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Nikon Z 9のFW3.10をAF-S 70-200mmで試してみた

ロートルな?Kyocera T PROOFの記事の次にNikon Z 9の話をするのが、脈略のない当ブログであります(笑

先日FW C:Ver3.10が発表されたNikon Z 9ですが、ここの所忙しくて飛行機撮影に行けていないので、子供らを撮ってみました。
まもなく高学年になり、最近めっきり土日の遊びについてこなくなった娘も行くというので、荒川彩湖公園に行ってきました。
以前バッタの遊具があった場所は、遊具撤去後空きスペースになっていましたが、今回行ったら新しい遊具が設置されていました。こういうところにお金をかけられルるのは良いことですね。

今回は、Z 9のAFは鬼門の?3Dトラッキングをメインで使用してみました。結果的に、これが一番楽です。2007年の一眼レフ、D3/D300から搭載された3Dトラッキング。複数の被写体が混在すると、最初にロックオンした被写体とは別にモノに引っ張られるという悪癖もあったりと、なかなか思うように使えないことも0ありますが、今回は割りと使い物になりました。

レンズはタイトル通り、ちょっと古い、Zレンズも含めると2世代前となる、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRIIにFTZ II経由で撮影していますが、さすがにこのクラスのレンズ、2世代前とは言えAFの速さも申し分ないし、いつかZレンズに乗り換えるとしても、もう暫く先で良いかなと思いました。

Nikon Z 9 + AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRII

流石にボケ味なんかは、最新のZレンズは素晴らしいのですけどね。

ただ、何故か背景に木があると(左下の写真のように)、時々木に3Dトラッキングが引っ張られてしまうという謎挙動はやっぱりあります。
それでも、複数の人が混在したり横切っても、トラッキングし続ける粘り強さは、FW C:Ver3.10で随分良くはなったように思います。これなら積極的に使っても良いなと思いました。少なくとも、このシチュエーションで自分の子を取り続ける場合、オートエリアよりは歩留まりは良いですね。

この日はかなり暖かく、春はもう来ていますね。桜も咲き始めたようです。今年は桜、撮りに行けるかな?

Kyocera T PROOF + Kodak ColorPlus 200 その2

本当に久しぶりのカラーネガフィルム撮影でしたが、スキャンしてみて、やっぱりカラーネガも楽しいな、と思い始めています。
好きなフィルムがなくなった時点で、カラーネガとは決別してデジタルに移行しましたが、やっぱりフィルムはフィルムで楽しいです。
Kodak ColorPlus 200は実質従来のGOLD 200と同じフィルムのようですが、とてもスキャンしやすいフィルムです。カラーバランスも良好ですね。

AFフィルムコンパクトカメラにありがちな失敗、AF抜け(背景にピントが合っている)

AFフィルムコンパクトカメラは、一種のレンジファインダーカメラでもあります。赤外線を照射し、2つの測距用窓で被写体までの距離を測定します。
どこで測距するかというと、”概ね”ファインダの中央部分です。この”概ね”というのが現実と乖離する場合があります。
上の写真のように、被写体が比較的小さい場合、背景にピントが来てしまうことがあります。なのでAFフィルムコンパクト機では、時々こんなミスが発生してしまいます。こればっかりは機械任せ故に、どうしようもないですね。しっかりフォーカスロックして撮影することで、ミスは極力防げますが、そもそもどこにピントがあっているかわからないですからね。

フィルム撮影ではフラッシュをしっかり使いましょう

デジタルが主流になり、そして高感度撮影が容易になった現在、フラッシュ撮影は軽視されがちです。
特にデジタルから始めた世代にとっては、フラッシュの存在意義がわかないかも知れません。

上の左の写真は、室内撮影なのでしっかりフラッシュを使うことで、明るさを確保します。デジタルならノーフラッシュでもそれなりに撮れますが、フラッシュ無しだとかなり暗く写ります。

上の右の写真は、被写体は太陽光の影になって暗くなってしまった失敗写真。これもデジタルなら、HDR撮影なので暗い被写体部分は階調を持ち上げてデータ化しますが、それでも光がないと明暗差が大きく、主要被写体が暗くなります。
ここではフラッシュを強制発光させることで、もう少し被写体をきれいに明るく写すことが出来たはずです。写ルンですがフラッシュ強制発光なのは、こうした状況かつ自動露出がないカメラでもしっかり明るさを確保して撮りたいがゆえの仕組みなのです。

上の3枚はしっかりフラッシュを使っています。これで背景の露出と室内で暗い被写体の明るさのバランスを整えることが出来ます。
AFコンパクトフィルムカメラのフラッシュは重要です。

そろそろフィルム撮影は潮時?

