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Nikonの新しいRAW現像/ビュアーソフト NX Studioをインストールしてみた

Nikon純正のビュアーソフトのViewNX-iと、RAW現像ソフトのCapture NX-Dを統合したソフト、NX Studioが3月4日に公開されました。
あれ、2日前にViewNX-iもCapture NX-Dも、バージョンアップしたのにね。

Nikon NX Studio

新しもの好きなので、早速インストールしてみました。

プレビュー画面状態のNX Studio

格段に速くなったサムネイル一覧表示

まず、ViewNX-iに対して、格段にサムネイル一覧の表示速度が速くなりました!
ViewNX-iはとにかく表示が遅く、恐らくRAW現像で適用したサイドカーファイルを読み込んだりしていたのか、とにかくRAWで大量に撮影すると、サムネイルが表示されるまで時間がかかって仕方なかったのですが、NX Studioでは、それがだいぶ解消されました。

実のところ、ViewNX-iのサムネイル表示より、Capture NX-Dのサムネイル表示のほうが速かったので、それをそのまま用いた感じでしょうか? ViewNX-iとCapture NX-D、内製なのが外注なのか定かではないですが、この2つのソフト、作っているところが違うのでは?というくらい、表示速度が違ったので、Capture NX-D側に寄せてきたのは、素直に喜ばしいことです。

GPU処理を使っている?

あと、気づいた点としては、今までViewNX-iもCapture NX-Dも使っていなかったと思われる、GPU処理を、NX Studioでは使っているような挙動をしています。

具体的には、新しく開いたRAWファイルのあるフォルダでは、サムネイル描画中に、GPU使用率が上がるのです。

ただ、タスクマネージャーを見る限り、NX StudioのGPU使用率は0%のままで、デスクトップウインドウマネージャーの使用率が上がるので、よく分かりません。
このあたり、少し調べてみたいと思います。
とにかくサムネイル表示速度が上がったのは、素直に嬉しいですね。

バグを発見、カラーコントロールポイントがおかしい

カラーコントロールポイントを置いた場所と違う場所で適用される

カラーコントロールポイントは、Capture NX時代からのNikonのRAW現像ソフトの特徴で重宝する機能。
どうやらこれが、バグで、ポイントを置いた場所と別の場所に適用されるっぽい。
ちょっと調べると、ポイントを置いた場所に対して、画像中央の対角上に効果が適用されてしまっています。これは明らかにバグで、プログラムのミスっぽいですね。
すぐに修正できる内容と思います。
ちなみに同じ画像を、Capture NX-Dで開いたら、きちんと正しい場所に適用されていました。


30分ほど使っただけなので、まだ色々試せていませんが、基本はCapture NX-Dを踏襲していて、使い勝手も同じです。
さらなるレスポンスアップに期待したいです。
少なくとも、Capture NX-D登場初期のグダグダ感(カラーコントロールポイントやゴミ取り機能がないとか、重すぎるとか)がないのが良かったです。

無双!? SONY α1のスペック雑感

SONY ILCE-1(α1)

ついにSONYから登場したフラッグシップ機

SONYの新機種発表、まさかのα1でした。α7、α9と数字が上がっていたけど、これらの機種は、SONYはフラッグシップ機ではないと公言していたので、これで真のフラッグシップ機が登場したわけですね。

2020年は、CanonがEOS R5R6でカメラ界をあっと言わせて、いよいよCanonもミラーレス機に本腰を入れたという感じでしたが、間髪入れずSONYも新機種投入、そんな感じでフルサイズミラーレスは、今SONYと、続けてCanonと2大巨頭が市場を賑わせていると言ったろころでしょうか。

そしてその波にいまいち乗り切れていないのがNikon。Z 7は、D850の劣化ミラーレス版という印象を否めず、Z 7IIでやっとダブルスロットと連続連写コマ数が上がってD850に追いついた感じですが、D850はすでに3年以上前の機種です。カメラ単体としてみれば悪くないのですが、如何せんデジタルの世界はスペックが命なので、新鮮味がないというか、やっと3年前の一眼レフに並んだという印象を与えてしまっています。
それだけD850はインパクトのある機種だったし、今でも十分通用するカメラなんですけどね。

