「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」タグアーカイブ

新旧NIKKOR 35mm撮り比べをしてみた【近距離風景編とボケ味】

4本のNIKKOR 35mmを撮り比べるシリーズ第2弾です。

第1弾は↓

第2弾では、近距離の被写体(ここでは木を入れています)と遠景のボケ味を確認してみました。
FTZ IIとAuto NIKKORの組み合わせ、マウントアダプタのデザインがねぇ…。
Nikon Z8ではカスタムセッティングで、AF-ONボタンで拡大表示、もう一度押すかシャッターボタン押せば全体表示に復帰するようにしているので、MFはむしろ一眼レフより楽ですね。お陰でMFレンズも軽快に撮影できます。
Exifにレンズ名もカスタムで入れられて、焦点距離に連動してボディ内手ぶれ補正も最適化されるので、本当に撮影が楽で楽しいですね。

マウントアダプターFTZ IIに自己責任でNIKKOR-S Auto 35mm F2.8を装着

以下の画像はLightroom Classicで未調整のまま解像度のみWebように落として出力しています。
レンズデータはAuto NIKKOR以外適用されています。

今回は木の幹の中央付近にフォーカスを合わせ、各絞り値で撮影してみました。

NIKKOR-S Auto 35mm F2.8

最近重視される近場の解像力とボケ味ですが、流石に1960年代のレンズでは絞り開放で球面収差による影響が感じられますね。
ボケは開放では口径食による影響があり、縁どりも強い、硬いボケ味ですね。この時代は準広角たる絞って撮影するのがセオリーだったので、開放よりも少し絞った辺りを基準としていたと思われます。

絞るほどネガな要素は消えていき、f8からf11あたりで球面収差の影響もなくスッキリとした描写になりますね。
ただ最近のミラーレス専用レンズの完璧な描写とは間逆なだけに、こういった開放の描写がむしろ好みと感じる人も一定数いるんじゃないかな? 実は自分も嫌いではないんですよ。
背景を選べば、このちょっとざわつく開放の背景描写も好ましい方向になるかも?
そしてやはり色合いは寒色系ですねこのレンズ。カラーリバーサルフィルムなら、少し暖色系のKodachrome 64あたりがしっくり来るかもしれませんが、もう買えないフィルムですから、カスタムピクチャーコントロールで作ってみるのも面白いかも。

AI AF Nikkor 35mm f/2D

Auto NIKKORと比べると、80年代の光学系とは言え、いきなりモダンな描写になったのがわかります。
特にボケ味は硬さがなく、同じf2.8でAuto NIKKORと比較してもボケの縁取りが少なくぐっと柔らかさが出ています。
ただ絞り開放では木の幹の左側は少し像が流れているのはAutoと同じ傾向はありますね。絞れば改善されます。像面湾曲などザイデル収差はこの時代のレンズではまだ大きく影響がありそうです。
ただ、この時代はまだ絞り開放から画面の隅々まできっちり解像するなんてのは難しかったわけですし、被写体は平面チャートではない3次元的なものだから、ザイデル収差はある程度妥協はあったでしょう。値段的にも高価なレンズではないですからね。

改めて思ったのは、このレンズの描写、悪くないです。Nikon F90Xを買った後に初めて手に入れた単焦点レンズで、買った当初は絞って撮ってばかりで、何かこんなもんなのかなと思っていたのですが、開放を積極的に使うようになって、レンズの面白さがわかりました。
このレンズはどちらかと言うと暖色系な色合いを感じますが、気のせいかな?

