「自衛隊・ミリタリー」カテゴリーアーカイブ

「木更津航空祭」2025の地上展示を眺めてお話をしたり

木更津航空祭、飛行展示は午前で終了し、午後はCH-47JAチヌークの地上滑走と体験搭乗、音楽隊や地元の航行のチアリーディングなどの展示、航空機の地上展示となります。
なので、飛行展示が終わった段階で帰る人も多く、この時間はゆっくり地上展示を見られるし、昔は口が硬かった自衛隊の皆さんも、最近は機密に触れない範囲でかなりざっくばらんに話を聞けるので、割と面白い話が聞けたりするんですよね。

ヘリ主体の航空祭ですが、やはり多いのはシュペルピューマ(スーパーピューマ)ですね。AS 332 シュペルピューマからEC225シュペルピューマ MkII+(現H225)へと発展、日本では陸上自衛隊の要人輸送機として、また消防庁や警視庁、今回は来ていませんが海上保安庁も採用しています。
実はサイズ的にはUH-60と大差ないのですが、こちらのほうが大きく見えるのはキャビンがUH-60系よりも高いからでしょうか?

サイズ的に小さずぎず大きすぎず、エンジンの出力も大きく余裕があることから官民問わず多く使われているベストセラーのヘリコプターです。

そしてHondaJetは2機飛来。
成美トラスト保有のJA817Rは現在売り出し中の機体で7億円だそうです。共同運用も1口○千万円で募集していました。こちらは成田から顧客依頼による飛行だそうです。

もう1機のJA10YAは、オンリーユーエア所有の機体で、こちらも顧客依頼による飛行だそうです。お金持ちいるんですよ。
こちらは最新型の航続距離が少し長くなったHondaJet ELITE IIで、日本登録機体はまだこの1機のみ、去年導入されてまだ飛行時間は100時間程度とのこと。機体もピカピカでまだまだ新車ですね。
1時間100万円+αだそうです。宝くじ当たったら遊覧飛行を依頼したいですね(汗)
実際の費用はこちらをご参考に

最新のUH-2汎用ヘリも。こちらはUH-1Jの後継機として、今後続々と就役していきます。ベースは民間のSUBARU BELL 412EPXで、元々BELLのベストセラーのヒューイを発展改良させた機体で、SUBARUとBELLの共同開発機となっています。

これまでの陸上自衛隊導入のUH-1シリーズはエンジンが1機でしたが、UH-2は2機搭載となり冗長性が向上して出力も向上しています。
とは言え1100hp級のPT6T-9ターボシャフトエンジン2機で、同じUH-1系でも米軍のUH-1Yヴェノムは1機最大1800hp(定格1500hp)ですから、ややパワーに余裕がないんですよね。このため、このヘリの重武装化は難しいと言われています。
今後攻撃ヘリが廃止される中、汎用ヘリの武装化も検討されているようですが、どうなんでしょうね?

三菱HCキャピタル保有のロビンソンR66、TURBINEと書かれているように、これまでロビンソンのヘリと言えば小型でレシプロエンジン(ピストンエンジン)のイメージでしたが、このR66は多くのヘリで主流のガスタービンエンジン化されています。

パイロットの方曰く、ガスタービンは軽量でパワーもあるし、何より燃料ジェットエンジン用のJP-1で、各空港で入手しやすいとのことでした。
航空機は今はジェットエンジンやガスタービンエンジンが主流で、レシプロエンジン派は今や小型機を中心とした少数派で、特に日本ではジェット燃料のほうが入手しやすいそうです。なるほど。

オスプレイ、今年も見られてよかったね。

そして今年も航空自衛隊の2トン半トラックが見られてよかった。軽く30年を超える車齢です。まだまだ現役でいてくれ~

ということで今回は帰投は見ず早めに帰途につきました。おしまい。

陸上自衛隊 木更津駐屯地 創立57周年記念行事「木更津航空祭」2025に行ってきた

昨年の2024年は雨天でしたが、今年は打って変わって良い天気となった、陸上自衛隊木更津駐屯地の記念行事「木更津航空祭」に今年も行ってきました。
以前はV-22オスプレイが暫定配備されていましたが、木更津駐屯地から佐賀駐屯地に移動となり、今年は展示されるか微妙でしたが、イベントのイラストにはオスプレイも描かれていたので期待していました。
あとは、今後の用途廃止が決まっている(でもいつなのかはわからない)AH-1SコブラOH-1を見られるのも醍醐味ですね。

