「Nikon D850」タグアーカイブ

城ヶ島からの風景

国際観艦式撮影で行ってきた城ヶ島のこぼれ写真です。

個人的に、結構このスポットから撮影は悪くなかったです。もちろん、視程は厳しく、艦艇をくっきり撮ることは出来なかったし、航空機もそれほどこの周辺は飛ばなかったので、その点は残念だったけど、単純に写真を撮るスポットとしてよかったのと、逆光でシルエットになる艦艇、という絵も悪くないなと思いました。
岩場なので、重い機材を持って移動は骨が折れるけど、三脚を据えても迷惑がかからない広い場所で、ゆっくり撮れるのは良かったですね。

こうしてみると、左下の護衛艦「もがみ」型はやはり独特のシルエットで、新世代の艦艇だなと言う印象です。

写真データに埋め込まれたGPSデータの確認

ところで、もう10年ほど前から、カメラで撮影した画像にGPSデータを埋め込んでいます。
かつてNikonのNX Studioやその前進のViewNX-iなどには、埋めこんだGPSのマップを表示できる機能がありましたが、Google MapsのAPIの仕様の問題? 契約の問題なのか、現在この機能が削除されてしまいました。
そこで最近使っているのがこのソフトです。

画像位置情報取得ツール https://www.osadasoft.com/software/getgpsinfo/

画像位置情報取得ツールを使っています。ただこのソフト、1つのフォルダにある複数の画像の位置をすべて表示する機能はないようです。1つのファイルを選択して表示、という感じです。
また、Googleマップも表示はできますが、APIの契約の関係か、”For developmnent purposes only”と表示されてしまいます。Nikonもこれがあって表示機能をやめたのでしょうね。

かつてのViewNX-iで表示した2015年の観艦式で撮影した画像のGPSポイント、乗艦した護衛艦「きりしま」の航跡がわかります

↑Googleマップでなくて良いので、こうした機能はNX Studioに復活してほしいですね。

【加藤嘉八郎酒造】大山 特別純米 生詰 やまとなでしこ

息子がアトピーで通っている皮膚科からちょいっと行ったところにある酒屋。
ここは「やまねのどぶろく」の山根酒造のお酒を扱っていることで知ったのですが、住宅街にぽつんとあって、扱っているお酒は多くないものの、日本名門酒会のお酒を扱っているだけあり、そのラインナップは面白いのです。
店番をしているおばあちゃんが人懐こくって、めちゃくちゃ話しかけてきます。
お目当てにしていた、寝かせたお酒(単に売れていない在庫が良い感じに古酒化したもの)は綺麗サッパリ売り切れになっていたので、冷蔵庫内のお酒を調達。

おばあちゃんオススメのお酒を買ってみました。

【加藤嘉八郎酒造】大山 特別純米 生詰 やまとなでしこ

初めての銘柄です。ラベルの女性は酒造の営業の奥様なのだとか。
「やまとなでしこ」という言葉も近年あまり聞かなくなりました。そんな時代じゃないか…

山形県の酒造です。「大山」ブランドを展開している酒蔵で、この酒は大山のひやおろしを2年間熟成させたそうです。

【加藤嘉八郎酒造】大山 特別純米 生詰 やまとなでしこ

酒米は山形県産「出羽の里」を精米歩合60%で。その他スペックはわかりませんが、まあ気にせずに開栓してみましょう。

ほんのり淡黄色

上立ち香は爽やかなマスカットです。口に含むと…じわっと広がる甘み、決して濃い味ではなくスーッと甘味と酸味、旨味が広がりますが、その後にどーっしりと押し寄せる辛さ。ラベルにある「やわらかさのなかに味わいの巾と力強さが両立した…」とありますが、この力強さが結構あとからくるんですよね。
最初の口当たりは本当に気品を感じる優しい味わいなのに、後からどっと押し寄せる感じがあります。ツンデレならぬデレツン?
おしとやかな女性と思ったら…、まあこの辺にしておきましょう(笑

