「お酒」カテゴリーアーカイブ

今シーズン最後?【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

5月に一升瓶で買った東力士の「ニゴリ」ですが、もう一升瓶は売り切れとなり、在庫は四合瓶のみとなりました。
近年は冷蔵庫事情で四合瓶のほうが先に売れてしまうことのが多いそうですが、このお酒は先に一升瓶が売れてしまう、なぜならみんなすぐ飲み切っちゃうからでしょうね。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

前回は一升瓶でした。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

もちろんスペックも前回買った一升瓶と同じです。日本酒度-72の超甘口です。ただ、甘口か辛口かという日本酒度は、あくまで水に対する比重であって、実際の味わいと必ずしも一致しないことが多いです。
アルコール度数は10%、低アルコールですが、と入っても一般的なビールよりは高いですね。

その他酵母や酒米のスペックは非公開です。

相変わらずのどぶろくっぽい日本酒

前回も上立ち香はメロンの様と書きましたが、今回はお店で少し寝かせられていたからか、メロンとは言え少し落ち着きがある感じかな?
口に含むと、いやはや、上品な甘さは前回と同様です。超甘口なのでくどい甘さと想像しがちですが、さにあらず! ふわ~っと徐々に押し寄せる甘みであり、決して口の中にいつまでも残るような甘さではなく、甘みの次に旨味の膨らみがあり、酸味はほどほど。
甘みは前回よりも少し落ち着き、ややどっしり感が出ているのは、お店で寝ていた期間に少し糖分を酵母が分解した感じですかね。
この手のお酒は早めに飲むことをおすすめしますが、1,2ヶ月程度寝かせてから飲む、というのはありでしょう。もちろん要冷蔵ですけどね。

旨味が増した「ニゴリ」もなかなか良いですね。ちょっと寝かす、これがポイントでしょうね~。

【齋弥酒造店】雪の茅舎 山廃 純米

普段は食卓からお送りするお酒レビューですが、今回は週末旅行のBBQで、いつもと違った雰囲気で撮影しています。

【齋弥酒造店】雪の茅舎 山廃 純米

いつもは60mmのマイクロニッコールで撮りますが、今回はNIKKOR Z 35mm f/1.8Sなので、ややパースがついた写真ですね。

こんな感じで撮っています

今回は御殿場の地元スーパーで調達しました。去年も食材調達で行ったお店ですが、お酒が充実しているんですよね。
地元のお酒もと思ったのですが、久しぶりに雪の茅舎(ゆきのぼうしゃ)が飲みたくなりまして。

【齋弥酒造店】雪の茅舎 山廃 純米

山廃の純米、雪の茅舎の定番商品です。ザ・スタンダードです。
酒米はラベルにはありませんが、「山田錦」と「秋田酒こまち」を使用しているようです。酵母は非公開。精米歩合65%と吟醸ではありませんが、程々に削っています。

ほぼ無色透明なお酒

今回は少し冷やしていただきました。ちなみに温度帯は燗まで行けるので、どの温度帯でも美味しいくいただけるようです。
上立ち香は爽やかな甘味を感じさせます。口に含むと…山廃らしい力強さよりもまず米の旨味と甘味、そして酸味がふわっと広がり、後にどっしりさが出てきます。辛さもややあるものの、全体としては滑らかさとゆったりした味わいを醸しつつ広がりを見せ、スーッと余韻が引いていく印象で、これぞ定番の日本酒、定常酒としてふさわしい味わいです。ことさら華やかさを強調するでもなく、辛さだけを強調するでもない、こういうのこそ居酒屋の定番酒としておいてほしいですね。


値段も比較的安価なこのお酒、定番のお酒として、ぜひ飲んでいただきたいです。迷ったらこれ、みたいな。いわゆるフルーティとか華やかさはないけど、飲み飽きないお酒の筆頭ですね。

【髙千代酒造】59Takachiyo 純米吟醸 森のくまさん

いつもの酒屋さんに「たかちよ」がありまして。ふと見ると、酵母がアレなので…ついつい買ってしまいました(笑

【髙千代酒造】59Takachiyo 純米吟醸 森のくまさん

「森のくまさん」は、栄光冨士でおなじみなんですが、これは実は酒米の名前だったりします。山田錦と同じで、酒米の名前を全面に出しているんですね。特徴的な名前ですし。

ラベルはずいぶんシンプルです。うっすら「たかちよ」と書かれていますね。59Takachiyoシリーズは、海外販売も意識したブランドで、新潟の酒造でありながら、あえて新潟産ではないけどポテンシャルの高い酒米を使用しているとのことです。フルーティでありながらもモダンな味わいを目指しているそうです。

