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【百里基地】2023年1月5日の記録

2023年の百里基地の飛行始めは、どうやら1月4日だったようです。去年は5日に行って空振りでした。毎年、いつ飛行始めかわからないですね。

ということで自分にとっては今年の百里基地撮り始めです。まあ、あまり期待せず行ってきました。
まず午前。完全に読みを間違えました。
無風、かつSKYMARKがR/W03上がりだったので、3SQのF-2も03上がりと思っていたら、まさかの21上がり。結局上がりは撮れず。仕方ないので折りを撮影。
AF-S 600mmにx1.4テレコンで。

天気は良いのですけどね…。つまらない絵でした。あと、テレコン装着時、絵によってピントが緩い感じもあります。そうでないかっちり解像している絵もあるので、単純にテレコンで画質が低下したというよりは、テレコン&FTZ IIというコンバーターを2つ挟んでいることによる嵌合精度の問題な気もしますが…

午後、たった1機のF-2B (23-8112) のみのフライト。退役までガンガン飛んでいた301SQのF-4EJ改と比較すると、3SQはあまり活発に飛ばない気もしますが、機体のやりくりの話なのか。何だかんだ、枯れた技術のF-4ファントムは稼働率が良かっただけなのか?

何度かタッチアンドゴーののち着陸。ドラッグシュートを回収して終了。この日の撮影も終了でした。
午後は風が強かったせいか、ランウェイ上も陽炎の影響がなく撮れましたが、
今回、ここまでの撮影は600mmにテレコンで850mm相当で撮影しましたが、850mmともなると、なかなかファインダにぴしっと納めるのが難しいですね。

帰ろうとお片付けしていたら、SKYMARKがR/W03Lから上がる様子。

眼の前で180度転回する際に、コパイロット(副操縦士)よりお手振りいただきました! ありがとうございます。

帰り、夕陽がきれいなのでパシャリ。

日没直前の霞ヶ浦

霞ヶ浦、風が強いので波が立っていますね。無風なら、きれいに反射する夕陽が湖面に入ったんだけどな~。

ということで、冬休み終了です。

【山梨銘醸】山梨で撮影後立ち寄った「七賢」の酒蔵

正月休み後半は撮影に出かけました。今回、妻も仕事がお休みなので、またとないチャンスと思い、山梨へ撮影に出かけてきました。

山梨県の廃ホテル

去年は撮影できていなかった廃墟、今年はNikon Z 9にて撮影に挑みました。ミラーレス機、ローアングルも撮りやすくてよいですね。
三脚の使用が難しかったため手持ち遺影ですが、IBIS(ボディ内蔵手ぶれ補正)搭載なのも助かりました。
一眼レフで使っていたAF-S 16-35mm f/4G ED VRは、手ぶれ補正内臓広角レンズでしたが、公称2.5EVの補正しかできなかったので、Z 9とNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの組合せは、この撮影でとても良い仕事をしてくれました。
こちらの写真は後日編集してまとめてアップします。

白州の酒造

今回、中央道が思いの外空いていて、予定より早く撮影地に到着、撮影も予定より早く終えたため、以前から行きたかった酒造へ立ち寄ることに。
実はYamaro、20代前半は就職の関係で山梨県に住んでおりまして、今回訪れた七賢の「山梨銘醸」は、以前住んでいたところから車で30分かからない場所でした。
なので、存在自体は知っていたし、何度かその前も通ったことはあれど、当時はまだ日本酒にあまり興味がなく、一度も行ったことがありませんでした。

創業は寛延3年(1750年)という山梨でも老舗の酒蔵です。そして、中はとてもおしゃれです。直売所だけではなく、酒蔵の見学ツアーなどもでき(今回は時間の都合でツアーは申し込みませんでしたが)、お土産や蔵元が作った革製品など、色々置かれていました。

どうです? とてもきれいな酒蔵です。ああっ、なんで今まで来なかったんだろう? また今度山梨旅行する機会があれば、家族で行きたいですね。

酒蔵の隣には、山梨銘醸が経営する賢直営レストラン「臺眠」も併設されていて、食事も楽しめます。ということで、お昼はここで食べてきました。
美味しかったです。ただ、子供向けのものはない感じですね。

