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や~っと届いた!バッテリ Nikon EN-EL-18d

Nikon Z 9に標準搭載されているバッテリ、EN-EL18dは、これまでのEN-EL18シリーズ(無印/a/b/c型)と形状は同じですが、バッテリ容量が多くなっています。

Nikon Z 9と合わせて注文した予備バッテリですが(Z 9と違うお店に注文)、去年の11月に注文を入れてから、なんと到着までに3ヶ月もかかってしまいました。
何度も注文したお店より、「納期未定」「納品から時間がかかるのでキャンセル可能」といったメールをいただきましたが、今更他のお店に注文しても…ということで待っていました。既にEN-EL18bを3本持っているので、Z 9の運用に支障はなかったもので。

3ヶ月待ったよEN-EL18d

従来のEN-EL18シリーズとEN-EL18dの違い

手持ちのEN-EL18b(旧製品)とEN-EL18dを比較してみました。

EN-EL18dは、外観上では、これまでのEN-EL18(無印/a/b/c)のグレー外装から、黒外装に変更されています。パッと見で区別つきやすくはなっていますね。
また、容量は、EN-EL18bが2500mAhmなのに対し、EN-EL18dでは3300mAhと、約1.3倍の容量アップとなっています。

また、裏側を見ると、EN-EL18dには突起が追加されており、従来の充電器、MH-26/26aには取り付けられないようになっています。EN-EL18dを充電できるのは、執筆時点でZ 9のボディ、及び付属の充電器MH-33のみとなっています。

EN-EL18シリーズをそれぞれ比較してみました。

EN-EL18EN-EL18aEN-EL18bEN-EL18cEN-EL18d
容量2000mAh2500mAh2500mAh2500mAh3300mAh
MH-26/26aでの充電X
MH-33での充電XX
Nikon Z 9での充電XX
EN-EL18シリーズの比較表

なお、EN-EL18d自体は、従来のEN-EL18シリーズが使えるボディやマルチパワーバッテリーパック(いわゆる縦グリ)であれば、問題なく使用可能です。ただし、今の所、MH-33でないと充電できないので、Z 9ユーザーでなければ、EN-EL18cを購入するのが無難でしょう。

言語で説明書の内容が異なる

バッテリの説明書、見ないままポイする方も多いでしょう。

面白いのが、日本語の説明が簡素なのに、中国語は他の言語では書かれていない内容が書いてあること。

これは恐らくChina RoHS(中国版の有害物質規制)で表示が義務付けられているのでしょうね。
また、言語Tc(繁体字)には、製造年月に関する記載があります。
言語で説明書の記載内容に差をつけているのは、説明書のスペースの関係で、法規の関係で、各国で必要な記載が違うからでしょうけど、何だかちょっと腑に落ちないですね。

SmallRig Nikon Z 9 専用 L型カメラブラケット 3714 etc…

届いたのはもっと前なんですが、忙しくて開封が遅くなってしまいました。

SmallRig Nikon Z 9 専用 L型カメラブラケット 3714 etc…

Nikon Z 9用のL時ブラケット、去年予約していたものです。
先に、パン軸&チルト軸調整可能モニターマウント(コールドシュー互換) 2905が届きまして、他が来ないな~なんて待っていましたが、先月末に中国から届きました。

SmallRig、カメラ用のリグやケージなどのアクセサリメーカーとして、最近頭角を現していますね。日本のアクセサリメーカー、何やってるんだよ…と思わなくもないですが、もはや開発体力、生産能力、どれをとってもチャイナに敵わなくなってきている気がします。カメラメーカーが、未だ日本ブランドが席巻しているのは奇跡ですが、いつ買収されるやら…。

とまあ製造業に携わる身としての愚痴はこれくらいにして、初めて買ったSmallRigの製品、もはやチャイナだからと馬鹿にできない品質。逆に国産や欧米ブランドのアクセサリのほうが、今や安っぽいものも多い気がします。
外箱だけでも、品質の良さがわかります。もはや怪しげな製品感は全く無いですね。Nikonも、フラッシュなど自社でも販売しているアクセサリも、社外メーカーと提携を発表したくらいで、このSmallRigも、マイクや外部レコーダー、フラッシュ等とともに専用ケージが他社推奨アクセサリーに入っているのです。
つまり、Nikonのお墨付きということです。重ね重ね、こういう商品が国内メーカーで出せていないのが、何だかもどかしい…

