「AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED」タグアーカイブ

ベローズアタッチメントPB-4用にダブルレリーズAR-10とオートリングBR-6を導入してみた

Nikonは、以前は接写関係のアクセサリが充実しており、ベローズアタッチメントPB-4もその1つですが、ベローズとそれらに関連する多くのアクセサリが販売終了となっています。

Nikon D850 + Nikon PB-4 +EL-NIKKOR 80mm F5.6

しかし市場ではまだ何とか在庫があったり、中古で手に入れられるものもあり、時間が経過してプレミア価格にならないうちに、ある程度揃えておこうと思い、表題のアクセサリを買ってみました。
これらはいずれも販売終了してますが、1つは中古、2つは新品があったため、購入していました。

ダブルレリーズAR-10

Nikonユーザーでも、ほとんどの人は何に使うのか、さっぱりわからないと思うであろう商品です。
このレリーズは、後述するオートリングBR-6と組み合わせて使用します。
機械式レリーズが2つついたAR-7はかろうじて現行品として販売していますが(恐らく在庫限りでしょう)、AR-10は既に販売終了です。
AR-10は、片側が機械式レリーズで、もう片側が2ピンターミナルとなっています。

単純な形状の2ピンターミナル

すごく値上がりしています…

2ピンターミナルとは、NikonのMF一眼レフ時代に、モータードライブを付けたカメラに対し、機械式レリーズではなく、電気式のレリーズとして設定されていました。また、一眼レフでも、F-301やF-501、F801sとF70D、MF一眼レフ用モータードライブには2ピンターミナルが採用されていますが、それ以外のミドルクラス以上のAF一眼レフでは、10ピンターミナルが採用されていて、これはデジタル一眼レフでも踏襲、ミラーレスでは消えたかと思いきや、Z 9には10ピンターミナルが復活しています。

このため、2ピンターミナルから10ピンターミナルに変換するコード、MC-25/MC-25Aがないと、AR-10は直接D850やZ9の10ピンターミナルには取り付けできません。ちなみにMC-25Aも販売終了です。
仕方がないので、MC-25Aも最後の在庫と思われる新品を調達しました。

オートリングBR-6

オートリングBR-6は、レンズをカメラやベローズに逆付けした際に、そのままでは実絞り(絞りリングで設定した値に絞り込まれる)となるため、ピント合わせ時にファインダ上で見えやすいよう絞り開放にしてピント合わせして、そのあと絞り込むという手間のかかる作業(しかもマクロ撮影でレンズに触れてしまうとピント位置がずれてしまうこともある)が必要なくなります。
このリングを装着し、絞りリングで絞りを設定しても、絞り自体は開放となります。これは自動絞りの一眼レフカメラで通常撮影するのと同じ状態です。
ダブルレリーズAR-10の機械式レリーズ側をBR-6に接続すると、レリーズした瞬間に設定した絞りに絞り込まれ、同時にカメラのシャッターが切れるという仕組みです。
デジタル時代においては、多少絞り込んでも、ライブビューで明るく表示させることは可能ですが、極端に絞り込むと、ノイズだらけでピントが見づらくなりますので、オートリングがあったほうが何かと便利です。

AI AF Nikkor 20mm f/2.8Dをベローズに逆付けして撮影する

以前、AI AF Nikkor 20mm f/2.8DをBR-5を介してBR-2Aリングを装着し、カメラボディに逆付けする方法をご紹介しましたが、今回はベローズに逆付けすることで、より撮影倍率を高めたいと思います。
同レンズは逆向きを直接ボディに取り付けた場合の撮影倍率は3.4倍ですが、エクステンションベローズPB-4を介すことで、5.56~12.54倍まで撮影倍率を上げることが可能です。

それでは、これらのアクセサリを組み合わせてみましょう。

何だかものすごく大げさなセットですが、これらのアクセサリは、ベローズPB-4を除けば、比較的まだ中古で手に入りやすいです。
今回物によっては、在庫ラスト1個の駆け込みセーフで新品を買えました。大切にしていこうと思います。