【髙千代酒造】59Takachiyo 純米吟醸 森のくまさん

酵母なんですが、協会1801号なんです。これはどんなお米もフルーティになると言われているとか。とは言え、そこは酵母だけによらない酒蔵ならではの味わいになるのが日本酒の面白いところ。
酒米の森のくまさんを扁平精米で精米歩合59%なのがこのシリーズの特徴のようです。

では開栓しましょう。

薄黄色で薄濁

開栓時に少しガス感あり、ポンと開栓。
上立ち香はやや熟成したバナナ。口に含むと、どちらかと言うと青りんご系、酸味と甘味のバランスが見事で、味わいはまさに「たかちよ」ですね。わずかにプチプチとした爽快なガス感あり、後味にやや苦みと旨味が膨らみ、やや重みを伴いながらも余韻はスーッと消えていくので、フルーティ系だけど食事の味わいを邪魔しないです。
いやはやさすがとしか言いようがないです。ただ甘いだけでなく、適度に旨味と重みも持たせているので、全体バランスが良いですね。

流通量は少ないようです。見かけたらラッキーですよ。


通販は扱いが少ないですが、あるところにはあるようです。なくなる前にぜひ。

【清龍酒造】清瀧伝 純米大吟醸 生酛造り

3月に清龍酒造で買ってきたお酒。3ヶ月ほど寝かせていましたが、開栓します。

【清龍酒造】清瀧伝 純米大吟醸 生酛造り

個人的に大好きな生酛造り。天然の乳酸を取り込んで、雑菌を死滅させるという、日本酒古来の製造過程を経て作られたお酒です。
天然の乳酸は力強く、酸味のあるお酒になる傾向が高いです。個人的に酸味のあるお酒、好きなんですよね。

【清龍酒造】清瀧伝 純米大吟醸 生酛造り

酒米の定番である山田錦を精米歩合40%で。日本酒度は瓶には書かれていませんが、+3とやや辛口です。

薄黄色のお酒

まずは常温でいただきます。開栓すると、上立ち香は青りんご系。
口に含むと、お?なんか独特だ。青りんごの甘味や酸味とともに、ややビター系の苦み、旨味がふわっと膨らみ、後味はややどっしりと重みがあります。
よく言われる純米大吟醸のスッキリさはあまり感じず、独特の旨味と雑味も感じさせます。

2日目、冷やして飲んでみました。傾向は変わらずですが、冷やしたほうがスッキリ感は出ますね。それでもやはり青りんごの甘味とビターな苦みを基調としているので、ここは変わらず。温燗までがオススメみたいなので、少し温めてみるとより甘みが引き立ちそうですね。

【土田酒造】研究醸造 DATA.23

2月の群馬スキー旅行で買ってきたお酒もこれが最後。まあ6月まで持たせたんだから、程よく寝かせられてよかったと思っています。
気温が一気に上がってきて、室温30℃超えなので、そろそろ開けないとなと思って。

【土田酒造】研究醸造 DATA.23

前回は、研究醸造のDATA.22を飲ませていただきました。

DATAナンバー使用酵母アルコールグルコース日本酒度酸度アミノ酸度
 18 協会601号 15.69 1.21 -4.64 1.78 1.90
 19 協会701号 15.47 0.91 -6.34 2.52 2.24
 20 協会901号 15.58 1.02 -5.79 2.03 2.46
 21 群馬 G201 15.15 0.60 -0.20 2.13 2.19
 22 土田IDO 14.51 1.22 -14.41 2.53 2.38
 23 酵母無添加 15.52 2.27 -12.54 4.47 4.52
酵母研究シリーズ DATA18-23のスペック

今回のDATA.23は使用酵母は、酵母無添加、すなわち人為的に酵母は加えず、蔵付き酵母、つまり天然の酵母を取り入れて、生酛造りにより乳酸も天然のものを取り入れています。つまり最も古来の日本酒の作り方です。
その他は他のDATA.**と同じ作り方となっています。

前回のDATA.22は、このシリーズで最も日本酒度の低い甘口となっていましたが、今回のDATA.23も-12オーバーで甘口ではあります。
詳細は上のリンクからご確認ください