よく考えられた製品、拡張性も良い

ノーブランドのD810のL字ブラケットは持っていますが、SmallRigは流石に作りが良いです。

取り付けネジを回すプレートが仕込まれている

カメラボディに取り付けるためのネジを回すプレートも、底面に仕込まれています。よくコインを使って回すので、こういうのが仕込まれているのは便利ですし、痒いところに手が届いていますね。
そして、Z 9にも動画撮影を意識したのか、三脚ネジ穴とは別に、ビデオカメラでは当たり前の回転防止のピン穴もあるんですね。
こういう拡張性が高そうなアクセサリって、男心くすぐるものがありますね。

SmallRig Nikon Z 9 専用 L型カメラブラケット 3714 + パン軸&チルト軸調整可能モニターマウント(コールドシュー互換) 2905 + コールドシューマウント 2736

SmallRig Nikon Z 9 専用 L型カメラブラケット 3714、アルカスイス互換のプレートで、縦横どちらにも対応可能で、装着状態のままバッテリ交換や横の端子にアクセス可能です。

Z 9のアクセサリシューに取り付けているのが、パン軸&チルト軸調整可能モニターマウント(コールドシュー互換) 2905で、外部レコーダーや外部モニタなどを取付可能です。

SmallRig パン軸&チルト軸調整可能モニターマウント(コールドシュー互換) 2905

非常にしっかりとした作りで、重ためのレコーダやモニタを付けても、簡単に傾かない感じです。ネジのローレット加工もしっかりとしていますす、しっかり締め付けや緩めができるように、穴も空いています。
当面は、ここにスマホのホルダーを付けて、スマホ動画撮影併用とか、スマホをモニタ代わりにする、ということも考えています。
どんな感じになるかは、またやってみたらアップしたいと思います。

L字ブラケットの横についているのが、コールドシューマウント 2736です。

SmallRigコールドシューマウント 2736

ここにはマイクを取り付けることを想定していますが、汎用シューなので、ここに2台目のフラッシュをつけて、リモート発光で、1つはバウンス、1つは直射、なんてことも可能ですね。

ブラケットにはセンターの指針もあります

ブラケットには、カメラの光軸がわかる指針もあるので、しっかり中央にマウントできます。
いや、これは社外推奨アクセサリのブランドに選ばれるわけですね。国内ブランドも、負けじとしっかり作って欲しいですね。
さて今年は運動会とかあるかな? これを使って動画撮影したいですね。

Nikon Z 9 + AI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D

Fマウントの魚眼レンズ、その昔は6mmや8mmといった特殊なレンズを始め、多くラインアップされていましたが、現在では、ズームのAF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E EDのみとなってしまいました。

もともと数が出るレンズではない魚眼レンズ、最近は中華製などサードのMF魚眼レンズも出回っていて、気軽に撮るなら被写界深度の深い魚眼故に、MFでも実用上あまり問題なかったりします。

そのせいか、カメラメーカー純正も、あまり力が入っていないように感じてしまいます。

ミラーレスに全力投球中のNikonも、Zマウントでの魚眼レンズは、執筆時点ではロードマップになく、シフトレンズのPCニッコールと合わせて、開発はしているかも入れませんが、まずは標準~望遠レンズの充実が最優先でしょうね。

というわけで表題のレンズです。Fマウントの単焦点魚眼では、最後のレンズとなってしまったAI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D、1993年に発売、2020年に販売終了、27年の長きに渡り販売されていたレンズだけに、比較的中古市場では見かけるレンズです。

Nikon Z 9 + AI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D

Nikon ZのFTZ / FTZ II経由では、モータなしのレンズはAFは使えませんが、CPU内蔵のため、フォーカスポイントでピントが合えば、画面上では赤枠から緑枠になることで、合焦となります。もちろんフォーカスピーキングを使用可能ですが、魚眼の場合、亭々の場所でピントが合うように見えるため、フォーカスピーキングを使うと、画面がうるさくなってしまうので、フォーカスポイントの色が変わる表示の方が、フレーミングに集中できます。