もちろん、お酒も買ってきましたので、後日ご紹介したいと思います。

さいたま水族館と羽生水郷公園に行ってきた

年末年始は栃木の妻実家に帰省してのんびりしていたので、3日は家族でお出かけしてきました。

一昨年の夏に初めていきましたが、子供にはちょうどよい規模の淡水魚の水族館です。本格的な水族館だと、混んでいるし料金高い。
ここは埼玉の県営なので、大人でも入場料500円。リーズナブルです。羽生水郷公園の敷地内にあって、公園なら子供たちも遊べるしね。

鯉に餌やり。ここの鯉は餌の食いつきが悪い…。みんなあげてるからかしら? 牛久大仏の鯉なんかものすごい食いつきだったけどね。

淡水魚の水族館は一見地味だけど、割と可愛いのが多いですね。うなぎとかかわいいよ。
おっさんおばさん世代には懐かしいウーパールーパーも。正式名称は「アホロートル」あるいは「メキシコサラマンダー」だそうです。日本だと圧倒的にウーパールーパーの名称で通っていますね。つぶらな瞳です。

ここに展示されている生息魚の多くは、職員が採取したものだそうです。海無し県だけに、淡水魚の展示も工夫をこらしていますね。

水族館のあとは公園で遊んでいました。
水郷公園というだけあって、池がたくさんって、水鳥もいて、広場や遊具もあるので、子供を遊ばせるのにはちょうどよいですね。
凧揚げしている家族もいました。最近は凧揚げできる場所が少ないですから、希少ですね。

ということで、都内からも高速で1時間強程度で行ける埼玉県羽生水郷公園で1日楽しみましたとさ。

【ゆく年くる年】2022年の振り返り

毎年やったりやらなかったりの振り返しですが、WordPressブログを導入して以来、写真での振り返りが楽になったので、今年も書くことにします。

1月

2021年末にNikon Z 9を手に入れて、年明けから撮影に。廃吊り橋を撮ったり、飛行機を撮ったり。
残念ながら百里基地の3SQの初飛行は拝めず。来年は見られると良いけど、どうでしょうね?
そして20年ぶりにスキーをしました。子供たちも雪遊びの予定が滑りたいと言うので、家族で滑れることができました。今シーズンは行けるかな?

2月

BRONICA S2で遊んだり、Nikon Z 9用にモニタを着けたくて、スマホをモニタ代わりにしてみたり。結局スマホモニタは実用ならず、最終的に先日モニタを購入しましたね。
あと、でっかい防湿庫がAmazonで格安だったので購入。これで、600mm f4の望遠レンズも格納可能となりました。

3月

息子と青山にあるホンダで、展示が終了するASIMOを見たり、新型護衛艦のもがみ型が横須賀に配備されたので見に行ったり。

4月

やっとこさ、Nikon Z 9でF-2を撮ることが出来ました。この時期も何だかんだで忙しくて、百里基地へなかなか行けなかったんですね。
4月後半は息子がついにコロナ感染してしまい、家族で自宅待機でしたね。

5月

radikoのキャンペーンでスピーカ当選!
クラシックカーフェスティバルに行ったり、初めて横田基地のお祭りに行って、なんとお祭り中エアフォースワン(VC-25A)が堂々降りてきたのが印象的でしたね。多分一生にそうない経験。

6月

サイボクにお出かけしたり、リバースアダプタでレンズを逆付けして遊んだり。
茨城空港のファントムが展示10年で色褪せてしまって、クラウドファンディングにより塗装塗り直したのを見に行ったり、家族で御殿場にお泊りBBQ旅行してきました。
こうしてみると、少しずつコロナ禍の抑制から開放されつつあるのかな、といったところでしたが…

7月

7月前半は娘と自分がコロナに感染、そして娘脱水になってしまい、自分と一緒に入院。幸い軽症でした。ワクチン効果かな?
嫁車エスティマが13年超え、前回のCVTF交換から数年経過したので、フルードの圧送交換、オイルパン洗浄を依頼。お金はかかったけど、発進時のショックがなくなり滑らかに。
初めて千葉の海上自衛隊館山航空基地祭に行ってきたり、百里基地に行ったり。

