「お酒」カテゴリーアーカイブ

【豊島屋酒造】NEON (BLUE) 2022-2023 仕込みNo.31

2年ぶりに東村山市の豊島屋酒造の直売所【KAMOSHInoBA】(醸しの場)にお邪魔してきました。

いや~暑いですね。暑いと日本酒の消費は伸び悩むそうですが、こんな暑い時期は生酒を冷酒でキリッと冷やしていただくと良いですよ。
ってことで、生酒を2本買ってきました。1本目がこちら。

【豊島屋酒造】NEON (BLUE) 2022-2023 仕込みNo.31

東京都はどうしても酒造というイメージはないですが、豊島屋酒造は…ほんと素晴らしいです。「金婚」や「屋守(おくのかみ)」、特に後者は特約店でしか買えないお酒ですが、都内であればわりと購入しやすいですね。そこはさすがに地元の酒だけあります。

しかし今回の「NEON」は、豊島屋酒造の直売所【KAMOSHInoBA】(醸しの場)、または通販でしか買えないお酒となっています。仕込みNo.も入っていて、仕込みによって味も変わってきます。No.31は、この日冷蔵庫に入っていた最後の1本。No.32はいくつか在庫がありました。

【豊島屋酒造】NEON (BLUE) 2022-2023 仕込みNo.31

酒米は八反錦、これを精米歩合55%とした純米吟醸無濾過生原酒です。なおラベルの色は職人によるハンドペイント(笑)だそうです。

プチプチ生酒らしい微発泡

開栓したらポンとガス感あり。吹き出しまで行かないけど、まだ酵母が生きている証。
巷で売られている「生」と書かれたお酒、よくスーパーマーケットで売られているようなものの中には、冷蔵ではなく常温で売られているものもありますが、あれは生酒ではなく「生貯蔵酒」といって、出荷前に火入れしています。そうでないと、常温では急速に発酵が進んでしまいます。

さて注ぐと、少しシュワシュワした泡立ち。写真の通り、微発泡です。
上立ち香は爽やかなメロンっぽい瑞々しさ。口に含むと…優しい、柔らかな甘味。決して芳醇すぎない、さっぱりとした甘み、そして後味に苦味~少しの辛さがあって、さっと引きます。あ、これはスイスイ飲めちゃう系だな。
とにかくさっぱりとした甘み、フレッシュで飲み飽きない、微発泡による爽快感、夏に飲むお酒にぴったりじゃないかと。気になったかは通販で是非!

【清水清三郎商店】作 ZAKU Z

私が日本酒で一番お気に入りのブランド、作(ZAKU)は、三重県鈴鹿市のお酒で、火入れ酒ながら、生酒のようなフレッシュさが特徴です。
そしてその中で、そういや買ったことがないなと思って今回買ったのが、ZAKU Zです。

【清水清三郎商店】作 ZAKU Z

ワインボトル形の瓶が特徴です。個人的に、生酒の場合特に発泡による旬出を防ぐ意味でも、回転型の栓をどの日本酒にも採用して欲しいと思っています。開けやすいですし。なので、こういう瓶が好きです。

【清水清三郎商店】作 ZAKU Z

精米歩合60%、瓶に書かれてはいませんが、酒米は「みえのゆめ」とのこと。
作シリーズは、あまりスペックは表に出ないことが多いのですが、先入観なく飲んでほしいということかな?

火入れだけどわずかにプチプチ感あり

上立ち香は、とても上品かつ香り高い、果実よりもなにかの花のような香りを印象付けます。
口に含むと、ふわっと広がるマスカットのジューシでふくよかな甘さ、なのにすっと引いて行って、苦味とドッシリさもあとに付いてきますが、それも最後はすっと引いて後味がスッキリ。実に作らしいですが、他の銘柄よりも更に華やかな味わいですね。それでいて、決して後味二いつまでも残る感触は一切なく、すっと引いていくのもまだ作らしいです。
華やかな味わいなので、最初の1杯にも良いお酒ですね。

作といえば、そろそろインプレッションシリーズものみたいな。これは買える店が極めて限られるので、買うというより置いてある店に飲みに行かないとだな。

【横須賀ビール】海上自衛隊ビール FFM-2KUMANO

横須賀ネタで引っ張った1週間のラストを飾る、海上自衛隊ビールは、YOKOSUKA軍港めぐりのショップで購入しました。

【横須賀ビール】海上自衛隊ビール FFM-2KUMANO

ラベルはいくつか種類があったけど、いまYamaroいち押しの(笑)もがみ型護衛艦「くまの」(FFM-2)をチョイス。
なぜ押しになったかというと…

護衛艦「くまの」(FFM-2)のパッチ

このパッチのセンスが大好きだから(笑) 「クマノ」と、あえてちょっとレトロなフォントのカタカナにしたのが良いですね。
葛飾北斎風の波を背景としています。鳥はなんだろう?

