BRONICA S2 & NEOPAN 100 ACROS II

先月光が丘公園で、BRONICA S2とFujifilm NEOPAN 100 ACROS IIで撮った写真。

Fujifilmのモノクロフィルム、NEOPAN ACROSが販売終了になった後、NEOPAN ACROS IIとして復活しましたが、箱にMade in UKとあり、中身はILFORDのOEM製品と言われています。
実際、仕上がったネガを見ると、諧調表現が明らかに旧ACROSと違って、コントラストはやや高めです。
それはそれで嫌いではないですし、スキャナでスキャンする上では、そうした特性のフィルムのほうがスキャンしやすいです。
が、NEOPAN ACROSかと言われると、やっぱり違いますね。
特にブローニーフィルム(120判)は、Fujifilm特有の、フィルムの端に穴があって引っ掛けらてる穴や、パトローネにある穴を引っ掛ける突起もなく、ああ中身はFujifilmじゃないんだなぁと思わせます。
現像済みのフィルム自体には、NEOPAN ACROS IIの表記はあるのですけどね。

レンズはとっかえひっかえ、NIKKOR-O 50mm F2.8、NIKKOR-P 50mm F2.8, ZENZANON 150mm F3.5を使用。でもやっぱりこの中では50mmが好きだな。

南極観測船「宗谷」を見学してきた

お台場の東京国際クルーズターミナルは、船の科学館と湾岸警察署の間にあるので、せっかく来たということで、船の科学館の横にある南極観測船「宗谷」を見学してきました。

南極観測船「宗谷」

以前は見学は有料でしたが、現在無料で公開されています。ささやかながら、入り口で維持修繕費用を寄付しました(もちろん任意です)。

「宗谷」の船としての経歴は、なかなか興味深いです。

  • 1938年(昭和13年):ソ連の砕氷貨物船「ボロチャエベツ」として進水後、日本の貨物船「地領丸」として竣工
  • 1940年(昭和15年):海軍の特務艦「宗谷」となる(この時に8cm単装高角砲などの兵装を装備する)
  • 1945年(昭和20年):終戦後、兵装解除され、大蔵省の管轄となり、残留法人の引き上げ船となる。(1,9000人を引き上げ)
  • 1950年(昭和25年):海上保安庁の灯台補給船「そうや」となる
  • 1956年(昭和31年):南極観測船「宗谷」となり、わが国初の砕氷観測船として第1~第6観測まで運用される
  • 1963年(昭和38年):海上保安庁の巡視船となる。
  • 1978年(昭和53年):後継のヘリコプター搭載型巡視船「そうや」の就役により、退役
  • 1979年(昭和54年):船の科学館前に係留展示を開始

戦前に就役した日本の船が、現存するのは非常に稀です。
というのも、戦時中には、軍艦だけでなく、多くの民間貨物船や客船も海軍に徴用され、戦没した船が多かったからです。
本船は、1944年(昭和19年)のトラック島大空襲で、ただ1隻奇跡的に生還できた船なのです。

戦後も引き上げ船→灯台補給船→南極観測船→巡視船となり、退役後も40年以上、船の科学館に展示されています。

戦前の船ながら、当初より砕氷貨物船として建造されたため、船体が頑丈だったのでしょうね。
南極観測船となった際に大掛かりな工事を行ったため、船内の装備品の銘板には1950年~51年の書かれたものが多かったです。
すでに就役から83年経過した船が、今も海の上に佇んでいるのは、非常に貴重です。戦時中に多くの船が戦没した日本では、戦前の船が洋上で保存されている事自体が奇跡に近いです。そのため、維持管理も大変でしょうけど、現在も錆も少なく、状態は良いですね。

展示は16時まで。時間ギリギリまでいました。それでは帰りましょう。

船の科学館自体は、ちょうど10年前の2011年10月をもって、館内改修の名目で閉館となりましたが、現在に至るも改修される気配はなく、残念です。昔見に行ったなぁ。建物自体は維持されていますが、資金的に厳しいのでしょうか。
せっかくクルーズ船も来るようになったので、再開してほしいですね。

