの、表示自体はFHDですし、4Kだと30pまでの入出力となるため、モニタの出力からレコーダーに繋ぐ、という使い方には向かないですね。
モニタはACアダプタ(別売)も使えますが、屋外で使うモニタなのでバッテリ駆動がメインです。
そのバッテリは、ハンディカムで使われるSONYのNP-F970などビデオカメラ用が使えます。本家?のバッテリは高価なので、互換バッテリと充電器も購入しました。
大容量の互換バッテリも、以前は信頼性が…となりましたが、最近はどうでしょうね?

充電器はmicroUSB接続で2個同時充電可能

まずはバッテリ充電。充電器は2個同時充電可能。USBがType CではなくmicroUSBなのが設計の古さを感じます。なお、特に記載はないものの、QC3.0の給電機でないと、かなり充電時間がかかるようです。

一方モニタですが、7インチともなると、カメラ内蔵の3インチ程度のモニタと比較すると、数値以上に大きく感じますね。ほぼカメラボディの幅と同じくらいのサイズです。
カメラのアクセサリシューに取り付けられるアダプタも付属していますが、以前購入したSmallRigのアダプタのほうが使い勝手が良さげだったので、今回はそちらを取り付けてみました。
折りたたみ式モニタフードは、マジックテープで固定するタイプです。若干安っぽいのは価格なりといったところ。

早速Nikon Z 9に取り付けてみました。おおっ、かなりそれっぽい感じですね。
あとは、三脚を伸ばしたときに、カメラではなく三脚にモニタを取り付けられるようにするアームなんかを買えば完璧ですね。

ただ、今のところモニタはまだ表示できず…。というのも、付属のHDMIケーブルが、片側がHDMI miniなんですよね。Nikon Z 9はボディ側もフルのHDMI端子なので、HDMIケーブルを別途注文することに。それまで使用はお預けです。

実際の使用感は、ケーブルを手に入れたら書いてみたいと思います。

PENTAXの”フィルムカメラプロジェクト “に想う

RICOHがPENTAXブランドにて、フィルムカメラプロジェクトを開始すると発表しました。

個人的に、過去からPENTAXブランドのカメラを所有したこともなく、今後も買うことはなさそう(RICOHのGRは興味があるけど、レンズの画角がネック)ですが、今や大手カメラメーカーが生産を終了したフィルムカメラの新機種の開発を検討するということで、SNS界隈でもこの話題で賑わいました。

動画も掲載されていて、割と本気っぽいですね。

PENTAXブランドにおいて、フィルムカメラ開発の検討を開始します。リコーイメージング/PENTAXが培ってきたフィルムカメラ開発のノウハウを生かし、ベテランの技術者と若い世代の技術者が一丸となって技術を承継すると同時に、新たな視点を加えることができないかを検討します。

https://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2022/20221220_037858.html

PENTAXのフィルムカメラは2003年発売の製品が最後に

さて、PENTAXのフィルムカメラ、最後に発表されたのは2003年。コンパクトカメラのESPIO 140Vと一眼レフの*istが同年に発売されたのを最後に、新型機種の登場はなく、現在に至っています。

つまり、開発の現場においては、最後のフィルムカメラ開発から20年程度経過していることになります。
20年といえば、会社内の人員も相当変わっていることになります。2003年当時中堅だった社員が、今は定年退職するような時代になっています。
20年の空白は大きいです。フィルムカメラの技術を知る人が続々と引退していきます。
ただ、20年はまだ当時を知る人もそれなりの残って入るはずです。50代の技術者であれば、まだ当時を知る人も多いでしょう。ただ、PENTAXは、旭光学工業からペンタックス株式会社を経て2007年にHOYAの子会社になった後、2011年にはRICOHにブランドを譲渡しています。
この間に生産拠点の整理なども実施され、技術者の離散もあったかと思います。これから新規開発、と言うのは結構茨の道かもしれません。
でも、今やらないと、本当に技術が失われてしまう、まさにギリギリの時期なのかな、ということになります。

