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時代によるメカニカルシャッターの耐久回数の移り変わり

目指せ60万ショット! まだまだ使い続けますNikon D810

先日、ベランダに据えて富士山のインターバル撮影しているNikon D810、シャッターカウント数をショット数comで確認すると、56万回を超えたところでした。

公称20万回のシャッター耐久回数のD810だけど、既にその3倍近くに達している

Nikon D810の公称シャッター耐久回数は、20万回です。もちろん、これは設計上の目安としているものであり、実際はそれより早く壊れる可能性もありますし、その逆も然りです。それにしても、公称の3倍近く使えているということは、実際には余裕を見た設計をされていると思われます。

公称シャッター耐久回数ってどのくらい?

フィルムカメラ時代は、一般的なフィルムは1本36コマまででした。これを何本も撮るのはプロやごく一部のハイアマチュアに限られていたため、フィルムカメラ全盛期ではあまりシャッター耐久数が話題になることはありませんでした。

2000年あたりのアサヒカメラのNikon F3特集で、図書館で複写用に使われていたNikon F3が、シャッターを88万回切ったけど壊れなかった、という記事を見たことがあります。
一般にメカは適度に継続して使われると壊れにくいです。これは業務で使われるタクシーやパトカーが、廃車までに50万~80万キロも走ってしまうのと同様ですね。
実際調べた限りの公称シャッター耐久回数は、以下の通りです(間違っていたらコメントでご指摘願います)。

機種シャッター耐久回数
Nikon F215万回
Nikon F410万回
Nikon F515万回
Nikon F615万回
Canon EOS -1N10万回
Canon EOS-1V15万回
フィルムカメラのシャッター耐久回数

フィルムカメラ時代のフラッグシップ機は、概ね10万~15万回でした。如何にフィルムをたくさん使えるプロと言えど、フィルムは使えば使うほど金がかかりますから、今ほどシャッターを切れなかったですからね。それこそ一般のカメラマンだと、36枚撮りを月10本撮ったところで、1年で4320コマ+αです。10年使ってもまだ5万回、20年でやっと10万回、そんな感じですね。なので、報道のプロでもない限り、シャッター耐久回数をそこまで気にすることもなかったのが実情ですし、そもそも回数が電子的に記録できるわけでもないので(別売りのデータバックでシャッタカウントを記録ができるカメラもありましたが)、実際どの程度シャッターを切ったかは未知数ですね。

ちなみに私はNikon F90Xsが最初のNikon一眼レフでしたが、このカメラにはデータバックMF-26が搭載されていて、シャッターカウント数を記憶できました。MF-26のバッテリを外さない限りはカウントし続けるのですが、それでも数年使って1万ショット超えたかな、という程度でした。アマチュアの使い方だとそんなところでしたね。

一方、デジタルカメラの時代になると、メモリカード(フロッピーディスクを使うマビカなんてSONYのデジカメもありましたね)を買ってしまえば、後は現像要らずなので、メモリーいっぱいまで撮ることができるようになりました。
ただ、2000年代前半のデジタルカメラは、メモリーカードの容量もどんどん増えていけど、画素数もどんどん増えていった時代なので、1枚のカードで撮影できる枚数は、感覚としては100枚から数百枚程度でした。フィルムよりはたくさん撮れますが、それでもやっとフィルム時代のシャッター耐久回数を使いきれるかな、という感じでしたね。

これが2010年代以降から、次第に画素数のアップが落ち着き、メモリ容量だけはどんどん増え続けて行ったので、それこそ1回の撮影で数千枚撮るなんて事もできるようになってきました

そうなると、今度はメカニカルシャッターの耐久回数が気になるようになってきました。自分もNikon D850は、最初の1年で10万回もシャッターを切っています。フィルム時代なら、どんなに頑張っても20年はかかるであろうシャッター回数を、わずか1年で消費です。

ではデジタルになってからの公称シャッター耐久回数はどの程度でしょう?