8月

いつもの公園で息子の自転車、娘のブレボーの練習。
嫁車エスティマは助手席ドアミラーの電動格納が壊れて交換。分解して不具合箇所突き止めてみたり。夏休みで3年ぶりに函館の実家に帰省、Medical-Nikkorを買ってみたり、足立区でお魚を見たり。色々行きましたね。

9月

東京大仏、久しぶりに見に行きました。城南島海浜公園に息子と行ったり(娘は友だちと遊ぶほうが多くなってきました…成長したね)、FMチューナーの調整をしたり(そしてまたチューニングズレちゃってる…)。
そしてドイツ空軍のユーロファイターが百里基地に飛来。初めてのユーロファイターに興奮しました!

10月

高滝湖グランピングリゾートに行ってきました。
NIKKOR Z 40mm f/2.8を値上げ前に購入。運動会撮影用にManfrottoのビデオ三脚も導入。
そして久しぶりの観艦式は一般公開なしも、フリートウィークで一般公開があるということで、新型護衛艦「もがみ」型を初めて見学しました。

11月

3年ぶりの入間基地航空祭でしたね。C-1輸送機も続々退役し、029号機が航空祭でラストフライトを飾りました。
榎本牧場に行ったり、一般公開のない国際観艦式を遠くから撮ったり(視程悪くて失敗!)、小澤酒造で酒を買って紅葉を楽しみました。

12月

こちらも3年ぶりに行われた百里基地航空祭へ。
ファントムラストから3年を経て、ゲスト機もブルーも救難、そして午後に主役の3SQのF-2が前回の演目を。午後の3SQの演目で曇ってしまったのが残念。
サブ機としてNikon Z 7IIをレンタルしてみましたが、やっぱりZ 9のサブには程遠く…。
そして5年使ったNikon D850はオーバーホールに出したところ、なんと2週間かからず年末に戻ってきました。


今年は、コロナ禍による閉塞した社会生活から少しずつ脱却し、イベントも復活しましたね。一方自分と子供らがコロナ感染してしまいました。まだまだ油断できません。
年末は息子の顎裂手術による入院対応で、忙しかったです。2023年も1月から撮影やら子供の病院などで忙しくなりそうです。
そして、中国のコロナゼロ政策からの脱却で、またコロナ感染が増えてきそうな…。
まだまだコロナ禍は続くのかな? 早くマスクなしの生活に戻りたいですが、まだしばらくそうはならないでしょうね。

2023年も明るい年になりますように。それでは良いお年をお過ごしください。

FEELWORLD T7 PLUS フィールドモニタをNikon Z 9で使ってみた

HDMIケーブルが無くて(モニタ付属のHDMIケーブルは片側がHDMIミニのため)、接続できていなかったフィールドモニタですが、注文したHDMIケーブルが届いたのでやっとテストできます。

FEELWORLD T7 PLUSをNikon Z 9に取り付け

Youtubeを見ながら踊る子供たちの動画を撮ってみました。やはりカメラ内蔵の3インチと違って、7インチモニタともなるとピントも見やすくてよいですね。
機能的な部分はまた後日紹介するとして、色味も細かく設定できて、全体の使い勝手は問題なさそうです。若干信号入力されてから表示されるまで遅いかな?

モニタの音声出力は0にしておきましょう

このFEELWORLD T7 PLUSはスピーカーも内蔵しているので、再生時の音声も出せますが、これは普段不要どころか、マイクが拾った音がスピーカーから発せられるので、ハウリングが発生してしまいます。
最初に接続して電源を入れたら、ものすごい異音が発生してびっくりしました。

F970互換バッテリでは長時間使用可能みたい

今回NP-F970の互換バッテリを買って取り付けました。

モニタ中央のバッテリがF970の互換バッテリ

NP-F970はSONYのハンディカム用のバッテリですが、映像業界では普及率が高いバッテリ故に、互換バッテリが数多く存在し、このようなSONY以外の映像関連製品にも多数採用されています。バッテリの使いまわしが出来て楽ってことなんですね。
F970は、純正品は6300mAhですが、今回買った互換品は8800mAhと更に大容量化されています。中華バッテリなので、この数値通りかはわからないけど、実際使ってみた限り、フル充電から30分程度モニタを表示させても、まだ残量は80%と表示されます。(ちなみにモニタの残量表示は20%刻みとかなり荒いです)

