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【ゆく年くる年】2022年の振り返り

毎年やったりやらなかったりの振り返しですが、WordPressブログを導入して以来、写真での振り返りが楽になったので、今年も書くことにします。

1月

2021年末にNikon Z 9を手に入れて、年明けから撮影に。廃吊り橋を撮ったり、飛行機を撮ったり。
残念ながら百里基地の3SQの初飛行は拝めず。来年は見られると良いけど、どうでしょうね?
そして20年ぶりにスキーをしました。子供たちも雪遊びの予定が滑りたいと言うので、家族で滑れることができました。今シーズンは行けるかな?

2月

BRONICA S2で遊んだり、Nikon Z 9用にモニタを着けたくて、スマホをモニタ代わりにしてみたり。結局スマホモニタは実用ならず、最終的に先日モニタを購入しましたね。
あと、でっかい防湿庫がAmazonで格安だったので購入。これで、600mm f4の望遠レンズも格納可能となりました。

3月

息子と青山にあるホンダで、展示が終了するASIMOを見たり、新型護衛艦のもがみ型が横須賀に配備されたので見に行ったり。

4月

やっとこさ、Nikon Z 9でF-2を撮ることが出来ました。この時期も何だかんだで忙しくて、百里基地へなかなか行けなかったんですね。
4月後半は息子がついにコロナ感染してしまい、家族で自宅待機でしたね。

5月

radikoのキャンペーンでスピーカ当選!
クラシックカーフェスティバルに行ったり、初めて横田基地のお祭りに行って、なんとお祭り中エアフォースワン(VC-25A)が堂々降りてきたのが印象的でしたね。多分一生にそうない経験。

6月

サイボクにお出かけしたり、リバースアダプタでレンズを逆付けして遊んだり。
茨城空港のファントムが展示10年で色褪せてしまって、クラウドファンディングにより塗装塗り直したのを見に行ったり、家族で御殿場にお泊りBBQ旅行してきました。
こうしてみると、少しずつコロナ禍の抑制から開放されつつあるのかな、といったところでしたが…

7月

7月前半は娘と自分がコロナに感染、そして娘脱水になってしまい、自分と一緒に入院。幸い軽症でした。ワクチン効果かな?
嫁車エスティマが13年超え、前回のCVTF交換から数年経過したので、フルードの圧送交換、オイルパン洗浄を依頼。お金はかかったけど、発進時のショックがなくなり滑らかに。
初めて千葉の海上自衛隊館山航空基地祭に行ってきたり、百里基地に行ったり。

8月

いつもの公園で息子の自転車、娘のブレボーの練習。
嫁車エスティマは助手席ドアミラーの電動格納が壊れて交換。分解して不具合箇所突き止めてみたり。夏休みで3年ぶりに函館の実家に帰省、Medical-Nikkorを買ってみたり、足立区でお魚を見たり。色々行きましたね。

9月

東京大仏、久しぶりに見に行きました。城南島海浜公園に息子と行ったり(娘は友だちと遊ぶほうが多くなってきました…成長したね)、FMチューナーの調整をしたり(そしてまたチューニングズレちゃってる…)。
そしてドイツ空軍のユーロファイターが百里基地に飛来。初めてのユーロファイターに興奮しました!

10月

高滝湖グランピングリゾートに行ってきました。
NIKKOR Z 40mm f/2.8を値上げ前に購入。運動会撮影用にManfrottoのビデオ三脚も導入。
そして久しぶりの観艦式は一般公開なしも、フリートウィークで一般公開があるということで、新型護衛艦「もがみ」型を初めて見学しました。

11月

3年ぶりの入間基地航空祭でしたね。C-1輸送機も続々退役し、029号機が航空祭でラストフライトを飾りました。
榎本牧場に行ったり、一般公開のない国際観艦式を遠くから撮ったり(視程悪くて失敗!)、小澤酒造で酒を買って紅葉を楽しみました。

12月

こちらも3年ぶりに行われた百里基地航空祭へ。
ファントムラストから3年を経て、ゲスト機もブルーも救難、そして午後に主役の3SQのF-2が前回の演目を。午後の3SQの演目で曇ってしまったのが残念。
サブ機としてNikon Z 7IIをレンタルしてみましたが、やっぱりZ 9のサブには程遠く…。
そして5年使ったNikon D850はオーバーホールに出したところ、なんと2週間かからず年末に戻ってきました。


