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【横須賀ビール】海上自衛隊ビール FFM-2KUMANO

横須賀ネタで引っ張った1週間のラストを飾る、海上自衛隊ビールは、YOKOSUKA軍港めぐりのショップで購入しました。

【横須賀ビール】海上自衛隊ビール FFM-2KUMANO

ラベルはいくつか種類があったけど、いまYamaroいち押しの(笑)もがみ型護衛艦「くまの」(FFM-2)をチョイス。
なぜ押しになったかというと…

護衛艦「くまの」(FFM-2)のパッチ

このパッチのセンスが大好きだから(笑) 「クマノ」と、あえてちょっとレトロなフォントのカタカナにしたのが良いですね。
葛飾北斎風の波を背景としています。鳥はなんだろう?

製造もちゃんと横須賀ビール、つまり地ビールです。販売元は(株)トライアングルで、これはYOKOSUKA軍港めぐりの船など、観光船など観光関連の業務を行っている会社でもあります。
ペールエールのビールで、蜂蜜も入っている!

ペールエールだけど色は濃いめ

注いでみると、案外色は濃いめです。ペールエールのペールとは「淡い」という意味だそうで、欧州における大昔のビールはこれよりもっと濃い色だったため、それより淡い色のペールエールというものが生まれたそうです。泡も色がついていますね。

香りは結構華やかです。口に含むと…、お?最初は苦味が来るけど、蜂蜜の甘みが後味で出てきます。割と甘め。でも最初がホップの苦味があるので、バランスは良いですね。
妻も気に入ったようです。お値段高めなのがネックですが、お土産、記念と考えれば、まあ納得でしょう。

ということで、YOKOSUKA軍港めぐりの船に乗った後は、おみやげもしっかり買いましょうね。日本酒もあるみたいだし。

YOKOSUKA軍港めぐりの船からモロシーニや日米艦艇を眺めた

だいぶ引っ張りましたが、せっかく横須賀に行ったので、イタリア哨戒艦「フランチェスコ・モロシーニ」見学の後は、YOKOSUKA軍港めぐりの船に乗ることにしました。

日伊比較できる並べ方、良いですね。
イタリアと日本の最新鋭艦艇の思想の違いが見て取れます。両艦ともともステルス対策をかなり意識していますが、モロシーニは横から見ると、案外クレーンの部分などステルス対策が今一歩の部分もあります。ロープなど、日本のもがみ型護衛艦はすべて艦内に収められて極力出っ張りはないようにしていますが、モロシーニはそこまで対策されていないですね。
もっとも、お互い運用の仕方が異なるため、哨戒任務が主としている両者に違いが合って当然で、どちらが優れているかではないんですよね。

続いて海上自衛隊のバース。新旧護衛艦や補給艦などが並び、横須賀は呉と並ぶ軍港であることが見て取れます。

アメリカ海軍側は、空母が不在で、イージス艦も整備中、やや寂しい印象。

遠方には、アメリカ海軍のボブ・ホープ級車両貨物輸送艦「フィッシャー(T-AKR-301)」が。

軍港めぐりの案内人によれば、この種の船は珍しく、なかなか見る機会はないとのこと。常駐する母港もないそうです。

ぐるっと周遊してきました。今回は、モロシーニとフィッシャーが目玉でしたね。

だんだん暑くなって、湿度も高くて霞んでしまうのも難点ですが、珍しい船を見たいなら、YOKOSUKA軍港めぐりの船に乗るのが楽しいですよ。

ITS Francesco Morosiniを動画でも撮ってみた

既に横須賀を離れましたが、イタリアの哨戒艦「フランチェスコ・モロシーニ Francesco Morosini」を見学した際に、動画も撮ってみました。
が、他の見学者さんも映っているので、モザイク処理に時間がかかってしまいまして….

