「カメラ・レンズ関連」カテゴリーアーカイブ

Nikon F Photomic FTNの電池が切れてしまったので代替品を買ってみた

親父から四半世紀前に奪い取ったNikon F Photomic FTN(正式名称はFが付かないNikon Photomic FTNですが、ここでは通りが良いようFを付けています)ですが、交換式ファインダーに露出計を内蔵しています。
1959年にNikon Fが発売された当初は、交換式ファインダに露出計内蔵のものはなかったのですが、その後、外部測光(撮影レンズとは別に専用の受光素子で外光を受光して測光する)のPhotomicファインダが登場、以降TTL平均測光に対応したPhotomic T、中央部重点測光に対応したPhotomic TNを経て、レンズのカニ爪と連結し絞りリングを最小値に合わせることで開放f値が設定できることで開放測光を可能とした最終形のPhotomic FTNへと進化しました。

親父が1970年に新品で購入したPhotomic FTNは、ファインダ側に露出計の電池ボックスがあり、ファインダを取り外すことでアクセスできます。
その電池がついに切れてしまいました…。電池テックボタンを押してもメーターが振らなくなりました。
MR9という型式のボタン型の水銀電池2個を使用するのですが、このMR9は毒性の高い水銀を使用することから、1995年には製造中止となり、21世紀に入ると入手困難となりました。

このため、代替方法が必要となります。
作成はやや古いですが、こちらのまとめページに詳しく書かれています。 

SR44やLR44ボタン電池を代用する案が最も手軽ですが、これらの電池の公称電圧が1.5Vなのに対し、水銀電池MR9は1.35Vです。
このため、関東カメラサービスの抵抗入りのアダプタを使うか、抵抗なしで露出がずれるのを承知で使うか、あるいは同形状の代替電池を使うか、という選択肢があります。

今回は同形状の代替電池のうち、電圧も水銀電池と同じ1.35VのMRB625を購入することにしました。
空気亜鉛電池のため、開封して酸素を取り入れることで放電しますが、使用如何にかかわらず放電するため、寿命がどの程度か気になるところ。
ですが代替電池としてはこれがベストかなと思っています。

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先の代替電池のまとめページは2006年に作成されたため、現状と異なる点もあり、MRB625は恐らく2006年より現代の方が入手しやすくなっているようです。

Photomicファインダから取り出した電池も代替品のアルカリ電池V625Uでした


ちなみに、外した電池ももちろんMR9ではなく代替品のドイツ製VARTA V625Uでした。自分で交換した記憶はないのですが、さすがに四半世紀持つとも思えないので、どこかで換えたんでしょうね。しかもアルカリ電池なので電圧1.5V、これで過去Nikonにメンテナンスしてもらい、露出計を調整しているので、もしかするとMRB625に換えることで露出系がずれるかもですね。

届いたMRB625、1個1,100円(Amazon購入時)で、2個購入。高い…。電池の消耗スピード次第では、関東カメラサービスの抵抗入りアダプタ購入も考えないとですね。

Photomic FTNファインダの電池ボックスに2個入れ、電池チェックボタンを露出計の針が動くこと確認。

さて気になる露出ですが、他のカメラと比較してみることにします。その話は別途記載しますね。

Nikon Z 8 FW C:Ver2.01

2024年4月23日にNikon Z 8FW C:Ver2.01が発表されました。今回は軽微な修正のようですね。

  • 通信機能で表示される以下の初期設定を変更しました。
    • – 暗号キー
    • – カメラの初期化後に表示されるパスワード
  • 以下の不具合を修正しました。
    • – 撮影した画像が緑色に色かぶりする場合がある。
    • – カメラに設定された日時が不正になる場合がある。
    • – [撮影直後の画像確認]を縦位置で再生中、画像を拡大表示しマルチセレクター / サブセレクター操作を行うと入力した方向に移動しない。
    • – バージョンアップ後、アイセンサーが反応せずファインダーが表示されない場合がある。
    • – 画像モニターに i メニューを表示し、シャッターボタン半押しで i メニューを消灯してからファインダーを覗くと、 i メニューが表示されたままとなる場合がある。