今回カラーネガを現像に出したのはパレットプラザでしたが、未だ現像同時プリントが店内で1時間で出来ることに感動しました! もうカラーネガも現像書送りと思っていたのに、スピード現像が出来ることにびっくりです。ちゃんとカラー現像機が維持されているのです。
思えば、モノクロもカラーリバーサルも現像所送りで時間がかかっていました。1時間で現像しプリントできることに、昔は当たり前だったことも、今もできることに感動しました。
しかしプリントは1枚50円。大昔は10円20円だったことを考えると、やっぱり高くなったなという印象です。ペーパーはパレットプラザと入っているので、何処かのOEMなんでしょうね。
現像同時プリントで3000円近く、これを高いと思うか安いと思うか? 私はこんなものかなと思っていますが、若い人にとっては決して安くない金額です。

逆光での粘りの良さがカラーネガの良い所

それどころか、この2,3年でフィルムの価格はどんどん高騰して、カラーネガフィルムが1本1000円だったら安い方、2000~3000円なんてのも出てきました。
こうなると、若い人はもう買わなくなります。ジャンク箱の転がっていたフィルムカメラから、2000年代のジャンクデジカメに手を出し始めた、というのを聞くと、フィルムカメラブームなんてのは幻想だったのかと思いますね。

このままフィルムの価格が現状維持だと、いよいよもってフィルムカメラはフィルムを通さない、空シャッターを切るだけのノスタルジーになってしまいます。
ということは、真っ先に元々安価だったコンパクトカメラは、その対象から外れて行くことになりそうです。

さて自分も時々はこうやってフィルムを使って撮っていますが、それが楽しめるのも、もう数年なのかななんて思っています。
中判のBRONICA S2も使いたいのに、フィルムが高価、そもそも手に入りづらい状況となってしまっています。
そのうち、初期の中判デジタルのブームが来るかも知れませんね。

何かに似ているノーブランドのクランプを買ってみた

そっけない、やたら長い番号が書かれている箱が届きました。

買ったときはスーパークランプって書いてあったのに…

安物クランプです。カメラ用品、安物チャイナ製品は機材を付けるのが怖いので避けていますが、ネジ式のクランプなら流石にちゃんと使えるでしょう?と思いまして。

安いだけにちょっと仕上げが雑?


何となく、見た目は同じチャイナでも最近勢力を伸ばしているSmallrigのクランプに似ていますね。

チャイナ同士でパクリ発生? こちらは本家?SmallRigのスーパークランプ 735

本家?も1000円しないのですけどね。

しかし1/4ネジ穴と3/8ネジ穴、どちらも加工が雑です。ほんとただネジ穴切っただけで、面取りもあまりきれいではないですね。このあたりが価格なりの工作精度です。でもちゃんとネジ穴は使えたので良しとします。

こんな感じで使用できます。

40mm幅までの板やポールをクランプ可能

Manfrottoのフリクションアームを付けてみました。ちゃんと固定もできて、ひとまず安心。ただ、耐荷重的に取り付けられそうなのはフィールドモニタやGoProなどのコンパクトなカメラ、スマホ、小型のライトでしょうね。
一応、フィールドモニタ用に買ってみました。明日は息子の卒園式なので、実戦投入したいと思います。

Kyocera T PROOF + Kodak ColorPlus 200 その1

久しぶりのカラーネガフィルムのスキャンをしています。印象として、Kodak ColorPlus 200はスキャナとの相性もよく、スキャンしやすいフィルムです。
従来のKodak GOLD 200と同じフィルムで、日本国内での正規流通ではなく発展途上国向け、とされていますが、ヨドバシカメラでは既にGOLDの販売はなく、このColorPlusのみとなっているようです。

カメラがAFコンパクトなので、どうしてもフォーカスが甘いこともあるけど、使いやすいフィルムであることは確かです。粒状感も程よく、常用にしても良いさそうなフィルムですね。