毎年恒例、朝のゲスト機飛来がここの醍醐味の1つ。先導車の1/2tトラックがお出迎えします。
静浜のT-7練習機から始まり、木更津航空祭で初めての新型UH-2汎用ヘリや消防、警察、民間ヘリもやってきました。

去年はこの時点で曇り、そして雨が降り出しましたが、今年は少し暑いくらいで、滑走路にも逃げ水現象が見られました。

式典会場は去年と違う場所でしたね。式典が始まり、EC-225LP スーパーピューマMK.Ⅱ+が降りてきました。と言ってもちょっと向こうから上がって降りてきただけですけどね。

おエライサンのスピーチも終わり、いよいよ訓練展示開始。まずは展示機が一斉に離陸していきます。
上がるか上がらないのか…、朝の時点ではわからなかったオスプレイも一斉に始動。
そして今年はAH-1Sコブラが多い! これほどの数を見られるのはこれが最後かもしれませんね。

久々にこれだけの数の機体が上がりました。これでAH-1Sコブラがいなくなったら、ちょっと寂しいですね。
AH-64Dアパッチ・ロングボウは逆にこちらには来ませんでしたが、芦屋の方で展示していたみたいですね。

そして今年はドローンの展示も。

調べたら、この陸自のドローンはカナダのAeryon(エリヨン)社製のSkyRangerで、「UAV(狭域用)」JDXS-H1として導入しているようです。

去年は雨だったのであまり展示もなかったのですが、今年は盛大にやってくれましたね。近いし、空自のイベントより混まないのでよく見えました。

コブラの機動! 古いヘリですがこの細いシルエットがいい!
オスプレイは今年は数が少ないものの、しっかり人員輸送の展示を披露。枯れ草が大量に舞いカメラのフォーカスが持っていかれるw
そして天気は良いけど暑いので、写真的には陽炎による解像度低下が残念です。10月なんだからもう少し涼しくなれ~

ただ数の上ではCH-47JAチヌークが圧倒的です。実は機内の幅の広さや重量物の搬出入はオスプレイよりもチヌークのほうが勝手が良いそうで。オスプレイは幅が若干狭く、テイルに羽があるためフォークリフトが入れづらいといった難点もあるようです。
チヌークが原型機の飛行から半世紀以上を経てなお現在も生産されている理由がわかりますね。使い勝手が良い大型ヘリなんですね。

展示も佳境へ。
AH-1SやOH-1、そしてこちらもそろそろ古くなって後継機が必要なUH-60JA、初期の機体は30年経過、一番新しい機体でも10年以上なんですけど、陸自ではあまりこの機体に対する話が聞こえてこないですね。

チヌークはこの後体験搭乗を行っていました。この降りてくる並びが良いね。
飛行展示は午前で終了。午後はチヌークの体験搭乗のみ、今回は帰投は撮らずに自分が帰投しましたが、この後ちょこっと地上展示を楽しみました。
地上展示は色々話を聞けるので好きなんですよ。
その話は次回に。


千葉に行ったのでお土産はこれ。

【静岡】沼津海浜訓練場にLCACの訓練を見に行ってきた(25/9/24) 【動画編】

先月静岡県沼津市で見てきた海上自衛隊のLCAC上陸訓練。

動画も撮ったのですが、なかなか編集する時間がなく、やっとこさアップできました。

今回は4K HDRでアップしています。最初24pで撮っていたのですが、何故か手持ちの外部モニタが24pだと表示してくれなくて、やむなく60pで撮影しました。
FEELWORLDの24p入力にも対応しているモニタのはずなのですが…。なので冒頭部分のみ24pとなっています。
この辺りはちょっと設定を見直してみます。Nikon Z9のHDMI出力、当然24pでも大丈夫なはずですし。

望遠レンズのみで撮っているので、迫力ある映像をお楽しみいいただけるかと思います。BGMもなし、渚の音をお楽しみください。
34分あるので、ながら観がおすすめです(*^^*)
やっぱりこの手の撮影は24pのほうがなんかシネマティックな感じがしてよいですよねぇ。60pだとヌルヌル動くので。

