1987年に発売された、中島みゆきのベストアルバム、Singlesが37年の時を経てリマスタリングされ、Blu-spec CD2(通常のCDプレーヤーやPCで再生可能です)として発売されました。
私もオリジナルを大昔に中古で買って持っていましたが、今回リマスター盤となるため、新たに購入しました。
Singlesの収録曲は、中島みゆきのデビュー曲の1975年発表の「アザミ嬢のララバイ」から、1986年の「やまねこ」までの20枚のシングル曲のA面とB面を収録したアルバムで、古い曲から新しい曲へと言う曲順で収録されることの多いベストアルバムが多い中、このアルバムは曲順ごとに古くなっていきます。
楽曲が70年代位から80年代で、かつオリジナル自体も80年代にCDで発売されたため、オリジナル盤はアナログレコードからCD経とメディアが変化する中で発売されました。
80年代は、現代の目で見ると、デジタル音源の技術が未熟でした。
特に80年代のCDは、ピークレベルまで収録されておらず音圧が低い物が多く、このCDのオリジナル盤も、ご多分に漏れず音圧が低く、音の鮮度もいまいちです。特にアナログレコードで発売されていたものと比較しても、この当時よく言われていた「デジタルは音が硬い」を地で行く印象でした。
90年代以降になると、逆にJ-POPはデジタル音響処理が発達した弊害で、コンプレッサーで音をぎゅうぎゅうに圧縮し、ほとんどピークレベルに近いくらいまで音圧を上げた収録がされるようになり、これはこれで良くなかったのですが。
今回、リマスターされるにあたり、このあたりは随分緩和されていますね。まだ1枚目しか聴いていませんが、Blu-spec CD2を活かしているかは別として、極端に楽曲の印象を変えずに鮮度を上げている印象です。
オリジナル盤を持っている方は、ぜひこのリマスター盤との比較をしてみてください。中島みゆきはサブスク配信が少なく、まして今流行のハイレゾ化もほぼないため、CDで買うしかありません。個人的には、中島みゆきはサブスクでなくCDやレコードで聴きたいですね。
ということで、ファンは是非ご購入を!