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4K HDRモニタ DELL S2721Qを導入…しかし納期遅延

昨年、4Kカラーマネジメントモニタ、EIZO Color Edge CS2740を導入してから、フルHDのサブモニタ(Philips 227E)ではどうも解像度も画面の大きさも釣り合わないと感じていました。
贅沢な話ですが、4Kモニタのサブも4Kが欲しくなってしまいました。

そんな中、職場でテレワーク助成金が出ることになり、それを使ってサブモニタを買い換えることにしました。モニタアームも先に購入して、準備を整えていました。
今開発の仕事に携わっていて、テレワーク全くしていないのですが(笑

調べると、今は4Kモニタ、安いものは2万円台からあるのですね。しかも、そんな値段でも、IPS液晶、10bit入力対応、HDR対応だったりします。
色域も、カラーマネジメントモニタや上位のゲーミングモニタのようにAdobe RGB色域までとは当然行かないけど、sRGBはカバーしている物がほとんどです。いや~、この数年、モニタも進化しましたね。パネルの品質が良くなったのに安くなっています。
10年前の安物モニタ(安モニ?)だと、IPS液晶なんてのはまだ少数派、角度で色の変わるTN液晶で、sRGBカバー率70%なのはザラでしたから。あれから比べると、液晶の品質はぐんと上がって、価格は下がったわけです。

本来なら、サブもCS2740と同じクラスにすべきでしょうけど、そんなに予算は回せない、ということで、3万円台のモニタ、まともなメーカーかつ品質(その点で最安値のJAPANNEXTは、ドット欠け保証なし、アフターも怪しいので候補から外れました)、となると、選択肢は、DELL、hp、IO DATA、Philips、LGあたりです。
この辺りのモニタは、IPS液晶で、最大輝度は300~350cd/m2となっていて、それより上位のモニタは、HDR400対応のため、更に最大輝度が高められています。
ですが、純粋にPCモニタとして使う場合、私はメインモニタの輝度は120cd/m2に固定して使っていて、これより高い輝度は目を疲れさせるだけです。
テレビと違って、PCモニタとしてみた場合、輝度は高すぎても良くなく、動画でHDRをメインに楽しみたい、というのでなければ、むしろ高い輝度は不要です。
または私はゲームもしないので、120~144Hzのリフレッシュレートも不要です。そうなると、純粋にそこそこの色再現ができれば、サブモニタはそれでよいわけでして。

そんな中、期間限定のセールで3万ちょっとで出ていたのが、DELL S2721Qでした。

Dell 27 4K UHDモニター:S2721Q | Dell 日本
DELL S2721Q 4K HDRモニタ

お値段もそこそこ、大手DELLなのでサポートもちゃんとしています。(サポートの質の差はムラがあるようですが)
3万円台のモニタでありながら、「プレミアム パネル交換」でドット抜けが見つかった場合は無償交換、「良品先出しサービス」で、3年の保証期間内は、交換品を先に出荷するといった、EIZO並みとは言わないまでも、かなり手厚いサポートがあります。

欠点である、高さを変えられないモニタスタンドも(S2721QSは高さ調整も可能)、どのみちモニタアームを使うので不要、となると、コスパはなかなか良いと思いまして。もう少し出せば、hpのU28も、USB Type-C入力や、DCI-P3カバー率93%と、なかなかにコスパは良さそうですね。
というわけで、注文しました。DELLの製品買うのも久しぶりだな。モニタは初めてです。

注文したけど届かない! 納期は1ヶ月以上先

注文を入れたのは2月6日、ところがその時点で納期は3週間以上先となっていました。

実際に注文を入れると、生産中となり、DELLの注文ステータス上では、生産中で、出荷予定は3月11日、納品は3月12日となっていました。

DELLの注文内容参照を見ると、納期は1ヶ月以上先に

なんと、1ヶ月以上先の納期です。いや待ちました。COVID-19の影響、半導体需要増、物流も思うように行っていないのでしょう。その後、DELLのHPでも、「一時的に在庫切れの商品です」と表示されているので、生産が間に合っていないのでしょうね。その間、他メーカーの同等機種が安くなったりしてヤキモキしていましたが、急ぎでもないので、気長に待つことにしました。hpのU28がちょっとお安くなったときは、しまったなぁと思いましたが、今更注文取り消すのもねぇ、といったところ。
が、3月12日を過ぎても、一向に納品されないので、サポートに連絡した所、こんなメールが届きました。