機種シャッター耐久回数
Nikon D2X15万回
Nikon D330万回
Nikon D70015万回
Nikon D440万回
Nikon D80020万回
Nikon D640万回
Nikon D78015万回
Nikon Z 720万回
Nikon Z 8 / Z 9N/A メカシャッターレス
Canon EOS 1DX MarkIII50万回
Canon EOS R350万回
SONY α150万回
SONY α9II50万回(電子先幕シャッター使用時)
デジタルカメラのシャッター耐久回数

全メーカー各機種はとても書ききれないので、代表的なものを記載しました。

1999年Nikon D1は、公称シャッター回数の資料がありませんでした。Nikon D1の発売された1999年のCFカードの容量は、多くても128MB(ギガバイトではないですよメガバイトです)、小型のHDDを内蔵したマイクロドライブで340MBでした。
96MBのCFカード使用時、JPEG 1/4圧縮の設定で73枚、RAWではわずか23枚しか撮影できませんでした。JPEGならフィルム2本分撮れます。逆に言うと、デジタルとはいえ20世紀末はその程度でメモリカードが一杯になってしまいます。この時代のデジタルカメラは、撮影枚数はフィルムとたいして変わらなかったのです。撮影枚数だけ見ると、デジタルのメリットはまだそれほどなかったのです。
したがって、この時代はシャッター耐久回数も、フィルムカメラより特段多くする必要もなかったでしょうね。バッテリの消耗も早かったですし。
後継機のNikon D2X(2005年)でも15万回、これは同時期にフィルムカメラのフラッグシップだったF5やF6と変わりません。それでもD2Xの時代になると、CFカード1GB(テラバイトではないですよ)という”大容量”カードが登場しましたが、画素数も1240万画素とD1の274万画素の時代から大幅に増加したため、1GBのカードでRAW(非圧縮)で49枚でした。今なら一瞬で撮り切ってしまいそうです。

しかしその後のD3(2007年)でシャッター耐久回数は倍増して30万回に。この世代になると、画素数は1280万画素とほぼ据え置きながら、連写速度が9コマ/秒(DXクロップで11コマ/秒)と飛躍的にアップしてフィルムフラグシップを超えるようになり、またRAWもロスレス圧縮出来るようになってデータ容量を抑えつつ、連写もフィルムカメラを超えるようになりました。CFカードも8GBが登場し、1枚のカードで数百枚以上の記録が可能になりました
この時代になると、プロもハイアマチュアもフィルムカメラからデジタルカメラへの切り替えが進み、いよいよフィルムカメラを超えるシャッター耐久回数が必要になると判断されたのでしょう
この世代のカメラになって、ようやくデジタルカメラのメリットの1つ、シャッター回数をフィルムより大幅に稼げるという時代になりました。

Nikon D4では更に40万回となり、現在のNikon D6もこれは変わっていません。一方、CanonやSONYの上位機種は、更に上の50万回の公称耐久回数を確保しています。
更に時代は進み、2021年末のNikon Z 9では、レンズ交換式フルサイズセンサのカメラで初めてメカシャッターレスの一眼カメラも登場しました。もっともレンズ交換式カメラでメカシャッターレスは、2011年のNikon 1 J1で既に達成しています、1インチセンサのカメラですけどね。

メカシャッターレス、すなわち先幕も後幕も電子シャッターとなると、メカシャッターではないため、撮影回数によるメカ消耗はなくなり、電子部品が壊れない限り、無尽蔵に撮影できるようになります。個人的にメカシャッターレスもミラーレス一眼のメリットの1つと捉えていて、更にSONY α9IIIのようなメカシャッターレスかつグローバルシャッターで高速な被写体でも歪みのない撮影が可能となったのは、デジタルカメラにおける新たな時代の幕開けと行っていいでしょう。

今後、メカシャッターレスのカメラはどんどん増えていくのではと思います。ただ一方で、シャッターの振動の心地よさというのは、疑似シャッター音では得られないものあがりますね。個人的にメカニカルカメラの最高峰と思っているNikon F2のTitanのシャッター音は最高と思っています。
メカシャッターが今後のカメラでなくなっても、メカシャッターの心地よさというのは大切にしたいですね。

公称シャッター耐久回数を超えるとどうなる?