さて撮影結果は後ほど。これがまた…これだけ接写倍率が高いと、ものすごく難しいんだなという感想です。

【山下達郎】「SOFTRY」をレコードで聴く

山下達郎「SOFTRY」のレコード盤

CDとレコードで同じアルバムを同時に買うなんてね…って結構やっていますが。
達郎さんの肖像画ジャケットも、レコードだと大きいので、絵の質感がよくわかりますね。

レコードは2枚組なので、ジャケットも開けるタイプ

CDでは60分以上を1枚に収録できても、レコードだと難しいので2枚組です。レコードの場合、ぎゅうぎゅうに音溝を狭めてしまうと、針飛びや音質に影響があるため、音質的には無理せず2枚組にしたほうが良いです。
特に達郎さんの場合は、音質的にもこだわっているはずなので。

カートリッジはaudio-technica AT-F7

CDと比較すると、ボーカルがより真ん中にスッと定位していますね。全体的に音圧は弱めかな。低音域の量感はCDに負けますが、ボーカルはよりストレートに出てくる印象です。
これは、プレーヤーのカートリッジに、今は生産完了したaudio-technicaのMCカートリッジAT-F7を使って聴いたためで、もう少しアタックの出るカートリッジに変えると良いかもです。今度はSHUREのM111E(とっくの昔に生産完了)で聴いてみようかな?

意外かもしれませんが、全体としてのバランスの良さは、CDのほうに軍配が上がりました。レコードのほうが、伸びやかさが出てバランスが良いことが多いだけに、CDのほうが音の作り込みが良いのかもしれませんね。

ということで、久しぶりにレコードで楽しみました。盤面清掃したり、ひっくり返したり、面倒だけど、それがちょっと楽しかったりもします。

【山下達郎】11年ぶりのアルバム「SOFTRY」

CDとレコードの両方を注文しましたが、先週発売されて、まずはCDから聴いています。

CD初回版はAmazonで注文

一言でいうと、11年の集大成がぎっしり。山下達郎ワールド全開です。1時間があっという間です。でも、満腹にならない、ちょっと足りないくらいがちょうどいいんですきっと。

お家のオーディオで聴いても車で聴いても、しっかり良い音。ハイレゾも配信もサブスクもやらない山下達郎、47年ぶりのオールナイトニッポンに出演した際にも、その辺りの思いが語られていましたね。
山下達郎の楽曲は、その時点で最高の音質で作られていますから、CDで十分良い音です。御本人も、いつかのラジオでハイレゾはいらないと仰っていますから、そういうものなのでしょう。

これは個人個人の考え方なので、何が正しいとかではなく、あくまでタツローさんのポリシーですが、それを貫いて稼げるくらいのミュージシャンなのだから、やっぱりそれはそれですごいのですわ。

ジャケットはテルマエ・ロマエでお馴染みヤマザキマリさんの書いた肖像画

応募特典、やるの忘れてたー、と今この写真を見て気づきましたorz
忙しくって…

レコードの方はまだ封も開けていません。この週末ゆっくり聴けるかな?

ぴえん?強風でベランダの緑たちが大打撃!

昨日からずっと強風で、ベランダにおいてあったミニトマトやらが折れてしまいました…

今朝、折れて早くもシナってしまった茎をカットしました。

折れた茎はカット、シナシナの葉っぱは蘇るのか…

昨日の朝は青々とこの倍以上の高さで育っていたのに~! せっかく花も咲き始めたのに~! 全てシナシナになってしまったのでカットです。

いやひどい…。何で1日でこんなに? まるで潮風にでもやられた感じです。うちは海からかなり離れている方なのですが。
朝顔は強いから問題ないだろうけど、他がどうなるやら。トマトは復活できるかな?

