「PC・IT系」カテゴリーアーカイブ

Nikon Z 9の動画形式、どれを使えばいい?

Nikon Z 9(FW Ver.3.00)は、動画形式が多岐に渡り設定できます。発売初期のFWから進化し、8.3K 60p RAWでの撮影も可能となりました。
が、まだ8Kディスプレイや再生環境が一般的ではなく、またスチルではRAWで撮ることはあっても、素人にとってはRAW動画って何?となったりもします。
Z 9のFW3.00で使用できる動画は以下のとおりです。

●RAW
・N-RAW 12bit(SDR/N-Log) ※8.3K60p対応 / 24bit LPCM
・ProRes RAW HQ 12bi(SDR/N-Log) / 24bit LPCM

●YUV
・ProRes 422 HQ 10bit(SDR/N-Log) 4:2:2 / 24bit LPCM
・H.265 10bit(SDR/N-Log/HLG) 4:2:0 ※8K60p対応 / 24bit LPCM
・H.265 8bit(SDR) 4:2:0 ※8K60p対応 /24bit LPCM
・H.264 8bit(SDR) 4:2:0 /16bit AAC

意外にも、音声はH.264以外、全て非圧縮のLPCM 24bitなんですね。

H.265 HEVCでは音声はLPCM 24bit 48kHzサンプリングで収録される

Nikon Z 9の凄いところは、これら各種動画が、オプションのFWや外部レコーダーなしに、本体のみで対応できるところです。
特にRAW動画やProRes 422 HQにボディのみで対応できるのが良いですね。
執筆時点(2022年12月)でフルサイズミラーレス一眼で最強の動画機と言われる所以です。
ただ、スチル目的で買った人にとっては、私も含め、こういった高画質動画撮影機能は宝の持ち腐れだったりもしますが、動画も実際やってみると結構楽しいので、ぜひ動画もチャレンジしてほしい所です。

動画データをダブルスロットの両方に同時記録ができない、といった不満はあるものの、Z 9の動画機としての能力は非常に高いと言ってよいでしょう。

どの動画形式で撮ればよい?

これだけ動画形式があると、何を使えばよいか迷うところです。
まずRAW動画ですが、写真のRAWデータと違い、この形式で撮っても、簡単に見ることはできません。
写真のRAWは、基本カメラメーカーの純正RAW現像ソフトやサードのRAW現像ソフトで、比較的簡単に見ることができますが、動画の場合はそうはいきません。
Nikonの閲覧&RAW現像ソフトのNX Studioでも、RAW動画とProRes 422 HQは再生できません。
なので、基本何もせず撮って出しには不向きというのは、前回のブログにも書いたとおりです。

基本的には、RAW動画はカラーグレーディングなどを前提としたもので、編集後の最終書き出しで最高の結果を得るためのものと捉えたほうが良いでしょう。
私のようなド素人には、よほど特殊な撮影をしない限りはまず不要だったりします。そもそもデータ量も相当なものになります。

N-RAWは今のところ、対応できる編集ソフトはDaVinci ResolveとEDIUS X Proのみ、ProRes RAWは現時点で8Kには非対応です。
いずれにしろ、撮って出しに使うにはあまりにデータが重いです。カードも少なくとも512GBが欲しくなります。

ということで、あくまでもYamaro的にコレを使う!という設定です。

撮って出し、カット編集程度ならH.265

まだ再生互換性ではH.264 MPEG-4 AVCよりは落ちるかもしれないH.265 HEVCですが、圧縮率の高さと効率の良さはH.264を上回り、細部の圧縮ノイズの少なさは目を見張る者があります。

上の写真は先日も掲載したH.265動画からの切り出しですが(HD解像度に落と「しています)、カラーグレーディングしていないので、若干色味はスチルに劣るものの、圧縮ノイズの少なさ、とくに後方の森の木々の描写がスチルと遜色ないのがさすがです。これがH.264だと、こうした高周波の細かい描写が苦手だったりします。
ヘリのテイルローターが、ローリングシャッター歪が少し出ているのがわかりますが、これは静止画に切り出したからで、動画で見る分には違和感がないです。

ちなみに、H.265 10bitでは、階調モードをSDR、N-Log、HLGが選べますが、再生環境など考えると、一般的なSDRで良いのかなと思います。
HLGは対応ディスプレイがあるなら良いですが、まだ非対応環境も多いですね。

色味やガンマカーブ、カラーグレーディング編集するならProRes 422 HQ

非可逆圧縮ですが、低圧縮率のProRes 422 HQなら、編集耐性が高いです。色味やガンマカーブ、映画っぽいトーンなどカラーグレーディングを当てるといった作業ならこれでしょう。