今年は、コロナ禍による閉塞した社会生活から少しずつ脱却し、イベントも復活しましたね。一方自分と子供らがコロナ感染してしまいました。まだまだ油断できません。
年末は息子の顎裂手術による入院対応で、忙しかったです。2023年も1月から撮影やら子供の病院などで忙しくなりそうです。
そして、中国のコロナゼロ政策からの脱却で、またコロナ感染が増えてきそうな…。
まだまだコロナ禍は続くのかな? 早くマスクなしの生活に戻りたいですが、まだしばらくそうはならないでしょうね。

2023年も明るい年になりますように。それでは良いお年をお過ごしください。

FEELWORLD T7 PLUS フィールドモニタをNikon Z 9で使ってみた

HDMIケーブルが無くて(モニタ付属のHDMIケーブルは片側がHDMIミニのため)、接続できていなかったフィールドモニタですが、注文したHDMIケーブルが届いたのでやっとテストできます。

FEELWORLD T7 PLUSをNikon Z 9に取り付け

Youtubeを見ながら踊る子供たちの動画を撮ってみました。やはりカメラ内蔵の3インチと違って、7インチモニタともなるとピントも見やすくてよいですね。
機能的な部分はまた後日紹介するとして、色味も細かく設定できて、全体の使い勝手は問題なさそうです。若干信号入力されてから表示されるまで遅いかな?

モニタの音声出力は0にしておきましょう

このFEELWORLD T7 PLUSはスピーカーも内蔵しているので、再生時の音声も出せますが、これは普段不要どころか、マイクが拾った音がスピーカーから発せられるので、ハウリングが発生してしまいます。
最初に接続して電源を入れたら、ものすごい異音が発生してびっくりしました。

F970互換バッテリでは長時間使用可能みたい

今回NP-F970の互換バッテリを買って取り付けました。

モニタ中央のバッテリがF970の互換バッテリ

NP-F970はSONYのハンディカム用のバッテリですが、映像業界では普及率が高いバッテリ故に、互換バッテリが数多く存在し、このようなSONY以外の映像関連製品にも多数採用されています。バッテリの使いまわしが出来て楽ってことなんですね。
F970は、純正品は6300mAhですが、今回買った互換品は8800mAhと更に大容量化されています。中華バッテリなので、この数値通りかはわからないけど、実際使ってみた限り、フル充電から30分程度モニタを表示させても、まだ残量は80%と表示されます。(ちなみにモニタの残量表示は20%刻みとかなり荒いです)

まだ長時間使った実績はないけど、1時間以上の撮影にも良さそうです。
ただ、かなり大きく重いバッテリなので、長時間撮影する予定がなければ、もう少し容量の小さいF770辺りでも良さそうです。

追記:バッテリは、上記のF970互換品(8800mAh)で6時間以上持ちました。通常こんなに長時間撮影することはないですから、これ1本あればほぼ1日撮れますし、実際はF770やF570辺りのバッテリ容量で十分かもしれません。

LUTの適用も可能

ベクトルスコープなど色々表示も可能ですが、まずはLUT(ルックアップテーブル)のインストールを。
LUTは通常、カラーグレーディングのために必要です。例えば、Nikonのカメラの場合はN-logで撮影できますが、N-logで撮影中のモニタ表示は、コントラストのが浅く見づらいものになります。
LUTをモニタに適用することで、正しいガンマカーブとコントラストで表示可能となります。

LUT用のcube形式ファイルはUSBメモリからモニタに転送可能

モニタに付属のUSBケーブル(TypeA入力)を使い、USBメモリにLUT用の.cubeファイルをコピーします。
後はモニタ側のメニューから、Lut Importを選択すると、.cubeファイルを自動でコピーしてくれます。LUTは最大30個保存できるようです。

通常のSDR録画時は必要ありませんが、Logで撮影する際にLUTをモニタに適用できるのは便利ですね。


後は屋外でどの程度見やすくなったか、試さないとですね。
また、付属の取説も英語版のみなので、主な機能も後日紹介したいと思います。

動画の人!? フィールドモニタを導入してみた

Nikon Z 9を手に入れてからというもの、動画をかなり撮るようになりまして。ただやっぱりそうなると、屋内はともかく、屋外撮影ではモニタが見づらい、となるわけです。
子供の行事も、まだまだ小学生のうちは撮る機会も多いと思い、フィールドモニタを導入してみることにしました。

FEELWORLD T7 PLUSとNP-F970互換バッテリ

FEELWORLD?中華企業です。しかし最近は安価で良いもの、と言うのはすっかり中華のお家芸ですね~。放送用モニタも販売しているようです。
その昔はSONYのHR Trinitronの業務用モニタを集めていたこともありましたが、今はこういうチャイナモニタも海外では使われているのかな?

