「カメラ・レンズ関連」カテゴリーアーカイブ

旗艦 現る! Nikon Z 9

クリスマスイブの金曜、今日は早く帰ろうと職場で話していたけど、色々ありまして、帰ってきたのは21時。
開封の儀も遅くなってしまいました。
ま、様々な状況を鑑みるに、手に入っただけでありがたいです。

レビューはおいおい行っていきますので、今回は簡単な紹介のみです。

初めてのフルサイズミラーレス導入

Nikon Zにはずっと不満しかなく、Z 9の開発が発表されたときも、あまりに情報が少なく、こりゃコケたらCanonに移行しようかな、なんて考えもありました。
が、暫く待つことにして、徐々に出てくる情報、小出しすぎのティザーサイトなど、相変わらずの引っ張りすぎに、嫌な予感しかなかったのも事実です。

が、Fマウントの資産を一番活用できるのも、Nikon Zですし、Zマウントのレンズはどれも評判が高い。
というわけで、導入するに至りました。

初めてのフルサイズミラーレス。ミラーレス一眼は、すでに10年前のNikon 1から、そして現在はマイクロフォーサーズシステムと使ってきているのですが、どれも比較的スモールフォーマットのカメラです。
さて初めてのフルサイズミラーレス、どんなものかな?

充電器はUSB-PD対応

充電器は、これまでの一眼レフのD一桁のような2個充電可能なものではなく、1個のみですが、どのみち同時充電は、従来のMH-26/26aでも出来なかったので、これで十分。むしろコンパクトで良いです。そして充電口はUSB-PD対応です。PD対応なので、汎用のPD対応のUSB電源とも接続可能です。
バッテリは容量アップしたEN-EL18dが付属します。残念ながら、別ルートで手配した予備バッテリは入荷未定となっていますが、D850のバッテリーパックMB-D18で使用しているEN-EL18bも使用可能で、カメラ側でも充電できるのが嬉しいです。

マウントアダプタFTZII

Zマウントレンズは、まだNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sのみなので、まだまだFマウントレンズを活用することになります。
謎の三脚座があったFTZに対し、II型は三脚座がなくなりました。中華製なんですね。
質感は…、マグネシウム外装の割には、プラスチックっぽい感じがして、安っぽいのが気になります。まあ、電磁絞りレンズしか使えません、ということがなく、AF-S/AF-P/AF-Iレンズなら、AFが使えるのは良いですね。


簡単な紹介でした。
いずれ使ってみてのレビューもしていきます。ちょっと使った感じでは

  • 光学ファインダに近い見え方と言うけど、やっぱり光学ファインダとは別物(善し悪しは別として)
  • 高感度耐性は、同じ画素数のD850と変わらない印象(確実に画素数の少ないD5/D6やZ 6シリーズには劣る)
  • 暗所ではAFはフォーカスが前後に移動しながら合う(同じレンズでD850ならスパッと合う状況)
  • カメラ内RAW現像できない!?
  • NIKKOR Z 14-30mmの描写もZ 14-24mmほどではないけど、かなり良い
  • Fマウントレンズも、何ら違和感なく使える

ですね。いずれ詳細にレビューしたいと思います。取り敢えず今日はここまで。

魚眼レンズの歪をあえて補正するとこうなる

今回の記事で使用したレンズは、Fマウントの魚眼レンズ、AI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8Dは、ディスコンとなってしまったDタイプの対角線魚眼レンズです。

AI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D ブラック
AI AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D(ディスコンとなってしまった最後のFマウント単焦点魚眼レンズ)


執筆時点で、Nikonの魚眼レンズは、魚眼ズームレンズのAF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E EDのみとなっており、Zマウントでは現時点では製品はなく、ロードマップにも書かれていません。
Fisheye 8-15mmは、2017年に発売と比較的新しく、また魚眼レンズは数が出るレンズではないため、しばらくはこの製品のみ継続販売されると思われ、新製品は期待できなさそうですが、個人的にはf値の小さい明るい単焦点魚眼が、Zマウントでも出ればいいのに、と思っています。
AFもいらないなら、海外のMF魚眼という選択肢もありますが、純正であれば、RAW撮影により、魚眼をあえて歪補正して、広角レンズとしても使うことが可能です。