魚眼レンズは、特徴的な写り方をするので、その扱いは少々難しいですが、ハマれば楽しいレンズです。撮りこなし甲斐があるレンズですね。
撮り方によっては、魚眼的な歪みをあまり感じさせずに撮影も可能です。
実は動画撮影にも面白かったりします。

昨年末、D850とFisheye 16mmで撮ったSky Deckからの様子、Z 9でも撮ってみたいですね。


コチラはAI AF DC-Nikkor 135mm f/2Dでとった写真

MFで中望遠ともなると、フォーカスアシストがあるとは言え、動き回る子供を撮るのは難しいです。
ここは、AFで撮れるD850のほうが楽ですね。
モータ内蔵のFTZ IIIも出してほしいですね。

Nikon Z 9 + AI Nikkor 100-300mm f/5.6S

フィルムMF時代の望遠ズームニッコールレンズ、AI Nikkor 100-300mm f/5.6S。
このスペックの望遠ズームは、ニッコールでは唯一の存在で、1984年に発売されました。
90年後半になると、AF望遠ズームとして、70-300mm f4-5.6といったスペックのレンズが、純正やサードから発売されるようになりましたが、このレンズは、それ以前の時代の望遠ズームとしては、f5.6通しの開放f値、サイズも大きすぎず、直進ズームと相まって、使い勝手はなかなか良かったですね。
一眼レフがAF主流となった1998年頃まで販売されていました。

このレンズもご多分に漏れず、ジャンクで安く手に入れましたが、外観も見てのとおり非常に綺麗で、光学系もカビや曇りもなく、どうしてジャンクだったのがいまいちよくわからないですが、多分明るくもないMFズーム望遠って需要がないのでしょうね。

Nikon Z 9 + AI Nikkor 100-300mm f/5.6S

あえてNikon Zマウント機で使うようなレンズではありませんが、ボディ内手ブレ補正が使えるので、案外出番はあるかも? ただし、ズームレンズなので、スーミングで焦点距離を変えた場合、ボディない手ブレ補正を正常に作動させるためには、カメラ側にいちいち焦点距離情報を入れてあげないと、手ブレ補正は正常に作動しません。

例えば、ボディ側で300mmと設定したまま、レンズ側を100mmにしてしまうと、より望遠域の手ブレ補正をしようとするボディが過剰に補正をしてしまい、返ってファインダ上で像が揺れるといった不具合が発生しますので、MFレンズをZで使うなら、単焦点がオススメなのかなと思います。

Zでも70-300mmのような、手軽な望遠ズームが早く出てくれることを願います。

f値を欲張っていないためか、割と高い解像力

この時代のズーム望遠、解像力は期待できないかな?と思っていましたが、杞憂に終わりました。4500万画素超えのZ 9でも、なかなかどうして、思ったよりも解像力は高いです。
そして、MFでも見やすいZ 9のEVF、MFもしやすいズームとフォーカシングが1つでできる直進ズーム機構と相まって、非常に使いやすいレンズです。
外観は、直進ズームらしく筒型一直線で、正直な所デザインはいまいちですが、使い勝手と写りはなかなか良いですね。

f5.6からの暗いズームなので、絞り値による画質変化の確認はあえて行っていません。概ね開放からf8で使うでしょうし、開放から割とよく解像します。f8に絞れば、デジタルでも十分に解像します。
EDレンズも使っていませんが、色収差も特に目立たないですね。
太陽直射では、少しフレアやゴーストが出ますが、思ったよりも良好です。
レンズのシリアルからは、多分80年代の製造と思われますが、このクラスの望遠ズームとしては悪くなく、むしろ90年代の安価なサード製のズームよりも、ずっとコントラストも良好ですね。

Nikon Z 9 + AI Nikkor 50mm f/1.2S

Zのボディを手に入れたので、いつかは欲しいと思っているNIKKOR Z 50mm f/1.2 S。ニコンプラザで試写した写真を見て度肝を抜かれたわけですが、入手はもう少し先になりそうということで、まずは一般スチル写真用ではFマウントで最も明るい、AI Nikkor 50mm f/1.2Sを試してみました。

