昨日仕事を終えてスマホを観てみたら、こんなニュースが出ていて度肝を抜かれました!
なんと、あのNikonが、シネカメラ(映画・動画撮影用の業務用カメラ)で有名なRED.com,LLCを子会社化したというニュースです。
シネカメラで有名なREDは、2022年5月にNikonに対して、Nikon Z 9に搭載されているRAWの圧縮技術がREDの特許を侵害しているとして控訴を起こしていました。
しかしこの控訴に対してNikonは闘う姿勢を見せていました。
そして2023年4月、REDは控訴を取り下げ、この争いは終了しました。
さらにその1ヶ月後には、Nikonがシネレンズ(シネマカメラ用レンズ)を検討しているという記事が。
この流れを観ていくと、NikonはREDの控訴から闘う姿勢を見せたものの、その後お互いが歩み寄って協議し、和解からの協同へと繋がっていったのかなと想像します。
Nikonはかつて8mmムービーカメラ(8mmビデオではなく8mmフィルムを使うカメラ)とそのカメラ用にCine-NIKKORを販売していました。
また業務用ビデオカメラ用のレンズも作っていましたが、それらの事業は終了し、現在業務用のビデオカメラのレンズと言えばCanonやFUJINON(Fujifilm)といった具合ですし、シネカメラについてはNikon以外の各カメラメーカー、レンズメーカーが参入しています。
シネカメラのレンズは基本的にマニュアルなので、多くのメーカーが参入しやすいというのはあるかと思いますが、REDの場合はCanonのRFマウントのシネカメラも販売しています。
今回の子会社化により、この流れがどうなるか、Zマウントのシネカメラも作るのか、あるいはそのままRFマウントを採用し続けるのか、注目ですね。
ただ流れを受けて、SNS上では、Canon RFマウントの情報がREDを通じてNikonに漏れるのではないか、との話も出ていましたが、これについてはライバルのNikonもその他の会社も、既に解析は行っているはずです。CanonもREDにRFマウントの技術提携をするにあたっては、当然機密保持契約を結んでいると思われ、NikonがREDを子会社化したからと言って、その機密部分の情報が流れることはないでしょうし、CanonもRFマウントの情報や能力すべての情報をREDに開示しているわけでもないと思います。
それにしても、昨日の敵は今日の味方、ではないですけど、まさか控訴された相手の会社を子会社化するとは、なかなかの快進撃ですね。
REDのシネカメラの領域と、現在のNikonの一眼カメラの領域は別物ではあるけれど、これによりよりNikonのカメラの動画への親和性や機能性がより向上すれば良いなと思います。
民生用のカメラ、特に最近はNikon Z 9やZ 8のようにRAW動画をカメラ内で記録できるカメラも出てきて、業務用の高価なカメラと併用して民生用の安価なカメラ(あくまでも相対的にみた価格)も使われるようになっています。
いずれCINE-NIKKORが復活する日も近い!?