先日、六本木の森タワーのTOKYO CITY VIEWで魚眼レンズで撮影した写真を、歪み補正してみました。

NX Studioのフィッシュアイ補正を使って補正してみた

フィッシュアイ補正は、画像補正により、通常は魚眼レンズの特性である歪曲を直線に補正します。
このため、周辺ほど歪みを補正するために、画像周辺ほど画質は悪化します。
補正後の画像は、周辺ほど画質が悪化しているのが分かります。

ミラーレス時代になり、一眼レフのようにレンズそのものの絵を光学ファインダで見ることがないため、魚眼ではない一般的なレンズも、レンズ自体の歪みはあえて光学的に補正せず、デジタル歪み補正を使っているレンズも多くなっています。ただ、フィッシュアイ補正ほど極端に歪むことはないため、実際の撮影データで補正による弊害を感じる事はほぼないようです。

上の写真は、あえて魚眼らしい歪みをわかりやすく撮った写真です。

魚眼レンズは、水平線を画面中央に入れることで、あえて魚眼の歪感を少なく撮ることも可能です。次がその作例です。

AF Fisheye-Nikkor 16mmは、多くの一般的な魚眼レンズで採用されている、画面の中心からの距離と角度が比例する等距離射影方式(Equidistance Projection )を採用しています。
このため、上のように水平線を中心に持ってくることで、その左右の歪みが逆に抑えられたように写ることがわかると思います。
これをフィッシュアイ補正すると、一般的な広角レンズのように、画面の左右に行くほど歪みが大きくなっているのが分かります。こうした画像では、魚眼レンズの特性を生かして、補正しないほうが、逆に自然に見えます。掲載写真は、若干水平線が中心から外れたために、わずかに水平線の直線が歪んでいますが、しっかり三脚で構図を決めれば、もっと自然な写真が撮れます。

フィッシュアイ補正前後を比較(右が補正後)

というわけで、魚眼レンズ、撮り甲斐があるレンズです。ぜひ使ってみてはいかがでしょうか?

動態には厳しかったNikon D3400

この所、戦闘機撮影のサブ機には、妻のNikon D3400を持ち出しています。なんと言っても軽量コンパクトだから。ちょっとしたスナップ写真なら、AF-P DX 18-55mmでも十分な画質です。

百里基地の鉄塔、こんな時間でも人は多かった

これ、絞り開放ですが、十分な画質でしょう。ISO2500なら、ノイズも全く問題なし。この辺りは、エントリー機と上級機の差は少ないです。

先日の百里撮影、引きの絵も欲しいなと、D3400にAF-S 70-200mm f/2.8 VRIIで撮ってみましたが…

AF、合わないね(汗
空に小さな戦闘機、ちょっとAFエリアから外れると、AFが抜けちゃう。AFが抜けるとレリーズすら出来ず。
バッファが少ないとか以前に、AFが合わないとね…。f/2.8通しのレンズでこれですか…。特に編隊飛行の場合は、中央の測距点の左右に機体、というケースで、合わないことが多い。
もちろん周辺の測距点もあるのですが、やはりエントリー機のAF、中央以外の信頼性は低いです。
AFが合ったのが上の写真、その他編隊飛行はほぼ全滅…

