2023年6月のVer4.00以来となる、Nikon Z 9のファームウェア(以下FW)の大型アップデート、C:Ver.5.00が先日発表されました。
大型アップデートだけに、更新内容は多岐にわたっています。
■ 静止画撮影関連
https://downloadcenter.nikonimglib.com/ja/download/fw/516.html
- [静止画撮影メニュー]>[オートキャプチャー]に以下の機能追加と変更を行いました。
- 撮影開始日時と撮影時間を事前指定できる予約機能の追加
- 撮像範囲に[DX(24×16)]を追加
- 被写体検出対象に[飛行機]を追加
- カメラのマニュアルフォーカス設定に対応
- 設定画面の表示と項目名の一部変更
- [詳細条件:距離]で設定できる範囲を拡張
- [ハイスピードフレームキャプチャー+]にレリーズモード[C15]を追加しました。
- [静止画撮影メニュー]>[高周波フリッカー低減]に周波数設定モードを追加し、周波数のプリセットを設定できるようにしました。
- [ピクチャーコントロール]に[リッチトーンポートレート]を追加しました。
- [静止画撮影メニュー]に[人物印象調整]を追加しました。
- [静止画撮影メニュー]に[美肌効果]を追加しました。
- [静止画撮影メニュー]にノイズ低減処理の種類を選ぶ[高感度ノイズ処理モード]を追加しました。
- [静止画撮影メニュー]>[画質モード設定]>[画質モード(HSFC)]に[ハイスピードフレームキャプチャ-+]撮影時の画質を設定する機能を追加しました。
- ライブビュー拡大表示の倍率を、最大 400% まで拡大できるようにしました。
- Profoto A10 の LED 定常光を AF 補助光として使用可能になりました。
※ Profoto A10 ファームウェアのバージョンアップが必要です。詳細は Profoto 社 Web ページをご参照ください。
■ 動画撮影関連- [動画撮影メニュー]>[オートキャプチャー]に以下の機能追加と変更を行いました。
- 撮影開始日時と撮影時間を事前指定できる予約機能の追加
- 撮像範囲に[DX]を追加
- 被写体検出対象に[飛行機]を追加
- カメラのマニュアルフォーカス設定に対応
- 設定画面の表示と項目名の一部変更
- [詳細条件:距離]で設定できる範囲を拡張
- ピクチャーコントロールに[リッチトーンポートレート]を追加しました。
- [動画撮影メニュー]に[人物印象調整]を追加しました。
- [動画撮影メニュー]に[美肌効果]を追加しました。
- [動画撮影メニュー]>[ハイレゾズーム]に以下の機能の追加および変更をしました。
- ハイレゾズーム有効時にピントが合った時の表示の色の変更
- サブセレクターでの操作
- ライブビュー拡大表示の倍率を、最大 400% まで拡大できるようにしました。
■ 再生関連- 動画再生時のiメニュー項目に[再生の速度]を追加しました。
- 再生時のiメニュー[画像編集]に[画像編集機能のカスタマイズ]を追加しました。
- [再生メニュー]に[縦横位置情報の記録]を追加しました。
- [再生メニュー]>[グループ再生の設定]に[自動連続再生の設定]を追加しました。
- 画像送り中にカメラの姿勢変化を検出時、画像送り中は操作を継続するよう変更しました。
- 動画再生時に、現在の再生速度を 1 コマ表示モードの画面上に表示するよう変更しました。
- RAW 画像再生時の i メニュー[画像編集]>[リサイズ]に[4608 x 3072;14.2M]を追加しました。
■ 操作関連- 以下の[カスタムメニュー]に割り当て可能なボタン、割り当てられる機能を追加しました。
- f1 および g1[iメニューのカスタマイズ]
- f2[カスタムボタンの機能(撮影)]と g2[カスタムボタンの機能]
- f3[カスタムボタンの機能(再生)]
※ [ピント位置優先(顔検出)]は、f3[カスタムボタンの機能(再生)]>[メインコマンドダイヤル]または[サブコマンドダイヤル]>[画像送り時の拡大位置]で設定可能です。
※ f3[カスタムボタンの機能(再生)]>[メインコマンドダイヤル]または[サブコマンドダイヤル]>[画像送り]の設定が、拡大再生中の画像送りにも適用されるようになりました。
※ モニターモードの切り替え機能をプロテクト/ Fn4 ボタン、及び音声ボタンに割り当てることが可能になりました。- 静止画モードと動画モード各々で撮影モードを設定可能にしました。
※ ファームウェアのバージョンアップ直後は、撮影メニュー[A]~[D]の撮影モードがすべて P に設定されています。- [カスタムメニュー]>a11[フォーカスポイント表示]に[フォーカスポイントの太さ]を追加しました。
- [カスタムメニュー]>a14[MF時の絞り解放Lv]を追加しました。
- [カスタムメニュー]>d19 と g17 に[半押し拡大解除(MF)]を追加しました。