さて、たまにはSnapBridge経由でアップデート試してみようかなと。今までただの1度もSnapBridge経由でFWの更新が成功したことがないんですよね…

はい、更新できませんでした

ダメでした(笑) ほんとこのアプリ、Bluetoothはちゃんとつながって画像転送もスムーズなのに、WiFi接続はてんでダメ。WiFiに切り替わらないのです。

数回試しましたが同じ結果なので、素直にカード経由でアップデート。そのほうが早いです。本当にNikonはアプリケーション開発、真面目にやってほしいです。
SnapBridge、評判悪いけど、Bluetoothで接続している限りは割と快適なんですよね。その点他社のアプリより快適なんですけどね。

結局カード経由でのアップデートがベスト

さて、アップデートも済んだけど、撮影に行けるタイミングはまだ先。GWは各ジャンル撮りたいなと思っていますが、果たして…

4本のNIKKOR 35mm

NIKKOR Zの35mmはf/1.2が出るとの噂もありますが、スナップはf/1.8で十分と思っているので、NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sはいつか欲しいと思っていたレンズの1つです。

これで手持ちの一眼用の35mmは4本となりました。好きなんですねぇ。

左から右へ行くにつれ新しくなっていく、そして大きくなっていく…f値が違うから一概に言えませんが

Nikkor-S Auto 35mm F2.8
AI AF Nikkor 35mm f/2D
AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

どのレンズもNikon Zマウント機なら使えます。FマウントレンズはマウントアダプターFTZ IIを介して取付可能。厳密には一番古いNikkor-* Auto(通称オートニッコール)はFTZ IIは公差の問題で公式には取付不可能としているものの、そのNikon自身がNikonミュージアムの企画展で、自己責任の下FTZ IIにオートニッコールを取付けて撮影していて、個体差で取付が渋いものがあるようですが、概ね問題ないと思っています。

ということは…4本のレンズで撮り比べできちゃうんですよね。
これは撮影が結構大変なので、そのうちやろうと思いますが、まずはNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sの特性をつかんでいきたいと思います。


ところで…Photomic FTNの電池がついに切れてしまいました…。アダプタ買わないと。

やっぱり35mmがないとね! NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sを買ってみた

初めて自分で買った一眼レフ用のレンズはAI AF Nikkor 35mm f/2Dでした。そして後継モデルたるAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDは予約して買った初めてのレンズでした。
自分にとっての標準レンズは35mmで、それは今も変わらず。昔は一般的に標準レンズとされる50mmが苦手だったのもありました。今では50mmも苦手ではなく、好きな画角になりましたが。

そして、Zマウントのカメラを手にして2年半、とにかく画質が良いNIKKOR Zは現時点でまだ4本(14-30mm,24-200mm, 40mm, 180-600mm)ですが、どのレンズも満足しています。
こううち、最も安価な撒き餌レンズ、NIKKOR Z 40mm f/2ですら、値段にしてはなかなかの性能、ただこのレンズの唯一の欠点は、最短撮影距離付近では球面収差が増えることでふわっとした描写になり、その個性を活かそうとした撮影には良いかもしれないけれど、場合によってはコントラスト低下を感じたりもします。このあたりはコストが出ていますね。もちろんそれをわかった上での設計と思いますが。

ということで、そろそろ撒き餌レンズの40mmからステップアップしたいなと思いました。
もちろん、マウントアダプタFTZ II経由でAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDを使うという手もありますし、実際そうしていますが、マウントアダプタ経由だとどうしてもレンズ自体がかさばってしまうんですよね。
後は純粋にS-Lineの単焦点レンズは使ってみたいというのもありました。

ということで、ZマウントのS-Lineで初めての単焦点レンズとして、NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sをチョイスしてみました。

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

外観はそっけない

NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sは、2018年9月にNikon Zシリーズのミラーレス一眼初代機であるZ 7と共にに発売された、Zマウントでは最初期のレンズです。
率直に言うと、AI AF Nikkor(Dタイプ)やAF-S NIKKOR(GタイプFX用)の35mmと比べて、個人的にはそっけないデザインに見えます。
両レンズにあったフォーカスの距離窓がなくなり、コントロールリングの占める割合が大きくなったのも関係しているでしょう