と、この記事を書いていたら、TKO氏が語るFilm Prohjectの第2弾の動画で、同様のことが語られていました。

フィルムを取り巻く状況は良くないこと、若いユーザーに手が届く値段で新品保証付きのカメラを、今の時代に合ったカメラ、過去の技術者と一丸となって開発をすすすめる、デジタルを辞めちゃうということはない、そんなことをやってる暇はないだろうというつっこみを受けることはわかっている、でも興味が湧いたらなら応援して欲しい。

https://youtu.be/FXUmpqY3nWQ

要約するとこういうことみたいです。
概ね、SNS上で懸念されていたことは折込済ということでしょう。
ただ、「フィルムを取り巻く状況は良くない」という点で個人的に想うのは、カメラというハードそのものよりも、フィルムそのもの(フィルムと現像関連、印画紙など)の懸念のほうが強いと思うのですが、いかがでしょう?
フィルムカメラは、長い歴史の中で、未だに現役で使えるカメラは中古市場にたくさん流れています。そんなカメラも、フィルムが高価になり、あるいは買えなくなったら終了です。既にフィルムは買うだけでも高価なものになり、更に現像というハードルが若者の前に立ちふさがっています。
チェキのように、その1枚が価格的に少々高くても、オンリーワンの写真が撮れる、現像不要でその場で写真ができあがる、という気軽さがあるから、デジタル全盛の現代にもウケているわけですが、果たして高価になりつつあるフィルムに対するケアが、PENTAXにできているのでしょうか? これが抜けていないことを祈ります。

商売して成り立つか?

SNSで一番論議されたのは、この点でしょう。
ただでさえ、PENTAXのカメラは、現在主流になりつつあるミラーレスへの転換は行わず、一眼レフを続けると宣言しています。PENTAXからは、K-01のような一眼レフのKマウントのままミラーレス化したK-01や、1/2.3型・1/1.7型センサ搭載のレンズ交換式カメラQシリーズが発売されたものの、いずれも生産完了となっています。
ミラーレス化は、Nikonが苦しんだように開発費が相当かかるため、PENTAXの規模では開発が難しかったと思われます。

ただ、現状の一眼レフも、PENTAXブランドは売れているかというと、やはり苦しい状況かなと思います。
フルサイズ機K-1をやっとのことで出し、その後2018年にII型に改良されたものの、搭載されている3600万画素センサは、Nikonでは2012年のD800や2014年のD810で搭載された世代のものです。ライバルは既にその次の世代のセンサを搭載し、ミラーレスに以降していっている中、次世代機の姿は現時点で見えていません。
個人的にD810の3600万画素センサの出す絵は好きで、現在も愛用していますが、K-1IIは登場時点でライバルに対して周回遅れ感があり、更に現時点で発売から4年が経過してしまいました。いつまでも3600万画素センサが供給されるわけではなさそうなので、いずれは次世代機に移行する必要がありますが、果たして現在の状況で次世代機が登場するのか、といったところでしょう。

中判デジタル一眼レフの645Zは、2014年に発売されて以来、後継機の発表は現在に至るもなく、8年経過、その間に中判デジタルの世界ではFujifilmがミラーレスのGFXシリーズで登場し、あっという間に中判デジタル主力の座を奪っていきました。

APS-Cの一眼レフも、2020年のK-3IIIは現在も通用するスペックですが、せっかくの高速連写機なのに、それを活かせる望遠レンズのラインアップがサードを含めて貧弱なのが残念です。
既に旧機種となってしまったCanon EOS 7DIINikon D500と渡り合えるカメラのはずなのですが。

こうした状況の中、フィルムカメラを作る、ということは、動画にもあったように、社内の開発リソースを削ぐことにもなります。それでもRICOHがPENTAXブランドでフィルムカメラを開発する、と発表したことは、今や価格高騰でニッチになりつつあるフィルムに対して、ニッチな製品を作っていく、という意思表明でもあるかと思います。逆に、もはや王道のデジタル一眼レフカメラだけでは、商売にならない、ということなのでしょう。
デジタル一眼レフも開発はしていくけど、他のメーカーのようなスパンでの機種更新は難しそうですし。

