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令和6年度自衛隊観閲式の受閲航空機を見てきた

航空機の飛来は2018年以来かな? 陸上自衛隊朝霞駐屯地で行われた令和6年度自衛隊観閲式、この手のイベントはコロナ禍以降配信になってしまい、会場で一般客が観られる機会はおそらく今後ないでしょうね。

唯一生で見られるのは航空機だけとなりました。

駐屯地から近い場所から撮影。
まずはヘリから。今年はV-22オスプレイは予定されていたものの、米軍機の事故があったために飛行停止中。
CH-47のような大型機もなく、各機種1機ずつと寂しい限り。汎用ヘリのUH-2が各種イベントに出始めていますね。
そして攻撃ヘリのAH-1Sコブラはどんどん飛ぶのを見る機会がなくなるでしょうから、まあ観られたのは良しとしましょう。

そして固定翼機が続きます。

やっぱり機種も少なく1機ずつなのは寂しいですね。
そして戦闘機。F-2AにF-15J/DJにF-35A、現役機3機種全て来ました。

予想はしていたけど、やっぱりこの場所からだと戦闘機は腹打ち気味ですね。まあ観閲式のフライトだから、特段機動もないので、こんなもんでしょうか。
晴れたのは良かったですね。

自衛隊の公式動画配信はアーカイブでも見ることが出来ます。

入間航空祭2024 その3

今回の目玉イベント、C-1の030と031号機によるラストフライト。
031号機はこの入間航空祭がラストフライトとなりました。C-1輸送機の生産最終号機です。
030号機も今年度いっぱいで退役のようですね。

当たり前のように飛んでいたC-1も、もう入間航空祭で見るのはこれが最後だなんてね。
後継のC-2輸送機の生産も佳境となった今、その役目を終えていくのは感慨深いですね。

それにしてもダイナミックな機動です。もちろん空荷の展示飛行向けではありますが。

演目を終えて着陸した031号機は、最後に消防車による放水を受けて、その運用を終えました。


海自のSH-60Kのメインローターが被ってしまったのは御愛嬌(笑)立ち位置間違えたな…
以上で航空祭の展示は終了。ゲスト機が帰投します。

まずは小松基地303SQのスペマF-15J (52-8859) が上がります。

ちょっと遠かったけど、最後にくるっと一周して帰っていきました。いいね!

そしてC-1輸送機の初号機で、長年エンジンや各種装備品のテストベット機(FTB)として活躍してきた、岐阜基地の飛行開発実験団の「銀ちゃん」こと001号機も帰投します。
これも個人的に見られる機会はもうないかな。

SH-60KとオメガことOH-1も帰投。オメガもC-1と比べたらまだ新しい機体ですが、今後数年で退役することが決まっています。代替のUAVは…何も決まっていない。

展示されていた002号機も含め、C-1はまもなく退役。最後に残った全てのC-1輸送機4機とEC-1が入間基地に集結したことは、戦後初の国産輸送機の最後としてふさわしい航空祭だったと思います。

今回地上展示のみだった002号機にスペシャルマーキングされていました。EC-1の遠方には帰投するC-130H輸送機。こちらも相応に古いけど、あと10年以上は飛ぶでしょうね。

航空自衛隊は2024年、70周年を迎えました

以上で入間航空祭は終了となりました。皆様お疲れ様でした。そしてありがとうございました。


この航空祭で使ったカメラバッグ、Z 9 + Z180-600mmとZ 8 + Z24-200mmを楽々収納可能、プラスしてレンズやバッテリ、レシーバーに食べ物飲み物も入っちゃいます。

入間航空祭2024 その2

続きです。午前の演目ラストは、U-4とC-1、C-2による飛行展示です。

ちょっと展示的には地味目だったかな~。

午後からは入間基地で5年ぶりのブルーインパルスの飛行展示。

入間基地はエプロン地区は午後からが順光で映えるんですよね。とは言え、レンズの向きが変われば光線状態も当然変わるので、快晴は快晴で光の状態は難しいことも多いですね。

とは言え晴れてよかったですね。第1区分による演目となりました。久しぶりに見た気がするな。
2018年の歌舞伎のC-1が飛んだ年の入間航空祭は快晴で、ブルーインパルスも良かったのですが、2019年は曇天でブルーインパルスも区分を下げての演目しか出来なかったですからね~。