ということで、ベースのお酒はこの柔らかさを主体としているのかな? 2年間の熟成により味わいと深みが増したのかな? これはベースとなったお酒も飲んでみたいと思いました。
じっくり味わいたいお酒ですね。

令和4年度国際観艦式を見てきた(遠くから)

令和4年度(2022年度)の観艦式は、一般募集はなく、代わりに観艦式初のYoutube配信となりました。
最後に行われた観艦式は2015年で、運良くイージス護衛艦「きりしま」に乗艦できました。
2019年の観艦式は抽選から漏れてしまいましたが、台風の影響により中止となったため、観艦式としては7年ぶり、国際観艦式としては日本は20年ぶりの実施となりました。

さてどこから何を見ようか? 結構迷いました。
当初の案は、百里基地から観艦式へ向かうF-35Aを撮影後、千葉へ移動して観艦式帰りの艦艇を撮影する、というものでした。
これは安牌ですが、千葉への移動が距離が長く時間がかかるのと、今回の観艦式は一般客を乗せないために、従来までとの変化もあるだろうと思いました。スケジュール的に。ちょっと読めない。
結局、観艦式が行われる相模湾を拝める場所に行くことにしました。

8時、周辺は釣り客で賑わっていますが、同業者はまだ来ていない? ここから撮るのは初めてです。ここまで来るのに、ゴツゴツした岩場を、600mmと200-500mmに24-200mmレンズ、カメラボディ2台に三脚、かなりの重量の荷物を持って上がるのは結構きつかった…。
まあ、距離的にもあまり良い絵が撮れるとは期待していませんが、近場で見られるのは良いな。
無線は、観艦式用にプリセットをカスタマイズしていきましたが、これがビンゴ! よく入りました。

相模湾で準備に入る艦艇。先日木更津で見学してきた護衛艦「もがみ」型は、遠方でもそのシルエットが分かりやすいですね。
かなり遠方、かつ600mmの望遠レンズだと、視程はこんな感じ。なので雰囲気を楽しみましょう。

米軍のヘリやP-1哨戒機、鳶を撮りつつ、観閲艦となる、護衛艦「ひゅうが」と「いずも」が現れました。

動画も少し。この時、Z 24-200mmも使いたく、それが使えるボディはZ 9のみなので、AF-S 600mm f/4GにはD850を取り付けていました。なので動画もD850で撮りました。

4Kですが、元々視程が良くないので、あまり意味は無いか…。

この後観閲艦が受閲艦隊の列へ向かい、Youtubeの配信と無線を聞きつつ撮影はしましたが、何せ遠方過ぎる故に、目視では状況がよくわからないですが、そこはYoutubeの配信と無線で楽しみました。

国際観艦式の配信はアーカイブでも見られます

観閲艦内の放送も、無線でそのまま流していましたね。
航空機も小さく…小さすぎやね(苦笑 まあ見えたことは見えた。F-35Aらしき機体や、受閲を終えて帰投するV-22オスプレイも。
陸自の飛んでいるオスプレイは初めて見ました。しかもJG-1701は初号機ですね。
AH-64Dアパッチ・ロングボウも久しぶりに見ることが出来ました。陸自はE型にはアップグレードしないのかな?

受閲を終えた艦艇が横須賀に戻っていきます。

受閲を終え横須賀に向かうインド海軍フリゲート「シヴァリク」(F47)

インド海軍の艦艇、フリゲート「シヴァリク」、インドは武器システムをロシアからも西側からも導入して、政治的にはうまいことやっている(でもインテグレーション的に問題もありそう)感じですね。この艦も、ロシア系のレーダーや対空ミサイルを搭載する一方、イスラエル製のレーダーだったり、主砲がOTO76mm砲と言った具合に、西側の装備もあったりします。政治的に複雑な事情があるんでしょうね。就役が計画通りに進まないのはインドの常識です。

ブルーインパルスの展示

お待ちかねのブルーインパルスの登場! こちらも無線でバッチリ状況は聞けましたが…、やっぱり遠すぎた。観閲艦は、どんどんこちらから離れていくため、ブルーインパルスの距離も必然的にここからは遠くなります。
こちらも記録的写真にしかなりませんでした。

いやぁ遠い! おまけにお昼になり気温が上がったので、海上の水蒸気も増えたのでしょうね。視程も悪化しました。
受閲艦に向けての展示なので仕方ないですね。

恒例!?呼ばれていない米空母が見切れる件

以前も、呼ばれていない米空母が見切れる事案がありましたが、今回もでした。ロナルド・レーガンが現れた!

