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Nikon D810の10年

2014年7月17日にNikon D810が発売されました。あれからもう10年です。今でも現役稼働中です。

今もD810はAI AF Micro Nikkor 60mm f/2.8Dとの組み合わせで撮影しています

今も手放さずに使っていますし、何ならほぼ毎日何かしらを撮影しています。1回の撮影枚数は主力機だった頃より減りましたが、時々タイムラプス用のインターバル撮影にも使うので、気がつけばシャッター回数は公称20万回の3倍を超えてしまいました。

ちょうど購入した頃、娘が1歳の誕生日が近かったんですね。妻が誕生日の用意をし、妻の実家では一升餅をもたせました。

ミリタリ系な撮影のシェイクダウンは、今は一般人が観ることはできなくなった、陸上自衛隊の富士総合火力演習でした。
2014年当時はまだ超望遠レンズを持っていなくて、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VRIIにTC-20EIIという組み合わせで撮影していました。
この時の総火演は、とある陸自の地本の退院募集ポスターの写真に自分が撮った写真が採用され、その御礼として招待され、招待者席に座れたの思い出です。

D810は、その前のモデルのD800よりも若干連写速度は改善されたものの、FXフォーマット時秒5コマ、DXクロップして秒6コマと、最初に買ったD300よりも連写速度が遅いのは結構ネックでしたが、あらゆるD800のネガを潰したカメラでした。
D800と比較すると、以下の点が改善されました。

  • D800で問題となったメカの振動による微ブレを徹底的に排除し歩留まりが良くなった
  • 若干の連写速度向上(秒4コマから5コマへ/FXフォーマット時)
  • ノイズが改善
  • オートホワイトバランスの精度が向上
  • 撮って出しのカラーバランスが向上
  • 1080/60p動画に対応

D800のマイナーチェンジというよりも、ほぼフルモデルチェンジに近い改善がなされています。
この時代はまだ3600万画素は高画素機だったので、やれ無駄に画素数が大きとか言われたものですが、今となってはなかなか絶妙な画素数かなと思っています。

D810初の百里基地ローカル撮影

色々懐かしいな…

2014年の入間基地航空祭は外から撮りましたね。

連写速度が遅い分、ちゃんと構図を決めて撮る、という撮り方を学んだカメラでもあります。
今はほぼお家での物撮りとインターバル撮影用ですが、もう処分しようという感じもなくなりましたので、使い倒したいと思います。
現時点でオーバーホールは出来そうなので、出そうかどうか迷いどころですが、このままシャッターの限界にチャレンジしたい気持ちもありますね。

何でもかんでもオートエリアAFで撮るのはダメよ

息子のサッカーの公式戦。先週雨で流れてしまい、昨日も朝雨が降っていたのでてっきりやらないと思っていた。が、中止連絡はない。
結局試合はあり、なんとか雨も降らず。

ギリギリ雨が降らずに試合ができてよかったね

サッカーは最近は3Dトラッキングで撮っています

NikonのZシリーズ、とりわけZ 9やZ 8のオートエリアAFは、まだSONYやCanonに遅れを取っているのかもしれない。まあ私は使ったことがないのでなんとも言えませんが。

もちろんオートエリアで全て解決すればそれで問題ないけど、人が入り乱れているサッカー、これを特定の被写体(私の場合は息子)だけを追わせるのはなかなかに難しいわけです。年内に発表されるであろうCanon EOS R1では、この被写体認識と食いつきについてはかなり自身があるようですね。

サッカーの撮影は、Nikon Z 9の推奨設定ガイドでは以下のようになっています。

https://download.nikonimglib.com/archive5/5ORF300lWmKP05wFCJE42mlZyD67/Z9_TG_AF_(Jp)02.pdf P18より抜粋


オートエリアは推奨していないし、そもそも特定被写体を追いたければオートでは初動から何を特定被写体としたいかは明示できないわけですね。
車でも、スポーツカーにATが採用される過渡期はああだこうだ言われましたが、今ではフルオートモードでMT車より早い変速と加速ができるようになりました。ミラーレス一眼もAFは過渡期であることには違いないですね。
ただ上の推奨設定は、AFエリアを限定させてしまうため、被写体を常にAFエリアに置きたいというとき専用ではありますね。もちろん、AFエリアを動かせばいいんでしょうけど、激しく動く被写体にAFエリアを大雑把にでも合わせるのって、一眼レフの時代と変わらないですからね。

