Nikon Z 9 ジュニアと呼ばれるNikon Z 8 ですが、部分的に超えるものもあり、その1つが階調モードでHLGを選択できることです。
Nikon Z 8はHLGを選択可能
動画、静止画(スチル)ともに適用でき、静止画の場合はHLGに設定することで、圧縮画像はJPGからHEIF形式に変更されます。 ただ、HEIF形式の画像は、未だWebでも表示できず、Windowsでも扱いが難しく、まだまともに使える段階にないと言えます。。
タイムラプス動画、結構好きですが、これまではNikon D810 でインターバル撮影し、そのJPEGファイルをDaVinci Resolveで生成していました。 最近のカメラは、カメラ内でタイムラプス生成できるモノが多く、D810ならフルHD、D850 なら4K、Z 9に至っては8Kでカメラ内生成可能です。 ただ、カメラ内生成の場合、編集でズームアップ、ズームダウンしたい場合など、最終出力が4Kの場合、それ以上の解像度が欲しいところで、そうなると、インターバル撮影した静止画を重ねるほうが、解像度的にもよかったりします。 Z 9は8.3Kで生成可能となりましたが、メイン機で使っているカメラだけあって、長時間タイムラプスに占有できないため、結局D810を使用してJPEGの静止画から生成していました。これが割と手間なんですよね。
近年動画も10bit HDRも登場し、HDRかSDRかはさておき、10bitで最終出力したいとなると、スチルのJPEGは8bitしかないため、諧調面で不満が出てきます。 JPEGだと、どうしても動画編集段階でガンマカーブを調整したりすると、諧調飛びが発生する場合もあります。 JPEGは90年代に登場した古い規格故、編集耐性の面からも限界があります。 かと言って、TIFFで撮るとものすごい容量を食いますし、RAWで撮ってもDaVinci ResolveではDNG形式のRAW静止画以外は読み込めません。DNGに変換してまでやるのは手間ですし、データが重すぎることに変わりないです。 そこまでするかって話なんですよね(笑
で、表題の件です。 実はNikon Z 9は8.3kまでのタイムラプス動画を生成できますが、この時出来る動画はH.265 8bitとなります。そう、10bit記録は出来ないのです。 対して、Z 8では、諧調モードをHLGに設定することで、タイムラプス動画はH.265 10bit HLGでの生成が可能となりました。 8Kで撮れば、4Kで最終出力するのであれば、画面の一部切り出しやズームアップダウンの編集耐性が大幅に高まることになります。 今回は4Kと8.3Kで撮った動画をアップしてみました。8K動画は、最終出力は4Kですが、編集でズームアップしてもなお、解像度を維持できていますし、多少のガンマカーブの調整でも、トーンジャンプなど破綻が殆どないのも良いですね。
加えて「露出平滑化」もかなり優秀になりました。夜から日の出、日中から日没においても、明るすぎず暗すぎず、露出が安定しています。 後は面白い題材を見つけて、色々撮ってみたいですね。
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Nikon Z 8のタイムラプスを使って4Kと8K動画を生成してみた
上の動画は、HLGで撮ったZ 8のタイムラプス動画に、LOGを適用しています。後半は8Kで撮ったものを編集でズームアップ、ダウンしたものを収録しています。 8Kの解像度があると、最終出力が4Kでも、デジタルでトリミング、ズームが出来るので、4K解像度を崩さずに編集できます。 ダウンサンプリングになるため、4Kでもより解像感が増す感じです。
H.265 8K 10bit HLGのタイムラプス動画から静止が切り出し、HD解像度に変換
上の画像はH.265 8K 10bit HLG動画から静止が切り出しして、フルHDまで解像度を落としたものです。静止画切り出ししても、スチルのJPGに近い画質です。 いやぁすごい時代になりましたね。