逆光ですが、護衛艦「いずも」と意図せず並走(望遠レンズの圧縮効果で近いように見えますが、実際は両艦の距離は離れています)しているように見えました。

さて帰るとしましょう。
周辺の記念撮影。岩がすごいですね。長年の波の力でこうなったんでしょうね。

最後に横須賀で艦艇の入校を見ようと思ったけど…疲れた。時間もアレだし、帰ろうか~ってなりました。

インド海軍フリゲート「シヴァリク」(F47)とオーストラリア海軍補給艦「ストルワート」

最後に横須賀港を眺めて、この1枚を撮って本人も帰投しました。

次回は3年後ですが、そのときはまた一般客が乗れるようになっているといいですね。何しろ、動く艦艇に乗れて、しかも皮下の艦艇もたくさん見られるチャンスは観艦式だけですからね。

【3年ぶりの開催】令和4年度入間航空祭に行ってきた

コロナウイルスの流行で、2020年と21年は中止となっていた航空祭ですが、2022年は各地で復活し開催となりました。
ただし、基地によっては抽選入場となるなど、コロナ過以前と同様にはならないようで、入間基地についても、2022年は入場は抽選制となりました。
最初の抽選は外れてしまいましたが、敗者復活戦?キャンセル待ちを何とか取ることができたので、行ってまいりました。

3年ぶりの入間基地、まずかつての花形だったC-1輸送機の数がかなり減っていました。この日見ることができたのはわずか3機、029,030.031号機のみ。生産最後の3機のみとなっていました。
既に現役機は7機のみとの情報もあります。
うち岐阜の飛行開発実験団の機体や電子戦訓練機EC-1(021号機)を除けば、現役輸送部隊の機体はこの最後の3機のみなのでしょう。
輸送部隊のC-1を見られるのも、あと1,2年程度かもしれませんね。そしてC-2が主力輸送機となっていきます。


YS-11も、入間基地に残っている機体は、電子線訓練機のEA型と電子情報収集機(ELINT機)のEB型のみで、機密度の高い機体ゆえに展示されることはないため、この日は見ることはできませんでいた。
YS-11EB後継機であるRC-2は遠方に見ることが出来ました。

まずはCH-47J(LR)の展示から。

今回は消火バケットではなく、3つの貨物のスリングでした。

飛行点検隊では、退役したYS-11FCや事故で損失したU-125の代替として導入された、U-680Aが、入間航空祭初展示となりました。

入間基地、午前中は逆光なんですよね…ちょっと映えませんが。流石に飛行点検隊の機体、そんなに冒険はしませんね。

そして飛行展示のために中部航空方面隊司令部支援飛行隊(中司飛)のT-4″シルバーインパルス”、U-4多用途支援機、第2輸送航空隊のC-1, C-2輸送機が上がります。

まずはシルバーインパルスの展示飛行から。

今回、隊長機の赤いT-4を操縦した中司飛の隊長、渡辺信行2佐のラストフライトで、着陸後に消防車の放水アーチでお祝いでした。

ラストフライト後の放水。このアングルからは機体が見えなかったな…

続いて、C-1, C-2, U-4の飛行展示。

陸自の空挺部隊の展示は例年通りですが、最後に降りた隊員さんも、空挺降下が今回でラストだったそうです。空自のイベントですが、陸自にもこうして華を添えるよい機会となりましたね。

例年キレッキレの高機動を披露するC-1ですが、C-2も負けじと高機動を披露。
そして029号機はこの日野展示飛行を持ってラストフライトとなることがアナウンスされました。感無量ですね。