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
この度は弊社製品をご購入頂きまして誠にありがとうございます。
デルカスタマーサービスのXXXでございます。せっかく弊社製品をご購入されたにもかかわらず、納期遅延が発生してしまい
また、グローバルシステムを使わせていたただくため、WEB上でタイムリーに更新できておらずご迷惑をおかけいたしまして、重ねてお詫び申し上げます。この度、大変好評につき予想以上の注文殺到に入っており、モニタ在庫の供給不足が発生してしまいました。
弊社では最優先事項として早急なパーツ入庫・製造を進めておりますが、お届けまで依然としてお時間をいただいてしまいます。
大変申し訳ございませんが、モニタの次回の入庫予定日は3月15日となります。
ご注文決済の順番で順次に引当出荷となりますので、もし引当対象できる場合は最短で17日前後でお手元に配達される予定でございます。
大変恐れ入りますが、暫くお待ちいただきますようお願い申し上げます。
弊社ではお客様にご満足いただけるよう努めさせていただいておりますが、
まだまだ行き届かない面があり、大変ご迷惑をお掛けいたしますこと謹んでお詫び申し上げます。
何卒、ご容赦並びにご理解を賜りますよう、お願い申し上げます
Dell  | Customer Care
How am I doing, please contact at dl_cc_esc_email@Dell.com with any feedback

Dellカスタマーサポートの返答

1週間程度なら待つか~、となり待ちました。はい、届きません。
そして、ステータスを見ると…

なんと納期が3月から6月後半に変更!

納期が3月だったのが、なんと6月23日に変更されていました! 3ヶ月以上先です。

さてどうする? キャンセルか待つか

価格コムの掲示板にも、同様に納期遅延の書き込みがありました。
長引くCOVID-19の影響で、テレワーク需要があるのか、今27インチ4Kモニタは、全体的に品不足のようです。少し前まで他メーカーもそこそこあった在庫が、軒並み欠品しているようです。

3万円台の27インチ4Kモニタ、欠品または納期未定のものが多く、特にDELLはどの商品も納期が1ヶ月以上先、または欠品中となりました。
どうやら、部品自体の在庫も内容で、製造ができていないっぽいですね。代替品を探してみるも、どこも入荷待ちなので、ちょっと待ってみることにします。
どうせなら、DCI-P3対応の物がいいかな?


【追記】商品発送連絡

このブログを書いた当日の夕方、DELLのカスタマーサポートからメールが届きました。

大変長らくお待たせしまして、心よりお詫び申し上げます。
恐れ入りますが、ご注文製品は本日の午前、国内倉庫から出荷致しました。
交通事情など諸事情が問題なければ、明日または明後日にお手元に届く予定でございます。
念のため、配送業者の追跡番号を報告させていただきます。
お問い合わせ番号:xxxxxxxxx
配送会社名:佐川急便配送の詳細はまだ反映されておりませんので詳細につきましたは、明日の午前、佐川のWEBにて追跡頂きますようお願い申し上げます。弊社ではお客様にご満足いただけるよう努めさせていただいておりますが、まだまだ行き届かない面があり、大変ご迷惑をお掛けいたしますこと謹んでお詫び申し上げます。

配送済みのステータスは相変わらず6月のままだけど…

あんまりあてにならないステータス、発送済みのみ変更され、変更された配送日は線が入っていますね。もはや、このステータス意味ないのでは…。

とりあえず、届いて設置できたら、またレポートしたいと思います。

次期27インチ4Kハードウェアキャリブレーション対応ディスプレイ考

以前も検討しつつ、時が流れてしまっていますが、12年使用しているNEC MultiSync LCD2690WUXiの後継機をそろそろ検討しています。

4Kの時代になってきたので、解像度としては4Kは欲しいところ。もちろん、IPS液晶、ハードウェアキャリブレーション対応、AdobeRGB色域を確保、10bit表示は最低限欲しいところです。