まだ長時間使った実績はないけど、1時間以上の撮影にも良さそうです。
ただ、かなり大きく重いバッテリなので、長時間撮影する予定がなければ、もう少し容量の小さいF770辺りでも良さそうです。

追記:バッテリは、上記のF970互換品(8800mAh)で6時間以上持ちました。通常こんなに長時間撮影することはないですから、これ1本あればほぼ1日撮れますし、実際はF770やF570辺りのバッテリ容量で十分かもしれません。

LUTの適用も可能

ベクトルスコープなど色々表示も可能ですが、まずはLUT(ルックアップテーブル)のインストールを。
LUTは通常、カラーグレーディングのために必要です。例えば、Nikonのカメラの場合はN-logで撮影できますが、N-logで撮影中のモニタ表示は、コントラストのが浅く見づらいものになります。
LUTをモニタに適用することで、正しいガンマカーブとコントラストで表示可能となります。

LUT用のcube形式ファイルはUSBメモリからモニタに転送可能

モニタに付属のUSBケーブル(TypeA入力)を使い、USBメモリにLUT用の.cubeファイルをコピーします。
後はモニタ側のメニューから、Lut Importを選択すると、.cubeファイルを自動でコピーしてくれます。LUTは最大30個保存できるようです。

通常のSDR録画時は必要ありませんが、Logで撮影する際にLUTをモニタに適用できるのは便利ですね。


後は屋外でどの程度見やすくなったか、試さないとですね。
また、付属の取説も英語版のみなので、主な機能も後日紹介したいと思います。

動画の人!? フィールドモニタを導入してみた

Nikon Z 9を手に入れてからというもの、動画をかなり撮るようになりまして。ただやっぱりそうなると、屋内はともかく、屋外撮影ではモニタが見づらい、となるわけです。
子供の行事も、まだまだ小学生のうちは撮る機会も多いと思い、フィールドモニタを導入してみることにしました。

FEELWORLD T7 PLUSとNP-F970互換バッテリ

FEELWORLD?中華企業です。しかし最近は安価で良いもの、と言うのはすっかり中華のお家芸ですね~。放送用モニタも販売しているようです。
その昔はSONYのHR Trinitronの業務用モニタを集めていたこともありましたが、今はこういうチャイナモニタも海外では使われているのかな?

こちらは7インチのIPS液晶、Rec.709色域対応、4K入力(表示解像度はFHD)と、LUTの適用可能、フォーカスピーキング、ベクトルスコープや波形表示も可能です。
素人が使うには十分すぎるでしょう。
4K入力対応なものの、表示自体はFHDですし、4Kだと30pまでの入出力となるため、モニタの出力からレコーダーに繋ぐ、という使い方には向かないですね。
モニタはACアダプタ(別売)も使えますが、屋外で使うモニタなのでバッテリ駆動がメインです。
そのバッテリは、ハンディカムで使われるSONYのNP-F970などビデオカメラ用が使えます。本家?のバッテリは高価なので、互換バッテリと充電器も購入しました。
大容量の互換バッテリも、以前は信頼性が…となりましたが、最近はどうでしょうね?

充電器はmicroUSB接続で2個同時充電可能

まずはバッテリ充電。充電器は2個同時充電可能。USBがType CではなくmicroUSBなのが設計の古さを感じます。なお、特に記載はないものの、QC3.0の給電機でないと、かなり充電時間がかかるようです。

一方モニタですが、7インチともなると、カメラ内蔵の3インチ程度のモニタと比較すると、数値以上に大きく感じますね。ほぼカメラボディの幅と同じくらいのサイズです。
カメラのアクセサリシューに取り付けられるアダプタも付属していますが、以前購入したSmallRigのアダプタのほうが使い勝手が良さげだったので、今回はそちらを取り付けてみました。
折りたたみ式モニタフードは、マジックテープで固定するタイプです。若干安っぽいのは価格なりといったところ。