こちらは7インチのIPS液晶、Rec.709色域対応、4K入力(表示解像度はFHD)と、LUTの適用可能、フォーカスピーキング、ベクトルスコープや波形表示も可能です。
素人が使うには十分すぎるでしょう。
4K入力対応なものの、表示自体はFHDですし、4Kだと30pまでの入出力となるため、モニタの出力からレコーダーに繋ぐ、という使い方には向かないですね。
モニタはACアダプタ(別売)も使えますが、屋外で使うモニタなのでバッテリ駆動がメインです。
そのバッテリは、ハンディカムで使われるSONYのNP-F970などビデオカメラ用が使えます。本家?のバッテリは高価なので、互換バッテリと充電器も購入しました。
大容量の互換バッテリも、以前は信頼性が…となりましたが、最近はどうでしょうね?

充電器はmicroUSB接続で2個同時充電可能

まずはバッテリ充電。充電器は2個同時充電可能。USBがType CではなくmicroUSBなのが設計の古さを感じます。なお、特に記載はないものの、QC3.0の給電機でないと、かなり充電時間がかかるようです。

一方モニタですが、7インチともなると、カメラ内蔵の3インチ程度のモニタと比較すると、数値以上に大きく感じますね。ほぼカメラボディの幅と同じくらいのサイズです。
カメラのアクセサリシューに取り付けられるアダプタも付属していますが、以前購入したSmallRigのアダプタのほうが使い勝手が良さげだったので、今回はそちらを取り付けてみました。
折りたたみ式モニタフードは、マジックテープで固定するタイプです。若干安っぽいのは価格なりといったところ。

早速Nikon Z 9に取り付けてみました。おおっ、かなりそれっぽい感じですね。
あとは、三脚を伸ばしたときに、カメラではなく三脚にモニタを取り付けられるようにするアームなんかを買えば完璧ですね。

ただ、今のところモニタはまだ表示できず…。というのも、付属のHDMIケーブルが、片側がHDMI miniなんですよね。Nikon Z 9はボディ側もフルのHDMI端子なので、HDMIケーブルを別途注文することに。それまで使用はお預けです。

実際の使用感は、ケーブルを手に入れたら書いてみたいと思います。

忙しいクリスマスでした

クリスマスの日。

朝から買い物に出かけ、その後は顎裂手術で入院中の息子の病院へ。ただし、お見舞いは保護者1名のみなので、自分は妻を送った後にフィルムを買ったりしていました。

こういう息抜きは必要よね…。もうカラーネガフィルムは買わないと決めていましたが、久しぶりに使いたくなって、モノクロとともに購入しました。
この年末年始で撮りたいと思います。

神奈川から帰宅して娘と親子スイミングに行く前に1枚。

雲がダイナミックなクリスマスの夕方

練馬区の光が丘清掃工場の風景を。

夜はクリスマスパーティ。いつもにぎやかな息子がいないので、娘と妻と3人で。

本日息子退院のため、お迎えに行ってきます。

子供の行事の動画編集をいくつか ノイズリダクションを使ってみた

昨日は、朝から娘の小学校の音楽発表会があって、もちろん動画を撮ってきました。
今回は後ろの方は三脚使用可、ということで、Z 9にマンフロのビデオ雲台&三脚で撮ってきましたが、周りを見渡すと、もはやビデオカメラすら少数派、三脚据えて撮っている人は10人もいなかったような。もちろんごっつい三脚を使っているのは自分だけでした。ほとんどがスマホで撮影。
年に何回かしかない行事だもの、ビデオカメラなんて買わないよね。あるいは買うよりレンタルでも良いのかな、という感じになりますね。

音楽会のあとは、月曜日から入院する息子のPCR検査のため、入院先の病院へ移動。検査はすぐ終わるので、移動のほうが遥かに長い。神奈川県の病院なので、車移動で片道1時間半です。

帰ってきてから、音楽会の動画編集開始。
Davinci Resolve、少しづつ慣れてきました。

Davinci Resolveのノイズリダクションを使ってみた

無料版でも相当多機能な動画編集が可能な、Davinci Resolveですが、映像だけでなく音声の編集能力も優れています。まだまだ使いこなせていませんが、今回使ってみたのはノイズリダクションです。