シンプルだけどそっけないデザインかな

NIKKOR Zでは、全てのレンズがFマウント一眼レフ用レンズ(AF-Pレンズを除く)のように機械式のフォーカスリングがなく、コントロールリングになっています。コントロールリングはフォーカスユニットと機械的に接続はされていなく、コントロールリングのエンコーダを介して、電気的にフォーカスリングをコントロールしています。
こうした機構は一眼レフでもAF-Pレンズ(STMレンズ)が採用しており、またマニュアルフォーカス可能な上級コンパクトデジカメでも採用されていました。
ミラーレス一眼では一部レンズで採用されるフォーカシングユニットの複数化により複雑なフォーカシングを行うため、MF時のフォーカスリングによる機械連動では難しい事や、STM採用レンズではモータにエンコーダを搭載しないため、電源OFF時に外力によるフォーカス移動でフォーカス位置検出できなくなるため、こうしたバイワイヤ駆動が主流となっています。
コントロールリングはマニュアルフォーカスだけでなく、絞り、露出補正、ISO感度設定など(レンズによる)が割り当て可能ですが、実際にフォーカス以外に割り当てている人がどれくらいいるかは疑問です。

フードを着けないと…なんだかね

とにかく、この大きなコントロールリングのおかげで、ややデザインが間延びしている印象は受けますね。ほぼ筒です。
シンプルと言えばシンプルでいいのですけど、ちょっと色気が欲しいところ。

スイッチもA/M切替のみでシンプル

ただ、前玉のある銘板がプリントではなく墨入れされているのは好感が持てますね。S-Lineレンズは他にZ 14-30mm f/4 Sのみですが、こちらも墨入れなんです。

銘板が墨入れなのが良いですね

あと、フードを装着すると、そっけなかったデザインも”らしさ”が出てきてこれはこれで。フードはロックレバーのないタイプです。ここはf/1.2やズームでもf/2.8クラスにならないと、そうならないんでしょうね。

フード込みのデザインかな? 装着すると”らしさ”が出てきます

サイズ・重量

そっけないデザインですが、実際カメラに装着し、レンズを持った感じでは、程よいサイズ感です。
外径はAF-S 35mm(FX用)とほぼ同じ73mm、程よくコンパクトです。
レンズフィルタ径も62mm、ここはDタイプの35mmが52mm、Gタイプが58mmだったので、少しずつ大きくなってはいるものの、光学系が増えたにしては良くまとまっているほうでしょう。
重量もGタイプより2割程度重い370gですが、Zのボディは同クラスの一眼レフより軽くなっているため、トータルでは許容範囲ですね。

設計・製造は?

MADE IN CHINAのNIKKOR Z、中国に工場を持つTamronが製造しているのでは?と言われています。

製造国は中国

当然どこで作っているかは機密事項ですから、こういった情報が外部に出ることはありません。中国は製造大国ですし、近年は製造品質が向上していますから、アッセンブリはTamron以外という可能性もあるでしょう。
製造国が中国だから、全て何でも中国製というわけではなく、例えばレンズ自体は日本から輸入してアッセンブリしているとかも考えられ、最終的に組立てた国が中国、というだけしかわからないんですよね。

また、設計自体はKONICA MINOLTAと言われることもありますが、このレンズの光学系特許は、類似するものがKONICA MINOLTAとNikonの連名で登録されており(光学系は一部製品と異なる)、発明者にはニッコール千夜一夜物語でもおなじみの光学設計者、佐藤治夫氏の名前もあります。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0200

つまり、このレンズは2社による共同設計の可能性が高いです。
ただ、はっきり言って消費者はこの辺りは気にする必要はないでしょう。未だ中国製は品質が…という古い考え方の人も見受けられますが、もはやアッセンブリなら日本製と大差ない、むしろ上という考え方もありますからね。