こういう結果を目の当たりにすると、やはり戦闘機のような動態撮影は、少なくとも中級機以上は必要かな、と感じました。
エントリー機でも、機材の特性を知っていれば、撮れなくはないけど、歩留まりは圧倒的に下がります。
画質とかは、全然問題ないですけどね。もっともD3400、割とレンズを選ぶというか、旧世代の解像力の低いレンズだと、あまり結果が乏しくないです。これはセンサの光学フィルタの性能にも左右されるようです。古いデジタル一眼で、古いレンズの組み合わせで解像力に乏しいく、その古いレンズを最新世代のカメラに付けると結果が良かったりするのも、光学フィルタの性能に起因することもあるようです。それで言うと、D3400はエントリークラスなので、光学フィルタの性能も、それなりということになります。

でも引きの絵、欲しいし、ズームはズームなりに便利なので、考えるところではありますね。どういう組み合わせが最適かなと。ロクヨン単焦点に、ズーム望遠、前者はもう固定なので、後者をどうするか、少し悩んでみたいと思います。

広角ズームAF-S 16-35mm f/4Gを売却

2013年に購入した広角ズーム、AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
先ごろディスコンとなってしまったFマウントの中三元ズームレンズの広角で、唯一手ブレ補正VRを搭載したレンズでもあります。

Nikon D850に装着した AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR ラバーはこの後ブラシで清掃したら、結構きれいになりました

つい先日も、六本木ヒルズ撮影で使いましたが、これが最後の撮影となりました。

さらばAF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR

元箱にしまって、お店に持っていきました。

新宿の諏訪写真機

新宿の諏訪写真機さん。2020年5月、コロナ禍の真っ只中にオープン。元有名中古カメラ店を定年退職後、自分のお店を持ちたいと考えていた店主が、お一人で立ち上げたお店です。

去年オープンしてすぐに、私も使っていないレンズを1本売却しました。なので今回もこのお店で。買取価格がなかなか良いです。最近はオークションも、レンズによってはあまり値がつかず、配送料や落札手数料を考慮すると、お店で買い取ってもらうのと大して変わらないこともあり、手間を考えるとお店で売るほうが良いケースも多いです。
最近は、半導体やその他部材の在庫不足、物流停滞で、カメラ関係も新品在庫が少なく、そのあおりを受けて中古も品薄状態です。
中古価格も上がっています。しかし、諏訪写真機さんは、吊り上げたりせず、”適正”価格で販売しているのが嬉しいです。

もちろん、広角ズームを売ったからには、代替が必要です。実は諏訪写真機さんのHPを見ていて、在庫があると知って、急ぎレンズの入れ替えを決意したわけです。

ようこそ!NIKKOR Z

同じf/4通しの広角ズーム、 NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの中古です。Z 14-24mmが本当は欲しいけど、広角ズームの使用頻度と、汎用性を考慮すると、14-24mmでは望遠側が足りず、結局標準レンズも必要。14-30mmなら、16-35mmよりは望遠側は不足するものの、汎用性は高いですし、何より広角端は14mmと、より広くなりました 。重量も明らかにFマウントの16-35mmより軽くなっています。
まだボディ待ちですが、とりあえず、1本目のZマウントレンズとなりました。
NIKKOR Z、まずはミラーレスで光学的に有利な広角、と思っていました。

Zマウントレンズも、中古はかなり品薄ですからね。Zの歴史がまだ浅いので、中古も美品がほとんどで、このレンズもほぼ使用感がないAランク品です。

早く使ってみたいです。年末に使えるといいけど(笑

ProGrade DigitalのAmazonブラックフライデーセール開催中!

ProGrade Digitalと言えば、元SanDiskやMicronのLexarブランドに拘った後に、メモリーカード専業メーカーとしてウェス・ブリュワー氏が立ち上げた会社です。

現在では、メモリーメディアとしては、SanDiskと並ぶ信頼性を持つメーカーとなっていて、とりわけCFexpressカードに関しては力を入れており、各カメラメーカーのリファレンスカードとしても採用されています。

そんなProGradeは、Amazonでのみ販売するスタイルを取っており、価格もワンプライスとなります。
そして定期的にタイムセールを行っているため、タイムセールが購入チャンスです!
今回は、11月26日~12月2日のAmazonブラックフライデーで15%OFFのセールを開催中です。