放水アーチをくぐるC-1 (98-1029)

飛行展示は例年より規模をやや縮小、飛行展示もお昼で終了(基地内食事NGのためかな?)でしたが、C-1の029号機もラストフライトで、演目終了後の消防車の放水アーチを浴びるといった演出もありました。人も機体も、何時かは引退するのです。

そして12時過ぎには展示も終了し、ゲスト機の帰投準備が開始されました。

まずは、百里基地3SQのF-2A (43-8530)と、小松基地306SQのF-15J (72-8963)がENGスタート。

Nikon Z 9の動画、H.265ですが、非常に綺麗です。4K60pでオーバーサンプリング対応、流石に良いですわ。でも望遠レンズ手持ちで撮るのはキツイ…。

入間基地は戦闘機部隊がないだけに、こうしたゲスト機の帰投がまた、楽しみの一つです。F-2!派手にかましたね! これぜひ百里基地航空祭でも頼みますよ🙏

Xperia 1でも4K動画は撮れるけど、画質がアレ。Xperia 1 IIIがもう少し安くなったら買い替えかなぁ。もう3年半使っていますし。

最後に、ラストフライトを終えたC-1 (98-1029)を拝んで帰路につきました。
先に引退した、2018年の入間航空祭で歌舞伎塗装を披露した026号機のエンジンカバーが使われていました。
1979年(昭和54年)製造の機体で、総飛行時間17,880時間、029号機に因んで通称”ONIKU”の愛称だった機体の引退に立ち会えたのが、今回最大の収穫でした。

お疲れ様でした~

【新政酒造】Colors -Ecru- 生成(エクリュ) 生酛木桶純米 2021

新政といえば、今や日本酒界の頂点と言っても良いくらいに、人気かつ手に入りづらいお酒となりました。
生産量も、決して多くはなく、特約店でしか販売できません。転売目的で買われることを防ぐため、お店によっては常連客にしか売らない、あるいは(あまりやってはいけないことですが)、他のお酒と抱き合わせでしか販売品しない、ということもあるようです。
さらに限定酒など、SNSで宣伝して販売することもあり、最近そうしたやり方がどうも好きになれず(お酒は好きなんですけどね)、結局特定の人の間でしか買えない特殊なお酒になりつつあって、何だかなぁという気持ちではあります。

そんな感じなので、最近は少し新政からは離れていましたが、久しぶりに行った特約店で、ひっそりと置かれていたので、他の銘柄とともに買ったのがこちらです。

【新政酒造】Colors -Ecru- 生成(エクリュ) 生酛木桶純米 2021

新政の火入れ酒、Colorsシリーズではエントリークラス、最も入手しやすい-Ecru- 生成(エクリュ) です。
今回買った特約店、他のお酒はその味わいなど店頭にポップとして貼られていますが、新政のみ、何も書かれずひっそりと棚に置かれています。
新政だけを買いに来る客も結構いるそうなので、あえてそうしているようです。ただ、そのお店は抱き合わせとかはせず、きちんと定価で販売しています。

新政らしく、6号酵母、生酛造り、純米、秋田県産のお米、というスペックは共通です。特に最近は木桶での仕込みとなっているのも特徴ですね。エクリュは4合瓶で2千円しません。最も買いやすい新政です。
特約店名は消しましたが、ちゃんと特約店である証明でもあります。ここに書かれている店名と販売しているお店が一致しないものは、二次流通品、いわゆる転売です。価格も上乗せされているものに手を出してはいけません。

スペックは、酒米に秋田県産酒こまちを使っています。これを扁平精米しています。

微発泡、ほんのり黄色

上立ち香は、もう素晴らしいです。これだけで旨さを予感させます。りんごのような酸味、米の甘みを飲む前から感じさせます。ほんのり木桶の香りも。
口に含むと…プチプチの発泡しつつ、控えめながらじわじわ押し寄せる酸味主体の甘味、苦味そして圧倒的な旨味です。決して押し付けがましくない、全体としては控えめな味なのですが、木桶の香りとともに複雑に織りなします。
ああ、さすが新政だな、と思わせます。他のどの酒とも違うんですよね。このお酒でしか味わえないものがあります。