圧縮率が低いので画質もとても良いProRes 422 HQ

細部の表現は、H.265をさらに上回っている印象です。ホワイトバランスが多少ずれていても、調整して最終的にH.265に書き出しても、画質の劣化をほぼ感じないですね。

まだまだ動画はわからないことだらけですが、色々試してみたいと思います。

WindowsでProRes動画を再生する方法

動画編集の世界では、業界標準的に用いられているAppleのProRes 422 HQコーデックは、ビデオ編集用途向けの高画質の圧縮フォーマットです。
高画質である分、一般的なデジカメで用いられているコーデックのH.264(MPEG4/AVC)よりも圧縮率が低く、かつ編集用途が前提の形式であるため、そのまま再生する用途には不向きです。

Windows環境では標準で再生ができません。
もともと、ProResで撮って未編集で再生、と言う用途向けではない上に、ProResはAppleが開発した形式のため、Windows環境では以前はAppleの再生ソフト、QuickTimeで再生できたものの、Windows向けのQuickTimeの開発終了に伴い、現在のWindows環境では再生が難しくなってしまいました。

VLCメディアプレイヤーで再生できる!?

Windows標準のプレイヤーでは再生できないProResですが、VLCメディアプレイヤーであれば再生できる、という情報を得たので、久しぶりにインストールしてみました。昔はよくお世話になった再生ソフトです。

Windows10や11ではMicrosoft Store経由でもインストール可能です。
再生してみました。が、音声は流れるものの、映像は3,4コマで停まってしまい、それっきりでした。
PCはRyzen 9 5900XにビデオはGeForce RTX 3060ですが、まともに再生できないようです。

Davinci Resolveなら再生できる

Davinci Resolveは動画編集ソフトで、当然ながらProRes 422 HQにも対応しています。編集しなくとも、Davinci Resolveで読み込ませることで、再生可能でした。

Davinci Resolveならコマ落ちなく再生可能だった

特にカクつくこともなく、再生可能でした。
ただし、4K60pのProResだと、200MB/s以上のデータとなっているため、HDDでは読み出し速度が追いつかずカクつきます。SSDからの読み込みが不可欠ですね。
元々ポストプロダクション用のProRes 422 HQなので、撮って出しには不向きですが、編集しなくともDavinci Resolveのような動画編集ソフトに投げれば、再生は可能です。Davinci Resolveの無料版でも、素人には十分高度な編集もできるので、インストールしていて損はないでしょう。

エアバンド用のBluetoothイヤホンを新調してみた

エアバンドレシーバーはコードが煩わしいので、Bluetoothレシーバーで飛ばして、Bluetoothイヤホンを使っています。
ここ2年ほど骨伝導イヤホンを使っていました。イヤホン、片耳が好きではなく、両耳タイプの主流であるカナル型は、自分の左右の耳の穴の大きさが違うので、どうしても違和感があって耳が痛くなり、好きではないのです。
骨伝導ならどうかなと思って使ってみましたが、結論としては音量が足りない! これに尽きました。まあ安物だからかもしれませんが。
あと、バッテリの持ちが悪く、1日の撮影の途中で切れてしまうこともしばしば。

ということで新調してみました。


カナル型ではなく、18時間の長時間稼働、エアバンド用なので音質は求めない、安い、ということでこれにしてみました。

しかしまあ、2千円ちょっとなのに箱が立派ですね。しかもパッケージと取説は日本語です。仕向地向けに箱や取説もカスタマイズしているとは…。もはや怪しい日本語のパッケージは、この価格ですらお目にかからなくなりつつあります(たまに残ってるけどw)。

色はレッドを選択。ブラックだと無くしそうだから、目立つ色にしましたが、ちょっと安っぽさが出てしまったかな。

不思議な形状のユニット

イヤホンユニット自体はアルミフレームで、そのまま装着しているイメージ写真が掲載されていますが、このイヤホン単体では、確実に耳から滑り落ちます。
もしかしたら個人差で、他の人なら問題ないかもしれませんが、とにかく自分の耳の形状、ちょっと特殊なんじゃないかなと思うくらい、市販のイヤホンが合わないもので。
写真右に写っているラバーを装着すると、まあまあ良い感じになりますが、やはり左右で耳の大きさが違うためか、装着感が左右で結構違うんですよね…

さて実践ではどんな感じかな?

