「カメラ・レンズ関連」カテゴリーアーカイブ

フットサルの撮影は屋外サッカーとまた違って難しかった

もう先週の話ですが、普段サッカークラブで練習している息子、たまたまフットサルで練習試合をする機会があり、ちょっと離れたところにある小学校の体育館に行ってきました。
都内の体育館だから、さほど長いレンズは要らないだろうと、今回は久しぶりにAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRII1本で撮影しました。一応x1.4テレコンは持っていったけど、結局使わなかったです。
結果的に、屋外よりは暗くなる体育館では、明るいf2.8ズーム必要なレンズでしたね。
ただ、体育館がかなり狭く、親はキャットウォークから俯瞰しての観戦となったので、写真的にはいまいちでした。

狭い体育館では3DトラッキングよりワイドエリアAF(L)が使いやすかった

人が密集しやすいフットサルはワイドエリアAFのほうが勝手が良かった

広い屋外のサッカーの試合では、特定の選手に3DトラッキングでAFエリアを合わせて撮っていましたが、フットサルは狭い体育館で、選手は6人だけど、密集することが多くて、3DトラッキングではAFを他の選手に持っていかれやすいですね。最新のEOS R1はちゃんと追い続けるんでしょうけど。
そのかわり狭い場所でレンズもさほど望遠でないため、選手が密集したポイントであれば、被写界深度内に皆が入ることが多いので、意地でも特定人物にAFポイントがいなければ、ってこともないんですね。

結局途中から3Dトラッキングをやめて、ワイドAFエリア(L)や(S)を使用。被写体検出は人物をONに。これで概ね良好なAFが得られました。隣の人に被写体検出したところで、別に主要被写体のピントがずれるわけではないんですよね、この撮影の場合。
認識AFは新しいカメラの方が良いに決まっていますが、そうでなくても問題はないかな。最近、やれ被写体認識だなんだでどのカメラがどうこうっていうSNSのマウント取りみたいなのには心底うんざりしているので、やりたい撮影がちゃんとできればそれでいいと思っています。

そしてレンズはFマウントの古いAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRIIでしたが、AF動作に何ら不満はなくスパスパ合いましたので、まだ最新のNIKKOR Z 70-200mm f/2.8Sでなくても良いかな~と思っていますが、Z 70-200mmは評判がとても良いので気にはなります。でも高価なのでしばらく無理かな。オッサンになっても高嶺の花は高嶺の花だったりシます。むしろ若い頃のほうが買えるよ、20代30代の方は無理して買ったほうが良いですよ(笑

被写体がAFエリア付近にいればまずまず問題ないね

ってことで、あんまり良い写真は撮れなかったけど、試合は見ていて面白かったな。さほど広くない体育館なので状況見やすいし、展開もスピーディだし。フットサル、楽しいそうでよいですね。

最後はコーチVSジュニアチームの戦いになって、さすがコーチ勢、うまいよねっとなりました。

4チーム戦、お疲れ様でした

お疲れ様でした。

BANZAIのガシャポン Nikonミニチュアカメラコレクションをやってみた

去年BANDAIから発表されたこれ。

年明け栃木帰省中にTSUTAYAでやってきました。

4種類あります。とりあえず、今回は見境なくやってしまわないよう、4回分と決めてガシャポンしてきました。
出たのはこんな感じでした。

4回やって3種類出た! これなら文句ないな。Nikon Z 9が2台、SPとFが1台ずつ(個じゃなくあくまで台)。
ボディキャップは最初回すのかと思って、全然外れない!ってやってしまったけど、手前に引っ張って外すタイプでした(汗
そりゃ流石にねじ込みじゃないか…

シールは細かいのでピンセット必須

一部はシールになっていて自分で貼り付けますが、これがかなり細かい。1-2mm程度の小さなシールもあるので老眼にキツいです(笑
レンズの銘板は一部は最初からちゃんとプリントされています。

なかなか良く再現されていますね。Z 9もリアルでもう1台欲しいw レンズはNIKKOR Z 24-70mm f/2.8Sで、これを着けるとボディは傾くところまでリアルw
というか、やっぱりボディ大きいんですよね。