オーディオFXからNoise Reductionを使ってみた

ノイズリダクション、カセットテープを現役で使っていた40代以上の世代であれば、DOLBY NR(ドルビーノイズリダクション)は聞いたことがある方は多いでしょう。私もDOLBY NRの最終版とも言える、DOLBY S NRを使っていました。もう30年近く前の話です。
カセットテープのノイズリダクションは、録音時に高音域を中心に、音声のダイナミックレンジを圧縮し録音、再生時に伸張することで、磁気テープの宿命であった「サー」というヒスノイズを低減させる機能でした。
今日、ノイズがほぼ無いデジタルオーディオが主流となって廃れてしまった機能ですが、デジタル音声であっても、シンセサイザーなどデジタルで合成する音声以外、生の音はアナログ、マイクから収録する場合はアナログ回路のノイズはゼロにはならないため、ノイズと無縁というわけには行きません。

今回、娘の音楽会は、観客席のやや遠方から、Nikon Z 9にオーディオテクニカのマイク、AT9941を使用しましたが、子どもたちのスピーチもマイク無しの生声だったので、後ろの方からは声自体が聞き取りづらい状況でした。
このため、録画データでも音声が小さく聞き取りづらい。Davinci Resolveの編集で、その部分の音声のボリュームを上げてみました。これが簡単に後から出来るのは、デジタル編集の良いところですが、単純に音量を上げたので、マイクアンプのノイズ自体もかなり目立つ結果に。

そこで、ノイズリダクションの登場です。カセットテープのノイズリダクションと違い、録音時の設定とは関係なく、こちらは音声を解析して、自動でノイズを低減してくれます。まさにデジタルならではです。
Davinci ResolveのオーディオFX>FairlightFXのメニューから「NoiseReduction」を該当部分の音声(波形で表示されている部分)にドラッグアンドドロップします。すると、下の画像のような調整画面が表示されます。

自動と手動が選べますが、自動を選択することで、概ねうまくいくようです。ただ自動を選択するだけ、これだけでノイズが低減できます。

Noise Reductionメニューで「自動」を選択するだけ

試しに再生してみると、生徒の声はアップしたまま、マイクアンプの「サー」という残留ノイズが低減しました。これはすごい! ただし、若干音質は低下します。高音域は少しなまる印象です。とは言え、ノイズが残るよりは具合が良いため、この機能は結構使えそうですね。

ボリュームアップした部分と無加工の部分のつなぎもうまく行きました。
プライベートな動画なので、家族親族共有のみですが、昔と違い今はスマホがあるので、じぃじばぁば向けにも、今やYoutubeで配信(限定公開)出来るのが助かります。


そして、ついでに10月の息子の運動会動画も編集しました。こちらは1時間の回しっぱなし動画を、不要な部分をカットし書き出し。

10月の息子の運動化もやっと編集

書き出した動画も、4K60pで100GB超え。Youtubeへのアップロードも結構かかりますね。
とりあえず年内の行事の動画は編集完了です。

Nikon Z 9の動画形式、どれを使えばいい?

Nikon Z 9(FW Ver.3.00)は、動画形式が多岐に渡り設定できます。発売初期のFWから進化し、8.3K 60p RAWでの撮影も可能となりました。
が、まだ8Kディスプレイや再生環境が一般的ではなく、またスチルではRAWで撮ることはあっても、素人にとってはRAW動画って何?となったりもします。
Z 9のFW3.00で使用できる動画は以下のとおりです。

●RAW
・N-RAW 12bit(SDR/N-Log) ※8.3K60p対応 / 24bit LPCM
・ProRes RAW HQ 12bi(SDR/N-Log) / 24bit LPCM

●YUV
・ProRes 422 HQ 10bit(SDR/N-Log) 4:2:2 / 24bit LPCM
・H.265 10bit(SDR/N-Log/HLG) 4:2:0 ※8K60p対応 / 24bit LPCM
・H.265 8bit(SDR) 4:2:0 ※8K60p対応 /24bit LPCM
・H.264 8bit(SDR) 4:2:0 /16bit AAC

意外にも、音声はH.264以外、全て非圧縮のLPCM 24bitなんですね。

H.265 HEVCでは音声はLPCM 24bit 48kHzサンプリングで収録される

Nikon Z 9の凄いところは、これら各種動画が、オプションのFWや外部レコーダーなしに、本体のみで対応できるところです。
特にRAW動画やProRes 422 HQにボディのみで対応できるのが良いですね。
執筆時点(2022年12月)でフルサイズミラーレス一眼で最強の動画機と言われる所以です。
ただ、スチル目的で買った人にとっては、私も含め、こういった高画質動画撮影機能は宝の持ち腐れだったりもしますが、動画も実際やってみると結構楽しいので、ぜひ動画もチャレンジしてほしい所です。

動画データをダブルスロットの両方に同時記録ができない、といった不満はあるものの、Z 9の動画機としての能力は非常に高いと言ってよいでしょう。

どの動画形式で撮ればよい?