各メーカーが独自にテスト基準を設定し、その回数を決めていると思いますが、公称シャッター耐久回数はあくまで目安であり、耐久の保証値ではありません
メーカーがシャッターユニットを設計する上での目安で、実際には使い方次第でもっと早くシャッターが破損することもあれば、その耐久回数を大幅に超えて問題ない場合もあります。なので、あくまで目安にしかなりません。
シャッターの寿命が近づくと、シャッタースピードの精度が悪くなったり、最悪シャッター羽根が曲がったり割れたりして動かなくなります
自分のカメラでは人生で一度も経験はありませんが、こんな感じにになるようです。

中古のカメラでシャッター回数が年式に対して極端に少ない場合、オーナーが変わって急にたくさん使い出すと壊れやすい、なんてこともあるかもしれません。
カメラのシャッターは、車のエンジンと違って、オイル交換など個人で簡単にメンテナンスできるものではないため、定期的にメーカーにオーバーホールに出さない限りは、基本的に使いっぱなしです。

一般にシャッターに限らず機械部品は、適度に使い続けることが、もっとも機械的な負荷がかかりにくいとされています。先に書いたように、タクシーやパトカーのように、毎日一定距離を走るような使い方は、機械部品に負担がかかりづらく、結果的に寿命が伸びることにも繋がります。
もちろん、使えば使うほど消耗劣化は進み、いつかは不具合が発生します。都市部のタクシーは1年10万キロ走行し、5~7年で廃車のようです。廃車寸前では、オイル消費も激しいと聞きます
カメラの場合は、オイル交換できるわけでもないため、オーバーホールに出す場合でも、公称シャッター耐久回数に近い場合や超えている場合は、交換部品があればシャッターユニットを交換するようで、概ね費用的には6~13万円前後かかります。ここはフラッグシップ機ほど高価になります。
特にフラッグシップ機はシャッターユニット自体が高耐久で高価なため、オーバーホールによる交換の場合は10万円を超える場合もあるようです。
D850クラスだと、7,8万円といったところのようです。

中古でもオークションなどの場合、こうしたシャッター回数を考慮しない値付けをされている場合があります。なので、できれば中古ならカメラ専門店の保証付きのほうが無難です。


ショット数.comはメカシャッタと電子シャッター、両方を加算した回数としてカウントしているようです。
2022年にNikon D850をオーバーホールした際は、ショット数.comで18万回シャッターを切っていたので、シャッターユニット交換と思いきや、交換されませんでした。
別のソフトで調べると、メカシャッターだけであれば11万回、インターバル撮影で電子シャッター回数が8万回近くと伸びていたため、合計18万回の表示だったようです。

富士山をインターバル撮影していると、割と飛行機が写っています

この時期空気が澄んでいるので、風景も映えるんですよね。
富士山をインターバル撮影していると、ちょうど米軍の横田基地や航空自衛隊入間基地にアプローチする航空機も映り込んだりします。
こういう偶然をピックアップするのも、インターバル撮影の醍醐味だったりします。

今回レンズは古いAI Zoom-Nikkor 100-300mm f/5.6Sを使用。もう少し新しいジャンクで買ったAF Zoom-Nikkor 70-300mm f/4-5.6Gもあるのですが、残念ながらこのレンズ、逆光耐性があまりなく、こうして直射日光が入る撮影では盛大にフレア、ゴーストが発生してしまいます。逆に古いMFレンズのほうが、この手の撮影に適していることもあります。

そしてミラーレスだと、直射日光が入るこうした撮影はちょっと心配ですね。なので、未だD810のような一眼レフを使っています。
ただ、JPGだと動画にした際にバンディングノイズが出やすい気もします。Davinci Resolveの設定がダメなのかな?

2023年も富士山頂に日没する様子を撮りました

今年もベランダから富士山を撮りました。

Nikon D810 + Tamron SP AF 90mm F2.8D Macro

上の写真は大幅トリミングしたものです。16:9になっているのは動画用に切り出したためです。

元の映像はこれだけ引いているんですよ。

この撮影に使用しているNikon D810は、メカシャッターでこれだけ撮っています。

https://xn--xckyap6jx51z.com/

シャッター耐久は公称20万回ですが、もうまもなくその3倍になります。

ご無沙汰しております

私のX(Twitter)アカウントをフォローしていただいている方はご存知と思いますが、月曜日から発熱しまして、週末に息子がインフルエンザA型になっているため、感染ってしまったようです。

幸い熱は水曜日には下がったのですが、全身痛みと怠さが続いています。ちょっと動くとめまいが。
息子も未だ怠さが続いているようなので、今回のインフルエンザは熱が下がったあとの方がキツイみたいです。

それでも多少家事をしないとと思い、ベランダに洗濯物を出したら、勝手に生えてきたミニトマト、ついに実がなりだしました。
今年は暖かいからかな?