ほんと良く出来ています


なぜか左肩のダイヤルは全体が回ってしまう(本来はボタンのある頭頂部分は回らない)のは御愛嬌。

Nikon SP、Nikonロゴのプリントが少し甘いかな

Nikon SP、この個体は残念ながらNikonロゴのプリントがちゃんと印字出来ていないけど、まあしゃあないか。レンズはW-Nikkor 3.5cm F1.8と良い組み合わせ。この組合せで本物が欲しいですね。

Nikon FにはNikkor-S Auto 55mm F1.2

Nikon Fはシルバーのアイレベルファインダー初期型。これでファインダーも替えられたら面白いけど、さすがにそれは難しいか。
レンズはNikkor-S Auto 55mm F1.2で、これはNikon F時代に最初に出たF1.2の大口径レンズです。Fマウントでの大口径レンズは相当な苦労があり、これが60年を経て大口径かつ短フランジバックのZマウントの開発へと繋がります。

やっぱりNikon Fはアイレベルがかっこいいよね

今回はZ fcが出なかたので、またそのうちガシャポンしてみたいと思います。


非公式ですが、4種類コンプリートで買えるみたいです。

久しぶりにLUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.Sを使って撮ってみた

もともと自転車のメンテナンス記録のために買った、M4/3用のレンズ、LUMIX G MACRO 30mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.Sですが、LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.が好きすぎてあまり出番がなくなっていました。

今回自転車を買い換えて、またメンテナンスなどの記録に使おうと、久しぶりに光が丘公園で撮影してみました。

この程度の撮影はマクロでなくて良いんですけど、接写画質はマクロレンズが有利

まだ自転車は買ったばかりなので、メンテナンスと言っても大した内容はないですが、初めてのディスクブレーキ車なので、キャリパの構造をじっくり観察。
車だとドリルドローター(放熱穴の空いたディスクブレーキのローター)は高価なのですが、自転車だとこのクラスのは比較的安価なようですね。

マクロレンズだからマクロ撮影ばかりするでもなく、せっかく紅葉が少し残っていたので、撮影してきました。

逆光耐性もあり、RAW現像しても割と粘りますね。感動するほど良いレンズでもないけど、マクロレンズにハズレ無し、ということでそつなく写るレンズですね。

加えて、2,000万画素世代のM4/3センサ、1世代前の1,600万画素センサより画素数以上に解像感が良くなりました。こうした撮影で細部がシャギーがかってしまっていた1,600万画素世代のGX7MK2やOLYMPUS E-P5よりも精細さが増しましたね。
更に新しい世代のGH7などに搭載される2,650万画素センサはどんな感じなんでしょうね。このセンサを搭載したGX7MK4、出ないかなぁ。出ないんだろうけど…


純正レンズフードがないとか、デザインがイマイチとかありますが、この値段で買えるレンズなので、M4/3ユーザーは1本持っておいて良いレンズだと思いますよ。

2024年我家のクリスマス

22日にパーティ、25日朝にはプレゼント、というのが2024年の我が家のクリスマスでした。

家庭内の撮影は、ミラーレスのZでの撮影がメインになった今でも一眼レフのNikon D850 + AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRです。
Nikon Z 9も導入からちょうど3年、Fマウント一眼レフもいつまで販売するかわかりませんが、D850は発売から7年以上経過し、後継たるZ 8も登場し、そろそろ終りが見えてきているかもしれませんね。今でも写りは一級品。

※下の左の写真のみ、部屋が汚いので(笑)ぼかし加工しています


プレゼントに如何? もう一眼レフの高画素機でここまで高性能な機種は出てこないでしょう。

せっかく光が丘公園に望遠レンズを持っていったので撮影もした

クロスバイクの荷台に簡単に取り付けられるリアバスケットを買ってみた話を昨日書きましたが…

せっかく練馬の光が丘公園に望遠レンズを持ってきたので、撮影もしたって話です。NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRとZ 8で撮影しました。