Nikon Z 9 + AI Nikkor 50mm f/1.2S

オートニッコールと違って、AIニッコールは、一眼レフであればAIガイド搭載ボディであれば、レンズの絞り値をボディに機械伝達できますが、Zボディに於いては、残念ながらマウントアダプタのFTZやFTZ IIにはAIガイドは搭載されていないため、撮影時の絞り値がExifに残らないのと、実絞り測光となります。
ただし、一眼レフと同様に、非CPUレンズ使用時の焦点距離と開放f値の入力は可能です。
特に、焦点距離の入力は、ボディ内手ブレ補正に影響するため、正しく設定する必要があります。

開放では古い大口径レンズらしい収差が

一眼レフでも愛用してきたレンズですが、Zボディでも同様に、絞り開放のf1.2と少し絞ったf1.4では、かなり多めな球面収差が発生します。f2に絞ると、この収差は急速に改善され、f2.8まで絞ると解像力も十分となり、収差もほぼなくなります。なお、絞り開放でも解像力自体はそこそこ高いことが分かります。ポートレイトでは、絞り開放からf1.4辺りで使うと、独特の線の柔らかさが出るかと思います。

また、サムネイルでもわかる周辺減光が発生しています。これはf4でも少し残っていて、下の作例にはありませんが、f5.6まで絞れば気にならなくなります。

個人的には、ポートレイトでは開放を、風景ではf2.8からf4に絞るのが良さそうかなと。f5.6以上に絞ると、解像力は高くなる反面、やや力強い描写(線が少し太い?)となるので、繊細さを求めるならf4より絞りを開けるのが好みです。

絞りを開けるか絞るかで描写の変化が楽しいレンズ

現代の大口径レンズは、絞り開放化から実用的な描写ですが、AI Nikkor 50mm f/1.2Sは70年代の設計のレンズ(f/1.2Sは1981年発売だが、Sがつかない前身のレンズが1978年発売)故に、絞り開放時の収差は致し方無いというか、この時代のレンズはそういうものですね。それでも、球面収差がまとわりつくけど、ピントの芯自体はしっかり出ているのはさすがです。

当方所有のレンズは、中古ですが元箱付きで、現在のfマウントニッコールのデザインの箱であること、シリアルナンバーが4から始まるもので、恐らくは2010年代製造の最後期型です。コーティングも、80年代製造のものと、90年代半ば以降(あるいはRoHS指令対応となった2006年以降のもの)とではコーティングも変わっているため、このレンズを狙うのであれば、コーディングが「ニコンスーパーインテグレーテッドコーティング」となったであろう、シリアルナンバーの4から始まるものが、個人的にはおすすめです。
ただし、販売期間が長く、最もよく売れていたのは1980年代と思われるので、中古流通も、シリアルナンバーが2または3から始まる古いものがほとんどです。

ただ、スーパーインテグレーテッドコーティングも、90年代のものであることから、最新の名のクリスタルコートやあるネオコートには敵わないため、最新レンズと比較して、フレアやゴーストがそれなりに発生します。

ところで、上の作例の最後の1枚、太陽光が入っているため、右側に緑色のゴースト(内面反射によるもの)が発生していますが、そのゴーストに横縞が発生しているのが分かります。
恐らく強い太陽光のセンサからの反射によるもので、縦位置撮影すると、縞も縦縞となります。
これは設計の古いレンズなので、ある程度仕方のない部分で、最新設計のレンズなら、こうした状況でもフレアやゴーストはほとんど発生しないし、発生しても目立たないので気づきません。
そういうケースも有る、ということは頭の片隅に入れておくと良いかなと思います。

Nikon Z 9 + NIKKOR-Q Auto 135mm F3.5

早くZ 9で戦闘機を撮りに行きたいと思っていますが、仕事が忙しく、休みが取りづらい状況。
ということで、その反動が(笑)マニュアルレンズに来ています。

NIKKOR-Q Auto 135mm F3.5は、1959年にNikon Fとともに発売された、Fマウントの初期の中望遠レンズです。
その光学系は、一眼レフ登場以前の、レンジファインダーのSマウントの同名レンズ(1950年発売)からそのまま継承されたレンズです。
つまり、日本の戦後すぐに設計されたレンズとなります。