追い打ちをかける悲しい出来事、D850の縦グリシャッターが…

本日発覚。D850用の縦グリことマルチパワーバッテリーパックMB-D18のシャッターボタンが壊れた…。上の写真撮っていて、半押しまでは効くけど、肝心のシャッターが切れません。えー、半押しは動くのに本押しが効かないなんて。
修理に出さないとだなぁ。

【五十嵐酒造】五十嵐 Summer Squall 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒 直汲み

酒ばっか飲んでいるブログへようこそ(笑

一般の方からはあまり日本酒のイメージがないと思われている埼玉県ですが、いやいやどうして結構あるんですよね。
特に飯能市、実は酒処ではと思う(個人の感想ですw)。

【五十嵐酒造】五十嵐 Summer Squall 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒 直汲み

開栓ご注意ラベル。吹き出し発泡系です。
前回の「たかちよ大漏洩事件」以来、一升瓶の日本酒が怖くて怖くて…。しかも吹き出し系とあらば…。ということで、一升瓶もあったけど、今回は四合瓶です。
もっとも、このとき同時に買ったのが一升瓶だったわけですが。

五十嵐といえば、埼玉でも屈指のジューシーなお酒であります。

【五十嵐酒造】五十嵐 Summer Squall 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒 直汲み

冷蔵庫で熟成、瓶内二次発酵であります。つまり相当フレッシュなお酒ですね。「超限定品」だそうです(笑)
精米歩合55%の純米吟醸、麹米に「吟風」、掛米に「きたしずく」を使用しているそうです。酵母はあの協会1801号、これはかなりフルーティになることが期待されます。

開栓注意! 栓が飛びますよ!

今回、封を切った途端に栓がぽポンと飛んでいきました! 不覚! 気をつけねばと思っていましたが、いわゆるねじ込みの栓ではない、日本酒に多い差し込みタイプの栓、こういうガス系のお酒には合わないんじゃないかな…。だって封を切りながら栓を抑えるって難しいですから。
とりあえず、天井の照明器具にはご注意を。

なお、ガスが強いだけで、お酒自体の吹き出しはありませんでした。

シュワシュワ澱絡み

上立ち香は華やかな。口に含むと濃厚炭酸メロンジュースだ! 微発泡以上、もはや炭酸飲料、おりがらみなのでスパークリング日本酒という感じではないけど、かなりガス感強めです。
甘味と旨味の膨らみがよく、その後適度に苦味と辛さも来るので、ただ甘いだけで飲み飽きてしまうこともありません。フレッシュだけど濃厚、だけど口当たりはよく、後味は案外さっぱり。つまり癖になるタイプです。
すぐに無くなってしまうので、立てて冷蔵保管できる環境さえあれば、一升瓶を強くおすすめしたいお酒です。

いやフレッシュ~、まさに夏酒です。日本酒が暑い時期に合わないなんてのは幻想なんですよ。

【PROGRADE】COBALT 1700R CFexpress Type B 325GB 値上げする前に買いたかったけど…

遅ればせながら、Nikon Z 9用に、PROGRADE COBALT 1700R CFexpress Type Bの325GBを、Amazonのタイムセールで購入しました。

PROGRADE】COBALT 1700R CFexpress Type B 325GB

高い…高いのぉ… 今まで使っていたのは同社のGOLD 1700Rシリーズですが、COBALT 1700Rは、GOLDのTLC (Triple Level Cell) に対して、信頼性の高いpSLC (Pseudo Single Level Cell) を採用しているのが特徴です。
その特徴は、HIDISCでおなじみ磁気研究所の産業用microSDの説明がわかりやすいです。

パソコンのSSDでも、SLCモデルは高価で、主流はMLCやTLCですが、pSLCは純粋なSLCより耐久性信頼性はわずかに落ちるものの、実質的にMLCなどよりも信頼性が高いメモリです。

カメラ用におけるSLCカードの利点は、その書き込み持続性にあります。

COBALT 1700R(左)には書き込み速度保証の1500MB/sの表記があるが、GOLD 1700R(右)には読み込み速度しか表記がない

COBALT 1700Rは、最大書き込み速度が1500MB/sで、これはGOLDの512GB, 1TBも同じですが、最低継続書き込み速度が違います。

https://www.amazon.co.jp/ProGrade-Digital-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB-CFexpress-COBALT/dp/B087GL9897?th=1