【カメラにも給電可能】CIO モバイルバッテリ SMARTCOBY Pro 30Wを買ってみた

Amazonのブラックフライデーセールも12月1日までですが、ブログでも紹介した物の中で、自ら購入したのが、PD給電対応モバイルバッテリ、CIO MARTCOBY Pro 30Wです。ブラックフライデー期間中、23%割引の¥3,720で販売中です。

国内ブランドのPD3.0対応30W出力のモバイルバッテリ

モバイルバッテリといえば、人気なのはAnkerですが、CIOという日本のメーカーの商品も、人気が出てきているようです。
近年、USBのType Cを使ったUSB給電規格のPD(Power Delivery)を採用したノートPCやカメラ、タブレットも増えてきました。PD給電は、従来のUSB3.0の最大4.5Wの出力を大幅に超える、最大100Wまでの出力を可能にしています(最大値は規格上であり、最大出力や入力は機器やケーブルに依存します)。

CIO モバイルバッテリ SMARTCOBY Pro 30W

CIOのSMARTCOBY Pro 30Wは、比較的リーズナブルでありながら、最大30WのPD給電に対応しています。
30Wの出力は、一部のノートPC(30Wだと充電や給電できない機種もある)やタブレットに対応し、カメラであれば大抵は十分な出力と思います。

PD給電対応ケーブル付属。大阪生まれの企業です

PD給電対応のUSB Type Cケーブルも付属するので、とりあえず追加購入するものはないですね。

充電量は1%刻みの7セグで表示されるのが嬉しい

数個のLED点灯数で充電残量を大まかに示すモバイルバッテリが多いですが、このバッテリは7セグ表示による1%刻みでの細かい残量表示に対応しているのが嬉しいです。

Nikon Z 9に充電と給電が可能

Nikon Z 9はPD給電と充電に対応しています。早速接続してみました。

PD急速充電時は7セグの右上に緑色のマークが点灯する

7セグ表示の右上に緑色の表示があり、これが点灯していると、PDによる急速充電を行っているということです。
写真だとボケていますが、カメラ本体の左側面にオレンジのLEDが点灯しており、充電できていることを示します。
このあと1時間経過後には、30%程度だったカメラのバッテリは80%まで充電され、モバイルバッテリの残量は50%まで低下しました。
もし、屋外などで長時間撮影を行う場合は、より上位の20000mAh対応のバッテリが望ましいでしょう。充電メインであれば、10000mAhでもZ 9のバッテリをほぼフル充電可能です。
※追記、最終的にZ 9のバッテリは30%から100%まで充電でき、SMARTCOBY Pro 30Wの残量は100%から6%となりました。

PD充電対応のカメラなどをお持ちなら、PD給電対応バッテリをオススメしたいですね。以前はP給電対応は高価でしたが、やっと手が届き安い価格になりました。
Amazonのブラックフラーデーセールは、12月1日までです。

microSDカード買うたびに毎回思う、こんな爪みたいなサイズに256GBも入るなんて

スマホ用に使っているmicroSDカード、128GBがそろそろ一杯になるので、256GBを購入してみました。


楽天の買いまわりだったか何だったか忘れましたが(似たようなセール多すぎますよ楽天)、そういうタイミングで購入しました。
現在価格横並びなので、ポイントの多いお店で購入(購入時点)。

前回もTranscendでしたが、今回もTranscendをチョイス

毎回買うたびに思うのが、こんな爪みたいなサイズのカードにこんなに容量が入るなんてという驚きですわ。
カメラに使っているCFexpress TypeBカードは、読み書きスピードも桁違いですが、それなりに大きなサイズです。それに比べると、microSDのサイズたるや…って毎回思いますね。

そしてこれも毎回思うのが、SDカード、スピードクラスの規格表記多すぎてよく分からん、ってことでしょうか。
調べると、これまで使っていた128GBは、最低書き込み保証10MB/sなのに対し、今回購入したものは30MB/sに進化しています。あくまで最低書き込み速度なので、実際はもう少し速いみたいだけど、ベンチマーク取るのも面倒なのでやっていません。
今までより速けりゃそれでいいじゃん、と言った感じです。

ちなみにCFExpress Type Bカードだと、1300~1600MB/sという桁違いな書き込み速度を実現しています。4K動画を撮るにしても、スマホと違って最近のミラーレス一眼はより高ビットレート、あるいはRAW動画にも対応出来るので、相当な書き込み速度を要求しています。
スマホだと、Xperiaは4K動画対応ですが、従来の10MB/s書き込みのカードでも記録できていたので、ビットレートは結構低めなんでしょうね。実際同じ4K動画でも、Z 9のような最新ミラーレスとは画質は格段に違うので。

さて、そろそろ初代Xperia 1の後継機をぼちぼち導入したいと思っていますが、今やスマホも内蔵ストレージが256GBとか512GBも出てきているので、こうしたmicroSDカードも次第に出番がなくなっていくのかな?