冬なのにミニトマトが育ってきてます

週末には復活したい…

EPSONスキャナGT-X970のキャリブレーションをi1Profilerで行う

購入し10年近く経過したスキャナ、EPSON GT-X970のキャリブレーション、SSD更新でWindows 11を新規インストールし直したので、せっかくこのタイミングなので再度実施しました。
あまりマニュアル化されていないスキャナのキャリブレーションですが、2014年にやり方の記事は書いていますが、今回はバンドルソフトのi1Scanner(現在はi1Profilerに統合)のインストール方法とともに、改めて書き直したいと思います。

最新のi1Profilerを入れてもScannerのキャリブレーションは有効にできない

まず、EPSON GT-X970のバンドルソフトだったi1Scannerは、スキャナのキャリブレーションソフトと、キャリブレーション用のMONACO社製反射原稿用の5X7インチチャートと透過原稿用の4X5インチチャートが付属しています。

左が反射原稿と透過原稿(フィルム)のキャリブレーション用チャート、右がi1ScannerのCD

付属のi1Scannerは2012年のソフトで古く、CDで提供されています。10年前はそれが当たり前でしたが、今やダウンロードが基本です。
i1Scannerの最新版は、xriteのサポートページが非常見見づらく、しかも出てこないという…。ググったほうが早かったです。
最新版はこちらにありました

まずはこのi1Scannerをインストールします。すると、インストール過程でシリアルナンバーの入力を求められるので、スキャナ付属のi1Scannerのシリアルナンバーを入力します。
これで、i1Scannerがアクティベートされて、この後インストールするi1ProfilerのSnannerキャリブレーションの項目も有効となります。
単純にi1Profilerを先にインストールしても、Scannerのキャリブレーションを有効にさせる手段がないため(もしあったらコメント欄で教えてください)、i1Scanner→i1Profilerの順にインストールとなります。

キャリブレーション用チャートをスキャンする

i1Scannerに付属している、MONACO社製のキャリブレーションチャートをスキャンします。フィルムスキャン用の透過原稿用と、反射原稿用2種類があるので、それぞれをスキャンします。

まずは透過原稿から。GT-X970に付属している4X5インチフィルムスキャン用のホルダに、透過原稿用チャートをセットします。

MONACO社製透過原稿用チャートをセット

EPSONスキャンを起動して、プロフェッショナルモードに設定します。スキャン時の設定は以下のとおりです。

  • 原稿種:フィルム(フィルムホルダ使用)
  • フィルムタイプ:ポジフィルム
  • イメージタイプ:48bitカラー
  • 解像度:300dpi
  • その他はデフォルト(アンシャープマスクなど調整項目は全てチェックを外す) ※下の画像はアンシャープマスクにチェックが入っていますが、この後外しました
透過原稿用チャートスキャン時のEPSON Scanの設定(アンシャープマスクにチェックが入っていますが、スキャン時はチェックを外しました)

保存フルファイルの拡張子はTIFF形式(.tif)を指定します。

同様に反射原稿もスキャンします。

MONACO社製反射原稿用チャート
  • 原稿種:反射原稿
  • 取込装置:原稿台
  • イメージタイプ:48bitカラー
  • 解像度:200dpi
  • その他はデフォルト(アンシャープマスクなど調整項目は全てチェックを外す)
反射原稿スキャン時のEPSON Scanの設定

こちらもTIFF形式の画像で保存します。

以上でキャリブレーション用の画像の保存が完了しました。

1iProfilerでスキャン用プロファイルを作成する

i1Profilerを起動し、スキャナ→基本プロファイル作成をクリックします。
まずは透過原稿用のプロファイルを作成します。ターゲットタイプから「X-Rite透過4X5」を選択します

