無償版Davinci Resolveで動画のゴミを目立たなくする

先週の入間基地一般公開ですが、カメラは2台、Nikon Z9Z8を持って行ったのですが、NIKKOR Z 24-200mmを着けたZ8で動画とスチル撮影を行いました。
最近Z9ばかり使っていたので、久しぶりにZ8も持ち出したのですが、大失敗だったのが、ゴミがセンサに多く付着していたこと。
事前にテスト撮影を怠った自分が悪いのですが…

大失敗!動画にゴミがたくさん入ってしまった…

スチルはLightroom ClassicでもNikon純正のNX Studioでもゴミ取り機能があるので何とかなりますが、問題は動画です。
動画のゴミ取りって簡単じゃないよねぇ、実はDavinci ResolveにはResolveFXにダストバスターなどの埃除去機能もありますが、これらは有償版でのみ使用可能となっています。

では無償版ではどうすればいいか、1つは周辺の画像をコピーする方法で、Photoshopなどの画像編集ソフトで言うところのスタンプツールのようなものです。
以下のブログに詳しく書かれています。

https://ue4player1.blog.fc2.com/blog-entry-123.html
https://vook.vc/n/644

ただ、この方法は動画に動きが少ない場合や、周辺の色の変化が少ないシチュエーションに限られます。
私が使ったのはぼかしツールであるブラー(ガウス)です。

カラータブからFXエフェクトを選択すると表示される

まずはシリアルノードを追加します。次に9. ResolveFX ブラーからブラー(ガウス) をドロップします。

シリアルノード03にブラー(ガウス)をドロップして割当る
割り当てただけでは画面全体にブラー(ガウス)が適用されてしまう

このままだと画面全体がガウスぼかしになってしまうので、ウインドウから「円形」のボタンを押します。


すると、円形で囲われた部分のみにブラー(ガウス)が適用されます。
あとはこのサークルをゴミの場所に移動させ、サイズを調整します。

サークルをゴミの写っているところへ移動させ、サイズを調整する

この円形は1箇所だけでなく、何個でも追加できるので、今回は特に目立つ4箇所にこのブラー(ガウス)を割り当てました。

4箇所にブラー(ガウス)を割り当ててみました

今回は複数個所ゴミが写り込んでしまいましたが、幸いどこも背景がちょうど雲り空になっている部分がほとんどだったので、ぼかしがあまり気にならない範疇でした。
一瞬被写体(ここではC-1輸送機)がかぶってしまう場面では、その部分がぼやけてしまいますが、一瞬なのであまり気にならないですかね。
ぼかしも強すぎると弊害があるので、今回はわずかに映り込みがわかるかな、程度のぼかしにとどめておきました。
ゴミは基本イメージセンサの手振れ補正で多少動く程度で、同じ場所にずっと存在するため、編集としては場所をしてあげるだけで、モザイク処理のように人が動くとそれに追従、ということをさせる必要がないです。
これである程度ごまかせたようです。また、今回はすべてのカットで同じ場所にゴミが映り込んでいるので、ここで作成したブラー(ガウス)を割り当てたシリアルノードは他のカットにも採用しました

各カット1つ1つに同じブラー(ガウス)を割り当てるには、最初に作成したブラー(ガウス)のりシリアルノードを「共有ノードとして保存」することで、他のカットにも簡単に割り当てられます。

作ったシリアルノードを他のカットに割り当てるには共有ノードとして保存を選択する

共有ノードを作成したら、適当に名前を割り当てられるので、あとは他のカットにもこのノードを追加するだけです。これはカラーグレーディングなどにも応用できます。

作ったノードは「ブラーガウス埃除去」と命名して他のカットにもコピー

これを出力させた結果が、先日アップした動画になります。

やり方はいろいろあると思いますが、動画の状況によっては、こうした無料でもできる機能で何とかなる、というお話でした。
ああ、でもやっぱりいつかは有償版にしたいなぁ。

次回撮影時には、事前にセンサの状態を確認するようにし、本当に気を付けなければ…


話は変わりますが、Nikonがついに公式HPでNikon Zシリーズの半角スペースを無くし、全てZの後の数字との間のスペースを全機種で削除しました。
例えばNikon Z 9→Nikon Z9になっています。

Nikon Z6IIIではデビュー当初からスペースが入っていなかったので、ここから変更するようにしたのでしょうけど、従来機種も表記変更したようですね。
思えばなぜ半角スペースを入れていたのかが不明ですが、今回見直したのはネット検索でも検索しづらいなどのあったのでしょうね。

Nikonは過去にもFマウントレンズのカタログ表記を何度か変えたりしていて、あまりポリシーがないのか、分かりづらいから変えようと思ったのかわかりませんが、ちょっといい加減な気がしないでもないですね。

90年代のレンズが2000年代になって表記が変わったなんてのもありましたね。F値もF2.8がf/2.8になったり。こっちが気をつけて書いていると公式のほうがブレブレだった。
名前はきちんとポリシーと命名規則を設けたほうが良いと思いますが、FマウントではMicro-NikkorだったのがNIKKOR MCと余計分かりづらくなったりもしていて、何がなんだか。

なお、ブログのタグのNikon Z 9やZ 8は、ここで半角スペースなしに変えてしまうと、別のものとしてカテゴライズされるので、あえてそのままにしておきます。
数十年後、半角があるかないか論争にならないかしら(笑

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