【ブラックフライデーですね~】へぇ、これはいいかも~的なもの

いつの間にやら日本でも浸透したブラックフライデーセール。
個人的にいいなーと思ったものをつらつらと。
※価格が値引き前表示になっていますが、タイムセール中はリンク先で値引き表示になります。なおセールは12/1(木)いっぱいとなります。

ASUS Vivobook Pro 14X OELD MC7400QC Ryzen9 5900HX 14インチWQXGA+

これ、写真や動画編集に最適なコスパの高いノートPCですよっ!

モバイルCPUでもトップクラスのRyzen 9 5900HX、メモリは16GBともう少し欲しいところですが、この機種の売りは何よりも有機EL 2880×1800ドット(90Hz)の高解像度、高色域(DCI-P3 100%表示)で、グラボもGeForce RTX 3050Laptopを搭載しています。
SSDが512GBと少なめなので、これを2TBに改装するだけで、かなり戦えるマシンになるはずです。ほとんどの写真、動画編集ユーザーにとって十分なスペックでしょう。
自分は去年、妻用PC兼サブPCでASUSのRyzen 9 4900HXのPCを導入したので、まだしばらく買い替えませんが、次は有機ELディスプレイが欲しいなと考えています。

PD給電対応 CIO モバイルバッテリー 10000mAh

近年、ノートPCやカメラで急速に対応機種が増えているPD給電ですが、これをモバイルバッテリで、しかも30W給電となると、少々お高くなります。

3千円台なら買いではないでしょうか? Nikon Z 9など、PD給電対応のカメラにも給電出来るかと思います。これはコンセントがない場所でのインターバル撮影など長時間撮影にも最適そうですね。

ProGradeのカードを安く買うならタイムセールしかないよ

ミドルクラス以上のカメラに採用されている、高速書き込みCFExpressカード、SDやCFカード時代はSanDiskが主流でしたが、以前ほどSanDiskはベンチマーク的に扱われなくなってきて、最近はProGradeが主力になっていますね。
そのProGrade、日本国内での正規販売はAmazonのみとなっており、更に割引販売はAmazonでのタイムセールのみです。このため、今回のブラックフライデーのような年に2,3回程度ある割引タイミングが買いどきです。
もちろん、SDカードも割引になっています。

なお、Nikon Z 9で4K60p以上の動画を撮るなら、COBALTかつ325GB以上がおすすめです。

ロクヨン(600mm f/4)も入るぞ! HAKUBAの85L防湿庫が半額

防湿庫、国内ブランドだと3~5万円しますが、日本メーカーの防湿庫といえばHAKUBA、私も買った85LのAmazon限定品が、またしても半額です。

商品写真にもありますが、フルサイズ用の望遠レンズ、600mm f/4クラスも入ります。さらにテレコンやらボディもかなり入ります。
我が家では、AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VRAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRに数本のレンズを入れています。それでもまだ余裕があるくらいです。

そこまで大きい防湿庫は要らないけど、でもちょっとした機材を入れておきたい、という方には、20Lのコンパクトなものも半額セール中です。
ドライボックスに乾燥剤、という使い方をしている人におすすめです。

個人的には、大きいのを買っておけば、あとから追加で買う必要がないので、結果的にコスパが良いのは85Lの方かなと思います。


ちなみに、今回はCIOのモバイルバッテリをポチりました\(^o^)/

Nikon Z 9とWireless Transmitter Utilityを使ってカメラから直接PCへ画像データを転送する方法

Nikon Wireless Trasnmitter Utility

以前、Nikon Z 9からFTPサーバーに直接画像を転送する方法を記載しましたが、Nikonの場合、無線LAN経由でFTPサーバーへ転送できるボディが限られるため、より多くの機種で使える方法として、無線LAN経由で直接PCに画像データを転送できる「Wireless Transmitter Utility」というソフトを使った方法があります。
対応機種は以下のとおりです。

  • Z 9、Z 7、Z 7II、Z 6、Z 6II、Z 5、Z fc、Z 50、Z 30、D780(カメラ内蔵の Wi-Fi に対応)
  • D6(カメラ内蔵の Wi-Fi / 有線 LAN に対応)
  • D5、D4S、D4(カメラ内蔵の有線 LAN に対応)
  • ワイヤレストランスミッター WT-7
    (対応カメラ:Z 7、Z 7II、Z 6、Z 6II、D850、D810、D810A、D780、D750、D500、D7200)
  • ワイヤレストランスミッター WT-6
    (対応カメラ:D6、D5)
  • ワイヤレストランスミッター WT-5
    (対応カメラ:D5、D4S、D4)
  • ワイヤレストランスミッター WT-4
    (対応カメラ:D4S、D4、D3X、D3S、D3、D800、D800E、D700、D300S、D300、D7000)
  • 通信ユニットUT-1 (WT-5 装着時も含む)
    (対応カメラ: D4S、D4、D810、D810A、D800、D800E、D750、D7200、D7100、D7000)