紅葉はほぼ終わり…ですが部分的に残っていました。池にはいつものカモ以外にアオサギが佇んでいたので、被写体になっていただきました。
Z 8の被写体認識、鳥モードを使ってみました。時々鳥の胴体側にフォーカスポイントが行くこともあったけど、概ね目を認識して合わせてくれました。

たまには普段撮らない被写体を撮ってみるのも楽しいですね。

【入間基地】入間航空祭 2014年11月3日の記録

今から10年前、ですが何だか感覚的には20年位前に感じてしまう2014年の入間航空祭の写真を再現像してみました。
現像ソフトも進化していますからね。

この時は混んでいる基地内を避けて入曽多目的広場で撮影。
現在航空祭当日は閉鎖されているこの場所は、当時は開放されていて、ここで観覧する人たちも多かったですね。

今はもう見られないチェッカーのYS-11FCや、C-1輸送機の編隊、ほんの10年前なんですよね。
そんなC-1輸送機も、2024年の入間航空祭がラストとなり、031号機は航空祭でラストフライトを行い退役、残ったFTBの001号機、通常輸送機型最古の002号機(もう1年以上飛んでいないらしい)、EC-1の021号機、そして030号機も、2024年度中には退役の見込みです。
なのでまたどこかで入間基地で撮影はしたいですね。

この時代は、電子戦訓練機EC-1なんて絶対に航空祭には出てこなかったですからね。それを考えると、最後だからとは言え2024年にあんなにEC-1を近くで見られたのは感慨深いものがあります。

この時の撮影機材はまだ導入して間もないNikon D810、広角用としてサブにNikon 1 V1でした。
Lightroomで開いてみると、今でも画質は遜色ないD810と比較して、Nikon 1 V1は昔のデジカメだなぁという発色です。言うなれば昔のNikonデジカメの発色そのもので、2007年発売のD300の発色に近い感覚なんですよねV1は。
V1の発売は2011年で、まだ当時は3年程度でしたが、当時最新のD810と比べると、発色が結構違いますね。センササイズだけではなく、画像処理そのものの古さを感じさせます。
センササイズ差を感じさせるのはダイナミックレンジ(Dレンジ)で、空なんかを絡めて撮ると、D810はDレンジが広く、かなり粘るのですが、V1はDレンジが狭いので、雲の明るい部分は破綻が早いですね。

入間基地所属機の飛行展示はこの年は午前のみ、午後はブルーインパルスでした。
この時代はこういう構成でしたね。離陸前のスモークの洗礼も、この場所ならではでした。たった10年前なのに、この時代はちょっと遊牧的。