次に、黒い画面のi1ProfilerヘルプのXをクリックして閉じます。すると画像をロードが表示されるので、クリックします。

画像をロードをクリック

ここで、予めスキャンしておいたファイルを指定します。透過原稿と反射原稿のファイルを間違え内容注意しましょう。

ファイルを選択すると、スキャンした画像が読み込まれると同時に、チャートの各カラーを認識している緑色の枠が表示されます。。

右下の次へををクリックします。

黄色の枠で囲われているものと合致する基準値ファイルをロードする

上の画像のように黄色の枠でチャートの日付が表示されるので、これに合致する基準ファイルを選択します。左上の基準値ファイルをロードをクリックします。

手持ちのチャートはMONT 45:2014:01とあるので、ファイルはMONT45.2014.01,txtを選択します。

ファイルがロードできたら、右下の次へをクリックします。

ファイル名はわかりやすいものに変更して「プロファイルを保存」をクリック

これでプロファイルが作成されるので、ファイル名は適当にわかりやすいものに変更して、プロファイルを保存をクリックします。
ICCプロファイルのバージョンは「バージョン2(規定)」のままにしておきます。EPSON Scanはバージョン4をサポートしていないとのことです。

以上でプロファイルの作成は終了。
同様に、反射原稿のプロファイルも作成します。ターゲットタイプを「X-Rite(反射)」にし、それ以外のやり方は透過原稿と同じです。

ただ、なぜか200dpiでスキャンしろと書いてあるのに、こんなエラーが出ます。

ヘルプではReflective=200dpiとあるのに…

これは以前から改善されていないソフトのバグです。200dpiのスキャンでOKです。実際は300dpiの画像を読み込ませると、このあと手動で四隅のクロップマークをクリックしても、チャートをうまく拾ってくれません

また、私の手持ちの反射原稿のチャートは、何故かデフォルトで基準ファイルの合致する日付がありません。
もし合致する日付がない場合は、Monaco IT8 リファレンスファイルをダウンロードして、以下に解凍したファイルを入れておきます。

反射原稿用基準ファイル:C:\ProgramData\X-Rite\i1Profiler\ScannerReferenceFiles\Monaco_Reflective (MONR*)
透過原稿用基準ファイル:C:\ProgramData\X-Rite\i1Profiler\ScannerReferenceFiles\Monaco_Transmissive (MONT45*)

以上で、キャリブレーションしたプロファイルの作成は完了です。

EPSON Scanでキャリブレーションしたプロファイルを指定する

EPSON Scanを起動し、プロフェッショナルモードにします。一番下にある「環境設定」をクリックします。

環境設定をクリック

環境設定の「カラー」タブをクリックします。

ICMのソース(スキャナ)から透過原稿用と反射原稿用それぞれを選択する

ICMを選択し、ソース(スキャナ)をEPSON標準から、透過原稿用と反射原稿用、それぞれスキャンする原稿に合わせて選択します。
これでキャリブレーションしたプロファイルを使ってスキャンできます。
なお、ターゲットは「モニタRGB」「sRGB」「AdobeRGB」が選択できますが、一般にはsRGBを、また広色域でカラープロファイルを適切に扱える環境が整っているのであれば、AdobeRGBを選択します。

以上で、キャリブレーションしたプロファイルを使ってスキャンする準備が整いました。
GT-X970導入時は、Windows7 64bit環境でしたが、Windows10を経てWindows11でも同様にスキャンを行えます。

執筆現在、新品でフィルムスキャン(透過原稿スキャン)が出来るフラットベットスキャナは、GT-X970の後継モデルでハイエンドのGT-X980と、ミドルクラスのGT-X830しかありませんが、GT-X830は現時点で在庫限りとなっているようなので、ハイエンドでなくてもお気軽にフィルムスキャンしたい場合は、GT-X830を早めに導入したほうが無難でしょう。画質も十分です。

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KIOXIA EXCERIA PRO SSD-CK2.0N4P/N 2TB MVNe SSDを導入してみた

Amazonのブラックフライデーで割引になっていたので、KIOXIA EXCERIA PRO 2TBのM.2 SSDを買ってみました。

今メインのSSDは、ADATA XPG GAMMIX S70 BLADEの1TBで、読み書き速度のスペックとしては、むしろこちらのほうが今回買ったEXCERIA PROよりわずかに速いのですが、Lightroomのカタログファイル置き場&動画編集用のサブのSSDが7年前に購入した古いPlextorの256GBしかないので、さすがに動画編集で容量不足というのもありました。今回はむしろサブSSDの更新のためですね。

それにしても、2年半経過して、2TBのSSDも半額になりましたね。
OS起動用としては1TBで不足はないのですが、動画編集の一時ファイル置き場としても考えると、SSDは容量が大きいに越したことはないです。