私は、息子を主体としたいため、ここ最近は3Dトラッキング+親指AFで撮影しています。横切り応答は一番鈍い設定です。

ミラーレスになって3Dトラッキングがより活かせるように

Nikonの3Dトラッキングは、もう17年近く前の一眼レフであるNikon D3/D300から搭載されていますが、一眼レフはどうしてもAFエリアが画面中央になり、周辺ほど精度が落ちるため、RGB-3Dマルチパターン測光を使って被写体をある程度認識させて(当然現在のミラーレスと違って測光素子なので解像度は荒い)使えると言っても、サッカーのような激しい動きには対応できませんでした。
ミラーレスになって、被写体認識も出来るようになってから、この3Dトラッキングは割と使えるんですよ。これぞミラーレスのAFの利点と言えます。
上の写真も前後左右入り乱れていますが、ちゃんとピントはゼッケン5番の息子に来ていますね。

もちろん、同じような距離に人物が入り乱れると、まだエリアに迷いが生じたり、他にエリアを持っていかれることもあります。おそらくEOS R1はこの食いつきが相当すごいのでしょう。Z 9はその領域ではないため、適宜親指AFで不要ならAFを一旦止めて、AFエリアを外したら一旦親指AFを離して再度エリアに被写体を入れてAFを動作させる、この使い方がサッカー撮影にマッチしています。
完璧ではないけど、かなり精度良く歩留まりも悪くないです。

便利な機能は使いつつ、カメラの特性を知って、自分にとって最善の使い方をするのが一番では?と思いますね。
やれ被写体認識がクソだの何だのと言っていては始まらんのです。
もちろん改善はしてほしいので、時々メーカーに打ち上げはしているけどね。

積層型CMOSセンサのローリングシャッターの限界を見た?

7月6日(土)の関東の豪雨、すごかったですね。1時間あたりの降水量が60mm! ちょうど車に乗っていましたが、ワイパーが効かない(むしろワイパー動かない方が撥水で見える!?)くらいの大雨。そして雷も凄まじかったですね。

自宅に帰ってきて、その雷をベランダからNikon Z 8のC120モード(秒120コマ, プリキャプチャーON)で撮影してみました。
どこに閃光が走るかわからずなので、やや広角のNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sで撮影したので、撮れた閃光はちょっと小さいのですが、なかなか面白い結果になりました。

※手前に住宅が写っているのでぼかしを入れています

落雷した瞬間は空が明るくなりますが、その明るくなった部分とそうでない部分の境界線が出来てしまっています。
当然これは実際こう見えるのではなく、電子シャッターの幕速の関係でこう写ってしまったのです。この3枚はシャッタースピードは1/500秒です。

Nikon Z 8はメカシャッターレスとなっていて、電子シャッターのみですが、その幕速は上級機のメカシャッターとほぼ同等の速度となっているために、メカシャッターを廃しています。
積層型CMOSセンサとしては幕速が現時点で最高速の部類に入るわけですが、最高速とは言え、画面の上から下を順番に走査しスキャンしているため、幕速1/200秒(画面の上から下までスキャンする時間)よりも速い閃光時間では、このような状態になってしまいます。シャッタースピードがもっと遅ければ問題ないはずです。

上の写真の左側は、稲妻が左下に見え、空がその影響で光っていますが、明るくなっている部分は画面の1/3程度。幕速1/200秒とすると、閃光の発光時間はおおよそ1/600秒です。閃光時間は概ね1~1/1000秒と割と差があるようです。

ちなみにこの撮影中にEVFで稲妻が見えることはなく、空全体が明るくなったのが分かる程度でしたが、こうしてしっかり写っていますし、1秒間のプリキャプチャの恩恵でもありますね。