ミラーレスのZシリーズはすべて無線LANを搭載しており、かつオプションのワイヤレストランスミッターなどをを導入する必要なく、無線LAN経由による画像転送が可能です。
一眼レフでは、D780とD6が本体の無線LANのみで対応しますが、それ以外の機種は有線LAN、または別売りのワイヤレストランスミッターを導入する必要があります。
ワイヤレストランスミッターは業務用と前提のためか、10万円前後と高価で、一般的な使い方では現実的ではないでしょう。他メーカーはもっと早くからボディだけで実現していただけに、ちょっと遅れているNikonですが、ミラーレスになって全機種対応しているので、まあ良しとしましょう。
WiFi内蔵のD850で、別売りのワイヤレストランスミッターを買わないとPCに無線LAN転送で出来ないのが悔やまれますが(WiFi転送はスマホのSnapBridge経由のみ対応)。

Z 9でのWireless Transmitter Utility設定方法

まず予め、PCにはWireless Transmitter Utilityをインストールしておきます。(Windows/Mac対応) インストールしたら、まだ起動せず、先にカメラ側で設定を開始します。

Z 9のメニューを開き、ネットワークメニューから、「PCと接続」を選択します。なお、スマホとSnapBridgeでBluetooth接続している場合は、スマホとのBluetooth接続は切断となります。

ネットワークメニューの「PCと接続」を選択

次に「接続設定」を選択します。

PCと接続から「接続設定」を選択

接続設定から「新規追加」をクリックします。

接続設定から「新規追加」をクリック

任意の接続設定名を入力します。私はすでに「Home」で設定していました。デフォルトだと「WLAN1」となります。

任意の接続設定名を入力

設定名を決定すると、接続ウィザードが表示されます。

接続ウィザードで接続方法を選択

家庭内など無線LAN環境がある場合は、上記の「Wi-Fi接続先を検索」を選択します。下記の「PCと直接接続」は、ノートPCのように無線LANを内蔵しているPCと直接アドホック接続する際に選択します。
ここでは無線LANアクセスポイント経由でPCに転送するので、上記を選択します。

無線LANのSSIDリストが表示されるので、接続したいSSIDを選択します。ちゃんと2.4Gと5G帯の表示も出ます。
屋外で使用する場合は、5G帯は使用NGなので、2.4G帯を選択しますが、屋内であれば電波干渉の少ない5G帯がベターです。

無線LAN SSIDがリストアップされるので、接続するSSIDを選択する

SSIDを選択すると、無線LANの暗号キー(パスワード)入力画面になるので、暗号キーを入力します。

暗号キー(パスワード)を入力

無線LANに無事接続できると、IPアドレスの設定方法が表示されます。通常は「自動取得」で問題ないでしょう。
ここでは自動取得を選択しました。IPを固定したい場合などは、手動設定してください。

IPアドレス取得方法を選択、通常は自動取得で問題ない

自動取得を選択すると、自動で割り当てられたアドレスが表示されます。

DHCPで自動設定されたIPアドレスが表示される

次へを押すと、下記のように、Wireless Transmitter Utilityを起動するように促されますので、PC側で起動します。

カメラ名は機種名とS/Nで表示されます

ここでPC側のWireless Transmitter Utilityを起動します。すると下記の画像が表示されます。

ペアリングするカメラがリスト表示される

次へを押すと、「カメラに表示される認証コードを入力してください」と表示されます。ここでカメラに戻ると、カメラの液晶に認証コードが表示されます。

カメラ側で認証コードが表示される

表示されている4桁の認証コードを、PCのWireless Transmitter Utilityに入力します。
ちなみに認証コードは設定のたびに変わります。

カメラに表示された認証コードを入力

認証コードを入力すると、ペアリングは完了です。

カメラとWireless Transmitter Utilityの接続が完了

最後に、画像を転送するフォルダと、転送後の表示アプリケーションを選択します。
NX Studioを選択すると、転送するたびにNX Studioがアクティブになります。もしPCですぐに編集したい場合は、NX Studioに設定すると便利ですが、例えばインターバル撮影して常時転送の設定にした場合、転送されるたびにNX Studioの画面がアクティブになって、他の作業をPCで行いたい場合に、いちいちNX Studioがアクティブに画面で出るため、面倒です。
このため、うちの環境ではエクスプローラーに設定しました。