まずはSSDのクローンを作成します。
AOEI Backupなど色々フリーでクローンを作成できるソフトはありますが、今回はKIOXIAに付属のAcronis True Image OEMというソフトを使ってみました。最近はSSDを買うと、クローン作製ソフトが付属することも多くなってきましたね。

クローンをとって、SSDを入替します。
ところが、このAcronis True Image OEMというソフト、やたらと重く、解析中になるとPCが重くなって何もできない。何かおかしい。どんなゴリゴリの動画編集していてもこんなに重くはならない、というくらい重くなります。
何かおかしいと感じつつ、バックアップが始まるとその重たさは解消。
ただ、バックアップが終わってSSDを入れ替えた後起動すると…

ずっとこの画面のまま…

「ディスクのエラーを確認しています」の表示が出て、自動修復がが始まりました。これが一晩放置してなお終わらず。
仕方ないのでリセットさせたところ、そこからSSDがファイルを読みにいかなくなりました。
BIOS上で認識されてはいるのですが、読み書きができない。
SSD取り出して、M.2 SSDケース経由でノートPCに接続した所、接続した段階でデータを読めないし、PCが重たくなって再起動も出来なくなりました。
どうやらSSDに重度の障害があるようです。

ってことでこのSSDは初期不良と判断し、返品となりました…。
届いた次の日に返品…。でも以前よりAmazonの返品が楽になっていてよかった。

ということで仕切り直し。同じSSDを再購入。
今度は別のフリーのクローンソフトを使ってみましたが、今度は起動時にブルースクリーンに。もう埒が明かないので、結局Windows11 のクリーンインストールにしました。
最近はクリーンインストールしても、Microsoftアカウントが自動で環境のバックアップを取っているようで、何のソフトが入っていたかもちゃんとスタートメニューに残るんですね。Microsoft Store経由で入れたアプリは、自動インストールもしてくれます。
どうせならクリーンインストールのほうが、後々のトラブルも出にくくて良いですしね。

ベンチマーク

さて恒例のベンチマーク。もう十分速いのはわかっていますけどね。

SSD,ちゃんとカタログスペック通りの速度が出るのが素晴らしい。
KIOXIAはADATAのXPGより読み込みはわずかに遅いですが、書き込みやランダムアクセスはむしろ速いですね。最も実際の体感ではほとんどわからないでしょうねどね

さて、クリーンインストールなので、必要なソフトのインストールと環境構築、これからです。とはいえ、今今すぐ使うソフトがサクッと入れられるのは、大昔から自作PCを組んではインストールをやっている身としては、とても楽。


メインPCも導入から2年半経過しましたが、スペックは全く持って不足なく、気になるとしたらグラボを更新したいですね。
今はCPUよりGPU性能が重要になってきているので、現在のRTX3060から更新するとしたら、RTX4070あたりかな?
LightroomとDavinci Resolve両方立ち上げていることが多いせいか、割とVRAMは使っているようで、RTX3060がVRAM 12GBであることから、それは落としたくないなとは思っています。

【来福酒造】来福 純米吟醸生原酒 八反

Yamaroが茨城県の百里基地での撮影帰りに酒を買うのは恒例になっていますが、今回は帰りに寄る酒屋でまず買った1本。

【来福酒造】来福 純米吟醸生原酒 八反

来福、久しぶりに買ったかな。百里基地撮影の帰りに立ち寄るあの酒屋さん、種類は多くないけど、どれを買っても旨いんですわ。
酒米は広島県産の八反35合。これは有名な酒米「八反錦」の親にあたる酒米です。こちらのサイトに詳しく書かれています。

【来福酒造】来福 純米吟醸生原酒 八反

酵母がまた面白い。「東農大分離株」とありますが、これは東京農業大学短期大学酵造科で開発された花酵母を使用しているそうです。これもこちらのサイトが詳しいです。花酵母を使うことにより、その花の特徴を生かした香りや味わいになるようです。
精米歩合は50%の純米吟醸の生原酒。これは楽しみです。