【静岡】沼津海浜訓練場にLCACの訓練を見に行ってきた(25/9/24)

おおよそ四半期後ごとに実施される、海上自衛隊のLCACの上陸訓練を、沼津海浜訓練場に見に行ってきました。

前回見に行ったのが2024年5月待末、その時は雨後曇りというあまり良くない天候でしたが、今回はスッキリ晴れました。気温も暑すぎずちょうどよい訓練日和wでしたね。

何せ前回の天気がアレだったので、今回は念願の晴れ間での撮影ができました。
LCAC上陸前、搭載艦の輸送艦「くにさき」(LST-4003)の横を、まもなくクルーズ船「飛鳥II」が接近。ちょうど日本一周クルーズを行っていたようで、事前に訓練が予告されているので、LCACが展開する様子を乗客は間近で見ることが出来たと思います。

午前9時半近くになって、最初の1艇(LCAC-2105)が上陸と離岸訓練を開始しました。

前回ブログに書いた通り、早朝の海岸を事前に自衛隊員が掃除したとはいえ、ご覧の通り海岸は流木とゴミだらけですが、近くで警備をしていた自衛官の方が話しかけてくれて、「このくらいの流木なら問題なく上陸できますよ」とのことでした。
エアカーテンのエアが効果的にゴミを吹き飛ばしているんですね。

訓練中は旗を立ててその内側に近づけないのですが、とはいえ実際見ると結構間近で見ることが出来ますし、ギャラリーは多くもないので、ゆっくり見ることが出来ます。
警備で立つ自衛官の方には、「本格的な機材っスね」と言われましたが(笑)前回同様動画撮影のため三脚や外部モニタも持ち込んだので、割と仰々しく見えたでしょうね。

結構大きな流木もあり、流石にここまで大きいのは避けていましたが、掃除していない海岸ってこんなに流木が多いんだなと。

LCACの2艇目、LCAC-2106も上陸、発進と上陸の訓練を繰り返していました。

当日は無線も聞いていましたが、かなり飛行機に近いやり取りなんですよね。基本的に英語ですし、上陸してエアクッションのエアを抜こことをタッチダウンと呼ぶのも飛行機っぽいです。
搭乗員は、左側にパイロットとコパイロット、エンジンなどの調整を行う機関士、露天の搭載スペースを挟んだ反対側にロードマスターが配置されていて、パイロットから死角となる側の監視と、荷物の積み下ろしの計算や指示を行うのだそうです。

午後、お昼休みを挟んで、この日は将来の自衛官になることを期待される若者の体験搭乗が行われました。
自分も一度でいいからLCACに乗って輸送艦に行ってみたいですね。
陽の位置も変わったので撮影ポジションを変更しました。

このあと、3時半くらいまで来ないですよ~と監視の自衛官に言われて、少し立ち話。何と輸送艦「しもきた」のタオルなんかもいただきました。ただ撮っていただけなのに!ありがとうございます。
色々お話聞かせていただいてありがとうございました。訓練は21時半まで予定されていたので、休憩時間にも関わらずありがとうございます。

やはり荒れている日に乗るのは結構きついそうで、慣れない隊員は長年乗っていても慣れない、だそうです。そしてロードマスター側に一般乗員も乗るのだそうですが、窓があるのはごく一部なので、窓のある席はジャンケンwだそうです。

この撮影ポジションは風向き次第ですが、かなりLCACの送風ファンからの潮風を浴びます。よって着るものや機材保護はしたほうが良いです。
三脚なんかは白く塩がついてしまいました。カメラも出来ればカバーなど保護をしたほうが良いですね。

陽も傾いてきました。
カメラもレンズも三脚も、潮だらけです。

17時、訓練も一旦休憩。この後次の訓練は1750から始まるようです。夜の訓練も見てみたいですが、そろそろ帰ることにします。

動画も撮ったので、こちらもそのうち編集してアップしたいと思います。

【追記】動画編もアップしました。


静岡の沼津海浜訓練場に行ってきた(写真は編集中です)

ずっと仕事が忙しくて休みも取れない状況でしたが、もういい加減残業も使わないとと思って、広報発表を見て休みを取っていってきました。

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今回も自衛隊の皆様より先に現地到着。去年行ったときは午前雨でしたが、今回はスッキリ晴れ予報。

早朝はLCACの訓練目的ではない浜釣りの人がたくさんいました。
みんな、朝早くに釣りして仕事に行くのかな?