- 撮影機能の呼び出し(ホールド)中に露出補正とホワイトバランスの設定の変更が可能になりました。
- [セットアップメニュー]の[カード初期化(フォーマット)]で物理フォーマットの手順を変更しました。
■ 表示関連- 動画撮影モード時、メモリーカード高温の注意表示の表示位置を変更しました。
■ ネットワーク関連- ATOMOS AirGlu BT と接続時、接続が切断したとき、または接続が不安定なときに警告表示を行うようにしました。
- スマートフォンとの無線接続方法として[Wi-Fi接続(ステーションモード)]を追加しました。
- [ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]でポート番号を指定できるようになりました。
- [ネットワークメニュー]>[FTPサーバーと接続]>[オプション]に[送信時の HEIF 変換]を追加しました。
※ 変換後の HEIF 画像はメモリーカードには保存されません。- リモートグリップ MC-N10 と ATOMOS AirGlu BT の併用が可能になりました。
- IP アドレスを自動取得後、自動取得を OFF にしても取得したアドレスを保持するよう対応しました。
- TCP / IP 編集画面にて、自動取得したゲートウェイ / DNS サーバーのアドレスを表示するよう対応しました。
- 送信時に画像ファイルがリネームされた場合、画像ファイル名と音声ファイル名を一致させるよう対応しました。
■ その他- [AF エリアモード]が[3D- トラッキング]に設定され、かつ人物が大きく写っている場合、AF エリアの近くに瞳の検出枠があるときは、AF エリアに近い瞳を優先してピントを合わせるようにしました。
- [静止画撮影メニュー]>[静止画フリッカー低減]を[ON]に設定した場合、シャッターをきるときに撮影画面が一瞬暗くなりますが、暗くなる時間を短縮しました。
- [カスタムメニュー]>d12[赤色画面表示]で、[表示モード1]或いは[表示モード2]に設定しているときの RGB ヒストグラム表示を見やすくしました。
- [セットアップメニュー]>[ファームウェアバージョン]に GNSS モジュールの ファームウェア「G」も表示するよう対応しました。
- GNSS モジュールのファームウェアバージョンアップが可能になりました。
※ ファームウェア「G」が 0.17 の場合はすでに改善済みのため、2 回目のバージョンアップは必要ありません。
※ バージョンアップ手順は【GNSS モジュールのファームウェアバージョンアップについて】をご参照ください。- GNSS モジュールのファームウェアを更新しました。
- 特定の(準天頂衛星「みちびき」(QZSS)を捕捉できる)地域で使用する場合に、捕捉する性能を改善しました。
- 以下の不具合を修正しました。
- [AF エリアモード]を[ワイドエリア AF(S)]、[ワイドエリア AF(L)]、[ワイドエリア AF(C1)]、[ワイドエリア AF(C2)]のいずれかに設定していると、被写体を検出している時にセットアップメニューの[AF 微調節の設定]で設定した微調節量が反映されない。
- [再生メニュー]>[グループ再生の設定]>[サブセレクターで先頭画像表示]を ON にした状態で連続撮影後、メモリーカードアクセスランプが点灯している状態で再生画面に切り替えてサブセレクターを操作すると、意図した動作にならない。
- 連写やフォーカスシフト撮影を行った際に露出が正しくない場合がある。
- シャッタースピードを[Bulb]に設定したとき、シャッターボタンを押しても撮影されない場合がある。
- 飛行機の撮影を繰り返していると、正しい位置で被写体が検出されない場合がある。
今回は今までのメジャーアップデートと比較すると、大きな改良や改善、機能追加はないですね。Z 8など他の機種に先行搭載されていた機能が追加されたりしましたが、オートキャプチャーでは新たに被写体検出に「飛行機」が追加されたのが個人的に嬉しい部分です。
FWのアップデートは、今回GNSS(衛星測位システム)も含まれていますが、最初のアップデートはFWのみで、同じファイルを消さずにもう一度バージョンアップすると、GNSSのFWアップデートが開始されます。これ1回でやってくれないのかな? ちょっと分かりづらいです。
さて、まずはオートキャプチャーに「被写体検出対象に[飛行機]を追加」とあるので、練馬区光が丘清掃工場の煙突と飛行機のコラボを狙います。
ベランダフォト無人撮影で最初に撮れた被写体はこれだ!
なんと飛行機ではなく飛行するカラスだった! シャッタースピードが遅いのでブレているけど、ちゃんとピントは来ているっぽい。
こんな感じで、無人で写真が撮れるので、ネイチャーフォトに良いかも?
航空機の場合、この辺りを飛行するのはヘリコプターや厚木・横田・入間基地の航空機なので、それが映ると有り難いのですが…。
この焦点距離だと飛行機は小さすぎるかもですね。逆に鳥が写ってしまいますね。とにかくいろいろ試してみたいと思います。