動画と写真、同時に撮っている人も見かけますが、自分にはどうしてもどちらも同時に…というのが難しいな。
GoProみたいに小型のカメラがあれば、スチルと同時に動画も撮れるでしょうけど、せっかくNikon Z 8とかZ 9みたいに動画もしっかり撮れるカメラを使っていると、同時並行よりもどちらかに専念したい気がします。

今回はあくまで記録という感じで、ささっと撮ってみましたが、海上自衛隊横須賀基地から乗艦して、ヘリ格納庫の様子までを撮りましたので、御覧くださいませ。

見学後は、YOKOSUKA軍港めぐりの船からも見てきました。

ITS Francesco Morosini

そちらの写真は…今編集中(汗) もう少しお付き合いください

【廣瀬商店】白菊 純米吟醸60

記事を書こうと思って、少し時間がたってしまったので、忘れぬうちに。

前から、茨城県の百里基地撮影に行く際に通る酒造、気にはなっていたのですが、いつも時間がなく行けていませんでした。
今月上旬の百里撮影の後、早めに撮影を切り上げて寄ってきました。

直売所とはいえ、入ると事務所でした(笑)。メニュー表があって、そこから選んだものを奥から持ってきてくれる、という買い方になります。
私、勘違いしていましたが、ここが石岡市のため、去年倒産した石岡酒造と勘違いしていました。大変申し訳ございません! こちらは廣瀬酒造、絶賛営業中です。

【廣瀬商店】白菊 純米吟醸60

「白菊」
このお酒は辛口だそうです。ラベルが素敵です。今どき風のオシャレでもないけど、正統派の日本酒、藍染のような色合いが素敵です。

【廣瀬商店】白菊 純米吟醸60

アルコール度数はやや高めの17度以上。ラベルにあるように加水していない原酒です。茨城県産の山田錦を精米歩合60%で。日本酒度は+3で、超辛口というわけではなさそう。
酵母は小川酵母、協会10号酵母としても知られています。小川酵母は茨城県の明利酒類の小川氏が開発した酵母であることから、その名が使われています。

ほんのり黄金色

火入れ酒ですが、なんとなく冷やして飲んでみたいと思い、今回は冷酒で。
上立ち香はメロンの思わせる爽やかな吟醸香。口に含むと、おや、マスカット系の酸味と瑞々しい甘みを感じさせる、冷やしてちゃんと甘いのだから、辛口という概念は吹っ飛びました。いいわ。そして辛口と思わせるドッシリ感はあとから来るけど、決してドッシリ過ぎない、というか最初ののみくちの甘みがあって、ドッシリさをあまり感じさせないのです。
よく言う淡麗辛口ではなく、爽やかほんのり辛口、とでも言うべきか? 温度が上がると、甘みも掘より広がる感じ。

食事の味を邪魔せず、かと言って淡麗すぎないので、酒単体でも楽しめます。
廣瀬商店「白菊」、なんで今までスルーしてたんだろ? なかなかのお酒です。これ、戦闘機が飛ばないなと思ったら、早めに撮影切り上げて今度また買いに行こうと思いました。次は一升瓶で、じっくり味わいたいな。

ITS Francesco Morosini (イタリア海軍哨戒艦モロシーニ)を見学してきた

イタリア海軍の最新鋭哨戒艦、ITS Francesco Morosini(フランチェスコ・モロシーニ)が横須賀に寄港したわけですが、今回なんと見学する機会を得ました。

イベントチケット制で募集がかかっていたのですぐに応募

たまたまTwitterで情報をえて、すぐに見学申し込みしました。無料ですが、eチケットで申し込むやり方、上手いなと思いました。
言い方は悪いですが、ITに疎い層はこれで跳ねられるわけです。
海上自衛隊横須賀基地に停泊しているので、基地内に入って見学することになります。

