【栃木】ハヤミズ家具センター宇都宮店(2010年)

9年前まで栃木県は宇都宮市に住んでいた私。宇都宮の中心部に近い、八幡山からもそれほど遠くない、通称競輪場通りに、ひときわ大きな廃墟が存在します。

ハヤミズ家具センター宇都宮店
【栃木】ハヤミズ家具センター宇都宮店(2010年)

今から11年前の、2010年7月に撮影しました。ふと思い出して、今どうなっているんだろうと思いまして。

ハヤミズ家具センターは、1933年(昭和8年)創業の老舗家具店で、主に関東圏に店舗を構えていたようですが、1998年6月に47億円の負債を抱えて倒産したそうです。
家具業界も ニトリなどより安価で全国展開するチェーン店も増えて、昔ながらの業態は苦しかったのでしょうか?
私は北海道民だったので、ここが現役だった時代は知りません。

【栃木】ハヤミズ家具センター宇都宮店(2010年)

正面です。7階建て(地下もあり、家具センター横の駐車場と配送センターへのアクセスだったらしい)の大きな建物です。展望エレベーターも設置されていて、現役当時は賑わったのでしょうね。
ただ、末期にはフロアは5階までとなっていて、上階は使用していなかったようです。

【栃木】ハヤミズ家具センター宇都宮店(2010年)

店舗の左側から。古びていますが、立派な建物です。周辺は大きな建物はないのと、交通量の多い競輪場通り沿いだけに、目立ちます。

手前には住宅分譲ののぼりが。現在では民家が建っています。
元々この場所も、ハヤミズ家具センターの駐車場だったようです。

【栃木】ハヤミズ家具センター宇都宮店(2010年)

入り口のクローズアップ。当時廃墟歴は12年だったので、雑草は生えていますが、目に見えて大きく傷んでいる印象はありませんが、現役に見えないことは確かです。
警備会社のステッカーは見えますが、この時点で機械警備が入っていたかは不明です。

【栃木】ハヤミズ家具センター宇都宮店(2010年)

色あせたフロアガイド、看板屋さんの手書きらしいのが時代を感じさせます。
「婚礼セットフロアー」というのが、なんとも古さを感じさせます。結婚して家庭を設けることがステータスというか、当たり前だった時代です。今はクローゼットが普及し、タンスは売れないですからね。時代と供に、家具のスタイルも変わっていきます。その変化に付いてこれなかったのでしょうか。90年代になると、クローゼットやシステムキッチン、ユニットバスも普及し始めた時代ですからね。

さて、現状はどうなっているか? 執筆現在、現存しているようです。

2020年12月のGoogleストリートビューです。さすがに10年以上経過して、看板は更に色あせ、エレベーターシャフトのガラスが1箇所脱落しています。バリケードが張られて、内部侵入を拒んでいます。
また、不思議なことに、6階の窓が1つだけ開放されています。誠に不思議です。勝手に開いたとは思えません。
遡ると、2013年時点で、バリケードは設置されていたようです。

このメインの建物以外にも、右にもさらに店舗があり、裏手にはかつて配送センターだった場所も残っています。

ここがいつ出来たのかは知る由もないですが、現在も手つかずで残されているのは何故なんでしょうね? 倒産したので、破産管財人が土地建物を処分するはずですが、買い手がつかないのでしょうか。
前の通りは渋滞しますが、場所は決して悪くないのですけどね。

最後に、現役だった頃のハヤミズ家具センターのCMです。

ハヤミズ家具(1987年)

当時は7店舗あったようですね。