独フリゲート「バイエルン」を見に東京国際クルーズターミナルに行ってきた

何だか横田基地にアレが飛んできているみたいですが、6日土曜は妻がお仕事、子供を見なければならないので、横田は難しい。
ということで、子供らを連れて5日に東京に入港した、ドイツ海軍のブランデンブルク級フリゲート「バイエルン」(F217)を見に、東京国際クルーズターミナルに行ってきました。

以前は、こうした海外の艦艇は晴海旅客ターミナルで受け入れていましたが、東京国際クルーズターミナルの開設に伴い、晴海旅客ターミナルは廃止が決定され、近い将来解体が予定されています。ただ、普通に開いてはいるみたいですけどね、解体の話はどうなっているんだろう?

東京国際クルーズターミナル、お台場の船の科学館隣に出来ていまして、行くのは初めて。車で直接乗り付けられて、それほど広くないですが、駐車場も併設されています。

晴海埠頭は、レインボーブリッジをくぐれない大型客船が増えてきたことから、レインボーブリッジ手前にあるお台場に旅客ターミナルを作ったようですね。

ただし、写真撮影的には、船が接岸している場所は、昼過ぎはちょうど逆光なんですよね…。
対岸は貨物ターミナルなどで、一般人は入れませんから、順光を狙うなら午前中か。あるいは午後海上から見るかのどちらかですね。

「バイエルン」は、ブランデンブルク級フリゲートの3番艦として、1996年に就役した艦艇。艦齢は25年なので、ベテラン艦ですね。
ホストシップの護衛艦「さみだれ」も2000年就役なので、世代的には同じ艦艇になります。
両者とも、初めてシースパロー短SAMの発射機をVLS(垂直発射機)化した艦艇で、同じOTO76mm単装速射砲を搭載しています。
船体は「さみだれ」のほうが一回り大きく余裕がありますね。

対艦ミサイルは、日本語のWikipediaではエグゾセとなっていますが、ドイツ語のWikipediaではハープーンとなっており、外観上もエグゾセではなくハープーンですねこの台座。ドイツ語のWikipediaによれば、2015年に運用終了のためハープーンに改装されたようです。

また、RIM-116 RAMは、アメリカと独の共同開発なので、独の艦艇に広く用いられています。最近は海上自衛隊も搭載し始めていますね。

ヘリコプターは、欧州ではおなじみのリンクスで、小型なので船体の比較的小さなブランデンブルク級も2機搭載しています。
より大きな、今回のホストシップでもある護衛艦「さみだれ」は、機体もリンクスより大きいSH-60J/Kなので、通常は1機搭載です。

ドイツらしいなと思ったのは、リンクスが理路整然と並べられ、機体の塗装も美しいことでしょうか。この辺りは、お国柄が出ますね。

ブランデンブルク級の船体も、独らしく乾舷が高い重厚なイメージです。
ただ、やや船体の大きさに余裕はないように見え、シースパロー短SAMのVLSは船体に収められなかったために艦橋前の高い位置にあるため、前方視界が悪そうに見えるのと、重心が高くなりそうな感じです。
レーダー類は欧州の標準的な構成ですね。

元々、中国も訪問する予定だった「バイエルン」ですが、中国側から入港拒否されています。そもそもドイツの艦艇がインド洋や太平洋方面、日本に来るもの20年ぶりです。
元々、左派政党のメルケルと中国共産党は蜜月とも言われていて、ドイツも今は中国向けの自動車生産が主力です。地理的に中国とドイツは離れていて、戦略的にはお互い利害関係はなし。
一方で開かれたアジア太平洋、航行の自由作戦は、イギリスやフランスなど欧州も参加しているため、そちらの顔を立てなければならず、どっちつかずの印象です。
エネルギー政策も、化石燃料と原発依存をなくしていくと言いつつ、いざとなれば周辺国に依存する、特にロシアとエネルギー政策で連携もしていたりと、八方美人なんですよね。

