ディスコンになってしまった機種、Panasinic LUMIX GX7MK3ですが、GX7MK2からフォトスタイルが増えていて、「シネライクD」と「シネライクV」という2種類の動画向けフォトスタイル(動画なのにフォトスタイルというのも変だけど)が追加されています。
元々、動画機として定評のあったPanasinicのマイクロフォーサーズですが、GX7シリーズでもこれが使えるようになったのはありがたいです。GX7シリーズが終わってしまったのが悔やまれますが、やはりこの形状のカメラ、OLYMPUSのPEN FやE-P5の後継機が出なかったのと同様、売れないのでしょうね。EVFがレンズ同軸上にあって、ペンタプリズムのように盛り上がった一眼レフスタイルのほうが、撮りやすいし一般受けしやすいということなのかな? SONYは、同じような形状のα7cを出して売れているみたいなので、マイクロフォーサーズのシェアが狭いのも一因なのでしょうけど。
2種類のシネライク
シネライクには、シネライクVとシネライクDの2種類が用意されています。 Panasonicのサイトにはこう書かれています。
【シネライクV】 シネライクVはコントラストを重視しており、簡単な編集作業だけでテレビやSNSで美しく再生できます。初心者に向いたフォトスタイルといえるでしょう。
【シネライクD】 シネライクDはパソコンなどで色や画質を調整することを前提に開発された、ダイナミックレンジ優先のモード。編集に向いており、中級者以上が使用するフォトスタイルといえるでしょう。
https://panasonic.jp/life/entertainment/260005.html
Vは恐らくVIDEOのVでしょう。ビデオガンマに近い特性なのでしょう。
一方Dは何の略? Dynamic rangeなのかな? こちらは、V-Logに近い特性と言えそうですが、他のサイトなんかを見ると、ビデオガンマとLogの中間的な特性、とも書かれています。
ちなみに、フォトスタイルということで、動画だけでなく、スチル写真にも適用可能です。 RAWで撮影したスチル写真を、SILKYPIX Developer Studio 8 SEで現像してみました。 比較として、フォトスタイルのスタンダードとナチュラルも掲載してみます。
スチル向けと動画向けのフォトスタイル比較
スチルの場合、動画と求められるものが違います。 両者を比較すると、スタンダードとナチュラルは、どちらもシネラ行くよりは、デフォルトのコントラストは高めです。
シネライクVとスタンダードを比較すると、シネライクVのほうがコントラストはやや控えめな印象で、特にグレーディングを行わない通常の動画撮影には、シネライクVが良さそうな印象です。
シネライクDは、ナチュラルよりさらにコントラスト浅めで、特にシャドーのトーンが上がっているのがわかります。ハッ庶務もナチュララルよりあっさりめ、かつやや暖色で、こちらはまさにグレーディングで調整するためのモードでしょう。
GX7MK3はV-Logに対応していませんし(ファームウェアをいじるとできるらしいですが…)、カメラのコンセプト的にも、ガチな動画機ではなく、気軽に撮れるボディを目指しているので、個人的には動画はシネライクVを常用したいし、スチルでも結構好みの発色かもしれません。スタンダードよりはコントラストが狭くない印象です。