このように、継続的に1400MB/sを書き込めるのがCOBALT 1700Rの特徴で、特に8K動画のような大容量書き込みに適したカードです。もちろん、スチルの連写であっても、バッファフルからの書き込みで差が出る…はずです。
流石に650GBは高すぎなのと、8KのRAW動画を撮る機会はほぼないでしょうから、とりあえず325GBで。GOLDの512GBのスロット2にまわします。
本当は値上げする前に買いたかったですが、予算の都合上仕方なし。時々あるタイムセールで買うことにしましょう。

実際の性能差の検証は、時間があるときにでも。

【コエドブルワリー】SAIBOKU X COEDO コラボレーションビール

サイボクで買ってきたボールもこれで最後。しかも、いつの間にやらサイボクとコエドがコラボしていたんですね。

【コエドブルワリー】SAIBOKU X COEDO コラボレーションビール

サイボクの売店で、あれ?コエドっぽいけどなんか違う、と思ったらこれでした。IPAのビールで、てっきり従来のコエドビールのラベルをサイボクに張り替えただけかと思っていたら、ちゃんとサイボクのハムやソーセージに合うテイストで仕上げているようです。

【コエドブルワリー】SAIBOKU X COEDO コラボレーションビール

「ウインナーとビールの無限ループをお楽しみください」

そら無限に持ってきてくれたらそうしますわ(笑
アルコール度数は5%で、コエドビールでは「瑠璃 -Ruru-」と同じですが、中身は別です。

では注ぎましょう。

やや濃い目の琥珀色

香りは何てフルーティ♪ でも飲んでみると、香りで感じつ様なフルーティさの中に、しっかりビールらしい苦味と渋みがあってよいですね。これぞビールです。ドイツに行ったことはないけど、ソーセージと合うビールの王道っぽいですね。後味もコエドらしくスッキリとしていて、苦味もしっかりしているけど切れも抜群です。
無限にあるなら、無限に飲めそうです。いやもう年齢的に無理だw

ということで、サイボクに行ったならば、ぜひ買ってほしビールです。なにげにこれがコエドのスタンダードと言っても悪くない仕上がりです。

【コエドブルワリー】COEDO 白 -Shiro-

今日も酒ブログへようこそ(笑
いつものように、書きたいことを書きたいときに、がコンセプトでやっております。

ということで、関東圏でうまいクラフトビールの代名詞になりつつあるコエドビール、今や関東圏のスーパーにも常時販売されるようになりました。

とは言え、スーパーだと缶の販売が中心です。でもビールって瓶で飲むほうがうまく感じるのよね。何故なんでしょうね?
こちらはサイボクで買ってきました。

【コエドブルワリー】COEDO 白 -Shiro-

こちらは小麦の麦芽を使ったビールです。南ドイツの貴族向けに作られた小麦のビールは、大昔小麦は貴重だったため、貴族しか小麦の麦芽のビールを飲めたかったそうで、今でもドイツでは特別なビールという扱いのようです。

酵母が入っているため、やや濁りがあるのが特徴とのこと。個人的に濁りは歓迎です。

濁りがあるのでグラスの向こうが見えない

とても華やかな香りです。飲む前からフルーティですが、飲むとやっぱりフルーティ、そして後から酵母の複雑な味わい、そしてビールらしい苦味が来ます。
日本酒の生酒と同じで、非加熱により酵母が生きており、フレッシュな味わいですね。反面、苦味はあっさりめです。
ドイツビールは日本のビールのように冷やしすぎずに味わいを楽しむものが多いとされていますが、このコエドの白は、冷やしてもフルーティさと味わいのバランスが良いですね。暑くなってくるこの時期におすすめのビールですね。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

去年妻がいたく気に入ってリピートしたお酒です。これが期間限定実験酒、ということで、その後手にれることができず、実験酒故に復活するかもわからない…と思っていたら、たまたま行った酒店にありました!