ブルーインパルスの機体でもあるT-4練習機は導入から35年以上経過し、後継機が日米共同開発とされてますが、現在のところ完全な新規開発なのか、海外の既存機体の改修なのかは決まっていません。
T-4の純粋に練習機としての使い方は、学生が操縦するためさほど負荷がかからないようで機体寿命はまだ十分残っているようですが、ブルーインパルスの機体はそうもいかないため、ブルー仕様の機体は新造機が全て用廃となっていて、今のブルーインパルスの機体は保管機や現役練習機からのブルー仕様に改修したものです。

スタークロスはスマホの超広角でも入り切らなかったな~

何だかんだでブルーインパルスを楽しみました。これが目的の人も多く、今年の入間航空祭は観客動員数が25万人とのこと。30万人超えの年もあったので、それからすると少し減っていますが、それでも25万人という、地方都市の人口に匹敵する観客がここ入間基地に集結したみたいですから、本当にすごいことです。
それだけ交通機関が発達している、輸送能力があるということですね。

そしてこの後は、これが自分にとってはメインのイベント、C-1の031号機のラストフライトです。その写真はまた次回に。


スタークロスは入らないけど、引きのブルーインパルスの写真はこのレンズで撮影しました。Z 180-600mmと共に、このZ 24-200mmがあれば、この2本で航空祭はほぼカバーできますね。

入間航空祭2024 その1

ギリギリまで雨予報だった入間航空祭は一転して快晴となりました。ということで昨年度(2024年1月)は中止となってしまった入間航空祭でしたが、2年ぶりの開催となりました。
またブルーインパルスは入間基地に来るのは5年ぶりというのもあって、かなり混雑が予想されましたが、朝一から長蛇の列でしたね。

混みっぷりは相変わらずですね

遠くからブルーインパルスを眺めて…

朝なのでまだ陽炎が出ていない!

まずはEC-1の展示飛行です。電子戦訓練機EC-1は、1980年代にC-1輸送機を改造してJ/ALQ-5電波妨害装置を搭載した機体で、大きアンテナフェアリング(レドーム)が特徴です。特に機種の出っ張りは、通称「カモノハシ」と呼ばれていました。
機首やおしりの部分にはフェイズドアレイ方式の妨害電波発信アンテナが入っているようです。
こちらのページに詳細に書かれていますので、ご興味がある方はご確認を。 

長年入間基地に配備されていましたが、秘匿性の高い機体とされていたからか不明ですが(外観だけでは秘匿すべき機密なものはないと思いますが)、これまで入間航空祭で公式に展示や飛行を行ったことはなく、イベントではいつも駐機場の遠いところに置かれているか、格納庫に入っていた機体で、あまり日の目を浴びることはありませんでした。

既に今年度で退役することが決まっているため、餞(はなむけ)として、今回初めて、そして最後の入間航空祭での展示飛行となりました。

さすがに素のC-1のようなコンバットピッチなどの派手な飛行はなかったものの、航空祭として唯一飛ぶ姿を拝めたことは貴重な体験となりました。

一仕事終えて記念撮影。


ちなみに、後継機としてC-2輸送機ベースとしたスタンド・オフ電子戦機を開発中ですが、これが登場する前にEC-1が用途廃止となりそうですね。

CH-47J(LR)、今回は空中消火用のバンビバケットによる放水展示はありませんでした。
飛行点検隊のU-680A、うーん静か~。こちらは8の字飛行で、機体が小さいのもあってちょっと目立たない存在に。中司飛行のT-4がスタンバイ。

そしてシルバーインパルスこと中司飛の平均年齢51歳のベテランパイロッㇳによる展示飛行開始!


ブルーインパルスのような派手さや華やかさはないものの、なかなかの暴れっぷりでした。

平均年齢51歳!のベテランぞろいのシルバーインパルスの面々も一仕事終えて記念撮影!