それはともかく、純粋にドイツ艦艇を近くで見られたのは良かったです。

【待ちましたよ…】Nikon Z 9の雑感

2018年にNikonのフルサイズミラーレス一眼、Zシリーズが販売開始されました。
しかし、恐らく躍進するSONYのαに対抗すべく、急遽出しました感が大きく、Z 6Z 7はNikonの一眼レフに及ばないスペック、マウントアダプタFTZには不格好な三脚座が、遅れて出たバッテリグリップは縦位置シャッターボタンやダイヤル無し、とまあ後出しなのにチグハグ感、ライバルの周回遅れ感は否めず、Zマウントにはずっと縁がありませんでした。
Z 7IIZ6 IIが出て、やっとある程度追いついてきたかに感じましたが、かと言ってD850を置き換えるほどか?と問われると、そこまでかな、という気がしまして。
Nikonは長年のユーザーでもあるので、愛着はありますが、Nikonのミラーレスの周回遅れに、将来はCanonに移行しようかな? なんて去年のEOS R5/R6デビューを見て思ってしまうくらいでした。
が、2021年3月、やっとZシリーズのフフラッグシップ、Z 9が発表、これはちょっと待ってみようという気にはなりました。
なんだかんだでFマウントの資産を抱えすぎましたので(笑)、Canonに移行と言っても、なかなか難しいのも事実。レンズ数本なら出来ても、それ以上となると…。

■発表から待たせすぎでしょう

2021年3月に突如、フラッグシップ機のZ 9の開発発表があったのも、恐らくその前月にSONYからフラッグシップ機のα1の発売が発表されたのも大きいでしょう。
Nikonは、東京オリンピックに於いてはD6がメインのフラッグシップ機として使用され、その次の冬季北京オリンピックには、ミラーレスのフラッグシップ機が試験投入で使われることを想定していたと思われます。
オリンピックが2020年ではなく2021年開催となり、そのあたりの計画が狂ってしまったこともありますが、α1のインパクトは大きかったと言えます。
あくまでも想像ですが、2021年開催となった東京オリンピックには、Z 9は当初から試験投入は考えていたと思われます。その結果を見て、2022年の冬季オリンピックまでに投入するか判断だったのではないでしょうか?
α1のスペックが出て、Nikonもフラッグシップを開発発表しないと、そのパイを奪われかねない、という判断があったのかもしれません(あくまで想像ですよ~)。
しかし、そんな感じで、当初の予定より早く開発発表せざるを得なかったため、実際の販売予告までに半年以上の時間を要してしまったのは、痛手でしたね。
いつ発売するのか? スペックはどうなのか、割と最後まで噂レベルでしか出なかったので、このあたりの販売戦略をどう考えるかは、今後の課題でしょうね。
発表だけしていつまでも売らないと、熱も冷めてしまいますから。
そして、10月のティーザー広告も、あまり大きなサプライズはなく(8K動画の連続撮影時間くらいかな)、ここでもSNS界隈では、割と賛否両論が多かったように思います。
半年以上、待たせすぎは、もうなしにして欲しいですね。Canonのようにスパっと発表して売るほうがスマートだと思うのですが。

■一番のサプライズ、メカシャッターレス

長年続いた一眼レフ全盛期から、ミラーが消え、次に消えるといわれていたシャッターユニット、完全電子シャッター化は以前から言われていました。
電子シャッター自体は今に始まったことではなく、ミラーレス一眼になってからは、電子シャッターも搭載したカメラが増えてきました。
実は、Nikonのレンズ交換式のミラーレス一眼では、Zシリーズ以前の1インチセンサミラーレス(Nikonではレンズ交換式アドアンストカメラと称していた)で、電子シャッターのみの機種を展開していました。
Nikon 1 Jシリーズは、一貫してメカシャッターレスで、電子シャッターのみを採用していました。ローリングシャッター歪は原理的に発生してしまうものの、実際に撮影でローリングシャッター歪が目立つことはなかったため、電子シャッターの幕速は極めて速かったのでしょう。画素数を落とせば、最大1200fpsの超スローモーション撮影も可能でした。
このため、あえてメカシャッターを省くことで、上位のVシリーズと違って割り切って作ることができたのでしょう。
しかし、まさかその後に出したメカシャッターレスのカメラが、いきなりフラッグシップ機だったのには驚きました。SONYのα1も、電子シャッターでもローリングシャッター歪みの少ないセンサを採用したにもかかわらず、メカシャッターは健在でした。
メカシャッターレスのカメラは、全画素同時読み出しが可能なグローバルシャッターの搭載が必須と思われていましたが、ローリングシャッターのセンサであっても、読み出し速度がメカシャッター並みに十分速ければ、電子シャッターのみでも問題ない、という判断でしょう。
グローバルシャッターのカメラは、業務用途では開発されているものの、センサの単価が非常に高くて画素数を増やすのが難しいからか、一般的なスチルカメラへの搭載はまだ難しいようです。
十分な読み出し速度のある積層CMOSセンサを採用したことで、メカシャッターレスを実現したZ 9ですが、この辺りも後述する値段の安さに繋がっていると思われます。