Nikon Z 9 + NIKKOR-Q Auto 135mm F3.5

光学系は3群4枚のゾナータイプ。シンプルな光学系です。
写真のレンズは、Nikon名となる前の、「Nippon Kougaku Japan」となっており、前期型となります。
このレンズは、銀座の三共カメラのジャンクで購入したものです。ジャンクなのに、びっくりするくらいきれい。外観も光学系も、半世紀前のレンズとは思えない良好な状態です。
このレンズは比較的安価な中望遠として売れたのか、割とジャンクでよく見かけるレンズで、f値もさして明るくもないf3.5なので、中古でも殆ど値がつかない状態です。
個人的にも、AI改造していないため、これまで手持ちのAFフィルムやデジタル一眼レフで使用できず、今回Zマウント用のマウントアダプタ、FTZ IIを入手したことにより、初めてフルサイズのデジタル一眼で撮影することになりました。

本当に半世紀前のレンズ? しっかり解像するレンズ

最近思っているのが、デジタルカメラの場合、レンズだけでなく、カメラのイメージセンサも光学系の1つで、それを含んでの評価をしないといけないなと感じています。同じレンズでも、カメラボディに寄って描写が変わってくることに気づいたからです。
デジタルでは、特に古いレンズを使う場合、シャキッとしない描写になることも少なくないですが、それを古いレンズだから、と切り捨てられないくらい、イメージセンサ側のセンサフィルタやセンサ自体の光学系とも密接に関わってくると感じています。

開放f値がf3.5と、単焦点レンズにしては比較的暗い本レンズ、暗いだけに、開放からそつない描写です。
開放では、この時代のレンズらしく、描写の線の周りに球面収差による影響や軸上色収差と思われる色付きが見られるものの、比較的少ないです。
f値が違いますが、同じ焦点距離のAF DC-Nikkor 135mm f2Dのほうが、開放での軸上色収差が大きいため、これと比較しても、本レンズは開放から解像力が高いレンズです。f5.6からf8辺りに絞ると、中心は特にシャキッとした解像力の高い描写になります。

ピントが見やすく実用的なレンズ

Fマウントの登場とともに発売されたレンズ、その光学系はSマウントのニッコールから継承されているだけありますね。暗いレンズだけに、開放から実用的に使えるレンズです。
背景ボケは固めで、ボケに線が出やすいのは、解像力重視故でしょうか。この時代のレンズとしては、収差が少なめなのは、あえて過剰補正して解像力を重視しているかもしれません。
昔は、レンズは開放で使うより、ある程度絞ることを重視しており、ボケ味が重視されるようになったのは90年代以降でしょう。とはいえ、背景を選べば、その解像力の高さを生かした撮影ができます。
ほとんど開放で撮りましたが、Z 9のEVFでもピントが見やすく、拡大表示で追い込めるので、撮影は結構楽しかったです。

Nikonはデジタル一眼レフでは、CPUのないMFレンズでも、フォーカスが合っているかどうかはフォーカスエイドで確認できますが、Nikon Zの場合は、現状CPU非搭載レンズは、フォーカスエイドが使用できません。もっとも、拡大表示やフォーカスピーキングを使えばピントを追い込めますが、CPUレンズでのフォーカスエイドが一眼レフよりも精度が高く優秀なだけに、ぜひ非CPUレンズでも、フォーカスエイドが使えると良いですね。

【城南島海浜公園】飛行機とか船とか鳥とか

先週末に、子どもたちを連れて行った城南島海浜公園

今回は、AF-S 600mm f/4G(ロクヨン)にテレコンバーターTC-14EIIITC-20EIIIを取り付けた際の画質や挙動を確かめたく、テスト撮影してみました。

Nikon Z 9 + AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VR + TC-14EIII (FTZ 2使用)

ロクヨン+TC-14EIII

AF-S 600mm f/4G ED VRに1.4倍テレコンTC-14EIIIを取り付けると、合成開放f値はf5.6となります。
一眼レフの場合、f5.6までなら、概ね多くの測距点が使用可能で、D850の場合は、153点全ての測距点が使用できます。
テレコンを使うと、マスターレンズを拡大するために、画質が低下するというのが定説ですが、これはマスターレンズの解像力とテレコン自体の解像力に左右されます。