若い世代にも手にしてもらえるフィルムカメラ、と言うことは、Leicaのように無尽蔵に価格を上げることは困難です。価格的制約がある中での開発は容易ではないでしょう。
自分も研究開発の仕事をしていますが、本当に開発ってお金がかかります。例え5万円で売るカメラでも、その開発には億単位のお金がかかります。
デジタルと違って、長い期間をかけて開発費用回収することになるので、結果的に黒字に持って行けないことはないでしょう。でも、これだけ世の中の状況が刻々と変化する現在、フィルムカメラが現役だった時代のように悠長なことを言ってられるのか?

もしかして、RICOHはPENTAXを手放すのではないか? フィルムプロジェクトのような企画は、どう見ても大手がやることではなく、新興企業やクラウドファンディングでやるような企画ですからね。
まあRICOHの下でこの企画を発表したのですから、RICOHがPENTAXを手放すということはすぐにはないと思いますが、この辺りは株主の動向もあるでしょう。

RICOH GRシリーズのように息の長いカメラを

今PENTAXはRICOHに買収されていますが、そのRICOHはフィルム時代のGR-1からデジタルになった現代まで、長いことコンパクトカメラのGRシリーズを販売しています。ユーザーからも長く支持されてGRというブランド化に成功した、数少ないコンパクトカメラです。

1996年発売のフィルムコンパクトGR-1からGRリシーズは始まった

GRIIIは、個人的にいいなぁと思いながらも、フィルム時代からの28mm(デジタルでは28mm相当の画角)レンズは、個人的にあまり好きではない画角故に、今まで手を出してきませんでした。
が、GRIIIxという40mm相当のレンズを搭載したカメラが出て、ちょっと興味があるんですよね。初めてGRシリーズで欲しいカメラなんです。
GRシリーズは、他のカメラと違って、最新機種を追いかける、というようなスタンスのカメラではなく、これしかない、いつか欲しいな、と思わせる数少ないカメラです。それでいて、べらぼうに高価でもありません。手が届く価格です。そして昔からゴテゴテせずシンプルなボディです。
GR-1が高級フィルムコンパクトカメラ末期の90年代後半に登場し、それがシリーズとしてデジタル化を経て現在に存在する、これこそがPENTAXも目指すべき理想ではないかと思います。RICOHがPENTAXを買収したからこそ、RICOHブランドが持っているGRシリーズは大いに参考になるはずです。RICOHブランドの技術者から得るものもあるでしょう。

フィルムメーカーも巻き込んで?まずはコンパクトカメラから

以上も踏まえた上で、茨の道だということは承知の上で、いずれはフルメカニカル一眼レフを、という目標を据えた上で、まずはコンパクトカメラからの開発になるようです。そして現在に合わせたカメラづくりを行うということ、過去の機種ののリバイバルではないということで、そのようなカメラが理想なのか。

フィルムメーカーも巻き込んで、と言うのは、やはりフィルムがないと、そして現像ができないと、フィルムカメラの意味がないからです。
フィルムは、大手の富士フィルムと組むのは難しいかな? あちらも今はカメラを大々的に売っています。KODAKは…ブランドとしては大きいですし、こちらが現実的でしょうか? お互いにメリットを享受できる形になるなら、コラボはありでしょう。現像のいらないフィルム、あるいは自宅で手軽に現像できるフィルム…うーんこちらの方が遥かにハードルが高いか…。でもフィルムも時代に合った形が必要ですね。カメラだけでなく。

話が脱線したけど、まずはコンパクトカメラ、というからには、AFコンパクトカメラでしょうね。シンプルな単焦点レンズを搭載した、GR-1のようなカメラ。でもGR-1をインスパイアしてはならない、PENTAXらしさのあるカメラ。そして価格的にわかものにも手が届く物。