海岸はゴミや流木がたくさんありましたが、自衛隊の皆様も到着して、大きなゴミの片付けと境界線の旗立を行っていました。

海岸の左右に旗を立てて、この外側からであればLCACの訓練を見学可能です。
今回来ていた自衛隊の皆さん、とてもフレンドリーで声掛けしてくれて、こちらの機材を見て「本格的っスね~、いつも色んな方に声掛けするけど、ここまではなかなかいないです」だそうです。

去年も小雨の中三脚立てて動画撮影しましたが、今回は晴れなので、しっかり外部マイクとモニタも使いました。
ただ誤算があって、シネマチックに撮ろうと24pに設定したら、手持ちのFEELWORLDのモニタ、24p入力には対応しないんですね…
NO SIGNALと表示されるので壊れたかと思ったら、60pにすると表示されるんですよね。うむむ、盲点でしたね。

LCAC自体の写真は編集中。動画もたくさん撮ったので、編集してそのうちアップします。

全然関係ない鳶の写真でお茶を濁します(笑

写真も良いけどここまで近くで見られる機会はそうないので、動画も迫力がある…はずです。

ってことで編集やってます。

“自衛艦の名称等を付与する標準”に艦種記号「CG」と「CVM」が追加された(ただし種別は護衛艦のままです)

どうやら昨年2024年10月28日付で訓令が出ていたようです。

誰もこの件について言及していなかったので、いつの間にか護衛艦に艦種記号が更新されているとはね。

そもそもこの「記号」に書かれているものは何を示すかと言うと、艦艇の種類を表しています。海上自衛隊の艦艇の記号は、基本的にアメリカ海軍の分類をベースとしています。
例えば、これまで「護衛艦」と呼ばれていた艦艇でも、大小さまざまな護衛艦があり、日本語ではどれも「護衛艦」としか呼ばれていませんが、他国海軍は「巡洋艦」「駆逐艦」「フリゲート」といったように用途や大きさなどで区別されています。
ただ、第2次大戦期までと違い、2025年現在は戦闘艦の種類は少なくなっていて、すでに現役の「戦艦」は存在しません。よく戦闘艦を何でも「戦艦」と呼ぶ方もいますが、あれは間違いなんです。戦闘艦であっても「戦艦」ではないのです。
じゃあ見た目でその種類がわかるか、と問われると、実は何と呼ぶかの基準はないので、これは大きいから巡洋艦だろう?と思っていても、その海軍の分類としては「駆逐艦」だったりもします。
自衛隊の場合はミサイル艇のような小さな戦闘艇を除き、戦闘艦はすべて「護衛艦」と呼ばれています。
戦後海上自衛隊設立以来、これまでなかった艦種記号が2024年に追加されたわけですが、今回これが明らかになったことで、時代が変わったと思われ、ミリオタ界がざわついているわけですね。

ところで海上自衛隊の戦闘艦は一律「護衛艦」なわけですが、実は船体記号は分けられていて、対外的には区別されています。なぜ日本向けに護衛艦と呼ばれているかと言うと、海上自衛隊設立当時、攻撃的な印象を避けるため護衛艦とされ、これが継続して使われています。戦車が「特車」なんて言われていた時代です。でも戦闘機は戦闘機と呼ばれていたわけで、この辺の配慮の違いがよくわかりませんが。

これまでは以下の艦種記号が使われていました。

艦種記号種別名称(対外的な種別)用途
DDG (Guided missile Destroyer)ミサイル駆逐艦スタンダード対空ミサイルを搭載した艦隊防衛を行う戦闘艦艇
現在はすべてイージス艦となっている
「まや」型、「あたご」型、「こんごう」型
DD (Destroyer)駆逐艦俗に言う汎用護衛艦と呼ばれる、中型戦闘艦艇
「あさひ」型、「あきづき」型など
DDH (Helicopter Destroyer)ヘリコプター駆逐艦ヘリコプターを多数(3機以上)運用できる艦艇
「いずも」型、「ひゅうが」型
DE (Escoat Vessel またはDestryer Escoat)護衛駆逐艦・駆逐艦護衛艦主に日本近海で運用される装備がある程度限定された小型の戦闘艦艇
「あぶくま」型
FFM (Frigate Multi-purpose / Mine) (多目的・掃海)フリゲート従来のDEを置き換えるコンパクトで掃海機能などをもつ多機能な戦闘艦艇
「もがみ」型

