「日本酒」カテゴリーアーカイブ

【永井酒造】谷川岳 春酒 純米吟醸

3月の群馬流行で買ってきたお酒、まだまだ続きます。こちらは永井酒造、「水芭蕉」ブランドのお酒は関東圏のヤオコーでもよく売られていますが、昔からあるブランドは「谷川岳」です。

【永井酒造】谷川岳 春酒 純米吟醸

春酒、この時期限定の純米吟醸です。火入れなので常温保存可能。生酒ブームですが、本来日本酒は火入れして常温保存できるものが一般的なのです。

【永井酒造】谷川岳 春酒 純米吟醸

こちらもラベルにあるように、開栓後の時間経過で味わいの変化を楽しめる設計のようです。
冷蔵庫を占拠しなくても良いので、こちらは一升瓶で購入しました。さて変化はどんな感じだろうか?

ほんのり薄黄色

注ぐと結構泡立ちが。でも発泡系ではないです。
上立ち香はラベルの通り、爽やかなマスカット系。常温で口に含むと…おお、奥行きのある味わいですね。決して重々しいわけでなく、むしろ軽快な甘みと酸味がありつつ、落ち着きがあります。フレッシュだけど、かといって華やかな味わいというより、端正な味わいなんですよね。
爽やかな、と単純に片付けられないのです。ここまでが開栓初日の印象。

2日目。常温保存です。確かに変化はありますね。個人的にはラベルにある甘みや米の旨みやふくらみとあるけど、ふくらみが増しました。なので相対的に甘みはやや後退したかのように感じますが、決して辛口になったわけではないですね。

いや面白い。これだから日本酒は面白いです。そして、火入れでも味わいの変化を楽しめる、これが最近のトレンドなのかな?
ぜひ皆さんも一升瓶で楽しんでみてください。

季節商品ゆえ、もう店頭在庫のみで通販では買えないようです。見つけたら買いですよっ!

【土田酒造】Tsuchida 99 UA Ver. UNITED ARROWS LIMITED / 6号酵母仕込

群馬旅行で買ってきたお酒、土田酒造の2本目。限定生産で衣料品ブランドでおなじみ、UNITED ARROWSとのコラボ商品です。

【土田酒造】Tsuchida 99 UA Ver. UNITED ARROWS LIMITED / 6号酵母仕込

土田酒造は様々なアプローチからお酒を作っている、群馬でも気鋭の酒造です。
ベースとなったTsuchida99は、毎年9月9日に発売するお酒で、米麹割合を99%と、ほぼ米麹で作るお酒です。通常のお酒は20%程度とのことですが、この酒は限界の99%で、1%米を残したのは、酒税法上、日本酒は米と米麹を使用しなければならないからだそうです。
さてこのTsuchida99は酵母は無添加の蔵付酵母で作られていますが、このUNITED ARROWSとのコラボ商品では6号酵母系の協会601号酵母を使用しているそうです。

【土田酒造】Tsuchida 99 UA Ver. UNITED ARROWS LIMITED / 6号酵母仕込

一般に、酵母無添加の蔵付酵母で作る場合は、力強い味わいになることが多いのですが、新政のNo.6でお馴染みの6号酵母系を添加することで、同味わいが変化するか?

精米歩合は70%、アルコール度数は少し低めの14%。土田酒造のお酒は基本常温保存出来る火入れ品で、さらに開栓後も味わいの変化も楽しめます。
これは楽しみ!

濃いめの黄色で薄濁です

常温で開栓。上立ち香は…ヨーグルトドリンクだ(笑)。酸味と甘味を感じます。
口に含むと…おおおお、カラメルの甘み、そしてその後酸味が来るのでヨーグルトのようでもあり、バナナのようでもある。かつ重さはなく軽快で飲みやすい。いや待てこりゃどんどん進んでしまうぞ。どちらかというと芳醇系なのに、スイスイと飲めてしまう。これが6号酵母の力なのか!
あまりに飲みやすく、初日にして半分飲んでしまった。飲みすぎた! こいつは…日本酒を普段飲まない人に、先入観なしに飲んで欲しいお酒でした。いや一升瓶で欲しいわ~。