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

上のDタイプと比べて、更に現代的な描写になったのがわかります。像面湾曲や球面収差の影響が少なくなっています。ボケ味はさらに柔らかさが出ていますが、わずかにボケの縁取りは残っていますね。
とは言え、AutoとDタイプほどの差はなく、より現代に近い描写になったと言ってもよいでしょう。
そしてAF-S化によるAFの速度とフォーカス群の繰り出しの正確さはミラーレス機で使っても恩恵がありますね。

絞り開放では木の幹の左側隅の描写がぐっと良くなっているのがわかります。もう収差の影響はあまりなく、単純に被写界深度の浅さによるボケが発生している感じでしょうか。
色合いはニュートラルですね。
一眼レフもミラーレスも両方使う人なら、このレンズ1本あれば十分と言えます。ええ、NIKKOR Zの描写さえ気にならなければw

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

この撮影においては、AF-Sとの差は殆ど感じません。同じ35mmでも、Zのほうがわずかに画角が広いです。描写の傾向もこの撮影だと似ていますね。
ほんの僅かにボケの縁取りがZのほうが少ない気もしますが、殆ど差はないと言っていいでしょう。
これはAF-Sが優秀だという証であり、Zになったから劇的に良くなるという要素は少ないかもしれません。

色合いもニュートラルです。
大きな差はAF-Sとはないものの、Zマウントのボディとレンズの組合せでは煩わしいマウントアダプタ装着も不要ですから、もしFマウントボディをお持ちでないなら、このレンズ一択でしょう。


このテストでは、4本のレンズで劇的な差は認められなかったです。こういうシチュエーションでよく使われる焦点距離だけに、このあたりのフォーカス距離の描写に重点が置かれているのでしょうね。

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新旧NIKKOR 35mm撮り比べをしてみた【中距離風景編】

35mmレンズは標準レンズたる50mmより少し画角が広く、35mmが標準レンズという人も世の中に少なからず存在しますし、私もその一人です。
屋内でも屋外でも、汎用的に使える画角で、昔の単焦点コンパクトカメラでも35mmや38mmというレンズはよく使われていました。

ずっと50mmの画角が苦手だったワタシ(今は苦手意識はなくなり好きな画角になりました)には、35mmレンズは必ず持ち出したい1本となり、いつの間にかレンズも増えました(笑
レンズ交換式のNIKKORレンズだけで4本あります。ま、世の中にはもっとたくさん持っている人もいますが、この4本はそれぞれ思い入れのある4本です。

左からNIKKOR-S Auto 35mm F2.8(後期型), AI AF Nikkor 35mm f/2D, AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED, NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sです。NIKKOR-Sは1959年発売の前期型ではなく、後期型になりますが、NikonのFマウントレンズでも古いものになります。これは親父が1970年に新品で買ったものです。
AIレンズは持っていなくて、いきなりAFレンズのAI AFとなりますが、これが自分にとっての最初の35mm交換レンズです。これを長年使い、待望のAF-Sは初めて予約して買ったレンズでした。そしてNIKKOR Zは、Zマウントで初の単焦点レンズとして2018年位発売されたレンズになります。Zマウントレンズはハズレがないので、試したくて購入しました。

新しくなるほどレンズが大きくなっていますね。古いほど光学系も機構もシンプルとも言えます。Zマウントではマウント径が一眼レフのFマウントより大きいため、大きい径と短いフランジバックを活かした製品づくりをしているせいか、大きめのレンズが多いですね。

ここからは三脚を据えて、レンズ交換しつつ各f値で撮り比べをしています。
今回は中距離風景編、ということで、練馬の光が丘公園にやってきました。
ここはかつて陸軍飛行場があった場所であり、戦後はアメリカ軍が駐留していた場所でもあります。なので、とても広いのですよね。息子もサッカーの練習試合でたまに使っていたりします。自転車で走るもよし、ランニングもよし、スケボーで遊べルるエリアもあり、BBQエリアもあり、なんでもあるんです。こういう撮影テストにピッタリの場所です。

カメラはNikon Z8を使用し、ISO感度は64に固定、AWBは自然光オート、絞り優先のマルチパターン測光で撮影しています。
1本のみMFレンズのNIKKOR-S Auto 35mm F2.8は非CPUレンズなので、カメラ側にあらかじめレンズ情報を入力しています。
現像はLightroom Classicで未調整撮って出しで出力しています。
描写だけでなく、絞りによる露出のばらつきも確認してみてください。