撮影は…週末に。ちょっとベランダで撮ってみてこんな感じ

さすがに近接撮影、Z 40mm f/2と違いますね

最短撮影距離付近の球面収差の少なさは、似た焦点距離で値段1/3のNIKKOR Z 40mm f/2とは全く違いますね。
いやなかなかです。これは週末ちゃんと撮ろうかなと。

キャッシュバックキャンペーン対象商品です↓

Manfrotto LUMIMUSE3 デイライトLEDライト 220lux PLAYのアウトレット品を買ってみた

あると便利なLED照明、演色性の高いのLEDライトが型落ちアウトレットで出ていたので買ってみました。

Manfrotto LUMIMUSE3 デイライトLEDライト 220lux PLAY アウトレット品なので箱が色褪せてますね

LEDライト、今やネット通販で五万と売っていますが、この商品は高演色性を謳っていて、CRI 92(Ra 92)となっています。CRIは実はLEDライトの特性評価に適していないようですが、一応基準としてRa 90以上あれば高演色性の照明と言われています。

このライトは小型で220luxとそれほど照度は高くはないですが、物撮りには十分かなと言うことで買ってみました。
この手の商品では珍しく、乾電池ではなくリチウムイオンバッテリとなっていて、miniUSBで充電できます。Type-Cではないのが時代ですね。

小さいので持ち運びは楽

照射範囲は小さいので広くはないですが、テーブルフォトやマクロ撮影に良さそうですね。こんな感じで1/4インチ三脚ネジやホットシューに取付可能です。ちょっとした作業ライトとしても使えそうです。
照射時間が1時間程度と短いですが、まあ安く買えたので良しとしましょう。


NIKKOR Z 180-600mmの傷防止のためにビニールラップフィルムコートしてみた

今、自分の中でかなり使用頻度の高いレンズがNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRです。この価格帯の望遠ズームとしてはよく写るし、使い勝手が良いです。
元々は航空機撮影で、手持ちのAF-S 600mm f/4Gでは取り回しが大変な撮影状況や、ズームが必要な状況のために購入しましたが、息子が始めたサッカーの試合での撮影にも重宝しています。

基本望遠レンズ好きなので、持ち出す頻度が多くなると、どうしても気になるのが傷です。

持ち出す頻度が高いと擦り傷も出てきますね

そんなに機材をラフに扱う方ではないけれど、どうしてもフィールドに持ち出す機会が多いと、うっかり傷つけてしまうこともありますね。
まだ発売から1年もたっていない、人気で在庫不足のレンズですから、大切に使いたいですしね。
ということで、カメラ始めて四半世紀以上たちましたが(すっかりおっさんになりましたw)、初めてラッピングしてみることに。
X(Twitter)のフォロワーさんで貼り付けている方がいて、気になっていたんですよね。

レンズコートという昔からある布状のレンズガードもあり、よく野鳥撮影する方は迷彩柄のものを使っていたりしますが、かさばりそうな感じで今まで買ったことがなく。
でもラップフィルムならさほどかさばらないし、色柄も豊富。価格も安価なので、傷が入ったら貼り替えればよい。

この手の商品はAmazonよりもチャイナのAliExpressのほうが豊富なんですよね。
あまり使いたくないAliExpressですが、支払いも直接カード払いではなくPayPal払いできるので、1 NIKKORレンズ用の絞り羽部品に続き、2回目の利用となりました。

商品はこちらです。

いろいろな絵柄がありますが、あまり目立たないいろを選択して注文。ところでAliExpressって見るたびに価格がコロコロ変わるので…、まあそんなに高価なものではないから良いけど、あの同じ日でも価格変動するの、何なんでしょうね?

