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富士山と御殿場の夜明けをタイムラプス化してみた

先日御殿場旅行した際に、コテージからインターバル撮影した富士山と御殿場市街です。
カメラはNikon D810、レンズはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRです。別にD850でも良いし、むしろD850なら電子シャッターも使えるので、シャッター消耗もないのですが、このカメラで慣れてしまっているので。壊れるまで使い倒します。

夜明けが一番ドラマチックなのに、夜中から撮影開始してしまったのがちょっと失敗。
AC電源供給のため、電源コードも持っていったのですが、残念ながら外にコンセントがなかったため、本体とバッテリグリップのエネループでまわしましたが、午前6時半にバッテリが切れてしまいました。

たとえバッテリ駆動だとしても、エネループではなくEN-EL18系のバッテリと組み合わせれば、もう少し持ったかもな…とちょっと後悔です。
そして撮影開始も午前2時位から、もう少し撮影間隔も刻んで(今回は45秒毎でした)撮ればよかったなと思います。
たまにしかやらないので、前回の教訓が結びついていない悪い例ですね。

ともあれ、そもそも着いたときには濃霧で視界不良状態だったので、翌朝富士山が見えただけでもラッキーです。自然が相手なので、一期一会です。難しいですね。

午前3時後半から午前5時くらいに掛けてが一番ドラマチックに風景が変わります。上の写真は、午前3時10分から午前5時17分まで、これだけ変化します。
ここだけもう少し刻んで撮ればよかったな。

バッテリが切れなければ、尻切れトンボ感がなくてよかったんだけどなぁ…。

次回行けるのはいつかな?

Nikon Z 9 ファームウェアVer2.00が出たので低輝度AFの改善具合を試してみた

2021年末の発売以来、小改良のファームウェア(以下FW)アップデートに留まっていたNikon Z 9ですが、発売当初より予告されていた8K60pを超える8.3K60pのRAW動画内部記録対応(N-RAWおよびProRes RAW)の他、8Kオーバーサンプリングの4K60p動画に対応(従来はオーバーサンプリングは30pまで)、フルサイズミラーレス初の「プリキャプチャ」対応(C30,C120のみ)、カスタムワイドエリアAF、ファインダーの高フレームレート表示対応、比較動合成など、多岐にわたる新機能追加と改善が入りました。

以前指摘した、慌てて戦闘機が飛んできてカメラを構えたらEVF真っ暗、というのも、アイセンサが事前検出してEVFを起動できるなど、一眼レフの使い勝手の良い部分(逆に今までのミラーレスの良くなかった部分でもある)を継承できる機能追加がなされました。これらは、EVF撮影が主体の撮影に於いては、大きな改善につなりそうですね。

今回のFWアップデートの中で、最も改善を望んでいた「オートフォーカスの安定性、追従性と低輝度での被写体検出性能を改善しました。」が、スチル撮影で最も気になる部分です。

スペック上はD850よりZ9のオートフォーカスの暗所検出性能は上だけど…

Z 9のオートフォーカス検出範囲は、

-6.5~19EV(スターライトビュー有効時:-8.5~19EV)
※静止画モード、シングルAFサーボ(AF-S)、ISO 100、f/1.2レンズ使用時、温度20°C

https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_9/spec.html

となっています。

これに対してD850の場合は、

-4~+20EV(ISO 100、常温(20℃))

https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d850/spec.html

となっていて、スペック上では2.5EVの差があることになります。
しかしこれまでのZ 9では、暗所になるとAFが遅く迷った挙げ句に合わない、ということが結構ありました。同じレンズ、条件でD850ならスパッと合うのに。

スペックをよく見ると、Z 9ではf/1.2レンズの場合で記載されていますが、D850ではどのレンズの場合なのか、特に記載がありません。常識的に考えると、NikonのFマウント用AFレンズで最も明るいのはf/1.4なので、 f/1.4レンズでの数値と考えられます。
それでも、f/1.4とf/1.2は1EVの差しかないので、Z 9にf/1.4のレンズを装着した場合は、-5.5~20EVの範囲でオートフォーカスの検出が可能ということになるはずです。
これで行くと、同じ明るさのレンズで1.5EVのオートフォーカス検出のアドバンテージがあるはずですが、実際にはD850のほうが暗所でもスパッとAFが合っていました、これまでは。
なので、Z 9の暗所AFのチューニングが未完成だったのかなと思っています。なにせ、EVF上ではしっかりコントラストも出ている被写体(肉眼ではほとんど真っ暗)でAFが合わないのだから、これはAF処理の問題だろうと思っていました。

