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ベランダでベローズPB-4を使って接写してみた

スッキリ晴れた週末。でも予定がちょこちょこあったので、スキマ時間でベランダの五色唐辛子を接写で撮ってみました。

Nikon ベローズフォーカスアタッチメントPB-4は、かつてNikonが販売していた、接写用のアタッチメントです。
一般に、写真用レンズは、カメラ側からマウント面が離れるほど、より接写が可能となります。そのためのエクステンションチューブ(接写リング)もありますが、ベローズはさらにレンズをカメラから離すことで、より高い倍率で撮影可能です。
近年はカメラレンズもミラーレスかと同時に電子マウント化が進み、カメラボディと通電・通信されていないとフォーカスも絞りも動かすことができなくなりつつあり、カメラメーカー純正のベローズ廃れてしまいましたが、デジタルになって結果がすぐ分かり、撮り直しなど、色々試行錯誤しながら撮ることが簡単になった現代こそ、こういうベローズで遊ぶのが面白いのですよね。

現代の最新の高度に電子化されたレンズは、こうしたベローズで使うことは出来ませんが、機械式の機構が残ったFマウントレンズ(Dタイプ以前)以前のレンズはもちろん、今回ここで使っている引き伸ばしレンズ(現像済みフィルムの像を印画紙に露光するためのレンズ)など、色々取り付けて撮影できます。

Panasonic DG-GX7MK3 + LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH. 最短撮影距離で撮影

センササイズが小さいため、接写に強いマイクロフォーサーズ機ですが、マクロレンズでないと(しかも広角)だと、最短撮影距離ではこんな感じです。

では、ベローズを使うとどうでしょう?

EL-Nikkor 80mm F5.6

Nikon D850 + Bellows PB-4 + EL-Nikkor 80mm F5.6

どうでしょう? 蕾がここままで接写できます。引き伸ばしレンズの、EL Nikkor 80mm F5.6を使っています。
コントラストが浅いのは、ピクチャーコントロールをニュートラルで現像しているからです。レンズのコントラストが低いわけではありません。非常に繊細かつ解像力の高いレンズです。

FUJINON-ES 90mm F4.5

FUJINON-ES 90mm F4.5

以前1500円で買った富士の引き伸ばしレンズ、FUJINON-ES 90mm F4.5です。光学系が大変綺麗だったので、思わず購入してしまいました。今回初撮りです。

同じ蕾を、ベローズのセッティングを変えず、レンズのみEL-Nikkor 80mmから FUJINON-ES 90mm F4.5に交換してみると、やや撮影倍率は下がるようです。しかし描写はなかなかで、EL-Nikkorと甲乙つけがたいものがあります。解像力はわずかにEL-Nikkorが上回るように感じますが、FUJINONのしっとりした描写も好みです。これも良いレンズです。
引き伸ばしレンズは、小粒でも実力の高いレンズが多いですね。

EL-Nikkor 135mm F5.6

Nikon D850 + Bellows PB-4 + EL-Nikkor 135mm F5.6

花が咲き終わって、唐辛子の実がなりつつあります。いわば、唐辛子の赤ちゃんですね。

50~90mmの引き伸ばしレンズと比較して、急に大きくゴロンと重たくなるのが135mmのEL-Nikkor。見た目は質感の高く、大きさの割に質量があるレンズです。
やはり同じセッティングで撮ると、撮影倍率は80~90mmより低いですね。その代わり、ワーキングディスタンスが取りやすいです。とは言え、接写での使い勝手などは、やはり80~90mm軍配が上がります。
ただその描写は大変優れており、好きなレンズです。どちらかと言うと、接写よりも一般撮影に適したレンズかもしれません。
一眼レフでも無限遠が出せます。作例は、RED BOOK NIKKORのページに掲載されています。

再びEL-Nikkor 80mm F5.6

Nikon D850 + Bellows PB-4 + EL-Nikkor 80mm F5.6

レンズを再びEL-Nikkor 80mm F5.6に交換。やはり接写は80mmのほうが勝手が良いですね。


せっかくアオリ撮影もできるPB-4、今度は物撮りにもチャレンジしてみたいですね。

NikonベローズPB-4で花を撮ってみた

5月なのに梅雨入りしてしまいましたね。そうでなくてもCOVID-19で遠出もできないし。
ということで、久しぶりにNikonのベローズPB-4で、接写を行ってみました。

いつもこの手の撮影はD810を使用するのですが、あいにくベランダでずっとタイムラプス用のインターバル撮影を行っていて使えないので、D850を使用しました。

普通に撮るとこんな感じ Nikon D3400 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

D850の場合、内蔵フラッシュがないため、外付けのスピードライトをコマンダーとしてフラッシュを使うしかないのですが、今回は、アウトレット価格で安く調達した、NissinのAir1AirRを使用して、電波式ワイヤレスでスピードライトを発光させて、被写体に手持ちで当てて撮影してみました。

レシーバーが1台しかないので、今回は1灯のみです。本当は多灯発光させたいのですが。D810なら、スピードライト内蔵で、これをコマンダーに、手持ちの2台のスピードライトをワイヤレス発光できるので、本当は接写はD810が便利なんですよね。AirRを買い足そうかな。あるいは、NissinのAir対応のスピードライトを買い足すか。次買うならMG8とかMG10、あるいはMG80 Proかなと思います。

それはともかく、今回は1灯のみなので、光の当て方が1方向となり、少し不満が残りました。水滴の撮影では、スピードライトの四角い発光部の形状がモロに出てしまいました。ちょっと失敗ですね。
とはいえ、たまにはこういうベローズ撮影も楽しいです。

ベローズは既に、Nikonからはディスコンとなって久しいですが、今若い人の間でカセットテープやレコード、インスタントフィルムカメラが復権している現状を見ると、デジタル処理によらない、実物実体験というのも、新たな楽しみとして復活しているように感じます。

フィルムカメラの時代、ベローズユニットは使いやすいものではなく、マニアックな存在でしたが、デジタルになって、結果がすぐわかり、結果を踏まえて撮り直しも簡単になったので、敷居はむしろ下がったと思います。
レンズは、ミラーレス専用の電子制御のレンズ以外なら何でもくっつきますし、工夫次第と言ったところです。
こういった点からも、古いレンズ、メカ機構の残ったレンズは現代も重宝します。

あ、以前買ったFUJINONの引き伸ばしレンズ、試すの忘れていたので、また今度トライしてみます。