注文から1週間ちょっとで届きました。チャイナから直送なので、通関で時間はかかるけど、今回は予定到着日より数日早く届きました。

いやゆるカッティングシートですね。こういう仕事が早いのはチャイナの良い点でしょうか。日本はすっかりこうした分野でも存在感がなくなりましたね。フィルム自体は3Mのラップフィルム2080を使用しており、これは最近カーラッピングフィルムでもおなじみのものでした。なので耐候性、耐久性も高く、貼りやすく、剥がした場合の糊の残りもない優れたフィルムです。
車に数年貼って剥がしたあとでも、糊が残らず塗装面は綺麗なままだそうで、カメラレンズのように外に常に出しっぱなしにするものではないものなら、より長く持ちそうですね。

貼り方の説明書も入っています

望遠レンズなので、貼るシートの種類は多いですね。レンズ本体だけでなく、三脚座の部分のフィルムもあります。
ズームリングとコントロールリングにもフィルム貼り付け可能ですがこの部分だけは今回貼り付けしませんでした。
またレンズ先端はゴム縁を貼り付けているので、ここも貼り付けしませんでした。

フィルムは適度な厚みがあり貼りやすい、ちゃんとロゴの部分は穴が空いています

3Mのラップフィルム2080、とても貼りやすいですね。適度に厚みがあるので、シワが寄りにくく、位置決めしやすいです。うすすぎるラップフィルムだと、静電気で意図しないところにくっついてしまったり、シワが寄り易かったり、貼り付けが難しのですが、このフィルムは素人にも貼りやすいと思います。
貼り付けの前に、レンズボディ表面はきれいにしておきましょう。

貼り付けにはトータルで2時間以上時間をかけましたが…

こんな感じで貼り付けできました。フィルムはある程度伸びるので、曲面にもしっかりフィットします。さすがカーラッピングフィルムで使われているだけありますね。
細かいことをいうと、少し厚みのあるフィルムなので、円筒形のレンズではフィルムが重なる部分で少し厚みが出てしまいます。
ですがしっかりフィットして貼り付けできて、気泡も入りにくく、全体としてはなかなか良い仕上がりになりました。

写真はありませんが、レンズ前後のキャップ用のフィルムも含まれています。
カメラボディ自体のフィルムもあるようですね。さすがにボディまでやると主張が強くなるのでやりませんが、気になる方は調べてみてくださいね。
ボディの保護に、あるいはドレスアップに、なかなか良く出来た商品でした。

Nikon F90Xのシャッターカウント数

Nikon F100のシリアル通信が不調な件で、F90Xも引っ張り出してきたついでに、SoftTALKで色々設定を見直していました。

Nikon純正のF90/F90XフォトセクレタリーAC-PW-Jでは、カメラの状態表示はこんな感じでした。

Nikon F90・F90Xフォトセクレタリー AC-PW-J

これがサードのソフトであるSoftTALK2000では、もう少し多くの情報が表示できます。

SoftTALK2000ではシャッターカウント(Total Frames)が表示できる!

Statusの項目をよく見るとTotal Frames、つまりシャッターカウント数が表示できるのです!
デジタルカメラでは当たり前にシャッターカウント数が撮影データに付与されますが、フィルムカメラではカメラ本体でそれを行わない限り不可能です。

元々、私の使っているF90Xは、マルチコントロールバックMF-26を搭載したF90Xsというモデルで、シャッターを切った回数を記録、またフィルムに焼き付け可能なアップカウント値(6桁)の機能があります。
ただ、現時点でMF-26はバッテリ切れとなっているため、アップカウント値は保持していないものと思っていました。
ところが数値はきちんと保持されている上に、空シャッターを切るとちゃんとカウント数が更新されるんです。いや30年前のカメラなのにすごいね!

そしてF90Xsをよく使っていた1998~2007年(Nikon D300購入まで)のおおよそ9年でのシャッターカウントは1万回なんですね。これは36枚撮りフィルムで277本程度です。
概ね月2,3本撮影していたので、だいたい感覚的には合っていますね。

フィルム時代にシャッター回数なんて気にしたことない

考えてみれば、デジタルからになり、段々とメモリ容量が上がってから、シャッターを切る数はそれこそ対数のごとく増加しましたね。フィルムでは当たり前ですが1本36枚程度。長尺フィルムを装填できる、例えばNikon F3用のフィルムバックMF-4250コマです。報道カメラマンなどプロカメラマンならともかく、一般的な素人カメラマンが切れるシャッター数は、フィルム時代ではたかが知れていたということです。
デジタルになった今では、1回の撮影で1万枚撮影したなんて話も聞きますが(ほぼ動画w)、それを私のF90Xでは9年かけて達成したわけで、シャッター幕の耐久数など、フィルムカメラの時代では素人にとっては気にすることではなかったのです。