ちょっと最近の売り方に、もやもやするところがあった新政ですが、たまたま出会えて買えたらラッキー、的に買いたいとは思っています。久しぶりにNo.6も飲みたいなぁ。

よい表情でした

息子氏の運動会、平日午前に行われて、午前休みで撮影、午後が仕事だったので、まだ写真の確認や、動画の編集も全然出来ていないけど、この1枚、中央の息子氏が良い表情でした。

思いっきりジャンプ!

この写真だと分かりづらいですが、実は上の歯茎が割れています。
生まれた時に口唇顎裂で、唇と歯茎の奇形がありました。唇は、0歳で手術したので、外観上からははっきりとはわからないけど、歯茎は今も割れています。
そんな彼も、この年末手術で歯茎の割れを修正します。
年末にしたのは、もちろん病院側の空き状況等様々な事情もあるけど、息子氏には各種行事は出てほしかったから。
クリスマスは病院で過ごすことにはなるけど、年末にあるおゆうぎ会も、無事開催されることを願います。

運動会、無事開催

天気が危ぶまれた息子氏の保育園最後の運動会、見事に晴れて、無事開催されました。

買ってよかったビデオ雲台

今回、動画は撮りっぱなしで1時間近く、ビデオ雲台が安定してパン、ティルト動作できて、買ってよかったなと。
安定性がものすごく良いです。

最前列の人たち、しゃがんでよ…

動画切り出しですが、息子がかけっこで1等賞担った瞬間がこれ。手前の人の頭にピントが来てしまいました。
後ろに人がいるのだからしゃがんでほしいよね…。

結局スチル撮影でバックアップ。
かけっこはピンボケになったけど、リレーのアンカーで1等賞になった瞬間は、スチルでも撮りました。

リレーでアンカー頑張った!

人の間から撮れた。しかし、最前列、しゃがんでほしいよ。後ろにも人がいるんだ。

でも、息子の晴れ姿が見れたので良かった良かった。

息子の運動会、準備中!(親が)

昨日夜も雨だったので、やきもきしていました。

早朝5時半過ぎ、雨は止んだけど曇天。
しかし、8時過ぎには晴れ間も少し出てきました。

ということで、本日息子の保育園の運動会、2週間前が雨で流れて予備日のほんじつも、天気が危ぶまれたけど、開催決定です。
色々準備中。

今回の撮影機材

Nikon Z 9は動画撮影。今回はこれに専念し、動きが少ない場面ではスチルでD850も併用します。
ビデオ雲台も活躍してくれると良いな。
何せ息子も年長さん、保育園最後の運動会ですからね~。

Manfrotto ナイトロテックN8ビデオ雲台+536カーボン三脚を導入してみた

先日、小学生の娘の運動会で、Nikon Z 9の動画撮影をしてみましたが、画質が非常によく、AFも食いつきがよく、動画からスチルを切り出しても割と使える画質レベルであることから、本格的に動画撮影をしてみようと思い始めました。

娘の運動会では、動画画質は確かに良かったものの、SmallRigの自由雲台3457はZ 9 + NIKKOR Z 24-200mmではいまいちスムーズさに欠け、やっぱり値段なりかなと実感。雲台単体では滑らかなフルードっぽさを感じたものの、いざ動画撮影してみると、パンもチルトもスムーズさに欠けました。特にパン動作が、案外引っ掛かりが多く、ガッカリでした。耐荷重は5kgですが、実際には軽量なカメラじゃないと、
また、チルトもちょっと緩めるとカックンと下を向いてしまい、調整幅が少なく、常にパン棒で支えているならよくても、手を離すと不安でした。