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

メインのゴリラのラベルは昨年と同じですが、上に貼られているラベルは、「低アル特濃」で、低アルを強調していますね。このお酒のアピールどころがそこってことなんですよね。特に若い人、女性に向けた感じがします。一升瓶は初見にはハードルが高いけど、飲食店にあったら頼みたい、という風になるとよいのですが。

というわけで、2022年も発売してくれたこのお酒、島崎酒造の酒蔵の売店自体にもないお酒が、何故か東京の有名酒店で買えたわけですが、店主いわく、数が出ないので特約店にしか卸していないのだと思う、だそうです。このお店が特約店で良かった!

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

去年とスペックはほぼ同じです。去年は日本酒度-63、今回は-65です。いずれにしろ、水に対して比重が相当あるということです。特濃たる所以です。
日本酒度が低いから激甘というわけではありませんが、甘口には違いないです。

酵母や酒米の情報はありませんが、東力士の島﨑酒造だけに、アレを使っているのかな?と勘ぐってしまいますが、まあそれは置いておきましょう。

トロットロで真っ白

もう瓶の中で澱が固まっています。ゆっくり瓶をまわして撹拌して注ぎます。トロトロ~

上立ち香はあまりないですが、ほのかに甘い米の香り。
口に含むと、濃厚なトロトロですが、去年より若干酸味は抑えられていますね。ヨーグルトドリンクまではいかず、今回は甘酒っぽい米の甘みと膨らみが大きいです。もちろん酸味も適度にあり、後味に苦味も若干の辛さもあるので、不思議と飲み飽きないですね。甘いのにバランスが絶妙です。

スイスイ飲めてしまう低アルコールですが、それでも9%あるので、飲み過ぎ注意です。あっという間になくなりますので、一升瓶がおすすめのお酒です。

アダプターリングBR-2AとBR-5+ AF Nikkor 20mm f/2.8Dで撮影倍率3.4倍のマクロ撮影をしてみた

NikonはDタイプレンズやMFレンズを販売終了にした際に、多くのレンズアクセサリ類も販売終了になってしまいました。
その中で数少ない現行品(2022年6月執筆時点)がアダプターリングBR-2Aです。これは通称リバースアダプタとも呼ばれ、レンズをカメラに逆付けするためのアダプタです。

そして、販売終了してしまったBR-5リングは、BR-2Aリングにフィルタ径62mmのレンズを取り付けるアダプタになります。

リバースリング? ナニソレ? ナンノコッチャ?となる前に、写真でご紹介しましょう。

アダプターリングBR-2AとBR-5 AF Nikkor 20mm f/2.8D

AI AF Nikkor 20mm f/2.8Dも、多くのアクセサリと一緒に販売終了となっているレンズです。この3つを使って遊んでみます。特にBR-5リングは、手持ちのレンズではこのレンズのためだけに持っているようなもので、こういう遊びのために、未だにAI AF Nikkor 20mm f/2.8Dを修理してまで使っています

まずはBR-5リングを、AF Nikkor 20mmのフィルタ枠に取り付けます。と言うのも、BR-2Aリングは、フィルタ径52mmのレンズを直接取り付けできますが、AF Nikkor 20mmのフィルタ径は62mmなので、直接取り付けできません。そこで、BR-5リングを使うことで、フィルタ径を52mmに変換しします。
52mmに変換したら、BR-2Aをねじ込みます。すると、レンズの前玉にFマウントができるわけです。
このBR-2Aは、精巧で美しい墨入れ刻印が入っているにも関わらず、定価はたったの2,200円です。多くの接写用アクセサリが廃番になる中、このアクセサリだけ作り続ける理由もないので、恐らくは在庫限りなのだと思っています。ですから、買うなら今のうちです

BR-2Aリングは、先にレンズに付けるよりも、ボディ側に装着したほうが取り付けしやすいです。
実際にリバースしてレンズを取り付けた写真が右上です。本来マウント側になる後玉が前を向いているのがわかります。
さてこんなことをするメリットって何なのでしょう?