■二番目のサプライズ、価格

事前情報で、D6より安くなる、という噂もあったZ 9。個人的には懐疑的で、α1の初期の価格、88万円に近いのではないか、と想像していました。
この懸念はよい意味で裏切られ、最安値で63万円弱となりました。70万円前後のD6と比べても、1割安いということになります。
これはかなり戦略的な価格です。
実はD850も、秒9コマ連写するには、パワーバッテリパックとEN-EL18系のバッテリとその充電器が必要で、これが結構な投資でしたので、それを考えると、この値段には驚きです。
利益度外視することはありえませんから、メカシャッターユニットがなくなった恩恵が出ていると思われます。(センサ保護のためのシャッターは存在)
フラッグシップのD6は一眼レフカメラだったので、ミラーユニットが必要ですし、メカシャッターは当然存在します。これらが存在しない分のコストは下げられますから、その分を単価の高いと思われる積層CMOSセンサや、あるいはEXPEED7などの画像処理、内部メモリなどに充てることができます。それでもD6より安くなっているのだから、メカシャッターやミラーがいかにコストを上げていたか、ということです。
ここで、ミラーもシャッターもなくなったカメラは、海外新興企業も作りやすくなって、日本のメーカーは駆逐されかねない、という意見もありますが、カメラはボディだけでなく、レンズやアクセサリを含めたシステムですし、レンズは依然といてメカの塊です。ここのアドバンテージは大きく、むしろ単体のカメラ自体がスマホカメラの影響でマイノリティになりつつあり、あえて新興メーカーが参入するほど、この業界は甘くないのかな、と思います。
とにかく、価格はだいぶ頑張って、22年前のデジタル一桁初代のNikon D1とほぼ同価格帯というのは、すごいことですね。

■9種類の被写体検出可能なAF

Nikonのミラーレス一眼で、一番の弱点だったAFですが、493点という測距点はZ 7シリーズと変わらないものの、、9種類の被写体検出できる、ディープラーニング技術を用いて開発したアルゴリズムを搭載して、動態への食いつきはD6以上とされています。
低照度‐6.5EVからの測距が可能で(f/1.2レンズ使用時)、スターライトビュー有効時は‐8.5EVからと、かなり頑張っています。ただし、今までf/2.0連巣基準で出していた数値が、急にf/1.2レンズとなったのが解せませんが、それでもなお、より低照度に強くなっていると思われます。
SNSで指摘されているように、公開された動画は、低照度のAFのシーンがないため、判断が難しいところです。この辺りはカタログ値は鵜吞みにはできないため、実機での確認で判断したいところです。
9種類の被写体検出の1つにYamaroがよく撮る飛行機があり、全体や先頭部、コックピットの設定があるのも面白いですね。どこまで食いついてくれるかが楽しみです。
被写体検出も、任意選択とオートが選べますが、オートの場合、複数の被写体が同時にフレームに入った場合、

画面内に複数の異なる被写体があり、フォーカスポイントが意図していない被写体を捉えている場合は、マルチセレクターで意図している被写体を選べます。

https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_9/features01.html

となっています。マルチセレクターでの選択は、被写体が多いほど時間がかかるため、タッチパッドで選べるなど工夫が欲しかったですね。Canon EOS R3なら視線入力で選べるかなと思います。
やはり実機を使って判断、となりそうですが、やっと動態AFはライバルに追いついたかな、と言えそうですね。