AF-S 600mm f/4G ED VRの解像力は、現行のEタイプより落ちるようですが、1.4倍テレコンとの組み合わせは良好で、画質低下は殆ど感じません。もちろん、マスターレンズだけよりは落ちますが、このくらいなら許容範囲です。

そして、テレコン装着でも、ビシバシとオートエリアAGが合います。
ただし、遠方の鳥など、小さな被写体だと、オートエリアAFが引っかからず、AFが来ないこともありました。その際には、カスタム設定でFnボタンにダイナミックAF(S)を割り当てているので、それを押して補う感じですね。

羽田空港には、一時期より航空需要は回復しましたが、長期駐機中の機体も見られました。ANAのB777-200型機などがエンジンにカバー、ドアにテープが貼られて、やや汚れた状態で駐機されていました。B777の初期型は、退役が進んでいるため、機齢からして、このまま現役復帰せずに、退役する可能性も考えられますね。

ロクヨン+TC-20EIII

2倍テレコンTC-20EIIIを装着した場合でも、Z 9ではAFは全エリア問題なく使えました。D850では、合成開放f値がf8となるこの組み合わせでは、中央の15点のAFエリアに限定される(AFエリアの設定自体は横のエリアも可能だけど精度が怪しくなる)のですが、Z 9では特に問題なく使用できました。
このあたりは、ミラーレスのメリットでしょうか。

さすがに解像力がやや甘くなる印象。ただ、D850よりピント精度が高いのか、解像力は低下するものの、D850よりもボヤッとした感じが少ないので、結構使える印象ではあります。
ただ、やっぱり手持ちで1200mmはキツイですね。旅客機の大きさの被写体には長すぎますね。


手ブレ補正VRも、Z 9との組み合わせでは、露光前センタリングは最初の1コマ目だけで、それ以降はブラックアウトフリーのEVFだからか、レンズ側での露光前センタリングは行われない感じです。なので、安定してVRを使えます。一眼レフでは連写しても、必ず1コマずつ露光光前センタリングするので、初期のVRはスポーツフォトで使えないなんて話もありましたが、SPORTSモードのないVRでも、Z 9なら問題なく使えそうです。

【成田空港】Nikon Z 9でオートエリアAFを試す

だいぶ前になりますが、冬休み中に、成田空港にてNikon Z 9のオートフォーカスの性能を試すべく、撮影してきました。
レンズは、FTZ II経由で、AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VR、すでに1世代前で、Zの600mmが出たら2世代前になってしまいますが、しばらくは現役で使っていく飛行機撮影のメインレンズです。

本当は戦闘機を撮りたく、百里基地に展開したのですが、残念ながら1月5日はノーフライトでした。2021年は1月5日が飛行初めだったので、期待したのですが…(6日に飛行初めだったようです)

ということで、午後に成田に移動した次第です。旅客機だと被写体が大きく、離陸速度も遅いので、一眼レフで十分追える被写体ですが、設定なども色々試すべく、撮ってみました。

AF-CのオートエリアAF、被写体検出もオートで試してみた

Z 9のAF設定、基本オートで大丈夫なようですけど、Z 9のダウンロードセンターには、「推奨設定ガイド(スポーツAF編)」なるものもあり、これを見ると、オートエリアAFよりもダイナミックAFや3Dトラッキングを推奨しているものが多いですね。

さらに、「AF時の被写体検出設定」を「オート」やら「人物」やら「乗り物」やらに設定可能。
航空機だと「乗り物」が推奨なのかな? など、カメラが判断してくれるのはありがたい反面、ではどう判断しているのか?というのは撮影者には分かりづらいのも確か。
この辺りはNikonが様々なシチュエーションの撮影のビッグデータを活用して、AIが判断して…とやっているのでしょうけど。