広角レンズをリバースして取り付けるとマクロ撮影が可能となる

そういうことなのです。レンズをリバースして取り付けると、等倍を超えるようなマクロ撮影が可能となります。特に広角レンズになればなるほど、撮影倍率は上がります。
AI AF Nikkor 20mm f/2.8Dの場合、リバースすることで、一般的なマクロレンズの等倍(1倍)を超える、3.4倍もの倍率で撮影可能となるのです。

リバースして蕾を撮影。ワーキングディスタンスもそれなりに稼げる。

まずAI AF Nikkor 20mm f/2.8Dをそのまま装着して、最短撮影距離25cmで撮影してみました。この時の撮影倍率は0.12倍です。

AI AF Nikkor 20mm f/2.8Dの通常撮影の最短撮影距離ではこんな感じ

広角レンズゆえ、寄ったところで限界がありますね。主体が何だかよくわからない写真です。

次に、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDで撮影してみました。

AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDで等倍撮影

等倍だと、いきなりここまで接写できるようになりました。一般にはこれでも十分接写できていますが、人間欲張りなもので、更に寄って撮影してみたくなるものです。
ここで広角レンズをリバースして撮影した写真をお見せしましょう。

AI AF Nikkor 20mm f/2.8D + BR-2A +BR-5で3.4倍撮影 絞りf11

どうでしょう? ここまで接写が可能となります。撮影倍率3.4倍は伊達じゃないですね。
なお、ここまで接写すると、絞り開放では被写界深度が浅くなりすぎるため、上の写真はf11に絞っています。一眼レフでは、光学ファインダ上ではかなり真っ暗になりますが、ライブビューではピント合わせできるくらいには明るく表示できます。もちろんミラーレスなら、何ら問題なく見えるでしょう。
この撮影では、スピードライトも用いていますが、かなり離した場所の横からワイヤレス発光させています。
ここではそうしていませんが、背景を暗くして被写体だけを明るくするには、シャッタースピードを上げて絞り込むのが良いでしょう。

こういった撮影は、絞りリングで絞り設定ができるからこそで、Gタイプ以降の絞りリングレスのレンズでは、絞り設定ができなくなりました。
もっとも、Gタイプレンズであれば、絞り連動レバーがマウント側に残されているので、市販のGタイプ用レンズアダプタを噛ませて、絞りを設定する、あるいはレバーを手で動かして絞りを設定することもできなくはないです。
完全電子マウント化したEタイプレンズやミラーレス用の多くのレンズでは、機械的な絞り設定ができなくなったため、こうしたリバース遊びは事実上できません(絞りを制御できないだけで、撮影自体はできなくはないけど)。

どんなに電子化されても、1,2本はこうしたマニュアル、あるいはAFでも古いレンズがあれば、色々遊べるので、興味があればぜひ。

AI AF Nikkor 20mm f/2.8D + BR-2A +BR-5で3.4倍撮影 絞りf22

上は更に絞り込んだf22で、それでもこれだけ被写界深度は浅いのです。これは自然光のみで撮ってみました。

中間リングを使ったマクロ撮影も気軽にできますが、広角レンズをリバースさせる、と言うのも一つの手法です。

BR-2Aリングの豆知識

中古で型番末尾にAがつかないBR-2があります。現行のBR-2Aの違いは、前者が電子接点のないMF一眼レフ用(というよりBR-2発売当時はそれが当たり前でした)となっているのに対し、BR-2Aは電子接点を持つ一眼レフ用(電子接点のない一眼レフでも使用可能)となっています。
古いBR-2を電子接点を持つ一眼レフ(AF一眼レフ全般及びF-601M)に装着すると、電子接点と干渉し破損につながる可能性があるため、必ずBR-2Aを使用してください。

また、FTZ/FTZ IIとBR-2Aの装着は可能なので、一眼レフだけでなく、Zマウントミラーレス、あるいは他社製ミラーレスにFマウントアダプタ経由でも使用可能です。