■世界初のブラックアウトフリーReal-Live Viewfinder

ブラックアウトフリーは、既にα9シリーズなど、一部の機種に搭載され始めていますが、

ファインダー像の消失が起きないよう同一画像を表示する従来のブラックアウトフリー撮影とは異なり、実際の被写体の動きを常にそのまま表示します。

https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_9/features02.html

とあるように、実はこれまでのブラックアウトフリーは、撮影中のコマ落ちは同一画像で補っていたそうです。(知らなかった~OMさんSONYさんそうだったの!?)
今回は、連写し続けても、コマ落ちせずEVFに表示できるのが売りのようです。
EVFのスペック自体は、Z 7/Z 6シリーズと変わらない369万ドット0.5型OLEDですが、元々ZシリーズのEVFは工学系の設計が良いからか、ドット数以上に見やすいファインダーとなっているため、ドット数の大きさよりも、見やすさと表示レートダウンのなさを優先させたのでしょう。

■スチルは20コマ/秒に留まる

SONYのα1が、5010万画素ながら、JPG/圧縮RAWで30コマ/秒に対応(対応レンズが必要)なのに対し、Z 9では、RAW撮影では20コマ/秒に留まります。JPGだとフル画素では30コマ/秒となります。
連続撮影枚数も、α1はRAW(恐らく圧縮RAW)で238、ロスレス圧縮RAWで92枚、Z 9ではロスレス圧縮RAWで79コマに留まるものの、高効率★圧縮RAWで685コマ、さらに高効率圧縮RAWで1000コマ以上となります。
軍配はα1に上がるものの、新開発の高効率圧縮RAWを使えば、一気に連続撮影枚数が向上します。ちなみに、α1はJPGのLファインで400枚です。
この辺りは、各カメラとも使用するメモリーカードや設定、レンズなど、様々な要素が絡んで、一概には言えないようです。
特にSONYの場合、30コマ/秒は装着するレンズでも使えないものもあり、サードのレンズでは15コマ/秒に制限されます。
また、Z 9は将来的に8K60p(12bit RAW)動画の内部記録に対応するようなので、将来的にスチルも高圧縮RAWで30コマ/秒に対応すると嬉しいのですが。
個人的には、余りにデータが増えすぎるので、20コマ/秒でも十分ですが、将来的なアップデートに期待したいところですね。

■高画素機の宿命か、ISO感度はD850やZ7と変わらず

高感度番長のD5,D6のユーザーが、一番気になる部分ではないでしょうか? 2000万画素のD5,D6は、高感度耐性も高く、基本感度はISO100~102400、拡張で高感度側は5段分(ISO3280000相当)の増感が可能でした。
対して、Z 9は、これまでの4500万画素クラスのD850やZ 7/Z7IIと変わらず、ISO64~25600(拡張で2段分ISO102400)に留まります。
ここはもう少し頑張ってほしかった部分ですし、夜や屋内撮影が多いユーザーは気になるところでしょう。高感度撮影が多いD5, D6ユーザーは、簡単にはZ 9へは移行できないのではないかな、と思われます。
かといって、Z 6/Z 6IIでは多くの点で見劣りします。Nikonは高感度耐性の高く、8Kを取り除いたZ 8も検討すべきでしょうね。
ちなみに、α1も基本感度はISO100-32000と、わずかに高感度が有利なだけで、拡張感度は同じISO102400なので、やはり高画素機はこの辺りが限界なのでしょうね。

■動画は現時点で再強か

元々ビデオカメラを販売しているSONYもCanon、スチルカメラの動画でも評判は良いですが、EOS R5がフルサイズミラーレス一眼初の8K動画の撮影が可能ながら、熱問題にに苦しんだことは記憶に新しいです。α1も8K30pは連続撮影30分ですが、Z 9は8K30pで最大125分の内部記録を可能としました。
SDR、N-Log、HLGに対応、ProRes 422 HQ 10ビット、H.265の内部記録対応など、この辺りはライバルも対応していますが、やはり8K動画の長時間記録は他にないメリットです。
実際に125分も長回しすることはほとんどないでしょうけど、それだけ熱耐久に優れていると言えます。特に近年温暖化が進んで真夏は灼熱になるため、そういった場面での撮影でも、熱による録画停止のリスクが軽減されていそうです。
8K動画撮影には、高速書き込み可能なCFexpressカードは必須ですが、特に将来の8K60pやRAW動画には、ProgradeのCOBALT 1700Rのような最低継続書込速度1400MB/sのSLCメモリが推奨されています。