しかしながら、まだまだ選択肢は少ない、かつハードウェアキャリブレーション対応機はおしなべて高価なのが難点です。

というわけで、検討している27インチディスプレイを比較してみました。それより大きいのは、置けなさそうなので。

EIZO ColorEdge CS2740DELL UP2720QBENQ SW271ViewSonic VP2785-4K
画面サイズ27インチ27インチ27インチ27インチ
解像度3840×21603840×21603840×21603840×2160
パネルタイプIPSIPSIPSIPS
バックライトタイプ高色域LED白色LED白色LED白色LED
カラーモードAdobe RGB
sRGB
AdobeRGB
sRGB
DCI-P3
BT.709
BT1886 BT.2020
AdobeRGB
sRGB
DCI-P3
BT.709
AdobeRGB
sRGB
BT.709
DCI-P3
表示bit/LUT bit10bit/16bit10bit/?10bit/14bit10bit/14bit
HDRHDR10HDR10
ユニフォーミティ補正対応(自動)対応(自動)非対応対応(CAL時手動)
H/W CAL外部キャリブレータ内蔵/外部キャリブレータ外部キャリブレータ外部キャリブレータ
入力端子USB Type-C (DisplayPort Alt Mode, HDCP 1.3), DisplayPort (HDCP 1.3), HDMI (Deep Color, HDCP 2.2 / 1.4)1 x DP 1.4(HDCP 2.2)、2 x HDMI 2.0(HDCP 2.2)、1 x Thunderbolt 3(DP 1.4)2x HDMI 2.0、1x DP 1.4、
1x USB Type-C
DisplayPort 1.4 x 1 / Mini DisplayPort 1.4 x 1 / HDMI 2.0 x 2
遮光フード別売り付属付属別売り
実売価格18万円強18万円弱
(キャンペーン価格時)
13万円強10万円弱
27インチ 4K ハードウェアキャリブレーション対応ディスプレイ

思いつく4機種を並べてみました。

EIZO ColorEdge CS2740

EIZO ColorEdge CS2740

本命ですかね。EIZOといえば、まだメーカー名がナナオだったCRTの時代から、プロフェッショナル向けモニタのメーカーとして有名です。
CRTから液晶ディスプレイに時代が変わる頃、ColorEdge系はやや不作で(よりによって見る角度で色が変わるVA液晶だった)、それが理由で、今Yamaroが使っているNEC LCD2690WUXiにしたという経緯もありましたが、今ではやはりアマチュア向けとしても最高峰のディスプレイメーカーとして君臨しています。

CS2740は、待望の27インチ4K液晶ディスプレイとして登場、ハイアマチュア向けCSシリーズとして、性能に非の打ち所はないですね。まさに待っていました!的なディスプレイ。

USB Type-Cの接続も可能で、トレンドは抑えています。
ただし、HDR10といった表示には非対応、DCI-P3やBT.2020といった動画系の表示設定には非対応と、写真編集向けとして特化されています。動画向けには、CS2740-Xが存在しますが、なぜわざわざ分けたのでしょうね?

写真向けディスプレイとしてはハイアマチュアが買える最高峰ですが、価格は18万円強と高価な上に、遮光フードは別売りというのが難点で、遮光フードを買うとトータルで20万円近くしてしまいます。

DELL UP2720Q

DELL UP2720Q

DELLといえばパソコンメーカーですが、ディスプレイにも力を入れているメーカーです。実はこれまでもハードウェアキャリブレーション対応液晶は出していましたが、イマイチ知名度がありませんでした。

そのDELLが初めて出した27インチ4Kハードウェアキャリブレーション対応モニタが、DP2720Qです。
以前の同社のディスプレイにはなかったユニフォーミティ補正や、遮光フード付属など、やっと候補にできるディスプレイになった気がします。