Z 9のFWをVer2.00にアップデート

一眼レフのファームウェアと比較すると、ミラーレスのZ 9のファームウェアの容量は非常に大きく、如何にソフトウェアの性能がカメラの性能を左右するかが分かりますね。

Nikon Z 9のFW Ver2.00のファイルは95MBもある

なお、今回はこれまでのFW Ver1.11と2.00を比較するため、比較用動画の撮影途中でFWのアップデートを行っています。

前回のZ 9のファームウェアアップデートもそうでしたが、プログレスバーがなかなか進まないので、大丈夫かなと心配になりますが、実際は問題なく進行し、5分程度でバージョンアップは完了しました。

FWで低輝度AFは改善されたか?

今回は、FWアップデート前のVer1.11と、アップデート後のVer2.00で、暗所のAFがどれだけ改善されたかを試してみました。
Z 9は1台しかないので、ファームアップ前と後で、同じレンズ(AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VR)を使って、AFの速さを比較してみました。
もちろんスチルでは伝わらないので、動画で試してみた。
動画の場合は、AFは遅めに設定していますが、今回はスチル撮影をシミュレートするため、最速設定としました。

改善傾向は見られますが、劇的には改善していないようです。

1つ目のマンションは、Ver1.11ではAFが行ったり来たりするウォブリングが僅かにありましたが、Ver2.00ではスパッと合焦しました。
2つ目の煙突では、Ver1.11では全く合焦せず、Ver2.00では何度か行ったり来たりを繰り返して、最後に合焦しました。
3つ目の給水塔?は、どちらのバージョンでも合焦せず。画面上では、マニュアルフォーカスできるくらいにコントラストは出ているのですが。

ちなみに同じ被写体を同じレンズで、D850の位相差AFセンサで合焦させたところ、1つ目と2つ目は一瞬でスパッと合焦し、3つ目は少し行ったり来たりしつつも合焦しましたので、改善されているとは言え、低輝度被写体ではまだD850に追いついていない感じです。

今回のFW Ver2.00は機能的にも大幅に改善されているため、これまで今一歩だった部分がどの程度良くなっているか、おいおいレポートしてみたいと思います。

2022国際ロボット展に行ってきた その3

もう1週間以上経過してしまったけど、2022国際ロボット展の残りを。

お昼をホール8で食べていたら、明和電機のスペシャルステージが始まったので、思わず見てしまいました。

15分と長いです

全部見ていたら、昼食食べる時間なくなっちゃった…
ということで、ホール東7へ。

結構時間が押してしまって、サラッと見ただけですが、気になるブースではお話を聞いて名刺交換したりと、少しだけお仕事モードに。
技術展に子供が行ってOKということで、最終日だった土曜日は、割と家族連れも来ていましたね。

Hondaの新しい乗り物、UNI-ONEは、残念ながら募集いっぱいとなっていて、乗って動かすことは出来なかったけど、子供たちが座ってみたり、実演は見ることが出来ました。

Honda UNI-ONE

Hondaのロボットハンド、器用に色々掴んでいました。

そして、再び西ホールへ移動、予約していたVIVITAロボコンのブースで遊んだりと、結局子供たちは割と楽しんでいましたので、帰ったのも16時過ぎとなりました。

大人は見たいブースには全然行けませんでしたが、子供たちが思いの外楽しんだので良かったとします。

2022国際ロボット展に行ってきた その2

【さいとう工房】おそうじ車いす

先週東京ビッグサイトで開催されていた国際ロボット展、さいとう工房という会社の、電動車いすと業務量掃除機を組み合わせた「おそうじ車いす」のデモを行っていました。
子供も乗って操作してよいということで、8歳と5歳のうちの子供達も、実際に乗って操作して掃除体験をしてみました。