続く…


Nikon Zユーザで飛行機撮るならまずこれでしょ。ボディ込みで全長40cm以内に収まります

【入間基地】24/10/31の記録 その1

晴れ予報。久しぶりの晴れ予報でした。百里基地に展開するか、航空祭間近の入間基地に展開するか、最後まで悩みましたが、C-1輸送機の退役間近とあって、今これを撮らずしていつ撮るの?ということで、入間基地に展開しました。

実は私、入間基地撮影も久しぶりだけど、午前は初めてひな壇エリアに行ってみました。コインパーキングから移動、午前8時には機体動きが。最近の百里基地より早いですね(笑)

久しぶりのすっきりした青空! 早い時間でT-4 (56-5735)からC-1 (18-1031)、そして電子戦訓練機の「カモノハシ」ことEC-1 (78-1021)にCH-47J(LR) (57-4494)、C-130H (35-1071)と上がりました。

10月末のこの時間のひな壇からの光線状態はなかなか良いですね。

太陽の周りにちっちゃい🌈

ひな壇、初めてで常連さんが多そうでちょっとドキドキでしたが、自分と同じで初めての方もいて、和気藹々楽しめましたね。

セスナのビジネスジェットを飛行点検機化したU-680A、YS-11の退役は寂しいですが、この機体もまた最新鋭のビジネスジェットだけあって、軽快な動きを。8の字飛行の訓練をしていました。スマートなシルエットです。そしてとても静か! ジェット機でこんなに静かなんですね。

タッチアンドゴーを行うC-1 (18-1031)、11月3日の入間航空祭のラストフライトをもって引退が決まっています。最後の勇姿を拝めるチャンスです。

C-1輸送機の最終号機も引退、C-1輸送機自体が2024年度をもって退役とされているので、関東圏ではこれがC-1輸送機最後の航空祭になります。なんでも航空祭には初号機の銀ちゃんこと001号機も来るみたいです。楽しみですね。

中部航空方面隊司令部支援飛行隊のT-4(56-5735)が降りてきた

そして今度はEC-1がタッチアンドゴーを実施。ただこの時間あたりから太陽がほぼ南になって、R/W35側からの侵入は逆光になってしまうんですね。

あとこの時間、ちょっと雲が出てしまいました。気温もぐっと上がって、陽炎も出てしまったのが残念。ひな壇からだと腹打ち気味になってしまうのは致し方ないね。
それでもこの機体の特徴であるレドームがわかりやすいのは腹打ち気味の絵だったりもします。

実はまともに飛んでいるEC-1を見るのは初めて。航空祭でいつも近づけないエリアの奥の方にひっそりと駐機されていただけに、普段から撮りに来ている常連さんじゃないとなかなか見られないですね。
そんなEC-1も今年度いっぱいらしいので、航空祭での飛行展示もこれが初めてかつラスト。さすがに機内展示は行わないでしょうね(笑)

午前はこれで終了。駐機スペースに戻る際に、YS-11EAの162,163号機も見えましたが、今年のランウェイウォークのときから変わらず、ペラは外されたままでした。やっぱりこのまま退役なのかな…。それとも部品待ち?

この後撮影場所移動。続く…

木更津駐屯地 創立56周年記念行事「第50回 木更津航空祭」に行ってきた (その2)

続きです。この観覧場所だと、アナウンスが殆ど聞こえないので、状況はあまり良くわからないけど、とりあえず見てるという感じ。

何年後化はわかりませんが、攻撃ヘリと偵察ヘリは全てUAV(無人機)に置き換えるという方針になり、この2機種も遠からず見られなくなります。

ただ、代替のUAVって特に決まっていないんですよね。単に流行りものに乗っかった挙げ句、何も決まっていない…とならないようにしてほしいですね。

そして展示飛行も終了。やっぱりここのメインはCH-47JAチヌークなんだな。

でも久しぶりにUH-60Jの機動も見られたのが良かったかな。何せ、海空と比べると、陸自のUH-60Jは余り見る機会がないんですよね。

そして最後にV-22オスプレイが6機、ずらりと展示と体験飛行のため整列しました。ここから雨がひどくなってつい移動してしまいましたが、このあとにエレファントウォークさながらに機体が移動、撮り逃しちゃいましたね…。

上の1枚目、退役した保管機の連絡機LR-1とV-22オスプレイのコラボ!3枚ペラ同士で、わりと似ている機体同士だったり?