製造もちゃんと横須賀ビール、つまり地ビールです。販売元は(株)トライアングルで、これはYOKOSUKA軍港めぐりの船など、観光船など観光関連の業務を行っている会社でもあります。
ペールエールのビールで、蜂蜜も入っている!

ペールエールだけど色は濃いめ

注いでみると、案外色は濃いめです。ペールエールのペールとは「淡い」という意味だそうで、欧州における大昔のビールはこれよりもっと濃い色だったため、それより淡い色のペールエールというものが生まれたそうです。泡も色がついていますね。

香りは結構華やかです。口に含むと…、お?最初は苦味が来るけど、蜂蜜の甘みが後味で出てきます。割と甘め。でも最初がホップの苦味があるので、バランスは良いですね。
妻も気に入ったようです。お値段高めなのがネックですが、お土産、記念と考えれば、まあ納得でしょう。

ということで、YOKOSUKA軍港めぐりの船に乗った後は、おみやげもしっかり買いましょうね。日本酒もあるみたいだし。

【廣瀬商店】白菊 純米吟醸60

記事を書こうと思って、少し時間がたってしまったので、忘れぬうちに。

前から、茨城県の百里基地撮影に行く際に通る酒造、気にはなっていたのですが、いつも時間がなく行けていませんでした。
今月上旬の百里撮影の後、早めに撮影を切り上げて寄ってきました。

直売所とはいえ、入ると事務所でした(笑)。メニュー表があって、そこから選んだものを奥から持ってきてくれる、という買い方になります。
私、勘違いしていましたが、ここが石岡市のため、去年倒産した石岡酒造と勘違いしていました。大変申し訳ございません! こちらは廣瀬酒造、絶賛営業中です。

【廣瀬商店】白菊 純米吟醸60

「白菊」
このお酒は辛口だそうです。ラベルが素敵です。今どき風のオシャレでもないけど、正統派の日本酒、藍染のような色合いが素敵です。

【廣瀬商店】白菊 純米吟醸60

アルコール度数はやや高めの17度以上。ラベルにあるように加水していない原酒です。茨城県産の山田錦を精米歩合60%で。日本酒度は+3で、超辛口というわけではなさそう。
酵母は小川酵母、協会10号酵母としても知られています。小川酵母は茨城県の明利酒類の小川氏が開発した酵母であることから、その名が使われています。

ほんのり黄金色

火入れ酒ですが、なんとなく冷やして飲んでみたいと思い、今回は冷酒で。
上立ち香はメロンの思わせる爽やかな吟醸香。口に含むと、おや、マスカット系の酸味と瑞々しい甘みを感じさせる、冷やしてちゃんと甘いのだから、辛口という概念は吹っ飛びました。いいわ。そして辛口と思わせるドッシリ感はあとから来るけど、決してドッシリ過ぎない、というか最初ののみくちの甘みがあって、ドッシリさをあまり感じさせないのです。
よく言う淡麗辛口ではなく、爽やかほんのり辛口、とでも言うべきか? 温度が上がると、甘みも掘より広がる感じ。

食事の味を邪魔せず、かと言って淡麗すぎないので、酒単体でも楽しめます。
廣瀬商店「白菊」、なんで今までスルーしてたんだろ? なかなかのお酒です。これ、戦闘機が飛ばないなと思ったら、早めに撮影切り上げて今度また買いに行こうと思いました。次は一升瓶で、じっくり味わいたいな。

【島崎酒造】東力士 ニゴリ酒 活性生原酒

東力士のニゴリにはいくつか種類があり、先日購入したものは超特濃にごり酒でしたが、今回は「にごり活性生原酒」。
毎回購入のたびに酒屋に脅される(笑)、「とにかく慎重に空けてください」「天井まで吹くこともある」「お風呂場で開栓したほうが良いかも」「部屋中酒まみれになったとクレームが入った」。