早速Nikon Z 9に取り付けてみました。おおっ、かなりそれっぽい感じですね。
あとは、三脚を伸ばしたときに、カメラではなく三脚にモニタを取り付けられるようにするアームなんかを買えば完璧ですね。

ただ、今のところモニタはまだ表示できず…。というのも、付属のHDMIケーブルが、片側がHDMI miniなんですよね。Nikon Z 9はボディ側もフルのHDMI端子なので、HDMIケーブルを別途注文することに。それまで使用はお預けです。

実際の使用感は、ケーブルを手に入れたら書いてみたいと思います。

忙しいクリスマスでした

クリスマスの日。

朝から買い物に出かけ、その後は顎裂手術で入院中の息子の病院へ。ただし、お見舞いは保護者1名のみなので、自分は妻を送った後にフィルムを買ったりしていました。

こういう息抜きは必要よね…。もうカラーネガフィルムは買わないと決めていましたが、久しぶりに使いたくなって、モノクロとともに購入しました。
この年末年始で撮りたいと思います。

神奈川から帰宅して娘と親子スイミングに行く前に1枚。

雲がダイナミックなクリスマスの夕方

練馬区の光が丘清掃工場の風景を。

夜はクリスマスパーティ。いつもにぎやかな息子がいないので、娘と妻と3人で。

本日息子退院のため、お迎えに行ってきます。

子供の行事の動画編集をいくつか ノイズリダクションを使ってみた

昨日は、朝から娘の小学校の音楽発表会があって、もちろん動画を撮ってきました。
今回は後ろの方は三脚使用可、ということで、Z 9にマンフロのビデオ雲台&三脚で撮ってきましたが、周りを見渡すと、もはやビデオカメラすら少数派、三脚据えて撮っている人は10人もいなかったような。もちろんごっつい三脚を使っているのは自分だけでした。ほとんどがスマホで撮影。
年に何回かしかない行事だもの、ビデオカメラなんて買わないよね。あるいは買うよりレンタルでも良いのかな、という感じになりますね。

音楽会のあとは、月曜日から入院する息子のPCR検査のため、入院先の病院へ移動。検査はすぐ終わるので、移動のほうが遥かに長い。神奈川県の病院なので、車移動で片道1時間半です。

帰ってきてから、音楽会の動画編集開始。
Davinci Resolve、少しづつ慣れてきました。

Davinci Resolveのノイズリダクションを使ってみた

無料版でも相当多機能な動画編集が可能な、Davinci Resolveですが、映像だけでなく音声の編集能力も優れています。まだまだ使いこなせていませんが、今回使ってみたのはノイズリダクションです。

オーディオFXからNoise Reductionを使ってみた

ノイズリダクション、カセットテープを現役で使っていた40代以上の世代であれば、DOLBY NR(ドルビーノイズリダクション)は聞いたことがある方は多いでしょう。私もDOLBY NRの最終版とも言える、DOLBY S NRを使っていました。もう30年近く前の話です。
カセットテープのノイズリダクションは、録音時に高音域を中心に、音声のダイナミックレンジを圧縮し録音、再生時に伸張することで、磁気テープの宿命であった「サー」というヒスノイズを低減させる機能でした。
今日、ノイズがほぼ無いデジタルオーディオが主流となって廃れてしまった機能ですが、デジタル音声であっても、シンセサイザーなどデジタルで合成する音声以外、生の音はアナログ、マイクから収録する場合はアナログ回路のノイズはゼロにはならないため、ノイズと無縁というわけには行きません。

今回、娘の音楽会は、観客席のやや遠方から、Nikon Z 9にオーディオテクニカのマイク、AT9941を使用しましたが、子どもたちのスピーチもマイク無しの生声だったので、後ろの方からは声自体が聞き取りづらい状況でした。
このため、録画データでも音声が小さく聞き取りづらい。Davinci Resolveの編集で、その部分の音声のボリュームを上げてみました。これが簡単に後から出来るのは、デジタル編集の良いところですが、単純に音量を上げたので、マイクアンプのノイズ自体もかなり目立つ結果に。

そこで、ノイズリダクションの登場です。カセットテープのノイズリダクションと違い、録音時の設定とは関係なく、こちらは音声を解析して、自動でノイズを低減してくれます。まさにデジタルならではです。
Davinci ResolveのオーディオFX>FairlightFXのメニューから「NoiseReduction」を該当部分の音声(波形で表示されている部分)にドラッグアンドドロップします。すると、下の画像のような調整画面が表示されます。