これだけ動画形式があると、何を使えばよいか迷うところです。
まずRAW動画ですが、写真のRAWデータと違い、この形式で撮っても、簡単に見ることはできません。
写真のRAWは、基本カメラメーカーの純正RAW現像ソフトやサードのRAW現像ソフトで、比較的簡単に見ることができますが、動画の場合はそうはいきません。
Nikonの閲覧&RAW現像ソフトのNX Studioでも、RAW動画とProRes 422 HQは再生できません。
なので、基本何もせず撮って出しには不向きというのは、前回のブログにも書いたとおりです。

基本的には、RAW動画はカラーグレーディングなどを前提としたもので、編集後の最終書き出しで最高の結果を得るためのものと捉えたほうが良いでしょう。
私のようなド素人には、よほど特殊な撮影をしない限りはまず不要だったりします。そもそもデータ量も相当なものになります。

N-RAWは今のところ、対応できる編集ソフトはDaVinci ResolveとEDIUS X Proのみ、ProRes RAWは現時点で8Kには非対応です。
いずれにしろ、撮って出しに使うにはあまりにデータが重いです。カードも少なくとも512GBが欲しくなります。

ということで、あくまでもYamaro的にコレを使う!という設定です。

撮って出し、カット編集程度ならH.265

まだ再生互換性ではH.264 MPEG-4 AVCよりは落ちるかもしれないH.265 HEVCですが、圧縮率の高さと効率の良さはH.264を上回り、細部の圧縮ノイズの少なさは目を見張る者があります。

上の写真は先日も掲載したH.265動画からの切り出しですが(HD解像度に落と「しています)、カラーグレーディングしていないので、若干色味はスチルに劣るものの、圧縮ノイズの少なさ、とくに後方の森の木々の描写がスチルと遜色ないのがさすがです。これがH.264だと、こうした高周波の細かい描写が苦手だったりします。
ヘリのテイルローターが、ローリングシャッター歪が少し出ているのがわかりますが、これは静止画に切り出したからで、動画で見る分には違和感がないです。

ちなみに、H.265 10bitでは、階調モードをSDR、N-Log、HLGが選べますが、再生環境など考えると、一般的なSDRで良いのかなと思います。
HLGは対応ディスプレイがあるなら良いですが、まだ非対応環境も多いですね。

色味やガンマカーブ、カラーグレーディング編集するならProRes 422 HQ

非可逆圧縮ですが、低圧縮率のProRes 422 HQなら、編集耐性が高いです。色味やガンマカーブ、映画っぽいトーンなどカラーグレーディングを当てるといった作業ならこれでしょう。

圧縮率が低いので画質もとても良いProRes 422 HQ

細部の表現は、H.265をさらに上回っている印象です。ホワイトバランスが多少ずれていても、調整して最終的にH.265に書き出しても、画質の劣化をほぼ感じないですね。

まだまだ動画はわからないことだらけですが、色々試してみたいと思います。

WindowsでProRes動画を再生する方法

動画編集の世界では、業界標準的に用いられているAppleのProRes 422 HQコーデックは、ビデオ編集用途向けの高画質の圧縮フォーマットです。
高画質である分、一般的なデジカメで用いられているコーデックのH.264(MPEG4/AVC)よりも圧縮率が低く、かつ編集用途が前提の形式であるため、そのまま再生する用途には不向きです。

Windows環境では標準で再生ができません。
もともと、ProResで撮って未編集で再生、と言う用途向けではない上に、ProResはAppleが開発した形式のため、Windows環境では以前はAppleの再生ソフト、QuickTimeで再生できたものの、Windows向けのQuickTimeの開発終了に伴い、現在のWindows環境では再生が難しくなってしまいました。

VLCメディアプレイヤーで再生できる!?