■新バッテリEN-EL18dは大幅容量アップ

バッテリのEN-EL18シリーズは、Nikon D4から採用されている形状のバッテリです。
D4の標準品だったEN-EL18は10.8V 2000mAhでしたが、D4Sで採用されたEN-EL18aは2500mAhに容量アップし、以降EL18b,EN18cと型式はマイナーチェンジされましたが、機能容量とも大きな変化はありませんでした。
今回EL18dでは、3300mhとEL18a~c型から3割以上の容量アップ下と同時に、Z 9からのUSB給電にも対応します。
ただし、EL18dは、形状は従来のEL18シリーズと同じですが、対応機種は現在のところ、Z 9以外にD6,D5のみとなっており、初代EL18~EL18cが使えた機種が全て対応しているわけではないようです。D850のMB-D18バッテリーパックやD4シリーズにはには非対応
なのが残念ですし、理由も知りたいところです。
ちなみに、EL18d対応充電器も、新型のMH-33となり、従来のMH-26a/26は充電不可能となっています。


とまあZ 9の雑感をタラタラと書いてみましたが、HPでは頻繁にディープラーニングという言葉が出てきており、AFの認識追従やAWBの精度アップに貢献しているようです。
また、今後のファームアップで、さらに動画やスチルの連写性能を上げていくことが告知されており、現時点での性能に留まることなく進化しそうですね。
これらの技術が、ミドルクラスのボディに降りてくると、ライバルメーカーに対するアドバンテージにもありそうですし、技術競争も進むでしょう。
D3の再来といわれているZ 9ですが、これでNikonも少しは盛り上がってくれると、カメラ業界も賑わって良いと思いますね。
後はZレンズかな? 特に望遠レンズはこれからですしね。

【2010年11月2日】ハワイで戦艦ミズーリを見てきた

今から11年前、新婚旅行で行ったハワイ。
自分にとっては初めてのハワイだったので、ぜひ見ておかねばと思ったのが、戦艦ミズーリ(USS Missouri BB-63)でした。
真珠湾攻撃で日本に沈められた戦艦アリゾナの上にあるアリゾナ記念館から、ミズーリを眺めた後、レンタカーにて移動。今思えばわざわざレンタカーを借りなくても良かったなと思いましたが、まあ何事も経験ですよね。

戦艦ミズーリ、思ったよりも日本人の観光客は少なく…というより見かけなかったかな? アメリカ本土など欧米の観光客がほとんどだったように思います。日本人にとっては、太平洋戦争中、特攻機が当たった場所の凹みが今でも残っていたり、降伏文書調印を行った場所でもあったりします。映画「沈黙の戦艦」や浅野忠信も出演したちょっとB級なテイストの「バトルシップ」などでもおなじみです。

ハワイに行くとどうしても浮かれ気分で買い物したりビーチに行ったりしがちですが(それはそれで楽しみですしね)、ぜひこういった戦争史跡も訪れてほしいですね。

アメリカにとっても、戦艦という艦種は、この戦艦ミズーリなど4隻のアイオワ級(ミズーリは3番艦)が最後となっています。
湾岸戦争まで活躍し、最終形態の状態で保存されているため、ハープーン対艦ミサイルや、トマホーク巡航ミサイルも搭載され、レーダー類も更新された最終形態です。

こうしたミサイルの管制用コンソール類も展示されていて、まだ現役の兵器(もちろんアップデートされているので、コンソール類は旧式になっていますが)を見られるのはなかなか興味深いし、戦艦大和級よりは少し小さいものの、最強クラスである406mm砲には圧倒されます。新旧入り乱れた装備品が魅力です。