NIKKOR-S Auto 35mm F2.8

半世紀以上前のレンズだけあり、開放では画面中心でわずかに球面収差による影響が見られなくはないものの、なかなか解像力は悪くないです。正直なところ、こんなによく写るとは思っていませんでしたね。
このレンズはAI改造をしていないため、AF一眼レフではフィルム機でもデジタルでも使用していなかったレンズです。Zマウント機へはFTZ IIを使用して撮影していますが、初期のAuto NIKKORレンズはAIレンズ行こうと違ってわずかに寸法の公差設定などが違うそうで、レンズによっては装着が硬かったり外しにくいものがあるため、公式には装着できないことにはなっていますが、自己責任で装着の上撮影しています。確かに手持ちのこの個体は少し装着は硬めでした。

絞るほど解像感は増していき、f11では周辺までかっちり解像します。非CPUレンズの場合は絞り込み測光になるため、実絞りと計算値と乖離はそうそうないはずですが、何故かf11とf16では露出オーバー気味になってしまいました。
もしFやF2をお持ちなら、このレンズは標準レンズとしてコンパクトで確かな描写を得られそうです。F2.8と他のレンズより若干暗いのも(光学設計的に無理がない)古い割に描写の良さを感じさせる要因でしょう。
カラーバランスはやや寒色寄りに感じますね。

AI AF Nikkor 35mm f/2D

80年代の光学設計のレンズ、Auto NIKKORより30年新しいだけに、開放から安心して使えますね。グルグルボケの原因になる非点収差もあまり感じませんね。ただワタシが持っているレンズの個体差なのか、右下隅がほかより像が流れてしまっている気がします。ただf11まで絞ると全体としてかっちり解像します。中心部は開放から何ら問題なく使えそう。
このレンズに限りませんが、初期のAF Nikkorレンズ、ごく一部を除一眼レフではAF時にフォーカスリングが回転するタイプ故に、MFの操作性がスカスカです。MFレンズのようなネットリ感を出せないのは、フォーカスリングごと回る機構によるものです。
そのためか、フォーカスの繰り出しによるガタツキもあり、こうした四隅の一部のみがボケるといった症状、この時代の85mm以下のAF単焦点レンズでよく見かけるような気がします。
中古で買う場合はこうした個体差が出やすいことに注意が必要です。

絞るほど解像感が増していくのは最近の新しい設計のレンズでは味わえない感じです。かといって開放も緩くはないです。
AF一眼レフならフィルムでもデジタルでもオススメの1本です。とてもコンパクトです。ただ外装は昔のプラ外装故に、現代のプラ外装ほど高級感は出せないですね。チープ感も結構あります。使い込むほどテカってしまいます。
色味は少し黄色味が強い気がします。

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

2014年発売の本レンズ、流石にまだ新しいだけあります。開放でも中心部はキリッと描写します。周辺はわずかに非点収差による影響はなくはないですが、デフォーカスしていくボケのグラデーションが良いですね。なので、絞り開放でも自然にボケていく感じです。個人的に大好きな描写で、どんな撮影もそつなくこなせるのと、AF-SによりAFもスパッと快速とまで言わないものの、ストレスなく使えます。もちろんFTZ II経由でZマウントボディでもAFが使えます。フル機能で使えるので、AF一眼レフでもミラーレスでも、ちゃんと使えるのがありがたいです。

開放からしっかり解像するので、絞り込むほど解像感が増していく感じはありませんが、f11まで絞ると、この撮影条件では周辺までちゃんと解像しますね。f16だと回折の影響が出てくるので、f11までが実用でしょう。
色もニュートラルに感じますね。