ということで、きちんと撮るには、しっかりしたビデオ雲台が不可欠、ということでまともなビデオ雲台を物色。
当初は、コスパの良いManfrottoのMVH502AHかなと思っていたのですが(以前Nikonミュージアムでは、この雲台にD4+AF-S 600mm f/4E ED VRが載せられて展示されていたので、ギリギリその重量も行けるっぽい)、どうせなら水平をきちんととれるボール雲台&三脚あったほうが良いよね、となりまして、雲台をバラで買って後から三脚買うよりは、セットの方が安い、ということで、表題のセットを買ってみました。

ただ、この製品は旧製品で、Manfrottoのアウトレットストアで、中古品でした。
本音を言うと、Gitzoのカーボン三脚GT5543LSと、ザハトラーのビデオ雲台FSB8IIとの組合せが理想ですが、三十数万円の世界です。ちょっと手が出ません。

ビデオ雲台のナイトロテックN8は、現行品のナイトロテック608の1世代前の製品で、8kgまでのカウンターバランスを備えたフルードビデオ雲台です。
600mm f/4クラスのレンズと、中上級カメラボディとの組合せでも問題なく使えます。
ただ、この組合わせは、既に使っているGitzoのフルードジンバル雲台のほうが、構造的に重量級レンズもお辞儀してしまう心配はなく安心なので、ナイトロテックN8との組合せは、Z 9やD850とAF-S 200-500mmクラスのレンズでのスチル&ビデオ撮影、あるいはZ 9と24-200mmでビデオ撮影がメインになるかなと思います。

デザインはManfrottoらしく、イタリアメーカーだけあってカッコいいですね。
ナイトロジェンピストン機構により、8kgの重量の機材までのカウンターバランスを取ることが可能です。

中央のピストンがナイトロジェンピストン

試しにレンズだけで5kgを超えるAF-S 600mm f/4GとD850を載せてみましたが、さすがにこの重量だとちょっとカウンターバランスを取るのは難しいようです。

レンズだけで5kg超えのAF-S 600mm f/4G ED VRと、D850との組み合わせでは、カウンターバランスを取るのは難しかった

耐荷重8kgとは言え、それは55mmの重心高の場合で、上の写真の組み合わせはそれより重心高が高くなってしまうため、当然雲台には厳しい条件となります。
したがって、このクラスのレンズでカウンターバランスを取るなら、より上級のナイトロテックN12やその後継のナイトロテック612が必要です。
自分の場合は、このクラスの望遠レンズはジンバル雲台が前提で、このビデオ雲台で使う予定はなく、これより軽いレンズとの組み合わせがメインとなりそうです。
とは言え、ビデオ雲台、ジンバル雲台のようにレンズの横に出っ張ることがないため、スッキリしていて使い勝手は良さげなのも確かで、確かに近年超望遠レンズ界隈でもビデオ雲台が人気なのも頷けます。

実際に上の写真の状態でレンズを振ってみましたが、調整次第でかなり滑らかです。特にパン動作が、フルードの効き具合を微調整できるので、私の好みの重めの操作にすることで、滑らかにパンできました。コレコレ、この滑らかさが欲しかったのですよ。ティルト動作よりパン動作のほうが、滑らかに動かすのは難しいですからね。

536カーボン三脚は、75mmハーフボール対応のビデオ三脚で、ハーフボールアダプタが付属するため、ハーフボールではない一般的な雲台も、水平バランスをとる事が可能です。そもそもナイトロテックN8もハーフボール雲台ではなかったりします。

MPROカーボンファイバー4段ビデオ三脚とのセット

この三脚は、4段で最高204cmまでの高さで運用できます。この高さも魅力でした。その代わり、カーボン三脚としてはかなり重い3.44kgです。
同じ高さが取れて耐荷重も同じ25kgのGitzoのGT3543XLSだと2.29kgなので、やはり強度に対して軽量なのはGitzoに軍配が上がりますね。1kg以上の差は大きいです。
このあたりは技術の差、値段の差が大きいですね。