今回、Twitterに掲載したら思いの外反響があったので、ブログに掲載してみました。

【松屋酒造】流輝 純米吟醸 おりがらみ生 玉栄

おりがらみの日本酒が大好きです。薄く濁ったお酒って、見た目からして好きなんですよね~。

ってことで、お気に入りの銘柄の一つ、群馬県の松屋酒造の流輝(るか)のおりがらみ生、今回は、酒米に滋賀県産の酒米「玉栄」を使用したいお酒を買ってみました。

【松屋酒造】流輝 純米吟醸 おりがらみ生 玉栄

流輝で玉栄を使ったお酒は、多分初めての購入です。

アルコール度数は15度と少しだけ低め、精米歩合は60%、協会系10号酵母使用。

【松屋酒造】流輝 純米吟醸 おりがらみ生 玉栄

澱が絡んでいない状態では透明な酒質ですが、澱を絡めると瓶の向こうが見えないくらいに濁ります。
かと言って、澱の量が多いかと言ったら、そこまでではないのですけどね。

程よく濁ってうまそう

良い濁りだ! このくらいの澱が絡んだのが好きなんですよ。

よく冷えた状態でも、豊かな香り、そして口に含むと、爽やかなプチプチ系の微発泡感とともに、米の甘みが口いっぱいに広がります。芳醇なメロンを思わせる甘みです。酸味はほどほどですが、その後に割と辛さも出てきますね。芳醇な甘みは流輝そのものですが、その後に来る辛さは、今まで飲んだ流輝とは一味違う印象です。
妻は辛い~って言っていましたが、自分には程よいどっしり感のある苦味と渋みもあるので、一口での味の変化が面白いお酒だなと思いました。

スイスイと飲めてしまうのが流輝の真骨頂ですね。温度も上がると、発泡系の爽快感から、より芳醇な米の甘みを堪能できます。それでいて甘すぎず辛さもあるので、温度帯を選ばないお酒ですね。


群馬方面もそろそろ行きたいな、群馬のお酒もなかなか粒ぞろいなので、現地で買ってみたい、できれば酒蔵も行きたいな。

伊東・伊豆方面に行ってきた3 「網元料理徳造丸 本店」

伊東・伊豆方面のグルメと言えば、金目鯛ですね~。
ということで、遅い昼食を食べに、伊豆シャボテン動物公園から更に車で30分、網元料理徳造丸本店に行ってきました。

国道沿いにも徳造丸は何店舗かありますが、お土産屋さんとしての店舗が多いので、食事といえば本店ですね。

お昼のオーダーは3時までだったので、ギリギリ滑り込みセーフで入店できました。が、この時間でも並んでいるとは、さすがです。

今回は宿代が安かったので、食事を奮発ちゃいました。やっぱり伊豆に来たらここは外せないですね。
観光地故に少しお高めなのは致し方ないですが、それに見合う料理を堪能できました。
金目鯛の煮付は最高ですね。
今月いっぱい、伊勢海老まつりも開催しているそうですが、やっぱりここは金目を食べたくなりました。

コロナ禍で、入店時の検温、注文はタッチパネルとなっていました。緊急事態宣言も明けて、やっと客が戻りつつあるとのことでした。このまま収束に向かうとよいのですが。

結局この後帰路も海老名SA前後で大渋滞、やっぱり伊東伊豆方面は、渋滞がネックですね。それでも、何年かぶりに行けてよかったです。

おしまい。

伊東・伊豆方面に行ってきた2 「伊豆シャボテン動物公園」

10月31日日曜日。

天気が当初の予報よりも悪くなっていましたが、子供たちのリクエストもあり、伊東温泉で1泊して向かったのは、伊豆シャボテン動物公園。動物園+サボテンという不思議な組み合わせですが…。

ここは鳥類がが放し飼いされていたり、動物とのふれあいが出来たり、動物との距離が近いのが特徴ですね。
残念ながら途中雨が降ってきたりして、屋外の動物はみんな屋根の下で雨宿りしていました。

そして「シャボテン」の名の通り、ここはサボテンの温室があって、好きなサボテンと鉢の組み合わせで購入もできてしまいます。ってことで、子供らと妻はサボテンを買っていました。

さてうまく育てられるかな?