速いシャッタースピードで全体が明るくなっている状態をしっかり撮るにはグローバルシャッターのカメラが必要

メカシャッターであれ、積層型CMOSセンサーの電子シャッターであれ、このシチュエーション、1/500秒のシャッタースピードでは上の写真のような結果になってしまいますが、これが全画素読み出し可能なグローバルシャッターのカメラであれば、シャッタースピードをより速くしたとしても、幕速の概念なく一気に撮影できます。

グローバルシャッターのカメラは、従来業務用・産業用の高速度CCDカメラで採用されていて、初期の民生用デジカメでも採用されていましたが、近年CMOSセンサが主流となったため、民生用カメラでCCDセンサはほぼなくなってしまいました。これはCCDカメラでは発熱が大きく消費電力も大きいためです。

ところが、SONYからα9IIIが発売され、このカメラは積層型CMOS「Exmor RS」を搭載しお、全画素を同時に露光できるグローバルシャッター方式となっています。このカメラであれば、プリキャプチャー+全画素同時読み出しで雷の閃光と空の光の反射がきれいに撮れると思われます。
そうしたシチュエーションはなかなかないですが、いずれ高速読み出しが売りのカメラはグローバルシャッターのセンサが主流になるかもしれませんね。

※シャッタースピードの観点が抜けていたため補足追記しました。


執筆時点では民生用唯一無二のグローバルシャッターCMOSセンサ搭載のカメラです。この流れはNikonやCanonに波及するのか、興味深いですね。

あると何かと便利なのでJJCの三脚用ストーンバッグを買ってみた

5月末のLCAC撮影や、先日の御殿場での富士山タイムラプスで、Manfrottoの536カーボン三脚で撮影していましたが、モバイルバッテリやカメラアクセサリを入れておくのに、やっぱりストーンバッグがあると便利だよねと思いまして、JJCの三脚用ストーンバッグを買ってみました。

JJC三脚用ストーンバッグJJC-TSB-M

ストーンバッグは、その名の通り、本来はその辺にある石なんかを三脚の脚の部分につけたバッグに載せることで、三脚の重心を下げ、重りにより安定させる、というのが目的です。
以前使っていたSLIKの初代カーボン三脚にも付属していて、実際には石を載せる事よりもカメラのアクセサリもろもろを入れておくことが多かったです。

メッシュの袋に入っていました

カーボン三脚が出始めたころは、三脚自体の自重が軽いために、ストーンバッグを使って重量を増やして安定させる、という使い方があったようですが、最近はあまりっそういった使い方は見なくなりましたね。
なのでストーンバッグを三脚メーカー純正で設定しないことも多くなりました。Manfrottoもストーンバッグは扱っていないですし。

JJCのは汎用品ですし、Manfrottoの536カーボン三脚は、ビデオ雲台と合わせて結構重量があるため、ストーンバッグで多少重くしたところで、あまり意味がなく、アクセサリ入れとしたほうが無難でしょうね。

取り付けてみました。こんな感じでベルトを締めて固定します。こんな感じなので、つけたり外したりするのは面倒で、基本つけっぱなしになりますね。

ベルトで三脚に固定します

ベルトの剛性感がなく、ちょっと頼りない感じ。平ベルト金具(と言ってもプラですが)は、ベルト自体に剛性がないと緩みやすいのですが、この商品も少し緩みやすい傾向があります。
耐荷重は20kgとなっていますが、実際は2,3kgまでに留めたほうが良さそうです。

こんなイメージです。三脚が大きいのもあるけど、ちょっと小さめですかね。Nikon Z 8程度なら入れられますが、これが限度でもあります。
実際にはモバイルバッテリやレンズ、フィルターなどアクセサリを入れておく程度に留めたほうが良いでしょう

ちょっと浅め

大型三脚だと、横に広がってしまうためか、こんな感じで浅めです。高価な機材やレンズは入れておかないほうが良いかも…

三脚を閉じた状態でも収まりは良い

つけっぱなしで三脚を閉じても、やや上に引き上げておけば、3本の脚の間に収まります。ただこのManfrottoの三脚は2mクラスで大き目なので問題なく収まっていますが、物によっては収まりが悪いかもしれません。