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

実はAF-Sより4年新しいだけです。2018年発売。が、描写がぐっと上がったのはミラーレス専用設計で、口径が大きくフランジバックが短いZマウントの性能を如何なく発揮出来るからでしょう。
開放ではことさらカリカリ感を出していなことに好感が持てます。描写の繊細さが出ています。解像力だけ見ると、ほとんどAF-Sと変わらないですが、デフォーカスしていく部分のつながりがAF-Sより更に上をいっているのではないでしょうか?
少し手前のボケに二線ボケが出ていますが、そこまで目立つ感じではないですね、

絞りによる解像力の変化はもっとも少ない気がします。とにかくグラデーションが豊かですし、f16まで絞っても回折の影響は少なめです。個人的には風景ならf11が良いと思います。
暗部の階調もよく出ていますし、風景でカリカリしないのは本当に好感が持てます。
色味もよりニュートラルで、Nikonで言われがちな黄色味もこのレンズは感じませんね。
光学設計はNikonではない(KONICA MINOLTA?)とも言われていますが、そんなことはどうでもよく、さすが最新ミラーレス専用レンズだけあります。デビューから7年近く経ちますが、まだまだII型は不要でしょう。
Zマウントユーザーは1ポンあって損はないレンズです。


作例が多いので今回はここまで。他にもいくつかのパターンで撮影しましたので、ぼちぼちアップしたいと思います。

Zマウントユーザーならスナップにこの1本。f/1.4よりも描写は良いです。

AF-Sレンズの場合、安価なDX(APS-C)フォーマット用レンズとフルサイズFX対応の以下のレンズとは描写は別物です。APS-Cのデジタル一眼レフでもこちらのレンズがおすすめです。

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とりあえず確保 UHD-BD対応のBDライター Ligitec LBD-PWA6U3Lを買ってみた

GWにこんな記事が出ていました。

Pioneerから出ていた高品質なBDドライブが、ついに事業撤退です。
Pioneerはそれこそ1970年代後半に登場したレーザーディスク(LD)(日本では19681年より発売)を開発以来、長年にわたって光学ディスクドライブの製造に携わってきました。
かつては高品質ドライブの代名詞としてPLEXTOR(シナノケンシ)のドライブも名を馳せていましたが、PLEXTORはDVD-R時代をもってドライブ生産から撤退、そしてついにPioneerも撤退となりました。
実はこのニュースを知る前に、最近もう十数年モノののBDドライブであるPioneer BDR-S03Jの調子が悪く、サザンのBDの読み込みが悪い(このドライブを買ったときもサザンをのBD見てたので、やっていることは十数年変わらないw)ので、そろそろ新調しないとなあと思っていたら先でした。

GW秋葉原に行ってみましたが、時すでに遅し、もはや内蔵型光学ドライブは路地裏のショップですら置いていなくて、かろうじてTSUKUMO EXに2,3機種置いてあるのみでした。
もはや内蔵ドライブの時代ではなくなりましたね。使用頻度が減り、ノートPCやスマホにも繋ががるポータブルのほうがまだ置いています。
恐らく次メインPCを買い替える時は、PCケースも古くなってきているので買い替えようと思い、もう今時のケースに光学ドライブを取り付けるような5インチベイの穴も無くなっているんですね。これも時代の流れです。

自分のいつしか光学ドライブの出番は少なくなり、BD-REやDVD-R、CD-Rの書き込みなんてのもとんとご無沙汰です。若い人たちには光学ディスクすら知らない子も出てきている時代ですからね。
でも光学ドライブが消えてしまうと、音楽CDからスタートした12cmの光学メディアが読めなくなってしまいます。過去半世紀近くにわたって販売された光学メディアが今後読めなくなってしまうのは…。とは言え日本の企業体力では、もう先細りの需要を支えられないのでしょうね。

Pioneerのドライブは撤退後高止まりして、昔ほど読み取り精度云々をもはや気にしないので、安く買えるものでとりあえず読めればいいというものを購入しました。

Logitecの製品自体買ったが何年ぶりだろう? 1万円しないです。同じ型式でELECOMでも販売しています。元々こんな値段でしたが、Pioneerの値段を見た後これを見るとなんと安いのだろう。これで4KのUltra HD Blu-rayの再生にも対応します。
ただ安いのには理由があって、この商品はBlu-rayやDVDの再生ソフトが付属していません。ライティングソフトのPower2Goは付属します(ダウンロード版)。
私は再生ソフトのPowerDVD 21 Ultraがあるので、ソフトなしのこれにしました。