乗艦してまずはヘリ格納庫と搭載ヘリのNH90を見学。

ヘリ格納庫は広くて高さもあり、海自の汎用護衛艦のヘリ格納庫よりやや広く感じましたが、搭載ヘリもやや大きめのNH90だからかな(2機搭載可能)、と思ったけど、実は海自のSH-60Kとほぼ同じ大きさのようです。
機体の基本設計は海自のSH-60系より新しいだけに、先進的なデザインですが、NH90は技術的トラブルも多いようで、早期退役や導入停止している国もあるようで、この機体も実績が気になるところです。質問はしませんでしたが。NH90のNHは、NATO Helicopterの頭文字だそうです。
ヘリの移送装置やシャッターも、海自護衛艦と違って興味深いです。新人自衛官も見学に来ていました。

艦首へ

先進的な外観を近くで拝むことが出来ました。進行方向に対して対面する平面がほぼないのです。速そうです。
搭載砲ややはりイタリア製のOTOメララ127mm単装砲、砲塔は127mm方にしてはコンパクトに見えて、こんごう型護衛艦に搭載されている同じOTOメララの127mm砲より世代が新しいだけあります。
この艦艇は哨戒艦型だけあり、今後建造される重武装型が搭載するであろうミサイルの垂直発射装置(VLS)があるべき1層上がった甲板には何もありません。
続いて艦橋へ。

CICの見学もできた!

どこの海軍も、艦艇の中枢戦闘指揮所であるCIC(Combat Information Center)はまず一般人を立ち入らせることはなく、せいぜい雑誌などの取材での写真で見るくらいしかないのですが、人生初、CICルームを拝むことが出来ました。ただしここだけは撮影禁止でした。
甲板からCICまでの通路も、特に軍艦の階段は海自もアメリカ海軍も急なタラップ、といった感じですが、イタリア海軍は随分と緩やかで広く、安全面からもこうした普通の階段の採用は良いなと思いました。

CICルームは、最新艦艇だけあり、イタリアの軍事企業Leonard製の操作コンソールがズラリ。写真を見せられないのが残念ですが、共通コンソールは40インチ程度のディスプレイとキーボードが搭載されていて、共通とのこと。検索したら、コンソールの画像出てきました。

ログイン画面が表示されていて、各武器などの担当者がログインすることで、どのコンソールからでもレーダーなどの情報表示、砲撃や対艦ミサイルの発射など、各種管制ができるようです。これは海自の新しい艦艇も同様ですが、海自の最新鋭もがみ型護衛艦は、360度ディスプレイを搭載した円形のCICルームと、保守的だった海自にしてはいきなり冒険したデザインらしいので、それと比較すると、大型ディスプレイを進行方向側に敷き詰めたモロシーニは、配置としてはごく一般的なCICですね。
とはいえ、最新鋭艦艇には違いなく、こうした大画面の共通コンソール(以前は武器の種類で専用コンソールがそれぞれ搭載されていた)はトレンドなんでしょうね。

面白いのは、CICルームは艦橋(ブリッジ)のすぐ後ろに配置されていて、この辺りは日米艦艇のように、艦橋とは切り離して防御の面から別階層の場所に設置しているのとは違って興味深いですね。考え方の違いなんでしょう。
ちなみに、この共通コンソールや大型ディスプレイなども、Leonardのロゴが入っていました。

まるで航空機やスポーツカーのような艦橋

CICルームの前方に配置されている艦橋(ブリッジ)、さすがイタリアンデザイン。色使い、ディスプレイの表示や操舵輪など、これだけ見るととても艦艇の操艦をする場所には見えなかったです。

革張りシートにハンドルはまるで航空機。コンソールの間接照明は赤! とても日米の艦艇では真似できない(笑
ところでディスプレイに表示される艦艇のCG画像は、レーダーが1面あたり2枚となっていました。つまり、今後建造される対空ミサイルを搭載する重武装型は、レーダーアレイがもう1面増えるということでしょう。

操舵輪はMOMOステアリングだ!

軍艦史上、最もスポーティな操舵輪を見た!