今でも持っています、たまに使いたくなる京セラT PROOF

そういった点では、京セラがフィルムコンパクト末期に出したT PROOFのような、シャッター押すだけの超シンプルカメラなのに、Carl Zeiss T* Tessar 35mm F3.5とレンズは拘った、そんなカメラも良いですね。
私はこのカメラを、20年以上前のモデル末期で販売終了が近いと言うときに、マップカメラで2万円程度で新品購入しまして、現代に至っていますが、このシンプルさと、うまくハマるとなかなかの描写のレンズ、というのが気に入っています。
なんでも今中古で数万円はするみたいです。ボディはプラスチッキーで安っぽいこのカメラがですよ。でも、今新品で出たとして、果たしていくらになり、どのくらい売れるか、見当がつきません。T PROOFが欲しい人は数万円でも買うけど、その人口は決して多くはないのです。T PROOF自体、フィルムコンパクトカメラ末期に登場した機種のため、京セラ的にも黒字になったとは思えません。同じことをPENTAXが現代の目線で出すとしたら…本当に難しいことだと思います。

私のようなオジサン世代には、もうフィルムコンパクトは手持ちのT PROOFで十分ですが、若者が新品で買いたいカメラには、価格とシンプルさ、フィルム購入と現像のハードルの低さ、ここが肝となってくるでしょう。

ノスタルジーなカメラは、かつてNikonがSPS3のリバイバルを行いましたが、技術者への技術継承という面もあったにしろ、商売的には難しかったようで、これはデジタル一眼レフながらクラシックなデザインのDfでも同様だったようです。
PENTAXがどんなアプローチで挑んでくるか、不安8割興味2割といったところですが、ちょっと楽しみです。

【百里基地航空祭2022】帰投するE-2C早期警戒機

アップし忘れていたNikon Z 7IIで撮った動画です。

暗いズームレンズのNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを使ったというのもありますが、冒頭はピンボケしてしまいました。その後のAF補足もやや時間がかかってしまいました。
日没後で暗いというのもありましたが(動画ではやや明るく見えていますが)、この状況だとNikon Z 7IIの動画はAFも画質も厳しいといえます。

離陸前のD850で撮ったスチルだとこんな感じでした。

こちらはNikon D850 + AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRで撮影した、離陸前のE-2C。実際は日没して結構暗い状況でした。

さすがにこのくらいの暗さだと、Z 9でも感度が上がって画質は厳しいかもですね。
とは言え、やはりZ 7IIとZ 9では動画画質に差があるなと言うのも、この撮影でわかりました。

Z 7IIの動画から切り出したせいしが(4K→HD解像度に落としています)

この画質だと、動画から静止画切り出して…という使い方は難しいかも。もちろん、もっと明るい場面では問題ないと思いますが、色味もちょっとうーんとなっています。動画の方は、カラーグレーディングで少し色をいじっています。

Z 9のサブ機どうしよう問題ですが、やはりZ 7IIでは差がありすぎます。スチルも動画も。Z 6IIIが3000~3300万画素になるとも言われているので、これを待ちたいですかね。スナップメインなら、3000万画素ば十分ですし。

5年間使ったNikon D850をオーバーホールに出した

年明けもそれなりに撮影予定があり、年末の忙しい時期に出すのはどうかなと迷いましたが、D810もあるし、Z 9がメインなので、Nikon D850をオーバーホールに出すことにしました。
購入5年の延長保証がちょうど切れたばかりというのに、ファインダ内の有機EL表示の7セグ一部不点灯という不具合も出たので、オーバーホールついでに修理することにしました。

オーバーホールだけの概算見積だとこのお値段

今回はオーバーホールで修理依頼し、不具合箇所としてファインダ内表示を上げておいたので、この値段+部品交換代にはなるかなと思います。
修理期間はおおよそ2週間ですが、どのみち年末年始を挟むのと、現在修理期間が延びていて1ヶ月かかる場合もあるとのことなので、修理上がりは1月後半になるかなと踏んでいます。