この場所はR/W35に進入する着陸機を真正面、直上で見られます。この景色が好きという人も多いでしょう。

残ったC-1輸送機も今年度で退役だし、またローカルでも撮りに行きたいな。

Nikon Z 9 FW:Ver.5.10 主に動画関連のアップデートがメインだけど不具合改善も

すでにInterBEE2024で先行的に搭載されていたNikon Z 9のFW:Ver.5.10ですが、2024年12月17日に正式公開されました。

内容は以下の通りです。

■ 動画撮影関連
• 撮像範囲設定が DX の場合でもハイレゾズームの使用が可能になりました。
• [カスタムメニュー]>g10[パワー/ハイレゾズーム連携]* を追加しました。
• [カスタムメニュー]>g13[シャッターモード]を追加しました。
• [カスタムメニュー]>g15[ゼブラ表示]に[ゼブラ表示の色]を追加しました。
• [カスタムメニュー]>g18[輝度情報の種類]に輝度情報の表示をカスタマイズする機能を追加しました。
* 本機能は NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ 装着時に使用可能となる予定です(2024 年 11 月現在)。
■ 操作関連
• [カスタムメニュー]>f2[カスタムボタンの機能(撮影)]とg2[カスタムボタンの機能]に、[パワーズーム位置の登録/呼び出し]*を追加しました。
• [カスタムメニュー]>f10[ズームリング操作(PZ レンズ)]* を追加しました。
• [カスタムメニュー]>f12 と g9 の[パワーズームのボタン操作(PZ レンズ)]の名称を[パワーズームの 操作設定(PZ レンズ)]に変更しました。また、[パワーズーム速度]を[パワーズーム速度(ボタン操作)]と[パワーズーム速度(レバー操作)]* に分けました。
• [セットアップメニュー]の[メニュー設定の保存と読み込み]で保存できる項目として、次の項目を追加しました。
- [セットアップメニュー]>[位置情報(内蔵)]>[位置情報記録]
- 再生時の i メニュー[画像編集]>[画像編集機能のカスタマイズ](ファームウェア C:Ver.5.00 より対応)
* 本機能は NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ 装着時に使用可能となる予定です(2024年11月現在)。
■ その他
• [カスタムメニュー]>f1 と g1[i メニューのカスタマイズ]に i メニューに割り当てられる機能として、[パワーズーム速度(ボタン操作)]を追加しました。
• 以下の不具合を修正しました。
- [レリーズモード]を[ハイスピードフレームキャプチャー+]の[C30]に設定し、撮影画面(ライブビュー)の拡大操作を行った直後にシャッターボタンの半押しを行うと、カメラが操作を受け付けなくなる場合がある。
- 以下の設定でマニュアルフォーカスにして拡大表示しているときに、AF-ONボタンを押しても拡大表示が解除されない。
▸ AF-ONボタンに[AF-ON]または[AFエリアモード+AF-ON]のいずれかに設定
▸ [カスタムメニュー]>d19 または g17[半押し拡大解除(MF)]を[ON]に設定
- 半押しタイマーがオフからオンになるときに、ファインダーや画像モニターの撮影画面(ライブビュー)が露出オーバーになる場合がある。
- カスタムボタンに[撮影機能の呼び出し(ホールド)]を割り当て、この機能を使用して撮影を行うと、まれに撮影画像が露出オーバーで記録されてしまう。
- 一部の CFexpress カードにおいて、連続撮影可能枚数が低下する場合がある。
- 以下の設定で連続撮影を行うと、まれにカメラが操作を受け付けなくなる場合や、ファインダーや画像モニターの撮影画面(ライブビュー)が正常に表示されない場合がある。
▸ [静止画撮影メニュー]>[静止画フリッカー低減]を[ON]に設定
- 以下の設定で撮影した RAW 動画を対応したパソコン用ソフトウェアで再生すると、明るく表示されてしまう場合がある。
▸ [動画記録ファイル形式]を[N-RAW 12bit(NEV)]または[ProRes RAW HQ 12-bit(MOV)]のいずれかに設定し、且つ[階調モード]を[SDR]に設定
▸ [ISO感度設定]をISO100未満に設定
- 通信速度が遅い環境下で以下の設定にした場合、FTPサーバーへの画像送信中に撮影画像の拡大/縮小操作をしていると反応が遅くなる場合がある。
▸ [ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]>[オプション]>[撮影後自動送信]を[ON]に設定
▸ [ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]>[オプション]>[送信時のHEIF変換]を[しない]以外に設定

https://downloadcenter.nikonimglib.com/ja/download/fw/546.html

やはり NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZに関連するアップデートがメインで、ここ最近は動画機としても力を入れている事がわかります。動画もスチルも、万能機を目指しているのが、Canon辺りとは対照的で、プロ向けの動画機を持たないNikonらしいと言えばらしいです。

今回はPZレンズ向けのアップデートがメインのNikon Z 9 FW:Ver.5.10

ただ、不具合の改善も行われているので、スチル撮影メインだから関係ないと思わず、アップデートは行っておいてよいかと思います。

まもなく発売から3年となるZ 9で、そろそろZ 9IIの足音も聞こえてきそうです。とは言え、早くても2025年末から2026年と思っています。自分は…今でも秒10コマしか使わないし、今の撮影で十分活躍できているので、買い替えはしばらくないですかね。
動画ではまだやりたいことがたくさんありますし。

【百里基地】24/12/2の記録 その3

この時期は日が短いですから、15時も過ぎると夕陽になってきました。早いなぁ、と思いつつ、3SQが再び動き出します。
ローカルの訓練なのか、航空祭向けなのか? 航空祭はこの時間はもう終わっているので、時間的にはもうやらんのかなと思いつつ、ちょっと期待しちゃいます。