それこそ業務用途、昔アサヒカメラで見たNikon F3の記事で、図書の複写用途でF3を使って80万回シャッターを切っても壊れなかったことが伝説のような扱いになっていますが、デジタルに成り1TBなんてメモリカードも当たり前になりつつある現在、もうメカシャッター耐久40万回でも足りない時代になり、Nikon Z 9 / Z 8、SONY α9IIIのようにセンサの読み出し向上でメカシャッターレスになるのがだんだん当たり前になっていくんでしょうね。

フォーカス距離も読み出せる

話を戻すと、SoftTALK2000では純正のフォトセクレタリーで表示できないフォーカス距離も表示されるんですね。

距離エンコーダ搭載のDタイプ以降のレンズならフォーカス距離も表示できる

コンマ1m単位でしか表示できませんが、ftとmの数値が変わるタイミングが異なるため、実際の距離エンコーダの分解能はもう少し高いと思われます。
この時のレンズはAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDで、F90X発売当時はGタイプレンズは存在しませんでしたが、絞りリングが無く絞り優先やマニュアルモードでは最小絞りに固定されてしまう以外は問題なくF90Xで使用可能。超音波モータレンズも使えますし、絞りもプログラムオートからコマンドダイヤル回せば間接的に調整可能です。

世の中ではF100とF801シリーズに挟まれてやや不人気なF90シリーズですが、こんな感じで当時としてはかなり高機能なカメラだったわけです。
中古では二束三文どころか見かける機会も減ってきましたが、ファインダも良いので是非使ってみてくださいね。

Nikon F100の10ピンターミナルのシリアル通信が不調

先日スキャンしたフィルム、Nikon F100で撮影しましたが、F100では撮影データを専用ソフトで吸い出すことが可能です。
大昔に買ったNikon F90/F90X用のフォトセクレタリー用の10ピン-RS-232Cケーブルは、そのままF100でも使用できることは以前から記事として書いています。

今回も、フリーソフトのSoftTALKとRS-232Cケーブルでデータを吸い出そうとしたのですが…

Nikon F100と接続できない…

なんと接続できないではないですか…。去年SSDを改装してOSを入れ直して以来初めて使ったので、もしかしたらOS側の問題(Windows11)で使えなくなった?
シリアルポートの番号を変えたり、通信速度を変更してみても変化なし。以前は簡単につながったのに。

ケーブルが古くて断線しているかもしれない? 不具合の切り分けをしてみます。
そこで、Windows XPが入った古いPC(DELL XPS M1210)を久しぶりに引っ張り出してきました。

そしてカメラも、Nikon F90Xをまずは接続。シリアルケーブルはUSBに変換しています。

SoftTALK2000で通信できることを確認

久しぶりにWindows XPを起動。懐かしいな。このPCはもう16年前に買ったものですが、ちゃんと生きています。
そしてSoftTALKでちゃんと通信できることを確認。

ちなみにF90/F90X用のフォトセクレタリーでもちゃんと通信できました。

フォトセクレタリーでNikon F90Xを認識

つまり、フォトセクレタリーの通信ケーブル(シリアル-USB変換ケーブル含む)は問題ない。

どうやらF100の10ピンターミナルが駄目っぽい。ただ、ケーブルレリーズは使えたので、レリーズに関わる通信はできるけど、シリアル通信が駄目なようです。
何度か繋いだり外したりしているうちに、1度だけカメラを認識出来ました! そしてデータが吸い出せました。

何故か1回だけF100が認識されて、SoftTALKでデータを吸い出せた

そして、再び通信ができなくなりました。
カメラとしては普通に使えて問題ないし、F90/F90Xと違ってF100のカスタム設定はカメラ本体で可能なので、繋がらないとデータが吸い出せないくらいしか弊害はないのですが、なんだかモヤモヤする不具合ですね。もうそんな修理はできないだろうし、そもそもソフトもケーブルも大昔のもので、誰もサポートが出来ないですし。

あまり使いたくない接点復活剤を試しましたがやっぱり駄目で、F100側の通信コントロールチップが駄目なのかな?