【土田酒造】研究醸造 DATA.23

精米歩合は前回のDATA.22と同じ90%、土田酒造はとにかく削りの少ないお酒が多いです。群馬県の酒蔵、結構削らず作るが多い印象です。
では開栓してみましょう。

濃い黄色なのはDATA.22と同じだけど、泡感はない

前回のDATA.22と同様、黄色みが強いお酒ですが、面白いことに注いだときの泡立ちはDATA.22のようにはないんですね。
上立ち香は、DATA.22と比べるとやや薄めですが、それでも一般的な日本酒よりは立ちますね。芳醇なバナナだったDATA.22に対し、やや青いバナナでしょうか。

常温でいただきます。口に含むと、おや、甘みもあるけどそれ以上に複雑味があります。カラメルの甘さとビターな感触、酸味もやや強め、米の複雑味、旨味、そしてどっしり感が訪れますね。
とにかく力強さがあります。さすが酵母も乳酸も天然、といったところですね。DATA.22よりも主張が強いです。飲みやすさならDATA.22ですが、このDATA.23の力強さは、これはこれで癖になります。これ、同時に飲み比べすればよかったなぁ。どっちも好きですが、個人的にはDATA.22に軍配を上げたいです。でもそれはあくまで好みの話であって、このお酒もなかなかのものです。

このシリーズはもうないと思いますが、新たな試みを常に行っている土田酒造、目が離せません。個人的には「研究醸造32 クドい シン・ツチダ」が気になっていたり(咲


研究醸造シリーズの通販は土田のサイトから、その他のお酒は酒屋の通販でどうぞ

【油長酒造】風の森 山田錦 807 笊籬採り

日本酒発祥の地、奈良県の油長酒造のお酒。その独自製法とこだわり、一升瓶をあえて出さない風の森の 笊籬(いかき)採りです。

【油長酒造】風の森 山田錦 807 笊籬採り

笊籬(いかき)採りとは、笊籬とは、網で組んだかごやザルのことを言うそうです。これにヒントを得て、油長酒造では金属製の網(スクリーン)をタンクに沈めることで、もろみから酒を浸透圧のみの無加圧で分離しています。従来の袋吊りでは空気に触れてしまうために酸化し、香りも失われてしまうところを、醸造タンク内で分離しそのまま上澄みを吸い上げて別タンクに移し、瓶詰めは窒素充填しながら行うという手間のかかる手法で、極力空気に触れずに瓶詰めまでを行っています。

これだけのことをしながら、決して高価ではなく手の届く値段で提供しているのも風の森の魅力です。だからこそ、ファンも多いのでしょうね。

【油長酒造】風の森 山田錦 807 笊籬採り

酒米は定番中の定番である山田錦。これを精米歩合80%と少ない削りで。無濾過無加水の生原酒です。瓶の中でもプチプチとわずかに発酵をしています。ラベルによれば、複雑味系、ドライ系みたいですがさてどんな感じかしら?

かなり透明に近い超薄黄色、プチプチがたまらん

開栓すると、ポン!と軽快な音が。ちゃんと冷やして落ち着かせた状態なら噴き出しはまずないと思いますが、線が飛ぶことはあるのでご注意を。
上立ち香は鼻があまり良くないでもわかるくらいに吟醸香がスス~ッと入ってきますね。
注ぐとシュワシュワ感が残っています。ああ風の森らしいな。口に含むと、いやぁ、これが本当に精米歩合80%7日と思うくらい入りはスーッと浸透します。プチプチ発泡も爽快さを引き立てます。まずは若いバナナのような甘味と酸味、後から苦みと雑味が来ますが、この苦味や雑味が心地よいくらいにスーッと浸透するんですよ。これが風の森の807シリーズの真骨頂ですね。
ラベルではDRY側にグラフの星がありますが、想像するようなドライ感よりはずっと甘みも感じます。やっぱり先入観は持っちゃいかんですね。
後味はスーッと引いていく、本当に複雑味すらも旨味に変えて、後味に全く引っかかりがないです。すごいお酒です。