先にT-4が上がりましたが、F-2戦闘機は待機。どうやらSKYMARKが先に上がるようです。

F-2戦闘機の1機が珍しくR/W03のL/Rの間で待機。そこにSKYMARKが来たけど、小回りがきくB737なので、眼の前でクルンとターンして上がっていきました。

F-2戦闘機はスペマ機を含む6機が待機。

夕陽に映えるF-2戦闘機が上がっていきます。
そして、やっぱりローカルの訓練ではなかった! 航空祭に向けての訓練ですね。フォーメーションにAGGとこなしていきます。
ああここまでやるなら、撮影場所ここじゃないほうが良かったか? まあ、それは本番にとっておきましょう。ここでしか撮れないものもあるということで。

パッカーンは真横で撮りたいな~。この時間のフライト、普段ローカルでこんな機動やらないので、もう心のなかではプチ航空祭、しかもこの夕陽に映える時間帯です。

終わりと思わせつつ、タッチアンドゴーで再び上がります。

いやぁこの時間、ホント絵になりますね。フォーメーションは4機、残りの2機は別行動でした。

せっかく夕方のこの時間、実はこの明るさでの戦闘機撮影は久しぶりの撮影、かつちょっと暗い望遠ズームのZ 180-600mmでは初めてなので、流し撮りで遊んでみました。

と言っても自分ができるのは1/125秒。腕の立つ方は1/30秒とかで流すんだからすごいですね。それでも何枚かはうまくいきました。
そして、本当に真っ暗にならない限り、開放f6.3のレンズでも、割とちゃんとAFが使えて迷うこともありませんでしたね。
Nikon Z 9もZ 8も、正直カタログスペックほど暗所AFが強いとは思えず、そこはまだD6とかD850クラスの一眼レフのほうが有利と思っていますが、食いついていればZ 8とかでも外すことはなかったですね。
ミラーレスの像面位相差AFは、フォーカス大外しからの復帰は苦手なようですが、そうでなければむしろコントラストAFも併用して食いつきは良いようです。

ってことでこの日の撮影は終了。満足の行く撮影ができた1日でした。
これは本番も楽しみですね~

カメラのミラーレス化によるレンズの二極化?

先ごろ発表されたSONYのFE 28-70mm F2 GM、この単焦点レンズに迫る明るさで重量918gは本当にすごい技術です。

先行したCanonのRF28-70mm F2 L USMが1,430gと標準ズームとしてはかなりの重量級であることを考えると、さすが小型化に長けているSONY、メカの小型化だけでなく光学的にも相当な技術力です。
私の手持ちの一眼レフ用のNikon AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRですら1,070gもあるのですから、1段明るいのに軽いなんてのは驚きです。

ただし、価格も相当お高く50万円程度となっています。24-70mm F2.8クラスの1.8倍程度の価格なんですよね。明るいレンズはロマンですが、果たして50万円近く出してこのレンズをどういった場面で使うのか?と考えたときに、F2.8じゃだめなのか?とか、もっと軽くて安価な単玉が、とか考えてしまったら、それはもうこのF2通しズームの顧客ではないということです。
レンズ交換が厳しい場面かつ明るさがあまり得られない場面、例えばライブ会場とか、あるいは薄い被写界深度があえて欲しい場面での動画撮影なんかには良さそうです。
ただ、このレンズでなければ…という撮影場面は多くはないのかな、という気がしないでもないです。
とは言え、必要な人にとっては唯一無二のレンズであることに違いはなく、Canon, SONYときてNikonも出すのかは気になるところです。どちらにしろ自分には買えませんが。

これに限らずミラーレス時代になって、一眼レフでは出来なかったレンズの商品化が進んでいますが、二極化が進んでいるように思います。

高価だけど明るくて究極のレンズ & 暗いけど小型で便利でそこそこの値段のレンズ

個人的に最近思うのが、上の見出しのような二極化が進んでいるように感じます。

前者はズームレンズなら28-70mm F2、単焦点なら35, 50, 85mm F1.2といったような一眼レフ時代にもあったことはあったけど、ミラーレス化してから絞り開放から使える高画質の大口径レンズ、後者は開放f値を求めずあえて暗い設で便利さを追求した24-200, 24-240mm F4-6.3や200-800mm F6.3-9といったような高倍率ズームです。