この操舵輪を見た瞬間、上はカットされているけどMOMOステっぽいと思いました。ロゴは入っていないけど、どうやらMOMO製のようです。どう見てもMOMOです。
ある一定年齢より上の車好きには響くでしょうね。まさか船にMOMOステアリングが装備されているとは! さすがイタリア、デザインの国、フェラーリやアルファロメオの国だけあります。これで艦艇ドリフトも(笑

あらゆる配色がイタリアン

前方のコンソールはまるで航空機のような操作盤ですし、せり上がるディスプレイとか、もうすべてがいちいちカッコイイです。革張りシートにはビジネスクラスのシート宜しくLEDライトも装備されています。
こんな艦艇なら快適でしょう。合理的デザインの日米とは一味違いますね。いやはや楽しい時間でした。

30分の見学はあっという間に終了。ちょっと物足りないくらいがちょうどよい? 見学者の皆さんも名残惜しそうに外観写真を撮っていました。
日米の艦艇以外はなかなか見る機会、まして中を見学する機会はないので、CICルーム含め見学できて、貴重な体験でした。

横須賀にイタリアを感じに行ってきた

横須賀に、イタリアの最新鋭艦、パオロ・タオン・ディ・レヴェル級哨戒艦「フランチェスコ・モロシーニ Francesco Morosini」(P-431)が寄港したので、めったに見られないイタリアの艦艇を拝みに行ってきました。
2022年10月に就役したばかりの最新鋭艦です。

モロシーニは、このクラスの艦艇の哨戒型で、この後建造される同型は、対空ミサイルが搭載され戦闘機能が強化されるようですが、モロシーニは哨戒艦として、武装は5インチ/3インチ砲と対艦ミサイルのみとなっています。

朝、横須賀に到着しました。特徴的な艦橋が目に付きますね。すぐ後ろには、これまた海上自衛隊の最新鋭もがみ型護衛艦「くまの」(FFM-2)が。こちらも2022年4月に就役したばかりの新鋭艦で、同じ時期に就役した両者の違いが見て取れます。
もがみ型も、護衛艦としては、従来と大きく異なりよりステルス対策に踏み込んでいて、掃海艦機能を付与するなど、これまでやや保守的だった護衛艦からは一線を画しています。

せっかくなので、モロシーニを見つつ、ヴェルニー公園から艦艇を散策。

朝のヴェルニー公園はのんびりしていていいですね。
そしてやはり哨戒艦モロシーニの外観、ステルス対策による平面を複雑な構成で成り立たせていて先進的ですフェーズドアレイレーダーが取り付けられた部分に、不自然にくうかんがあいているのは。恐らくこの次の重武装型で対空ミサイルが搭載されるため、その誘導用レーダーが追加装備されるスペースなのでしょうね。

海上自衛隊も、艦艇不足により、武装を大幅に簡略化した哨戒艦を建造予定ですが、同じ型の船で武装違い、という伊のやり方は合理的にも感じます。
そういえばもがみ型護衛艦も、当初予定の建造数22隻から減らして12隻となり、次の型に移行するようなので、もしかしたら哨戒艦と同じ型にして武装の違いで任務を分ける…なんてことも考えているかもしれませんね。

もちろん、これだけのために来たわけではありません。ということで、実際に哨戒艦「フランチェスコ・モロシーニ」の内部を見学する機会を得ましたので、行ってきました。
続きはまた。写真も動画も編集全然進んでないけど…。

Nikon Z 8のカメラ内タイムラプスは10bit HLG対応

Nikon Z 9ジュニアと呼ばれるNikon Z 8ですが、部分的に超えるものもあり、その1つが階調モードでHLGを選択できることです。

Nikon Z 8はHLGを選択可能

動画、静止画(スチル)ともに適用でき、静止画の場合はHLGに設定することで、圧縮画像はJPGからHEIF形式に変更されます。
ただ、HEIF形式の画像は、未だWebでも表示できず、Windowsでも扱いが難しく、まだまともに使える段階にないと言えます。。