オスプレイ6機が並ぶ頃には雨が強くなって、早めに帰る観客も多かったかな。そのため、この後お昼を買いに行ったら、露天のお店は在庫を積み上げてちょっと可愛そうな状況でした。お昼の書入れどきに皆さん帰っちゃいましたからね…。

ササッと地上展示を見る

雨が強いので足早に。

何とオスプレイの格納庫が空いていました。中には入れないけど、撮影禁止ともなっていなかったです。

整備中のV-22オスプレイ

結構貴重なシーンですね。

そしてさらに貴重な航空自衛隊の給水車も。いすゞの全輪駆動トラックのTSDの自衛隊版で、懐かしのボンネットトラック。
今や現役車は数少ないそうで、貴重な1台。73式大型トラックの登場でこのタイプの導入は少なくなったものの、 HTS型として自衛隊向けには1993年まで製造していたそうで、この車両は1990年(平成2年)式でした。こう見えて昭和ではなく平成の車両なんですね。

悪路走破性に優れていることから、原型が1951年から生産されていたため、基本設計は70年以上前の車両ということになります。すごいな~

一旦格納庫で雨宿り

チヌークにちなんだマーキング

ゲスト機は荒天のため殆ど来なくて、米軍からは唯一海軍厚木基地のMH-60Sがハロウィン仕様で展示。この機体は揚陸指揮艦ブルーリッジ搭載機です。

ブルーリッジは長年横須賀港が母港なので、日本人に馴染みの深い艦艇。ハロウィンなのでお菓子をくれた隊員さんも日本語ペラペラw。

雨が強いのでUH-2もちょっと見ただけ。まあこの機体はいずれ陸自の主力機になるので。マンホールの蓋も何種類かあるそうですが、雨なので確認したのはこれだけ。

最後にオスプレイをちょこっと見て、帰投の撮影は諦めて自分が先に帰投しました。

オスプレイ洗機、富士重工業(現スバル)専用水栓なんてあるんですね。水道料金別枠かな(笑

午後は雨がひどくなってしまいましたが、飛行展示中は小雨だったのが幸い。雨だから行くのやめようかと思ったけど、来年もうオスプレイは移動のため見られない可能性もあり、来てよかったですね。

木更津駐屯地 創立56周年記念行事「第50回 木更津航空祭」に行ってきた (その1)

忙しくて更新できていませんでしたが、先日土曜日、木更津へ行ってきました。

天候は「雨」。この日の天気予報は早朝から雨が降り始め、お昼以降強くなる、とのことで、行くかどうかかなり迷いましたが、妻から「行かない後悔するなら行ってきたら」の有り難い一声で、しっかり雨天装備も持参し行ってきました。

午前5時半の木更津飛行場

早めに着いて偵察活動(笑)。午前6時頃から雨が降り始めましたが、腹をくくって駐車場へ移動。幸いにも、午前7時過ぎに一旦雨は止み、時々小雨が降る天気ながら、何とか持ちこたえた感じです。

そして予定時間に無事入場。お、新型汎用ヘリのUH-2も来ていますね。

残念ながら、荒天ということで外来機は米軍のMV-22オスプレイを始め、警察や消防、民間機などが飛来せず、やや寂しい展示となってしまいましたが、飛行展示も編隊の経過飛行以外は実施されたのが幸いでした。

オスプレイは飛ばないの?? 新しい格納庫が遠方に出来ていますね。いえいえ飛びますよ。遠方でスタンバイしていました。
陸上自衛隊のV-22オスプレイ17機は、木更津駐屯地への配備は2025年7月までの暫定配備で、その後は佐賀空港に移動する予定のため、この規模の陸自オスプレイを木更津で見られるのは今回が最後、と思っています。
が、ここには重整備を担当するスバルが拠点を構えていて、定期整備は米軍のオスプレイを含め木更津で行う予定となっていて、全く見られなくなるわけではないものの、木更津航空祭でこの規模で見られるのは今回が最後になるはずなんですよね。

そのオスプレイが動き始めました。そして、今後退役が決まっているOH-1「オメガ」に、去年はいなかったUH-60JAの姿も。
そういえば、2013年度の調達を最後に、陸上自衛隊ではUH-60JAは新規調達されておらず、そろそろ初期の期待は30年近くになり、今後の動向が注目されます。
まさか新型とは言えUH-2で補うのは、ちょっとパワー不足な感じはしますが。

