【久保本家酒造】生酛のどぶ 生 (2023BY 仕11号 +14)

このお酒も先日行った飯田酒店で購入したものです。

このお酒、最近行っていない通勤ルートにある酒屋さんでいつも置いてあり、またこちらも最近行っていないご近所の居酒屋さんに置いてあるので、最近は飲んでいなかったのですが、今回買ったのは、飯田酒店のオススメもありましたが、なんといっても珍しく「生酒」であること。
通常、「生酛のどぶ」は火入れ酒なのですが、こちらは火入れしていない生酒となります。このため、蓋には通気口が設けてあります。

【久保本家酒造】生酛のどぶ 生 (2023BY 仕11号 +14)

醪を目の荒いザルで濾しています。ということで澱が沈殿しているのがこのお酒の特徴です。
酒米は阿波山田錦・日本晴を、精米歩合65%で。日本酒度はラベルに判子が押されていて、今回は+14とかなり辛口です。
ちなみに、以前は無加水の生原酒として販売していたようですが、こちらは加水はしているそうです。

澱が沈殿

酒屋のご主人には、まずは澱を絡めないで飲んでみて、とアドバイスがありました。いつもすぐ混ぜたがるYamaroですが(笑)、今回はこのアドバイスに従います。

上立ち香はやはり仄か。まずは上澄みのみ。口に含むと、ああ、ドライでさっぱりとした印象ですね。甘みは薄めですが、旨味が膨らみますね。渋みもほどほど。

そして澱を絡めて飲んでみると…ああ、自分はやっぱり澱を絡めたほうが好き。ドライさが際立つ上澄みから一転、クリーミーな澱の柔らかさと苦みと、そして甘みも出てきますね。生酛らしい酸味はややクリーミーな澱に隠れた印象ですね。いわゆる生酛っさはあまり感じません。

そしてこのお酒は、やっぱり燗が良いかなと思い、ぬるめの燗に。ああ、これが正解かも。ややドライだった感触が、甘みが引き立ってきました。辛口の酒ですが、甘みが顔を出してきました。これがまたクリーミーな澱と絡んで絶妙。生酒なので保管は冷蔵ですが、ぜひ燗にしてみてください。
かなり温度を上げても、燗酒にありがちなむせ返る酒臭さが出ないのも、この生酛のどぶの美点です。どの温度帯でも美味しいですが、ベストはやっぱり燗酒。
まだ暑い時期ですが、たまには燗酒もよいですよ。


生酛のどぶの生酒、通常の火入れと大きく味わいに差はありませんが、よりフレッシュさを感じました。通販でもどうぞ。

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