タイムラプス動画、結構好きですが、これまではNikon D810でインターバル撮影し、そのJPEGファイルをDaVinci Resolveで生成していました。
最近のカメラは、カメラ内でタイムラプス生成できるモノが多く、D810ならフルHD、D850なら4K、Z 9に至っては8Kでカメラ内生成可能です。
ただ、カメラ内生成の場合、編集でズームアップ、ズームダウンしたい場合など、最終出力が4Kの場合、それ以上の解像度が欲しいところで、そうなると、インターバル撮影した静止画を重ねるほうが、解像度的にもよかったりします。
Z 9は8.3Kで生成可能となりましたが、メイン機で使っているカメラだけあって、長時間タイムラプスに占有できないため、結局D810を使用してJPEGの静止画から生成していました。これが割と手間なんですよね。

近年動画も10bit HDRも登場し、HDRかSDRかはさておき、10bitで最終出力したいとなると、スチルのJPEGは8bitしかないため、諧調面で不満が出てきます。
JPEGだと、どうしても動画編集段階でガンマカーブを調整したりすると、諧調飛びが発生する場合もあります。
JPEGは90年代に登場した古い規格故、編集耐性の面からも限界があります。
かと言って、TIFFで撮るとものすごい容量を食いますし、RAWで撮ってもDaVinci ResolveではDNG形式のRAW静止画以外は読み込めません。DNGに変換してまでやるのは手間ですし、データが重すぎることに変わりないです。
そこまでするかって話なんですよね(笑

で、表題の件です。
実はNikon Z 9は8.3kまでのタイムラプス動画を生成できますが、この時出来る動画はH.265 8bitとなります。そう、10bit記録は出来ないのです。
対して、Z 8では、諧調モードをHLGに設定することで、タイムラプス動画はH.265 10bit HLGでの生成が可能となりました。
8Kで撮れば、4Kで最終出力するのであれば、画面の一部切り出しやズームアップダウンの編集耐性が大幅に高まることになります。
今回は4Kと8.3Kで撮った動画をアップしてみました。8K動画は、最終出力は4Kですが、編集でズームアップしてもなお、解像度を維持できていますし、多少のガンマカーブの調整でも、トーンジャンプなど破綻が殆どないのも良いですね。

加えて「露出平滑化」もかなり優秀になりました。夜から日の出、日中から日没においても、明るすぎず暗すぎず、露出が安定しています。
後は面白い題材を見つけて、色々撮ってみたいですね。

Nikon Z 8のタイムラプスを使って4Kと8K動画を生成してみた

上の動画は、HLGで撮ったZ 8のタイムラプス動画に、LOGを適用しています。後半は8Kで撮ったものを編集でズームアップ、ダウンしたものを収録しています。
8Kの解像度があると、最終出力が4Kでも、デジタルでトリミング、ズームが出来るので、4K解像度を崩さずに編集できます。
ダウンサンプリングになるため、4Kでもより解像感が増す感じです。

上の画像はH.265 8K 10bit HLG動画から静止が切り出しして、フルHDまで解像度を落としたものです。静止画切り出ししても、スチルのJPGに近い画質です。
いやぁすごい時代になりましたね。

Tamronに丸投げではないと思われる NIKKOR Z 70-180mm f/2.8

Z 180-600mmと同時に発表された、タイトルのNIKKOR Z 70-180mm f/2.8。焦点距離がかつてFマウントで存在したAF Zoom-Micro Nikkor ED 70-180mm F4.5-5.6DのZマウント版では?との推測もありましたが、蓋を開けてみると、Tamron 70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056 ※Eマウント版のみ発売) のZマウント版とも言えるレンズでした。
Tamronブランドではなく、Nikonから発売されてる純正レンズです。

OEM? 光学断面図は同じだけど…

この2本のレンズ、焦点距離やf値、光学断面図は同じです。

TamronとNikonでレンズ名称は異なるものの、光学断面図のレンズ形状と低分散レンズ、非球面レンズの配置は同じです。
また、ズームリングやコントロールリングの配置も同じ、ズームリングの回転角もであることから、ズームのメカ機構も同一と考えて良いでしょう。