しばらくカラーネガから離れていたけど、また時々こうしてゆるく撮影してみたいなと思いました。

Kyocera T PROOFで何年かぶりにカラーネガを使ってみた

今から20年以上前に、京セラはまだカメラ事業を行っていて、フィルムコンパクトカメラのT PROOFがそろそろ販売終了になるという話を聞いて、新品購入しました。

このカメラの特徴は、何と言っても、何の変哲もないプログラムオートでしか撮れない、見た目は安っぽい(笑)カメラなのに、レンズはなんとCarl Zeiss Tessar T* 35mm F3.5を搭載していることです。
シンプルな光学構成のTessar(テッサー)ですが、その描写性能は折り紙付きで、多くのカメラメーカーがこの光学系をお手本としました。
それこそフィルム一眼レフがメインだった時代のサブ機、あるいは普段持ちとして散々使ったT PROOF、外観は傷だらけですが、ちゃんと今でも動きます。

何故か生活防水仕様となっていて、電池やフィルム蓋にはちゃんとゴムパッキンが入っています。もっとも、20年以上経過してゴムも硬化しているでしょうから、今となっては防水性能は期待できないけど、それでもないよりはマシですかね。

とにかく絞りすら設定できないプログラムオート機ですが、それ故に面倒なことは考えず、サクッと撮れるのが良いです。

Kodak ColorPlus 200を詰めてみた

去年チャンプカメラで買ったKodakのカラーネガフィルム、ColorPlusのISO200を入れてみました。
久しぶりのKodak、そしてカラーネガで撮るのは数年ぶりでしょうか? デジタルが主力になって、好きだったカラーネガフィルム、FujifilmのREARA ACEがなくなって以降、カラーネガをあまり使わなくなってしまいました。フィルムで撮るときは、カラーリバーサルかモノクロメインになりました。

そうこうしているうちに、若者の間で緩やかにフィルムカメラブームが起き、カラーネガフィルムも少し復活したかに見えましたが、今度はコロナ禍やロシアのウクライナ進行などの情勢不安定により、フィルム自体が大幅値上げとなってしまいました。

そんな中ですが、チャンプカメラは様々なフィルムを置いていまして、その中から安牌(笑)でチョイスしたのがKodak ColorPlus 200です。
ISO200という中途半端な感度がまた良いです。昔からそんなにメジャーではなかったISO200ですが、今となっては、ISO100より少し感度が高く、ISO400より粒状感が少ない、というちょうどよいバランスです。

T PROOFはAFコンパクト末期のカメラだけあって、フィルムのローディングは赤線に先端を合わせて蓋を閉じるだけのイージーローディング。20世紀末期のフィルムカメラは当たり前でしたが、MF時代は装填失敗もよくある話でしたからね。

さて、昨年末のクリスマスにフィルムを装填し、ゆるく撮影していました。2月末に撮り終えて現像(パレットプラザはなんと1時間で現像同時プリントしてくれる!)しました。ゆるりとスキャンしていきたいと思います。

旧車Miyata Ridge RunnerのライトをLEDに交換してみた

チェーン交換して、ちょっとした街乗りとかに旧車Ridge Runnerを復活させようと、チマチマレストアしていこうと思っています。
今回はライト。これは夜間走行に必要ですが、何せ30年前の旧車ですから付いているライトも電球式です。車も自転車も、この10年LEDライトが当たり前になり、電球式との照度の差は歴然です。
ということで、今回は古い電球式のライトをLEDに交換します。

Panasonic LED発電ランプ NSKL134

PanasonicのLED発電ランプNSKL134です。思ったより安く、1300円台で購入できました。

この値段で買えるなら、もっと早く買っておけばよかったな~。何せ今までの電球は古いのもあって、あまりに暗くて、夜間走行を躊躇するほどでした。
では早速交換しましょう。

今はなきSANYOのブロックダイナモライト

元々着いていたのは…なんとSANYO(三洋電機)だ!
リンク先のWikipediaにも書かれているように、三洋電機は戦後に松下電器より自転車用のライトの製造権と工場を譲り受け、製造したのが始まりだそうです。つまり、SANYOブランドとしては創業時から作っていたんですね。知らなかった! なお、三洋電機が2011年を持ってブランドとしては終了するまでLEDタイプの自転車用ライトを販売していたようです。
SANYOの歴史を感じさせるライトですが、非常に暗く、特に低速走行ではライトとして致命的なほど暗いので、撤去します。