【島崎酒造】東力士 ニゴリ酒 活性生原酒

ただこの活性生原酒、蓋にガス抜き穴が空いているため、実はこれまで何度か買って吹いたことはなかったりするのは、過去のブログを見て実証済みではあります。
とはいえ、今回もかなり慎重です。

【島崎酒造】東力士 ニゴリ酒 活性生原酒

以前買ったものと同様、アル添、アルコール度数19度以上とかなり度数が高いです。
酒米や酵母は非公開、日本酒度は参考までに、東力士HPにあるゴリララベルではない定常販売品で-8となっています。

とにかく慎重に慎重を重ねて、大きなボウルを2個用意して、瓶の上下を挟んで開栓しました。

うん、今回も吹かなかった!

ガス感ほぼありませんでした。とはいえ、次回も同じ保証はありません。慎重に開栓してください。

細かい澱がたっぷり

一度蓋をしてニゴリ成分をゆっくり撹拌。澱の粒子は割と細かめ。同じニゴリでも超特濃ほどのトロトロ感はないですね。

トロトロではない正統派ニゴリ?

上立ち香は華やかな果実系。口に含むと、いやぁ甘みがすごい。濃厚バナナジュース(笑)酸味と苦味のバランスも良い。かなり強い甘みです。そして以前飲んだものよりもアルコール感が少ない。なんなら、アル添だなんてのはわからないくらいです。とはいえアルコール度数19度以上だけあって、後からドッシリ感は来ます。が、最初がバナナジュースなので、アルコールのドッシリ感が割りと感じにくいのです。危険なお酒です。甘いと思ってグイグイ飲むと痛い目に遇いますよ(笑

上の写真は2回めに注いだときのものですが、これぐらい澱がしっかり絡むと、濃厚バナナジュースの強い甘みが少し後退。酸味や苦味もより強くなり、更にバランス良くなりました。上澄みを楽しんだ後、澱を絡めて飲むのが楽しいお酒ですね。

飲み過ぎ注意です。ホントに。ついつい飲みすぎてしまいます。

【森島酒造】森嶋 雄町 純米大吟醸 瓶燗火入

酒屋さんNo.1のおすすめ、ということで、自宅用としては初めて買ってみた森嶋

【森島酒造】森嶋 雄町 純米大吟醸 瓶燗火入

なかなかシックなデザインのラベルです。茨城県日立市の酒蔵、森島酒造。あまり酒のイメージがない、文字通り日立製作所のイメージが強い日立市。

酒米は雄町、これを精米歩合50%とした純米大吟醸。瓶燗火入ですが、まだ酵母が少し生きているのか、冷蔵推奨です。

瓶燗火入だけど、ごく僅かにプチプチ発泡

上立ち香は爽やかな吟醸香。口に含むと、おお、酸味主体!? とても酸味を感じます。そして程よいメロンのようなみずみずしい甘み、苦味。ごく僅かに発泡感が残りプチプチとガス感あり。
そして何故か2杯目を注ぐと、酸味が落ち着き全体のバランスが向上、え、初日の2杯目でこうも味が変わる!? 不思議なお酒です。酸味が落ち着きサイダーになりました(笑

その後2日、3日経過するにつれ、酸味は落ち着き甘み、サイダーのようなフレッシュな甘さも少し落ち着き、どんどん水に近づいていきます。もちろんそれは例えですよ。味に落ち着きと深みが増していきます。瑞々しさはあれど、最初の華やかさから落ち着きへ。このお酒は一升瓶で買って正解。毎日変化があり、どんどん美味しくなっていくお酒。確かに酒屋のオススメだけありますね。毎日の晩酌が楽しくなります。

【井上清吉商店】澤姫 山廃純米かすみざけ

先日の北宇都宮駐屯地開設記念行事の撮影後に、宇都宮の酒店で買ってきたお酒その2です。

【井上清吉商店】澤姫 山廃純米かすみざけ

栃木県の酒造、有名所は「鳳凰美田」「姿」「仙禽 (せんきん)」辺りでしょうか? なんとなく、県庁所在地の宇都宮市以外の酒蔵のブランドが思い浮かびますが、宇都宮市もちゃんと酒蔵はあり、その1つが、「澤姫」の井上清吉商店です。
今回は、その澤姫のかすみざけです。