転送先フォルダと転送後表示設定を選択

以上で設定は完了です。

あとは、Wireless Transmitter Utilityの画面を閉じても、PCが起動していれば、カメラの画像が転送されます。

なお、カメラ側でオプションの項目に入ると、転送方法の設定が変更可能です。
「撮影後自動送信」をONにすると、取ったそばから自動的に転送されます。OFFでは、カメラ側で転送設定した画像のみ転送されます。
RAW+JPEG撮影で、JPEGファイルのみ転送するといった方法や、JPEG+JPEGの設定の場合は、2つのカードスロットのどちらか任意の方のみ転送もできたりもします。
便利ですね。
これがボディ単体で出来ないD850、何とかならんかねぇ。

画像の転送設定は色々変更できます

写真を撮ると、自動転送されるように設定すると、PCにデータがポンポン入ってきます。これは楽で良いです。家で物撮り、スタジオ撮影に便利ですね。

こうした便利機能が、Zボディはどの機種も使えるので、早く2台目のZボディがほしいところ。ワイヤレストランスミッターWT-7は中古でも高いですしね。

そろそろ次のスマホを検討 Xperia1III vs Pixel 7 Pro

現在使っているSONY Xperia 1初代(SO-03L)も導入から3年半経過して、まだバッテリ容量は80%以上を維持、特段遅いというわけでもないけど、そろそろ買い替えの検討を始めたいな、と思いました。
子供も大きくなってきて、1人で行動することも増えてきたので、お下がりを提供、という考えもありまして。

■SONY Xperia 1III

ここ何台か、スマホはずっとSONYのXperiaシリーズを使い続けてきました。どの世代も相変わらず発熱に悩まされますが、現在使っているXperia 1は、やっとカメラがまともに撮れる3眼仕様のものになり、普通に撮る分には不満もありませんし、その他に機能的にも不満なく使えています。
そんな感じなので、1世代前ですが、Xperia 1IIIは自分にとって選択肢としては無難です。


欠点としては、すでに1世代前であること。XperiaはOSのアップデート期間が短いのが欠点で、恐らくAndroid13で終了となる見込みであることでしょう。
その他スペック的には、初代Xperia 1で特に不満はないので、2世代新しくなるXperia 1 IIIでも問題ないでしょう。

■Google Pixel 7 Pro

Android OSはGoogleが作っていますが、そのGoogleで販売するのがPixelシリーズ。なのにiPhoneと違って、イマイチ盛り上がりにかけるというか、知名度が低いのが玉に瑕です。ただ、最大5年間のOSアップデートがあり、3年程度で終了する他のAndroid端末よりはOS更新が多いのが利点です。
一度使ってみたいというのもあります。
大きな欠点はないものの、以前のPixel5シリーズまでにあった、Googleフォトへの無制限アップロードは、本機種も対応せず。こういうOS提供メーカーのサービスがなくなってしまったのも、あまり積極的に買いたい要素がない所以だったりします。


なお、Pixelシリーズは、時々Googleストアで割引も入ります。今日からブラックフライデーセールもあり、1世代前のPixel 6シリーズは割引が入っています。
ただ、最新のPixel 7シリーズは特段割引はないようです。