Panasonic LED発電ランプ NSKL134に交換

私はライトと呼称しますが、Panasonicとしては「ランプ」だそうです。SANYOが松下電器産業(現Panasonic)より譲り受けた自転車用ランプは、またその親元に戻ってきたわけです。歴史を感じますね。
スペックとしては、ダイナモの電圧は6Vですが、SANYOの2.4Wから1.5Wと低下しています。ただ、一般にLEDは同じ明るさであれば電球の1/10程度の消費電力であることから、1.5Wでも電球と比較して相当明るいということになります。
交換自体は、スパナとソケットレンチで簡単に出来ますが、けっこう締結位置の調整が難しいですね。タイヤに対して垂直に設置無ければタイヤを痛めてしまいます。締め付けると微妙に角度が変わりますし。
そして、ホイールも結構傷んでいますね…

実際の比較はしていませんが、装着後は明らかに明るいです。以前は手押し程度の速度だとぼんやりしか点灯しませんでしたが、LEDでは実用的な明るさになりました。
さて次はブレーキ周りの調整と交換かな~

人生初、メガネのレンズを遠近両用でオーダーした

小学6年生から近視でメガネ着用なYamaroですが、ここ1年、急速に近くのものにピントが合わない、という事態に陥りまして。
仕事上、細かい部品を組み立たりしているのですが、メガネを外さないとピントが合わない、ということが増えてきまして。いわゆる老眼ってやつです(
自分の年齢からするとちょっと早い気もするけど、実際40代から老眼は個人差があれど、少しずつ始まるそうです。

それとは関係なく、メガネのレンズが経年によりコーティング剥がれや傷がついたりしたので、フレームはまだ使えそうだったので、初めてレンズのみの交換を行いに、眼鏡屋へ足を運びました。

安価なメガネチェーン店とは違う、しっかりした診断

今使っている眼鏡は、今回レンズをオーダーしためがね店で何年か前に購入したものです。フレームはRay-Banで、レンズセットでそこそこしましたが、セットで1万円前後のチェーン店とは違って、やっぱり店のサービスから測定、フレームの修正まで、至る所の質が違うんですよね。
もちろん有名チェーン店が悪いというわけではないけど、あちらはものすごく混んでいる分、1人にかける時間も短くせざるをえないですからね。

今回、レンズ交換のみでしたが、ちゃんと測定を行ってもらいました。この測定も、とにかくしっかりと行っていて、チェーン店よりチェック項目も多いです。
そこで、ズバリ老眼を指摘されました。いやね、気づいていたのだけど、せっかくなので老眼対応したいなと思いました。
診断結果からは、まだ軽度の老眼だけど、「一度遠近両用を試してみますか?」ということで、よく眼科や眼鏡屋にある、レンズをその場で交換できるメガネ(何って言うんだろう?)で、老眼鏡のレンズをカシャッと入れてもらいました。

世界が違って見えた、遠近両用

もうその瞬間、世界が変わったんですよ。テーブルに置いてある資料がクリアに見えたんです。いや、今までも字が読めないほどではなかったんです。でも少しぼやけていたんでしょうね。それがしっかりピントが来ました。感動しました。初めてメガネを作ったときのような感動ですね。

老いを認めて遠近両用レンズに

もうこの瞬間、「よく見えますね! 遠近両用にします」と決めてしまいました。それを言ったあと、遠近両用って値段いくらするんだ? とちょっとビビりましたが、とりあえず現状は軽度の老眼補正なので、まずは安価なレンズで大丈夫でしょうとのことで、これまでの近視補正レンズにプラス4千円でした。

ちなみに、一番高いレンズはと言うと、15万円だそうです。何故その値段差が出るかも説明してもらいましたが、基本遠近両用はレンズの下側が近くが見えるような特性を持たせているそうで、その境目の屈折率など変化で、見え方が変わるため、度が強いほど違和感が出るそうです。
その違和感が、高価なレンズほど滑らかで出にくくなるそうです。
曰く、最初から15万円のレンズを入れたら、もう安いレンズには戻れない、だそうです(汗