2人共、操作がうまい! ジョイスティックの操作性が良いのでしょうね。子供が簡単に出来るということは、高齢者や障がい者の方にも簡単に操作できるということですね。

この商品は、川崎市の認証福祉製品となっているそうです。また、クラウドファンディングも行っているとのことです。


ホール西の展示を見るだけで、かなり楽しんでしまいました。
ホール東へ移動。移動距離、かなり長いので、子供たちは疲れるかと思ったら、動く歩道が楽しかったみたいです(笑

SEQSENSEの警備ロボットは、もう結構前から見ていますが、ビルなどの警備で活躍中です。
ニコンの子会社のニコン・トリンブルは、SpotにLiDERセンサや測量機器などを載せたSpot with X7を展示していました。こうしたロボットが自動で計測するようです。そのうち街中を普通に駆け回る姿が見られたりして!?

2022国際ロボット展に行ってきた その1

コロナ禍でリアル開催、やるのかどうか…という感じでしたが、通常通り開催しているようなので、2022国際ロボット展の最終日の12日、家族で東京ビッグサイトへ見に行ってきました。


こういう技術展は、通常18歳以上の社会人向けに、商談と宣伝を目的として展示することがほとんどですが、土曜日は子供が遊べるイベントも多くあり、年齢制限無しで全展示を見られる、CEATEC以外では割と珍しい技術展です。子供らが遊べそうなブースを楽しみつつ、いくつか企業ブースを見ようかなと思って、行ってきました。

VEX ROBOTICS

子どもたちが遊べるブース、ということで、まずはプログラミング学習キットを手掛けているVEX ROBOTICSへ。

マイファーストプログラミングの教材、VEX 123でプログラミングを体験してみました。

こちらは、円形のタイヤの付いたロボットで、進む方向や曲がる方向をボタンを押す、またはプログラミングカードで設定して、実際にマス目をロボットが動いていく、という最も初歩のプログラミング教材です。

こんな感じで、ボタンを押してプログラミングした動作をします。
8歳の娘は要領よくやっていました。5歳の息子にはまだちょっと難しかったみたいです。

こちらはオンラインプログラミングで有名なScratchをベースにした、仮想ロボットを動かすプログラミングです。

VEX CODE VR

日本語化されていますが、漢字が多いとか、角度や距離の概念が入ってくるので、うちの子供達には少々難しかったようですが、この辺り慣れですね。
これは無料で使えるそうで、ブラウザベースなので、パソコンやタブレットなどとネット環境さえあれば、どこでも楽しむことが出来ます。

あのBoston Dynamicsのロボットは市販されて各企業がユーザーに

動物のような滑らかな動きで有名なBoston DynamicsのSpotという犬のようなロボット、すでに販売され、企業で使われているようで、何社かが展示を行っていました。

子どもたちが一番楽しんでいました。
胴体がSpotという名前で、その上にオプションのアタッチメントを装着することで、いろいろな仕事ができるそうです。
長い首のようなものは、Armだそうで、先端が口のようですが、実は手です。その中にカメラが仕込まれています。
胴体にも各所にカメラが入っていました。

まさにワンコですね。息子は犬ロボットだと思っていたようです。一番長く見ていたかな。操作されていた方、お相手してくれてお疲れさまです。

動画の編集が間に合っていないので、続きはまた。

インターホンが更新され、早速不審者が映った

築20年になるマンション、あちこち設備が古くなって更新されていますが、インターホンも一斉交換となりまして。
インターホンカメラに録画機能がつくようになり、エントランスだけでなく、各部屋玄関のインターホンにもカメラが付きました。

そして更新されてすぐ、早速不審者が映りまして、microSDカードで動画データが取り出せるので、引っ張ってきました。
PanasonicのWindeaというインターホンですが、動画データは拡張子がdatとなっていて、専用ソフトでaviファイルに変換できます。

インターホン動画はdatファイルなので、専用ソフトでaviに変換

最初からavi形式で保存しないのは何でだろう?
その不審者の様子がコチラ。

動画ファイルの解像度は、なんと320×240ドット! 初期のデジカメの動画ファイル程度しかありません。こんなに低い解像度なので、顔も判別できないです。せめてVGAくらいの解像度は欲しいです。