ちなみにUHD BD対応で再生ソフト付きだとこちらになります。

5千円程度高くなりますね(2025年5月現在)

1000年持つとされるM-DISC BD対応ですが、その前に光学ドライブが無くなってしまいそうですね。こういうのもロストテクノロジーなのか。
とは言え生産量が減っても、今でも音楽CDやDVD、BDソフトは売っています。パッケージメディアはサブスクとは別物という認識なんですが、そうも言っていられない時代なんですね。

安い理由、USB端子がType-Cではなく今時珍しいUSB3.0のMicro-B端子です。この端子の左側にMicro USBケーブルを差し込むと、USB2.0相当になるというのは意外と知られていません。もっともUSB2.0だとBDでは転送レートが間に合わないでしょう。DC端子はUSB伸ばすパワーによる電力供給が不足する場合に別売りのACアダプタを使うことが出来ます。うちの環境ではバスパワーで問題なく使えました。

Pioneerのドライブですが、UHD-BD再生にも対応するポータブル、下の商品が最後のチャンスかもしれませんね(2025年5月10日現在)

スノーピーク鹿沼キャンプフィールド&スパにある「上南摩そば 竜がい」に行ってきた

私のGW休みは今日で終わりですが、まだまだ引っ張るGW前半に行ってきたところ。ブログ掲載の時系列がめちゃくちゃですみません。

摩ダムを見るのが目的でしたが、ダム手前にキャンプフィールド&スパが出来ているとは。2024年にオープンしたようです。

山奥の蕎麦屋が休みだったので調べたら、なんとスノーピークのキャンプフィールド内に蕎麦屋があるみたいなので、行ってみました。

ちゃんと手打ちです。鹿沼の蕎麦は細麺なんですね。美味しゅうございました。
蕎麦屋もスパも売店も、キャンプ場の宿泊者以外も利用可能です。

せっかくなので売店も。スノーピーク経営だけあり、もちろんキャンプ用品やグッズなど中心ですが、薪を売っていたり(木の種類で火のつき方と持ちが違うんですよ~と店員さんが教えてくれた)、前日光醸造所のお酒もありました。

今回は佐野で酒を買うことにしていたのでここでは買わなかったけど、次来る機会があれば、この酒造も行ってみたいですね。

ということで、世間では6日火曜日も旗日ですが、私は仕事です。GWにやりたいことは概ね出来たので良かったかな。

【栃木】2025年の旧石裂小学校とその周辺

去年ブログで公開したこの記事。

上の記事では2007年、2010年、2012年の当時の現状を撮影していましたが、あれから十数年経過し、どうなっているか確かめたく行ってきました。

今回、モノクロフィルムを入れたBRONICA S2でも撮影しています。

旧石裂小学校は、人口減少とともに1964(昭和39)年に閉校、その後80年代まで集会場として使われるも、現在はそのまま使われずにいます。

2007年時点では、眼の前にあじさいがさいていて、一部窓ガラスが割れていましたが、まだきれいな状態でした。右隣の職員社宅も健在でした。それから比べると、18年経過した現在では窓ガラスの多くが割れて雑草も伸び、荒廃が進んでいるのがわかります。

窓の向こうを見た限りはまだ案外きれいなのですが、風雨が入りやすい状況ではより痛みが激しくはなりそうです。

そしてパワーショベルが置かれていましたが、建物解体が予定されているのでしょうか。まさかこれが最後の撮影に? ショベル先端の爪も置かれているので、近くそういう運命になるのかもしれません。だとしたら来てよかったです。