ツチダさん、是非一升瓶でも出してください。これすぐなくなっちゃうよ~

【土田酒造】シン・ツチダK

先月の群馬スキー旅行で購入したお酒。今回は土田酒造です。
なにせ種類が多い上に、実験的なお酒もたくさん出しています。購入迷いますね。

土田酒造の方の説明では、ツチダの多くのお酒は「要冷蔵」と書かれているもの以外は常温保存、更に開栓後も常温保存で熟成させても、味わいの変化はあれど味が落ちないように設計しているとのこと。

ということで、安心してたくさん買ってきました(笑
ではまず1本目は・・・

【土田酒造】シン・ツチダK

シン・ツチダKです。このお酒の特徴は、”Tsuchida K”というお酒の作り方である、仕込み水の一部を日本酒で作る、いわゆる貴醸酒の作り方を”シン・ツチダ”という土田酒造の代表的なお酒に取り入れています。

Tsuchida Kが酵母を協会系901号で醸しているのに対して、このシン・ツチダKは、人為的に酵母を添加せず自然に存在する酵母、蔵付酵母を取り入れたシン・ツチダにおいて、更に仕込み水の一分に日本酒を使った貴醸酒版となります。

【土田酒造】シン・ツチダK

凝縮されたシン・ツチダと言っても良い「シン・ツチダK」精米歩合はなんと90%、ほぼ米を削らずに作った純米酒。アルコール度数は16.5度と平均的な数値です。
ラベルの左にあるように、常温帯が推奨されています。もちろん冷やしても温めても美味しいそうですが、常温で飲むことを基調としています。
冷蔵保管は一般家庭ではどうしてもスペースをとってしまうので、本来の昔ながらの日本酒、常温保管で飲めるというのは良いですね。

濃いめの黄色のお酒

上立ち香は濃厚なカラメルの甘味を感じますね。口に含むと、おやおや、想像と結構違った! 貴醸酒は濃厚でとろっとした甘いお酒が多い中、もちろんこのお酒も一般的な日本酒よりは甘口なのですが、濃厚なのにスパッと引いていく。想像した貴醸酒より若干甘さには落ち着きがあります。
蔵付酵母で作る生酛造りのお酒は、強めの酸、力強い味わいになるお酒が多いのですが、良い意味で生酛っぽさはそこまでないですね。酸味も雑味もやや控えめ、甘みも平均と濃厚の中間くらいで、デザート酒と言われることが多い貴醸酒ながら、この酒は食中酒としてもいけますね。濃いめの味付けの食事によく合うと思います。

開栓しましたが、土田酒造の方の教えに従い(笑)、冷蔵庫に入れずに常温で保管し、味わいの変化も楽しみたいと思います。


生酛造りを主体とした土田酒造のお酒、どれも素晴らしいのですが、ぜひ一度土田酒造の蔵元売店にお立ち寄りください。そこでしか買えないお酒も結構あります。
でも遠くてムリ、という方は是非通販で。

【大利根酒造】左大臣 活性にごり酒 諸白 白貴(もろはく しろき)生詰原酒

群馬旅行で買ってきたお酒第2弾。左大臣ブランドの利根川酒造のにごり酒です。

【大利根酒造】左大臣 活性にごり酒 諸白 白貴(もろはく しろき)生詰原酒

吹き出し系のようですが、四合瓶にはガス抜き穴はないそうです(一升瓶にはある)。要冷蔵、横にしないでとの注意書き。

【大利根酒造】左大臣 活性にごり酒 諸白 白貴(もろはく しろき)生詰原酒

久しぶりの醸造アルコール添加。なので辛口系ですね。面白いのは「アルコール分 18.0%~up 日本酒度 +10~up」とあり、これは火入れしない生詰の原酒で、瓶内での熟成が進むことで、酵母が糖分をアルコールや炭酸ガスに分解します。結果、アルコール度数は上がっていき、糖分が減るために日本酒度も増すことになります。

ラベルにあるように、吹き出し系にあるいつものガス抜き手順が書かれています。では慎重に開栓しましょう。

今回はガス感はなく、良い感じ薄濁り(やや上澄み)

ちょっと回して、あ、これは大丈夫だなと判断して一気に開栓。ガス感は殆どなかったです。あるんですよね、吹き出し形と言いつつ、肩透かしの場合が。
ただ、これは熟成度合いや保管温度(要冷蔵です)、製造ロットで結構変わるので、今回はあくまで吹き出さなかったというだけのことです。