普段あまり日本酒を飲まない方に飲んでもらいたいお酒ですね。


残念ながら笊籬採りは流通量が少ないんですよね。でも通常の807シリーズも十分に美味しいのです。これが精米歩合80%のお酒なのかって? 是非体験してみてください。

【奈良の地酒】風の森山田錦807720MLL無濾過無加水生酒純米奈良酒油長酒造(奈良県御所市)kazenomori

【永井酒造】水芭蕉 春酒 純米吟醸 生貯蔵酒

2月の群馬スキー旅行で買ってきたお酒ですが、寝かせすぎました(笑) まあぎりぎり春ということにしておきます。

【永井酒造】水芭蕉 春酒 純米吟醸 生貯蔵酒

ありゃ、写真もピンボケやん…。
爽やかな桃色の瓶ですが、あくまで瓶が着色されているだけで、中身はこのような色ではないので念の為。
生貯蔵酒とあり、これはお酒を非加熱の生のまま瓶詰めして貯蔵し、出荷前に火入れすることです。
生酒の独特の熟成感を活かしつつ、出荷前に火入れすることで、味と品質の安定化も図っています。一般に、このタイプのお酒は常温保存可能ですが、物によっては冷蔵推奨もあります。このお酒は特に要冷蔵ではないですが、夏の暑くなる前に飲もうと思いました。

【永井酒造】水芭蕉 春酒 純米吟醸 生貯蔵酒

酒米はこのラベルにはありませんが山田錦とのこと。日本酒度はとある酒店のHPによれば-2とやや甘口です。
精米歩合は60%です。

ピンク…ではなく薄黄色のお酒です

まずは常温で。上立ち香はとても爽やかな吟醸香。口に含むと…いやぁなんと透明感のあるお酒だ。す~っと浸透しますね。甘味はほんのりと上品で、果実に例えるのは難しいけど、爽やかな甘味があり、その後にさっぱりとした酸味が続きます。雑味感はまったくなく、こんな爽やかなお酒は久しぶりに飲みましたね。
何となくこのお酒は、結婚披露宴などのお祝いの場に出したい、そんな印象です。クセもなくスーッと浸透するこのお酒は、多くの人に飲んでもらえるお酒と思います。シャンパンもいいですが、こういう日本酒で乾杯するのもよろしいのでは?

そして2日目は冷やしてみました。冷やしても味の基調は変わりません。更に爽やかなさっぱりさが増す印象です。常温か冷やして飲むのが良いですね。


春酒はもう売っていませんので…こういう発泡系もいかがでしょう? 祝いの場にぜひ。

【土田酒造】研究醸造 DATA.22

土田酒造が酵母の研究をテーマとして、酒蔵直営店とごく一部の限られた酒店でのみでのみ販売するお酒を、2月の群馬スキー旅行で買ってきました。

【土田酒造】研究醸造 DATA.22

6種類あるうちの、いくつかは欠品(2月購入当時)でしたが、あるもの全部買いたかったのですが、ぐっとこらえて2本チョイス。そのうちの1本はDATA.22です。

DATAナンバー使用酵母アルコールグルコース日本酒度酸度アミノ酸度
 18 協会601号 15.69 1.21 -4.64 1.78 1.90
 19 協会701号 15.47 0.91 -6.34 2.52 2.24
 20 協会901号 15.58 1.02 -5.79 2.03 2.46
 21 群馬 G201 15.15 0.60 -0.20 2.13 2.19
 22 土田IDO 14.51 1.22 -14.41 2.53 2.38
 23 酵母無添加 15.52 2.27 -12.54 4.47 4.52
酵母研究シリーズ DATA18-23のスペック

使用酵母をそれぞれ変更し、それ以外は同じ精米歩合、麹の仕込み配合、発酵過程は全て同一とすることで、酵母による違いのみでどう味わいが変化するかを研究するためのお酒だそうです。
ホント、全部試したかったです。

DATA.22はその中でも、土田酒造オリジナル酵母の土田IDOを使用しています。日本酒度がこのシリーズで最も低い(甘口)のも特徴です。

麹は焼酎用の黄麹、アルコール分は14%、精米歩合は90%とほとんど削っていませんが、土田酒造の多くのお酒が現在精米歩合90%となっています。

なお、火入れ酒なので、酒蔵の方には常温保存可能、開栓後も常温保管で味わいの変化が楽しめ、決して悪い方向にはなりませんとのこと。常温で飲むのがおすすめだそうです。ということで今回は常温で口開けです。