やや黄土いろっぽい酒質

ウンチクは飲んだ後調べたものなので、開栓時は何ら知識無く、その時の印象を。
上立ち香は華やか。花酵母の為せる技なのか、一般的な吟醸香とは一味違う感触です。口に含むと、プチプチと微発泡があり。まず甘みが膨らみますが、わりかし切れもよく、膨らむのにさっぱりという、なんだか相反する感じを持ち合わせています。洋梨のようでもありますが、酸味もほどほどです。わりかし濃厚なのに、後味はスッキリしているのも面白い。
苦味は控えめ、辛さは中庸でしょうか。
後で知った、花酵母を使っているという話、なるほどこういう味わいになるのか、協会系酵母とはまた違ったアプローチは面白いですね。

今回は四合瓶で購入しましたが、次は一升瓶で買いたいお酒です。来月航空祭もあるし、その帰りにまた買いたいなと思うお酒でした。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 2023 ひやおろし 純米吟醸

三重県鈴鹿市、F1日本グランプリが開催される鈴鹿サーキットでおなじみの街で造られるお酒です。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 2023 ひやおろし 純米吟醸

私が日本酒の中でも特に気に入っている銘柄の一つ。味が不安定になる生酒ではなく、全て火入れ酒だけど、生酒のようなフレッシュさを味わえるのが「作 ZAKU」の魅力です。
その作のひやおろし、数量限定、四合瓶のみでの提供です。

【清水清三郎商店】作 ZAKU 2023 ひやおろし 純米吟醸

酒米は兵庫県産の山田錦、精米歩合55%、アルコール度数15度と僅かに低め。その他のスペックは非公開です。
ひやおろしは落ち着きのある味わいとなることが多いですが、中にはフレッシュさを保ったものもあります。さて今年の作はどうかな?

上立ち香は作らしく華やかな吟醸香。
口に含むと…、膨らみのある旨味、そして酸味と洋梨のような甘味、フレッシュさよりは少し熟成感がありますね。これぞひやおろしです。
でもわずかに残るプチプチとした微発泡感は、作らしいフレッシュさも残しています。
そして後味は落ち着きがあり少し辛さも残しつつ、余韻は長め。最高なフレッシュさを味わえるImpressionシリーズとは別方向ですが、その基調は作そのものですね。

開栓後数日経過すると、より味わいに深みが増していく感じがしました。
これこれ、これが作なんだよなぁ。安定しているけど、少しだけ変化を出していく。これが好きなんですわ。
さて新酒のシーズンになってきましたが、まだひやおろしを味わえるのもこの季節。飲み比べるのも楽しいですね。



NETGEAR ReadyNAS214のACアダプタが壊れたので代替品を買ってみた

先日、我が家にあるNAS(NETGEARのReadyNAS)2台のうち、写真のバックアップ用の1台(ReadyNAS 214)がネットワーク上から見えていない事を確認しました。
本体を見ていると、電源が消えています。
電源ケーブルは刺さっているし、抜けている様子もなし。しかし電源ボタンを押しても、うんともすんとも反応しません。

壊れた!?

買ってまだ3年ちょっとなんですけど… NETGEAR ReadyNAS 214

このNASは3年ちょっと前に買って、2か月前に3年保証も切れています。NETGEAR自体が、NAS事業から撤退してしまい、外部インターネットからNASにアクセスできるReadyCloudサービスも終了してしまったため、そろそろ古いほうのNASは他メーカーにリプレースしようかと思っていた矢先でした。
ただ、NASもこだわると結構よいお値段だけに、そうそうポンポン買い替えられないのも事実。

ふと気づいたのが、壊れたNASのACアダプタ、LEDは点灯するけど妙に暗い。一方、もう1台の稼働しているNAS(ReadyNAS 104)のACアダプタのLEDはかなり明るいんですよね。
もしかして、ACアダプタの不具合!?
ということで、稼働しているNASのACアダプタを借用して、壊れたと思われるNASに接続すると…

こいつ、動くぞ!