これでモバイルバッテリもストーンバッグに入れて撮影出来ます。
アクセサリ類諸々を入れておけるのは便利ですよ。


Nikon Z6III登場! 機種名から半角スペースがなくなりました(笑

初代Z 6の登場から5年半、そのマイナーチェンジ型のZ 6II登場から3年半、やっとフルモデルチェンジと言うにふさわしいZ6IIIが発表されました。

今回から初めて機種名のZのあとに半角スペースがない、Z6IIIとなりました。
なぜ半角スペースが今まであって、今回外したのかがわかりませんが、ハッシュタグにスペースを入れられないとか検索で引っかかりづらいといった弊害を払拭するためなのかな。そんなの最初から気づけよと思いますが、このあたりのポリシーのなさを感じてしまいます。
とにかく、文字のバランスを考えたのか、入っていたスペースがIII型から消えたということで、今後はこの流れになるのでしょうね。

実質マイナーチェンジだったII型から大きな進化をしているのがIII型。この辺りはSONYのメインモデルであるα7がII型からIII型で大幅に進化したのと似ていますね。

部分積層型CMOSセンサ

Z 6II型比で約3.5倍高速読み出し可能な2450万画素部分積層型CMOSセンサを世界で初めて搭載としています。この”部分”積層型というのがミソで、「撮像部の上下に高速処理回路を積層配置した」とあり、詳細はよくわかりませんが、Z 9やZ 8の積層型CMOSセンサより読み出し速度は遅く、シンクロ速度で1/60秒ですが(Z 9は1/200秒)、Z 6IIなどの従来型よりは若干速いよ、ということのようで、メカシャッターは残されています。これが無くなるのは次のモデルでしょうね。

早速電子シャッターの幕速比較をされたつよぽんさんのポストがこちらです。

とてもわかりやすいですね。昨年2023年10月発売のZ fは従来型のセンサであることがわかります。ここだけでも、単なるZ fの焼き直しではないことがわかりますね。一方常用感度はZ fと変わらずISO64000まで(拡張ISO 204800相当)となっています。

ノイズですが、一般に積層型CMOSは熱ノイズの影響でややS/N比が落ちることが指摘されていますが、

初代Z 6との比較では、むしろノイズが軽減されているようなので、この辺りはあまり心配しなくて良さそうです。
それにしても、だいぶ色んな方に先行で機材貸してるんですね。

動画性能は進化、N-RAWも継続

今回、これまでのZ6シリーズのチルト式背面液晶がバリアングルになっていることからも、自撮りを含めて動画撮影にも力を入れていることがわかります。ここはZ fと共通化しているのでしょう。

Z6シリーズ初のバリアングル液晶に

そしてZ 9やZ 8と同様に、N-RAWやProrRes RAWの両RAW動画フォーマットに対応しています。
NikonはシネカメラメーカーのREDを買収しましたが、これに伴いN-RAWは収束し、RECODED RAWを採用するのではと言われていましたが、今回はN-RAWのままでした。買収とIII型開発時期の関係で採用が難しかったのもあるかもしれませんが、とりあえず現時点ではN-RAWは継続で、ひとまず安心です。
個人的にN-RAWはファイルサイズが比較的軽く、思った以上にマシンスペックを必要としないので、アマチュアが遊ぶにも扱いやすいと思っています。

高輝度高色域576万ドットEVF

Z 9の3000cd/m2で色域sRGB相当を超え、Z6IIIは4000cd/m2で色域DCI-P3相当のEVFとなりました。さらに解像度も上がり576万ドットです。120fps表示にも対応しています。ここは羨ましいですね。ただ、20コマ連写時に60fpsにダウンするのは、部分積層型CMOSセンサだからなのか、解像度が上がったことによる描画処理速度なのでしょうね。

-10EV(f/1.2レンズ)対応のAF

スターライトビューなどの拡張機能を使わず、-10EV(f/1.2レンズ装着時)まで対応するAFが搭載されました。ただ、このf/1.2レンズ装着は曲者ですかね。そしてこのスペックはZ fでも同様なので、ここは2450万画素センサの高感度の余裕が見て取れます。
スターライトビューをONにしてなお-9EVのZ 9やZ 8よりはだいぶ良くはなっていると思います。