と、感想を書いた上で、スペックからα1の雑感をたらたらと書いてみます。

あ、ちなみに私、隠れソニヲタなんですよ。ヘッドフォンはSONYと相性が良いし、かつてはトリニトロン命でしたし(笑

5010万画素で秒30コマ! ただしメカシャッターは秒10コマ

5010万画素で秒30コマ! EOS R5で、4500万画素で電子シャッター秒20コマ!すげーと思っていたら、その更に上を行くSONY。
もっとも、このスペックを出すには、組み合わせるレンズにも寄るようですが、それだけ内部処理速が速いということでしょう。
1枚あたり、RAWで60MBのデータ量とすると(内部レーンの速度は不明なので、あくまでメモリカードに記録される最終的なデータ容量と仮定)、それが秒30コマですから、単純計算でバッファ内には1秒あたり1800MB≒1.8GBものデータが書かれているわけです。14.4Gbps…。ただし、α1は、α7SIIIと同様の、CFexpress Type A/SDのダブルスロット。CFe Type Aは、現状SONYのカードで書き込み速度は700MB/sですから、バッファフルになると、一気に書き込み速度が落ちるのではないかと。
とは言え、通常のRAWで238コマ、ロスレス圧縮RAWで96枚連続で撮影可能なα1なので、バッファは十分持っているし、これ以上求めてもメモリカードがいつくあっても足りないねぇ…となってしまいますから、十分なスペックでしょうね。

それより、フラッグシップ機でありながら、メカシャッターが秒10コマに留まったのは少々残念。
電子シャッターは、ローリングシャッター歪を極限まで抑えたとは言え、グローバルシャッターではないため、ここは課題でしょう。とは言え、α9IIのローリングシャッター歪は、メカシャッターに近いくらい歪みを抑えているようなので、同様にアンチローリングシャッターを謳うα1でも、恐らく実質的には問題なさそうです。

電子シャッターで撮れるメリットとしては、ブラックアウトフリーになることですから、メカシャッターを使ったミラーレス機最大の泣き所であるファインダ上で見るとパラパラ漫画になることを回避できることなので、今後は電子シャッターが主流になっていくと思われます。そうなると、メカシャッターは、現状フラッシュ撮影くらいでしか使わないかもですね。

8K動画撮影には、4500万画素以上は必須と言えますから、フラッグシップ機は画素数を抑えて高速連写…というのも、だんだん過去のものになっていくのかな?
もちろん、8K動画はいらない向きには、引き続き2000~3000万画素クラスのカメラ十分でしょうけど。8K環境はまだまだほとんどの人がないので、リアルに見ることが出来ませんから。

フラッシュ同調速度1/400秒!

そしてフラッシュの話ですが、メカシャッターの同調速度が1/400秒! これはかなり頑張ったのではないでしょうか。一般的にフラッグシップ機でも、長年1/250秒が同調速度でした。D850でも、拡張で1/320秒まで使用可能で、それ以上は効率が落ちるFP発光を使用しなければならなかったので、屋外での絞りを開けた日中シンクロでも、少しでも同調速度は速いほうが、撮影の幅が広がりますね。

90万円の価格をどう見るべきか?

さて、スペックはすごいα1ですが、90万円という価格をどう見るかと、そのスペックが本当に必要なのか? 冷静に考えるべきかなと思いました。

デジタルになってから、その進化は日進月歩で、高級機を買っても2, 3年後には陳腐化というサイクルが、この十数年ほど繰り広げられてきました。ユーザーも、ましてやプロも、そのサイクルについていけなくなってきているのではないでしょうか?
かつてはプロ機は高価だけど高耐久で、メンテナンスしながら長年使えるのが売りでした。しかし、フィルム機のプロ機のモデルサイクルは8~10年程度ありましたが、2~3年となっている現在、しかもボディの単価は明らかに上昇しており、だったらフラッグシップ機でなくても、ミドルクラスを3年毎にリプレースすればよいのでは?となってきている感じもあります。

