【サイボクに行ってきた】AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED編

子どもたちをつれて、サイボクに行ってきました。
最近、便利高倍率ズームNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRばかり使って怠けていたので、たまには単焦点レンズや、これまでデジタルで使ったことのないレンズで撮ってみました。
これも、マウントアダプタFTZ IIが精度保証できないためにメーカーでは取付不可としているものの、実際は取付可能なケースはほとんどの、非AIレンズが使えるからです。

でも、今回はタイトルの通り、FTZ IIにAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDを取り付けての撮影です。

Nikon Z 9 + FTZ II + AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

Fマウント最後の35mmとなったAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

Nikonは現在、Fマウントの一眼レフからZマウントのミラーレス一眼に舵を切っており、2025年には一眼レフ製品は殆ど収束しそうな予想が出ています。
このため、現状Fマウントレンズの整理は加速しており、本レンズは執筆時点(2022年6月)では現行品ですが、いつ生産完了になってもおかしくない状況です。
ちょっと前にMFレンズとDタイプレンズが生産終了となってちょっとした話題になりましたが、いよいよ新品で買えるFマウントも終息に向かいつつあるようです。

本レンズの登場は2014年2月6日、Yamaroは予約して購入しました。それだけ待っていたレンズです。それまでメインで使ってきた、フィルム時代からのAI AF Nikkor 35mm f/2Dは、ボディ内AFモータで駆動するレンズで、2010年代には登場から20年経過して、いささか古臭くなっていたレンズでした。
なので、このレンズは発表された時は、やっとレンズ内モータの35mmの手頃なレンズが出る!となりまして(f/1.4は大きく値段も高くて手が出なかった)、待ちわびていたレンズの登場、といったところです。
あれからもう8年も経つのか~。

f/1.4Gのようなナノクリスタルコートは採用していないものの、1/3の価格ながら特殊低分散ガラスのEDレンズを採用しています。
描写は、開放では少し球面収差が残っており、絞ったときとの描写の変化が楽しめます。古いレンズのように収差が多く残るタイプではなく、ごく僅かに球面収差を残し(あえて残した?)、周辺減光も開放では大きめです。が、少し絞るだけで解消されます。
本レンズの光学設計者は、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED/24-70mm f/2.8E ED VRや、NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sを開発しています。なので、絞り開放に特にこだわりがあるように感じますね。開放でのみ、描写が変わるのも、この価格のレンズというのもあるけど、あえてそうした特性を持たせている気がしてなりません。
それでもあまり遊びに走りずぎず、絞れば端正な描写であることから、どんな場面でも使いやすいレンズの1つです。後ボケが若干ざわつくこともあるものの、立体感のある描写はなかなかのものです。

すでにZマウントでも同様のスペックのNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sも登場しているものの、本レンズもまだまだ現役です。こちらの方が少し軽量なようですね。
本レンズは値段も手頃で、Fマウントの標準レンズとして最後まで残ってほしいものです。

さすがに現代的な描写ですね。でも開放時の周辺減光や残存収差も良い個性です。使っていて楽しいレンズです。
一方で、新しいNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sの描写も気になっていたりします。Zマウントになってから、どのレンズもびっくりするくらい描写が良いですから。


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