忙しくて開封出来ていなかった、竹内まりやの「Quiet Life 」の30周年記念アナログ盤を、やっとこさ開封して聴いております。
個人的には、ええっもう30年も前のアルバムなの!? という印象です。旦那の山下達郎氏がよく自身のラジオで言う「良い楽曲は色褪せない」がよくわかりますね。
贅沢な2枚組、1面あたりの楽曲は3曲
オリジナルの「Quiet Life 」の発売は1992年10月22日です。この当時、既に音楽の販売はアナログレコードからCDに完全に置き換わっていたため、この「Quiet Life 」もCDでのみの発売でした。
アナログの時代は終わりを告げ、CDが瞬く間に普及した時代です。CDラジカセやDiscmanなどポータブルプレーヤーも充実して、誰しもが気軽にCDを聞ける時代になった時代ですね。
80年代から90年代初頭のCDは、今聞くとデジタル技術の黎明期であったことから、音質が今ひとつの物が多い中、その時代の最善の音質で楽曲を作成する山下達郎の熱意もあって、オリジナルのCDも特段音が悪いとは思いません。ただ、音の伸びなどは、やはり90年代前半のCDだなと感じる部分もあります。
やはりマスタリングの音質向上は90年代後半から2000年代にかけて着実に進化しています。
当時の音源を最新のリマスタリングにより、その音の良さを余すところなくアナログ盤に落とし込むとどうなるか? というのが楽しみだったりもしますね。
楽曲のトータル収録時間は53分弱なので、LPレコードには1枚でギリギリ収録できます。が、そうすると音溝の幅が狭くなり、音質に影響します。
LP盤の「Quiet Life 」では、贅沢に2枚組とし、盤面1面あたりには3曲のみ収録(一般的なPOPSでは5,6曲入れることが多い)とすることで、音溝の幅を広く取ることが出来、音質向上に結びつきます。その代わり、盤面をひっくり返す、2枚目に交換するというタイミングはすぐ訪れるので、ちょっと面倒。でもせっかくレコードにしたのだから、その面倒さは許容できるものでしょう。
ここ最近のLP盤では最良の音質
音溝に余裕をもたせた結果ですね、針を落として1曲めの「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」を再生した瞬間、音圧も大きく、それでいて歪で破綻することもなく滑らかに楽曲が流れました。素晴らしい!
山下達郎のニューアルバム「softry」のアナログ盤では、音質はレコードならではの良さもありつつ、トータルでCDに軍配が上がるかな、と思っていて、それはブログにも書きましたが、その理由を個人的に考えた結果は、最新のデジタルレコーディングで収録した音源であれば、CDのほうが現在の技術では音質を落とさずに収録できる、そしてアナログレコードのカッティングマシーンは既に新規製造されていないため、機械の劣化もあるのでは? と想像していたのですが、この「Quiet Life 」を聴く限り、そんなこともないのかな、と考えを改めました。
オリジナルCDも改めて聴くと、やっぱりこの当時のCDの中では格段に音質が良いのですね。オリジナルCDもオリジナルCDの良さがあります。
プレーヤーは17年前のmarantz SA-15S1で、そんなに高くはない機材ですが、CDはCDで今でも問題なく聞ける音質に仕上がっています。
もちろん、リマスタリングされたものはもっと良い音質で聞けるはずです。
ということで、良い楽曲はいつまでも良い楽曲ですね、名盤はいつまでも名盤というのがよく分かる、竹内まりやの「Quiet Life 」でした。