早々に売り切れたCOBALT 1700R

TLCメモリを採用するGOLDシリーズに対し、より信頼性が高く、連続高速書き込みに優れた性能を発揮するSLCメモリを採用したのがCOBALTシリーズです。

CFexpress Type BカードのCOBALT 1700Rの性能は下記のとおりです。

  • 最大転送速度:読込1700MB/s 書込1500MB/s
  • 最低継続書込速度 1400MB/s:SLCメモリの特性により継続的な高速書込みが可能で、6K, 8Kなど高精細動画の記録に最適です。

このCOBALTシリーズは、長時間の4K・8K動画撮影にも安定した書き込みが可能ですが、高価です。タイムセールが購入チャンスとなりますが、残念ながら26日午前6時半時点で、CFexpress Type Bの325GB、650GBとも在庫切れとなってしまいました。皆さん早いですね!

セール期間中に在庫が回復するかは不明です。定期的にチェックされることをおすすめします。

GOLDシリーズならまだ在庫があるかも?

一方、TLCメモリを採用するGOLDシリーズのCFexpress Type Bカードは、26日午前6時半時点で在庫があるようです。

Yamaroも去年、タイムセールで128GBを購入しています。Nikon D850もファームウェアアップにより、CFexpressに対応したためですが、残念ながらXQD時代のPCIe2.0レーンのハードウェアであるため、PCIe3.0に対応するCFexpressカードの最速性能は発揮できません…。が、将来対応ということで。

スチル撮影メインであれば、D850やZ 7シリーズの画素数なら、128GBでもまず一般的な撮影では容量不足になることはないと思います。私も、128GBを使い切るシーンは、RAWで航空祭で撮影する時くらいですかね。
今なら、256GBもおすすめでしょう。8Kや4K動画を長く回すなら、512GBや1TBでしょうか。特にRAW動画であれば、容量が大きいに越したことはないです。ただし、安定して大容量データを継続書き込みするなら、COBALTシリーズをおすすめします。売り切れて買えないですが…。


数年前、中上級機に採用されていたXQDとCFastカードですが、結局はXQDと同じプラットフォームで、PCIeのレーンが強化されたCFexpressが今後主流になりそうです。
Yamaroは結局D850ではXQDカードは1枚しか買わなかったけど、あの頃無理して2枚買わなくてよかったかな。今後はCFexpressカードを揃えていきたいと思います。カードリーダーもそのうち買わないとね。

なお、今回はCFexpressカードに的を絞った記事でしたが、SDカードやカードリーダーもタイムセール中です。

Velbonのワケあり品の自由雲台QHD-66ASを買ってみた

Twitterのカメクラ界隈で話題になっている、Velbonのマグネシウム製自由雲台QHD-66ASを買ってみました。

なんと送料税込¥3500でした! クラス的には、2万円台の雲台になるはずと思われます。試作品の放出としてのB級品とはいえ、破格です。理由として、

〇開封済み商品になります。
〇製品本体に多少の擦れや汚れ等があります。
〇保証は付きません。到着時の初期不良交換対応のみになります。
〇故障時の修理対応も受付できません。
〇本体のみで特に記載がない限り付属品はございません。
〇パッケージ無し、配送用の簡易梱包になります。
〇別倉庫での管理になりますので、他商品との同梱が出来ません。
〇個々の状態についてのお問い合わせにはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

【楽天市場】【B級品 訳あり特価 送料無料 同梱不可 返品・交換不可】Velbon(ベルボン) 中型自由雲台 QHD-66AS 4907990501004 マグネシウムボディ トルク調整 アルカスイス互換:ハクバストア 楽天市場店 (rakuten.co.jp)