自動と手動が選べますが、自動を選択することで、概ねうまくいくようです。ただ自動を選択するだけ、これだけでノイズが低減できます。

Noise Reductionメニューで「自動」を選択するだけ

試しに再生してみると、生徒の声はアップしたまま、マイクアンプの「サー」という残留ノイズが低減しました。これはすごい! ただし、若干音質は低下します。高音域は少しなまる印象です。とは言え、ノイズが残るよりは具合が良いため、この機能は結構使えそうですね。

ボリュームアップした部分と無加工の部分のつなぎもうまく行きました。
プライベートな動画なので、家族親族共有のみですが、昔と違い今はスマホがあるので、じぃじばぁば向けにも、今やYoutubeで配信(限定公開)出来るのが助かります。


そして、ついでに10月の息子の運動会動画も編集しました。こちらは1時間の回しっぱなし動画を、不要な部分をカットし書き出し。

10月の息子の運動化もやっと編集

書き出した動画も、4K60pで100GB超え。Youtubeへのアップロードも結構かかりますね。
とりあえず年内の行事の動画は編集完了です。

Nikon Z 9の動画形式、どれを使えばいい?

Nikon Z 9(FW Ver.3.00)は、動画形式が多岐に渡り設定できます。発売初期のFWから進化し、8.3K 60p RAWでの撮影も可能となりました。
が、まだ8Kディスプレイや再生環境が一般的ではなく、またスチルではRAWで撮ることはあっても、素人にとってはRAW動画って何?となったりもします。
Z 9のFW3.00で使用できる動画は以下のとおりです。

●RAW
・N-RAW 12bit(SDR/N-Log) ※8.3K60p対応 / 24bit LPCM
・ProRes RAW HQ 12bi(SDR/N-Log) / 24bit LPCM

●YUV
・ProRes 422 HQ 10bit(SDR/N-Log) 4:2:2 / 24bit LPCM
・H.265 10bit(SDR/N-Log/HLG) 4:2:0 ※8K60p対応 / 24bit LPCM
・H.265 8bit(SDR) 4:2:0 ※8K60p対応 /24bit LPCM
・H.264 8bit(SDR) 4:2:0 /16bit AAC

意外にも、音声はH.264以外、全て非圧縮のLPCM 24bitなんですね。

H.265 HEVCでは音声はLPCM 24bit 48kHzサンプリングで収録される

Nikon Z 9の凄いところは、これら各種動画が、オプションのFWや外部レコーダーなしに、本体のみで対応できるところです。
特にRAW動画やProRes 422 HQにボディのみで対応できるのが良いですね。
執筆時点(2022年12月)でフルサイズミラーレス一眼で最強の動画機と言われる所以です。
ただ、スチル目的で買った人にとっては、私も含め、こういった高画質動画撮影機能は宝の持ち腐れだったりもしますが、動画も実際やってみると結構楽しいので、ぜひ動画もチャレンジしてほしい所です。

動画データをダブルスロットの両方に同時記録ができない、といった不満はあるものの、Z 9の動画機としての能力は非常に高いと言ってよいでしょう。

どの動画形式で撮ればよい?

これだけ動画形式があると、何を使えばよいか迷うところです。
まずRAW動画ですが、写真のRAWデータと違い、この形式で撮っても、簡単に見ることはできません。
写真のRAWは、基本カメラメーカーの純正RAW現像ソフトやサードのRAW現像ソフトで、比較的簡単に見ることができますが、動画の場合はそうはいきません。
Nikonの閲覧&RAW現像ソフトのNX Studioでも、RAW動画とProRes 422 HQは再生できません。
なので、基本何もせず撮って出しには不向きというのは、前回のブログにも書いたとおりです。

基本的には、RAW動画はカラーグレーディングなどを前提としたもので、編集後の最終書き出しで最高の結果を得るためのものと捉えたほうが良いでしょう。
私のようなド素人には、よほど特殊な撮影をしない限りはまず不要だったりします。そもそもデータ量も相当なものになります。