これに今回追加されたのが、CGとCVMの2種類となります。

ただし、この表にもあるように、あくまで種別は「護衛艦」なんですね。

CG (Cruiser Guided-missile)

Cruiserは、アメリカ海軍では巡洋艦に当たる艦種になります。2025年9月現在、アメリカ海軍で現存する巡洋艦は、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦のみで、初めてイージス・システムを搭載した戦闘艦として有名ですが、80年代から90年代前半にかけて就役し、すでに30年を超える艦齢により退役が進んでいます。後継艦も当初巡洋艦でしたが、計画がなくなってしまい、代わりに現在も生産が続くアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の後継と同じDDG(X)に統合される見通しです。

さて自衛隊では現在イージス・アショアの代わりとしてミサイル防衛のために建造中のイージス・システム搭載艦(ASEV)に、この”CG”の艦種記号が適用される予定で、上の表を見ると艦番号は191からと定められているため、このイージス・システム搭載艦の1番艦はCG-191の艦番号となることがわかります。


また名称は「天象、気象、山岳、河川、地方の名」とあることから、この命名規則は従来から変わるところではないようです。護衛艦は概ね旧海軍に存在した艦名を使用するため、イージス・システム搭載艦改め新型護衛艦も、初めての名称ということはなさそうです。

いずれにしろ、国内向けの名称はあくまで「護衛艦」ですが、対外的にはGuided-missile Cruiser、すなわちミサイル巡洋艦となります。護衛艦として初めて「巡洋艦」となるわけで、アメリカ海軍の巡洋艦が今後消えていくのに対し、海上自衛隊では巡洋艦が登場するのが興味深いですね。

蛇足ですが、DDの記号はDestryer、すなわち「駆逐艦」を表しますが、なぜ1文字のDではなく2文字のDDとなっているかについては、米海軍の規則で2文字以上と定められているためで、海上自衛隊もこれに則っているようです。
が、誘導ミサイル(Guided-missile)のGが、ミサイル巡洋艦ではCG(Cruiser Guided-missile)で2文字なのに、ミサイル駆逐艦ではDDG(Destryer Guided-missile)と3文字になっているのは不思議ですね。

CVM(Cruiser Voler Multipurpose)

もっとミリオタ界隈がざわついたのが、CVMという艦種で、CVはアメリ海軍の記号では 航空母艦(Aircraft carrier)となるため、ついに海上自衛隊もF-35B戦闘機の搭載対応を行った「いずも」型護衛艦を空母の名称に変更するのかと思われました。が、上の表にもあるように、あくまで「護衛艦」であることに変わりはないようです。

ところでアメリカ海軍の空母の艦種記号がなぜ”CV”なのかは諸説あり、CはCruiser(巡洋艦)、Vはフランス語の飛行を意味するVolerからとったと言われていますが、AIのCopilotに質問したところこんな回答でした。

これが正しいかはわかりませんが、巡洋艦に近いサイズからCruiserのCを、当時まだ主力だった飛行船をZとしていたことから、そうではないという意味で使われていたVからとった、う~ん、何だか釈然としませんが、「V」が飛行機を意味する記号として使われていたということのようですね。

では海上自衛隊ではどうかと言うと、これも稲葉義泰が海外向けに書いた記事で答えが出ていました。

そして明確に「航空母艦ではない」と取材で回答が得られているようです。

海幕広報室は、きっとこういう質問が来るであろうから予め用意しておきました的模範解答ですね。CVMは”Cruizer Voler Multipurpose”であり、対外的には「多目的航空巡洋艦」あるいは「航空機搭載多目的巡洋艦」となりますかね。
ただ、「米海軍のものとは一切関係ない」といいつつ、寄せてきているのが自衛隊らしいといえばらしいな。
だって、英語のCruiserとMultipurposeを使うはともかく、あえて間にフランス語のVoler(飛ぶ、飛行する)を使う意味は常識的に考えるとおかしいですからね。普通なら航空機はAircraftのAとかを使うでしょう。