そんなわけで、レンズは1週間後に出来上がるので、交換が楽しみです。

【仙醸】黒松仙醸 どぶとパイン

妻がお気に入りの、長野県の黒松仙醸のどぶろくですが、今回は某大型ショッピングモールのリキュールコーナーに、こんなのが売られていまして、妻が購入しました。

【仙醸】黒松仙醸 どぶとパイン

ええっ? どぶとパイン? そう、どぶろくにパインを入れちゃったようです。

【仙醸】黒松仙醸 どぶとパイン

原材料を見ると、濁酒(つまりどぶろくのことです)に、パインアップルのピューレに濃縮果汁、ジュースを混ぜているようです。
元々日本酒やどぶろくも、乳酸を取り込んでいるために酸味も感じさせるものもあり、それこそパインの味のする日本酒もありますが、このお酒はもうストレートにパインをぶち込んじゃったのが面白い。お陰で見た目も橙色です。

濁酒にパインを入れているので、酒税法上、濁酒ではなくリキュールとなります。元々の黒松仙醸どぶろくは、アルコール度数が6%ですが、それにパインを混ぜているのでしょうね、更にアルコール度数は低くなり3%となっています。ほぼジュース感覚ですね。

まさにどぶろく+パイン

とろっとろのどぶろくにパイン。香りも爽やかなパインです。だっておパインが入ってるんですもの(笑
口に含むと、ああ、どぶろくの米の甘みにパインが押し付けがましくないバランスで調和していますね~。どぶろくの持つ本来の酸味とパインの酸味のバランスが良いです。
ともするとパインの酸味が強く、パイン味の飲み物になってしまいますが、そこを絶妙なバランスで、お互いの良さを殺さずに、かつ低アルコール度数で飲みやすく仕上がっています。苦味も多少あるけど、これもアクセントになっていますね。
アルコール度数が低いので、個人的にはお酒としてはちょっと物足りないけど、あまりお酒が得意ではない方にも飲みやすいな、と思います。

同じシリーズに、どぶとゆずどぶといちごもあるようです。見かけたら是非買ってみたいですね。

Nikon Z f?の噂に思う、ユーザーの意見を聞きすぎないことの重要さ

Nikonのレトロ調ミラーレス一眼「Z f」の噂話は、去年辺りからチラホラ見かけていますが、先日のカメラと写真のワールドプレミアショーCP+でNikonの開発陣にインタビューしたフランスの記事で、このZ fの噂(期待?)についての質問に対する受け答えがされています。

以下、ネット翻訳下抜粋です。

Nikon Z fc は、昨年のベストセラーの 1 つです。この成功の理由は何だと思いますか? ニコン Df のように、特にフルフレームでヴィンテージの外観を持つ他のカメラを発売する予定はありますか?

Nikon Z fc の最初のコンセプトは、楽しさと喜びに基づいています。個性的なデザインのカメラが欲しいという方に、手に取って撮っていただく喜びを感じていただければと思いデザインしました。

このデザインは、ニコンの長い歴史とクラフトマンシップから生まれました。表現されるのはすべて私たちの情熱です。Z fc は、伝説的なフィルム カメラである Nikon FM2 によく似ています。これが、私たちの歴史とFM2の歴史を知っているお客様の期待に応える方法です。彼らは、この歴史的なケースに 2 滴の水滴のように見えるため、Z fc のデザインを高く評価しています。同時に、必ずしも FM2 を知らないが、Z fc のヴィンテージな外観を高く評価している若い世代にも多くのことを語っていると思います

センサーサイズに関しては、十分にコンパクトで手頃な価格のケースを提供したかったため、APS-Cを選択しました. そして彼の名前は私たちの考えを示しています。Z fc の「c」は英語の カジュアルに対応します。このケースを使用する前に、よく考える必要はありません。手に取って、撮影を楽しんでください。大きさ、価格ともに納得のポイントです。

しかし、おっしゃるように、Z fcを発売するとすぐに、多くの人がフルサイズセンサーと同等のものを求めていました. もちろん、今後の製品について詳しくは言えませんが、こうした要望を聞き、それらに十分に応えられる製品の種類を考えています

https://phototrend.fr/2023/02/interview-nikon-cpplus-2023-monture-z/

この記事がデジカメinfoで紹介され、Nikon Z f登場に対する期待が高まっているように思いますが、個人的に色々思うことを、ここでは書いてみたいと思います。
Twitterだと角が立ちそうなことや、誤解されそうなこともあるので。あくまで、個人的な意見ですからね。

もちろん上の画像のZ fはフェイクですよ! https://nikonrumors.com/2022/06/07/new-black-nikon-zf-camera.aspx/