被写体認識AFもZ 9やZ 8と同等で、やっとNikonミドルクラスもまともに動体AFが使えるようになりそうですね。

Nikon Imaging Cloud対応

Nikon初の試みですね。最近はCanonなんかもCloudでノイズ軽減出来るNeural network Image Processing Toolというプラグインを有償提供したりと、クラウド活用は増えてきていますが、画像の積極的な加工や他のクラウドサービスへの画像転送も対応するなど、今後どう活用されていくか楽しみですね。


III型が出たことで、Z6IIはお安くなっていますよ。AFが旧世代を感じますが、画質自体は良いので、動体撮らなければ十分ですね。

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アレコレついて2千円!、GREEN HOUSEのLEDリングライトGH-CSL80B-BKを買ってみた

照明機材は色々あるに越したことはないのですが、今手持ちの照明機材はどれもバッテリ専用なので、USB電源で使えるものが欲しいと思っていました。
探すと、なんと高さ1240mmまで延ばせる三脚スタンドとスマホホルダーが付属して、2千円程度で買えるものを見つけました。
しかも訳の分からないチャイナブランドではなく、GREEN HOUSEの製品です。

GREEN HOUSEのLEDリングライトGH-CSL80B-BK

さすがに値段が値段だけに、演色性はRa80と、高演色を謳うLEDライトはRa90以上が基本なので、それと比べると劣りますが、まあここは値段なりというか、それでも安すぎる気がしますが。

中身はAmazonとかでよくありがちな中華LEDリングライトとスタンドがセットになっていますね

箱の中にさらに箱。LEDリングライト自体は、Amazonなどでよくある中華製安物リングライトっぽいですね。それにGREEN HOUSEのシールを貼っただけのようです。スタンドもまあ安っぽいしガタガタですが、この値段なんですから、むしろそれでもまだ安いくらいで、儲けは出ているのか心配になりますね。

USBケーブルは、2A以上の出力に対応するUSBコンセントアダプタか、モバイルバッテリを接続します。
PCのUSB端子は1Aまでのものが多いので確認が必要です。

色温度は3種類切替可能です。

パッと見た限り、演色性は確かに高くはないので、厳密な物撮り、特に食べ物系はもう少し演色性の高いほうが良いでしょうね。
写真では色味がわかりやすいよう光量は落としていますが、10段階に明るさを変えられて、かなり明るくも発光可能なので、割と明るい場所でもライティングの効果はわかるかと思います。
物撮りやタイムラプスで深夜の植物撮りにも重宝しそうです。

早速タイムラプス用にセッティング

特にタイムラプスは夜間真っ暗になったり、部屋の照明が入ったりして明るさが一定にならないので、ライティング出来たほうが便利です。
この値段なら買って損はないですね。演色性については、うるさく見なければこのLEDライトでも大きな問題はないように思います。
趣味レベルなら十分でしょう。

在庫限りっぽいので、お早めに。

NIKKOR Z 180-600mmのファームウェアVer1.01

今、一番月間撮影枚数が多いレンズと言っても過言ではないNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR、導入からまだ1年は経っていませんが、ファームウェアアップデートが発表されました。
Ver1.01の更新内容は以下のとおりです。

お? ということは、温度センサーで無限遠の位置を修正するということでしょうか? カメラボディ側には温度の過昇防止のために温度センサは入っていますが、これを利用したものなのかな? それともレンズ側にも温度センサが入っているのでしょうか?

望遠レンズは筐体が大きいため、温度変化でボディの伸縮により撮影結果に影響があると言われていますが、それをファームウェアで修正できることもあるんですね。
元々望遠レンズは温度変化による筐体伸縮で無限遠位置が微妙に変化するため、オーバーインフ(Over Infinityの略)という無限遠を超えてどこにもピントが合わなくなる領域までフォーカスを移動できるようになっているレンズが多いです。
撮影時には位相差またはコントラストAFにより適切にフォーカシング出来るはずなのですが、温度変化により、例えば動体予測フォーカスなどで未来のフォーカス位置をカメラ側が予測しながら撮影している場面で、本来無限遠と設定している位置よりもオーバーしてしまう可能性はあるため、温度変化による無限遠位置をファームウェアである程度制御する、ということなのかな?