とはいえ、ある意味「多目的航空巡洋艦」というのは正しいでしょうね。空母と言うには戦闘機の搭載運用能力は物足りないですから。
かつての旧ソ連のキエフ級空母は、ソ連内では航空巡洋艦と呼んでいたようですから、ソ連的にもキエフ級は戦闘機(失敗作のVTOL機Yak-38)の運用能力はそれほどでもないのと、政治的配慮もあったようですね。

護衛艦「いずも」型は、艦種記号がDDHからCVMに変わるものの、あくまで護衛艦は護衛艦で、従来「ヘリコプター護衛艦」と呼ばれていたものが、今後「航空機搭載多目的護衛艦」と呼ばれるようになるのでしょう。長ったらしいので結局護衛艦「いずも」型とこれからも呼ばれるのかな?

【百里基地】2008年1月21日の記録

もう17年以上前、当時栃木に住んでいましたが、今でこそ茨城空港近くまでの道路が良くなりましたが、当時はまだ高速も近くまで開通うしておらず、下道をのんびり3時間以上かけて通った記憶。
何だか近いようで遠かったので、それほど頻繁に百里基地に通っていたわけではないけど、当時はまだまだニワカでしたね。

2008年当時、百里基地にはワシの204SQと梅の305SQとF-15Jの飛行隊に、偵察機のRF-4E/EJを装備した501SQ、まだ白と黄色の機体だった頃のUH-60Jを装備した救難の構成でした。
まさかこの後にイーグルが去り、F-4EJ改ファントムIIだけの基地になるなんて夢にも思っていなかったですね。

当時の撮影機材は、Nikon D300にAF-S Zoom-Nikkor ED 80-200mm f/2.8D(IF)にテレコンTC-20EIIという構成でした。APS-Cとx2テレコンで、これでもフルサイズ換算600mm相当で撮影できました。画質も、D300の1200万画素程度ならテレコン挟んでもなんとかなりました。

何故か当時はまだテレコン入れたら絞らないといけない、という固定概念により、f11まで絞っていたりして、シャッタースピード控えめだったので被写体ブレの嵐でした。なんでもっとシャッタースピード上げなかったのか…。まだまだ未熟でしたね。捻りを撮ろうだなんてあまり考えていなかったというか、まだ撮影ポイントがよくわかっていなかったんですね。

今見ると色々懐かしいのが、当時浜田茨城空港建造中で、あちこちで工事していましたし、ウェスト降り(今で言う茨城空港側滑走路)が主体で機体もかなり近かったですね。
なので、超望遠レンズがなくても、降りや上がりは比較的近くで撮ることができました。今は入れない撮影ポイントも多いですが、この時代はまだ撮影しやすかったですね。

この時代に戻ってちゃんと撮りたいなぁなんて思うことも。
でもそう思えるのも良い思い出かな。

東京2025世界陸上競技選手権大会でブルーインパルスが飛ぶ!けど天気が…

2025年9月13日(土)、東京2025世界陸上競技選手権大会開催に伴い、国立競技場他でブルーインパルスの展示飛行が予定されています。
本日金曜日は予行の飛行も予定されています。

https://www.mod.go.jp/asdf/news/uploads/docs/20250905_3.pdf 航空自衛隊報道発表資料より

ただ天気が今日明日とも微妙ですね。今日は予行の時間がちょうど雨予報です。

天気が微妙なので、個人的に撮影に行く予定は今のところないのですが、また自宅から見られると良いな~なんて考えていますが、この飛行経路は我が家からは遠いので、入間基地への行き帰りが狙えればいいなと思っています。

流石にこの時みたいにスモークずっと出したまま我が家の方面までは来ないかな…。また光が丘清掃工場の煙突と絡めて撮りたいです。


600mm f/4にx1.4テレコンで撮ることが多いのと、Z 180-600mもかなりよく撮れるレンズなので、将来的には800mmレンズを考えても良いかな~。

松島基地航空祭2025に行ってきた

撮影から1週間、航空祭前後の激務残業で編集に手を付けられず、やっとこさ編集しました。と言っても出来高は悪天候を含めあまり高くはないです。
どちらかと言うとF-35Aのフライトと、Xのフォロワーさんが業務で基地内に入っていると言うので会いに行くのが目的でした。