その判断の処理も、高速CPUを搭載しているからこそ可能なのでしょうけど、被写体検出もモードを絞ることで、更に検出速度が向上するのかなと思います。

さて今回は、全てオートでカメラ任せにしてみましたが、結果的には極稀に、飛行機以外の被写体(飛行機より手前にある空港施設のアンテナ類など)を捉えてしまうこともあったものの、基本はほぼ問題なく飛行機を捉えていました。

面白いことに、飛行機がこちらに向いているシチュエーションでは、機首部分を捉えていることが分かります。場合によっては、コックピットのガラス部分を捉えています。これには驚きましたね。

普段撮っている戦闘機に比べれば、被写体も大きくて遅い旅客機だけに、こういったシチュエーションでは、従来の一眼レフのAF-Cで十分撮影可能ですが、明るい単焦点超望遠の開放側は、被写界深度が浅いだけに、機首を優先して捉えるというのは、結構ありがたい機能だったりします。一眼レフの3Dトラッキングでは、そもそもAFエリアが狭いので、機首を捉えると言う使い方は、AFエリアから外れてしまうこともあるので、やったことがなかったですからね。

飛行機撮影は、横切りへの反応は鈍感側の「4」で

横切りへ反応は5段階の2(敏感側)にすると、手前の柱にオートAFのフォーカスポイントは引っ張られている

上の写真は、手前に電柱が来てしまったのですが、オートエリアAFが電柱に引っ張られています。この時、誤って「横切りへの反応」の設定を、5段階中、敏感側の「2」に設定してしまっていました。
ただ、飛行機撮影時は親指AFを使っている(シャッターボタン半押しではAF動作させない)ので、多分この時は自分でAF-ONボタンを押さなかったのだと思います。結果的に、AFを一時的に止めたので、オートエリアAFは引っ張られたものの、ピントは合っていました。
この辺りは、一眼レフでの経験が反映された感じですが、そのままAF-ONを押し続けていたら、手前の電柱にフォーカスが合っていたでしょうね。
すごいのは、この柱が入ったのは一瞬だったのに、しっかりとオートエリアAFが捉えていることでしょうか。より敏感にすれば、選手が入り乱れるラグビーやサッカーのようなスポーツフォトで威力を発揮しそうです。

飛行機に関してば、被写体がいきなりランダムに動くことはないので、基本的に鈍感側の「4」辺りが良さそうです。これは一眼レフでもミラーレスでも同じですね。


それでは写真を。久しぶりの民間機、Z 9は秒20コマで連写できますが、ハッキリ言って旅客機相手ではそこまで必要ありません。実際の撮影では、秒10コマに落として撮りましたが。

ボーイングとエアバスの新鋭機。同規模の機体でライバルですね。これからの主力機種でしょう。

急速に数を減らしつつある、かつての花形4発機のB747型「ジャンボ」。ハイテクジャンボと言われた-400も、日本の航空会社からは消えて久しいですね。もう10年以上前です。
写真のチャイナの-400Fは、2003年就航で、89年から製造開始された400型の後期型ですね。機齢的にも、後10年飛ばないでしょう。
後継機のB747-8Fが、今はジャンボの主力ですが、カーゴ機ですら4発機は敬遠されて、B777型など双発機が用いられることが多くなってきている現在、B747-8Fも生産は少数に留まっています。そして今年2022年に、B747型機の生産が完了します。
1970年に旅客型が就役して以来、長らく改良されながら生産されてきた”ジャンボ”も、半世紀以上の歴史に幕を閉じることになります。
今後20年で、空を飛ぶジャンボを見る機会はどんどん減ることになります。

今後の主力は中小型機ですね。

撮っていて気づいたのですが、Z 9のブラックアウトフリーのEVF、連写中も一眼レフの時よりフレーミングが安定している気がします。

D850のような一眼レフとAF-S 600mm f/4G ED VR(ロクヨンG)の場合、ロクヨンGの手ブレ補正機構(VR)は世代が古く、露光前センタリングという、手ブレ補正機構を最大限発揮すべく一度手ブレ補正ユニットをセンターに戻す動きをするため、連写でシャッターを切る度に被写体の位置が変わるという悪癖を持っています。
このため、あえてVRを切って撮る人もいるようです。