好きなんです、瓶内二次発酵のお酒。吹き出すかもしれないドキドキ感(笑
山廃仕込みというのいうのもポイントです。櫂入れしない、これがポイントなんです(何の?)。って自分でツッコミを入れていますが、山廃仕込みで瓶内二次発酵ってのが面白いです。
酒米は栃木県産ひとごこち、精米歩合65%、アルコール度数は16度、スペックだけ見ると、ごくごく一般的な日本酒です。
それを火入れせずに瓶に入れ、さらに瓶内発酵させています。開栓時期で味が変わるでしょうね。製造が2月、3ヶ月寝かせて5月に出荷ということのようです。

では、恐る恐る開栓します。ねじ込みの栓ではないので、慎重に開栓。今回は吹き出しなしでした。

プチプチ微発泡、うすにごり

澱は沈殿するタイプで、ゆっくり撹拌して混ぜると薄濁に。
注ぐとプチプチ泡が出ますが、発泡感はあまり強くないようです。ただこれは瓶内発酵の具合にもよるので、開栓は慎重に。

上立ち香は爽やかな吟醸香。口に含むと…プチプチ微発泡感。思ったより甘味は控えめ、ですがちゃんと米の甘みは感じられます。あくまで爽やかな甘み、そしてほんのり酸味。苦味はそこそこありますね。そして辛さも適度にあるのは山廃らしいです。大人な味ですね。やや辛口ですが、飽きのこない味と言って良いですね。この手のお酒は、食事と合わせるより、それ単体で飲む方が、というものが多いですが、こちらは食中酒としてちょうどよいバランスです。
そして、ついつい進んでしまう…。味わいの変化も楽しみたいですが、すぐに無くなりそうですね。

栃木の酒、まだまだ開拓しきれていない。また今度行ったら買わないとだね。

【島崎酒造】ニゴリ 東力士 純米酒 超特濃にごり酒

妻が特にお気に入りで、何度もリピート購入しているお酒です。
先日の北宇都宮駐屯地のあとに、いつもの宇都宮の有名酒店に置いてあったので、購入しました。

【島崎酒造】ニゴリ 東力士 純米酒 超特濃にごり酒

相変わらずの特濃っぷり、もはや濁酒ですが、れっきとした日本酒です。
そしてラベルの通り、一升瓶で破格の¥2,420です。今どき、銘柄酒でこの価格で購入できるなんて、そうそうないですよ。
今回は活性バージョンではなく、超特濃バージョンです。

【島崎酒造】ニゴリ 東力士 純米酒 超特濃にごり酒

酒米は非公開で、精米歩合70%、アルコール度数を9度に抑えて飲みやすく、日本酒度はなんと-66、一般に日本酒度は低いほど甘口ですが、実際には日本酒度は水に対する比重でしかないため、実際の甘い辛いには必ずしもリンクしません。とはいえ、これだけ濃いということは、米の糖分が相当残っているということですね。
出荷毎に日本酒度やアルコール度数は変化します。さて今回はどうでしょう?

相変わらずのニゴリっぷり

一応火入れ酒ですが、フレッシュなので冷蔵が望ましく、もちろん冷酒でいただきました。
香りは思ったよりも落ち着きがありますね。口に含むと…おお、押し付けがましくないけど芳醇な米の甘み、そしてこれまた押し付けがましくない程度の酸味で、ヨーグルトドリンクのようですが、より濃厚でとろとろしています。米の甘みです。お米からこれだけの甘みを引き出せるとは!
スイスイ飲めますし、決して濃厚すぎて飽きが来るということもない。濃厚ながら、割と後味がさっぱりとしているのも、適度に酸味と苦味も含んでいるからです。やはり、酒には適度に酸味や苦味もないと、飽きてしまうのですよね。

ということで、一升瓶でもあっという間になくなります。また見つけたら買わないとだね。

【島崎酒造】洞窟低温熟成酒 熟露枯(うろこ) 大吟醸 秘蔵壱拾年以上

皆さん、古酒ってどんなイメージですか? なんとなく「濃厚」「癖が強そう」「ちょっと苦手かも」なんて印象を持つ方も多いと思います。
ところが、そんなイメージを覆す古酒もあるのです。というか、古酒のイメージって、そもそも少ない流通量のごく限られたものを飲んだだけ、しかもしれを人から聞いたといいうほうが多いので、実はイメージはイメージでしかなかったり!?