ネットでの修理依頼は会員価格10%オフにはなりますが、修理品の修理代は着払い現金のみになってしまいます。サービスセンターでの受付は予約が必要で、もう年末まで枠が埋まっていたので、ネット依頼での修理センター送りとしました。

しばしのお別れD850

案外行っていなかったシャッターカウント

ところで、5年間でどのくらい使ったかなとシャッターカウント数を見てみました。

ショット数.comとNikon DSLR Shutter Count Numberでカウント数比較

定番のショット数.comですが、JPG画像をドラッグアンドドロップするだけでで撮影枚数がわかります。こちらのサイトでは18万8千枚でした。
もう1つ、韓国の方が作成したNikon DSLR Shutter Count Numberを使ってみました。こちらはJPGではなくRAWのNEF形式のファイルを読み込む必要はありますが、このソフトではメカシャッターと電子シャッターの双方が表示されるようになっています。
これによると、メカシャッターは11万強で、電子シャッターが7万7千強でした。ということは、メカシャッターの耐久数はまだ余裕がありそうですね。コレだとメカシャッターは交換にはならなそうな感じですが、オーバーホールだとシャッター交換も含むのかな?

ショット数.comは、メカシャッターと電子シャッターのトータル数でしか表示できないようなので、双方を見たいのであれば、別途ソフトが必要ですね。

ところで8年以上使っているD810はと言うと…

もう少しで50万!

46万強です。D810のシャッター耐久は20万回ということですが、もうその倍以上シャッターを切っています。これはタイムラプス用のインターバル撮影で、かなりの枚数を撮っているからですね。D810は電子先幕シャッターはありますが、フルの電子シャッターではないので、メカシャッター併用です。なので、インターバル撮影はかなりのシャッター消耗ですね。
車に例えると、タクシー並みに走っている(タクシーは廃車までおおよそ50万kmは走るので)感じです。
こちらも本来はオーバーホールしたいのですが、Zのもう1台のボディを手に入れた暁には、壊れるまで使って引退かなと言うところです。

ガーン!D850のファインダ内7セグ表示が…

ミラーレス一眼全盛の時代に突入し、EVF(電子ビューファインダー)も液晶や有機ELディスプレイですから、シャッタースポードなどの各種情報も、すべて同じディスプレイに表示されます。
対して、一眼レフの場合は、光学ファインダですから、レンズを通した像はミラーとペンタプリズムを通して見ることが出来ます。このため、シャッタースピードなどの情報表示は、光学スクリーンの下の液晶、近年は有機ELパネルを搭載しています。

Nikon D850は有機ELパネルを搭載していてこんな感じに表示されています。(Xperia 1のカメラで撮りました)

光学ファインダスクリーンの下に有機ELによる測光設定、シャッタースピード、絞り、露出インジケータ、ISO感度、撮影可能枚数が表示されている

シャッタースピードは1/60秒で、「60」と表示されるのが通例です。

シャッタースピード1/1250秒

普段は、戦闘機を撮るときでも、シャッタースピードは速くて概ね1/1000~1/1600秒で撮っています。つまり、めったに1/2000秒以上には設定しないのです。
ところが、先日、気づいてしまったんですよ…

1/3200秒 ん?

アレ? アレレ? 表示が変だぞ!

なんと、シャッタースピード表示の7セグの4桁目、一番上が点灯していないのです。

7セグの一部だけ不点灯、こんな故障ってあるんですね

1/8000秒にしてみると、より不具合がわかりやすい。シャッタースピードは1/8000秒にするのは、f1.4とかのレンズの絞り開放で、晴天下で撮影するときくらいしか使わないですからね。

Nikon D850は10月で購入から5年を経過し、購入時のキタムラの5年延長保証も終了してしまいました。これからの修理は有償なんですよね。
ちなみに修理見積もりをネットで取ってみると…

