横田基地の日米友好祭の続きです。
17時時を回り、地上展示機の機内見学が長蛇の列で、中に入りたかった息子はやや憤慨気味で諦めていましたが、にわかに会場がざわめき始めました。何かと思ったら、遠方に航空機のライトが見えます。そして着陸進入。
もしや!?
いやびっくりしました。VC-25 (82-8000)、大統領専用機、通称「エアフォースワン」です。(正確には大統領が搭乗している際のコールサインがエアフォースワン、それ以外はSAM)
実は、この日、アメリカのバイデン大統領が、韓国訪問後に日本にやってくること、どうやら横田基地に降りるということは聞いていました。
が、日米友好祭で多数の観客がいるさなかに降りてくることは警備上考えられず、てっきり友好祭後に降りるものと思っていました。
ただ、友好祭自体も、夜遅くまで開催しているのと、真夜中に降りるのはないとは思っていましたが、まさか基地内からVC-25が拝めるとは思わなかった。しかもランディングを見れるなんて。
VC-25は、ハリソンフォード主演の映画「エアフォースワン」でもおなじみの、ジャンボ機を改造したアメリカ大統領専用機です。
ベースは、クラシックジャンボとも呼ばれるB747-200Bで、これは日本の先代の政府専用機だったB747-400よりも古い世代の機体です。
後継機として、ジャンボ最新型のB747-8ベースの大統領専用機が開発されていますが、現在運用テスト中で、実際に就役するのは2023年のようです。
ということは、生で日本で見られる機会は、これが最後かもしれませんね。
VC-25から降りたバイデン大統領は、残念ながら見えなかったけど、その後大統領専用ヘリVH-3Dが2機飛び立ったので、このどちらかに乗っていたのでしょうね。大統領搭乗時のコールサインは、海兵隊が運用する機体なので「マリーンワン」となります。
ちなみにVH-3Dに至っては、もう半世紀以上も前の機体です。ベースとなった「SH-3シーキング」は、海上自衛隊ですら20年近く前に引退しています。(海上自衛隊の名称はHSS-2/2A/2Bでした)
こちらも後継機のVH-92が決まっていますが、今だ評価試験中です。でもさすがにVH-3Dも今回が最後かな、と思います。
この古いアメリカの象徴が、引退間際?に見られてよかったですね。
地上展示は17時までだったのが18時まで延長になりましたが、これは多分VC-25「エアフォースワン」の着陸が遅れていたからでしょうね。
それにしても、不特定多数が入場するお祭りのさなかに、米軍基地とはいえ大統領専用機を着陸させるとは、それだけ日本の治安がよく、信頼されているということでしょう。
地上展示機の機内見学列は締切で並べなかったけど、とあるC-17A輸送機内には並ばず入ることが出来ました。
パールハーバー・ヒッカム基地所属の機体ですね。流石に中は広いです。輸送機らしく色々むき出しですね。
息子もとりあえず乗れたので、機嫌を取り戻したようです。
そしてまた着陸進入してくる機体が。
こちらも要人輸送機のC-32Aで、今回のVC-25「エアフォースワン」のバックアップ機のようですね。
VC-25は2機あり、米大統領搭乗時は、必ずバックアップ機もつくため2機で運行しますが、VC-25のどちらかが整備中の場合は、このVC-32Aがバックアップ機として用いられています。C-32Aは4機存在しています。
ベースは、日本の航空会社では採用されていないB757-200旅客機です。米副大統領搭乗時のコールサインは「エアフォースツー」となります。
2種類の機体を間近で見られたのはラッキーでした。
六本木の在日米陸軍施設「赤坂プレスセンター」へバイデン大統領を送り届けて、戻ってきたVH-3Dです。
いや貴重な体験でした。久々に現役のシーキングを生で見ました。四半世紀前に、海自のシーキングに乗ったことがありますが、中が広くて快適でした。対潜機材がないVH-3Dはさらに広いでしょうから、これも長く大統領専用ヘリとして使われている理由でしょうね。
そうこうしているうちに、18時も過ぎ、地上展示機エリアは閉鎖となったので、屋台で夕飯を買って食べて帰途につきました。
が、帰りあたりからポツポツ雨が振り始め、駅に行くまでには土砂降りに…
ぶら下げていたカメラは土砂降りでずぶ濡れでしたが、Z 9もNIKKOR Z 24-200mmも防滴使用なので、とりあえず問題ありませんでした。が、基本どんなカメラも濡らさないようにしないとですね。
地上展示機だけ拝んで、と思っていたら、思わぬサプライズありで、この時間に行けてラッキーでしたね。
でも疲れた! 次回はもう少し余裕を持っていきたいです。まあ早朝から並ぶことに変わりはないですけどね。