今やミドルクラスが、かつてのフィルム機のフラッグシップ機以上の価格です。それでいて、必要十分なスペックを持っているなら、耐久性はある程度目を瞑ってもよい、という考え方も当然出てきます。なにより、耐久性は今やミドルクラスも必要十分な防塵防滴ボディですし、フィルム時代では考えられないくらい連写出来るので、シャッター耐久も向上、そして今後ミラーレスでメカシャッター不要な流れになると、そもそもシャッター耐久も必要なくなってきます。

α1、この長引くCOVID-19で、オリンピックも開催は恐らく無理でしょうし、この価格のボディをどう使っていくか? プロなら減価償却できるか? となっていきます。
そして、減価償却とは無縁な一般カメラファンが、果たしてどの程度買うのだろうか?と考えると、SONYの場合は、連写がほしければα9II、画素数がほしければα7RIV、そこそこのもので良いければα7IIIがあるわけです。
なんとなくですが、α1は真の意味でフラッグシップ機ですが、実はその下に控えるα9シリーズ、α7シリーズはコスパが良いですよー、全部入が欲しい人だけα1買ってくださいね~というSONYの強かな戦略なんじゃないかな、と思うわけです。

NikonのフラッグシップZはどう出る?

現在赤字で背水の陣のNikon、イマイチZシリーズの本気が感じられないのは、まだフラッグシップ機が出ていないからなのは明らかです。

Nikonが1959年に初めて発売した一眼レフは、いきなりフラッグシップ機のFだったわけですから、Zがフラッグシップ機を出して、初めて本気度がわかるわけです。Z 7シリーズにしろZ 6シリーズにしろ、まだまだ一眼レフの代替の域を超えていません。
個人的には、SONYやCanonの新機種の凄さを見つつ、本気のNikon Zボディを見ていたいですね。
フラッグシップ機を出せば、そのスペックを見つつ、あ、Z 7IIで十分じゃん、とか考えられるわけですし、やっぱり将来はフラッグシップかなーという楽しみも出来るわけです。

ということで、αスゲーと羨望の眼差しで見つつ、まだまだ次期ボディは様子見なYamaroでした。
実際、D850で十分なんですよ、自分の使い方。現在サブになっているD810の代替、どうしたものかな?

TCT Japan 2020にいってきた

昨日、お仕事の商談…というよりは情報収集で、東京ビッグサイトで開催されていたTCT Japanに行ってきました。

東京ビッグサイト

国内最大級3Dプリンティング & AM技術の総合展

と銘打っています。

仕事で使えそうなフィラメントやら機械やらを調査。知っている営業さんから「大きな声では言えませんが…」という裏情報もらったり、色々サンプルいただいたり。

その中で気になっていたにがこちら。

Nikon Lasermeister 100A

画像はNikonのHPより引用

Nikonも光加工機 Lasermeister 100Aを展示していました。加工機、というので、てっきり3次元加工機なのかと思ったら、指向性エネルギー堆積法(Directed energy deposition)による3Dプリンタなのですね。名称が「加工機」となっているので、ちょっと誤解を招きやすいかなと思いました。

指向性エネルギー堆積法とは、簡単に言うと、肉盛溶接みたいなもので、レーザーを当てて、そこに金属粉を噴出させて、金属粉を溶かしながら造形していく方式です。なので、元々ある物体に肉盛りで追加工を行うこともできます。例えば、穴の空いた金属部品の穴埋めや、既存のものに3Dデータよる追加造形も出来るそうです。