ここまでの話はあくまで憶測です。詳しく確認したい方はニコンに問い合わせてみてください。

レンズのFW更新方法

これはボディのFW更新と同じで、メモリカードに更新用のファームウェアをまずコピーします。

NIKKOR Z 180-600mmのファームウェアVer1.01、ファイルサイズは約2MBでボディのFWよりはるかにサイズは小さい

あとはカードをボディに挿入し、NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRをボディに装着し、セットアップメニューのファームウェアバージョンから更新します。
Nikon Zの場合、全てのZマウントボディでレンズのFW更新が可能です。

ファイルサイズは約2MBと、ボディのFWよりも遥かにサイズは小さいので、短時間で更新は完了しました。

LFが1.01になった

実際、寒い時期に無限遠が出ないと感じたことはなかったですが、相当寒い場所でのシビアな状況で発生したのかな?
自分にとっては、Zレンズで初めてのFW更新でした。


Rollei RETRO 400Sで撮る足尾銅山の風景

GW休み中、十数年ぶりに行ってきた足尾銅山。変わった風景あり、変わらぬ風景ありで、デジタルの写真はブログで紹介済ですが、デジタルだけでなくフィルムでも撮影しています。

撮影日は天気予報が雨のち曇り、であればISO感度400が良いかなと持って行ったRollei RETRO 400S、ただ結果的に曇りでも時々晴れ間も出る天候で、Nikon Photomic FTNの高速側シャッタースピード1/1000を多用することも多かったです。
日中撮影は、ISO100で十分だと改めて思った次第。

↑シックナーとその周辺から

とは言え、今回スキャンしてみて、このフィルム、気に入りました。まずスキャンしやすいです。ベースフィルムが透明なのもありますね。
コントラストの出方もよいし、適度な粒状感も良い塩梅です。
RolleiはRollei 35シリーズで有名なドイツのカメラメーカーでしたが、現在は写真用アクセサリを中心に販売しているようです。ただ、自社製造というよりはOEMで供給されたものが多いようです。
このRollei RETRO 400Sも、製造国はベルギーなので、製造しているのはAGFA-Gevaert(アグファ・ゲバルト)と言われています。AGFAも元々ドイツのフィルムメーカーでしたが、ベルギーのGevaertと合併し、現在本社はベルギーとなっています。
ドイツの写真関連のメーカー事情は複雑で、それこそ倒産や合併等を経て現在の形となっていますね。

↑通洞変電所から

RETROを謳うだけあり、FujifilmやKodakのモノクロフィルムよりも粒状感は少し多め、コントラストの出方もやや古めかしさは感じます。
このフィルムは、近赤外光の750nmの波長までの分光感度を持っているため、赤外線フィルタ装着による赤外写真にも対応するようです。
KodakのモノクロフィルムであるT-MAX 400では、630nmを境に急激に分光感度が低下するため、確かにRETRO 400Sのほうが赤外写真には向いているフィルムでしょうね。
今回は特別フィルタは装着せずに撮影していますが、このフィルムの独特のコントラストは、この近赤外線の感度が高い事によるものかもしれませんね。

↑足尾駅の展示車両

フィルムって今時のデジタルの写真よりずっと解像度は低いですが、逆にこの情報量の少なさと適度な粒状感が、写真として良い場合もあるかもな、と今回Nikon Z 8と一緒に撮影していて思いました。
現代は写真でも動画でも、選択肢としての情報量がまずもって30年前とは桁違いに多いですし、その1つ1つの写真や動画にしても解像度も高いため、あらゆる面での情報量が多すぎるのかもしれません。
レトロに写る色調のフィルムや古いコンパクトデジカメがもてはやされているのも、そんなのが理由かもしれませんね。

デジタルで撮った写真と合わせてご覧ください。同時に撮ったとは思えないくらい時代が違って見えますね。
そして今回の撮影で、水銀電池の互換電池を使ったフォトミックファインダーの露出計も問題ないことがわかって一安心。安心して露出系任せで撮影できますね。