さて実際のビデオ撮りで想定するNikon Z 9とZ24-200mm、このままだとカメラの取付向きが何なので、アダプタを別途買ってみます。
そのお話は次回。


N8は旧製品なので中古か新品在庫品となりますが、N8から改良された608も、新品の価格は中古N8よりちょっと高い程度なので、雲台単体なら後継のナイトロテック608がオススメです。

Manfrottoアウトレットストアなら、通常保証のみで延長保証はないけど、原稿ナイトロテック608をお買い得に購入可能です。


値上がり前に撒き餌レンズ NIKKOR Z 40mm f/2を買ってみた

COVID-19に端を発した世界的な物不足。半導体不足に始まり、物流の停滞、原油高が重なって、世界的に物価上昇の傾向にあります。日本はとりわけ円安も重なっていますしね。
ということで、2022年10月より、各所で食料品やら工業製品が値上げとなっています。

Nikonでも、一部製品の値上げが発表され、10月5日より値上げが発表されました。
ということで、値上げ前に抑えておこうと思ったのが、表題のNIKKOR Z 40mm f/2です。

こちらはNikon Zマウント最安値で、2021年10月1日販売開始時の希望小売価格は¥35,350と、最も安価なフルサイズ対応レンズです。
10月5日より¥40,370と5千円値上がりしました。
その前に実売2万円代後半で導入することにしました。昔のCanonのEF50mm F1.8IIみたいに実売1万円切る程ではないにせよ、十分撒き餌レンズと言うにふさわしい価格でしょう。

軽量コンパクト、プラマウントは気にならない

Zマウントレンズのフルサイズ対応単焦点では、Z 28mm f/2.8に続き軽量コンパクトなレンズです。
購入に際しては、28mmは個人的にあまり好きな焦点距離ではなかったため、35mmと50mmの中間的な40mmの本レンズを買ってみました。

前玉はとても小さいですね。一眼レフ用のレンズからすると、かなり小さく不安になりますが、考えてみれば、フィルムカメラ全盛期のコンパクトカメラは、前玉は小さかったですね。これは、コンパクトカメラは一眼レフのようなレフレックスミラー機構のためのスペースが不要なので、バックフォーカスを大きく取る必要がないため、前玉を小さく出来ました。原理的には同じ理屈なんでしょうね。

NIKKOR Z 40mm f/2の光学断面図 前玉(左側)は小さいが、後玉は大きい

レンズの光学断面図を見ると、前玉は鏡胴の直径の半分にも満たない小径ですが、後玉は大きく、非球面レンズとなっています。フレアカッターも入っていますね。

外観はプラスチックながら、昔の安価なAFレンズのように無粋に黒光りする感じはなく、この価格としては十分でしょう。

コントロールリングは1つ、このサイズならこれで十分でしょう。Z 9との組み合わせであれば、フォーカスリングとしての感度は「敏感」と「鈍感」の2種類選択可能です。個人的は敏感でも速すぎることはなく、これで良いかなと思いました。

マウントはプラスチックです。近年はメーカー問わず、軽量コンパクトで安価なレンズは、金属マウントではなくプラマウントの採用が増えてきました。
プラマウントの耐久性を心配する人もいますが、プラスチックの性能は20世紀とは比較にならないくらい進化しています。使い方次第では金属と遜色のない強度を持っています。着脱でスレは発生しますが、摩耗してガタガタになるのは、相当な回数の着脱をしない限り、まず実用上の問題は発生しないです。
レンズが軽量であることから、マウントにかかる負荷も重たい望遠レンズと比較すれば、無視できる程度です。
ということで、個人的には何ら問題ないと思っています。

純正でレンズフードが用意されていないのは残念

90年代のNikonのDタイプレンズ全盛期は、中上級レンズを除き、レンズフードが別売りでした。2000年代に入り、多くのレンズに標準でレンズフードが同梱されるようになりましたが、ここに来てZマウントのこの安価な40mm f/2には、レンズフードは同梱されないどころか、別売りですら用意されていません。
これは、Z 28mm f/2.8でも同様です。
ちなみに、CanonのRFでは安価なレンズであっても、別売りでちゃんとレンズフードの設定があります。
この辺り、安価なレンズはフードの設計すら省いてコストダウンしているのでしょうか? 少々残念です。