だそうです。

仕様は以下の通りで、5kgまでの機材に対応できます。

■カメラ台 : 51×38mm
■高さ : 107mm
■底面径 : 38mm
■質量 : 300g
■推奨積載質量 : 5kg
■三脚取付ネジ穴 : UNC1/4、UNC3/8両対応
■タイプ : 自由雲台
■カメラネジ : UNC1/4(細ネジ)
■クイックシュー : QB-6AS N
■水準器 : 丸型水準器

マグネシウム製のため、比較的軽量ですね。

Velbonブランドのベルボン株式会社は、2020年8月に、三脚と用品類の開発・販売・修理事業を、同じく写真用品の会社であるハクバ写真産業株式会社に事業移管しました。
これに伴い、山梨県の北杜市明野町にあった工場は閉鎖となりました。Yamaroもかつて北杜市に住んでいたことがあり、ドライブしていて発見したVelbonの工場、こんなところにあるんだ!と思ったものです。昔は明野村だった場所です。

この製品を開発途中で、Velbonの事業がハクバに移管されたため、製品としては開発に至らなかった商品です。
近年、三脚や雲台などは、中華ブランドの勢力が増しており、日本のVelbonは開発力の点で遅れを取っているように感じていましたが、負けじと奮闘していたが叶わず…といったところでしょうか。
個人的に、初めて買った三脚はVelbonだったので、中華ブランドに負けず、頑張っていただきたいところです。

B級品とは思えないパッケージ

Velbon QHD-66ASと昔買ったPH-253

配送用の簡易梱包、と書かれていましたが、箱にはきちんと製品シールが貼ってあって、ごく普通の製品梱包と変わらない印象。説明書と付属品もあり、このまま売っても問題のない感じです。中華ブランドなら当たり前の簡易梱包よりむしろちゃんとしています。
ボール部にグリスがべったりなので、ここはもう少し拭き取ったほうが良いかもです。

小さめながら、アルカスイス互換プレート付き。QB-6AS Nとあり、QB-6ASのマイナーチェンジ版でしょうか。近年、アルカスイス互換クイックシューが増えてきたため、特定の雲台専用のクイックシューは少なくなってきています。このクラスなら、今はアルカスイス互換のほうがメリットが大きいかな?
クイックシューは360度回転させることも可能で便利です。

トルク調整リング付き


ボール部の締め付けの部と同軸上に、ローレット加工のトルク調整リング付き。微妙な締め付けにより、滑らかに運ダウを動かすことが可能…ですが、重い機材を載せると、調整幅が少なく、動きもそれほど滑らかではありませんでした。この辺りは価格なりでしょうか。ねっとりとした滑らかさがあると良いのですが。
あと、ボール部をよく見てもらうと、動かしていくうちに黒い塗装が剥がれて、下地が見えてきています。恐らくこれが商品化までたどり着けなかった理由の一つでしょうね。
構造的には、一昔前の雲台という印象。最近はグリスに頼らない、テフロンコートされたのボール自由雲台が主流になりつつありますから。

ミドルクラスの一眼カメラまでに最適

 Nikon D3400 + 標準ズームとの相性はピッタリ

推奨積載重量5kgですが、1~2kgまでの機材に適している感じです。ボディとレンズで1kgに満たないD3400 + AF-P DX 18-55mmはがっちり固定できます。剛性感もまずまずです。

D850(MB-D18付き) + AF-S 24-70mm f/2.8E VRは辛い

さすがにD850(MB-D18付き)にAF-S 24-70mm f/2.8E VRとの組み合わせはきついです。固定は可能ですが、フリクション調整は、重量があるため調整幅が少ないです。単純に固定して、動かすときはカメラをしっかり持てば問題はありませんが、やや心もとない感じです。やはりこのクラスになると、もう一回り大きく剛性感の高い自由雲台が必要です。


今回試していませんが、この自由雲台とBRONICA S2の組み合わせも良さげですね。
もともと写真の三脚(SLIKの初代カーボンのPRO 803 CF)には3ウェイ雲台が付いていますが、あまり使い勝手が良くないので、この自由雲台で使ってみたいと思います。