Windows標準のプレイヤーでは再生できないProResですが、VLCメディアプレイヤーであれば再生できる、という情報を得たので、久しぶりにインストールしてみました。昔はよくお世話になった再生ソフトです。

Windows10や11ではMicrosoft Store経由でもインストール可能です。
再生してみました。が、音声は流れるものの、映像は3,4コマで停まってしまい、それっきりでした。
PCはRyzen 9 5900XにビデオはGeForce RTX 3060ですが、まともに再生できないようです。

Davinci Resolveなら再生できる

Davinci Resolveは動画編集ソフトで、当然ながらProRes 422 HQにも対応しています。編集しなくとも、Davinci Resolveで読み込ませることで、再生可能でした。

Davinci Resolveならコマ落ちなく再生可能だった

特にカクつくこともなく、再生可能でした。
ただし、4K60pのProResだと、200MB/s以上のデータとなっているため、HDDでは読み出し速度が追いつかずカクつきます。SSDからの読み込みが不可欠ですね。
元々ポストプロダクション用のProRes 422 HQなので、撮って出しには不向きですが、編集しなくともDavinci Resolveのような動画編集ソフトに投げれば、再生は可能です。Davinci Resolveの無料版でも、素人には十分高度な編集もできるので、インストールしていて損はないでしょう。

【カメラにも給電可能】CIO モバイルバッテリ SMARTCOBY Pro 30Wを買ってみた

Amazonのブラックフライデーセールも12月1日までですが、ブログでも紹介した物の中で、自ら購入したのが、PD給電対応モバイルバッテリ、CIO MARTCOBY Pro 30Wです。ブラックフライデー期間中、23%割引の¥3,720で販売中です。

国内ブランドのPD3.0対応30W出力のモバイルバッテリ

モバイルバッテリといえば、人気なのはAnkerですが、CIOという日本のメーカーの商品も、人気が出てきているようです。
近年、USBのType Cを使ったUSB給電規格のPD(Power Delivery)を採用したノートPCやカメラ、タブレットも増えてきました。PD給電は、従来のUSB3.0の最大4.5Wの出力を大幅に超える、最大100Wまでの出力を可能にしています(最大値は規格上であり、最大出力や入力は機器やケーブルに依存します)。

CIO モバイルバッテリ SMARTCOBY Pro 30W

CIOのSMARTCOBY Pro 30Wは、比較的リーズナブルでありながら、最大30WのPD給電に対応しています。
30Wの出力は、一部のノートPC(30Wだと充電や給電できない機種もある)やタブレットに対応し、カメラであれば大抵は十分な出力と思います。

PD給電対応ケーブル付属。大阪生まれの企業です

PD給電対応のUSB Type Cケーブルも付属するので、とりあえず追加購入するものはないですね。

充電量は1%刻みの7セグで表示されるのが嬉しい

数個のLED点灯数で充電残量を大まかに示すモバイルバッテリが多いですが、このバッテリは7セグ表示による1%刻みでの細かい残量表示に対応しているのが嬉しいです。

Nikon Z 9に充電と給電が可能

Nikon Z 9はPD給電と充電に対応しています。早速接続してみました。

PD急速充電時は7セグの右上に緑色のマークが点灯する

7セグ表示の右上に緑色の表示があり、これが点灯していると、PDによる急速充電を行っているということです。
写真だとボケていますが、カメラ本体の左側面にオレンジのLEDが点灯しており、充電できていることを示します。
このあと1時間経過後には、30%程度だったカメラのバッテリは80%まで充電され、モバイルバッテリの残量は50%まで低下しました。
もし、屋外などで長時間撮影を行う場合は、より上位の20000mAh対応のバッテリが望ましいでしょう。充電メインであれば、10000mAhでもZ 9のバッテリをほぼフル充電可能です。
※追記、最終的にZ 9のバッテリは30%から100%まで充電でき、SMARTCOBY Pro 30Wの残量は100%から6%となりました。

PD充電対応のカメラなどをお持ちなら、PD給電対応バッテリをオススメしたいですね。以前はP給電対応は高価でしたが、やっと手が届き安い価格になりました。
Amazonのブラックフラーデーセールは、12月1日までです。

【小澤酒造】澤乃井園に行ってきた

あまり天気は良くなかったけど、ふと思いつきで家族を連れて、東京都は奥多摩の小澤酒造に行ってきました。

小澤酒造

子供らからは、「えーお酒買いに行くの~」「いかな~い」と言われたけど、そこはなんとか説き伏せ(笑)、まんじゅうも売っているから、って連れていきました。
実際、小澤酒造には、澤乃井園という軽食や売店もあり、何より多摩川沿いの風景が良い場所だったりします。
ちょうどこの辺りは紅葉が始まる時期というのもあります。
ということで、お酒を買いがてら、ゆったりと2本のレンズ、NIKKOR Z 40mm f/2AF DC-Nikkor 135mm f/2Dで撮影するのも良いかなと思いまして。単焦点でぶらりスナップするもの良いですしね。