35mmレンズで撮ったこの風景が好き

今回はレンズはNikkor-S Auto 35mm F2.8の1本だけ。やっぱり35mmが一番好きだというのも再認識した1日でした。

Rollei RETRO 400S、なかなか良いね

先日現像から上がったモノクロフィルム、取り急ぎスキャンしました。群馬県の草木ダムから。

Nikon Photomic FTN + Nikkor-S Auto 35mm F2.8 (Rollei RETRO 400S)

ISO400なのでそれなりに粒状感はありますが、このコントラストの出方、好きです。

Nikon Photomic FTN + Nikkor-S Auto 35mm F2.8 (Rollei RETRO 400S)

露出計の電池を互換電池に交換したNikon Photomic FTNの露出計は問題なしかな。ややアンダー目に撮った写真もちゃんと反映されている感じ。その他の写真も随時ご紹介します。

息子のサッカー撮影中のAF設定

息子のサッカーの試合を撮り始めて4ヶ月、戦闘機と違って被写体が入り乱れるスポーツ撮影に四苦八苦しています。

オートエリアAFで撮影

戦闘機は、はっきり言って被写体認識なんてのはなくてもちゃんと撮れます。今でも戦闘機撮影界隈で一眼レフが多いのも、AFは一眼レフの専用の位相差センサ、しかも大抵の機種はクロスセンサを積んでいるので、被写体さえセンサエリア内にあれば、十分問題なくAFが食いつきます。

サッカーのような団体スポーツの場合は、選手が前後に入り乱れるし、ランダムに動くから、なかなか難しいですね。戦闘機は単純にスピードが速いけど、ある程度動きに予想はつきますが、団体スポーツはそうはいかないですね。

上の1枚は試しにオートエリアAFで撮影したもの。基本的にオートエリアの場合は、初動では手前の被写体にAFを合わせに行く傾向にありますが、横切りへの応答を5の鈍感に設定しています。また被写体の動きはここではランダムとしていますが、この被写体の動きは前後方向の動きの速度が大きく変化するかしないかで設定を切り替えると良いようです

オートエリアだと、AF動作を一旦止めて再びAFさせると、手前の被写体を優先的に拾ってしまいます。
サッカーだとこの設定はやっぱりダメかな。

Nikon Z 9では、推奨設定ガイド(スポーツAF編)というマニュアルが有り、これによるとサッカーは以下の設定が推奨されています。

意外にも横切りへの対応が2と敏感側なんですね。そして被写体はの動きはスムーズ、ダイナミックAF(S)やワイドエリアAF(C1)が推奨されています。
どうもこれは報道向けの設定な感じですかね。主要被写体は画面の一定のエリアにあって、そこにAFポイントを合わせておくような感じですね。
ただ、私はまだまだスポーツ撮影は苦手なのと、息子を主体で撮りたいので、結局3Dトラッキングを多用しています

Nikonでは一眼レフのD3/D300の時代から多分割測光センサで大まかに被写体を検出する3Dトラッキングがありますが、ミラーレスになってイメージセンサで捉え続けられるため、やっと被写体検出精度が上がって、3Dトラッキングが使えるようになってきました。こうして前後に被写体が入っても、ある程度問題なく補足し続けてくれるし、横切り応答は鈍感に設定しているので、すぐに前後の被写体にピントが持っていかれることはありません。あとは適宜親指AFでAFを意図的に止めたりすることで、ピントが持っていかれることを不正ではいます。ただ、似たような色のユニフォームを着た選手が入り乱れると、結構フォーカスが持っていかれたりするんですよね。
被写体検出とは言え、誰を補足するか、ではなく形状を補足しているので、似たような形状が入り乱れると、そっちにフォーカスポイントを持っていかれることもしばしば。とは言え、今自分の中では3Dトラッキングが一番使いやすいですね。

Nikon Z 9の欠点としては、像面位相差AFがイマイチで、コントラストAFを主体とするウォブリング(AFが前後に行ったり来たりする)の挙動がまま多いこと。この辺り、改善の余地はまだまだ多いです。

CanonがEOS R1で個人を識別しての完全な被写体認識を搭載してくるようなので、そうなると横切りなどでAFが持っていかれることは少なくなるでしょうね。まだまだAFは進化しそうですが、とりあえずは手持ちの道具で出来る範囲での工夫は必要。道具に踊らされていたらいつまでも撮れないですから。