上立ち香はババナ系。口に含むと、発泡感はやはりあまりない。そしてバナナの甘みとともにアルコールのアタックがややあり、そして苦み、濁りのわりに切れは良いですね。
甘みはバナナ系とはいえやや控えめ、結構ドライな印象で、これも一般的な濁りとはちょっと違いますね。
このお酒はアル添が割と良い仕事をしているんじゃないかな? ややドライなのが返って良い印象。甘めにすると、全体として辛すぎて甘すぎてという感じで全体がボヤけてしまうにごり酒って結構多いんですわ。純米酒以外は日本酒じゃないという酒蔵もありますふが、私はそれはあくまで酒蔵のポリシーであって、やり方次第じゃないかと思ってます。
決して安酒のアル添ではないです。食中酒に最適ですねこのお酒。


毎年12月から出荷されるお酒ですが、ネットでの取扱店は少なめです。酒造の直販でも購入可能です。

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【中野酒造】裏ちえびじん ~番外編~ 純米吟醸生

お店では何度か飲んだことがありますが、実は「裏」は買って飲むのは初めてだったりします。

【中野酒造】裏ちえびじん ~番外編~ 純米吟醸生

最近は「裏鍋島」「裏颯」「裏天領」といったように、ラベルの文字を裏返しにした別バージョンのお酒を出す酒蔵が多いですね。
「ちえびじん」自体はお店ではよく飲むものの、自宅用で買ったのは数年ぶり、しかも「裏ちえびじん」は今回が初めて。
お店では何度か飲んだことがあると思います。

【中野酒造】裏ちえびじん ~番外編~ 純米吟醸生

仕込みや酵母を変えるため、味わいは毎回変わるため、あえて裏としているのでしょうね。定番の味とは別にチャレンジングな味わいを求めて、各酒造色々なアプローチの仕方でお酒を作っていますね。
スペックは非公開。酒米は山田錦とだけ公表されていますが、精米歩合以外は非公開。火入れしない生酒です。
食中酒として食事を引き立てる味わいを目指しているようですね。

ザ・日本酒らしい薄黄色

生酒なので冷やした状態で開栓。注ぐ前から上立ち香は爽やかなりんごの香り。
口に含むと、ふわっと広がる甘み、青りんごの酸味と甘味ですね。ごく僅かに発泡感あり。食中酒なので落ち着いた味わいと思いきや、割と華やか、でも後味はさっぱりしているので、確かに食事の味は邪魔しないですね。とは言え、食中酒としてだけでなく、これ単体で飲んでも行けますね。割と主張は強めと思いますが、決してクドくはなく、引きは良いですね。

これはあっという間に無くなるお酒ですね。


購入ロットで変わる味わい。あなたの手元に届く裏ちえはどんなお味かしら?

ちえびじん 裏ちえびじん 純米吟醸 生酒 720ml

いつもの店で飲んでいました

先日出張の帰りにふらっといつものお店に立ち寄りました。季節はいよいよ春。桜シリーズ飲み比べセットから始めて、結局いつもの飲み方(笑
鳥モツの煮込み(白湯スープ)と田中六五が今回のヒットでした。

飲みの記録だけど、これ良かったな、ってのを思い出せるのがいいのです。どこかの酒屋で出会ったら買おうと。

【大利根酒造】左大臣 純米酒 米(八十八) 無濾過生原酒

群馬旅行で仕入れたお酒、まずは大利根酒造で購入した生酒から開栓しました。

【大利根酒造】左大臣 純米酒 米(八十八) 無濾過生原酒

左大臣の「米」。ですがラベルは「八十八」となっています。これで「米」と読んでいるようですが、実はこの「八十八」はこのお酒の精米歩合88%を意味します。
このお酒の特徴である、扁平精米で米をほとんど削らずに作ったお酒です。

このお酒、最初に買ったのは、初めて群馬にスキー旅行に行った7年ほど前のこと。当時はまだ精米歩合88%を売りにする日本酒を買ったことがなくて、珍しがって買った思い出が。当時は「八十八」として紹介していました。「米」が正しいです。当時はこのブランドは出たばかりだったようですね。