今回はあまりオスプレイ飛ばないなぁ。それでも、荒天で飛行展示中止とならなかったのは良かった。雨は時々小雨が降る程度、一応カメラは濡れないよう防水カバー、対策は万全で挑みました。

やっぱりここの主役はCH-47JAなんですね~。今年は去年はなかったヘリボーンによる車両や普通科(歩兵)の展開の展示も。オスプレイもその速度を活かした展開が本来の使い方ですからね。

撮影場所、ミスったかなと思ったけど、ここはここで良かったかな。天気はどんよりでしたが、幸いこの時点では時々小雨が降る程度、来てよかった。そして去年割と航空祭や駐屯地祭で荒天だったこともあり、それなりに装備をしっかりしていたのも良かったです。望遠レンズのレインカバーはめったに使わないけど、ここでは役に立ったし、カメラバッグもレインカバーがあるので助かりました。
割とゴミ袋を被せたり、なにも対策していない人も多かったのですが、防滴対応のカメラレンズでも、長時間ではトラブル発生の確率が上がるので、対策をするに越したことはないですね。

続く…


大切な望遠レンズを壊さないように。防塵防滴仕様でも過信は禁物ですよ。

ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024 その3 SH-60Kのデモと帰投

午前中UH-60Jのラストフライトを見たので、あとはのんびりと。


腹ごしらえにお弁当を買ってきました。時間もあるのでゆっくり並びながら、撮った写真の選定(レーディング割当)を。この辺りはNikon Z 9以降とても楽になりました。プレビューが速いのも良いですね。

隊内の喫茶「無番地」で購入した唐揚げ弁当、海苔が「ロクマル!」

海苔がロクマルなんです。手が出ますね

午後はいつものSH-60Kのフライトデモを観覧。

今回は1機のみ、時間も短め。救難のロクマルが今回主役だったので、哨戒機のK型は脇役だったかな? いつもの洗浄シャワーを見てフライトイベントは終了でした。

客が少なくなって来たのを見計らって、ラストフライトを終えたUH-60Jを見学。


コックピットの計器は古いだけに、CRTとアナログ計器が主体です。陸自のUH-60JAや空自のUH-60Jとほぼ同じ仕様となっているようです。原型機のシコルスキーUH-60AやSH-60Bといった米軍の機体を踏襲しているようですね。
同じ海自のロクマルでも哨戒機のSH-60Kは、2000年代初頭からの機体ですがグラスコックピット化され、アナログ計器はほぼなくなりディスプレイ主体となっているのと対照的です。UH-60J/JA型は2010年代前半までの機体は計器類は古い仕様のままとなっているようです。
哨戒機のSH-60Kは、日本の独自改良が多く、ローター形状からコックピット、キャビン拡張に対潜システムと、米軍機とは違った発展をしているのに対し、救難や輸送主体のUH-60Jは、機体は大きく変更を加えてないのでしょうね。
陸自のUH-60JAはこの10年調達予算が付いておらず、今後後継機をどうするかが不透明な状況です。
空自のUH-60Jは、順調に機体入替を行っているようで、現在生産されている機体は、非公式にUH-60JIIと呼ばれる近代改修型になっているようです。そのうちこの近代化仕様のコックピットを見てSH-60KやLと比較してみたいですね。

そして帰投。
今回はロクマル主体となったため、その他のゲスト機は少なめでした。

相変わらず暴れっぷりを披露して帰投する空自UH-60J。いいねぇ~

OH-1は今回はあまり目立たぬ存在でしたが、最後は素晴らしい機動を見せてくれました。この軽快にループ上昇できる機体も、後数年で退役の予定、後継機はないと思うと、技術の継承ができずにもったいないですね。不祥事がなければ…エンジン不具合がなければ…UH-2に繋げられたかもしれないのに。
見られるのは今のうちですよ。

そして最後は滑らかに上がっていく陸自のUH-60JA。

いやそれにしても暑かった。
息子のサッカー用の小型クーラーボックスにペットボトルとパックのアクエリアスを凍らせて持って行って正解でした。命の水でしたね。

持っていってよかったミニクーラーボックス

ついでに日焼け止めも頻繁に塗り直していました。去年はだいぶ日焼けしてしまったので、今回はやけど状態にならずに済みました。日焼けにが弱いもので。
事前の準備が役に立ちました。7月の撮影、もう対策無しじゃいられないですね。