以下は、BR-2Aリングを使用してリバース取付した場合の、Fマウントニッコールレンズの撮影倍率となります。
なお、BR-2A単体の場合、フィルタ径は52mmのレンズ、BR-5リング併用の場合はフィルタ径62mmのレンズが対応します。
18mm以下の広角レンズ、およびGタイプ、Eタイプレンズは非対応となります。
実際には、取付さえ何とかすればできなくはないですが、あまり実用的ではないでしょう。

下記の表を見ると、リバース取付で最も撮影倍率が高いのは、AI AF Nikkor 20mm f/2.8D/SとAI Nikkor 20mm f/2.8Sの3.4倍となります。いずれもAFかMFかの違いはありますが、基本的に同じ光学系のレンズです。
また、ズームレンズの広角の方が、同じ焦点距離の単焦点レンズより高倍率になることが多いようです。
こういったリバース取付のマクロ遊びをするなら、高倍率撮影を楽しめる、Nikkor 20mm f/2.8が最適と言えますね。

レンズ名BR-5リング
併用
撮影倍率
AI AF Nikkor 20mm f/2.8D/S3.4X
AI AF Nikkor 24mm f/2.8D/S 2.5X
AI AF Nikkor 28mm f/2.8D/S 2.0X
AI AF Nikkor 35mm f/2D/S 1.4X
AI AF Nikkor 50mm f/1.4D/S 1/1.1X
AI AF Nikkor 50mm f/1.8S(New) 1/1.4X
AI AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8S1.2X
AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D/S1/1.2X
AI AF Zoom-Nikkor 24-50mm f/3.3-4.5D/S3.0-1.0X
AI AF Zoom-Nikkor 28-70mm f/3.5-4.5D/S 2.2-1/5.6X
AI AF Zoom-Nikkor 28-85mm f/3.5-4.5S(New)3.0-1/27.5X
AI AF Zoom-Nikkor 28-105mm f/3.5-4.5D(IF)2.8-1/1.8X
AI AF Zoom-Nikkor 35-70mm f/3.3-4.5S(New) 2.1-1/6.1X
AI AF Zoom-Nikkor 35-80mm f/4-5.6D 1.5-1/1.4X
AI AF Zoom-Nikkor 35-70mm f/2.8D/S2.3-1/1.9X
AI AF Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5-4.5D(IF) 1.8-1/33.62X
AI AF Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5-4.5S 1.8-1/6.1X
AI AF Zoom-Nikkor 35-135mm f/3.5-4.5S(New)2.2-31.7X
AI Nikkor 20mm f/2.8S3.4X
AI Nikkor 24mm f/2S 2.6X
AI Nikkor 24mm f/2.8S 2.5X
AI Nikkor 28mm f/2S 2.2X
AI Nikkor 28mm f/2.8S 2.1X
AI Nikkor 35mm f/1.4S 1.8X
AI Nikkor 35mm f/2S 1.6X
AI Nikkor 35mm f/2.8S 1.5X
PC-Nikkor 35mm f/2.8 1.6X
AI Nikkor 50mm f/1.2S 1.1X
AI Nikkor 50mm f/1.4S 1/1.1X
AI Nikkor 50mm f/1.8S 1/2X
AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S 1/1.1X
AI Noct Nikkor 58mm f/1.2S 1/1.2X
AI Zoom-Nikkor 25-70mm f/3.3-4.5S 2.1-1/6.1X
AI Zoom-Nikkor 28-85mm f/3.5-4.5S2.9-1/35.8X
AI Zooom-Nikkor 35-105mm f/3.5-4.5S 1.8-1/6X
AI Zoom-Nikkor 35-135mm f/3.5-4.5S2.2-1/14.9X
AI Zoom-Nikkor 35-200mm f/3.5-4.5S2.2-1/∞X
BR-2A取付時の各レンズの撮影倍率表

さて、この撮影倍率は、BR-2Aリング単体使用の場合ですが、中間リングやベローズを介すことで、さらなる高倍率撮影も可能です。
それについてはまた機会を見て試してみたいと思います。