やっぱり時間を空けちゃだめですね。いつまでもあると思うな、の精神で撮りに行かないとです。この建物の運命は自分ではどうすることも出来ませんが、写真に収めることだけは出来るので。

十数年ぶりだと色々変わっていますね。仏壇仏具の古看板はついに無くなっていました。

この場所も次来る頃には色々変わっていそうですね。
ちなみにここは現在でも携帯の電波が届きません。


その後、更に山奥にある古民家蕎麦処 うえ田に行ってみましたが、残念ながらお休みでした…とほほ。事前に電話してとあったのを忘れて一か八か行ってみたんですけどね。
ちょうどここの経営の御夫婦が車で帰ってきて「すみません今日休みなんですよ~」とのことでした。
南摩ダム本格稼働の2年後、リベンジしたいです。

【栃木】2025年4月末の南摩ダムの建設状況を見に行ってきた

視察ですw。GW、せっかくなので気になっていた栃木県は鹿沼市の南摩ダムを見に行ってきました。

栃木に住んでいた当時は、建造前の同地を何度も訪れて撮影しています。ダム建設に伴い廃校となった旧梶又小学校を撮るのが目的でしたが、今はダム自体に興味があります。

上の記事も合わせてご覧いただけると、その経過がわかります。
この地を訪れるのは13年ぶりです。栃木から東京に引っ越して、もうそんなに経つんですね。

ダムを正面から。すっかりダム本体は出来上がっています。今はこの場所より先は通行止めですが、いずれこの先も行けるといいですね。

2010年に撮影した同地、写真の高龗神社の建物は現在も健在ですね

それではダム湖(まだそんなに貯水されていませんが)を見下ろせる新道に行ってみます。

残念ながら展望台自体の場所は現状立入禁止でした。が、この場所はいずれアクティビティゾーンとして最近流行りのジップラインを作る計画のようですね。なるほど、出来たら一度やってみたいです。
元々展望台だったのが、どうやら熊出没のために閉鎖され、そのままアクティビティゾーンとして新たに整備する事になったようですね。

そしてダム湖はまだ底が見えるくらいにしか貯水されていませんね。元々南摩川の水量はかなり少ないので、他の川からも導水路により水を取り入れているようです。
上の写真右下のは取水口かな? 将来的には鹿沼市の水道水としても使われるようですね。

ダムの管理棟ではダムカードは配布していません。麓に出来たスノーピークのキャンプ場(この後行きました)で配布しているのですが、もらい忘れてきました…。

コンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム(CFRD)という、断面にすると平たい三角形のダムです。ロックフィルダムは地盤が強固ではない地形で使われることが多いのですが、砂利を固めているものは多く見ますが、表面をコンクリートで覆う近代的工法タイプでは日本初の方式だそうです。
満水近くになるのは何年後でしょうか…

ダム脇の杓子沢トンネル、ダム建設に伴う新道開発では初期の頃に出来たものですね。

この後は新道を登り、旧道を見たり、ダム湖の端となりそうな場所?を何枚か撮影。

ダムの本格運用は2027年度とのことで、また2年後に行ってみたいですね。


この日のカメラはNikon Z 8でしたが、GPSアダプタを紛失してしまって、スマホのSnapBridgeアプリ経由でGPSデータを付与しているのですが、元々SnapBridge経由だと精度がいまいちな上に、Bluetoothが途切れると再接続がなかなかスムーズに行かなかったりして、やはりちゃんと撮影場所のログを取るにはGPSを内蔵したZ 9か、あるいはGPSアダプタが必要ですね。
今まで古いNikon GP-1というGPSアダプタと、di-GPSという社外アダプタを使っていましたが、di-GPSはGPSの取得スピードが早くて消費電力も少なく良かったのですが、物理的に折れてしまいました…。GP-1は取得が遅いし消費電力も多いのですが、今回これも紛失したっぽいです。トホホ…。
ということで、そのうちまたdi-GPSを買い直したいと思います。ただ今このアダプタの会社が香港からイギリスに移って、価格もちょっと高くなってしまったんですよね。直輸入なので輸送費込みで高いのですが、他に良いものもないんですよね。Amazonが代理店として扱ってくれればいいのですが、あまり需要ないんでしょうね。