一眼レフ用でも同スペックはあったけど(Nikon FマウントではMFレンズのみ)、絞り開放は球面収差が多かった。今や開放からしっかり解像するNIKKOR Z 50mm f/1.2 S

カメラのミラーレス化により、前者のように高価だけど明るい究極のレンズを作れるようにもなり、後者のように暗いけど便利な高倍率ズームレンズも登場しました。特にミラーレス化により暗いレンズでもファインダが暗くなることもないのと、一眼レフの位相差AFには機構的な理由でレンズの明るさに制約があったのが、ミラーレスではコントラストAFも併用できるために制約が少なくなったのも大きいですね。

一眼レフでこんなに暗いレンズだとAFが使えなかった ミラーレスならではのレンズCanon RF200-800mm F6.3-9 IS USM

Canon RF200-800mm F6.3-9 IS USMなんてのはまさにミラーレスだから出来たAFレンズといっていいでしょう。一眼レフ時代ではどう頑張ってもAF化できなかった暗いけどコンパクトな超望遠ズームレンズです。

725gで28-400mmという高倍率を実現しながら寄れる、ちゃんと解像する。もう殆どの撮影がこの1本で済んでしまう
Nikon NIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VR

NikonのNIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VRは、もうこのレンズ1本で撮っていてもほぼ不満がないレンズ。14.2倍の高倍率ズームは一眼レフ時代の高倍率ズームのように、妥協して使う感覚はほとんどない、まともに撮れます。凄いです。これも望遠側は開放f8なので、一眼レフではAFは難しかった暗さです。

こんな感じなので、最近はF2.8通しのズームってやや中途半端な存在なんですよね。もちろん必要なシーンでは必要なレンズですが、その必要性は一眼レフ時代よりは低下してきている感じがあります。

ミラーレス化の恩恵

レンズのある意味二極化が進む背景には、ミラーレス化による恩恵が大きいところです。
いくつか挙げてみると

  1. 一眼レフのミラーボックスの制約がなくなり、レンズの後玉をよりイメージセンサに近づけられるようになった(小型化高画質化への寄与)
  2. 一眼レフの位相差AFセンサにあった制約(画面の隅は測距不可、あるいは測距精度が落ちる、f値が暗いと測距できない)がなく像面位相差AFやコントラストAFで画面のどこでも測距できるようになった上に、開放f8~f9のような暗いレンズも測距可能
  3. レンズ・ボディ間の通信速度の大幅な向上(190年代の仕様から2010年代の仕様へ)によるAFや手振れ補正の連携強化や電子光学補正の最適化
  4. フォーカスリングのバイワイヤ化(ただしこれは末期の一眼レフレンズでも一部にあった)によりリングの機械的連結が不要になった事による設計自由度向上
  5. バイワイヤ化によりレンズフォーカシングユニットの設計自由度が増し、AFモータもより細かい制御ができるようになりマルチフォーカス機構を採用しやすくなった

他にも色々あると思いますが、思いつくのはこんなところです。

明るい高画質レンズの恩恵はまず1. や5. に依るところは大きいでしょう。レンズマウントも一眼レフより大きくなったことで、光学設計自由度が増したため、一眼レフで難しかったf値の明るい単焦点やズームレンズができるようになりました。これまでの機械連結ではなくフォーカシングユニットを直接モータで高精度で動かすことが出来るようになりマルチフォーカスが採用できるようになったのも大きいですね。
3. 4. 5. もミラーレスになって高精度な制御が可能になったSTM(ステッピングモータ)やVCM(ボイスコイルモータ、リニアモータ)が採用されるようになったのも、バイワイヤになりMF時のフォーカスリングとの機械的な連結を行わなくて良くなったのも大きいでしょうね。
光学面でもより高性能な硝材が使えるようになり、画像処理技術の高速化と進歩により電子光学補正が優秀になったのもありますね。

