【小林酒造】鳳凰美田 冷卸 純米吟醸 五百万石

朝晩一気に涼しくなってきた今日この頃。何だか暑すぎて秋は来ないのかなと思ったら、いきなり来るんですね。
9月も半ばまでは暑かったせいか、日本酒が冷卸(ひやおろし)の季節だなんて言われてもピンとこなかったのですが、9月以降に出荷される冷卸、今年は何を飲もうかと思って、先日栃木に行った帰りに、関口酒店で購入してきたのが鳳凰美田(ほうおうびでん)でした。

【小林酒造】鳳凰美田 冷卸 純米吟醸 五百万石

鳳凰美田の冷卸は、酒米に五百万石と山田錦の2つのバージョンがあるようですが、今回は五百万石を選択。
栃木県を代表するお酒と言っても良い鳳凰美田、そのブランドの響きも優雅ですが、酒質もそれに違わぬ優雅でフルーティな味わいを基調としています。

【小林酒造】鳳凰美田 冷卸 純米吟醸 五百万石

ラベルによれば、1回火入れして貯蔵、出荷の際には火入れせず、要冷蔵となっています。
酒米の五百万石を精米歩合55%まで磨いた純米吟醸。冷卸(ひやおろし)は、落ち着いたどっしりとした味わいのものが多いですが、鳳凰美田の冷卸は初めて飲むので楽しみです。

薄黄色で香り豊かなお酒

上立ち香は鳳凰美田らしい優雅な吟醸香。マスカットを彷彿とさせます。口に含むと…美田らしいフルーティさですが、華やかさ主体から落ち着いた熟成感が漂います。
旨味の膨らみが豊か。酸味も適度。後味はやや苦味が強めですが、キレは良いです。少し温度を上げていくと、より、マスカットらしい甘みが膨らみ、苦味は少し後退します。このちょっと置いたときの温度がバランスが良さそうです。
さすが鳳凰美田と思わせる、安定感と膨らみのある旨味と華やかとキレの良さは、冷卸となることで、更に旨味を引き出していますね。

冷卸のお酒は、物によっては中途半端な円熟になることもあるのですが、鳳凰美田は美田らしさを保ちつつ、熟成感も適度に味わえるのが良いですね。