お疲れ様でした。


夏の撮影に冷たいものは必須ですね。1人にちょうどよい小型クーラーボックス↓

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ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024 その2 救難ヘリコプターUH-60J 2機のラストフライトと除籍式

ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024の目玉イベントとして前面に押し出されていたのが、海自の救難ヘリコプターUH-60J 2機のラストフライトと除籍式でした。

陸海空3自衛隊が所有するUH-60J(陸自はJA型)のうち、海自と空自のJ型は救難ヘリコプターとして運用されています。
このうち海自では1990年代から2000年代初頭にかけて19機を導入しましたが、救難ヘリコプターは空自に一本化するという中期防衛力整備計画に基づき、機体更新をせず徐々に数を減らしています。
ただ、一本化という方針だったのが、なぜか第21航空隊硫黄島航空分遣隊の機体に関しては、UH-60JからSH-60Kの対戦機材を外した救難仕様(元の哨戒機仕様に戻すことも可能)に更新する事となりました。つまり硫黄島のみ救難ヘリは海自が引き続き運用することになります。これは中期防衛力整備計画が廃止され、新たに防衛力整備計画が策定された中で決められたのかは不明です。
今回、立山航空基地に来たUH-60J 2機は、このSH-60K救難仕様との入れ替えで除籍するため、花道として今回のイベントの目玉となりました。
海自のUH-60Jは元々機体数が少なく、あまりお目にかかれるチャンスがなかっただけに、このオレンジ色の機体が飛ぶ姿を見られる最後のチャンスです。
このイベントもあって、じゃあ全てのタイプのロクマルシリーズを集結させようとなったそうです。

ここからは動画です。
エンジンスタートからローター回転、タキシングからの上昇までを動画で撮ってみました。※着陸~エンジン停止まで一括で編集しちゃいました

この白とオレンジ色の派手な機体は、途中で洋上迷彩になった空自のUH-60Jと違い、運用当初から変わらない目立つ色です。
コンバットレスキューに指向した空自に対し、最後まで平時の救難重視の目立つ色にこだわった海自、とも言えそうです。

この後はスチル撮影。救難展示を披露しました。

編隊で戻った2機は着陸後、所定位置に戻り、エンジンを停止、最後のフライトを終えました。もう二度とエンジンがかかることはない、空に上がる事もないのです。
大勢の命を救った機体は、今観衆に見守られ、その役目を終えました。

そして、この日がパイロットとしてラストフライトだった有川3等海佐、スピーチの後は後輩からのサプライズで花束贈呈がありました。
機体と共にパイロットとしての仕事を終えるのは感慨深いですね。

これにて、海自の救難ヘリUH-60Jは、最終号機の残り1機のみとなっていて、これも今年度中には除籍される見通しです。

ラストフライトを終えたUH-60Jはこのあと見学もしましたが、その写真はまた。

ヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024に行ってきた その1 「3世代のSHを眺める」

先週末の撮影が立て込んで編集が進んでいませんが、千葉県は海上自衛隊館山航空基地で行われたヘリコプターフェスティバル in TATEYAMA2024に行ってきました。

いつものように百里基地からUH-60J (08-4591)が飛来

入場は何段階化に分けて、徐々に入口に近づく感じでしたが、その待ち時間、上の写真の場所に確かに去年まであった展示機が全て撤去されていることが確認できました。
ここにはかつて、SH-60JやHSS-2B、南極観測船で使われたS-61Aなどが展示されていましたが、今年の3月に全て撤去・解体されてしまいました。
特に希少なS-61Aの解体は残念ですね。

去年まであった入口の展示機はすべて撤去されていました

館山航空基地のヘリコプターフェスティバルは、都心からやや遠いためか、航空祭などと比べると混まないので、個人的にはゆっくり見られる穴場的なお祭りなんです。
ガチで並ばなくても、ほぼ最前列の2列目からちゃんと見えるので。