松島基地自体、自分にとって行くのは初めてで、片路400kmを超えるので、これが2日工程で行ける限界かなと思いました。月曜日仕事が休めるなら、もう少しゆっくり観光も楽しみたかったのですが…

でも今回行ってみて、撮影ポイントなど自転車で走ってみて色々把握できたので、また次回行ければいきたいなとは思いました。
今回、F-2B戦闘機は百里基地所属機の墜落事故もあったせいか、直前でフライトキャンセルとなったのが残念でしたが、写真以外の収穫はそれなりにあったので良しとします。
午前中は基地外周で撮ってみました。

8時半、まずは天候確認で機体が上がります。ブルーも予備機が上がりました。
F-2Bはブルーインパルスのハンガー前で駐機していました。

天候確認でもスモーク出すのですね(笑
これがオープニングフライトも兼ねていたのかな?

ブルーインパルスの訓練飛行。
ご覧の通り曇天、かろうじて雨がふらない程度に雲も厚く、第3区分または第4区分でのフライトとなりました。

立体的な演目、くるくるローリングするような縦演目はなし。前日は晴れていたそうで、ここ最近航空祭本番は曇天が多いのだとか。残念ですね。
この天気もあってか、外周も思ったより人が少なめでした。

救難の展示、これは百里基地と同じですね。ただU-125Aはいつまで飛ぶかわからないので(いずれ無人機に置き換えられるがもう少し先でしょう)、撮れるときに撮っておきたい機体。

続いてF-35Aの訓練飛行、三沢からオジロの302SQが2機飛んできました。
F-35A、単発機で小型ですが、パワーは結構あり、機体の制御技術が高いためか、従来のF-15やF2と違った機動をするんですよね。結構小回りがきくし、機体の姿勢をクイッと変えられるのがすごいです。

湿度が高くてヴェイパーがすごい! 機体に周りにもふもふが出来るのがF-35のヴェイパーの特徴ですね。曇天で湿度が高いからこそ見られる光景です。
久々のオジロマークが見られてよかったな。

続いて千歳の201SQのF-15J、こちらは地上展示機が上がります。
残念ながら雲が厚く、ハイレートは行わないとのことでしたが、F-15ならではのエンジン2発のハイパワーを活かした機動を行いました。

ヴェイパーの出方は、F-15はあまりもふもふと張り付くような感じでキレイに出ないですね。
2機編隊なら良かったのにね…。

午後は基地内に入りまして、フォロワーさんと会っておしゃべりした後、基地内からブルーインパルスを撮影。

午後もわずかに晴れ間が顔を出すところがあったけど、概ね分厚い雲が出ていて、第3,4区分によるフライトで終わりました。

初めてでしたが、状況もある程度わかったのでまた来年行こうかな。次は晴れると良いですね。

長期休館する前に所沢航空発祥記念館へ行ってきた その2

現在の展示も見納めです。ということで所沢航空発祥記念館の写真続きです。

保安隊→陸上自衛隊最初の固定翼練習機です。これだって70年前のものです。

そしてHU-1B(ベル204)は明確に展示終了と告知されていました。

こんなにきれいな状態のHU-1Bはもう見られないです。屋外展示機は軒並み老朽化により撤去されてしまい、殆ど残っていません。
スバルが改良しライセンス生産した現在のUH-1Jやその後継のUH-2と比べると、まだキャビンが短く狭いですね。これが原型機で、現在も改良され飛び続けているのだから、もっとも成功したヘリコプターと言えます。
展示は終了ですが、解体するのか、格納庫で保管されるのか、それとも別の場所に移動するのか。どうなるのでしょうね。

そして航空管制室の展示もどうなるのかな?

こちらももう少し新しい機材に更新かな? これはこれで少しでも残して欲しいな。

こういう展示も今後どうなるのかな。

航空機だけでなく、搭載機材や設計者などの展示も重要なものなので、ぜひ残してほしいと思います。

今改めて見ると、航空機の博物館としては少々手狭ですね。かと言って建物自体をリニューアルする感じではなさそうですが、新しい展示がどうなるのか、イラストが有りました。

建物は変わらないっぽいですが、展示機が変わるようですね。そしてこれは本当なのかな? この春に全機退役したC-1輸送機のイラストが! さすがに機体そのものを入れるスペースはないでしょうから、機首の部分だけをカットして展示するのかもしれません。乞うご期待!?