しかし外観デザインは異なります。TAMRONをNIKKORに書き換えただけではないですね。
また、その他にも異なる点がいくつかあります。

  • TamronのAFモータはVXD (Voice-coil eXtreme-torque Drive)というリニアモータに対し、NikonはSTM(ステッピングモータ)
  • TamronのModel A056の製造国はベトナムだが、Nikonは中国
  • Tamronは広角端70mmで0.27mの最短撮影距離にするためにはMFでなければならないが、Nikonは全域AFが使用可能
  • Tamronはテレコンバーター使用不可(これはEマウントがサード製レンズのテレコン使用を許可していないため)に対し、Nikonはx1.4とx2.0両方のテレコンを使用可能

よく言われるOEM(original equipment manufacturer 相手先(委託者)ブランド名製造)は、相手先に丸投げでバッチだけ変えたもの、なんて揶揄する方もチラホラ見かけますが、こと製造業においては、自社名のブランドで製品展開するものは、当然ながらその製造責任は自社に回って来ます。これは自動車などでよく見かけるOEMでも同様です。
そして、実際にバッジだけ変えて販売されるものもあれば、そうでないものもあります。

まずこの2本、製造国が違います。そしてAFモータも違います。更に最短撮影距離でのAFが使えるか否かテレコン使用可能か否かなど、割と違いも多いです。
このことから想像できるのは以下のとおりです。

  • 光学設計とフォーカス、ズーム機構のライセンスをTamronから取得し、それ以外はNikonが設計・製造
  • 光学ガラスまではTamronが製造し、Nikonに引き渡して、以降はNikonが組み込み製造、または光学設計で得られた情報から光学ガラスもNikonが製造(あるいは第3者製造もありうる)
  • 全ての、あるいはデザイン以外の設計をTamronに委託し、製造はNikonが行う

上記に書いたことの一部だけかもしれませんし、実際はTamronとNikonの間での契約となるために、情報が公開されることはないでしょう。
個人的には、1つ目の光学設計とメカ機構をライセンスして、それ以外はNikonが設計したのではないかと思っています。特にAFに関しては、NikonのZボディに合わせて調整してあるはずで、この辺りがボディまで設計製造している純正レンズと、ボディは他社製というTamronの違いとなっている可能性があります。


今のところ、本レンズを購入する予定はありませんが、選択肢が広がったのは良いことです。
手ぶれ補正は内蔵していませんが、案外Nikon Zボディの内蔵手ぶれ補正は強力で、300mmまでなら内蔵でも手持ち撮影は行けますし、しっかり手ぶれ補正が効いていることも実感できます。

3年半待ったよ…やっと発表 NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR

Nikonの飛行機撮り、野鳥撮りユーザーが待ちに待ったレンズではないでしょうか?

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR

ここ2年でやっと望遠レンズが充実し始めたNikonのZマウントですが、600mmクラスのレンズが高価なNIKKOR Z 600mm f/4 TC VR Sしかなく、ライバルのSONYはFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSを、4年も前の2019年7月に発売しています。

SONY FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS

思えばSONYのαが、割と保守的で今でも一眼レフユーザーが多い飛行機撮り界隈も見かけるようになったのは、このレンズが登場したからというのが大きい気がします。
手に入る価格で600mmまでのズーム、それまでは一眼レフ用でサードメーカーのSIGMAやTamronの独壇場でしたが、純正レンズで600mmまでのズームを早くから登場させたSONYは先見の明がありますね。

2019年にはレンズロードマップに掲載されていた

2019年10月、NikonはミラーレスのZマウントレンズのロードマップを公開しましたが、その際に既に、今回発表のZ 180-600mmのベースとなっていた200-600mmの記載がありました。

2019年10月に発表されたNikon Zマウントレンズのロードマップ

今見ると懐かしいですね、この当時はまだZ 50mm f/1.2 SやMicro(現製品ではなぜかMCと呼称)大三元の広角と望遠、高倍率ズームのZ 24-200mmも未発売、まだまだレンズが足りない、Zマウントを導入する気にはまだなれない、そんな感じでした。

