【埼玉】小鹿野町の廃屋と馬頭尊

先日行った小鹿野町三山の廃吊橋のすぐ近くにあった廃屋。

倒壊し始めている廃屋

既に倒壊が始まっていて、カラーコーンと柵が設置されていました。

建物の中央は完全崩壊

建物の中央は完全に崩壊して、左右の建屋がかろうじて屋根の一部を支えている状況。この屋根の倒壊も時間の問題でしょう。
ここが現役国道であれば、この状況は危険で問題となるでしょうけど、既に旧道化し、しかもこの先の道路も崩壊し車両通行止めの状態なので、そのまま放置されているのでしょうね。
写真中央の奥に見える家屋は現役です。

細い旧国道299号線

こうしてみると、旧道となった国道299号線の道幅はかなり狭いですね。いわゆる「酷道」です。車のすれ違いは困難です。大型車の通行も、現役当時はしていたのかもしれませんが、すれ違いは相当苦労したでしょうね。
旧道となった今、ガードレールも該当も古びでいます。そんな場所でもしっかり電気は通っているのだから、電気インフラってすごいですよね。

2階にはテレビが

倒壊部分のクローズアップ。かろうじて倒壊していない2階の部屋の一部に、懐かしい家具調テレビが見えます。年式からして、1970年代の製品で、Web掲載の解像度ではわかりませんが、等倍で確認すると、NATIONALの文字が見えます。ナショナルは現在のPanasonicの日本国内旧ブランド名で、2008年に松下電器産業からパナソニック株式会社となったため、国内のブランド名も、全てPanasonicに統一されました。今や、ナショナルブランドの製品も古くなってきて姿を消しつつあります。

テレビの年代から推察するに、この建物が生きていたのは、恐らく1980年代までといったところでしょう。それ以降空き家となった可能性が高そうです。

脇には馬頭尊が

建物の横には馬頭が。
「馬頭尊」、または「馬頭観音」は、地元で道路管理をしていた証として、各地に存在します。馬頭観音は仏教由来ですが、馬頭尊は神道由来と言われています。
つまりこの道は、国道299号線の旧道である以前から、長くこの地の主要道路として管理されていたということが分かります。
写真を等倍で確認すると、一部の文字が摩耗で消えかかっていますが、一文字目の「大」から大正時代のどこかの年の三月、「荒本庄竹」氏が建立したようです。そして石碑の横には真新しい花も備えられており、現在もしっかりと管理されているようです。管理者も、その隣の廃屋の持ち主かのかもしれませんね。

こういう発見があるのも、廃墟散策の醍醐味かな?

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