ところでこの人達、何しているのでしょうね? まず、エントランスの動画がなく、いきなり部屋の前の玄関動画なので、他の部屋の人に開けてもらったか、たまたま他の人がエントランスのドアを開けた際に一緒の入ってきたか?
やたらと顔を近づけて、素早く各部屋をピンポンしているのも怪しいです。

妻が管理人さんに確認したところ、業者がその時間、何かの調査をしていたみたいですが、見た目業者っぽくないですし、そもそも管理人さんも騙されているかもしれないですし(おばちゃん管理人で、いかにも騙されやすそうな感じの人なので…)。

とにかく不審であることに違いないですから、オートロックのマンションとて安心ではないです。うちは共働きで、平日はほぼ不在ですし、しっかり施錠しなければ、ですね。

Nikon Z 9で初タイムラプス撮影 インターバルJPGからの生成と比較してみた

CP+ 2022も始まり、ちょうどコロナワクチン3回目接種でお休みを頂いているので、CP+ 2022のセミナー色々見ています。
そこで気になったのが、Nikonの23日のオンラインステージ「手軽でおしゃれなNikon Z fcで本格タイムラプス撮影!旅の記録にホーリーグレイルを!」です。

動画はCP+ 2022向けなので、非公開となることがあります

測光はマルチパターンではなく、中央部重点測光が良いとか、いろいろな設定方法が学べました。概ね、自分が今までやっている設定と大きくは違いませんが、後は撮影地と編集時の見せ方かな~。

そう言えば、まだNikon Z 9でタイムラプス動画撮っていないなー、と思いまして、早速撮ってみることに。
元々、NikonはD810でフルHD、D850では4K30pのタイムラプス動画撮影が可能でした。特にD850は、電子シャッターも使えるので、メカシャッターの消耗なく撮れるのも良いですね。

そして、Nikon Zでは、インターバルのスチル撮影とタイムラプス動画生成を同時に出来てしまうんですね!
単純にタイムラプス動画を作るなら、カメラ内で生成できたほうが楽ですし、同時にスチルでインターバル撮影すれば、その画像をベースに自由に編集可能です。RAW画像なら、ホワイトバランスも自由に設定して一気に出力も可能ですしね。

というわけで、練馬区は光が丘公園向かいの清掃工場煙突を、インターバル&タイムラプス動画撮影してみました。

インターバル撮影中の1コマ
前半がZ 9のカメラ内生成、後半がインターバル撮影の静止画からタイムラプス生成

4K60pで生成したのですが、なぜか静止画からDavinci Resolveに投げると、生成されるタイムラプス動画の再生時間が違うんですよね。ちゃんと4K60p(正確には59.94p)でタイムライン設定したのですが。

結果は、どちらも非常に優れています。「露出平滑化」を設定することで、コマ毎の明るさがチラチラ変わるのを防止していますが、D810のそれはいまいち平滑化されておらず、D850でも少し明るさのチラツキが出ていましたが、Z 9では動画もスチルも、明るさにチラツキないですね。
単純にタイムラプス動画を撮るなら、カメラ内生成だけでも十分高画質で撮れることがわかりました。
例えば8Kタイムラプスで撮って、そこからトリミングやズームアップ・ダウンするような編集で、最終的に4K出力する、というやり方もできそうです。
Davinci Resolveは、無料版では8K素材を読む事はできても、最終的な出力はできないので、カメラ内生成は地味に助かりますね。星空とか撮ってみたいものです。

Estale ホームコットンキャンディメーカーMEK-81で綿あめを作ってみた

Estale ホームコットンキャンディメーカーMEK-81

去年のクリスマスに、息子がじいじにお願いしていたプレゼント。どこで知ったか、綿あめの製造機を所望していました。ホームコットンキャンディメーカー、横文字にするとオシャレですね(笑

自分が子供の頃と言えば、イトーヨーカドーとかのゲームセンターに、50円を入れて綿あめを作れるマシンが設置されていて、割り箸に綿菓子をぐるぐる巻いて、よく食べたものです。