Z 9では、恐らく一眼レフのシャッター半押し状態のままVRのセンタリングを行っていないと思われます。ブラックアウトフリーのZ 9で露光前センタリングは、恐らくVRの機構が連写速度に追いつかないでしょうし、シャッターが切れるたびに被写体位置が変わるのがリアルタイムに見えてしまうため、こうした挙動をさせていないと思われます。これにより、一眼レフよりも返ってフレーミングが安定しているのかもしれません(あくまで推測です)。

とにかく、フレーミングが安定しているのは嬉しい誤算ですね。

早く戦闘機を撮りたいですが、今度はテレコンを組み合わせても試してみたいですね。
シャッターやミラーショックがないからなのか、ブラックアウトフリーだからなのか、とにかくフレーミングが安定しているのは良い感じですね。

【埼玉】小鹿野町の廃屋と馬頭尊

先日行った小鹿野町三山の廃吊橋のすぐ近くにあった廃屋。

倒壊し始めている廃屋

既に倒壊が始まっていて、カラーコーンと柵が設置されていました。

建物の中央は完全崩壊

建物の中央は完全に崩壊して、左右の建屋がかろうじて屋根の一部を支えている状況。この屋根の倒壊も時間の問題でしょう。
ここが現役国道であれば、この状況は危険で問題となるでしょうけど、既に旧道化し、しかもこの先の道路も崩壊し車両通行止めの状態なので、そのまま放置されているのでしょうね。
写真中央の奥に見える家屋は現役です。

細い旧国道299号線

こうしてみると、旧道となった国道299号線の道幅はかなり狭いですね。いわゆる「酷道」です。車のすれ違いは困難です。大型車の通行も、現役当時はしていたのかもしれませんが、すれ違いは相当苦労したでしょうね。
旧道となった今、ガードレールも該当も古びでいます。そんな場所でもしっかり電気は通っているのだから、電気インフラってすごいですよね。

2階にはテレビが

倒壊部分のクローズアップ。かろうじて倒壊していない2階の部屋の一部に、懐かしい家具調テレビが見えます。年式からして、1970年代の製品で、Web掲載の解像度ではわかりませんが、等倍で確認すると、NATIONALの文字が見えます。ナショナルは現在のPanasonicの日本国内旧ブランド名で、2008年に松下電器産業からパナソニック株式会社となったため、国内のブランド名も、全てPanasonicに統一されました。今や、ナショナルブランドの製品も古くなってきて姿を消しつつあります。

テレビの年代から推察するに、この建物が生きていたのは、恐らく1980年代までといったところでしょう。それ以降空き家となった可能性が高そうです。

脇には馬頭尊が

建物の横には馬頭が。
「馬頭尊」、または「馬頭観音」は、地元で道路管理をしていた証として、各地に存在します。馬頭観音は仏教由来ですが、馬頭尊は神道由来と言われています。
つまりこの道は、国道299号線の旧道である以前から、長くこの地の主要道路として管理されていたということが分かります。
写真を等倍で確認すると、一部の文字が摩耗で消えかかっていますが、一文字目の「大」から大正時代のどこかの年の三月、「荒本庄竹」氏が建立したようです。そして石碑の横には真新しい花も備えられており、現在もしっかりと管理されているようです。管理者も、その隣の廃屋の持ち主かのかもしれませんね。

こういう発見があるのも、廃墟散策の醍醐味かな?

【埼玉】元吊橋 高松橋

【埼玉】小鹿野町三山の廃吊橋の後に行ってみた、元吊橋。元、とあるのは、もう橋自体が撤去されて、吊橋の構造物だけが残っているから。

場所は、埼玉県は秩父郡皆野町です。

主塔だけの吊橋跡、手前にはフェンス

この吊橋は、1936年(昭和11年)に竣工ととても古い吊橋です。2013年頃までは、通行できない状態で現存していたようですが、その後撤去されたようです。現存していた当時はこんな橋だったようです

撤去後は、フェンスが張られて、現在の状態となっています。

大昔は、この端を通って墓地に通じていたのでしょう。
現在では、別の場所に橋もあるため、この橋は役目を終えたようです。


この撮影後、せっかくなので日本酒でも買おうと長瀞蔵に行ってみたら、あいにくのお休みでした。残念…