今から14年前のNikon D300のキムタク

2007年11月23日に、Nikon D300が発売になるわけですが、その直前にもらったカタログ。
たぶん今でも保管してある、ハズ。

Nikon D300のカタログ「頂点の極み」

ちょうどNikonの一眼レフのD2XやD2Xs、D200が、出してもCanonの周回遅れみたいな感じになって中、D3/D300を出して挽回を図った。

D3もすごかったけど、D300もDXフォーマットで秒8コマ連写可能、それまでのフラッグシップのD2Xsすら超えるスペックだった。
ちょうど今のNikonにも当てはまりますよね。ミラーレスのZマウント機、どれも後出しなのに周回遅れ、そこに現れたZ 9。ただZ 9のDX版は今の所発表されていませんし、噂も聞きませんが、Z 9のDX版、Z 90?があってもよいのかなと思います。

しかしD300のカタログ、キムタクを採用して、相当金をかけたんだろうな~。この当時はキムタクのCMもありましたしね。デジタルカメラが飛ぶように売れた頃です。
今考えたら、この頃がフィルムからデジタルへの大転換期だったわけで、それが一巡し、スマホが当たり前になった今、レンズ交換式のカメラは、かつてのようにニッチな市場に戻っただけなんですよね。

ところで、このカタログを貰った直後に有人の結婚式があり、たまたまNikonの中の人と同席しまして、その方曰く「社長はキムタク嫌いなんですよ」だって(笑
今となっては時効かな?

AF-P DX NIKKOR 18-55mm 早すぎた引退

2016年の販売開始から、わずか数年で生産完了となってしまったAF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRD3400のキットレンズとして、Fマウントレンズでは初めてステッピングモータを採用したレンズです。

AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR ブラック
AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR

Fマウント初のステッピングモータ搭載レンズ

ステッピングモータ(STM)は、1パルス毎の回転角が決まっているため、パルス数に応じた正確な回転角度出しが可能、パルスの周波数(パルスを発生させる間隔)を変えることで、回転速度も自由に変更可能なので、特に動画撮影のように、ゆっくりフォーカシングさせる場合にも適しています。
AF-Sのような超音波モータは、高トルクで素早く動かすのに向いている反面、速度の連続的な加減速や正転反転の繰り返し動作は苦手です(これを克服したCanonのナノUSMも存在します)。
特にコントラストAFのような動作に、ステッピングモータは適しているとされています。2011年から発売されたミラーレスのNikon 1は、全てのレンズがSTMでした。
NikonのZマウントレンズも、今のところ全てSTMを採用していますが、これは構造がシンプルで耐久性が高く、比較的大きな望遠レンズもマルチフォーカスを採用することで、フォーカシングユニットを分散させて、小型化しているのも大きいのでしょうね。

STMはパルス毎の回転角が決まっているため、エンコーダ(回転角の位置を検出する)が不要ですが、二次側から外力を加えてモータを回すと、現在位置がわからなくなるため、従来のAF-Sレンズのように、フォーカスリングを回すことでMFに移行できる、機械式でのフルタイムマニュアルフォーカス機構の組み込みは難しいです。
このため、AF-Pレンズは全て、フルタイムマニュアルフォーカスはフォーカスバイワイヤ、つまりフォーカスリングは機械的にはレンズユニットにつながっておらず、フォーカスリングはエンコーダを内蔵したバイワイヤ駆動となっています。

こうした特性のため、従来のAF-Sレンズのように、レンズ単体ではフォーカシングできず、通電させなければなりません。また、電源ON時に、本レンズは必ずフォーカスが無限遠に移動しますが、これはエンコーダを持たないモータの現在位置検出のための動作と思われます。電源を切ってしまうと、レンズが現在のフォーカス位置が分からなくなってしまうためです。

茨城空港、百里基地の風景 Nikon D3400 + AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR

