オリジナルの「Quiet Life 」の発売は1992年10月22日です。この当時、既に音楽の販売はアナログレコードからCDに完全に置き換わっていたため、この「Quiet Life 」もCDでのみの発売でした。 アナログの時代は終わりを告げ、CDが瞬く間に普及した時代です。CDラジカセやDiscmanなどポータブルプレーヤーも充実して、誰しもが気軽にCDを聞ける時代になった時代ですね。
楽曲のトータル収録時間は53分弱なので、LPレコードには1枚でギリギリ収録できます。が、そうすると音溝の幅が狭くなり、音質に影響します。 LP盤の「Quiet Life 」では、贅沢に2枚組とし、盤面1面あたりには3曲のみ収録(一般的なPOPSでは5,6曲入れることが多い)とすることで、音溝の幅を広く取ることが出来、音質向上に結びつきます。その代わり、盤面をひっくり返す、2枚目に交換するというタイミングはすぐ訪れるので、ちょっと面倒。でもせっかくレコードにしたのだから、その面倒さは許容できるものでしょう。
ここ最近のLP盤では最良の音質
音溝に余裕をもたせた結果ですね、針を落として1曲めの「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」を再生した瞬間、音圧も大きく、それでいて歪で破綻することもなく滑らかに楽曲が流れました。素晴らしい! 山下達郎のニューアルバム「softry」のアナログ盤では、音質はレコードならではの良さもありつつ、トータルでCDに軍配が上がるかな、と思っていて、それはブログにも書きましたが、その理由を個人的に考えた結果は、最新のデジタルレコーディングで収録した音源であれば、CDのほうが現在の技術では音質を落とさずに収録できる、そしてアナログレコードのカッティングマシーンは既に新規製造されていないため、機械の劣化もあるのでは? と想像していたのですが、この「Quiet Life 」を聴く限り、そんなこともないのかな、と考えを改めました。