特典も控えめですね…

ガルマックスさんのサイトで比較してみました。

端末名Xperia 1 ⅢPixel 7 Pro
型番/別名XQ-BC42GFE4J
発売年2021年10月2022年10月
発売地域日本:SIMフリー日本:SIMフリー、au、ソフトバンク
メーカー・ブランドSONYGoogle
3GW-CDMA:1 / 5 / 6 / 8 / 19W-CDMA:1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
4G LTEFDD LTE:1 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 17 / 18 / 19 / 21 / 26 / 28
TD-LTE:38 / 39 / 40 / 41 / 42
FDD LTE:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30
TD-LTE: 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
5G NRSub6:n77 / n78 / n79Sub6:n1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n12 / n14 / n20 / n25 / n28 / n30 / n38 / n40 / n41 / n48 / n66 / n71 / n77 / n78
ミリ波:n257 / n258 / n260 / n261
Wi-Fi802.11 a/b/g/n/ac/ax802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetoothバージョン:5.2
コーデック:SBC / AAC / aptX / aptX HD / LDAC
バージョン:5.2
コーデック:SBC / AAC / aptX / aptX HD / LDAC
SIMサイズ・スロットデュアルスロット(Nano SIM×2)NanoSIM×1
ネットワーク関連備考2回線同時待ち受け対応eSIM対応
ディスプレイサイズ:6.5インチ
材質:有機EL
画面占有率:非公表
形状:ノッチなし
最大リフレッシュレート:120Hz
最大タッチサンプリングレート:240Hz
サイズ:6.7インチ
材質:有機EL
画面占有率:非公表
形状:パンチホール(中央)
最大リフレッシュレート:120Hz(LTPO)
最大タッチサンプリングレート:非公表
解像度解像度:3,840×1,644(4K)
画面比率:21:9
解像度:3,120×1,440(QHD+)
画面比率:20:9
画素密度643ppi/高精細でドットの粗さは気にならない512ppi/高精細でドットの粗さは気にならない
サイズ高さ:165mm
横幅:71mm
厚さ:8.2mm
高さ:162.9mm
横幅:76.6mm
厚さ:8.9mm
重さ186g212g
本体色ブラック系、グレー系、パープル系、グリーン系ブラック系、ホワイト系、グリーン系
OS (初期搭載)Android 11Android 13
CPU(SoC)Qualcomm Snapdragon 888Google Tensor G2
Titan M2
AnTuTuベンチマーク総合スコア約800,000点
GPUスコア約317,000点
(AnTuTu v9参考値)
総合スコア:775999
GPUスコア:303592
(AnTuTu v9実機スコア)
組み合わせメモリ12GB+容量512GBメモリ12GB+容量128GB
メモリ12GB+容量256GB
メモリ12GB+容量512GB
ストレージカードMicroSDカード対応(最大1TB)非対応
背面カメラトリプルカメラ
①1,220万画素(メイン、f/1.7)
②1,220万画素(超広角、124°、f/2.2)
③1,220万画素(望遠カメラ、f/2.3 2.8)
+ToFセンサー
その他詳細非公表
トリプルカメラ
①5,000万画素(メイン、f/1.85)
②1200万画素(超広角、125.8°、f/2.2)
③4,800万画素(望遠、光学5倍ズーム、f/3.5)
手ぶれ補正:光学式
センサーサイズ:1/1.31(メイン)
PXサイズ:1.2μm(メイン)、1.25μm(超広角)
インカメラベゼル内蔵式インカメラ
画素数:800万画素(メイン、f/2.0)
その他詳細非公表
パンチホール式インカメラ
画素数:1,080万画素(メイン、f/2.2)
センサーサイズ:非公表
PXサイズ:1.22μm
カメラ備考ZEISS監修

※可変式望遠カメラ詳細
焦点距離:70mm、105mm
視野:34°(70 mm)、23°(105 mm)
F値:F2.3 (70 mm)、F2.8 (105 mm)
マクロ撮影対応
超解像ズーム最大30倍
GPSGPS対応(詳細非公表)GPS、GLONASS、BDS(BEIDOU)、GALILEO、QZSS
生体認証・ロック解除指紋認証:対応
顔認証:非公表
指紋認証:対応
顔認証:対応
センサー赤外線センサー:非公表
加速度センサー:非公表
近接センサー:非公表
ジャイロセンサー:非公表
電子コンパス:非公表
光センサー:非公表
赤外線センサー:非対応
加速度センサー:対応
近接センサー:対応
ジャイロセンサー:対応
電子コンパス:対応
光センサー:対応
その他:気圧センサー
防水/防塵・タフネス等級防水/防塵:IP68
耐衝撃:非対応
防水/防塵:IP68
耐衝撃:非対応
イヤホンジャックありなし
NFCNFC:対応
FeliCa/おサイフケータイ:対応
NFC:対応
FeliCa/おサイフケータイ:対応
その他機能ステレオスピーカー搭載
独自キー搭載
デュアルスピーカー搭載
バッテリー容量4,500mAh5,000mAh
充電有線充電:対応(規格非公表)
ワイヤレス充電:対応(規格非公表)
逆充電:対応(ワイヤレス対応)
有線充電:23W
ワイヤレス充電:23W
逆充電:対応(ワイヤレス対応)
ポートUSB Type-CUSB Type-C (USB3.2 Gen2)
ガルマックスさんのサイトから引用、一部補足

Pixel 7 Pro、microSDカード非対応なのね…。現時点では、やっぱりXperia 1 IIIが良いかなぁと考えています。ソニーストアで割引クーポン出てくれたらなぁ…。

城ヶ島からの風景

国際観艦式撮影で行ってきた城ヶ島のこぼれ写真です。

個人的に、結構このスポットから撮影は悪くなかったです。もちろん、視程は厳しく、艦艇をくっきり撮ることは出来なかったし、航空機もそれほどこの周辺は飛ばなかったので、その点は残念だったけど、単純に写真を撮るスポットとしてよかったのと、逆光でシルエットになる艦艇、という絵も悪くないなと思いました。
岩場なので、重い機材を持って移動は骨が折れるけど、三脚を据えても迷惑がかからない広い場所で、ゆっくり撮れるのは良かったですね。