カタログを頂きました

お値段は5千万円程度で、従来の同様なプリンタの半額。自社のレーザーを活用できるので、ライバルより安くできるとのことでした。この辺りは、さすが光学メーカーですね。

金属の粉末を噴射させるので、金属のプリンタで一般的な、槽内の窒素ガス充填は必要ですが、焼結は不要だそうで、別途焼結炉が不要だそうです。

金属の粉末を敷き詰めて焼結させる方式と違って、この1台でプリントを完結でき、場所も従来よりとらないのが強みだそうです。

同様の方式のプリンタでは、低価格だそうです。

これに限らず、従来より造形品質が良くなっていながら、価格が大幅に下がっている製品が多く、まだまだこれからもこの市場は伸びそうですね。

もっとも、もの作りが完全に3Dプリンタに置き換わる訳ではなく、もの作りの可能性が広がると言えるでしょうね。

他の技術展も同時開催していて、母校の大学も出展していて、懐かしくお話しさせていただきました。

では帰ります。

帰ります~

【私的アーカイブ】ニコンミュージアム企画展「コレクション展」2019年4~6月実施

2019年4月から6月に行われたニコンミュージアム企画展「コレクション展」の再掲です。

アサブロでは数回に分けて、掲載いたしましたが、写真のみ、こちらに再掲いたします。なお、コレクションの紹介文については、アサブロの方をご確認いただければと思います。

ここでは、写真のアーカイブとして、再掲させていただきます。

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その1 

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その2 

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その3 

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その4 

ニコンミュージアム企画展「コレクション展」を見てきた その5

Nikon F 60th Anniversary

NIKKOR銘のレンズキャップ

買ってきたのは昨年になりますが、すっかり忘れていましたこのレンズキャップ2つ。

NIKKOR銘の40.5mmレンスキャップとNikon銘34.5mmレンスキャップ

レンズキャップです。40.5mmと34.5mm、もちろん現行のFマウントレンズにそんな小口径があるわけでもなく、もっと古いレンズようです。

写真左のキャップは、実は少々希少なもので、ある意味コレクターズアイテムですね。お値段はここでは書きませんが、知らない人が値段聞いたら、高いね~となるでしょう。

40.5mmのレンズキャップは、引き伸ばしレンズの”EL-NIKKOR”や”Ortho-EL-Nikkor”で使われている他、集積回路のフォトマスク用の高解像度レンズ”Ultra-Micro-Nikkor”、Sマウントレンズに使用されていましたが、このキャップがどのレンズに使われていたものかは不明です。

多分、Sマウントレンズでしょうけど。裏側には”NIPPON KOUGAKU JAPAN”と表記されています。

40.5mmのキャップ、実はNikon 1でも採用されている口径ゆえ、単にこのサイズのキャップがほしければ、Nikon 1シリーズは終了なれど、現在でもNikonから発売されています。

Nikon 1シリーズのアクセサリも、恐らく数年内には販売終了するでしょうから、とりあえず40.5mmのサイズが必要であれば、今のうちに入手しておいたほうが良いかも…。

34.5mmの方は、主にEL-NIKKORで使用されているサイズで、こちらは希少性はNIKKOR銘のキャップほどではないにしろ、どこでも買えるというわけではありません。あるところにはあると言った感じでしょうか?

そもそも34.5mmのサイズを採用したレンズは種類が少なく、現在新品の汎用キャップは、軽く探した限りはないようですね。

こういうのを、そこそこ簡単に買えるのは、さすが東京だなと。地方だと通販やオークションに頼らざるを得なく、購入価格も倍以上になるでしょうから。

ニコンミュージアム企画展「幻の試作レンズたち」2018年10~12月実施

2018年10月2日~12月27日、ニコンミュージアムにて開催された企画展「幻の試作レンズたち」

アサブロ側に掲載済みですが、本WordPress版ブログにもまとめて掲載いたします。

当時、発売されたばかりの、Nikon初のフルサイズミラーレス一眼「Z 7」を使って撮影された作品と、その試作レンズの展示でした。

一般に試作品は、製品開発されれば、あるいは製品としての開発中止となれば、廃棄される運命にあるものがほとんどです。

Nikonは、戦前からそうした試作品も一定数保管しており、こうした展示は貴重です。恐らくはスペースの関係上ミュージアムに常設展示できないため、こうした企画展になったと思いますが、期間限定だけに、ぜひとも見なければ、ということで足を運んだ次第です。

こちらのページは、写真のみ一挙に掲載しますので、1つ1つの写真のコメントについては、アサブロ側をご確認いただければと思います。(その1) (その2) (その3) (その4) (その5)

なお、撮影はNikon D850とAI Nikkor 50mm f/1.2Sでのみ行いました。