もうちょっと広角のレンズも持ってきてよかったな、と思うけど、今回持ってきた2本とも良いレンズです。Z 40mmは3万円レンズとしては本当に優秀です。Z 9のボディが大きすぎるので、このレンズにふさわしい軽量ボディ、欲しいですね。
一方、DC-Nikkor 135mmは、ZではAFが使えませんが、フォーカスエイドが使えるのと、何よりZボディの手ぶれ補正もしっかり効くのが利点です。今となってはライバル他社より少し補正が弱めな気もしますが、5段分効けば御の字です。ああ、これでAFが使えたら文句ないのだけどなぁ。

吊り橋を渡って寒山寺とその周辺も散策

思いの外子供らも乗り気(こういう場所でも割りと楽しんじゃうのがウチの子供達の良いところ)で、多摩川にかかる吊り橋を渡った先も散策してきました。

天気が、これから雨が降りそう、という感じったのが残念。でも、曇天なりの雰囲気で撮れたので良しとしましょう。

見事の紅葉中の澤乃井園

どうです? なかなか雰囲気の良い場所でしょう。運転手でなければ、お酒を買って軽食コーナーでおつまみでも買いつつ、ゆっくり紅葉を見ながら酒を飲むのも乙ですね。

最後に売店でお酒を調達。迷いましたが予算の都合上、2本だけ買いました。

売店でお酒も調達

お酒は追々紹介しましょう。


NIKKOR Z 40mm f/2、月次な言い方ですが、撒き餌レンズですね。1本持っていて良いレンズです。軽いボディと組み合わせたいですね。

Nikon Z 9とWireless Transmitter Utilityを使ってカメラから直接PCへ画像データを転送する方法

Nikon Wireless Trasnmitter Utility

以前、Nikon Z 9からFTPサーバーに直接画像を転送する方法を記載しましたが、Nikonの場合、無線LAN経由でFTPサーバーへ転送できるボディが限られるため、より多くの機種で使える方法として、無線LAN経由で直接PCに画像データを転送できる「Wireless Transmitter Utility」というソフトを使った方法があります。
対応機種は以下のとおりです。

  • Z 9、Z 7、Z 7II、Z 6、Z 6II、Z 5、Z fc、Z 50、Z 30、D780(カメラ内蔵の Wi-Fi に対応)
  • D6(カメラ内蔵の Wi-Fi / 有線 LAN に対応)
  • D5、D4S、D4(カメラ内蔵の有線 LAN に対応)
  • ワイヤレストランスミッター WT-7
    (対応カメラ:Z 7、Z 7II、Z 6、Z 6II、D850、D810、D810A、D780、D750、D500、D7200)
  • ワイヤレストランスミッター WT-6
    (対応カメラ:D6、D5)
  • ワイヤレストランスミッター WT-5
    (対応カメラ:D5、D4S、D4)
  • ワイヤレストランスミッター WT-4
    (対応カメラ:D4S、D4、D3X、D3S、D3、D800、D800E、D700、D300S、D300、D7000)
  • 通信ユニットUT-1 (WT-5 装着時も含む)
    (対応カメラ: D4S、D4、D810、D810A、D800、D800E、D750、D7200、D7100、D7000)

ミラーレスのZシリーズはすべて無線LANを搭載しており、かつオプションのワイヤレストランスミッターなどをを導入する必要なく、無線LAN経由による画像転送が可能です。
一眼レフでは、D780とD6が本体の無線LANのみで対応しますが、それ以外の機種は有線LAN、または別売りのワイヤレストランスミッターを導入する必要があります。
ワイヤレストランスミッターは業務用と前提のためか、10万円前後と高価で、一般的な使い方では現実的ではないでしょう。他メーカーはもっと早くからボディだけで実現していただけに、ちょっと遅れているNikonですが、ミラーレスになって全機種対応しているので、まあ良しとしましょう。
WiFi内蔵のD850で、別売りのワイヤレストランスミッターを買わないとPCに無線LAN転送で出来ないのが悔やまれますが(WiFi転送はスマホのSnapBridge経由のみ対応)。