そして暗い高倍率ズームやF1.8~2.8の小型の単焦点レンズも、①と②の恩恵は大きく、特にf値は一眼レフ用より暗いけど、絞り開放から使える画質のズームレンズや、f値はほどほどにして小型化高画質化を図った単焦点レンズもまさにミラーレス化による恩恵でしょう。

二極化が進むのは、こうしたレンズが作りやすくなったことにより、商売として分かりやすいスペックを売りに出来るから、と言う面はあるような気がしますね。スペック的にわかりやすいのが開放f値だったり、あるいは高倍率ズーム化だったりします。
もちろん、従来の一眼レフ用レンズの延長線上のスペックで改良されたレンズも多くありますが、従来ほどそういったレンズに固執しなくても良くなってきています。

例えば、一眼レフでは広角・標準・望遠のF2.8通しのズームレンズは大三元と呼ばれ、プロも使用する憧れのレンズとしてもてはやされました。
これはレンズが明るいことによる光学ファインダの見やすさやAF精度の良さ、そして高いレンズだけにそれ以下のズームレンズより画質が良いのがもてはやされた理由だったと思います。
しかしミラーレスになって、全体としての価格帯が上がったのもありますが、比較的低価格のレンズであってもずいぶん画質は向上してきています。特に高倍率ズームは、一眼レフ時代のものは末期はだいぶ改善されたものの、ある程度妥協して使う便利なレンズ、という立ち位置でしたが、今や絞り開放から問題なく使えるレンズとなりました。そうなると、f値の小ささとトレードオフとなるレンズの大きさに対し、暗くて小型であっても高画質の高倍率ズームも活躍できる場面が増えてきました。
暗い場面では依然明るいズームレンズが有利ですが、単純に画質だけでF2.8クラスのズームを使うわなくても良くなってきました。

自分もNIKKOR Z 24-200mmを導入して以来、F2.8通しの標準と望遠ズームの出番が大幅に減りました。なにせこれ1本で重量は標準&望遠F2.8ズーム合計の1/4以下です。レンズ交換も不要です。AFも特段遅くない、となると自然と出番が増えました。今ではF2.8のズームはよほど画質優先でもない限り持ち出さなくなりました。
それくらいミラーレス化によるレンズに対する恩恵は大きいです。

下の写真もZ 24-200mmでの撮影。一眼レフ時代の高倍率ズームだと、撮れなくはないけど、こうしたシーンではあまり使いたくなかっただけに、レンズの進化はすごいですね。

NIKKOR Z 180-600mm、今一番撮影ショット数が多いレンズ

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRを2023年8月末、予約して購入して以来、今手持ちのレンズの中でも群を抜いて撮影ショット数が多いレンズとなりました。
Lightroomでメタデータ検索でこのレンズを見てみると、1年3ヶ月で38479ショットでした。他のレンズと比較してかなり多いですね。

ほとんど毎週使っている気がします。撮るものは動体なので、自ずとショット数も増えますね。昔だったら可動部の消耗が気になりますが、カメラ側は電子シャッターだし、ほぼ絞り開放なので絞りもそう動かないだろうし、AFは超音波モータより耐久性の高いステッピングモータなので、消耗はそんなに気にしなくてもよいのかな?
とりあえず使い込んではいますね。

昨日も息子のサッカーの試合で使いました。
カメラ側のAF設定は、最近はこの手の撮影では3Dトラッキングに落ち着きました。これと親指AFを使って、横切りとかにもほぼ対処できます。
一眼レフの3Dトラッキングに比べると、測距範囲が広くなったおかげで格段に使い物になりますね。
AFのスピードも、STMだから遅いということはなく、少なくとも一眼レフ用で超音波モータのAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRと同等に感じます。

そして被写体と背景の距離が適度にあると、ズームレンズのボケ味もそんなに悪くないですね。口径食は若干あるようですが、一昔前の高倍率望遠ズームと比較すると、だいぶ良くなりましたね。

こうなると、やっぱり最新の単焦点超望遠レンズも気になりますね。