【大利根酒造】左大臣 純米酒 米(八十八) 無濾過生原酒

最近は「風の森」の807シリーズや「シン・ツチダ」のように、あえて米をあまり磨かずに、その複雑味を売りにしたお酒も多く出ていますね。
通常、日本酒の酒米は精米して多く削れば吟醸(精米歩合60%以下)→大吟醸(精米歩合50%以下)といったようにスッキリした味わいになることが多い(実際の味は必ずしもそうではないけど)のですが、あえて削らないという大吟醸とは正反対のお酒も最近美味しいものが多いのは、米の品質が向上したのと、扁平精米のように精米技術の向上があるのでしょうね。

酒米は群馬県産「あさひの夢」、酵母は「ぐんまKAZE2号」、この組合せは「左大臣」で多く使われているようです。
アルコール度数は14度とやや低め、日本酒度は+10で辛口、酸度は1.3とほどほど。日本酒度は仕込みロットで結構変わるようで、甘口のときもあれば今回のようにかなり辛口でなときもあるようです。

一般的なほんのり薄黄色のお酒

生酒故に要冷蔵。まずは冷えた状態で。
上立ち香は芳醇な果実系。口に含むと、あ、バナナジューズだ。それもまだちょっと青みがかった若いバナナだね。芳醇な甘みもありますが、苦味もそこそこ多め。そして後味はやや辛めです。ただアルコール度数がやや低めなので、ガツンと強めのアタックがくる辛さではなく、程よい辛さ。日本酒度+10から想像するよりは辛くは感じませんね。

温度が上がると、芳醇な甘みと酸味が膨らみ、バランスが良くなりました。生酒で要冷蔵なので、冷酒がオススメ、というわけではなさそうです。断然、温度が上がったほうがバランスが良いですね。
燗で飲んでみるのも良いかも。次回試してみたいと思います。


今どき一升瓶で2千円台でちゃんとした日本酒はなかなかないです。四合瓶(720ml)もありますが、ぜひ一升瓶で。

【群馬】酒蔵めぐりをした

週末の群馬旅行2日目は、3つの酒蔵を巡ってきました。

永井酒造

「水芭蕉」ブランドでおなじみ、関東圏ではスーパーマーケットのヤオコーでもよく置いている永井酒造です。
おしゃれなカフェも併設していますが、現在休止中のようです

有料試飲あり。ドライバーのYamaroにかわり、妻が試飲してお酒をチョイス。一見冷蔵庫に展示しているので生鮭が多いと思いきや、冷蔵庫は販売スペースとして明かり以外は通電させていないそうで、多くは火入れ酒で常温保存できるので、お土産として持ち帰りやすいですね。

土田酒造

「誉国光(ほまれこっこう」が定番ですが、近年は「シン・ツチダ」も人気の土田酒造。その酒の多くを生酛造り(天然の酵母を取り込む昔ながらの製法)としているのが特徴です。木桶仕込みにも取り組んでいます。
ここは駐車場が広いため、観光バスも訪れる人気の酒造。酒粕や酒を使ったソフトクリームもあります。

せっかくなので、ここでしか買えない研究醸造などを購入。とにかくこの酒造は実験的な取り組みが多いので、日本酒ファンはぜひ一度訪れてみてくださいね。

大利根酒造

「左大臣」ブランドの大利根酒造は今回初訪問でした。先程の2つの酒造よりは小さな感じですが、取り扱っている酒の種類はなかなか多いですね。

永井酒造と土田酒造では火入れ酒を買ったので、こちらでは生酒を買ってみました。
ということで、最初のレビューは「左大臣」からになるかと思います。1本は吹き出し系(笑)なので、ちょっと楽しみ。

群馬は酒造が多くて楽しいですね。今度は酒蔵めぐり主体で遊びに行こうかな?