従来のAF-S DX NIKKOR 18-55mm系は、安価な筒型超音波モータでギア駆動のため、フルタイムマニュアルフォーカスは、機構が複雑になるために使用できませんでしたが、AF-Pレンズは、構造上フォーカシングユニットもフォーカスリングと機械結合できないためにバイワイヤとなるため、安価なレンズでもフルタイムマニュアルフォーカスが可能となりました。フォーカスも速くなりました。

2021年5月旧製品に

しかし、ミラーレス一眼の急速な普及、そしてNikonの一眼カメラは中上級機の販売にシフトしていく過程で、従来のエントリークラスの一眼レフ、D5x00とD3x00系は、それぞれD5600,D3500を最後に、2021年早々にに旧製品化し、そのキットレンズであった AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRも2021年5月に旧製品となってしまいました。
ことのことは、もうD5x00/D3x00系の一眼レフは出さないことを意味します。他にも、次々とFマウントのDXレンズは旧製品化、またFX用も少しずつ旧製品化されており、一眼レフの新製品が今後出る可能性は極めて低いと思われます。

Fマウント最後の廉価ズームとしては中々の描写

さて、本レンズが、事実上DXフォーマットの廉価ズーム最後となってしまいましたが、描写は中々良いですよ。もちろん、値段に対して、という断り入れなければなりませんが。
AF-Pレンズということで、やっと普及価格帯でCanonに並ぶことが出来た爆速AFの話に傾きがちですが、描写もこのクラスとして優れています。

Nikon D3400 + AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR

絞り開放では、中心部は解像力が高く、周辺はやや流れますが、少し絞れば周辺までしっかり解像します。手ブレ補正も4段で十分よく効きます。軽量コンパクトで使い勝手も良いですね。
色乗りもよく、センサのカバーガラスの性能差からなのか、ややレンズを選びがちなD3400との相性もバッチリです。さすがキットレンズです。
このレンズは、D3400とともに、妻のカメラですが、時々サブカメラとして借りて使っています。システム全体で軽量なのが魅力です。
以前は、このクラスのレンズの描写は、悪くはないけど良いと思わなかっただけに、本レンズは安価ながら、中々優れている1本です。
タラレバになってしまいますが、後3,4年早く出ていたらなぁと思います。出るのが遅かっただけに、引退も早すぎましたね。

【百里基地】2021年11月19日の記録…というかTC-14EIIIのテスト

これが年内最後の百里基地かな? 12月は忙しくなりそうで、休みが取れないかも…というのと、昨日書いたテレコンTC-14EIIIのテストも兼ねて、行ってきました。

今回はちょっと撮影ポジションをまずった…。C-2輸送機が来ていたのは、降りは見えず、上がりはお買い物中…
途中車内で居眠りしてしまって、F-2の4機編隊の進入を撮り逃がす…

というわけで、撮影結果としては散々でしたが、TC-14EIIIのテストは出来たので、これはこれで。
写真としてはF-2の転がりばかりでツマラナイですが。

TC-14EIIIのテスト結果ですが、AF-S 600mm f/4G ED VRに取り付けると850mm(計算上600x1.4=840mmですが、Exif上では850mm表記)となりますが、久しぶりに手持ちで850mmだと、やっぱり歩留まり下がりますね。鍛えないと。
画質としては、テレコン云々以前に、晴れていたので陽炎の影響があるので、正確な判断は難しいですが、戦闘機撮影には十分使えますね。ただ、少し前後が二線ボケになることもあり、背景は選ぶ必要がありそうです。
絞りも、今回はほぼ開放でテストしましたが、少し絞ったほうが画質は向上するようですが、開放でもそれなりに使える印象でした。
順光で条件が良ければ、解像力も問題なさそうですが、やや暗い場面では少し厳しいかな…。これは、Z 9だと果たしてどうなるか。気になるところです。