3万円ちょっとかかるようです。
まあ、機能上大した不具合ではないので、放置でもよいのですが、そろそろオーバーホールもしないとなと思っていたところです。オーバーホールは概算で6万円弱なので、オーバーホールついでに修理したほうが、トータルで得になるはずなので、オーバーホールを検討したいと思います。
D850は自分にとって最後のデジタル一眼レフになると思うので、末永く使いたいですしね。

Nikon Z 7IIをレンタルして1日1000枚撮影した感想

先日、Nikon Z 7IIを1日レンタルし、4日の百里基地航空祭の撮影をしてきました。

■Nikon Z 7IIをレンタルしてみた

https://yamaro.info/wordpress/2022/12/03/nikon-z-7ii%e3%82%92%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%ab%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%bf%e3%81%9f/

レンタルしたNikon Z 7IIに手持ちのNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを組合せて撮影

航空祭では、AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VRNikon Z 9を、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRNikon D850を、そしてNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRに今回レンタルしたNikon Z 7IIを使用しました。
レンズ交換無しで、3本のレンズを使用するため、3台のボディを使いたかったのですが、実際にこれらのレンズやボディは、航空祭でどれもちゃんと使いました。ただ、かなりの重量(十数kg程度)となったため、その後の披露は半端なかったですが。

さて、実際に使ってみての感想です。

初代Z 7よりは改善されたけど…

初代のNikon Z 7は、2017年のD850の登場からわずか1年後に発売され、D850出たばっかりなのにミラーレス版が出て、D850を食ってしまうのではないかと期待した結果、見事に悪い意味で裏切ったカメラでした。D850よりもバッファが小さく、連写はすぐ詰まってしまうし、何よりAFがもっさりで、とても動態を撮れるカメラではありませんでした。静態専門カメラでした。
ミラーレス特有の、連写するとパラパラパラ漫画になる(メカシャッターで撮る以上は避けて通れないけど)のは仕方ないとして、14bit RAWでは連写速度が低下するなど、D850より劣る面が目立ちました。
Nikonにとっては初代のミラーレスなので仕方ない面もあるとは言え、すでにフルサイズミラーレスで先人を切っていたSONYからは、当時でも周回遅れ感があったのは否めなかったです。一眼レフへの遠慮もまだあったのではないかと思います。

それと比較すると、Z 7IIは初代のネガを潰して改善し、4K動画の60p対応やバッファの積み増しも行って、やっとスペック上はD850と並ぶ、あるいは一部は超えるスペックを出してきました。
ただ、やはり全体としてD850と比較して、使いづらさ(AF切り替えがメニュー画面のみ)やAFのもっさり感は依然あります。
一眼レフは、AFは専用の位相差AFユニットが組み込まれ、AF処理は画像処理とは独立している、という感じだったのが、ミラーレスでは画像処理と並行して行われるため、CPUの処理速度が肝となっています。
Z 7IIは画像処理にデュアルEXPEED 6を使用していますが、これでも処理速度には余裕が無いのでしょう。Z 9のEXPEED 7では、Z 7IIの10倍の処理速度を持つため、ディープラーニングによる被写体検出が可能となりました。
Z 7IIは初代Z 7のマイナーチェンジに過ぎず、大きく改善しライバルに追いつけるには、EXPEED 7を搭載したZ 7III(あるいはZ 8?)の登場が不可欠でしょう。

NikonのミラーレスはZ 9から入った自分にとっては、どうしてもフラッグシップのZ 9と比較してしまいます。Z 7IIは2020年発売、Z 9は2021年発売で、その発売年はわずか1年差ですが、同じ画素数のフラッグシップ機とミドルクラス機、と言った以上に差を感じました。

Z 7IIの操作性

まず戸惑ったのが、AFの切り替えはすべてメニュー画面で行うこと。Z 9やD850は専用のAF切り替えボタンが存在しますが、Z 7シリーズにはありません。
これが一番、操作系で不満に思った点です。