Z 9でのWireless Transmitter Utility設定方法

まず予め、PCにはWireless Transmitter Utilityをインストールしておきます。(Windows/Mac対応) インストールしたら、まだ起動せず、先にカメラ側で設定を開始します。

Z 9のメニューを開き、ネットワークメニューから、「PCと接続」を選択します。なお、スマホとSnapBridgeでBluetooth接続している場合は、スマホとのBluetooth接続は切断となります。

ネットワークメニューの「PCと接続」を選択

次に「接続設定」を選択します。

PCと接続から「接続設定」を選択

接続設定から「新規追加」をクリックします。

接続設定から「新規追加」をクリック

任意の接続設定名を入力します。私はすでに「Home」で設定していました。デフォルトだと「WLAN1」となります。

任意の接続設定名を入力

設定名を決定すると、接続ウィザードが表示されます。

接続ウィザードで接続方法を選択

家庭内など無線LAN環境がある場合は、上記の「Wi-Fi接続先を検索」を選択します。下記の「PCと直接接続」は、ノートPCのように無線LANを内蔵しているPCと直接アドホック接続する際に選択します。
ここでは無線LANアクセスポイント経由でPCに転送するので、上記を選択します。

無線LANのSSIDリストが表示されるので、接続したいSSIDを選択します。ちゃんと2.4Gと5G帯の表示も出ます。
屋外で使用する場合は、5G帯は使用NGなので、2.4G帯を選択しますが、屋内であれば電波干渉の少ない5G帯がベターです。

無線LAN SSIDがリストアップされるので、接続するSSIDを選択する

SSIDを選択すると、無線LANの暗号キー(パスワード)入力画面になるので、暗号キーを入力します。

暗号キー(パスワード)を入力

無線LANに無事接続できると、IPアドレスの設定方法が表示されます。通常は「自動取得」で問題ないでしょう。
ここでは自動取得を選択しました。IPを固定したい場合などは、手動設定してください。

IPアドレス取得方法を選択、通常は自動取得で問題ない

自動取得を選択すると、自動で割り当てられたアドレスが表示されます。

DHCPで自動設定されたIPアドレスが表示される

次へを押すと、下記のように、Wireless Transmitter Utilityを起動するように促されますので、PC側で起動します。

カメラ名は機種名とS/Nで表示されます

ここでPC側のWireless Transmitter Utilityを起動します。すると下記の画像が表示されます。

ペアリングするカメラがリスト表示される

次へを押すと、「カメラに表示される認証コードを入力してください」と表示されます。ここでカメラに戻ると、カメラの液晶に認証コードが表示されます。

カメラ側で認証コードが表示される

表示されている4桁の認証コードを、PCのWireless Transmitter Utilityに入力します。
ちなみに認証コードは設定のたびに変わります。

カメラに表示された認証コードを入力

認証コードを入力すると、ペアリングは完了です。

カメラとWireless Transmitter Utilityの接続が完了

最後に、画像を転送するフォルダと、転送後の表示アプリケーションを選択します。
NX Studioを選択すると、転送するたびにNX Studioがアクティブになります。もしPCですぐに編集したい場合は、NX Studioに設定すると便利ですが、例えばインターバル撮影して常時転送の設定にした場合、転送されるたびにNX Studioの画面がアクティブになって、他の作業をPCで行いたい場合に、いちいちNX Studioがアクティブに画面で出るため、面倒です。
このため、うちの環境ではエクスプローラーに設定しました。

転送先フォルダと転送後表示設定を選択

以上で設定は完了です。

あとは、Wireless Transmitter Utilityの画面を閉じても、PCが起動していれば、カメラの画像が転送されます。

なお、カメラ側でオプションの項目に入ると、転送方法の設定が変更可能です。
「撮影後自動送信」をONにすると、取ったそばから自動的に転送されます。OFFでは、カメラ側で転送設定した画像のみ転送されます。
RAW+JPEG撮影で、JPEGファイルのみ転送するといった方法や、JPEG+JPEGの設定の場合は、2つのカードスロットのどちらか任意の方のみ転送もできたりもします。
便利ですね。
これがボディ単体で出来ないD850、何とかならんかねぇ。

画像の転送設定は色々変更できます

写真を撮ると、自動転送されるように設定すると、PCにデータがポンポン入ってきます。これは楽で良いです。家で物撮り、スタジオ撮影に便利ですね。

こうした便利機能が、Zボディはどの機種も使えるので、早く2台目のZボディがほしいところ。ワイヤレストランスミッターWT-7は中古でも高いですしね。