転がりばかりですが、最後にアラハンへ向かうF-2、AAM-3AAM-4Bの実弾を装備しているのを見ることが出来ました。
スクランブル発進待機のため、武装してアラートハンガーで待機するわけですが、射程の長いAAM-4Bまで搭載しているのは初めて見ました。2010年より改修が始まり、現在は8割程度の機体がAAM-4B搭載改修を終えており、レーダーも改修されてJ/APG-2となっているそうです。
F-2も対艦のみならず対領空侵犯措置任務も重視されているマルチロールファイターですし、近年、中国やロシア機の活動も活発になってきているので、AAM-4Bを搭載した任務もますます重視されてきているでしょうね。
戦闘機の開発ノウハウのあるアメリカやイギリスなど諸外国ですら、近年開発は順調に進まないですから、F-3も計画通りに開発されて、2030年代にF-2から置き換えるのは容易でないでしょうから、国産の強みを生かして、F-2の改良も行ってほしいですね。

AF-S TELECONVERTER TC-14EIIIを買ってみた

どうやら以前の撮影の際に紛失してしまったらしいAI AF-S TELECONVERTER TC-14EII。シクシク?
望遠レンズのAF-S 600mmやAF-S 70-200mmに必要なテレコンであることから、光学系が一新されたIII型を、中古ですが買ってみました。

Nikon TC-14EIII これが実質最後のFマウントのテレコンバーターに

■TC-14EIIIではDタイプのAF-S/AF-Iレンズが使えなくなった

NikonのAFテレコン初代のAI AF-I TELECONVERTERのTC-14E、2代目のAI AF-S TELECONVERTER TC-14EIIは、どちらも光学系は同じ5群5枚で、外装の仕上げが異なるのみです。
AF-S TELECONVERTER TC-14E III(以下III型)では、Dタイプレンズが使用できなくなりました。II型までにあったAIガイド(Nikonの絞りリングの絞り値をボディ側に機械伝達する機構)が省略され、レンズ側の最小絞りが伝達できないためでしょう。
元々、NikonのAF-I/AF-S TELECONVERTERは、レンズの絞りリングでしか絞り値をボディ側に伝達できない、F4シリーズやF90/F90Xシリーズのようなカメラも考慮した設計となっていました。
絞りの位置を機械的に伝達するAIガイドが残されていたわけですが、1996年のF5以降に登場したボディは、ボディ側のコマンドダイヤルで絞りを設定できるため、21世紀になり登場したレンズは、ほぼ全てが絞りリングのないGタイプやEタイプ(電磁絞り)になりました。
また、TC-14Eと組み合わせるべき望遠レンズも、最後に発売されたDタイプのAI AF-S Nikkor ED 300mm F2.8D II(IF) (2001年3月)より後のレンズは、全てがGタイプかEタイプとなり、現状ではAIガイドを使うことはほとんどなったことから、バッサリとDタイプの望遠レンズの互換性を切ってしまったのがTC-14EIIIです。
当方も既に、Dタイプの望遠レンズは所有していないので、実質的に問題ないですね。
AIガイドを省略したため、名称もAI AF-Sから”AI”を取った、AF-S TELECONVERTERになっています。

■工学系はII型から一新

TC-14EIIIでは、II型までの5群5枚の工学系から、新しい4群7枚の光学系に更新されています。


さらにレンズ表面にフッ素コートを施すことで、汚れが付きづらく拭き取りやすくなっています。
光学系が一新されたことで、従来とどう変化したか、今後実写で試したいと思います。同じ条件で比較できないのは残念ですが。

テレコンは、テレコン自体の光学系性能と、マスターレンズの光学性能両方が作用するため、一概に評価はできませんが、1.4倍なので、無理なく伸ばせます。
旧II型でも、劣化は少なく実用でした。さすがにTC-20EIIIのように2倍テレコンになると、やはり画質の劣化は感じます。
というわけで、実写で試したら、また報告します。

今度はなくさないよう、気をつけて管理しないとね。