PASMの切り替えを行うモードダイヤルは、Z 9やD850がボタンを押しながらコマンドダイヤルで切り替えるのに対し、Z 7IIはNikonのミドルクラス機以下に共通するダイヤル式なのが、この価格のボディでありながら、どうもなぁと思っていましたが、実際使ってみると、この点についてはさほど違和感はなかったです。

コマンドダイヤルは、背面側はZ 9やD850が埋込式なのに対し、Z 7IIは上部が露出しています。また表面の材質も硬めで、これが回しにくい印象でした。

また、これはレンタルしたZ 7IIが不調だったのか、液晶のタッチパネルが使えませんでした。実際にはタッチパネル内蔵なので、これはZ 7IIが悪いのではなく、レンタル機材の不良なわけですが、やはりタッチパネルに慣れてしまうと、あらゆる操作がタッチパネルでできないのが不便でした。

全体としては、操作系はD750に近い印象ですが、Z 9のサブとして使うと、操作系の違いが多く、違和感が残る結果となりました。まあ慣れの問題で、決して使いにくいという感じではなく、Nikonユーザーであれば、ある程度すんなりと受け入れられるはずです。

Z 7IIのAF

今ミラーレス機で一番注目されるのはAFの性能でしょう。
ミラーレスはライブビューで常時被写体を捉えているため、画像認識を使った被写体認識によるAFが主流になっています。
これは一眼レフの位相差AFでは不可能で、かろうじてNikon D6が測光センサを使って顔認識を行っている程度です。

顔認識AFは、2005年にNikonのコンパクトデジカメに初めて搭載されたのを皮切りに、その後のミラーレス一眼ではあたりまえに搭載されるようになりましたが、特にセンサのサイズが大きく被写界深度の浅いAPS-Cやフルサイズフォーマットのミラーレス一眼では、さらに踏み込んだ瞳認識が搭載されるようになりました。

現在Nikonのミラーレスがライバルメーカーと大きく差がついてしまっているのが、AFの性能でしょう。とりわけ、ライバルメーカーはこのクラスのカメラにもAIによる被写体認識機能を充実させてきており、やっと瞳AFがそれなりに実用になったZ 7IIの周回遅れ感は否めないです。これはミラーレスにとっては処理速度に余裕がないEXPEED 6では如何ともし難いところでしょう。
特にオートエリアAFは、Z 7II単体で使うと悪くはないけど、Z 9と比較してしまうと、どうしても旧世代のミラーレス、という感想しかありません。

今回借りたZ 7IIは、ファームウェアのバージョンが最新ではなく(具体的なバージョンは見落としていました)、この状態ではとにかく瞳認識がほぼ機能しなくて、この点は以前使っていたLUMIX GX7MK2(現在使っているGX7MK3の1つ前のカメラ)以下でした。
ファームウェアを最新のC:Ver1.50にしたところ、認識率はかなり向上し、実用となったものの、Z 9のように素早い動きにもついていけるまでには至っていないかな、という印象です。それでも、子供のスナップくらいには使えるかなといったところです。

小さな被写体と空、ピントは合っている

小さな被写体にコントラストのない背景は、AFの苦手な被写体です。上の写真はZ 7IIのオートエリアAFですが、これについてはピントが来ました。ただ、AFはじわっと合う印象で、同じレンズでもZ 9のようにスパッとは来ないんですよね。とは言え、じわっとでも一度ピントが合うと、精度自体は良かったです。
AFがいくら速くいても、いくら認識しようと、精度自体が悪ければ意味がなく、この点Z 7IIは悪くないですね。
そういった意味で動きの激しくない被写体がメインなら、Z 7IIのAFはありでしょう。

ただライバルメーカーのAF、とりわけ被写体認識が良すぎて(フォーカスの精度は別として)、すごいな~となってしまうわけです。商品としてみた場合、仮に動態なんて撮らないという人でも、比べてしまうと、やっぱり被写体認識がすごいと、そっちを選んでしまいますよね。
上の写真の3枚目のSKYMARKの上がるシーンなんてのは、ぶっちゃけ被写体認識なんてなくても、問題なく撮れてしまいますが、あれば便利なのは確かです。
自分は鳥は撮らないのですが、小鳥のような小さな被写体と複雑な背景なら、被写体認識AFが欲しくなるのはわかります。結局何を撮るかですね。