ただ、相変わらずDELLのHPは情報が不足で、スペック表を書くのにも、レビュー記事やニュースサイトの記事を参考にしました。せっかくのディスプレイが、HPの情報不足故に、やる気があるのかないのかイマイチわかりません。

動画系のDCI-P3、BT.709、BT.2020に対応し、USB Type-C接続も可能と、最近のトレンドは全て抑えています。

また、比較4機種で唯一、キャリブレーターを内蔵しているのも特徴で、遮光フード付属と合わせて、初期投資を抑えられるのもポイントです。

ただし、値段はEIZOに迫る18万円弱(DELLキャンペーン価格時)で、キャンペーンがないと20万円以上するなど、EIZOとほぼ同じ値段となり、だったらDELLよりEIZOにするよね、となってしまうのが残念なところ。

BENQ SW271

BENQ SW271

BENQと言えば台湾のディスプレイメーカーで、昔は安物がメインだった気がしますが、今ではPC用ディスプレイメーカーのトップ3に入るメーカーです。
BENQがハードウェアキャリブレーション対応ディスプレイを出していることを知ったときは、衝撃を覚えるとともに、日本のメーカーの凋落を感じたのも事実。
今は撤退した三菱ディスプレイや、27インチ4Kディスプレイの販売がなく、ハードウェアキャリブレーション対応機も数が少なくなってきた、シャープNECディスプレイも、選択肢にないわけです。

BENQ SW271は台湾メーカーらしく、コスパが高く、なにせ13万円強で変えてしまうのですから、国産勢(もはやEIZOしか存在しない…)が真っ青ですね。

HDR10対応、かつBT.709、BT.2020やDCI-P3といった動画系表示に対応しているものいいですね。

遮光フードも付属じて、もはや非の打ち所はないと思われるディスプレイですが、唯一のウイークポイントとして、写真編集用ディスプレイには欲しいユニフォーミティ補正(色ムラ補正)がないこと。
やや色むらが大きいというユーザーレビューも見かけました。
この辺りが気になるのと、発売が2017年とこの中ではやや古く、ユニフォーミティ補正付きの次期モデルがそろそろ出るのではないか、というのもあって、今手を出しにくいかな…と個人的に思っている機種でもあります。

ViewSonic VP2785-4K

ViewSonic VP2785-4K

恐らく、これ以上のハイコストパフォーマンスモデルはないと思われるのが、ViewSonic VP2785-4Kです。

ViewSonicというメーカーは、正直馴染みがありませんが、台湾でも中華メーカーでもなく、アメリカのメーカーです。CRT時代には日本に輸出していましたが、液晶時代は日本での販売はしばらくなく、ここ最近販売を再開したようです。

何と言っても、そのコスパの高さは、BENQの更に上を行き、なんと最安値で10万円を切っています。

にもかかわらず、人感センサー付き、DCI-P3やHDR10対応、USB Type-C対応と、トレンドもしっかり押さえています。
ユニフォーミティ補正も備えていますが、他社は自動で計測して補正するのに対し、本機はキャリブレーション時に、画面の複数の場所にキャリブレータを置いて計測するので、面倒なのが難点です。そこが価格なりと言えば価格なりですが、BENQ SW271はそもそも非対応なので、なかなか健闘していると言えます。

欠点は、日本での知名度が低く、サポート体制がよくわからないことでしょうか。

とはいえコスパ最強なので、2台目モニタとしても使える価格なのが魅力でしょう。なお、Amazonには取り扱いはありませんでした。


遮光フードですが、国内正規販売では取り扱いはないものの、輸入で純正の物があるようです。ただ、簡易的にかぶせるタイプみたいですね。


以上、27インチ4Kのハードウェアキャリブレーション対応モニタ4機種を挙げてみました。この中では安心安定のフラッグシップEIZO、色々惜しいDELL、知名度とコスパのBENQ、最強コスパのViewSonic、という感じで、迷うところですね。

ただ、今使っているNEC LCD2690WUXiが自動ユニフォーミティ補正対応なので、それを考えると、EIZOが高くても安心かな、と思います。値段だけがネックです。さてはて、どうしようかな?