妻がザラメを買ってきたので、早速作ってみることにしました。

小さいけど綿あめができた

小さいけどこんな感じでできました。が、ここに到達するには、ちょっと苦労しました。お祭りので店にあるような業務用の綿あめ製造機より遥かに小さい家庭用なので、大きくは作れないし、小さいので作るのが難しかったです。
その様子を動画にしてみました。
調子に乗って、今回はNikon Z 9の4K 60pのProResで動画を撮ってみましたが、データ量、5分で70GBとな!? 調子に乗って動画を撮りすぎると、あっという間にメディアを消費してしまいます…

無駄に4K 60p ProResで撮ったけど、露出をオートにしていたら明るさが…、露出はマニュアルにしないとだめですね。調整も大変で、レンダリングが終わった動画をPC上で見るには良いのに、YouTubeにアップすると少し色や明るさが変わってしまいます。動画はスチルよりも色とかコントラストとか難しいですね。プロの世界ですからね。
N-Logなので、Davinci ResolveでN-Log用のLUTを割り当ててみましたが、色の調整、結構大変ね…。この程度の動画なら、わざわざLog撮影なんてしなくてもいいのですが、何事も経験ですから。

そして、何回か作っていると、取りそこねたり、落とした綿あめが溶けたりして、結構ザラメのカスだらけになります。

何回か使ったら、溶けたザラメが付着

もっとも、飴みたいなものなので、冷えて固まるとポロポロと取れてきます。
フード?は洗えますが、本体は水洗できないので、冷えたタイミングで根気よくポロポロ剥がしていけば、割ときれいになります。


正月は、嫁車エスティマのタイヤをスタッドレスに交換したので、これで東京に戻ってきたら、ブリザックVRX3アンバサダーとして、タイヤ交換してレビューしたいと思います。
とりあえず、栃木に帰省中はのんびりかな。

Z 9の8K H.265 10bit HLG動画を編集してみた

Nikon Z 9は8K動画を長時間撮影可能ということで、動画カメラとしても、これまでのNikon Zシリーズとは一線を画すものとなっています。
が、長年スチルで撮ってきた当方、高校生の頃は放送局(出身校では放送部+放送委員の扱いで”部”ではなく”局”と呼ばれていました)で、ビデオ撮影も行っていたので、その当時の知識は多少あるものの、なにせビデオテープの時代です。
今はPCで何でも編集できる時代です。ノンリニア編集が浸透し始めた2000年前後はPCやHDDが高価な上に、周辺機器もまだまだ高価でしたが、今はそれなりのスペックがあれば、フリーソフトでも知識次第で高度な編集が可能です。

しかし、素人のニワカものの当方、まだまだ動画編集の知識が浅く、色々調べつつ、Davinci Resolveで編集してみました。

8K H.265 10bit HLGの動画をDavinci Resolveに取り込む

今回、初めて10bit HLG(Hybrid Log Gamma)で撮影してみました。
HLGは、最近動画でよく出てくるHDR(High Dynamic Range)の国際規格、BT.2100(Rec.2100)で設定されたガンマカーブの1つです。

詳しい説明は、EIZOのHPの解説がわかりやすいので、それを確認していただくとして、同じHDR用のガンマカーブのPQ方式(Perceptual Quantization)よりも、様々なディスプレイでの互換性が高くなっています。

ディスプレイの輝度は物によって違いますが、HLGの場合、異なる輝度に合わせて、ピークの輝度を合わせられるようなガンマカーブが設定されます。これにより、従来のSDRのディスプレイとの互換性が保たれています。
PQ方式は、ディスプレイのピーク輝度によらず、ガンマカーブは一定なので、表示可能な輝度の範囲では、土にディスプレイでも同じガンマカーブで表示できます。

どちらが適しているかはケースバイケースなのでしょうね。

さて、Davinci ResolveでHLGの動画を取り込む場合は、プロジェクトの設定を変更する必要があります。
カラーサイエンスを “Davinci YRGB Color Managed”に設定すると、Color processing modeで“HDR”を選択可能となります。今回はSDRに変換せず、HDRのHLGで出力したいので、出力カラースペースで“HDR HLG”選択します。