今、AI被写体認識、ディープラーニングはカメラを売る上でのトレンドですから、そうなってしまうのは仕方ないですが、こちらも高いお値段のカメラを買うわけですから、この点はNikonに頑張って欲しいところです。

Z 7IIの連写性能

今や秒何コマ、という連写性能、エントリークラスのカメラでも秒10コマ程度は普通に出せる時代になりました。フィルムカメラの時代は、秒8コマスゲーとか言っていた時代が懐かしいです。
Z 7IIも14bit RAWで9コマ/秒、やっとD850+MB-D18に追いつきました。

そして連写速度より重要な連写バッファも、D850に追いつきました。というか初代Z 7がひどすぎました。なんでD850よりバッファ少ないのかと。
実際、撮影していて連写も多用しましたが、バッファ詰まりはあまりなくスムーズでした。

ブルーインパルスを引きで撮る分には、何ら問題なかったですね。

Z 7IIのファインダー

Z 9ユーザーである自分にとっては、ファインダの見え方そのものはZ 7IIも引けをとらないけど、Z 9と比べると一番落ちるかな、という品質でした。つまり、悪くはないです。
ただ、連写中のファインダ表示がパラパラ漫画になる方が気になりました。これはメカシャッターである限り、避けて通れないミラーレスの宿命です。個人的に、Z 9のようなブラックアウトフリーで連写できてこそ、ミラーレスのメリットが享受できていると思っています。Z 7III(Z 8?)はぜひブラックアウトフリーを継承して搭載して欲しいですね。連写時の快適さ、フレーミングの追従性が全く違います。
この点、ミラーアップによる像の消失があっても、ミラーダウン時にリアルに見える一眼レフのほうが動態を追いやすいのは確かです。飛行機界隈で今でも一眼レフ税が多いのはそのためです。逆に、そうした飛行機界隈の一眼レフユーザーがミラーレスに移行するには、ブラックアウトフリーは不可欠と思っています

また、時と場合によってフレームレートの低下も、Z 7IIでは気になりました。この点、拡張で120fpsのZ 9はほぼ光学ファインダーで見る世界に近い(ヘリのローターはパラパラになるけど)ですが、ヘリやプロペラ機のペラの見え方は、やはちょっと気になりました。

Z 7IIの画質

これは全く文句なしです。ヌケの良さはZ 9よりむしろ良いです。Z 9は少し濁るというか、S/NがD850と比べてももう一歩と思うところもあるのですが、Z 7IIはD850を超えるクリアなヌケの良い画質でした。
これは背面液晶のプレビューで見てわかるくらいで、Z 7IIでもっとも良いと思ったポイントですね。

画質はDRやISO感度など、定量化出来る部分もあるけど、食べ物の味と同じでトータルで定量化出来ない部分も多いですが、Z 7IIはひと目で良いな~となる画質でした。
若干ハイライトがピーキーなのはD850に似ていますが、D850より画像処理エンジンが新しい分、素直にヌケの良い画質、ベールを脱いだ、という表現になります。

Z 9も単体では感じなくても、Z 7IIと比べると、高速読み出しによる熱の影響などあるのか、少しヌケが良くないです。口の悪い連中は濁ってるなんて表現もしますが。

安くなったら買うのはありかも?

まだまだ30万円はするZ 7IIですが、今型落ちとなった初代Z 7が20万円前半になっているように、Z 7IIがそのくらいの値段になったら買っても良いな、と思いました。
逆に、Z 7はどんなに安くても欲しいとは思わないです。

以上、あくまで個人の感想です。Z 7も静態撮影なら、コスパは良いと思いますよ。ただ、私の使い方では不満が出るので買いませんが。