新宿路地裏スナップ

そういえばNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sで街角スナップ撮影、あまりやっていないなと思い、先週末新宿~四谷方面に用事があった際に少しだけ撮影してきました。

この日、新宿御苑は桜の開花もあって人でごった返していて、裏通りこそ人はそこまでではないにしろ、飲食店はちょっとお高めなお店も含めて長蛇の列でした。
この辺りには諏訪写真機さんもあるのですが、あいにくこの日はお休み。別のカメラ屋さんにいくつか行きました。

スナップするのは好きですが、あまりセンスはないなと(笑)。難しいですね、切り取り方。
とは言え35mm単焦点レンズは使い勝手が良いですね。
最近少し歳を取って視野が狭くなってきたのか、昔苦手だった50mmも最近好きですが、スナップにはちょっとだけ広角よりな35mmがピッタリです。

一気に桜が開花したので光が丘公園で花見をしてきた

今週末一気に桜が咲いた関東、次の週末はもう散りそうな感じなので、妻と2人で光が丘公園に行ってきました。流石に中は花見客でごった返していましたね。

久しぶりの魚眼レンズも。なかなか作画が難しいですね。

AI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D

カメラがZ8なので、今回持っていったAI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8DAI AF DC-Nikkor 135mm f/2Dはモータ非内蔵レンズはAFが使えません。
ただCPU内蔵レンズなのでフォーカスエイドが使えるのと、ミラーレスなのでフォーカスポイントを中心に拡大表示できるので、スナップなら問題ないな。
こういったレンズでAFが使えると便利なんだけどなぁ…。焦点工房のモータ搭載マウントアダプターがまともに使えるようになってくれれば。
しれっと純正出してくれないかな?

同じ桜でも光の当たり方や品種で色が変わりますね。ぶっちゃけ同じ品種でも、太陽が当たるか日陰か、順光か逆光下でも色味が変わってきますね。そこか面白いところでもあり難しいところでもあります。

ほんの2時間程度でしたが、妻と一緒に見られてよかったかな~。

ホンダの青山ビルが建て替えということで見に行ってきた

事務用鉄筋コンクリートビルの法定耐用年数は50年とされています。
1985年8月に完成したホンダの青山ビルは、まだ築年数40年に到達していないのですが、この春でその役割を終えて建て替えるのだそうです。
ええっ、もったいないな~。今のビルは取り壊して、2030年頃に新しいビルに生まれ変わるのだとか。

Hondaの青山ビル

ということで見に行ってきました。個人的にも何度か来たことがある場所です。
実は地上17階建てと、それほど高いビルではないんですね。

初めて来たのは2003年、高校の同期のT氏と来ました。当時はアコードユーロR欲しいなぁとか言っていた時期で、結局2人ともその後買いました(笑

昔ASIMOが踊っていた大型スクリーンの前のステージは、今はなくなってしまったようですね。

Honda 0のシャシーとASIMOが映るスクリーン


ここではよくイベントなども開催されていたと思いますが、何でステージなくしちゃったんでしょうね?

で、今回もそのT氏と来てみました。彼と来るのは23年ぶりだ!

T氏、もう家族の意向でお金があっても絶対買えないシビックType R

お互い今は家庭を持ち、アコードユーロRも降りています。T氏はもうMTでマフラー左右出しの車には奥様の意向で乗せてもらえないそうです(笑) EV買うしかないですかね。お互い歳を取りました(笑) やっていることは変わりませんが。

自分の年齢より若いビルとはいえ、それだけの期間ですからいろいろな歴史が詰まっています。
まだ本田宗一郎が存命だった時に建てられたビルですが、いよいよそのビルの一般公開されているウェルカムプラザ青山も2025年3月いっぱいで一旦閉館です。

スーパーカブやMOTO GP、F1などのミーティングイベントもたくさん行われたこの場所もいよいよラストです。3月は別れの季節ですね。
ASIMOもいましたよ。動いて!