なお、入力LUT(Lookup Table)については、NikonからZ 9のHLG用のLUTが提供されていないため(N-Logは提供あり)、入出力ともLUTは割り当てていません。

HDRは、有償版のDavinci Resolve Studioでのみ扱えると思っていたのですが、無償版でもここで設定できるので、扱えるという前提で進めていきます。

Davinci Resolveのカラーマネジメントを設定

無償版のDavinci Resolveでも8K動画の取込みと編集は可能

無償版でも8K動画の取り込みと編集は可能

当方無償版のDavinci Resolveを使用しているため、残念ながら8Kでは出力できず、4Kまでとなります。
ただし、8K動画自体の取込みと編集は可能です。最終的に4K以下での出力となります。無償版でもここまでできるのはすごいことですね。
4万円弱で有償版にできますが、悩むところですね。今の所、8Kで撮って、トリミングしつつ4Kで出力、というのが現実的となりそうです。ま、素人の遊びですしね。
それにしても、さすがに8K動画は重いです。当方の環境では、CPUはAMD Ryzen 9 5900Xですが、グラフィックボードは少々旧式なQuadro P2000です。今後動画も本格的にやるなら、Greforce RTX 3070か3080は欲しくなりますね。
レンダリングの段階で、処理が進まないとか、Resolveが落ちることも多々ありました。グラボがネックなんだと思います。それでも、書き出しが始まれば、今回作ってみた2分の動画は、レンダリング5分程度で出力完了しました。

4K HLGで出力する

Davinci Resolveでは、無償版でもHDR素材を編集し、HDRのまま出力可能です。HDR動画ををYoutubeにアップロードする場合は、YoutubeのHDR動画のアップロード要件に従って動画を作成する必要があります。

今回はフォーマットをQuickTime、コーデックをH.264としました。カラースペースタグ(色域)を”Rec.2020″に、ガンマタグを”Rec.2100 HLG”に設定しました。

が、残念ながらこの設定では、PCでの再生は問題なかったのですが、Youtubeにアップした段階で色がおかしくなってしまいました。
あえてタグを指定しないほうが良さそうです。最終的には、両者とも”プロジェクトと同じ”に設定してアップすることで、正常な色となりました。この辺り、動画形はよくわからないことが多いです。

カラースペースやガンマタグはいじらないのが吉?

動画は、先日行った、トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園で行われたクリスマスコンサートの模様となります。
Z 9にAI AF DC-Nikkor 135mm f/2Dで手持ち撮影しました。ボディ内手ブレ補正はしっかり聞いていますね。
135mmではやや遠かったため、1.2倍にクロップ。8Kを最終的には4Kに落としましたが、8Kと余裕のある解像度のため、クロップしても4K出力では解像度を保てます。

トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園で行われたクリスマスコンサート (2021年12月25日)

動画の情報を見ると、Colorの項目はbt709となっていて、より広色域のBT.2020(Rec.2020)にはなっていないようです。

HDRの規格、BT.2100の色域はBT.2020(Rec.2020)なのですが、Youtubeの使用なのか、いまいちよくわからないですね。

もっとも、多くのディスプレイは、最近やっとsRGB相当のBT.709の色域を表示できるようになった程度で、スチルカメラでの広色域のAdobeRGBを超える、BT.2020の色域を100%表示できる一般的なディスプレイは存在しませんので、仕方のないことなのかな?

動画はまだまだわからないことだらけです。本でも買って勉強したいところですが、読む時間がないのが現実…。


というわけで、8K動画、クロップ限定なら素材として撮るというのは、現時点でありですね。次はN-logも試してみたいと思います。こんな感じで年末年始は終わりそうな気がします…。

【2021年11月28日】富士山の1日

いつものタイムラプスです。今年は、我が家から見える富士山の頂点に日没する日は、どうやら天気が悪いようなので、午前0時から、右側に日没するまでをインターバル撮影し、タイムラプス化してみました。

【2021年11月28日】富士山の1日

寒くなって空気が澄んできました。後は天気次第かな~。