天気は生憎でしたが、室内展示も多く、傘のレンタルも有り子供たちも楽しめたようです。次は晴れた日に行きたいですね。
結構時間を食ってしまいましたが、お昼を食べにちょっと遠くへいうきました。

続く…

伊東・伊豆方面に行ってきた1

10月末、ちょうど子供たちの習い事がなく、自分も妻も予定が入っていなかったので、ずっと行っていなかった伊豆方面に旅したいなと思い、今回はグルメ重視で、宿は安いところ、という縛りで妻に検索してもらったところ、引っかかったのが、伊東の古い温泉旅館。

30日(土)、午前8時台に出発しましたが、緊急事態宣言も明けたからか、そもそも伊豆方面は昔から道が混みますが、大渋滞。宿に行く前に寄ろうと思った場所は、時間的にも無理ということで、結局途中のサービスエリアでっゆっくりしてから、伊東に向かいました。

行ってきたのがこちら

伊東温泉 山望館

驚きの値段が、今回の予約時、大人2人子供2人(小学生1幼児1)で、なんと1万5千円!(残念ながら執筆現在プランは選べないようです)
子供無料で布団食事付き(子供のタオルや歯ブラシはなしなので要持参)。
これだけ安いのに、なんと朝夕飯付き! しかも鮮魚です。もう少し払うと、金目鯛の煮付付きプランでしたが、今回は金目鯛は別の店で食べるつもりだったので、最安値プランに。

しかしまたその宿がまた色んな意味ですごかった! 

なんと建物は昭和どころか、大正時代からのものだそうです。よく今まで持ちこたえた! なので、階段はかなりの急角度。バリアフリーなんて言葉のない時代の、古き日本の建築様式。ボロいですが、掃除は行き届いていました。また、ちゃんとコロナ禍の対応・対策もあり、消毒アルコールの設置もしっかりなされていました。
トイレが和式で面食らったけど、別の場所にウォッシュレット付きの洋式もありました。
子供たちには、このレトロな宿は返って新鮮だったようで、あちこち探検してました。
3階の部屋は…今は宿泊用ではないようで、私物が置いてありました(笑

小さいながらも、ちゃんと温泉付きです。食事前に入りましたが、温度も適温でした。が、ボイラーの銚子なのかな、湯温は後半高くなって来て、女性用は、娘は温度が高くて入れなかったらしいです。後シャワーの温度が上がったり下がったりだったかな。まあ安いお宿なので、その辺りはご愛嬌。

部屋は広かったです。20畳ほど。ただ、かなりの古さは感じましたね、扉は傾いているしね。窓を開けたすぐ下にあったボイラーの唸る音も少し入ってきます。
冷蔵庫が、もう昭和でした。これ、自分が子供の頃の時代の冷蔵庫じゃないかな? 多分昭和50年代です。あの時代の東芝のグリーンなんですよ。実家にあったので覚えています、型式を検索しても、当然ヒットしないですけど、ドアノブの色なんかが、東芝のHPにある昭和50年代の冷蔵庫の写真と同じ感じです。
よく今でも動くなと感心します。
残念ながら、ほとんどの人は飲まないのでしょう。ビールは今年の6月と9月で賞味期限切れでした。

食事は一番安いプランでも、刺し身と煮魚にサザエ、豚肉と野菜の蒸し焼き、茶碗蒸しに焼き魚がついてきます。十分ですね。さすが海の近くなので、お刺身もうまかったです。

食事中に布団も敷いてあって、安くてもちゃんとサービスは行き届いていました。部屋にはエアコンもあるので、暑いとか寒いとかもない感じです。
もちろん古い建物ならではの、立て付けの悪さとか、ちょっと歩くだけでも揺れる床、少し傾いていたり平らではない廊下、トイレが共同、という点もありますが、それを言うならもっとお金出して、という感じです。年団を考えたら十分でしょう。

この日は渋滞でほぼ移動だけになりましたが、温泉につかれて海産物も食べれて満足でした。

続く!