夢、ありますか?

DREAM、Hondaっぽいですねぇ

ニコンプラザ東京で3種類のNIKKOR Z 35mmを試してみた

週末土曜日、久しぶりにニコンプラザ東京に行ってきました。じっくりレンズを試せますからね。

試したかったのは、新しいNIKKOR Z 35mm f/1.2 Sです。何せ、これの光学設計者は50mm f/1.2 Sと同じ方のようですからね。
そして普段使っているf/1.8 Sとの比較もできました。

サイズ感がほぼ同じf/1.4とf/1.8 S、その倍近い全長のf/1.2 S

同じ35mmが3種類も! Nikon Zマウントで最初に発売されたf/1.8 S、その後f/1.4とさらに明るいのにコンパクトなレンズが登場(ただし非S Lineレンズ)、そして今回NIKKOR史上もっとも明るい35mm f/1.2 Sが発売されました。

では試してみましょう。後ボケと前ボケを比較してみました。いずれも各レンズの絞り開放です。手持ち撮影なので厳密な同じ構図ではないのはご容赦ください。

NIKKOR Z 35mm f/1.2 S

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

NIKKOR Z 35mm f/1.4

それぞれの特徴や個性がよく出ていると思いますね。

まずf/1.2 Sですが、大きく太いレンズながら、その大きさよりは重量を感じませんでした。とはいえ重量は1,060gもあり、これはf1.8 Sの370gの3倍近い重量です。普段持ちするには大きく重いレンズではあります。それだけに撮影に持ち出すには相応の気合は必要でしょう。
しかしの描写は圧巻で、前ボケも後ボケも見事です。35mmでここまでボケを出せるとは! 特に前ボケの柔らかさと非点収差のなさが見事です

次にf1.8 Sですが、3本の中で最もボケ量は少ない(当たり前)ですが、ボケの質感そのものは悪くないですね。2018年のZマウントカメラとともに発売された最も古いZマウントレンズではありますが、その描写力は健在です。そしてこの3本の中で重量や大きさ、価格と描、最もバランスが良いレンズであることも確認できました。f/1.2 Sはこのレンズの3.5倍もの価格です。f/1.2のインパクトは大きいですが、その価格差と大きさを考えると、このf/1.8 S配膳魅力のあるレンズだと思いますね。

最後にf/1.4です。このレンズのみ特に描写にこだわったS-Lineレンズではないので、名称末尾に「S」が入りません。ただf/1.4のは魅力でしょう。f/1.8 Sよりも少し安価なのも、どちらを買うか迷われている方も多いでしょうね。ただ、S-Lineではないので、例えばレンズにAF/MF切り替えスイッチすらなく、質感もS-Lineレンズより劣りますね。
ボケ量はf/1.4らしいのですが、そのボケの質がS-Line2本とは明らかに異なります。球面収差や非点収差による影響が見られ、ボケ方はやや古いレンズを思わせますね。特に写真右の前ボケが、非点収差によるものと思われるぐるぐるボケの傾向が見られますね。また、ライトの光のフチに色づきも見られます。
とはいえ、解像力そのものは良いですし、一眼レフ時代の基準だったら、まあこんなもんでしょうと言われるでしょうね。多分、一眼レフ用で最も明るい35mmだったAI Nikkor 35mm f/1.4Sよりもトータルでの描写は上でしょう。なのにAFで安いのだからびっくりですね。

この3本試せてよかったです。f/1.2 Sにあこがれを抱きますが、やはり普段使いしやすいのはf/1.8 Sだと再認識した次第でもあります。でもこの35mm f/1.2 Sはいつか欲しいし、50mm f/1.2 Sとも迷うところです。今となっては50mm f/1.2 Sの値段も決して高くないですからね。


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