こうしてみると、左下の護衛艦「もがみ」型はやはり独特のシルエットで、新世代の艦艇だなと言う印象です。

写真データに埋め込まれたGPSデータの確認

ところで、もう10年ほど前から、カメラで撮影した画像にGPSデータを埋め込んでいます。
かつてNikonのNX Studioやその前進のViewNX-iなどには、埋めこんだGPSのマップを表示できる機能がありましたが、Google MapsのAPIの仕様の問題? 契約の問題なのか、現在この機能が削除されてしまいました。
そこで最近使っているのがこのソフトです。

画像位置情報取得ツール https://www.osadasoft.com/software/getgpsinfo/

画像位置情報取得ツールを使っています。ただこのソフト、1つのフォルダにある複数の画像の位置をすべて表示する機能はないようです。1つのファイルを選択して表示、という感じです。
また、Googleマップも表示はできますが、APIの契約の関係か、”For developmnent purposes only”と表示されてしまいます。Nikonもこれがあって表示機能をやめたのでしょうね。

かつてのViewNX-iで表示した2015年の観艦式で撮影した画像のGPSポイント、乗艦した護衛艦「きりしま」の航跡がわかります

↑Googleマップでなくて良いので、こうした機能はNX Studioに復活してほしいですね。

スマホをBluetoothでDUNに対応させるCobaltBlue3が使えなくなった

【お知らせ】WordPressの不具合?で、複数画像を表示する「ギャラリー」のカラムが縦並びになってしまっています。現在修正対応中です。

昨日は3年ぶりに開催されました、令和4年度入間航空祭に何とか参加できまして、行ってきたのですが、その写真は後日ということで、今回はドライブ中に、古いサイバーナビでBluetooth接続しているスマホとの通信ができなくなってしまった、というお話を書きます。

CobaltBlue3が起動できなくなった

嫁車エスティマに搭載している、carozzeriaのサイバーナビ、AVIC-ZH09CSも購入から10年以上経過し、2021年度にてマップ更新は終了してしまいましたが、14年目のエスティマのナビを買い換えるのも気乗りしないので、もう暫く使う予定(スマホも併用すればOK)。
そんな古いサイバーナビは、専用の通信ユニットND-DC1で渋滞情報の取得などをインターネット経由で行なえ、以前はこのND-DC1に格安SIMを入れて使っていました。
SIMの契約の関係で、これに使っていたSIMの契約を切ってしまったので、スマホのBluetooth経由で接続するためにCobaltBlue3というソフトを使っていました。

詳細は以下の記事です↓

サイバーナビZH09CSをスマホ経由でスマートループに接続する

ところが、昨日、途中まで使えていたCobaltBlue3が突如起動できなくなりました。ナビとスマホはBluetooth接続できているのに、通信のみできなくなっていました。

ColbaltBlue3

Google Playのバージョンが異なります…という表示がでるだけで、ソフトの起動すらできなくなりました。ちなみに、2022年11月3日の早朝までは使えていました。その日の午後から起動ができなくなったようです。

ソフトを一度アンインストールして、もう一度インストールしてみようとGoogle Playを見ると、Google Playから消えているのです。

T-CONNECTバージョンのCobaltBlue3しか表示されない

検索しても、CobaltBlue3 T-CONNECT版のみ表示され、通常のCobaltBlue3は綺麗サッパリ消えていました。有料ソフトで課金して買ったのに!
PCのブラウザから検索してみると、Google PlayでCobaltBlue3のリンクは生きていましたが、このページからスマホにインストールしようとしても「このアイテムはご利用いただけません」と表示されてしまいます。

CobaltBlue3は利用できないとの表示

ガッカリですね。とは言え、古いカーナビはガラケーでは当たり前だったBluetoothのDUN(DialUp Network)プロファイルは、ほとんどのスマホでは標準対応していないため、別途アプリが必要です。CobaltBlue3は、定番のアプリだっただけに、突如使えなくなるのは残念です。
仕方がないので、代替アプリを入れました。はい、上の画像にある2番めに表示された「NaviGateway」です。

NaviGatewayの画面、特に設定は必要なし

こちらは有料ソフトで¥700。CobaltBlue3と違ってアプリ内課金ではなく、最初から課金しないとインストールできません。この点は、課金して使えなかったらどうしてくれる!?と不満に思いますが、とりあえず購入してインストールしたところ、問題なくナビ側で通信ができるようになりました。スマートループの情報、拾えています。すでにナビ側のDUN接続の設定が出来ていてCobaltBlue3が使えていた環境であれば、NaviGatewayもインストールするだけで、特に設定はなく使えるようです。

そんなわけで、何故か11月3日から使えなくなったCobaltBlue3に代わって、NaviGatewayはナビまたは車を買い替えるまでは、古いサイバーナビの通信のために欠かせないソフトとなりそうです。