ぼくの考えた理想のZ f論に見る、実際の売上との相違

発売の予定もまだ出ていないうちから、こうした待望論が出てしまうと、どうしても皆が考えたそれぞれの理想と、現実との乖離が大きくなってしまいます。
もちろん、妄想するのは個人の勝手ですし、それをメーカーが全てピックアップするわけでもないですから、個人で語る分には個人の自由です。
が、それがいざ製品になったときに、理想とかけ離れるほど、やっぱいらないじゃん、となります。

そもそも、やたら理想をぶちまけた挙げ句に買わない人は多いのです。スポーツカーなんかもそうですね。いざ出してみると、思ったほど売れない。そのくせ文句ばかり言われる、ここがこうじゃないああじゃないと。そういう人は客ではないですからね。

Z f待望論を見るにつけ、かつてNikonが一眼レフのDfを販売した時の、販売に至るまでのティザー広告から実際に販売されるまで、そして販売終了の流れを思い出します。

なぜNikon Dfはあまり売れなかったのか?

Nikon Df

Nikon Dfが発売されるまで、ネット上ではちょっとしたブームとなりました。Nikonもティザー広告で少しずつ情報をちら見せし、往年のフィルム名機のF3を登場させてみたり、開発担当がF3の開発も行ったミスターニコンの後藤だったりと、とにかくかなりカメラファンを期待させたのではないでしょうか?
ところがいざ発売されてみると、ネット上にはこんなネガティブな意見が出てきました。

  • 中身はD600でしょ?
  • ファインダがいまいち
  • AFがD600と同じ
  • 重たい
  • 分厚い
  • 質感がいまいち

Dfが既存の製品の流用が多かったのは確かです。後に後藤氏もAERAdotのインタビューで、Dfの開発について、このように語っています。

「一眼レフのラインアップがきちんと決まっているなかに、売れるかどうかわからない、しかもぜんぜん違う雰囲気のカメラを入れようとしたわけですから。そりゃあ、反対されますよ。でも最終的に『できるだけ部品を流用して、お金をかけないで作りますから』と、最上層に頼み込んだら、『それならいいだろう』という感じでOKを取りつけました」

https://dot.asahi.com/dot/2019061400057.html?page=5

もちろん、全てを専用品として作ってしまうと、相当価格が上がってしまいます。ただでさえニッチな製品なのに、開発費を上げてしまうと、それを価格に転化せざるを得ません。それでも買ってくれて利益が出せるLeicaのような製品ならまだしも、Nikonのプロ機でもない趣味性の高い製品の売上は知れているわけです。
なので、ファインダやAF周りはD600、撮像センサはD4(ここは部品単価で相当頑張った部分と思う)を流用したのです。
もちろん、ダイヤル類は新規設計ですし、デザインも他の一眼レフとは異なるので、そこに費用はそれなりにかかったはずです。
でも、その部品流用の妥協点が、ユーザーにはしっくりこなかったようです。

とは言え、仮にDfがファインダやAFも更に上位機種と同等にこだわったとしたら、更に価格は十数万円は上がったのではと思います。
後藤研究所では、開発と売上のバランスに相当苦労したと思いますし、本音で言えばファインダはもっと上質にしたかったはずです。でもそれを行うと、価格が上昇し、更に売れないカメラになってしまうことが明白だったので、妥協点を設定して開発したと想像します。
残念ながら、それ故にユーザーの方が好き勝手言った割に買わない、というドツボにはまってしまったのです。

個人的には、すでにD800ユーザーだったので、D4のセンサ自体に魅力はあったけど、それ以外に魅力だったのは可倒式AIガイド(ここで言うAIは人工知能ではなく、NikonのFマウントレンズの絞りリングの位置の機械連動方式のこと)くらいで、上面ダイヤルに興味もなかったので(コマンドダイヤルがあるのに、わざわざシャッタースピードや露出補正をダイヤルで設定する必要性がない)、結局買うこともありませんでした。

AFも中途半端に入れるくらいなら、むしろ取っ払ってMF専用機にしても良かったのではと思いますが、それではマーケット的に更に厳しいですからね。

Nikon Z fcが売れたのは価格を抑えたから

ミラーレス時代になり、Nikonが最初に出したヘリテージデザインのNikon Z fcはそれなりに売れたカメラだと思います。
これはシンプルに、フルサイズではなくAPS-CのZ 50をベースとし、質感もそこそこに抑えたからでしょう。
または貼革のカラーバリエーションを期間限定ながら設定したのも大きかったのではないでしょうか?
仮にカメラオタクの要望、質感にこだわる、を実践していたら、高価になって売れなかったでしょう。