立派な小箱に入った古酒、実は去年のGWで栃木に帰省した際に買ってきたもので、購入時点で10年以上熟成させたものでしたが、更に我が家で1年熟成させました。
箱も立派なら、瓶も立派です。そして栓が木製というのも面白いですね。

洞窟低温熟成酒とあるように、島崎酒造は洞窟を所有しており(見学も可能)、真夏でも15度以下という低温の洞窟で10年以上熟成、中には20年以上熟成させたものもラインナップしています。

【島崎酒造】洞窟低温熟成酒 熟露枯(うろこ) 大吟醸 秘蔵壱拾年以上

本品は酒米の定番、山田錦を精米歩合40%とかなり削った大吟醸ですが、醸造アルコール添加となっています。これからイメージすると、なんとなく強い酒、辛口をイメージしますね。
ただラベルの「味わい」には、10~20年は「深みとまろみをました気品ある熟成酒へ」とあります。さて実際はどうでしょう?

熟成酒らしい琥珀色

今回は常温(ひや)でいただきました。
香りは何とも甘いカラメルのような華やかさを感じさせます。口に含むと…えっ、これ本当に醸造アルコール入ってます? 何ともまろやかな甘みと深み。香りもカラメルっぽいですが、飲んだ印象もまさにそれですが、決して華やかすぎず、むしろ落ち着いています。
アル添にありがちな辛さは微塵も感じず、何ならアルコールっぽさをあまり感じないのですよ。変な癖もなったくなく、今まで飲んだ古酒の中でもダントツなまろやかさです。
押し付けがましくなく、カラメルっぽい感じなのに気品を感じます。高級洋菓子店の味わい? 適度な酸味と苦味もありますが、それらは余韻にわずかに感じら、これがまた絶妙。

ということで、島崎酒造の洞窟見学をしたら、ぜひ記念に1本買ってみてください。自宅でさらに熟成させるのも良いでしょう。

【五十嵐酒造】天覧山 純米酒

当ブログでは割とよく登場する五十嵐酒造のお酒。ですが、これまで直汲み原酒の「五十嵐」ブランドのお酒をよく買っていて、昔からある「天覧山」ブランドのお酒を買ったことがなかったのです。何せフレッシュな生酒ブームで、昔ながらのお酒よりも売れるのでね。
でも、昔からあるブランドも大切にしたいし、何しろ「五十嵐」のベースになるお酒そのものだから、ぜひ定常商品も味わいたいのに、案外置いていなかったりします。特約店のみ販売の五十嵐のほうがよく見かける!?
が、こちらはGWに行ったOH!飯能で売っていたので、買ってきました。

【五十嵐酒造】天覧山 純米酒

「天覧山」のベーシック。すごいのは、四合瓶(720ml)で税込み¥1,200という安さ! 一般に、純米酒の四合瓶は¥1,500前後が多いのですが、この値段は魅力です。HPには、

酒造好適米の持つ旨味、香りを十分に引き出した軽快で滑らかな口当たりが特徴の純米酒です。料理との相性も幅広く、特に素材の味を生かした 軽い味付けの料理に良く合います。まろやかな口当たりを活かす為に冷や~ぬる燗でお楽しみ下さい。

https://www.tenranzan.jp/SHOP/369.html

とあるように、冷や(常温)からぬる燗がオススメのようです。

【五十嵐酒造】天覧山 純米酒

情報は少なめ。純米であること、精米歩合65%であること。良いではないですか、先入観を持っちゃいけないのです(笑
もちろん冷やで頂きます。

ああ、安心する昔ながらの日本酒の色

上立ち香は、生酛系のような酸味と米の旨味を予感する感触。口に含むと、まさに生酛系の酸味、カラメルの甘み、アタックはそこそこあるけど、わりと余韻はすっと引いていくタイプで、この手の古典的な味わいの日本酒なのに、引きが良いって面白い。古典的な味わいなのに、後味が洗練されている。

「天覧山」の初代久蔵は、新潟県中頸城郡の出身で杜氏として青梅の「澤乃井」小沢酒造につとめていましたが、独立して飯能の地で酒造りを始めました。

https://www.snw.co.jp/~iga_s/about/

ああ、確かに、この味は澤乃井に通じるものがありますね。澤乃井も生酛系の日本酒が得意な酒造です。
この旨味は確かに燗にしてもうまいやつ、いや、むしろちょっと温めるとより引き立つでしょう。良い酒ですよ。これは普段飲みに置いておきたいお酒です。