この2019年のロードマップで、今後発売を予定しているレンズは黄色のラインで描かれていますが、この中で200-600mm以外は、一部焦点距離の変更がありつつも、全て現在販売されています。その間にTanmronとのOEMの提携もあったのでしょう、ロードマップに書かれていない、Tamronの設計と思われるレンズも発売されています。
今回、Z 180-600mmと同時に発表されたNIKKOR Z 70-180mm f/2.8も、光学断面図はTamron 70-180mm F/2.8 Di III VXDと同一とみられることから、TamronのOEMと思われます(光学設計のみTamronから買ったのか、製造まで委託しているのか、どの程度Tamronが関与しているのかは不明)。

とにかく、ロードマップ掲載から3年半、本当に待たされましたが、Z 9やZ 8のような動態がやっとまともに撮れるようになったNikon Zにふさわしい望遠レンズがやっと出ますね。あとはミドルのZ 7/ Z 6シリーズも動態に強いAFを搭載して発売されれば。最もこれらの機種は2024年に出るのではとされていますが。

重量・サイズもライバルと並ぶ

FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSとほぼ同じ重量・サイズを実現したNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR。ライバルが4年前に発売していたのを考えると、大きな驚きはないですが、SONYがダイレクトドライブSSM(超音波モータ)採用に対し、Nikonは多くのZマウントレンズに採用するSTM(ステッピングモータ)です。
個人的に、モータの方式だけでフォーカス速度を語るべからずと思っていますが(光学・メカ設計やボディの性能にも依存するため)、巷の噂では、Z 100-400mmよりも速いとの話もあり、この点についてはあまり心配はしていません。

またペナペナフードか…

懸念点はレンズフードです。この手の望遠レンズは、レンズとボディを装着したまま、フードを地面側に立てて置くことが多く、より重量級の望遠レンズは、レンズフードの縁にゴムが取り付けられています。
ところが付属のレンズフード、HB-109は、ゴムの取り付けはなく、明らかに薄そうです。ペナペナしそうな感じで、ここはAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRのレンズフードHB-71とあまり変わらなそうで残念です。

見るからにペナペナそうなHB-109

対してSONYのフードALC-SH157はしっかりしていそうです。

SONYの200-600mm用ALC-SH157のほうがしっかりしていそう

これについてはNikonに要望を出すとします。あるいはサードでもっとしっかりしたフードを作ってくれないかな? SIGMAだってもっと頑丈なフードを採用しています。


ともあれ、このレンズは手持ちのAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRと入れ替えですね。やっとです、待ちに待ったレンズです。
これでNikonの望遠界隈ももう少し賑わえば…と思います。

2023年もアサガオ育てています

種を巻いたのは3月末でしたが、発芽したのは5月後半でした。種まくの早すぎたかな?

忘れた頃に次々芽が出てくるのがアサガオ

ってことで、今年もちまちまタイムラプスやっています。
今回も、相変わらずNikon D810 + AF Micro Nikkor 60mm f/2.8Dというチョイ古カメラのインターバル撮影から動画化しています。
今回は芽が出る瞬間も捉えることが出来ました。

露出平滑化の性能

Nikon D810は、インターバル撮影時の露出の大きな変化を抑えられる、露出平滑化の設定が可能で、これは以降のZミラーレスでも引き継がれています。
先日、Nikon Z 8でカメラ内タイムラプスを使ってみましたが、露出平滑化がより進化し、ほぼ撮って出しで違和感ないくらいに進化していました。

D810の露出平滑化は、平滑化がうまく行っていないことも多く、特に日没や日の出の、露出が大きく変わる瞬間に、どうしても露出がが明るすぎる、暗すぎるという事象が発生してしまいますが、D850はその辺りがかなり進化して違和感が減り、Z 9やZ 8ではもうほぼ完璧な平滑化が出来るようになりました。

そろそろD810は引退して、電子シャッターが使えるD850に切り替えようかなとも思っています。
でもD810、オーバーホールもしていませんが、壊れないですね。とても頑丈です。さすがNikonですね。