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【山下達郎】「SOFTRY」をレコードで聴く

山下達郎「SOFTRY」のレコード盤

CDとレコードで同じアルバムを同時に買うなんてね…って結構やっていますが。
達郎さんの肖像画ジャケットも、レコードだと大きいので、絵の質感がよくわかりますね。

レコードは2枚組なので、ジャケットも開けるタイプ

CDでは60分以上を1枚に収録できても、レコードだと難しいので2枚組です。レコードの場合、ぎゅうぎゅうに音溝を狭めてしまうと、針飛びや音質に影響があるため、音質的には無理せず2枚組にしたほうが良いです。
特に達郎さんの場合は、音質的にもこだわっているはずなので。

カートリッジはaudio-technica AT-F7

CDと比較すると、ボーカルがより真ん中にスッと定位していますね。全体的に音圧は弱めかな。低音域の量感はCDに負けますが、ボーカルはよりストレートに出てくる印象です。
これは、プレーヤーのカートリッジに、今は生産完了したaudio-technicaのMCカートリッジAT-F7を使って聴いたためで、もう少しアタックの出るカートリッジに変えると良いかもです。今度はSHUREのM111E(とっくの昔に生産完了)で聴いてみようかな?

意外かもしれませんが、全体としてのバランスの良さは、CDのほうに軍配が上がりました。レコードのほうが、伸びやかさが出てバランスが良いことが多いだけに、CDのほうが音の作り込みが良いのかもしれませんね。

ということで、久しぶりにレコードで楽しみました。盤面清掃したり、ひっくり返したり、面倒だけど、それがちょっと楽しかったりもします。

中島みゆき「CONTRALTO」アナログ重量盤

だいぶ前に買って、なかなか聴けずにいた、中島みゆきのアルバム「CONTRALTO」のアナログ重量盤。

重量盤とは、通常のレコードよりも盤の厚みを増して、重量を増やしたもので、通常版が概ね130gなのに対し、重量盤は180g(それより重いものもあります)となっています。

レコードは、音を溝に刻んでいるので、針が溝をトレースする際の、あるいはターンテーブルが回転する際の余分な振動は、レコード盤が厚く重量があるほど、抑制されます。

中島みゆき「CONTRALTO」重量盤

ということで、なんだかありがたい重量盤仕様の「CONTRALTO」を聞いてみました。

音量、小さくない?

ってのが正直な印象でした。カッティング時の振幅、あまり取れなかったのかな? 他のレコードと比べても音量小さめです。
音質は、良い意味でアナログレコードらしくないですね。CDも持っていますが、音のイメージがCDっぽいというか、アナログらしい滑らかさよりも、良質なデジタルマスターをそのまま変換した感じですね。
もちろん、今の時代、アナログでマスタリングはしていないはずですから、そんな音質になるのは仕方ないですかね。

というわけで、今の時代、新譜のレコードは、音質よりその存在価値が大きいかな、と思いました。音質だけで言うなら、やはり70年代のアナログ全盛期かつ最もアナログマスターの精度がよかった時代には、製造プロセストータルでアナログのまま精度を保てる、という意味では敵いませんから。

今の時代、全てをアナログで完結するレコーディング、ミキシング、マスタリングは不可能でしょうね。そういう意味では、デジタルだけど極めてアナログに近い、DSDレコーディングが適しているのかもしれませんが、DSDはデジタルのままミキシングなど編集が難しいですし、やはり究極のアナログを実現するのは、今の時代は難しいのかな?

SL-1200MK3は、四半世紀前に購入して現役。一時期、Technics(Panasonic)のSL-1200シリーズは販売が途絶えたものの、現在は復活してMK7まで世代が移行、オーディオ専用のGシリーズも販売されていて、まるで80年代以前のようですね。一時期のオーディオ不況からは脱したけど、高価格帯に移行した感じですね。

SL-1200シリーズは頑丈で、初代機すら現役機体も多いので、MK3もずっと使っていきたいと思います。レコードプレーヤーのお手本みたいな機体ですし。

一方、audio-technicaのAT-F7、買ったのは10年近く前ですが、今やこのクラスのMC型カートリッジは、audio-technicaにはないみたいですね。もう十数万円クラスしかないようです。そういう意味では、DENONにはまだDL-103シリーズが健在なのは嬉しいですね。

GWはゆっくりレコードでも聴こうかな。