Dfのように大きく重くもない、薄くてシンプルな、かつてのフィルムのFM2をオマージュし、カメラオタクではなく一般カジュアルユーザーに向けた開発だったのも良かったと思います。
Z 50のデザインは個人的にあまり好きではないけど、このカメラならちょっと欲しいな、と思わせたりします。
よく見ると、上のD fもオマージュしているように思いますよ。

質感を抑えた、ここは結構重要です。まずは見た目なんですよ、カメラも車も。それでいて質感もこだわってしまったら、それこそLeicaの領域です。
レンズキットで10万円台半ばに抑えたこともよかったでしょう。

Z fはあくまでリップサービスでは? まずはZ 6IIIの開発が急務

Yamaroの個人的結論からいうと、Z fはあくまでリップサービスで、開発も検討していると言ったに過ぎないと思っています。少なくとも今は売る段階ではないと思っています。
まずは、ライバルメーカーに対して、特にAF性能が周回遅れとなっている、ミドルクラスのZ 6IIをモデルチェンジし、Z 6IIIを発売することが急務でしょう。
Z 9はフラッグシップ機で、誰しもが手を出せる価格ではありません。今やSONYのα7IVや、CanonのEOS R6 MarkIIがミドルクラスのミラーレス一眼で売れに売れているモデルで、Z 6IIは完全に取り残されている状況です。

未だFマウントのみのユーザーも多数いると思われるNikon、何とかしてZマウントに手を出してもらうためには、手の届く価格のZ 6III登場が急務です。ボリュームゾーンのカメラが周回遅れではどうしようもないですから。

そして、Z 6IIIが登場してある程度売れた暁には、それをベースとしたZ fを売るのは、販売戦略の1つとしてアリなのではと思っています。
とにかくユーザーは変に「ぼくの理想」を妄想しすぎないこと、そしてNikonもユーザーの要望する「ぼくの理想」に付き合いすぎないこと、むしろ突き放すくらいの製品を出して欲しいですね。

言えることは、Z fは決して安くなない(Z fcよりちょっと高いくらいなんてのは、フルサイズである以上あり得ないです)と思いますよ。
Z 5ベースなら…多少安くなるけど、それ欲しいですか?

EL-NIKKOR 50mm F2.8で桃の節句な接写をしてみた

先日、世界の中古カメラ市で買ってきた引き伸ばしレンズ、EL-NIKKOR 50mm F2.8とベローズPB-4で、桃の節句で妻が買ってきたお花を撮影してみました。

NikonのベローズPB-4と、GITZOのフルードジンバル雲台を組み合わせています。こんな組み合わせで撮る人はそうそう居ないでしょう(笑
そもそも望遠レンズと組み合わせるのが前提なジンバル雲台ですが、全長が長くなり重量もそれなりにあるベローズを組み合わせて使うのも、実はそれなりに使い勝手が良いのです。
特にピシッとアングルを決めやすいので、私はこの組み合わせが好きです。

EL-NIKKOR 50mm F2.8は繊細な描写

EL-NIKKOR 50mm F4も持っていますが、1段明るいこのレンズも、なかなかどうして繊細な描写です。ピントが合えば芯がちゃんとあるけど、柔らかく、それでいて決めの細かい描写です。コントラストはややあっさり目でしょうか。
カメラはD810を使用。内蔵フラッシュは赤外線ワイヤレスコマンダーとしても使用できるので、対応スピードライトを使えば、別途コマンダーなしにワイヤレスでスピードライトが使えるので、スピードライトSB-900を手持ちで、いろいろな角度から光を当てて撮影してみました。
この使い勝手の良さで、この手の撮影では未だD810が欠かせないのです。

いい! 個人的にEL-NIKKOR 50mm F4より、このF2.8のほうが接写においては好みの絵が出ました。カリカリな描写ではなく、柔らかで繊細、ボケのつながりが良好。
50mmなので、接写では被写体にかなりレンズを近づけなければならないのが難点ですが、ワーキングディスタンスをとらなくても良い条件であれば、使い勝手も良好ですね。

Nikon D810 + EL-NIKKOR 50mm F2.8 + BP-4

D810、ずっと外で定点撮影用に使っていて、センサの汚れがかなり気になりました。RAW現像でゴミ取りに苦労しました…。センサクリーニングしないとね。