N-RAWは今のところ、対応できる編集ソフトはDaVinci ResolveとEDIUS X Proのみ、ProRes RAWは現時点で8Kには非対応です。
いずれにしろ、撮って出しに使うにはあまりにデータが重いです。カードも少なくとも512GBが欲しくなります。

ということで、あくまでもYamaro的にコレを使う!という設定です。

撮って出し、カット編集程度ならH.265

まだ再生互換性ではH.264 MPEG-4 AVCよりは落ちるかもしれないH.265 HEVCですが、圧縮率の高さと効率の良さはH.264を上回り、細部の圧縮ノイズの少なさは目を見張る者があります。

上の写真は先日も掲載したH.265動画からの切り出しですが(HD解像度に落と「しています)、カラーグレーディングしていないので、若干色味はスチルに劣るものの、圧縮ノイズの少なさ、とくに後方の森の木々の描写がスチルと遜色ないのがさすがです。これがH.264だと、こうした高周波の細かい描写が苦手だったりします。
ヘリのテイルローターが、ローリングシャッター歪が少し出ているのがわかりますが、これは静止画に切り出したからで、動画で見る分には違和感がないです。

ちなみに、H.265 10bitでは、階調モードをSDR、N-Log、HLGが選べますが、再生環境など考えると、一般的なSDRで良いのかなと思います。
HLGは対応ディスプレイがあるなら良いですが、まだ非対応環境も多いですね。

色味やガンマカーブ、カラーグレーディング編集するならProRes 422 HQ

非可逆圧縮ですが、低圧縮率のProRes 422 HQなら、編集耐性が高いです。色味やガンマカーブ、映画っぽいトーンなどカラーグレーディングを当てるといった作業ならこれでしょう。

圧縮率が低いので画質もとても良いProRes 422 HQ

細部の表現は、H.265をさらに上回っている印象です。ホワイトバランスが多少ずれていても、調整して最終的にH.265に書き出しても、画質の劣化をほぼ感じないですね。

まだまだ動画はわからないことだらけですが、色々試してみたいと思います。

WindowsでProRes動画を再生する方法

動画編集の世界では、業界標準的に用いられているAppleのProRes 422 HQコーデックは、ビデオ編集用途向けの高画質の圧縮フォーマットです。
高画質である分、一般的なデジカメで用いられているコーデックのH.264(MPEG4/AVC)よりも圧縮率が低く、かつ編集用途が前提の形式であるため、そのまま再生する用途には不向きです。

Windows環境では標準で再生ができません。
もともと、ProResで撮って未編集で再生、と言う用途向けではない上に、ProResはAppleが開発した形式のため、Windows環境では以前はAppleの再生ソフト、QuickTimeで再生できたものの、Windows向けのQuickTimeの開発終了に伴い、現在のWindows環境では再生が難しくなってしまいました。

VLCメディアプレイヤーで再生できる!?

Windows標準のプレイヤーでは再生できないProResですが、VLCメディアプレイヤーであれば再生できる、という情報を得たので、久しぶりにインストールしてみました。昔はよくお世話になった再生ソフトです。

Windows10や11ではMicrosoft Store経由でもインストール可能です。
再生してみました。が、音声は流れるものの、映像は3,4コマで停まってしまい、それっきりでした。
PCはRyzen 9 5900XにビデオはGeForce RTX 3060ですが、まともに再生できないようです。

Davinci Resolveなら再生できる

Davinci Resolveは動画編集ソフトで、当然ながらProRes 422 HQにも対応しています。編集しなくとも、Davinci Resolveで読み込ませることで、再生可能でした。

Davinci Resolveならコマ落ちなく再生可能だった

特にカクつくこともなく、再生可能でした。
ただし、4K60pのProResだと、200MB/s以上のデータとなっているため、HDDでは読み出し速度が追いつかずカクつきます。SSDからの読み込みが不可欠ですね。
元々ポストプロダクション用のProRes 422 HQなので、撮って出しには不向きですが、編集しなくともDavinci Resolveのような動画編集ソフトに投げれば、再生は可能です。Davinci Resolveの無料版でも、素人には十分高度な編集もできるので、インストールしていて損はないでしょう。