ただこの時期の暑さは堪えますね。今回は熱中症対策で息子がサッカーで使っている小型のクーラーボックスを持ち込みましたが、これは正解でしたね。
こんな暑さなので行こうか迷ったのですが、今回は「ロクマル」まつり、なんと3自衛隊の全タイプのロクマル(H-60シリーズ)が集結するということと、海上自衛隊の救難ヘリUH-60Jのラストフライトがあるためにやってきました。

哨戒ヘリSH-60J/K/Lの3世代が展示される

これはもう二度とないことかもしれませんね。海上自衛隊の哨戒ヘリは、対潜水艦や水上艦を見つけ出す、攻撃を行う、救難などの任務を主体としたヘリコプターです。
1991年に部隊配備が開始された最初のSH-60Jは、ベースとなったのは米シコルスキーのH-60シリーズのうち、対潜型のSH-60Bシーホークをベースとし、対潜機材の一部は国産のものが搭載されています。
103機生産されたSH-60Jの2024年3月末時点での現役機は、令和6年度の防衛白書によるとわずか7機、それでもより新しいSH-60Kも退役が始まっていることを考えると、古いほうがまだ7機残っているのは不思議に思うかもしれません。
これは多数製造されたSH-60Jが、予算の関係で後継機のK型で全て更新できなかために、一部機体は機体寿命延命措置により5年程度の寿命を延ばしているからだそうです。
初期のK型は寿命延長されていないため、先にK型が退役するという流れになったようです。

基本的には米軍のSH-60Bベースですが、元々吊り下げ式ソナーを搭載しないB型に、SH-60Fオーシャンホークに搭載されているソナーを一部国産部品を使用して登載すると言った部分は、海自向けJ型の特徴です。米軍のSH-60Bと60Fの両方の機能を持たせたため、機体内部はかなり狭く、移動も大変とのこと。
前任のHSS-2Bがかなり大型で、内部も立って歩けるくらい広かったことを考えると、この狭さは移住性が悪く致命的ですね。
部品とか大丈夫なのかなと質問したら、退役した機体から使えるものを取り外して使えるので、むしろ最近まで作っていたK型のより在庫も豊富とのことでした。
K型は今一番数が多く、まだ退役機も少ないため、部品も基本新品、そうなると部品調達は予算に限りがありますからね。

後2,3年で退役すると思われ、飛べるのがわずか7機の貴重なJ型を見られる時間も、残り少ないです。

続いて今主力のSH-60Kです。
こちらは21世紀に生産されただけあり、J型より洗練されています。特にJ型の機体の狭さが指摘されていたため、キャビンのサイズを大きくしたのが特徴で、移住性は改善されています。

キャビンが広くなった(それでもHSS-2Bよりは狭いけど)のが一番乗員にとっては良いことのようですね。2005年から配備され、2024年までに81機製造されましたが、生産期間の長さに対して製造数はSH-60Jよりも少ないため、前述のJ型の寿命延長があったわけですが、K型はそれをやらないのは、最新のL型配備に予算をかけたほうが良いという判断からのようです。

とにかく現時点での機体数は73機(令和6年度防衛白書記載)と主力ヘリであることに違いはなく、展示機の8477号機は2024年製造ですから、今後も20年近く使われる予定です。

そして最後にSH-60L。現時点で最新の哨戒ヘリですが、現在量産型はまだ配備されておらず、展示機は先行テストを行っていた飛行試験機となっています。
このため銘板にはSH-60Lではなく「回転翼紹介機(能力向上型)飛行試験機」となっています。
K型でも米軍のMH-60Rとは違ったディスプレイのコックピットでしたが、L型はより大型のディスプレイで、これは米軍のMH-60Rよりも更に大型なんですね。
J型がB型ベースで大きくは違わなかったのに対し、K型とL型は日本独自のものになっているのが興味深いですね。

多めに写真を撮りました。ぱっと見はK型と大きくは違いはないのですが、ローターのトランスミッションの改良によりエンジン出力の伝達効率が向上したほか、最大のトピックは、マルチスタティック化により複数の機体や護衛艦からのデータを統合して処理できるようになったことでしょうね。
最新の12式魚雷にも対応しています。
量産機の配備はまだですが、今後はこの機体が主力となっていくので、見分けポイントなんかはじっくり研究したいですね。

続く…