1月に奥多摩日原で撮影したフィルムをスキャンした

現像はとっくの昔にしていたのですが、スキャンし忘れたままだったフィルムをスキャンしました。

上のブログと同じ日にフィルムで撮った写真です。今回はフィルムはリバーサルのFujichrome PROVIA 100F(RDPIII)だったので、カメラはF100を使用。
なのにレンズはすべてMFのAI Nikkor 24mm f/2, PC-Nikkor 28mm f/3.5, AI Nikkor 50mm f/1.2Sと揃いも揃って非CPUレンズ。
そう言えば、F100では非CPUレンズはマルチパターン測光が使えないことを、撮影途中に気づきまして。ええ、中央部重点測光になることを忘れていました(汗

よって今回は露出がやや思い通りになっていなかったのと、やっぱり古いMFレンズ、絞り開放付近は結構厳しいなと。最近のデジタルカメラで撮るよりもレンズの素の性能が出てしまいますからね。そう、昔は基本絞って撮るのが当たり前でしたね。
横着せず三脚を使ってじっくり撮らなきゃなぁと反省。フィルム時代の作法を忘れつつありますね。

今回はNikon COOLSCAN V EDでRAWでスキャンしたものを、Lightroom Classicで少しだけ補正しています。なぜか純正のRAW現像ソフトであるNX Studioでは、COOLSCANのRAWデータは調整ができないんですよね、以前は多少は出来たのですが。Lightroom Classicのほうが調整可能な項目が圧倒的に多いのです。

そういえば、最近はデジタルは写りすぎるなんて話を聞きますが、確かにフィルムをスキャンして、このくらいがちょうどいいときもあるよな、と思った次第。
デジタルで撮った写真(上のブログのリンク先)とも比較してみてください。

【百里基地】2009年3月16日の記録

古い写真データのうちJPG形式のファイルが0バイトになってしまう事例が発生。幸い複数のバックアップのうちの1つにデータが残っていたので復元できたけど、ちょっと怖い事象ですね。同じ画像でもJPG形式以外、RAWデータやTIFF形式、PhotoshopのPSD形式では発生せず。
JPG形式は以前から画像データの一部欠損が発生するなど、エラー訂正が他の形式より弱いのかな?

そんな事態があって古いデータを色々見ていたら、目についてしまった百里基地の写真。古いアルバムを整理していたらついつい見入ってしまう例のやつです(笑
2009年3月16日、今か15年前の百里基地の様子。当時は茨城空港建造に伴い工事が行われていて、この日は21R上がりでした。
この時代は手前の滑走路を使っていたので、とても近い! D300にAI AF-S Zoom Nikkor ED 80~200mm F2.8D(IF) + TC-14EIIでこれだけ撮れた時代。

古いRAWデータも、現代のRAW現像ソフトでよりきれいに現像できますね。何ならAIで解像度アップやノイズ除去も可能になりました。

RF-4EJ (67-6380)は501SQ最後にはフィルムをまとったスペシャルマーキングを施した機体でした。この日は偵察機ながら、戦闘機時代の兵装運用能力を活かしてAIM-9Lのキャプティブ弾を装着していました。
最初から偵察機型のRF-4Eにミサイルの運用能力はないけれど、元々戦闘機だったRF-4EJにはその運用能力が残されています。380号機は偵察機に回収された中でも量産改修型と呼ばれる機体で、偵察用吊り下げポッドとしては、LOROP(長距離斜め写真)ポッドに加えて戦術偵察(TAC)ポッド及び戦術電子偵察(TACER)の運用能力の追加に加えて、慣性航法装置レーダやー警戒装置をF-4EJ改と同様ののJ/ASN-4とJ/APR-6Aに変更した機体です。

2009年はまだ百里基地には梅組の305SQのF-15Jがいて、戦闘機型ファントムの301SQや302SQはまだいなかった時代でした。
この頃からちょくちょく百里基地に通うようになりましたね。まだまともに撮れるのが転がりばかりでした。1回の撮影も2,3百枚程度でしたね。