濃いめの黄色に少し褐色も入ったお酒

上立ち香は芳醇なバナナ。口に含むと、いやぁ濃厚なバナナジュース?だけど甘みが強すぎず、ややカラメルの風合いも感じさせつつ、アタックもそこそこあり。とろっと甘みがあるのに、後味に適度に酸味と苦味を残しつつゆっくり引いていくので、食前酒だけでなく食中酒でも行ける感じです。濃いめの味の料理と合わせるのが良さげです。さらに食後に酒だけで楽しめるタイプでもあります。
芳醇バナナ系でありながら、後味を長く残さないのが素晴らしい。

そしてこの土田IDO酵母、さすが土田らしさがよく出ています。蔵付き酵母だけありますね。
これは見つけたら買いのお酒です。


残念ながらこのお酒はもう通販でも買えないですが、土田生酛をおすすめしておきます。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

我が家ダントツでリピート率の高いお酒です。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

前回飲んだのは昨年末でした。

スペック的には前回とほぼ変わらず、ラベルによると日本酒が前回は-70、今回は-72、まあここまで日本酒度が低い超甘口だと、この差は誤差レベルじゃないかな。製造は2024.5なので今月です。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

アルコール10%、精米歩合70%は前回と変わりなし。低アルと言いつつ、ややアルコール度数は高めです。
相変わらず特定の酒屋にしか卸していないそうです。島崎酒造の直売でも買えないお酒ですから。

これぞ濁り! ほぼどぶろくなテイスト

上立ち香はメロンのよう。口に含むと…ウルトラスムーズ!! 過去のニゴリの中でも最も洗練されているのでは?
まず甘味の立ち方が、フレッシュなんですけど、決して甘すぎず、フワ~っと押し寄せてすっと余韻を残す。上品なんですよ。もちろん超甘口のお酒なので、全体としては甘さが引き立つけど、けっしてそれが主張しすぎていない。酸味はほどほどで、ヨーグルトドリンクともまた違います。そして苦みも抑え気味、なのにアルコール10%なんですわ。スイスイ飲めて、スイスイ酔えます(笑
こんなにスムーズに飲めてしまうお酒、罪ですよ(笑) これはニゴリの境地に達しつつあるのでは? 個人的にはもう少し酸味も欲しいけれど、これはこれで良いですね。

次のロットも楽しみなお酒です。


特定の酒屋にしか卸していないので、買えるお店は少ないです。通販も殆ど無いですが、買えるみたいですよ。是非一升瓶で!

【逸見酒造】真稜 至(いたる) 純米生にごり酒

妻と一緒にいつもの酒屋に行ってきまして、今回は妻購入のお酒です。

妻が活性にごり系が好きなので、酒屋の店主おすすめの中からこちらをチョイス。新潟は佐渡の逸見酒造(へんみしゅぞう)のお酒です。
至(いたる)は去年も購入していますね。

米所新潟のお酒ですから、間違いはないでしょう。

活性酒です。あえて選びました。そして酒屋の店主に散々噴き出し事故の話を聞きました(笑)。とにかく慎重に時間をかけてくださいと。
今回は一升瓶で、一升瓶は栓が回転式は存在せず王冠タイプなので、ゆっくり開けるのが難しいんですよね。

精米歩合は60%ですが、吟醸とは謳っていません。酒米は書かれていませんが五百万石、酵母や日本酒度、酸度の情報はありません。

幸い吹き出さず、やや黄色みがかった濁り

散々脅されたので(笑)、相当慎重に開栓。結果…噴き出しはありませんでした。
ジンクスかもですが、散々脅された酒は吹き出さず、そうじゃない酒が噴き出したことのほうが多いかも?

上立ち香はバナナ系。口に含むと、プチプチとしたガス感とともに、澱が絡んだシルキーな舌触り、バナナの甘味と程よい酸味、そして苦み、ほどほど辛さも後に来ますが、どっしり重い感じではないですね。瓶内発酵酒ですが、とても若々しい感触か、というとちょっと違うんですよね。少し落ち着きはあります。所謂よくあるフレッシュなお酒の方向性と少し違うような? でも重苦しい感じでもなく、軽快さは残っています。

数日経過するとむしろ甘みが増したのは、苦みが後退したからか? そして温度が上がると甘味に膨らみが出てきます。
これは変化も楽しいお酒ですし、個人的には空気に触れて数日経過した味わいのバランスが良くなりました。じっくり味わいたいお酒。冷蔵保管なので一般家庭では難しいかもですが、うちは野菜室にやや斜めにして保管しました。
是非一升瓶で楽しんでいただきたいです。


至(いたる)シリーズは是非とも各種飲んでみたいところです。