つまり壊れたのはACアダプタです。最初はNETGEARのサイトでACアダプタを購入できるか確認しようとしたのですが、あまりにサイトの作りがめちゃくちゃで…サポートを委託会社にしたようですが、リンクがあっちに飛んだりこっちに飛んだり、一向に問い合わせができない! これは改悪としか言いようがない。
そこで型番(CAM090121)から代替品を検索してみました。
怪しいサイトしか出てきません…。1件だけAmazonでありましたが、やや高め。

その中で、そこそこ安価なサイトを発見。
ただサイトが怪しい。どう見ても日本人じゃなさそうな人の文面だし、サイトの作りも詐欺サイトにありそうな雰囲気。

https://www.low-price.jp/netgear-cam090121-notebook-adapter-60327.html


ここはノートPCの互換ACアダプタやバッテリを売っているサイトのようですが、このACアダプタはノートPC用ではありません。とはいえ、スペック的に壊れたACアダプタと同じ形状の端子と出力です。
怪しさ満点ですが、PayPalが使えるので、向こうはカード番号を直接抜き取ることができないのと、万一商品が届かなかった場合、PayPal側へ異議申し立てすることも出来ます。

値段も送料込みで4900円と安価です。いうことで、ポチって見ました。

ちゃんと発送されたけど…

注文を入れた翌日には発送された模様。翻訳ソフトを使ったであろう怪しげな文面でしたが、注文受付メールと、荷物の追跡番号も届きました。

もちろん発送は中国からです

ところが、順調に日本まで届いた後から一向に配達されない。これは何かあったのか?
そこで注文受付メールを見返すと、どうやら住所が途中で切れてしまって、マンションの部屋番号が切れていました。
購入先のlow-price.jpにメールしたところ(どうせ日本語は怪しいと思ったので英文で出しました)、英文で日本国内の配達を行うSAGAWAの伝票番号を教えてくれまして、そこから佐川に連絡、やはり部屋番号が欠けていて配達できなかった模様(知らない携帯番号からの着信履歴があったのは多分佐川だろうな…)。
部屋番号を伝えてやっと届きました。

トラブルがなければ1週間かからず届いたね

届いた商品は、案外ちゃんとしていました。

ちゃんとNASも電源が入りました。

NASも起動できました

ということで、low-price.jp、ちゃんと商品が届きました。メーカーの販売が終了したノートPCバッテリも扱っています。ただバッテリは色々リスクもあるので自己責任ですけど。
ACアダプタならまあそこまで変なものはないと思います。
とにかくNASを買い替えなくて済んでよかった~

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

妻が気に入っているので、毎年買ってしまう、栃木県は東力士のニゴリシリーズ。
島崎酒造的には実験酒の位置づけだったようですが、こうして季節ごとに見かけるようになったのは、人気が出てきたからでしょうか?

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

本ブログでも何度もとりあげているお酒ですが、毎回味が変わるので、都度楽しめます。前回買ったのは6月でした。

ニゴリシリーズは、醸造アルコール添加でアルコール度数が高い活性にごり生原酒もありますが、こちらは純米で低アルコールで活性していないタイプです。飲みやすさは低アルコールのほうですね。

【島崎酒造】東力士 純米酒 低アル特濃 ニゴリ酒

今回はこの季節だけあり、新酒しぼりたてバージョン。何故か日本では新酒といえばワインのボージョレ・ヌーボーが未だもてはやされますが、日本酒の新酒を忘れてはいけません!
スペックは、表のラベルにあるように、日本酒度が‐70と超甘口(日本酒度はあくまで水に対する比重なので、実際に感じる甘い辛いとは別です)、アルコール度数は、いつも低アル版は9度なのですが、今回はわずかに高い10度となっています。誤差かと思うけど、実はこの僅かな差が味に影響するんです。
酒米は今回は不明。酵母は恐らくいつもの自社酵母かな? 精米歩合70%の純米酒。ではいただきましょう。

まさにふわふわとろとろ

火入れはしてありますが、冷蔵推奨です。
注ぐと、いつも通りトロトロです。香りは案外あっさりとしたヨーグルト系。口に含むと、お?濃厚ヨーグルトドリンクですが、いつもよりわずかにアルコール度数が高いためか、甘いのに後味に旨味、辛味、そして少し苦味と、やはりこのシリーズ特有のただ甘いだけではないのが美点なのですが、今回はアルコール度数が以前よりわずかに高い、ここがポイントでした。ものすごくバランスが良くなったんですよ。甘いのに飽きない味わいは以前からの共通点ですが、そこがより進化して、ヨーグルトドリンクだけど、決してジュースで終わらせないぞ、という気概を感じます(大げさ?)。味に深みが増したと言ってよく、これは一歩進化したな、と感じました。

ということで、今期のニゴリ、更に一皮むけた感があります。また買いたくなりますね。