ということで、このレンズを多分買うだろうという予測の元、以前我楽多屋さんでNikonのねじ込み式フードのHN-3を購入済み。HN-3は52mmのフィルタ径を持つFマウントのAI Nikkor 35mmF1.4S・35mmF2S・35mmF2.8S・55mmF2.8Sマイクロ・AF35mmF2(D)・AF35~80mmF4~5.6D〈New〉に適合するフードですが、フィルタのネジに取り付けるので、52mmのフィルタ径を持つ35mm以上の焦点距離のレンズに汎用的に使用可能です。
Z 40mm f/2も、Nikonの単焦点レンズで長らくこだわって設定されていた52mmのフィルタ径なので、HN-3がぴったり適合します。
フードがあるだけで、それっぽくなるし、レンズの保護にもつながるので、フードは必須アイテムです。

しかし、Nikon HN-3、以前はジャンクかごに並ぶくらい安価に手に入ったのが、Dタイプレンズ終了とともに生産完了となってからは、一部では価格高騰しているのですよね。我楽多屋さんは、値上げせずに販売してくれているのがありがたいです。

が、手に入らない場合は、サードのレンズフードという手もあります。

こちらは28mmと共通なので、フードの深さは不利ですが、付けないよりはあったほうが良い、という感じでしょうか。
サードからは色々出ているので、好みのデザインのものを楽しむという遊び方はありますしね。
いずれにしろ、フードは付けたいですね。

実写してみる

40mmという焦点距離は、NikonではAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gくらいしか他になく、しかもこのレンズはDXフォーマット用ですから、フルサイズ用のレンズとしては、本レンズが初めてです。
35mmと50mmという定番焦点距離に挟まれた40mmですが、果たしてどんな塩梅かな? もともと35mmが標準レンズで、50mmもこの10年で苦手な焦点距離から好きな焦点距離になったので、40mmはすんなり受け入れられそうな感じです。

Nikon Z 9には少々コンパクトすぎ?

個人的に、Zマウントのレンズはハズレ無し、という印象ですが、本レンズは良い意味で収差も残っているので、絞りにより描写の変化はある程度楽しめる印象。それでも、Fマウントのレンズ度比較すると、開放から安定性は高いです。開放で口径食が少ないのも、この価格とf値ではかなり良いのではないでしょうか。

逆光や点源光が直射する状況では、場合によってゴーストやフレアが発生することもありますが、それもひどく発生するのではないので、全体として好印象です。
ボケは被写体と背景の距離によっては、少し二線ボケになることもあるけど、概ね良好。
ほぼ完璧な写りをする、f/1.8シリーズと比較すると、解像力や収差の点で一歩譲るかもしれませんが、Z 9の4500万画素でも、f4か5.6で解像力はグッと高まります。
そういう意味では、昔のレンズほど劇的な変化ではないものの、絞りによる描写変化は楽しめますね。もちろん、一眼レフ用の50mm f/1.8あたりと比較すると、開放でも劇的に良いですけどね。

AFはSTMで、Z 9でも素早いというほどではないけど、実用上問題ない感じ。ただ、例えば一眼レフのD850とAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDは、素早くなくともスーッと一発でAFが合うという感じに対し、Z 9とZ 40mm f/2はウォブリング(フォーカスが細かく行ったり来たり)の傾向があり、それが場合によって少々もたつくように感じることも無きにしもあらず…でも概ね問題ないですかね。
これはレンズのせいというより、Nikon Zボディ共通の問題かもしれません。どうもフラッグシップのZ 9ですら、像面位相差よりもコントラストAFniウェイトを置いているような挙動を感じます。ま、このあたりは脱線話なので、また別の機会に。

値上がりは残念ですが、それでも実売3万円台で手に入るレンズとして、完成度は高く、価格以上のものを得られるのは間違いないです。フルサイズZユーザー全てにおすすめのレンズです。