【五十嵐酒造】天覧山 純米吟醸生原酒 立春朝搾り

日本名門酒会に加盟する蔵元が、毎年立春の朝に絞ったお酒を販売しているのが、立春朝搾りです。早朝に絞ってその日のうちに瓶詰め出荷されます。そのため蔵元にとっても販売店にとっても一大イベントです。
今年も43の蔵元が販売したようですが、私は予約していなかったので、まさかサイボクの売店で手に入るとは思いもよりませんでした(笑)

【五十嵐酒造】天覧山 純米吟醸生原酒 立春朝搾り

しかも「天覧山」「五十嵐」でおなじみ、埼玉の五十嵐酒造の立春朝搾りがですよ! サイボクの売店最後の1本でした。いやまさか買えるなんてね。

【五十嵐酒造】天覧山 純米吟醸生原酒 立春朝搾り

酒米は「吟ぎんが」を使った精米歩合55%の純米吟醸生原酒です。生酒なので要冷蔵ですね。

わずかに澱がらみ

搾りたての生酒。「天覧山」「五十嵐」はとても香り高いお酒を醸す酒蔵ですが、今回は開栓しただけで、年中鼻炎であまり鼻が良くない自分でもわかるくらいに香りが高い!
上立ち香は華やかな吟醸香。注ぐとわずかに澱がらみ。口に含むと、ふわっと広がる青りんごのような甘みと酸味、香り、そしてフレッシュながら芯のある旨味、いやはや元々フレッシュな酒が多い五十嵐酒造ですが、これはいつもの「五十嵐」ブランドのお酒とはまたちょっと違ったフレッシュさです。

いつも予約を忘れてしまう立春朝搾り、来年はちゃんと予約して買わないとかな~


↓銘柄によってはネットで買えるものも。日本名門酒会加盟店の各銘柄の立春朝搾りをお楽しみください。

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【小澤酒造】熟成 蔵守 (くらもり) 二〇一六年醸造 純米酒

正月休みの撮影の後に買ってきたお酒です。小澤酒造といえば「澤乃井」ブランドの東京の地酒として、都内のスーパーなんかでもよく見かけるブランドですが、この蔵守(くらもり)は澤乃井とは書かれていないですね。

【小澤酒造】熟成 蔵守 (くらもり) 二〇一六年醸造 純米酒

見ての通り、寝かせた熟成酒です。ところで熟成酒とか古酒の定義は、法的な決まりなどは特にないのですが、長期熟成酒研究会というサイトでは、「満3年以上蔵元で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒」を熟成古酒と定義しているそうです。

つまりこのお酒も2016年醸造で、製造年月が22年12月とあるので、出荷時点で6年もの、更にそれから1年ちょっと経過しているので、十分古酒と定義してよいかと思います。

「成分値は熟成とともに変化します。」とあるように、日本酒は寝かせることで熟成が進みます。
アルコール度数が低い非加熱処理の生ビールには賞味期限が定められていますし、実際古くなるほど生ビールは味が落ちてしまうものがほとんどですが、日本酒には賞味期限がありません。つまり、古くなったから飲めなくなる、ということはなく、熟成が進むことで味わいは変化します。
もちろん、適正な温度管理が必要なのは言うまでもありません。特に非加熱の生酒の場合は、あまり寝かせすぎるのは味が落ちてしまうこともありますが、一般に熟成させた日本酒は火入れしているので、極端に味が落ちてしまうことはないかと思います。

ただ、熟成酒はカラメルのように徐々に色が濃くなっていき、独特の味わいになるため、やや好き嫌いが出る感じはありますね。色づきと味わいの変化は、寝かせることによりソトロンという成分が増えることによるものだそうです。これはウイスキーや白ワイン、タバコにもある成分だそうです。なるほど!

精米歩合は65%、アルコール度数17度、日本酒度+1、酸度1.6、アミノ酸度1.3、ただ成分は変化するとあるため、精米歩合以外は目安です。

「蔵守はタンク内で熟成させたものをビンに詰め、蔵内で貯蔵します。」とのことです。

琥珀色…ですがこのグラスにテーブルの色だと分かりづらいですね…

色を楽しみたくて透明グラスに注いだけど、色味の写真撮るならいつもの白いお猪口が良かったですね。

常温がベストとのことで、常温で。上立ち香はややビターなカラメルっぽさ。口に含むと、やはり結構ビターですね。カラメルの甘さよりもビターさを感じます。酸味は少なめ。濃厚だけど、決してしつこくない。熟成酒にしては後味は割りと爽やかです。日本酒度+1という出荷時のスペックよりは辛さも結構感じます。
少し力強く攻撃的な味わいでもあり、もうちょっと寝かせると、まろやかさが出てくるかな?
これは食中酒ではなく、食後に楽しみたいお酒ですね。